11:52:55

人狼物語 三日月国


179 【突発R18】向日葵の花枯れる頃【ソロ可】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


蒼い三日月が辺りを照らす。伝承は果たして真実なのだろうか。
もし真実であるならば、異形の刃を見つけ出し、打ち砕かなければならない。

どうやらこの中には、村人が1人、囁き狂人が5人、人狼が1人いるようだ。

【人】 ぶんまる

キー、キー!!
(0) 2022/10/13(Thu) 23:30:00
天のお告げ(村建て人)は、メモを貼った。
2022/10/13(Thu) 23:37:43

【人】 楯山 一利


俺とアイツは家が隣同士で、親同士も仲が良かった。
幼稚園も、小学校も、中学校も。
そして……高校までずっと、アイツと一緒だった。

中学の頃から、アイツのことを意識し始めていた俺は
アイツが第一志望としている進学校に
一緒に入りたくて、頭が悪いなりに勉強を頑張ってみた。

だけど結果は、当然ダメだった。
高校からはアイツと別々か……なんて諦めていたら
アイツは進学校を蹴って
俺と同じ底辺の高校に通うことを選んだんだ。

それを知った時、ちょっと期待しちまったんだよな。
もしかしてアイツも、俺の事が……?って。
(1) 2022/10/14(Fri) 1:07:49

【人】 楯山 一利


でも理由を聞いてみたら、
期待していたものとは違う答えが返って来た。

『カズのことが心配だからね』

"姉として"の義務感。
そうとしか受け取れない答え。

……結局俺は、アイツにとっては弟のまま。
アイツは、俺の事なんて見向きもしない。
異性として意識して貰える事もないんだ…って。
その現実を突きつけられた瞬間だった。
(2) 2022/10/14(Fri) 1:08:18

【人】 楯山 一利


それからの俺は、アイツとの接し方が分からなくなった。
高校三年間、話しかけられても殆どスルーした。
しつこく詰めて来た時には、心にもない事を言って逃げた。

でもアイツは、反抗期だろう。って肩を竦めるだけで
すぐに、何事もなかったようにまた話し掛けて来る。
姉として、弟の成長を見守っている気でいるんだろう。

そういう見え透いた考えや、
アイツの中で俺の立ち位置が変わらない事が悔しくて
少しでも恰好良くなって、アイツを見返してやろうと
ブレイクダンスを始めた。

チームに入って、皆と毎日道端でダンスの練習をした。
メンバの殆どは幼少期からのB-BOYばかりだったから
当然上手かったし、勝てっこないけれど
めげずに三年間練習を重ねて来たお陰で、
今ではクラブでダンスバトルに出られるぐらいには
自信も実力も身に着いて来たと思っている。
(3) 2022/10/14(Fri) 1:09:29

【人】 楯山 一利


アイツは俺がブレイクダンスを始めた事を知っているが、
周りにいるB-BOYたちは見た目がDQNな奴ばかりだから
悪い輩とつるむようになったと思っている節がある。

さっきの喧嘩別れの一因は、それ。
俺の事を心配しての事なのは分かっているが、
やっぱり男として見て貰えてないって事、なんだよな。

「ハァ……。アホくさ」

……あれから随分と時間が経った。
苛立ちはとうに冷めていて、今は無気力感の方が強い。

今日はダンスの練習をしに行く気分じゃないな。
バイトも休みだし……かと言って、家にも帰る気もない。
帰ればアイツと会う事にもなりそうだし。

それに、あんな顔をさせちまった後じゃ、
どんな言葉を掛けりゃ良いかも分かんないよ。
*
(4) 2022/10/14(Fri) 1:15:02
楯山 一利は、メモを貼った。
(a0) 2022/10/14(Fri) 1:18:03

霧ヶ峰 友紀は、メモを貼った。
(a1) 2022/10/14(Fri) 7:10:06

高山 智恵は、メモを貼った。
(a2) 2022/10/14(Fri) 8:00:41

【人】 室生 悠仁

 

 
  『 学生に人気のカフェがあるんだって。

             行ってみないか? 』


  その一言により、俺たちは一見なんの変哲もないような
  通りに面したカフェへと入ることとした。

 
(5) 2022/10/14(Fri) 8:31:49

【人】 室生 悠仁

 

  一人で作って食べることに対しては、面倒臭さが勝り
  あまり精力的に動くことはないが。
  他所で食べる、となれば別なものだ。
  俺はわりと食道楽な面があった。

  それは、運の良いことに彼も同じで。
  互いに良さそうな店を見つければ報告し合い、食べに行く。
  男一人だと入りづらい店も、二人なら
  笑いながら入れるから丁度よい。

 
(6) 2022/10/14(Fri) 8:32:31

【人】 室生 悠仁

 


   『 いらっしゃいませ 』


  なんて声が、カフェに入れば聞こえてくる。
  俺たちの通っていた学校はここより遠く
  学生たちがよく利用する、と言う中の学生には
  残念ながら入らなかったから、来店は初めて。

  普通のカフェに見えて、意外なほど料理に熱心な
  店らしいとは彼の言。
  大盛りメニュー>>0:29、季節もののメニュー>>0:19
  利用者を喜ばせるために用意されたそれらは
  店長の人柄が伺い知れるというもの。

  来店したのはハロウィンの時期、よりも前。
  まだ空気が熱く太陽がぎらぎらと輝いている頃だったから
  体を冷ますためのメニューが多かっただろうか。
 
 
(7) 2022/10/14(Fri) 8:33:06

【人】 室生 悠仁

 

  しかして、今日食べに来たのは夏用メニューではない。
  席に座れば彼と共にメニューを見、あれがいいこれがいいと
  いくつか言葉を交わして、それぞれ注文をする。

  カルボナーラ、ペペロンチーノに、取皿を2つ。
  勿論、取皿は互いにわけるためのものだ。

  ここのカフェは一昔前に流行ったからか、
  それとも店長のコダワリか。
  麺は本格的に生パスタを使用している。

  他所でも食べたことがあったが、生パスタはもちもちして
  普通のものとは食感が違う、美味なものであった。
  今回ここを訪れたのはまさにそれを食べるためで
  どんな味なのだろうと期待を胸に俺たちは話をしていた。

 
(8) 2022/10/14(Fri) 8:33:30

【人】 室生 悠仁

 
  注文された料理が出てくるまでの間、
  他愛も無い言葉を交わす。
  仕事は上手くいっているか、最近起きたこと
  ……いいやつは出来たか、なんて恋の話も。

  俺は陰りなんてまったくない顔で
  「恋愛はよくわからない」なんて嘯く。
  昔からのこの手の話題の躱し方。
  淡白なふりをして、女性の好みはいえども
  あまり興味のないふりをして。

  もしこの想いを片鱗でも見せてしまえば、
  きっとそこでこの関係は終りを迎えてしまう。
  もう少し若い頃は薄氷を踏む気持ちで
  この話題に答えていたこともあった。

  今ではすっかり慣れたものだ。
  恐らく。多分。絶対。
  俺の想いは気が付かれていないし
  この先気づかれることもない。
 
(9) 2022/10/14(Fri) 8:34:44

【人】 室生 悠仁

 

  やがて届けられたパスタたち。
  少量取り分けたあと、それぞれ舌鼓をうつ。

  今まで食べたどの食べ物よりも美味しい、
  なんて言うことは、学生の手が届くようなカフェに
  思うことは勿論なかったのだが。
  今まで食べたものの中でも美味しい部類のものでは
  あったので、互いに口角を緩めて「美味いな」と
  気持ちを通わせていた。

  食べ終わり、一息。
  男の体では腹いっぱい、とまでは言わないまでも
  満足感のある食事だった。

  残るはデザート。改めてメニューを取り出し
  内容を決めたあと、呼び出した店員の姿を見て
  ……彼の悪い癖が出てきてしまう。
 
(10) 2022/10/14(Fri) 8:35:04

【人】 室生 悠仁

  
 
   『 美しい……。 』


  は? と普通の人なら思うのかもしれない。
  俺にとってはまたか、という感慨である。
  勿論、嫉妬の芽も少しはあったりしたが。

  彼は注文を受けに来た店員を見ると、
  目をきらりと輝かせながら真剣な顔をする。


  『 明るい髪色がよく似合っている。
    エプロン姿も可憐だ。
    ……こんなに素敵な女性に巡り会えるだなんて。
    天が遣わした天使のような、 いって!? 』


  彼が店員の女性を口説いている途中に、
  手を伸ばして彼の耳を引っ張る。
  彼女は今職務中だろうし、なにより
  突然客に口説かれたって困るだろうから。
  別に嫉妬しているわけではない。
 
(11) 2022/10/14(Fri) 8:35:32

【人】 室生 悠仁

 

  俺は謝罪の言葉と注文を店員に伝える。
  果たしてそれらの姿はどう見られたか。
  どのような対応をされたか。

  耳を引っ張ったことに文句を言いながら
  大人しく背もたれに背中を預け、デザートを待つ彼。
  素敵な女性を見かければ声をかけないわけにはいかない
  そんな性分との付き合いも、もう随分になる。

  軽いように見えて、全て本気、との言い分だが。
  軽いようにしか見えないからか、今のところ
  長く続く関係になることは少ないようだ。
 
(12) 2022/10/14(Fri) 8:35:54

【人】 室生 悠仁

 

  そんな姿を見ても、幻滅するどころか
  真剣な顔がかっこいいだとか、
  きらりと輝く目に視線が奪われるだとか。

  どうしようもないことを考えてしまう俺も
  人のことが言えないくらい終わっている。

  彼が軽ければ、俺は素晴らしく重い。
  相反するからこそ、奇妙なバランスで
  この関係が成り立っているのかもしれないが。


  注文したデザートが届く。
  レモンチーズケーキと、桃のミルクレープ。
  果汁だけでなく果実も使われた季節限定メニュー。

  もし運んできたのが件の女性店員なら
  俺が睨みを効かせたからか、反省したのか
  今度は彼が口説くことはなかった。
  とはいえ、にこりと笑みを向けて感謝を述べてはいたが。
 
(13) 2022/10/14(Fri) 8:36:42

【人】 室生 悠仁

 

  弾ける果実ととろける甘味。美味の一言だ。
  食事レポーターならばもっと豊富な語彙で
  感想を述べられただろうが。
  こちらは素人なので短い感想でも許されると思いたい。

  行儀の良さを気にするほど神経質ではない俺たちは
  一口ずつほど切り分けたものをそれぞれ交換して。
  完食すればごちそうさま、と手を合わせる。

  ここの店はあたりだったな、また来よう。
  食事への感想に語彙はなくとも、
  友人との雑談には言葉がのる。

  先程の女性店員に断られていたとしても、
  諦めずに目が合えばウィンクしている彼に
  チョップを落としながら。
 
(14) 2022/10/14(Fri) 8:37:07

【人】 室生 悠仁

 

  どうしてこんなやつが好きなんだろう。
  だからこそこんなやつが好きなんだ。

  二つの想いを抱えて。
  美味しかったと感想を店員に伝えて。
  男二人は店を出たのだった。**
 
(15) 2022/10/14(Fri) 8:37:18
室生 悠仁は、メモを貼った。
(a3) 2022/10/14(Fri) 8:41:17

【人】 高山 智恵

 幼馴染の結婚式に出てきたという客の、愚痴の続き>>0:49にうんうんと耳を傾ける。
 思いを零しこそすれど、多くをここで語ろうという風にも見えなかった相手の事情に深入りはしなかった。彼が今話したいことだけ話してくれればいい、と。

 これは、お客様のプライベートを無暗に詮索しない、というのもあったけれども。
 今のこの話、他者の聞き様によっては「横恋慕」「略奪愛」「不倫」というワードが出てきかねない話題でもあったので……。店が空いている時間帯とはいえ、大食い勢なあの客はじめ他の人だって今はいるし、その中に彼の知り合いがいないとも限らない。
 別に私自身は、目の前の客が略奪愛だなんだをしそうだと考えていた訳ではなかったけれど。断じて。


「おっ、ショコラバナナパフェのドリンクセットですね?
 うんうん、甘い物はストレスにも効きますし――
 かしこまりました。少々お待ちください」


 温かいもの単品ではない、ホットのアールグレイをセットにしたパフェのオーダーを早速承り、厨房へと。
 ……甘い物はうんたらくんたらとか余計な一言を挟んでしまったけれど、まあ、別にいいか。
(16) 2022/10/14(Fri) 9:44:28

【人】 高山 智恵

 注文を受けてから、厨房で作るパフェ。
 常設メニューのそれは、少し小ぶりの――ふたりでシェアするよりはひとりで食べきるのに適した程度の――グラスに盛られたものだ。
 輪切りのバナナにバニラアイスクリームとビターチョコレートアイス、その上にたっぷりのホイップクリームとチョコレートソース、ささやかに添えられたミントの葉一枚。

 ホットのアールグレイは、カウンターで茶葉を蒸らし、ポットからティーカップに注いでお客様にお出しするもの。
 勿論、オーダーにあったレモンのスライスを添えることも忘れずに。


「お待たせいたしました。
 ごゆっくりお寛ぎくださいね」


 こうやって客の目の前に出したグラスのパフェとアールグレイは、このカフェならでは、という目立った特徴のあるものではない。多分他のカフェでも、よく見かける感じの見た目のものだろう(あちらの客が頼んだ飾りっ気のないスタンダードなエピビラフ>>0:51も、そんな感じだったかもね)。
 それでもこのパフェが、彼の知っているショコラバナナパフェの記憶とどの程度重なるものなのかは、私に解ることではなかったけれど――。
(17) 2022/10/14(Fri) 9:45:43

【人】 高山 智恵

 丁度そのショコラバナナパフェに対する反応が、別の席からも聞こえた>>0:53ものだったから。


「あ、お客さんも食べます?」


 彼女を今担当している店員でないながらも、つい振り向いてそう声を掛けてしまった。……「いいですね、その食べっぷり」なんて思っても言ったりはしなかった。しなかったさ!
(18) 2022/10/14(Fri) 9:46:15

【人】 高山 智恵

 それから今一度この客の出で立ちを見て、ふっと思ったんだ。


( まさかこの人も…… )


