空虚 タチバナは、メモを貼った。 ![]() (a29) 2022/08/12(Fri) 6:13:12 |
![]() | 【人】 空虚 タチバナ[同級生に強いられ、 たった一人でやってきた大学生の男の子を うんと甘やかしてどろどろにしてあげた。 魂が消える直前、 両親に何も遺せなかったことを悔いていた。 「息をするだけで涙が出るの」と零した女性は、 社会の荒波に疲れ切っていた。 彼女の柔らかな身体を冷たい指先で溶かして、 痛みと快楽の狭間で揺らしてあげた。 人生を手放した時、 好きな人にもう一度会いたかったと泣いていた。] (112) 2022/08/12(Fri) 15:15:10 |
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![]() | 【赤】 空虚 タチバナ― 二人きりの病室で ― [残念ながら今そんなことを考える余裕はない。 チハヤの頬を撫でると、目がこちらを向いた>>*31。 彼の言葉>>*30を如実に示すかのように 視線は己を捕らえ、唇が楽し気に綻んでいる。] んっ、 ぁ… ゃ……ッ [言及されると意識してしまうのか、 太ももを溢れた蜜が伝っていくのが分かった。 零すまいと力を籠めれば、指を絞めつけてまた啼く。 そんなことを繰り返す内に蕩け切った蜜壺が、 彼の昂ぶりによって拓かれていった>>*32。] ……? [一瞬、チハヤの言葉が理解できず反応が遅れた。 貫かれる衝撃に仰け反ろうとするも、 擦り寄る彼と向き合うことでそれすら叶わない。 逃がすことのできなかった快楽が渦巻いて、 鼻同士が触れ合う距離で目元が甘く蕩けた。] (*35) 2022/08/12(Fri) 15:18:25 |
![]() | 【赤】 空虚 タチバナ[その通りだと思った。 私が与えるのはここに留まる理由で、意味で、 それは私でなくとも構わないもののはずだ。 ――だって、私は愚かで、価値などなくて。 ]捨て去った常識や良識より深く、 真実として根づいた評価は変わらないのだから。 ふ……ふ、 [思わず唇の端から笑いが零れた。 彼の熱をすべて受け入れ、一呼吸入れる。 その間にも内側は蠕動を繰り返し、 彼と自身に絶えず快感を覚えさせようとしていた。] (*36) 2022/08/12(Fri) 15:19:12 |
![]() | 【赤】 空虚 タチバナ満たされたら……本当に、 現実が夢になってしまうよ? [それでいいはずなのに、望んでいるはずなのに、 忠告めいた言葉を伝えてしまうのはなぜだろう。 最初に出会った時は希薄だった彼の表情に、 探求心が表出したのを見て取ったからか。 彼がここで死んだとして、現実への執着もなく、 後悔すると思えないからだろうか。 あるいは……彼の欲望に、 生きる者特有の眩しさを感じたからだろうか。 あぁ、それなら――憎い。憎くて羨ましい。 羨ましくて、とびきり大切にしてしまいたくなる。 分からない。 自分のことさえ分からないのに、 他の誰かのことが分かるはずもない。 まだ視線が交わっていたなら、僅かに顔をずらし、 悪戯な鼻筋に柔く歯をたてようとする。 歯形すらつかない、窘めるような仕草。] (*37) 2022/08/12(Fri) 15:20:50 |
![]() | 【赤】 空虚 タチバナチハヤ、 [彼はこちらのことを何も知らないと言ったが、 それはこちらも同じことだった。 名前を呼ぶ以外に、彼を求める言葉がない。 咥えた下腹部に力を入れ、尻をぐりぐりと揺らした。 杭が浅い場所も深い場所も擦り上げて、 痛みも吹き飛ぶ強い快感が脳を焼く。] ……ぁっ、 ……は ハ [これでいい。何も考えなくて済む。 唾液に濡れた唇が楽しそうに歪んだ。] (*38) 2022/08/12(Fri) 15:21:55 |