 丁度いま、まさに結婚式帰り>>0:22、といってもおかしくない感じのしゃれた出で立ち。
 ……いや実際はそんな服装とかメイクとかじゃなかったかもしれないけれど、もし私が何か勘違いしていたとしたらそれは少し前までの修羅場の疲れの所為だったんだと思う。あと、個人的にちょっと塞いでいたこととかね。


「お財布がダメにならない程度に、
 遠慮なくたくさん食べていってくださいね」


 お客さんも結婚式帰りの傷心の最中なのか、なんていきなり尋ねることは勿論する訳もなかったけれども。
 そういうことなら――無論、元々の大食いならそれでも――どんどん食っていけ、って思ったものだったよ。
 彼女の傷心に付け込んでがっつり稼ごう……なんていうのはとんでもなかったから(これは愚痴を零したあの彼に対しても、だ)一応お財布の件も言い添えておいて、ね。**
(19) 2022/10/14(Fri) 9:47:02
高山 智恵は、メモを貼った。
(a4) 2022/10/14(Fri) 9:50:42

【人】 古寺 貴菜

Aランチは所謂ミックスフライというやつだ。
エビフライ、アジフライ、クリームコロッケ。
このクリームコロッケというやつがカフェ感を醸し出していて、なかなかに憎い。いいじゃないか。

足元にタルタルの泉がエビフライはそのままに、白い容器に入れられれ持ってこられたソースを、アジフライとクリームコロッケにかける。
黄金色の衣に広がるソースの色……これだけですでに旨いとわかる。

ソースの味はやんちゃな子供時代、タルタルの味は荒波に揉まれる大人時代。
そんな趣がある。
(20) 2022/10/14(Fri) 10:26:22

【人】 古寺 貴菜

ソースの匂いで思い出す小学生時代……アレを初恋とカウントしていいのなら、あれは初恋だったのだろう。

よく遊んでいた男の子だった。
プールに行ったり、お祭りに行ったり……彼からしたら自分はよく一緒に遊ぶ女子の一人だったに違いない。
結局、行けに落ちたところをそのままにされて帰られ(その後自力で脱出した)、小学校時代の初恋じみた何かは終わった。

……今思い出してもクソだな、あいつ。
(21) 2022/10/14(Fri) 10:39:07

【人】 古寺 貴菜

店員から声をかけられれば>>18

「あ、じゃあショコラバナナパフェを、単品で」

と追加注文をする。

米の料理が広がるテーブルだが、それもまたいいものだ。
我々の主食は米なのだから。
米とおかずとみそ汁、それがあればどこでも日本だ。

そんなことを思いながらドリアのチーズを巻き取り、口に運ぶ。**
(22) 2022/10/14(Fri) 10:43:22
古寺 貴菜は、メモを貼った。
(a5) 2022/10/14(Fri) 10:47:12

【人】 高山 智恵

 トリプルライスのお客様からの追加注文、単品でのショコラバナナパフェ>>22


「かしこまりました。少々お待ちを――…」


 ――通常のグラスサイズ>>17でいいですか? それともジョッキサイズでいきますか?? なんてことをうっかり考えてしまったもので、妙に歯切れ悪くオーダーを承る形になってしまった。
 店員としてこの歯切れ悪い態度どうかなー……とちょっとだけ振り返りつつ、少し思案してから、彼女には常連向けの裏オプションを小声で伝えておいた。
(23) 2022/10/14(Fri) 15:30:38

【人】 高山 智恵


 注文された通りのショコラバナナパフェを彼女のもとに持ってくるまでに、おそらく、そう時間はかからないだろう。*
 
(24) 2022/10/14(Fri) 15:33:07

【人】 高山 智恵

 さて、私が勤務しているこのカフェの話を少しだけしようか。

 大学すぐの場所に立地しているこの店がオープンしたのはかれこれ20年以上前。流石にあの老舗のトンカツ定食屋ほどの歴史の長さはないけれど、学生たちお馴染みの店のひとつ、といって間違いない。
 実際私がここで働くようになった切欠も、大学に入ってすぐの時にこの店を訪れて(そう、私はあの大学の卒業生だ)バイトして稼ぐならここがいい、ってすぐに思ったことだった。ご飯やスイーツの美味しさもだけれど、この店の空間の雰囲気が気に入ったんだよね。
 まあ実際働き始めることになったら、掃除に接客に調理補助、それからメニュー開発、今では仕入れや売上管理や新人バイト育成……そんな見事なマルチタスクっぷりも待っていたのだけれど。

 うちの店長は、勿論オープン時からの店長なんだけれど。
 オープン当初から店の雰囲気だけじゃなくって、ちゃんと料理やドリンクの味や素材にも拘る人だった>>7>>8。それも金欠になりがちな学生の味方になるような価格で。けれどもカフェっていうある種の特別感もちゃんと大事にして>>20
 そんな店長は、キッチンスタッフに対しても相応の厳しさを求める人だった。
(25) 2022/10/14(Fri) 16:39:56

【人】 高山 智恵

 ……“ 彼女 ”は丁度、そのキッチンスタッフだったんだ。
 元々が独立志望で、修行の心算でこのカフェで働いていた彼女は、去年にこの店をやめている。

 彼女自身、私と同じく元々は客の立場で、その頃からぽつぽつと顔を合わせていたような覚えはある。
 けれどもちゃんと知り合うようになったのは、私がバイトに採用されて接客を任されるようになってからのこと。

 彼女は私より少し遅れて、シェフ兼パティシエという形でここで働き始めた。
 少し異なる役職での「同僚」となった当初は、単にいつもの子がうちの仲間になってくれた、程度にしか思わなかったのだけれど――。
(26) 2022/10/14(Fri) 16:40:43

【人】 高山 智恵

 ――もしかして、私を追ってきてくれた?
 そんな独りよがりな妄想が頭を過るようになったのは、ふっと、私は彼女を「好きなんだ」、と気付いてからのこと。

 実際のところはさっき言った通り、馴染みのある店を自分の修行先に選んだ、というだけのことだったけれど。少なくとも、彼女はそう言っていた。
 そうして彼女はひとり・・・、自分の店を構える目標を抱いて、この店を出て行った。
(27) 2022/10/14(Fri) 16:41:23

【人】 高山 智恵


( ふたり・・・でカフェ、開けたらいいな。 )


 そんな夢物語ひとつ口にできなかったのは、なぜそうしたいか、を言えなかったから。
(28) 2022/10/14(Fri) 16:41:38

【人】 高山 智恵


 ( ……開きたかったな。 )


 過去形の――もう、過去形にする心算でいる――願望だって、未だ口にはしていない。
(29) 2022/10/14(Fri) 16:41:57

【人】 高山 智恵

 こうして今はもう彼女とは離れ離れで自然消滅……だったならば、今こんなふうに私が塞ぎ込むことも、或いはなかったのかもしれない。

 ケータイもポケベルもなかった大昔と違って、SNSのメッセージや通話を通じて、何だかんだで彼女との繋がりは続いているのだ。
 だからこそ、自ら意識して、みっともない自分の想い>>0:7にケリをつけないといけない。私はそう心に決めていて――けれども、そのために具体的に何をすればいいのかを見いだせていない。
 今の私は、そんな状態なんだ。**
(30) 2022/10/14(Fri) 16:43:54
高山 智恵は、メモを貼った。
(a6) 2022/10/14(Fri) 16:52:17

【人】 楯山 一利


行く当ては特に思いつかず、かと言って帰る気にもなれず
街中を彷徨い歩いていた時だった。
ぐぅぅ…と腹の虫が鳴り、胃がキュウっと縮こまった。

「腹、減ったなぁ……。」


そういえば、暫く何も食べていなかったな。
辺りを見回してみればコンビニが見えた。
腹を満たせるならなんだって良い。
俺はすぐに店へと入って行った。
(31) 2022/10/14(Fri) 18:57:50

【人】 楯山 一利

─コンビニ─


店内へ入ると、レジ横の肉まんが目に入った。
ちょっと肌寒いなと思っていたし、丁度いいな。
肉まんか、チーズまんか、ピザまんか……。

ああ、おでんも美味そうだ。
はんぺん、こんにゃく、ちくわ、がんも。
うーん…どれも捨てがたい。いっそ全部いっちゃうか?

腹が減っているってのもあるが、さっきのこともあって
ちょっと自棄食いしてやりたい気分にもなった。

それに今日はダンスの練習は行かないし、他に予定もない。
沢山食べても問題ないだろう。

あとは飲み物を何にするかなぁ、と。
まぁ時間はある。のんびり考えるでも良いか。
(32) 2022/10/14(Fri) 19:35:16

【人】 楯山 一利


ダンサーとして、身体を鍛えるのは当然のことだけど
普段の食事にも気を使わないといけない。
酒は控えて、煙草もあまり喫まないようにしていた。

でも今日はもう色々あって萎えてるし、発散もしたい。
一日くらい暴飲暴食したって良いよな。
と、心の中で言い訳をして自分を甘やかした。

ドリンクコーナーに並べられた
色とりどりの飲料缶やボトルを眺め見ながら、
お酒コーナーへ歩き出した時だった。

そこに居た人の存在に気付かなくて
トン、と。身体がぶつかる。>>0:35
(33) 2022/10/14(Fri) 19:44:32

【人】 楯山 一利


「お! っと……。
 すんません。」

ぶつかった相手は女性だった。
俺にとっては、本当に軽くぶつかった程度に感じたけど
体格差もあるだろうし、俺はそこそこ筋肉もあったから
もしかしたら相手にとっては
強い衝撃に感じられたかもしれない。*
(34) 2022/10/14(Fri) 19:45:08
楯山 一利は、メモを貼った。
(a7) 2022/10/14(Fri) 19:47:37

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「きゃっ!? あ、いえ、すいません。
 ぼーっとしてしまって。」

>>33人にぶつかってしまってよろけてしまう。
いや私がぶつかられたんだけど咄嗟に謝っちゃう日本人的スキルが発動してしまった。
>>34相手は謝ってくれてるんだけどね。
先ずはすいませんと言われて嫌な人はいないだろうし。
変に絡んでくるDQNならお店の人に助けを求めよう。そうしよう。

でも泣き腫らした顔でお酒を見つめてる女なんて地雷案件だろう。
多分、大丈夫。とは思うんだけど。
でもお酒のコーナーを見るとどうしてもあのお酒が目に入ってしまう。
甘くて美味しいって言ってた。
甘いの好きなの可愛いって思ってた。
だから甘いの苦手なのに、あの人と同じ経験がしたくて飲んだこともあったな…いやいやいや!
 
私は、もう無理に甘いもの食べないし飲まないの。
ぐっ、と決意と共に少し拳を握る。
でも良くわかんないなあ。
飲めないのとかにまでお金は払いたくない。
貢ぐ先が無くなったとしても、だ。だから。
 
(35) 2022/10/14(Fri) 20:21:55

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「あ、あのぉ、すいません…。」
 
 
だから、お酒コーナーを見にきたであろう、さっきのぶつかった男の人にこっそり声をかける。
 
 
「あんまり甘くなくて、飲みやすくてそこまで高くない。
 そんなオススメなお酒あったりしませんか…。」
 
 
ビールとか発泡酒とかは全部同じに見える。
でもあの人が苦手って言うから飲んでもなかった。
そもそも、お酒自体あんまり飲んでないし。
でもだからこそ恥を偲んで。
 
 
「…ちょっとお酒に逃げたいんです。」
 
 
大真面目に語るのだ。*
 
(36) 2022/10/14(Fri) 20:22:14

【人】 楯山 一利

「だ、大丈夫っすか?!」

小さい悲鳴の後、相手がよろけたのが見えて>>35
俺はすかさず手を伸ばし、転ばないように支えただろう。

そこまで強くぶつかってしまった感じはなかったが
筋肉質で体格の良い俺と違って、
相手は華奢な女性だし無理もない。

相手の顔をよくよく見ると
眼鏡の下にある目元が少々腫れぼったい。
それに声も少し枯れ気味に聞こえた。
まるで大泣きしたような後のような感じだ。

(この人も、なんかあったんかな……。)


気になりはすれど、初対面の相手に
そんな事は聞けるはずもなく。

「いや、こっちもボーっとしてたんで…。
 ホントすみませんでした!」

申し訳ない。と軽く頭を下げて終わらせる。
もしもまだ苛立っている最中だったら、
悪絡みとまではしないが、舌打ちしたり
文句を言ってしまってたかもしれない。

だから冷静になっている時で良かった。
(37) 2022/10/14(Fri) 22:51:39

【人】 楯山 一利


その後は二人とも
再び酒コーナーに視線を移しただろうか。

ちょっと気まずいな…。
さっさと酒を選んでこの場を後にしようか。
そう思いながら、適当な発泡酒に手を伸ばした時。

「えっ?」

不意に女性から話し掛けられて>>36
ちょっと拍子抜けした顔で振り返る。
まさか声を掛けられるなんて思ってもみなかったし、
ぶつかった以外になんか悪い事しちゃったっけ。
と、内心動揺しちゃったんだけど
相手が声を掛けて来たのは、そう言う事ではないらしい。

「それなら、無糖の缶チューハイっすかね。
 レモンならスッキリしてて飲みやすいと思いますけど。」

と、提案をしてみたのだが
『酒に逃げたい』という言葉に俺はギョッとした。

やっぱり何かあったんだろうな。
さっき気になっていたけど、聞けなかったことを
これを機会に聞いてみようかなって思った。
(38) 2022/10/14(Fri) 22:53:26

【人】 楯山 一利


「あの……。
 なんか、イヤな事があったんですか?」

このモヤモヤとした感情を晴らすために
暴飲暴食してやろうと思っていた俺と
この人の様子が、ちょっと俺と重なるな…って。

「実は俺も……。
 自棄食いとか、自棄酒しようって思ってたんですよね。

 良かったら、一緒にどうです?」

くいっと猪口を煽るようなジェスチャーをしながら
一緒に酒を飲まないかと提案してみる。
言っておくが、決して自棄になって
女性をナンパをしている訳じゃない。

普段から人とはフランクに接する方ではあるけど
俺はそこまで軽い男じゃない。と、自負はしている。

…ただ、一人で自棄酒するよりも
誰かと愚痴りながら飲んだ方がスッキリするかなって。
そんな他愛のない思い付きでの提案。

勿論、今知り合ったばかりの男からの誘いだし
断られる事は承知の上で。*
(39) 2022/10/14(Fri) 23:04:28
楯山 一利は、メモを貼った。
(a8) 2022/10/14(Fri) 23:10:41

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
>>37うわあ男の人に支えられてしまった!
私は目を逸らしながら必死に「大丈夫です、大丈夫です!」と小声で繰り返すしかなかった。
お兄ちゃんだってこう言うことするかわかんないなあ。
お兄ちゃん曰く『リアル妹なんて女に見えない』そうですよ。奇遇だな私にとってのリアル兄もそうだ。リアルな兄妹の現実なのだよこれが。
 
いやそうじゃなくて。
 
まあお互い謝った後、我ながら積極的な行動に出てしまったよね。
だって。
親に酒浸りになりたいですって言ったら怒られそうだし。
お兄ちゃんに言ったらお腹抱えて笑われそうだし。
お酒のことを聞くだけで根掘り葉掘りされそうで嫌だ。そうでなくても私が大々的に部屋の模様替えした事はバレてるのだし。
 
あ、ちなみにガン付けられたり舌打ちされたりしたら青鳥拡散待ったなしだからね?
腐女子じゃないけど脳内でBL総受けにして鬱憤を晴らしちゃる。
そんな事にならなくて、いや〜良かったな〜!

 
(40) 2022/10/14(Fri) 23:25:02

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「無糖のレモン…確かにそれなら、爽やかそう。
 ありがとうございます。」
 
 
>>38アドバイスを受けて、素直に頷いた。
大体果物の味のは甘いって印象があったけど、成程酎ハイのコーナーにわざわざ無糖と書かれた種類がある。
と言うことは、それ以外が全部加糖なのかな? とか思ったけど。
ビールとかウイスキーとかワインとかはレベルが高いから、良いものを教えてくれた。
素直にそのまま感謝の意を伝えて(6)1d6本カゴに入れる。
でも、その手がビクッと震えて止まった。
>>39余計なことを言ったのは私だけど、そこをつっこまれたから。
 
(41) 2022/10/14(Fri) 23:25:22

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「あ〜、いや〜、そのぉ…。
 ずっと応援してた、大好きだった人が
 …人として尊敬できないと、知ってしまって。」
 
 
あの人の個人名を出す気はあまりなく。
出したところで知ってるかどうかは怪しい。
あ〜でもお兄ちゃんと同世代なら同世代の戦隊ものは見てたかもしれない?
あの青の人って言ったらわかるかな?
通じると嬉しいような、いやでもしかしあの人の悪いところを口にするのは憚られるというか、でも解釈違い〜!浮気は人としてダウト〜!!!
そこまで頭の中で凄い勢いで思考する。
じわ、と涙が滲みかけたけど。
 
>>39そのお誘いにはびっくりしすぎて涙がひっこんだよね!
 
(42) 2022/10/14(Fri) 23:25:41

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「え、え、良いんですか?
 私普段飲まないんで絡むかもしれませんけど?
 あ〜、でも、その場合どこで…?」
 
 
先手として、「うちは実家なんで家族に説明が難しいかも。」と説明しとく。
うん。一人酒より二人の方が、いろいろ言葉で吐き出せてスッキリするかも。
それに、やけ酒やけ食いしたい同士!仲間よ!と思うと、なんだか一人じゃないと嬉しくもなった。
いやなんでそうしたいのかはまだ知らないけど。
袖触れ合うも多生の縁と言うじゃない。
 
 
「あ、友紀って言います。」
 
 
そして同士にきちんと名前を伝えて握手のために手を差し出した。*
 
(43) 2022/10/14(Fri) 23:26:21
高峰 誠一郎は、メモを貼った。
(a9) 2022/10/14(Fri) 23:37:02

霧ヶ峰 友紀は、メモを貼った。
(a10) 2022/10/15(Sat) 8:10:04

【人】 古寺 貴菜

食べ終わり、口の中に残った油をウーロン茶で流し込んでいた頃だろうか、注文したショコラバナナパフェがテーブルについたのは。

「なるほどな」

ショコラバナナパフェ、名前にたがわぬ風貌だった。
かわいい系何とやらなら写真を撮るのだろうが、食欲を満たす行為を目的としている身としては、そんな暇があったらアイスが溶けないうちに食べたい。
カットされたバナナを一つ口に入れればアイスに接していた部分が冷たく、若干シャリッとしている。

「うん、いいな、これ」
(44) 2022/10/15(Sat) 9:05:34

【人】 古寺 貴菜

見た目とは裏腹に食べ応えは軽い。
これならもう少し冒険して見てもよかったかもしれないと、そう思える余地すらある。とても良い。
〆はこれにして正解だったなと、そう思う頃にはすでに完食していた。

「ごちそうさまでした」

伝票を持って会計を済ませ、店を出る。
時計を見れば帰るには惜しい時間だ。
……帰っても特にすることがない、それだけの話なのだが。
そういえばこの辺りには大型の本屋があったはずだ。
そこに向かおうか。
(45) 2022/10/15(Sat) 9:10:17

【人】 古寺 貴菜

――本屋――

特にほしい本があるわけではない。
足の赴くまま、着いたのはドラマたアニメの原作のコーナーだ。
今年の放送作品だけでもこれだけの量が映像化しているのかと、感心せざるを得なかった。

「これは……」

手にしたのは放送が終わったばかりの深夜ドラマの原作だ。
話そのものは好きではなかったが、その中の登場人物の一人がどうしても他人と思えず、ずるずると見続けてしまった。

SNSだと「いかにも男性が考えた都合の良い女」「こんな女がいるわけがない」「いくらなんでも理解がありすぎる」等、あまり評判の良くないサブキャラだった。
確かに作中では、主人公が望み通りの意見を出す聖母のようなキャラクターとして描写されていたが、行動理念や考えの背景は驚くほど自分と一致していた。
(46) 2022/10/15(Sat) 9:22:38

【人】 古寺 貴菜

……聖母仕草している気はないが、傍から見れば自分もそう見られているのかと嫌悪感を抱く一方、人に理解してもらえない辛さはわかると共感したりと、なかなか心中が穏やかに慣れないキャラクターだった。

唯一の救いは女性視聴者から上げられたであろう「完全に他人とは思えない」「なんでああしたかわかってしまう自分がいる」といった感想に、自分の同類は案外いるのだなと、少しだけ安堵したことだ。**
(47) 2022/10/15(Sat) 9:27:33
古寺 貴菜は、メモを貼った。
(a11) 2022/10/15(Sat) 9:32:23

【人】 室生 悠仁

 

  彼のことをそういう目で見ていると
  気がついたのは、中学の終わりくらいのことだったか。

  大人になった今考えると、もっと早く気付く要素、
  怪しいところは多々あったように思うが
  精通がその辺りだったこともあり
  情緒面が育つのもその辺りだったのだろう。

  特別に気持ちを持つ出来事があったわけではない。
  強いて言うなれば、……出会ったときからの全てが。

  と、いうのはきっと、今だからこそ言えること。
  出会ってすぐの頃はこんな気持ちになるだなんて
  思ってもいなかったように思う。
 
(48) 2022/10/15(Sat) 13:13:39

【人】 室生 悠仁

 
 
  目を伏せて、意思の強い瞳が隠れた姿。
  横を向いて、真剣になにかを見つめる様子。
  こちらを向いて、目を細めて浮かべた笑み。

  それらを見る度、
  心臓に触れられているような感触を持つ。

  無自覚だった頃はそれでも流せていたことが
  自覚したあとはどうにも看過できなくて。

  距離を置こうと、何も言わずに離れたとき
  俺たちの初めての喧嘩が起こることになる。
 
(49) 2022/10/15(Sat) 13:13:51

【人】 室生 悠仁

 
 
  だが俺にも言い分はあるのだ。
  まず、俺たちは普通の男友達より距離が近かった。
  相手の食べ物が気になれば遠慮せずシェアするし
  共に在れる時間があれば大体いつも一緒にいる。

  冷静になって考えればわかる。べたべたしすぎ。
  たまに他のやつに誂われることがあったが
  そのとおりだ、俺たちは離れた方がいい。

  だからこそ、そっと、ひっそりと。
  彼の人生からフェードアウトしようとした。
  口説き癖があろうとも、彼はかっこよくて。
  いいやつで、素敵で、面白くて。

  惚れた欲目だとしても
  俺なんかに足を引っ張られていい存在じゃない。
 
(50) 2022/10/15(Sat) 13:14:23

【人】 室生 悠仁

  

  と、いうようなことを言うつもりはなかった。
  言ってわかりましたと頷くやつではないし
  そんなこと考えているなんて知られるのは
  こちらも普通に恥ずかしい。

  だというのに、さりげなく逃げ回っている俺を
  さりげなさなんて関係なしに
  逃げられないように退路を絶って捕まえた彼は
  開口一番にこう言った。


   『 理由説明!!!! 』


  いきり立った眉にそんな剣幕で言われれば
  答えないわけにはいかないというもの。

  それでも、伏せるところは伏せて告げれば
  まるで今すぐ殴りたいというような顔をして彼は怒る。
  それに感化されて俺も怒りだした。
 
(51) 2022/10/15(Sat) 13:15:00

【人】 室生 悠仁

 

  この時俺は冷静じゃなかった。
  好きなやつを、脳では理解できても本心では
  納得できない理屈で避けて。
  それなのに、好きなやつが俺の気持ちを考えず
  自分から赴いて、好き放題喚いている。

  なにより、好きなやつの顔が久しぶりに目の前にある。
  それも、頭を混乱させる理由だった。

  いや、ずっと、もしかしたら気持ちを自覚したときから
  俺は混乱し続けていたのだろう。

  冷静に、とか冷静じゃない、とか考えるまでもなく
  彼の思考パターンを見誤っていたのだから。
 
(52) 2022/10/15(Sat) 13:15:43

【人】 室生 悠仁

 

  あわや永遠の断絶かと思われた俺達の関係だが
  喧嘩の最中にそっと俺の手が包まれたことにより
  回っていた口が止まる。

  こんな中でもどきりと跳ねた心臓を
  隠すように彼を睨みつければ、
  彼からは不思議な眼差しを向けられていた。
  その目は、まるで縋るような色をしている。


   『 お願いだから、離れないでくれ。 』


  く、と息を飲み込んだ。
  強張った手が、彼の手の中で僅かに動く。
  逃げ出そうにも、退路は既に絶たれていた。
  なにより、掴まれた手は離されることはないだろう。
 
(53) 2022/10/15(Sat) 13:16:03

【人】 室生 悠仁

 

  まるで呪いのような言葉だと思った。
  その音一つで、傍にいることを許された気持ちになる。
  ずっと傍にいることなんて出来ないのに。

  よく考えて見れば、先程まで彼が怒って
  口から飛び出させていたのは
  俺の考えを否定する、俺を引き止めるための言葉だ。
  
  混乱に、怒りに頭を染めていた俺に
  上手く伝わらなかったからこそ
  彼は直接行動で想いを伝えようとしてきたのだろう。

  普通なら、普段なら恥ずかしくもなる言葉を。
 
(54) 2022/10/15(Sat) 13:16:32

【人】 室生 悠仁

 

  それがわかってしまえば、もう抵抗は不可能だった。
  降参するかのように体から力を抜いて、一言


   「わかった」 


  と。
  そう告げたあとの、彼の笑みのなんと清々しいことか。
  毒気を抜かれたように、先程までの言い合いを忘れて
  俺も唇を歪め、笑ってしまった。
 
(55) 2022/10/15(Sat) 13:16:45

【人】 室生 悠仁

  
 
  あれから、俺たちの仲は断絶することなく続いている。
  結局距離感もそれほど変わることなく
  悶々とする日々を過ごすことも多い。
  
  この気持と向き合わなければいけないこと。
  まだ共に、傍にいられること。
  半分の落胆と、半分の喜びをあの日は持っていた。
  
  けれど、最近また思うのだ。
  やはり俺たちは離れた方がいい。
  
  それが、彼にとっても、そして自分にとっても。
  良い道なんじゃないかって。**
 
(56) 2022/10/15(Sat) 13:17:00
室生 悠仁は、メモを貼った。
(a12) 2022/10/15(Sat) 13:18:38

【人】 楯山 一利


「いえいえ。どーいたしまし……
 えっ?!」

カゴに缶チューハイをどんどん放り込んでいく。>>41
その様子に俺は目を丸くした。
そんなに飲むの??って感じに。

あまり度数は高くない方だけど
安酒は悪酔いしやすいと思う。
俺の経験上

案外耐性は強いんかなぁ…?
まぁ酒に逃げたがってたし、
きっと酔い潰れるくらい飲みたいのかも。

なんて思いながら見ていたら、
俺の問いによってその手がビクッと止まる。

(やっぱ聞いちゃマズかったか…?)