![]() | 【赤】 空虚 タチバナ[快楽に解けた思考が口を滑らせ>>*28、 彼がそれに応えるように舌から突き上げる>>*33。 蹲る彼を抱き込んだ時と形はそう変わらないのに、 今や揺さぶられるのはこちらの方だ。] あっ、……んんぅ は、ぁ ……あ♡ [声を堪えようとしては鼻にかかった音が漏れる。 寂れた病室には、死と欲の甘い匂いが充満した。] ……ッ 、そこ、 は [彼の下が生者にはない穴に触れた時、 一瞬我に返ったかのように目を見開いた。 熱い舌先が冷たい肌に触れ、 なぞる度に唾液が残り、ひやりとした感覚を残す。 きゅう、とナカを絞めつけてしまい、また喘いだ。] なんで……っ、ぁ こわく……ない の? [血こそないにしろ、そこは明確な怪異の証だ。 しかし種≠植えたとはいえ、 彼の穿たれた熱は衰えていないように感じる。 荒れた息を整え、震える指で眼下に蠢く髪を梳いた。] (*39) 2022/08/12(Fri) 15:22:30 |
![]() | 【赤】 空虚 タチバナ……じゃあ、 あなたの話を、して。 [唐突な言い出しだっただろう。説明もしなかった。 既に彼から与えられる快感に余裕がなかったのか、 下りた最奥が彼の先端に口づける度、 舌が空虚をなぞる度、限界を訴え腰が跳ねる。 彼の首元に回した腕に力を籠め、 自らの背をベッドに押しつけようとした。 きっとその方が、彼も自由に動けるだろうと。] ぅ…… おぼえてられる か、 わからな、い …… け… ど、 ぁ あっ [だから、もっと。 ねだるように彼の腰へ白い足を絡めた。]* (*40) 2022/08/12(Fri) 15:23:25 |
空虚 タチバナは、メモを貼った。 ![]() (a33) 2022/08/12(Fri) 15:44:08 |
![]() | 【赤】 空虚 タチバナ[突き上げと共に事実を確認するような彼の声>>*44。 それを否定したいのか、ただ快楽を逃がしたいのか、 チハヤの身体にしがみついたまま首を横に振る。] あ、ぁ……ッ、 ん、ぅん [他の誰かに聞かれたところで、 その子たちも巻き込んでしまえばいいこと。 生者はみな堕ちて、怪異へと成り果てればいい。 そう思っているのに、人間の頃へ戻ったように 声を唇の奥へ閉じ込めようとした。] ん、んッ ……んぁ ぁ ……ぅ [何もかもが思い通りにならなくて、 眼下の男に振り回されている。 理由はもう分かっている。 彼の興味が、与える悦びや快楽ではなく 目の前の自身に向けられていることを、 その行動すべてが示しているようだったから。] (*49) 2022/08/12(Fri) 22:26:22 |
![]() | 【人】 空虚 タチバナ[誰も助けてはくれなかった。 誰も気づいてはくれなかった。 世間の不幸と比べてしまえば、 自身の地獄は途端に甘えへと成り下がる。 その程度の人生だった。 本当に……生まれたのが私でなければ、 それこそチハヤのような人だったなら、 誰も不幸にしなかったのかもしれない。 それでも、 あの世界しか知らなかった私には、 どうしようもなく耐えがたい日々だったのだ。] (139) 2022/08/12(Fri) 22:26:56 |
![]() | 【赤】 空虚 タチバナ[だから、私はこの男が憎い。 憎くて、羨ましくて、おいしそうで、 ――ほんのちょっぴり、怖ろしい。 彼の欲望が自分に向けられているのが分かる>>*45。 求めた夢を満たすだけの価値を己に見い出せずとも、 チハヤをここに留めるだけの理由はあるだろう。 留まれば、彼の命は喪われる。 あの時>>36は消えてしまいそうだと思ったけれど、 今はどうなんだろう…………分からない。 快楽に溺れるどころか、 それすら糧にして己の欲望を育んでいるような。 自我を失うどころか、 これまで希薄だった分を取り戻すような。 その貪欲さは、執着は、 一度すべてを諦めてしまった私にとって、 生の輝きに等しい。] (*50) 2022/08/12(Fri) 22:27:26 |
![]() | 【赤】 空虚 タチバナ[だからこそ怖ろしいのだ。 家族への怒り、恨み、哀しみ。 生者への嫉妬、羨望、憎しみ。 気づいたら死んで、気づいたらここにいた。 そんな私のしがみつくべき存在理由が、 彼の欲に塗りつぶされてしまうのではないか。 塗りつぶされたら、どうなってしまうのか。 注がれて満たされてしまったら、 私なんて簡単に消えてしまうかもしれない。 それなのに気持ち良くて、もっとして欲しくて、 痛みと恐怖と快楽が頭の中でぐちゃぐちゃになる。] (*51) 2022/08/12(Fri) 22:27:55 |