踏み込むのは流石に藪蛇だったか、と。
言いたくなけりゃ良いですよ!って
慌てて発言を取り止めるつもりだったんだけど
予想外にも、この人は落ち込んでいる理由を
打ち明けて来たものだから。>>42
俺は取り止めることもなく、その人の話に耳を傾ける。
(57) 2022/10/15(Sat) 13:25:25

【人】 楯山 一利


「あぁ……なるほど。
 
 人として尊敬出来なくなるような、
 裏切り行為をされた。って事ですかね?
 そりゃ、ツラいなぁ……。」

発言から、失恋も含んでるかまでは分からなかったけど
目元が腫れるくらい、大泣きしたんだろうし
それだけ強い想いを寄せていた人だったのかも。
今だって、ちょっと泣きそうな感じだし…。

誘いは断られるかなって、ダメ元だったんだけど
意外にも、一緒に飲むことを了解してくれた。>>43
さっきまでの落ち込んでいた表情も
パッと明るくなった気がして
それを見た俺はちょっと安心したんだよね。
(58) 2022/10/15(Sat) 13:27:18

【人】 楯山 一利


「全然いいっすよ。
 絡まれんの慣れてますし気にせず。
 お互い鬱憤晴らすつもりで、飲みましょう!」

相手の前置きには、賛同を示しておいた。
流石に初対面の女性の家に
ズカズカと上がり込むほど無神経ではない。
「俺も実家暮らしで…まだ帰りたくないんですよ」
って前置きを入れつつ。

 「その辺の公園とか道端でどうっすか?
  寒いの苦手なら、店とか。居酒屋でも良いですし。」

缶チューハイも発泡酒も、場所は選べず飲めるから
俺は何処でも良いなって感じ。
でもこの季節は夜になると冷えるから、
店で飲むことも視野に入れて、そんな提案を。

何処が良いかは、相手の希望に沿うつもり。
(59) 2022/10/15(Sat) 13:28:14

【人】 楯山 一利


「ああ、俺は一利カズトシって言います。
 気軽にカズって呼んでくれると嬉しいです。

 宜しく!友紀さん。」

名乗られたなら、こちらもキッチリと名乗ろう。
差し出された手を取って、握手を交わす。>>43
なんだか好意的に受け取って貰えてる感じがして
俺も嬉しかったし、自然と笑顔になったな。

つるんでいる友達やダンサーたちとは
真逆の
悪い言い方をすると、ちょっと根暗っぽい

大人しい雰囲気の人だから、
普段絡むことはなさそうな人種だし
ちょっと新鮮な感じがした。

人は何処でどう繋がるか分かんないもんだな。
今日限りの人かもしんないけど
少しでも、楽しい時間を過ごせりゃ良いなと。

飲む場所が決まれば
友紀さんとそこへ移動するだろう。*
(60) 2022/10/15(Sat) 13:29:02

【人】 高山 智恵

 見事なお米のオンパレードを平らげてウーロン茶で流していた客>>44は、ショコラバナナパフェにもすぐに手を付けてくれた。

 綺麗な盛り付け見たら撮ってSNSにアップしたくなる人の気持ちは解らなくないんだけれど、食べないでいる間にアイス溶けちゃうのはやっぱり勿体ない。特にうちのパフェのアイスは、味だけじゃなくこの不思議と軽い食感にも拘りがあるからね。
 その点彼女はそういうクチじゃなくって、ちゃんと「食べる」ことを大事にしている人なんだろう。後で店長にバックヤードで報告しに行こう。あの人なら間違いなく喜ぶ。
 私自身――オーダー時の応対のしやすさもあって――こういうお客様の存在は素直に嬉しい。


「ありがとうございました!
 またぜひ、うちに食べにいらしてくださいね」


 レジ会計が済んだ時にそう言い添えて、店を出て行く客の背中を見送った。
(61) 2022/10/15(Sat) 14:00:08

【人】 高山 智恵

 このカフェの営業時間はまだもうちょっと続く。
 とはいえうちはバータイムまで設けているカフェではないので、遅い夜中まで営業するわけではない。晩ご飯になんとかありつこうとやってくる学生の存在を考慮して、夜のはじめ頃くらいまでお店を開けておく程度だ。
 当然昼間のようなピークタイムも夜間は普通はないので、夜のカフェは比較的穏やかだ。

 ……ハロウィーン前夜や当日の夜、あと少し先だけれどクリスマスの時期は、まあ、例外として。楽しむのはいいけれど、羽目を外しすぎるなよ学生諸君!
(62) 2022/10/15(Sat) 14:08:57

【人】 高山 智恵

 さて、これはこのカフェの従業員のみぞ知る秘密なのだけれど――。
 この店がバータイムを設けていないということは、この店の中に酒類が存在しないこととイコールではない。
 といっても、実は裏メニューでアルコールが出てくる……という訳でもない。酒類を提供しないのは、開店当初からの店長のスタンスだ。

 まあ回りくどくなっちゃったけれど、つまるところ。
 店の仲間同士で、仕事終わりにバックヤードとかで飲んでることはあるよ、っていう話。
 生憎、私は飲めないクチなんだけれどね……*
(63) 2022/10/15(Sat) 14:09:44

【人】 高山 智恵

 さて、本当に忙しくて雑念の入る隙もない時ならともかく、そうでないゆったりとした営業時には、余計な一言二言が頭の中にぼんやりと浮かぶこともある。というかさっきからそんな感じだし私……。

 そう、例えば、あの客みたいに>>0:49
 遠く離れている誰かのことばかり頭の中にあるようなお客様ばかりだったら、こっちは苦労ないよな〜って(純粋に食べたり飲んだりしに来てくれるお客様はなおのこと大歓迎、っていうのは言うまでもないだろう)。
 もっとも当人の気持ちも考えたら、余計にこんなこと言える訳ないんだけれどね。向こうからしたら「こんな客面倒だろ」って思っててもおかしくないし――今の私自身と照らし合わせてみればなおのことそう思えたし。
(64) 2022/10/15(Sat) 14:13:58

【人】 高山 智恵

 ……いるんだよねえ、店員をしつこくナンパしようとしてくるご迷惑なお客様方って。
 うちはその手のバーでもクラブでもない、ただの学生街のカフェだっていうのは見て分かると思うんだけれど(寧ろ、分かってても?)こういう連中は意外にいる。
 口説かれた当人にそのケがあるなら別に口を挟むこともないんだけれど(これは客同士の場合でもそうだ)……そうじゃないケースの方が見た感じ多い気がするかな。

 うちのバイトは社会経験が未熟な学生が多いってこともあって、ナンパ客の迷惑行為への対応に関しては、新人の研修時にきちんと指導する。
 細かい指導内容については割愛するとして、大原則は【しつこいナンパはセクハラだと認識せよ】【困ったら些細なことでも店長か正社員スタッフに相談する】。ちなみに私も今や正社員スタッフだ。

 そうそう、逆のパターン――「店員が客をナンパする」は明確に禁止行為だからね!
 店の外で個人的にする分には勿論、こちらから何も言うことはないんだけれど。
(65) 2022/10/15(Sat) 14:15:35

【人】 高山 智恵

 私自身も、ナンパ客に絡まれた経験はそれなりにある。
 バイト時代は当然のように店長や先輩方に言いつけにいったよ。正直、研修時のマニュアル指導にすごく助けられたと思ってる。

 今では私もそれなりにタフになって、その場できっぱり断れるようになったもんだ。
 あんまりアレでソレな場合は、店長との協議で店から叩き出すけれどね!
(66) 2022/10/15(Sat) 14:23:18

【人】 高山 智恵

 今年のまだ暑くて堪らない頃だったかな? その時もナンパ野郎の客がいたんだけど――。
 そのナンパの口上というのがあまりにもあまりだった>>11ので、断るよりも前にぎょっとして、そして、笑いがこみ上げてきてしまった。今どきそんな口説き方あるかな??って。
 あの時の同席のお客様が、すぐさまお連れ様のナンパを止めてくれたお陰で、私はお客様方の前で変な爆笑をせずに済んだというものだよ。

 同席のお客様からの謝罪>>12は、明るい笑顔で快く受け取った。それはそれとして、当のナンパ客に対しても
「仕事中の従業員へのお誘いはご遠慮ください」
と笑って明言しておいた。流石に目は笑えなかったけれど。
 で、ナンパ男の迷惑行為をちゃんと制止できる連れがいるならまあ大丈夫だろうと、彼らへの応対はそのまま私が続けることにして――。
(67) 2022/10/15(Sat) 14:27:26

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「そう…なんです。
 まあ私が幻想抱いてたのはあるかもしれませんが…。」
 
 
でも、人として。憧れていた、初恋の人が。最推しが。あんな解釈違いな事をするなんて。
気をつけないと涙が溢れそうになる。
それを気をつけるようにして腕を抓った。痛い。まだいける。人前で泣いてはならぬ迷惑だ。
 
 
「道端はちょっと…!?
 それなら公園ですかね。
 カゴに入れたのに買わないでお店行くのは申し訳ない。」
 
 
買う気満々で缶チューハイを6本も入れたのに、元に戻すのは心苦しい。
だってコンビニのって後ろから前に出てくるじゃない?
あれを1本ならともかく6本も、後ろに押し返しつつ返却は…うん。
後ろから既に補充されていたら尚更ゴメンナサイ案件。
でも道端で飲むのは想定外過ぎて
(それってヤンキー座りしながら?わ〜別世界すぎて想像つかない!)

公園に落ち着いた。
夜風は寒くなるかもしれないけれど、子供や草花に心癒されるかも。
いや子供のいる時間帯に若者二人が飲酒してたら見ちゃいけません案件になるかもだけど。

 
(68) 2022/10/15(Sat) 14:27:46

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「カズさんですね、よろしくお願いします。」
 
 
その後、カゴにカズさんの分のお酒や各種おつまみを入れて購入。
学生証忘れずにいて良かった、カズさん頼りになるとこだった。
今日限りかもしれないけど、迷惑かけるつもりはないしね。
お酒飲んで絡んで…は、あるかもしれないけど。
そんなわけで向かった公園。
ベンチでも良いし、天気の良いお昼ならレジャーシートがなくても草っ原に腰を下ろしても良いかもしれない。
でも、好き勝手におつまみを並べたかったから選んだのは東屋だ。
一応屋根もあるしテーブルもある。
椅子は長椅子?ベンチ?だけど、隣り合っても向かい合っても良い感じ。
何よりゴミ箱とトイレが程々近い。

臭いがするほどは近くなく、でも視界範囲内にある良い位置だ。
その代わりに薫るのは金木犀。
デートとしても使われそうなロケーションだけど。
 
(69) 2022/10/15(Sat) 14:28:16

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「ではカズさん。
 カズさんの理由は未だ知りませんが、
 私は…自分の初恋を…終わらせようと…。」
 
 
プシッ! 缶のプルタブを開ける。
そしてグイッとそれを呷った。
口の中に微かな苦みを伴うレモンの味が広がり、飲み物は冷たいはずなのに喉奥がアルコールで熱くなる。
プハッ、と一息ついて。
 
 
「でも、私、ず〜っと応援してきてたんですよ。
 子供の頃からず〜っと。
 あの人が結婚しても、幸せになってほしくて。
 あの人の活動をずっと追いかけて、応援して。
 
 …人生のほぼ全てって感じ…。」
 
 
缶を握りしめながらぼやいた。
いやだってもう。あの人のために時間もお金も費やしてきたんだ。
あの人に全部課金してきた。
なのに、なのに…。
いやカズさん明らかにヲタクとは真逆の陽キャっぽいからこの辺りどう説明したもんかなんだけど。
 
(70) 2022/10/15(Sat) 14:28:38

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「でも、浮気騒動するような人だったなんて。
 ほんと、シンジランないんです…。」
 
 
シンジランって何だろうな。
なぜだか頭の片隅に過ぎった。*
 
(71) 2022/10/15(Sat) 14:29:06

【人】 高山 智恵

 実際、この夏限定のデザートを持ってきた時、当人に笑顔で感謝されこそすれまた何か言い寄られることは無かったので>>13、ひとまずこの件はこれでおしまい、で済んだものだった。
 まあその後何かの折で目が合ってウィンクとかされた時には>>14ちょっと殴ろうかなとも考えたけれど(本気で殴ったら流石にクビ案件だ)その役は私じゃなくてお連れ様だったので、やっぱり私から特に何かしたり報告に行ったりする必要はなかったさ。


 正直、あの二人組が二人揃ってナンパ男だったらどう捌こうか……と思った瞬間が無かった訳じゃない。けれどもその懸念は杞憂だった訳で。
 良き友人同士かそれ以上のマブダチか――までは私の知るところではなかったけれど、ともかく、良識のある大人の連れが睨みをきかせてくれたことに内心感謝したものだった。
 ……恋人同士の可能性? 片方が相方の目の前で別の相手堂々と口説いてるカップルとかいないでしょ。っていうかいないでほしい。
(72) 2022/10/15(Sat) 14:31:19

【人】 高山 智恵

 ところで「仕事中の」誘いはNGということは、オフの時ならOKなのかって?
 答えはNo。ナンパ自体が鬱陶しいってのもあるし、そもそも興味湧かない相手だったし――今や店を去った未来のカフェオーナーにずるずると引きずり続けている想いが仮になかったとしても、これは変わるまい。
(73) 2022/10/15(Sat) 14:35:02

【人】 高山 智恵



(“ 天使 ”っていうのは、あののことを言うもんだよ。 )


 宗教上の「天使」の定義についてはともかく(これ、大学の講義で聞かされたなあ……)私は率直にそう感じたものだった。
 自分のカフェを構えたいと、フードもデザートもドリンクも妥協しない店を出したいと、目標に邁進していた彼女。
 その専心ぶりやあまりのものだったので、店長も普通ならキッチンスタッフにも接客を求めるところを、彼女には厨房中心の業務に就かせていたくらいだった(店やる心算なら経営もきちんと学んだ方がいいよ、とも言い含めていたけれども)。

 ひとつの“ 使命 ”――彼女の場合、そう表現してしまって差し支えあるまい――にひたすらに突き進む者の崇高さ。
 裏表なく、決して豊かではない表情の中にも素直に現れる感情。それでいて、ふとした時に見せる無邪気で屈託のない笑顔。
 そんな彼女を“ 天使 ”と呼ばずして、一体何と呼んだらいい?
(74) 2022/10/15(Sat) 14:35:15

【人】 高山 智恵

 そんな“ 天使 ”にだって“ 素敵なあのひと ”がいるのだと聞かされた時は……ただただ笑って、「そっか」って頷いた。
 恋も仕事も望めば両方手に入れるくらいのことは、彼女ならやりそうだとは思えた。
 けれどもその恋は、私には向かない。そう悟った。
 悟っていて、それなのに…―――ああ、未練がましいっていうのはこういうのを言うんだろうなあ。

 …………。
 あの美辞麗句のナンパ男は――どこまで本気かは置いといて――振り向くことのない女を口説こうとして。
 当のその女は、自分を見ていない女にうだうだと拘り続けている。

 ああ、幼馴染に想いを寄せていても、その幼馴染が知らない間に別の人と出会ってしまったっていう人もいて。
 好きだった人が別の人と結婚するのを見送るだけの人は、他にもいるんだろう。

 世の中かみ合わない恋ばかりじゃないっていうのは、幸せな祝福の場の存在が確かに示してはいる。
 けれどもどうして、こんなにも、一方通行になっちゃう恋って多いんだろうね。**
(75) 2022/10/15(Sat) 14:37:44
高山 智恵は、メモを貼った。
(a13) 2022/10/15(Sat) 14:59:47

室生 悠仁は、メモを貼った。
(a14) 2022/10/15(Sat) 15:42:32

【人】 楯山 一利

─公園─


カゴに入れた本数も多かっただけに、
戻すのは気が引けるのかな?
俺はどんなに入れても平気で戻しちゃうから、
なんか律義な人だなぁって思った。>>68

いつも道端で、皆と地べたに座って
ワイワイと酒盛りすんのが当たり前だったから
そんなに驚かれるとは思わず、小首を傾げる。
やっぱり真逆なタイプの人なんだろう。

友紀さんの希望で、俺たちは公園にやって来た。
まだ明るい時間帯だったから、
子連れの家族がチラホラいたかも。
草花にはあんまり興味ないけど
雰囲気は、THE・平和って感じで心地良かった。

空いている東屋の下、向かい合って腰を落ち着ける。>>69
この方が話しやすいだろうし。
辺りを見回し、トイレとゴミ箱が近いことに気付く。
こういうところで酒盛りも悪くないな。
今度みんなに提案してみよう。
(76) 2022/10/15(Sat) 16:03:22

【人】 楯山 一利


二人で思い思いにつまみをテーブル広げていった。
奢られるのは好きじゃないから、
一応自分の酒と食い物分は金を出したと思う。
あと、肉まんかピザまんかチーズまんか迷ってたけど>>32
結局肉まんを買ったんだった。

おでんはメジャーな具材が一通り入ってるセットものにした。
箸は二膳貰ったから、「よかったらどうぞ」
って、友紀さんに片方の端を手渡しただろう。

さて、飲むか。
発泡酒の缶を手に取って、プルタブを引っ張る。
プシュッと小気味良い音が奏でられると
じわじわっと発泡酒の泡が溢れ出て来た。

「お疲れ〜っす!」

乾杯!ってな感じのジェスチャーをした後、
俺もゴクゴクと喉を唸らせながら呑んだ。
しゅわっとした炭酸が染み渡って、気分は爽快。
満足するまで飲んだ後は、プハーっと一息吐いて。
友紀さんの良い飲みっぷりを見て
「旨いっすね〜。」なんて言いながら笑みを零した。>>70
(77) 2022/10/15(Sat) 16:04:37

【人】 楯山 一利


「俺は〜……。
 幼馴染と、つまんないことで喧嘩しちゃって。
 ちょっとムシャクシャしてたんすよね。」

頬杖をつきながら小さく溜息を吐き
理由を、ポロっと零す。

まぁ今は俺の話よりも、友紀さんの愚痴を聞こう。
自分の話は一旦そこまでにして、耳を傾ける。

「浮気、かぁ……。

 そりゃあ、失望もデカイでしょうね。
 シンジランなくなる気持ち、分かりますよ。」

普段から砕けた言葉遣いをしてるし
信じられないってイミなのはちゃんと通じてる。
だから同じような言い方で呼応してみた。
(78) 2022/10/15(Sat) 16:05:39

【人】 楯山 一利


それにしても……。
友紀さんの話を聞いていると
身近にいる人に対してと言うよりも、
有名人とか芸能人って感じがするな。

『幻想抱いてた』とか
『子供の頃からずっと応援』とか
『活動を追いかけて』とか
『人生のほぼ全て』とか。

俺は幼馴染のアイツに、
そういう風な感情を抱いた事はないし。

「えっと……。
 芸能人かなんかっすか?

 ああ、違ってたら否定して下さいね。」

浮気と言えば、とある俳優のスキャンダルを思い出した。>>0:15
確か、俺がガキの頃に観てた
戦隊モノに出てた人だったような?
って思ったぐらいで、あんまり関心もなかったっけ。

まぁガキの頃だし。
あんまり憶えてないから違うかもしれないけど。
それに別人かもしれないし、そも芸能人とも限らないし。
(79) 2022/10/15(Sat) 16:06:56

【人】 楯山 一利


「俺の周りにも、平気で浮気してる
 サイテー野郎いっぱい居ますけど
 なんでそんなこと出来るんでしょうね。

 好きな奴と一緒になれたら……
 それだけでも幸せのはずなのに。」

好きなら、その気持ちを貫くべきだ。
付き合ったら、相手だけを見つめるべきだ。
結婚したら、最後まで添い遂げるべきだ。

割と適当に生きている方の人間だけど、
そういうところは真面目に考えてる。

だから、アイツ以外の女と付き合ったことはない。
遊びに行ったり飲んだりはするけど、
絶対深い関係にはならないって決めてる。
コクられても、「好きな奴がいる」って断るぐらい。

でも周りの男を見ていると、
一途でいる方が恥ずかしいって思ってる節あんのかなって。

友紀さんの想い人がどんな理由があって
浮気しちゃったのかは知らないけど
知ったところで、俺にゃサッパリ理解出来ないだろうな。*
(80) 2022/10/15(Sat) 16:09:29
楯山 一利は、メモを貼った。
(a15) 2022/10/15(Sat) 16:13:44

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
─公園─
 
>>76そう、まだ明るい時間帯の公演はTHE☆平和って感じだった。
東屋のテーブルを挟んで向かい合わせに座る。
これで桜でも咲いていたらお花見といえるのに、この時期だとお昼から公園でお酒を飲むのに理由がないのが残念だ。
金木犀の香りを楽しみに来ました。
知ってる人にあったらそうしようそうしよう。
まあそんな言い訳を考えながら、やりたい事は変わってない。
お酒に逃げたい。あの人の事を…あの人への気持ちをどうにかしたい。
具体的にどうしたいのかはまだ行ったり来たり。
忘れよう、やめよう、でもやだ、でもでもだって。
やっぱり長い間憧れてきた人だから。
どうしてもダメと受け付けなくなったくせに、その影響が大き過ぎて受け止めきれてない。
 
ちなみに私が買ったおつまみは6pチーズとかナッツとか。後から、肉まんとかおでんって手もあったなあと思うけど冷めてもなあと思いとどまった。
 
 
「あ、ありがとうございます。」
 
 
>>77でもお箸を貰ったから、私の方もどうぞどうぞとチーズやらナッツやらをカズさんの方にも寄せる。
お互いどれを食べても良いようにしよう。
そんなふうに始まったお酒飲み。
確かにおすすめだったチューハイは飲みやすくて、さっぱりしてて好みの味。
ポリポリ。ナッツを齧りつつうんうん頷いた。
 
(81) 2022/10/15(Sat) 16:48:49

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「芸能人でも、初恋は初恋です。
 昔の戦隊物で青やってた人で…その頃から。
 私、あの人に関しては拗らせてて。
 ドラマやラジオもチェックしてたしファンクラブにも入ったし
 舞台とかも見に行ったし出待ちもして。
 あの人に使うお金があの人の糧になるなら〜って
 あの人に関しては限界ヲタクだったんです。
 それだけ好きで。
 結婚しても、応援しよう大好きって。
 そう思ってたのに…。はあ〜。」
 
 
くぴぴ。ため息の直後にまたお酒を口にする。
目が潤んでるのは悲しいからか、酔ってるからかちょっと曖昧だ。
でも、自分ばっかり語っても申し訳ない。
>>78だからしっかり聞いていた、カズさんの理由についても考えて。
 
(82) 2022/10/15(Sat) 16:49:09

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「幼馴染…喧嘩…。
 その、幼馴染って、同性か異性か聞いても良いですか?
 それによって大分印象変わるんで…。」
 
 
男同士ならクソデカ感情ブロマンス?
女性絡みかそれとも全く別件か。
男女なら痴話喧嘩?
そしてそもそも、世の中には男女どちらも当てはまらない性もある。
同性だって痴話喧嘩案件かもしれない。
だから単に印象の話ではあるけれど、話のとっかかりとしてちょっと聞いてみた。

まあ、男女の友情は成り立つか成り立たないかで言えば成り立つんじゃない〜?とは思う。
世の中には男女カウントされない男女もいるんですよ。

うちの兄妹みたいにな!!!
 
 
でも。
>>80浮気の話にはちょっと目を伏せた。
手に持った缶をぺこぺこ凹ませる。
わーい、良い音出るなー。
 
(83) 2022/10/15(Sat) 16:49:33

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「まあイスラム教では一夫多妻制認められてますし
 一妻多夫制も一部の国と地域で認めてられてたり
 ジェンダーニュートラル的考え?で?
 性の多様性から認めるべきって考えもあるらしいですけど…。
 
 私はヤですね、絶対。
 そりゃあ政略結婚?とかで
 好きでもない人と結婚とか昔はあったけど。
 それでもね、時間を共にして一緒に生きていくと決めたなら
 その相手に誠実であってほしい訳ですよ。
 一緒に歩く相手に、誠実に。」
 
 
その理想形を求めていたのはある。
勝手に求めていた側面もあるだろう。
でも。それだって、恋は恋。
絶対的に実らなくたって、遠くからずっと絶対的な味方として生きてきたのに。
あの人は、大切な奥様だけじゃなくて、自分を含めたそんなファンの想いも踏み躙った。
少なくとも私はそう思って。
 
(84) 2022/10/15(Sat) 16:49:52

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「…浮気するなんてわかんない〜!
 浮気するくらいなら先に別れれば良いのに〜!
 良いとこどりしよーとか、甘い汁吸おうとか、
 そういう根性がもう気に入らないだめ無理〜!!」
 
 
ベキキッ!
両手で思わず握りしめた缶が盛大に凹む。
ちょっとお酒がこぼれたので、あわわ、と我に返ってハンカチで手を拭いた。*
 
(85) 2022/10/15(Sat) 16:50:17
高山 智恵は、メモを貼った。
(a16) 2022/10/15(Sat) 18:59:50

古寺 貴菜は、メモを貼った。
(a17) 2022/10/15(Sat) 20:35:18

【人】 高峰 誠一郎

届いたパフェとアールグレイをまじまじと見つめる。>>17
学生時代に食べていた物よりは小柄で、シンプルで。

—『ちょーだい?』とねだられたガトーショコラも刺さっていない。

溶けないうちに一口。
甘いバニラとほんのり苦いチョコのアイスが口の中でとろけ合う。
…………ああ。

あいつと、あいつの結婚相手。
まさにこのアイスみたいだったな…………。
(86) 2022/10/15(Sat) 21:03:24

【人】 高峰 誠一郎

蘇る結婚式の思い出。
高砂であいつはずっと笑っているか、腑抜けた顔で結婚相手を見つめていた。
口を開けて肩をすくめて、笑う先に俺は居なかった。
カットしたケーキを食べさせる相手—黙って気遣うあいつは一口が小さく済むようにしていた—も、俺じゃない。
『せーちゃん』なんて腑抜けた呼び方じゃなくて、きちんと相手の名前を呼んで振り向かせていた。
(87) 2022/10/15(Sat) 21:06:55

【人】 高峰 誠一郎

あいつはバニラアイスだ。
甘くて、誰からも愛される—愛される術を、知っている。

腹が立つ。

無意識でそれをやってのけるあいつにはもちろん。

それにまんまと引っかかった、俺自身にも。
(88) 2022/10/15(Sat) 21:08:20

【人】 高峰 誠一郎

パフェを黙々と食べたら紅茶で冷え切った腹を落ち着かせる。
むしゃくしゃして堪らない。
レモンの香りも爽やかな風味もこの怒りの前では無意味に近い。
顔には出してない……とても出せたもんじゃない。
さっきの店員さんとかにみられてなけりゃいいけど。

流石にこのまま日を経ていくのは俺のは勿論、他の人の精神衛生上良くない。ので。
スマホで軽く、ストレス発散法を調べて見たりなんだり。
(89) 2022/10/15(Sat) 21:15:47

【人】 高峰 誠一郎

「……………」

すぐに出来そうなのは【ノートに書いてみる】だった。
……ワンルームの家には背広と引き出物、そして。

あいつが投げた結果俺の手中に収まってしまった、白と黄色、オレンジの花で作られたブーケがある。
目に入るとあいつの『ナイスキャッチ!』が蘇るので見たくない、だが捨てるに捨てられなくて逃げてきたのだ。>>0:17

どこまでも半端な自分に嫌気が差す。
空になったパフェグラスとティーカップを見つめ、伝票と荷物を持って立ち上がった。
さっきの店員さんが会計に立っていたら、支払いを終えた後に軽いお礼をしようと決めて。
(90) 2022/10/15(Sat) 21:33:13

【人】 高峰 誠一郎

その後の記憶はあまりない。
気づいたら自宅に戻って、棚から未使用のノート、ペンケースから黒の水性ペンを出して机に向かっていた。

ぐちゃぐちゃした気持ちのせいで気が紛れていた、そんなところだろう。

ペンの蓋を外し、俺は。
今の気持ちを全て吐き出す勢いで書き連ね始めた—……。**
(91) 2022/10/15(Sat) 21:37:04
高峰 誠一郎は、メモを貼った。
(a18) 2022/10/15(Sat) 21:38:04

【人】 楯山 一利


よく女友達や、アイツともこうやって飲んだけど
一度話し始めたらマシンガントークし続けられるのって
女性特有?スゴイなぁと感心を抱きつつ。
愚痴の内容にはわかりますよーと共感して聞いて
ほかほかと温かい肉まんを頬張り、酒を口にする。

俺も友紀さんが買ったチーズやらナッツやらを
「あざす!」と嬉しそうに礼を言ってから
時たまちょこちょこと、つまませて貰っただろう。>>81

俺が勧めた無糖のチューハイは、
どうやら気に入ってくれたらしい。
最近CMでも店頭でもよく目にするようになって
試しに飲んだ時に、あんまり甘くなかったなぁ
って思いついたから言ってみたんだよね。
友紀さんの口に合って良かった。
(92) 2022/10/15(Sat) 22:45:42

【人】 楯山 一利


どうやら俺の想像は当たっていたらしい。>>82
ガキの頃に観てた、戦隊モノに出てた人
ってのは、俺の記憶違いではなさそうだ。
やっぱりそうかぁ、って頷いて。

「初恋の……好きな人が、結婚しちゃっても
 応援しようって思えるのは
 中々出来ないことですよ。

 本当にあの人の事が大好きだったんすね。
 そこまで情熱を注げんの、スゲーと思いますよ。
 友紀さんは、ファンの鑑っすね。」

話を聞いてるだけでも熱が伝わって来る。
限界オタクって、友紀さんも自称してるくらいだから
ファンを通り越してる気もするけど
こうやって誰かを想って、行動に出来る人は
素直にスゴイなぁって思うんだよね。