![]() | 【赤】 空虚 タチバナわたし……は、こわ い。 ……ぁ ぁッ、ふ、ふ。 おそろし い、ひと。 [彼が空虚に舌を這わせる頭上でぽつりと零した。 それは古いベッドが軋む音とお互いの荒い息と かき混ぜられる粘液の音しかしない病室の中でも 聞き逃してしまうくらいの小さな声だった。]* (*52) 2022/08/12(Fri) 22:28:40 |
![]() | 【赤】 空虚 タチバナ[お預けを食らった抗議は痛みも恐怖も掻き消す 深い挿入に吞み込まれた。 意趣返しだと分かる彼の笑い声>>*46が 鼓膜を擽るだけで痺れが指先まで広がるようだ。] や ぁ…… っん ん [次の望みは叶えられ、古いベッドに白い肌が落ちる。 自重から逃れた代わりに彼の腰がより深く穿たれ、 これまでと違う場所を擦り上げられれば 腰の奥から脳天へ、何かが駆け上がる感覚がした。 汗も滲まなければ肌も冷たいまま。 しかし甘く蕩けた声と表情、水音の増した下肢が 彼の与えるものにどれだけ感じているかを 雄弁に伝えてしまうだろう。 腰を逃がそうとしても既に力が抜けきり、 彼が耳元に顔を寄せることも容易に許してしまう。] (*53) 2022/08/12(Fri) 22:28:57 |
![]() | 【人】 空虚 タチバナ[小学校の頃、名前の由来を発表する授業があった。 「お母さんやお父さんに聞いてね」と先生は言った。 期限は一週間あった。 一日目、母は遅い時間に返ってきた。 二日目、昨日より早かったがイライラしていた。 三日目、話しかけようとしたが睨まれた。 四日目、五日目……プリントを見せるついで、 陽が沈む前に返ってきた時、休日で家にいる日。 タイミングはあった。けれど怖くて聞けなかった。 何か書いてもらう必要はないしと言い訳をして、 結局自分で適当な理由をつけて発表した。] (140) 2022/08/12(Fri) 22:29:45 |
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![]() | 【赤】 空虚 タチバナぁ……む、 むす ぶ……ッ [注ぎ込まれたXXXを壊れた玩具のように繰り返す。 むすぶ、むすぶ。 私に恐怖と快楽を与えてくれる人。 下腹部からせり上がってきた感覚が止まらなくて、 ナカが限界を告げるように痙攣を繰り返す。] ん、ん ……ッ ――――― ぁ♡ [ほとんど湿った吐息に近い声をあげて絶頂に達した。 背は弓のようにしなり、 彼の欲望を搾り取るように締め付ける。 すぐには戻れず、投げ出された肢体は成すがままだ。 突かれれば跳ね、抉られば甘く啼くだけの女になる。 しかし注ぐ前に腰を引くことだけは許さず、 最奥に広がる温もりを感じれば手で腹を撫でた。 それから視線を頭上の彼に向け、唇を動かす。] (*54) 2022/08/12(Fri) 22:31:27 |
![]() | 【赤】 空虚 タチバナ― それから/名もなき病室 ― [彼の欲は収まっただろうか。 未だ昂ぶりを残すのなら、蜜壺はねだるように蠢く。 きっと溺れさせることはできないのだろう。 それを理解してもなお、獲物を手放すことはない。] …… っ、はぁ …… うふ。 [一度きりにしろ、続きがあったにしろ、 ベッドの軋む音が収まった頃には、 病室の中はすっかり色の匂いだけが漂っていた。 結が眩暈を覚えた甘い死の香りは目の前の己から 発され続けているが、彼の様子はどうだったか。 もしまだ耐えられる様子であったとしても、 腕の中に誘って肺いっぱいに吸い込ませよう。] (*55) 2022/08/12(Fri) 22:32:29 |
![]() | 【赤】 空虚 タチバナ少し、休んだ方がいいわ。 ……そうしたら、また痛くて、また欲しくなる。 [彼が強い意志で抗わない限り、 一人ベッドを抜け出すのは容易いだろう。 脱ぎ捨てた衣服はベッドの下に散らばったままだが、 真っ白な己が裸体は既に元通り、 落ちているものと同じ白いパジャマを纏っている。 質量を得てはいるが、生者と同じではないのだ。 彼の耳元へ唇を押し当て、口づけのように囁く。] (*56) 2022/08/12(Fri) 22:32:56 |
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