俺もブレイクダンスが好きで
色々調べたり、毎日練習に打ち込んだり
ダンスの上手い人たちには
憧れと尊敬の念を持ってはいるけど
全てを捧げてまでとか
ここまでの情熱は、俺にはないかもなぁ。

だから、本当に感心したんだよね。
上手い言葉が見つからなかったから
ちょっと軽々しい言い方になっちゃったかもだけど。
(93) 2022/10/15(Sat) 22:46:18

【人】 楯山 一利


「ん?まぁ、異性っすけど。
 女の子ですよ。
 同い年……なんだけど、"姉弟"みたいな関係。」

異性か同性かによって印象が変わる
ってのは、どういうことなんだろと首を傾げつつ
問われたことには、素直に答える。
そういうオタク界隈特有の思考ってのは
俺には知らない世界だし、想像もつかないことだし。


「アイツは、俺のこと弟みたいに思ってて
 それで……ちょっとお節介焼きなんすよ。
 だから、お前には関係ないだろ、って。
 突き放すこと言っちまったんすよね。 
 
 俺が、つまんねー意地張っちゃっただけです。」

友紀さんにそんな話をしたら、
アイツの顔がいちいち浮かんじまうなぁ。

笑った顔も、飽きれたような顔も
ちょっと不機嫌そうな顔も
……そして最後に見た、あの顔も。>>0:23
(94) 2022/10/15(Sat) 22:47:11

【人】 楯山 一利


「まぁ……その。
 俺の話は、後で良いっすよ。

 友紀さんほど、深刻じゃないですから。
 喧嘩なんて…いつものことです。」

俺を気遣って、話を促してくれたんだろうけど
どうにもあの表情が焼き付いて離れなくて…
心残りっていうか、後悔ってのが過っちまう。
そうすると、友紀さんの話をちゃんと聞けなくなりそうだし
上手く笑えなくなりそうだったから
あんまり続けたくないなぁ、って。
そんな気持ちで、後回しを希望した。
(95) 2022/10/15(Sat) 22:47:32

【人】 楯山 一利


「うんうん、分かりますよ。
 余所見なんかせず、一途でいるべきっすよね。

 現代日本は自由恋愛ですけど
 一夫一妻制って法律もありますし。
 友紀さんの言う様に、誠実であるべきですよ。」 

芸能人という立場なら、猶更
人の目に触れる機会だって多いワケで
友紀さんのように根強いファンも大勢いるはず。>>84
結婚相手には勿論だが、ファンたちのためにも
誠実に生きて、幸せな家庭を築くべきなんだと
俺も心の底から賛同する思いだった。

浮気という、一時の快楽に身を任せてしまえば
奥さんもそうだし、多くのファンを裏切り
悲しませることになるかぐらいは
バカな俺にでも分かることなのになぁ。
(96) 2022/10/15(Sat) 22:48:25

【人】 楯山 一利


友紀さんの手に持っていた缶が、
盛大な音を立てて凹む。>>85
俺も持っていたハンカチを取り出して
噴き零れたアルコールを拭くのを手伝いつつ
まぁまぁ落ち着いて、と宥めよう。

「俺も浮気できる神経が分かんねーっす。
 根性腐ってのかもしんないなぁ。
 
 てか、俺思ったんすけど。
 友紀さんはファンとして
 あの人に文句の一つぐらい言っても
 良いと思うんですよね。

 ファンレターでもファンメールでも。
 ……ああ、出待ちもしてたんなら
 直接言うことも出来ますかね?」

ここまでの大ファンだったら
俳優さんだって、友紀さんの存在を
認識しているかもしれないから
面と向かってファンの一人から「シンジランない!」
って言われた方が、グサッと来るかも?

それに、友紀さんの鬱憤も不満も
少しはスッキリするんじゃないかな、って。*
(97) 2022/10/15(Sat) 22:51:18
楯山 一利は、メモを貼った。
(a19) 2022/10/15(Sat) 23:04:49

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
─公園─
 
ちょっとやそっとじゃ止まらないからマシンガントークと言う。
結構前に流行ったらしい歌でも歌ってた、確か。
 
でも。
>>93私は本当にファンの鑑かな?
それは全く自信がない。
そもそもファンの理想系って何だろう。
少なくとも全てを受け入れるだけではないし、好きで好きで堪らなくて、でも相手に迷惑をかけない。それが大前提な気はしてる。
だからそう言われて、ちょっと私は困った顔をした。
迷惑さえかけなければ、好きの形は色々ある。
お金をかけてもかけなくても、好きと言う形、ファンということに変わりはないと思う。
いろんな好きの形を私は否定したくない。
勿論、浮気は論外だったけど。
 
 
>>94>>95そんな中でチラリと聞けたカズさんの話。
でもこっちを優先されてしまって…まあ有難いけど。
後でもう少し話を聞けたらとも思う。聞いてもらってばっかは申し訳ないし。
実際、言葉に出していくと少しだけ気が晴れてくる気がする。
>>96それにしても、チャラい陽キャに見えてこういうとこの価値観は似通ってるのが不思議だ。
まあこういうのに隠も陽も関係ないかもしれない。
でも。
>>97こぼれたお酒を一緒に拭いて貰いながらの言葉にはちょっと唸った。
 
(98) 2022/10/16(Sun) 6:43:48

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「文句…言う価値もないかな…?
 と言うか、文句を言ったらその後の反応が気になって
 またあの人の事を考える時間が増えちゃうから
 やらない方が賢明、ですかね。
 
 1人のファンとして、だと、
 まだあの人の事を好きな人たちから見たら
 粘着アンチと思われても仕方がない行為ですし。
 SNSとかで炎上…して、そう言うのも、嫌ですね。
 もう、残念だけどあの人についてなるべく早く
 何も考えないようにしたくて…。
 
 コレ。です。」
 
 
しみじみと語りながら、凹んだ缶の中身を口にする。
そう、だからお酒に逃げたかった。
炎上案件になるのは嫌。
直接文句を言いにいくのなんて何様?になるし。
それに、相手を傷つけたい訳じゃないのだ。
無にしたいのだ。
本当に大好きでずっと恋をしていた人。
でも、…だからこそ許せずに。そして怒りを持続なんて出来なくて。
 
(99) 2022/10/16(Sun) 6:44:17

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「芸能人だからだけじゃなくて。
 リアルでも、例えばほとんど接点の無い生徒会長とかに
 ずっと憧れて視線で追っていたとしても
 その生徒会長が彼女と浮気して別れて、
 憧れてたのに最低です!とか
 遠目で見てるだけだった後輩に言われても
 
 ねえ。 と私は思うんですよ…。」
 
 
2次元じゃなくて仮にも3次元だけど。
それでも遠い相手は遠いのだ。
どんなに焦がれても違うのだ。
だから言わない。
ある意味黙って立ち去るファンの方が芸能人としては痛手かもしれないが、何か彼のためにアクションしようとは思わなかった。
ただ、密やかに傷ついて、密やかにさっていく。
それが上手くいかないのは単に自分の心の問題だと。
 
(100) 2022/10/16(Sun) 6:44:39

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「それでも、恋は恋でした。
 向日葵の花言葉みたいに、
 向日葵が太陽を見つめ続けるみたいに、
 ずっと焦がれ続けた恋。
 
 届かないのに見つめ続けて。
 諦めよりも先に失望してしまって。
 今はその悲しさを消化中なんです。」
 
 
ポロポロと涙がこぼれていく。
お酒臭くなってたけど、ハンカチでそっとそれを拭いた。
泣いて、飲んで、食べて、語って。
そうして気持ちを供養してるようでもあって。
 
(101) 2022/10/16(Sun) 6:45:15

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「私のことはこんな感じですかね〜。
 憤りをぶつけるより早く忘れたい。
 その時間すら本来惜しいって感じです。
 
 ところで、カズさんは幼馴染さんと
 どんな喧嘩しちゃったか聞いても良いですか?」
 
 
少し泣いて。少し語って。
そうして気持ちが少しスッキリした私は、今度はカズさんの番と落ち着いて尋ねることができていた。
新しいチューハイをまた開けながら。*
 
(102) 2022/10/16(Sun) 6:45:43
天のお告げ(村建て人)は、メモを貼った。
2022/10/16(Sun) 6:47:42

高山 智恵は、メモを貼った。
(a20) 2022/10/16(Sun) 7:52:02

【人】 古寺 貴菜

とりあえずドラマの原作本を上下セットで購入し、併設されたカフェスペースで読み始める。

なるほど、SNSの この原作をドラマ化した勇気は認める の意味が分かった。
とにかく主人公がひどい、独善的で……なんというか自分が世界の中心であるかのような立ち振る舞い。リアルにいたらアームロックをかけたくなるような男だ。
ヒロインもヒロインで二股かけといて「彼に惹かれてしまった自分が悪いの」とかほざく、二股かけられる形になっていた元恋人が無事逃げ延びてくれて何よりである。
もう一人のヒロインはいかにも当て馬のようなことをさせられて……いや、これ以上はやめよう。
ここが家なら奇声を上げながら本をゴミ箱に叩きつけていたところだった。
危ない危ない……。
(103) 2022/10/16(Sun) 9:59:41

【人】 古寺 貴菜

時計を見るつもりでスマホを見ると、四人目の男からメッセージが来ていた。

『二次会来ないの?』

うるせーばかしね、何が楽しくて少しいいなと思った男が見知らぬ女とイチャイチャしている姿を見ないといけないのだ。
どう返せばいいか少し悩む。
ここは本音をオブラートに包み無難に 慣れないヒールで疲れた とでも送っておけばいいか、と返信をする。

『うるせーばかしね』

……オブラートが破れて本音が駄々洩れになったな?
(104) 2022/10/16(Sun) 10:14:44

【人】 古寺 貴菜

だが悲しいかなこれが我々の普段のやり取りだ。
向こうはこちらを女として見ていない、男友達との延長での付き合い方をしてくる。
その証拠に

『ひでぇ』
『今日の主役様になんてことを』

などと言いながらふざけたスタンプを連打してくる。

『主役様は前みたいに無様に酔いつぶれるなよ』

などと親切に釘を刺しておき、どう返すべきか。
思いを伝える気などない、これがそういう類の感情であるという確証もないからだ。
ならば今まで通りに返せばいいだろう。

『体が米を欲しているからそれどころじゃない』

向こうが望んだ関係を、そのまま続けるのが一番楽だ。**
(105) 2022/10/16(Sun) 10:23:53

【人】 高山 智恵

 ショコラバナナパフェのセットを注文したお客様>>90のレジ会計の際、軽くお礼を言われたので、「いえいえ」って笑顔で返して。
 彼の退店時にも、いたって明るく声を掛けて見送った。


「よろしければまたぜひ、
 うちにいらしてくださいね」


 これはただの社交辞令という訳ではなく、本当にリピーターになったとしても歓迎する心算だったから。
(106) 2022/10/16(Sun) 10:25:32
古寺 貴菜は、メモを貼った。
(a21) 2022/10/16(Sun) 10:25:47

【人】 高山 智恵

 アイスが溶けないうちにパフェに口をつけてくれたその客>>86が、本当に黙々とパフェを食べ続けて――味わってるって感じの素振りも(多分)なくレモンのアールグレイを飲み干していた>>89のは見えていた。……さっき彼が零していた愚痴のことも思えばあまり他人には見られたくない姿だったかもしれないけれど……
ごめんね、この時わりと私暇だったせいで、見えちゃってたんだ……。


 実際のところあの客があの時どんな気持ちだったかっていうのは、顔色とかからは窺い知れなかった、けれども。
 多分あの人、なんにも味わってなかったんだろうなあ……とは思う。まあ、本気で落ち込んでいる時には本当に何の味も感じられない――ひどい場合は文字通り喉も通らない――っていうのもままあることだし。

 それでも、ショックの腹いせとかでガチで暴れてくるお客様ならまだしも、そうじゃないならいつだって来てくれていい。
 何かあった時に駆け込める場所、居場所になれる場所、っていうのもカフェの特別な役割のひとつだと思うからね。**
(107) 2022/10/16(Sun) 10:30:54

【人】 室生 悠仁

 

  高校生の頃、街中を歩いていると
  路地の方から荒れた声が聴こえたことがある。

  あまり野次馬する質ではない。
  危機が迫れば首を突っ込むより離れる方な俺が
  そっと壁沿いに覗き込むことにしたのは。

  隣りにいた彼なら首を突っ込むだろうと思ったのと
  聴こえてくる声に、苦しそうに謝る若い声が
  混じっていたからだ。
 
(108) 2022/10/16(Sun) 10:58:04

【人】 室生 悠仁

 

   「 もしもし、警察ですか?
     暴行事件があってます。

          〇〇商店街の近くで─── 」
 
  
  音が聴こえないようにカバンの中でビデオモードにし、
  出来るだけ顔が残るように映したあと。
  暴漢たちに聞こえるように俺が警察に電話をする。

  暴行をやめて引いてくれるようにあえて聞かせているが
  もし襲いかかってくるようなら彼が少しは
  時間を稼いでくれる予定だ。
  俺には体力がないが、彼は体格もよく体力もあり
  運動も得意な方だから。
 
(109) 2022/10/16(Sun) 10:58:42

【人】 室生 悠仁

 

  運が良いことに、想定した方へと事態は転がった。
  暴漢たちは舌打ちをしながら慌てて逃げていき
  俺たちと、被害者である少年だけがこの場に残った。

  そばかすの目立つその人物のもとへ駆け寄れば
  痛々しく腫れた頬が目に入り、俺は顔を顰める。
  よく見れば着ている制服は俺たちが通う学校のものだ。
  ネクタイの色を見るに、どうやら後輩であるらしい。

  もうすぐ警察が来るから安心しろ。
  そう落ち着かせるように穏やかに彼が声をかけると
  少年は先程までの恐怖の顔を歪めて泣きそうになりながら
  なんとかというように笑みを見せる。
 
(110) 2022/10/16(Sun) 10:58:53

【人】 室生 悠仁



   『 助けてくれてありがとう、……っす。
     あんたたちは命の恩人だ。 』


  敬語に慣れていないのか、申し訳程度についた語尾は
  気にするほどでもないが。
  その後に続いた言葉には思わず彼と顔を見合わせた。

  警察に会いたくない。
  だからこの場をすぐに離れていいか。

  暴漢たちは様子を見るに酒に酔っていた。
  だから、一方的に暴行されていたと思っていたが
  少年にも後ろ暗いことがあるのだろうか。

  お願いします、と頭を下げられて
  戸惑いに少しの間俺は立ち尽くしてしまったが。
  隣にいる彼は承知したらしい。
  了承の言葉を零すと、少年に肩を貸し始めた。
 
(111) 2022/10/16(Sun) 10:59:01

【人】 室生 悠仁

 

  彼は思い切りが良い。
  自分の信じたことに一直線で、それが失敗だとしても
  きちんと受け止める強さがある。

  そういう姿を見るたび、眩しくて、焦がれて。
  傍にいていいのかと、自問自答する>>0:37

  融通が利かないときもあるけれど人に恵まれているから
  まずい方向に行っても軌道修正する誰かがいる。
  
  そう、誰かが。彼の傍にいるのは俺でなくていい。
  その事実に、いつも胸が締め付けられている。
  
(112) 2022/10/16(Sun) 10:59:26

【人】 室生 悠仁

 

  彼は少年を信じることにしたのだろう。
  決断するには勇気がいる。
  俺はならばと、少年の荷物らしきものを拾い上げ
  あとに続きその場を離れることにした。

  怪我があり、ふらついている現状
  少し休まなければ表を歩けないだろう。
  適当なところで止まれば改めて腰を下ろし
  水筒の水でハンカチを濡らして
  赤く腫れた頬に冷やすように当てた。

  そうすれば、ぽつぽつと少年は自分の事情を話し始める。
  助けた俺たちには話さないといけないと思ったのだろう。
  頬が痛いだろうに、義理堅い。
  しかし、その内容でやっと
  俺は先程の行動でよかったのだと納得することが出来た。
 
(113) 2022/10/16(Sun) 10:59:36

【人】 室生 悠仁

 

  少年の家族は祖母しかいないらしい。
  父母はおらず、一人でずっと育ててくれていたと。
  だから、絶対に心配をかけたくない。
  自分を殴ったやつが捕まらなくても
  痛くても、辛くても。よっぽどでないなら我慢したい。
  
  隠すと返って心配させるのではないか。
  教えてもらえないと悲しくさせるのではないか。
  そうも思ったが。
  ……少年にとっては、それが愛なのだろう。

  俺には少し気持ちがわかった。
  なにせ、俺も隣の男に真実を隠しているから。
  ただ、その行動は少年のようにただ愛からではなく
  もっと利己的なものが多く絡んでいるが。
 
(114) 2022/10/16(Sun) 10:59:48

【人】 室生 悠仁

 

  隣の彼も、先に信じていたようだが
  それはそれとして話には頷いていた。
  少年の頭を撫でていたのは労りだろう。
  子どもじゃない、と少年は苦笑していたが
  甘んじて受けているのは、やはり堪えていたからか。

  流石にこの状況で嫉妬は、……するが。
  少年よりよっぽど俺のほうが子どもだった。
 
  そんな様子をおくびにも出さずに
  ある程度体力が回復する時間が立った頃
  俺たちは帰路につくことにした。

  名前は名乗りあったからまた出会うこともあるだろう。
  送ろうかとの言葉に首を振られたので
  適当な場所で別れて、その日の邂逅は終わる。
 
(115) 2022/10/16(Sun) 11:00:01

【人】 室生 悠仁

  

  警察官の人には悪い子としちゃったな、
  と少年のいない場だからと話していた俺達の前に。

  先輩!! と大きな声で、
  頬にガーゼを貼った少年が現れて。
  そしてたまに俺たちの周りにいるようになるのは


             そう遠い未来の話ではない。**  
 
(116) 2022/10/16(Sun) 11:03:59

【人】 楯山 一利


友紀さんの話を聞きながら
肉まんを食べきり、酒を口にする。
…おっと。もう空になってしまった。
すかさず次の缶に手を出し、開けて飲んだ。

「ファンの鑑」だと俺が言った後の
友紀さんの表情は、なんだか困ったような
釈然としないような感じに見えた。>>98
あまり自覚がないのか、
それとも色々と考えすぎる性格故に
模範的と言えるような存在ではないと思っているのか。
そこは分からなかったけど……。

芸能人ってのは、自分の努力だけじゃなく
友紀さんのようなファンの支えもあるからこそ
輝き続けることが出来るんじゃないかなって。
だから、その人からすれば
"ファンの皆様"って立場になると思うし。>>99
友紀さんはその中でも特に
熱意溢れる大ファンだったんだから
大事にすべきファン様だろうって思うんだよね。
(117) 2022/10/16(Sun) 13:32:46

【人】 楯山 一利


だから、なんでそんなに
自信なさげなのかは分からなかったが

こうやって話を聞いている限りでは
誰かの為にあんなに熱意を注げて、
長年ファン活動を続けられるって言うのは
並大抵のことではないよなぁって思うから

ファンとして、もっと誇りや
自信を持っても良いんじゃないかって思った。
(118) 2022/10/16(Sun) 13:33:49

【人】 楯山 一利


「文句を言う価値もない、かぁ…。

 友紀さんの中で、あの人は
 そこまで落ちぶれちゃったんですか?

 もう……全部、大嫌いなんですか?」

浮気をしたから、人としてもう無理。
な領域にまで入ってるのは、聞いてて分かるけど
その人の良かったところ、大好きだったところまで
すべて悪で、無かった事に出来るものなのか?
そこまで、相手を否定出来るものなんだろうか?

俺が同じ立場だったら、友紀さんのように
当然怒りはするし、悲しむと思うけど
価値がないと思う所まで
見放すことは出来ないかな。

相手が手の届かない太陽みたいな存在でも。>>100
長い間ずっと見つめ、応援して来た人で
恋焦がれて来た人のことを、完全に嫌いにはなれない。
(119) 2022/10/16(Sun) 13:34:35

【人】 楯山 一利


だからこそ、思う。
その人の為にも、結婚相手の為にも
……周りの応援してくれる人たちの為にも。
ちゃんと自分の行いを悔いて改めて
もう二度と繰り返さないようにしてほしい。と

それに、全てを否定してしまったら
自分が今まで応援して来た行動だって
否定しちまうようなことにもなりそうで
それこそ悲しいし、余計に空しくなりそうだ。

まぁ、これはあくまでも俺の考えだし
本人が考える時間を減らしたいと言ってる以上
そういう考えを、強く推す気はないけど。
(120) 2022/10/16(Sun) 13:35:17

【人】 楯山 一利


「無理に、考える時間を減らそうとか
 忘れようとしなくても、
 良いんじゃないですかね。

 友紀さんのその気持ちは、
 これからも大事にして良いと思うんですよ。

 だってそれだけ、大好きだったんですから。

 恋した気持ちも、応援して来たことまでも
 否定しないでくださいね。

 友紀さんのやって来た事は
 寧ろ、誇って良い。と、俺は思うんで。」

自分の気持ちを涙を流しながら吐露する
友紀さんを見ていたら、ちょっと情が湧いて来て
なんか励ましたくなった。>>101

こうやって心底悲しむファンがいるってこと
どうにかその人に伝われば良いのになぁ……。
(121) 2022/10/16(Sun) 13:35:58

【人】 楯山 一利


おでんのこんにゃくに齧りついた。
もうアツアツじゃないけど、
まだほんのり温かかくて美味かった。

公園に来たばかりの時よりも
ちょっと気温が下がって来た気がするが
酒と温かい食い物のお陰で、内側はポカポカ。
でも酔っている感じはない。
至って俺の頭はクリアだった。

友紀さんは、吐き出して少し落ち着いたのか
今度は俺のことを尋ねて来た。>>102

俺のことなんて、友紀さんに比べたら
本当にくだらないからなぁ…。
話すのも、なんか恥ずかしいくらい。

でも友紀さんだって、恥を忍んで
こうして打ち明けてくれたワケだろうし…。

中身が空になるまで、酒を一気に飲み干し
3本目の缶を開けたところで
観念したように、腹を割って話し始める。
(122) 2022/10/16(Sun) 13:36:57

【人】 楯山 一利


「俺、幼馴染のアイツのこと……好きなんですよ。
 姉としてじゃなく、女の子として。
 
 でも、アイツはずっと
 俺の事を弟としか見ていない。

 だから、カッコ良くなって
 アイツを見返し……まぁ、振り向いて欲しくて
 高校を卒業する頃から
 ブレイクダンスを始めたんすよね。」

ストリートダンスの一種で
ヒップホップとか、ロッキンとか
まぁ色々あるけどその中の、ブレイキンってやつ。
オリンピックの競技にもなったぐらい
結構メジャーな種目になって来ているんだけど
知ってますか?めちゃくちゃカッコイイんすよ!

と、ダンスに関しては
嬉しそうに軽く説明をしたことだろう。
(123) 2022/10/16(Sun) 13:38:52

【人】 楯山 一利


「始めて、もう3年になるんですけど
 ブレイクダンスのチームに所属して
 毎日集まって、皆でダンスの練習してるんです 
 
 でもアイツは、俺が悪い輩とつるんでる
 って思ってみるみたいで……。
 まぁ、確かに見た目柄悪い連中多いですけど
 別にやましい事も悪い事もしてないし
 純粋にみんな、ダンスが好きで頑張ってるだけで。

 なのに、なんも知らない癖に
 両親や姉の私に心配かけさせんな
 って、咎めて来るんすよね……。」

そりゃ、何度も誤解を解こうとしたさ。
でも……いざアイツの顔を見て話をすると
頑張ってる事とか、始めた理由とか……
素直に話せなくなっちまうんです。と
溜息混じりにぼやいて、ナッツをつまんだ。

「だからまぁ……さっきも言いましたけど>>94
 俺がつまんねー意地張っちゃっただけです。

 どうやったら、素直になれるんですかね……。」

友紀さんみたいに、好きな人に対して
目に見えて分かるぐらい
真っ直ぐな態度でいられるのって難しい。
チーズを齧りながら、公園の木々に目を移した。*
(124) 2022/10/16(Sun) 13:41:22

【人】 霧ヶ峰 友紀


─公園─
 
「ええ、あの人のことを好きだった時間まで
 全否定しようとは思いません。」
 
 
>>119んあ〜、なんだか慰めようとしてくれてる気がする〜!
優しいなあ。その優しさが辛ぇ!
と、内心若干口が悪くなる私です。
酔ってる? me酔ってる? KA MO NE☆
実際幸せだった。
あの人の事を好きで恋して追い求めてる時間。
でもね。
あ〜マジでそうだった〜と私の場合思った事。
 
(125) 2022/10/16(Sun) 14:26:19

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「でも、よく言うじゃ無いですか。
 過去の恋愛に関して、男は名前をつけて保存。
 女は上書き保存って。
 私はなんと言うか、上書き保存通り越してデリート?
 壊死した部分は取り除かないと
 他のところまで敗血症でダメになる、みたいな。
 
 いきなり全部スパーンと忘れることは
 流石に無理かもしれないですけど
 なるべく考えないようにして、今は遠ざけて。
 そうやって傷ついた心が落ち着いた頃
 そういえばあの人の事好きだったな〜…と
 過去のきれいな思い出にしたい、ですかね。
 
 まあそのために
今はスパン
ですけど。」
 
 
前半はしみじみ語って。
後半、というかラスト一行で笑顔で首切り仕草をした。
今はあの人のことを考えたく無いでござる。
考えると哀しくなるしこの水分が惜しくなるしなんでなんでいやいや信じらん無いマヂ無理マリカしょ…ブォォォォォォォォォンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwイイィィィイイヤッヒィィィィイイイwwwwwwwwwwwwwwwwwwwって気持ちになるから。
いやどんなだ?

多分、これは私の防衛本能なのだと思う。
いつか落ち着いた頃、きれいな思い出になれば良いし、最悪ならなかったとしたらそれはそれ。完全ゴミ箱行きも辞さない。
 
(126) 2022/10/16(Sun) 14:27:11

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
>>121更に慰めてくれるカズさんになんとか笑顔を向ける。
そう。
そんなふうにいつかきれいな思い出になればよい。
あの人を好きだった自分を、今は慰めてあげたいだけ。セルフで。
でもセルフだけだとどうにもならなかっただろうから、カズさんが聞いてくれてて本当にありがたい。
 
 
そんなカズさんの事情にも耳を傾ける。
傾けながら、おでんの大根を口に入れた。
じゅわっとお汁が溢れて美味しい。
辺りはだいぶ涼しくなったしおでんもあちあちではなくなってたけど、それでも十分お腹に優しかった。
 
 
かっこ良くなって、恋愛的に好きな幼馴染に振り向いてほしい。
うっわ甘酸っぱ! 超甘酸っぱい!

でも、幼馴染さんには弟としか見られてなくて。
そこで振り返ってもらうのに告白じゃなくて自分磨きでダンスをチョイスするあたりが陽キャ〜!陽の者! と思ったけど。
>>123ダンスに関してはとても楽しそうに教えてくれたから、あ、本当にそれが好きなんだなって感じられた。
でも、カズさんは学生さん?社会人?別枠としてフリーター?
>>124それによって、幼馴染さんへの印象が変わってきそうだった。
社会人の友人趣味なら、え〜そこ口出す? だし。
学生さんなら、学生時代くらい良いじゃん? だし。
でもフリーターなら、申し訳ないけど将来のことを考えて〜とか言われかねないなって思う。
うんうんと頷きながらお酒を口にして。
 
(127) 2022/10/16(Sun) 14:27:44

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「まあ、素直になるかどうかってのは難しいですけど。
 その幼馴染さん、やご両親も?
 心配してるって言うのは何なんでしょうね。
 
 カズさんが社会人なら、
 趣味に口出ししないでも…と思います。
 学生さんなら、学生時代くらいと思う反面
 就活とかそこに引っかかってくるから? と。
 もしそのどちらでも無い、フリーターさんとかなら
 将来の事を考える必要性とか
 ダンスに対しての真剣度を伝える必要はありそうかなと。」
 
 
結局、考えていたことをほぼそのまま口にしていた。
就活は私だってもうすぐ関係してくること。
カズさんが高校卒業して3年なら私の一つ上。
同世代だからこそ、その辺りのことは何となくわかる気がして。
 
(128) 2022/10/16(Sun) 14:28:05

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「まあ、心配する方向性が分かんないですね…。
 カズさんの立場によってだいぶ変わりますし
 お節介度も然りです。
 
 もしカズさんがフリーターさんでダンス続けてるなら
 ダンスで食べていくつもりで頑張ってるのか
 それともまだ
振り向いて欲しくて
続けてるのか
 最初はそうだったけど純粋に楽しくなって
 でもそれで食べていくつもりまでは無いのか、によって
 大分、幼馴染さん側の気持ちが変わりそうですし…。」
 
 
正直、本当に社会人で趣味で楽しくなら、その仲間に口出しするのはお節介にも程がある。
でも、フリーターで、その道のプロを目指してとかじゃなければ口出ししたくなる気持ちも分かるのだ。
その辺りの、彼の立場と気持ちはどうか。
こてん。首を傾げてカズさんを見つめてみる。
 
(129) 2022/10/16(Sun) 14:28:35

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「まあ、素直になるかどうかは…。
 幼馴染さんですよね、長い関係性ですよね。
 それを壊すのはどうしても怖いですよね。
 それを変化させるのはとっても勇気がいることです。
 その、とっても勇気がいることを。
 カズさんは"自分がカッコよくなること"で
 幼馴染さんに"振り向いてもらおう"とする事で
 相手に委ねようとしてるから
 
 …ん〜、まあ、超遠回りしてますよね…。」
 
 
でも分かる。幼馴染、距離近い、なんなら振って振られても、もしくは付き合い始めた後に別れてしまっても続く関係なのだ。それが幼馴染!
なのに深い関係になろうとするのはとても怖い。
それは想像がつくのだけど…。
 
(130) 2022/10/16(Sun) 14:29:14

【人】 霧ヶ峰 友紀

 
「相手をどうにかしたいなら
 相手を変えるより自分が変わらなくちゃならない、も
 よく言われる事ですよね。難しいですけど。
 カッコよくなる努力も大切ですけど、
 結局自分の気持ちを伝えないことには
 超超超超、遠回りなわけで…。
 
 オマケに、幼馴染ってフィルターまである。
 幼馴染、弟みたい、私がお世話しなくちゃ。
 そんなフィルターまであるから
 更に難易度アップしてる気がしますね…。
 
 で、カズさんの優先順位は。
 ブレイクダンスへの理解。
 自分の思いが通じること。
 そのどちらが上ですかね?」*
 
(131) 2022/10/16(Sun) 14:29:54

【人】 高山 智恵

 大分昔のアイドル歌謡だったっけ? 結構前のヴィジュアル系だったかな? いわゆる秋ソングっていうやつで、片想いとかせつない恋だとか歌ってる曲聴いたなーって、ふっと思い出したんだよね。
 正直、このタイミングで思い出されるのは結構キツいんだけれど……。


( いっそ帰ってからプレイリストヘビロテして死んでみる?
  ……いやマジ何考えてるの。仕事仕事。 )


 ここで思い出したのは多分、今の自分があるからで。
 さっき出て行ったお客さんの愚痴を聞いたからでもあって。
 そして今、ふらっと入ってきた常連さんから聞かされた話のせいでもあった。
 立て続けに傷心に出会うのはこの季節の所為だったりする?なんて冗談まで浮かんだよ。
(132) 2022/10/16(Sun) 14:42:26

【人】 高山 智恵


「………………
 いやキツいっていうか、最低ですね、それ……」


 私が変に感傷に沈むことなく、ちゃんとカウンター席のお客様に向き合えたのは(話のヤバさを思えば流石に笑顔で応対はできなかったけれど)、そのお客様に目の前で盛大に泣かれたからだったかも。
 えぐえぐ泣くだけのお客様だったら、とりあえずここに留め置いていい。常連だからって訳じゃなく普通に。
 こっちの様子を察してガン見してきている別テーブルのお客様は、暫く堪忍してね……。あとうっかり話を聞き拾っちゃっても他言するんじゃないよ。プライバシーだ。
(133) 2022/10/16(Sun) 14:48:01

【人】 高山 智恵

 いくらか落ち着いた常連のお客様からのオーダーは、季節限定の「ウィッチクラフト・パンケーキ」――鮮やかな青緑色の生地のパンケーキにホイップクリームとチョコレートソース、ベリーソースを存分にかけたもの。
ちなみに青緑色の正体は紫芋の色素。合成着色料ではないんだ。

 そのパンケーキに、メニューに書かれていない・・・・・・・オプション――クランベリーのアイスクリームのトッピングひとつ。

 このトッピングオプションは1個あたりプラス50円。アイスのフレーバーはクランベリーの他にバニラとショコラがある。
 実はこの常連向けオプション、ショコラバナナパフェや他のデザートでも受け付けている。

 あの時何故、常連でもないお初のお客様にこの裏オプションをわざわざこっそり教えた>>23のかは、まあここでは言わなくてもいいかな。
(134) 2022/10/16(Sun) 14:51:02

【人】 高山 智恵


「お待たせいたしました。
 今日は本当に、ゆっくりしていってくださいね」


 ところでこのクランベリーアイスのフレーバーは、ベリーの元々の風味が生きるようになっている――つまり、甘さよりも酸っぱさが目立つ感じ。
 うん。下手な甘味よりも、“ 愛の痛みを癒す ”にはきっと丁度いいんだろう。**
(135) 2022/10/16(Sun) 14:51:31

【人】 古寺 貴菜

結局

『俺より米を取るのか』
『そうだが』
『ならしゃーない』

みたいな、どうでもいいメッセージのやり取りの後に本屋を出た。
さすがにこの後どこかに向かう気力はない。大人しく家に帰るかと、駅に向かうショートカットとして突っ切った公園で、仲良く酒盛りしている男女を見かけた>>117>>125

寒くなるからどこか壁と屋根のある所で飲みなさい

と、声をかけようかと一瞬思ったがやめる。
それではただの変質者ではないか。
せめてもと

向こうに飯の量が多いカフェ>>0:6があるぞ

と念を男女に送って公園を抜ける。
若さに物を言わせて無理をするのはいけない、若さは万能ではないのだ、見知らぬ男女よ。
(136) 2022/10/16(Sun) 15:08:55

【人】 古寺 貴菜

帰ってから料理をする気にもならず、エキナカで弁当を買うことにした。
チャーハン弁当か炊き込みご飯弁当か悩み、両方買った。
恐らくチャーハンと炊き込みご飯のカロリーが相殺しあい、結果的にカロリーは消滅する。
両方買うことで行える裏技だ。

ホームのベンチに座り電車を待つ。
スマホを見て時間を潰しているとメッセージが入った。
二人目の男だ。
さて?昨年子供が産まれたと聞いたが……。

『嫁でてった。どこいるか知らん?』

知らんがな、全力で知らんがな。
まあ、どうせ結婚するならやめろと言っていたギャンブルに手を出し、それに愛想をつかされて出ていかれた。
そんなところだろう。
そんなお前に贈る言葉はこれだ。

『知らんがな』

心の底から思う、知らんがな。と……。**
(137) 2022/10/16(Sun) 15:19:59

【赤】 霧ヶ峰 友紀

 
>>136ああ、もし念を受け取ることができたのなら。
 
 
そこ、私のバイト先なんですわ…。
有難いですけど酔った状態で男性と入店したらちょっとアレがアレでアレなんですぅ〜。
やけ食いしたい時は確かに便利ですけど、店員割あるし。
でもそんな醜態ちょっとアレ〜。
アレレのレ〜、お掃除大好き〜!
 
 
なんて、語彙が死んだ返事を返していたかもしれない。
まだガワはそこまで酔ってない風だけど、確実にアルコールは私の理性を蝕んでいるのだ。
もぅマヂ無理。
この光景を8メガピクセルカメラで撮りたい。
撮った写真をiCloudで共有したい。
それができる。そう、iPhoneならね。*
 
(*0) 2022/10/16(Sun) 18:36:01

【人】 高山 智恵

 クランベリーアイス付きのウィッチクラフトをオーダーした常連さんが店を出た後のこと。
 晩ご飯目当ての学生がやってくるまでの束の間、客の気配のない店内はがらんと静まり返っている。

 ……お客様がいないからってこういう時にスマホ片手に暇つぶししてんじゃないよ今日午後シフトのキミ。お客様はいつだって突然やってくるんだ。という訳でちょっと小突いて睨んでおいた。
(138) 2022/10/16(Sun) 20:01:40

【人】 高山 智恵

 スマホの通知とか、私だって――気にならない訳じゃない。
 だから余計な注意を向けてしまわないように、個人用のスマホはバックヤードの鞄の中に、電源を切って仕舞い込んでいる。
 カフェのオープン前や手が空いている時にSNS更新には、社内専用のスマホとPCを使うことになってるし。


   ……あなたあの娘は今でも、言葉ない“ 素敵な ”写真を
     私のところに送ってきてくれるよね。
(139) 2022/10/16(Sun) 20:02:27

【人】 高山 智恵

 それにしても、最近の若い子も趣味いろいろだなって思う。……若いって言っても私だってまだ30前だけれど、世代ギャップとか考えちゃうとつい。
 私が学生だった頃から――特に大学の時は――そういうのにもハマれるんだなーって思う(っていうのも失礼か)趣味とか推しとかの子はいたものだったけれど、今でもそれはそうみたいだ。

 さっきスマホいじっていたアイツは何かのゲームにハマってるらしく、さっきも「連続ログインが」とか言っていたので「1日抜けたって死にやしないでしょ」とぴしゃりと返しておいた。
……本当に死なないよね?


 他のバイトの子たちの好きなもの、夢中なものも様々だ。
 落語とか、バイクとか、バーチャル配信者とか、海外のブロマンスドラマとか。特撮とか舞台の俳優推しの子だっている。
 他にもアートの展示会とか、バンド活動とか、ラップバトルとか――ええと、ダンスバトルもあったかな?
(140) 2022/10/16(Sun) 20:08:50

【人】 高山 智恵

 私にはピンとこないものも結構いっぱいあるんだけれど、それでも「何かに夢中」になってる姿っていうのは人を惹きつけるのだと思う。別に恋とか愛とかだけの話じゃない、人として、だ。
 まあハマりすぎで生活とか壊してくれるなよ、と思わしてくれるような面々も……いや今はちょっと黙っておこうか。うん。

 で、私はあんまり芸能ニュースは見ない方だし、浮気だのり込んだのの報道とかわざわざしなくていいじゃん派なんだけれど(だって個人の家庭の問題じゃんって思っちゃう辺りが、「推し」の子を理解しきれないってことなんだろうなあ……)それでもネットとかテレビとかで見えちゃうものは見えちゃって。
 約一名、ちょっと今大丈夫かな、という子の心当たりはある。今日は元々休みなんだけれど>>0:34、次のシフト、無事に来てくれるかな……。

 ……そうそう、今日のピークタイム修羅場に姿を見せなかった例の子>>0:19からは、少し遅れて連絡があった。
 頭痛がひどすぎてすみません休みます、とはその子の言。
 その頭痛の原因が徹夜なのかとかは聞かないであげるから(欠勤初めてだったし)、今は早く体を治しておくれ。
(141) 2022/10/16(Sun) 20:23:52

【人】 高山 智恵


  あなたあの娘が送ってくれる写真も、私にはなかなかに理解不能。
  ――帰ってから、きっと、また私は見ちゃうんだろう。**

 
(142) 2022/10/16(Sun) 20:25:38

【人】 楯山 一利


友紀さんが抱いてた今までの気持ちも行動も
全部否定する程ってワケじゃないなら良かった。>>125

名前を付けて保存とか、上書き保存は
聞いたことはある気がする。>>126
あんまり考えたことなかったけど
男女の価値観の違いがあるんだろうなぁ…。
言われて見ればそうかも。

アイツ以外に恋をしたことはないけど
自分の事を好きだと言ってくれた子は
全員ちゃんと憶えてるし……。
って、またそれは違う話かも。

友紀さんの言い方はちょっと物騒だけど
カビの生えてしまったものを放置しておけば、
いずれは他の綺麗な部分にまで侵食して
真っ黒になってしまう。
だからその前に、しっかりと除去したい。
綺麗な思い出をずっと遺す為に……。

ってことなのかなぁ。と
そういうことなら、分かる気もするんだ。>>126
(143) 2022/10/16(Sun) 22:54:57

【人】 楯山 一利


時間は掛かるだろうけど
徐々に心の整理をつけていって
好きだった気持ちとか、情熱とかを
大切な思い出に昇華出来れば良い。

友紀さんが少し笑ってくれたから>>127
こうやって吐き出すことによって
ちょっとでも、スッキリ出来たのかなぁって。
それなら一緒に飲んだ甲斐があるし。

「きっと出来ますよ。友紀さんなら。」

自分の心を慰めて、護ることは大事なこと。
今までの気持ちに対しての、"これから"だって
ちゃんと考えられる人なんだから。

貴女は強い人だから、想い出に出来ますよ
って。安心させるみたいに、俺も笑顔で返した。

なんかいつも以上に
酒もおでんも、旨いなぁ……。
ぐいっと発泡酒を煽った。
(144) 2022/10/16(Sun) 22:55:15

【人】 楯山 一利


友紀さんがぽつぽつと口にする疑問には>>128
思い当たることはチラホラあって。

「んー……。
 将来の心配も、されてるかもしんないっすね。
 バイトを転々としてて、定職に就いてないですし。
 要は、フリーター……です。」

あんまり胸張って言える事じゃないから
ちょっとバツが悪そうな感じに、頭を掻いた。

そういえば、友紀さんって働いてんのかな。
幾つぐらいなんだろう…?
俺よりも年上に見えるんだけど
子供の時から、あの俳優さんを応援してたなら
俺と同年代だったりすんのかなぁ?

まぁ最近の風潮的に
女性に年齢の事とか身の上を訊くと
セクハラになるっぽいから
初対面でもあるし、質問は出来なかったけど。
(145) 2022/10/16(Sun) 22:55:48

【人】 楯山 一利


ダンスに対しての真剣度、か……。
始めようとした理由は物凄く個人的なことだけど
なんでブレイクダンスにしたかってのは
路上でダンスしている人たちを見て
純粋にカッコイイって憧れたから。だったな。

始めてみたら、案外楽しくて
ハマっちゃったってのもあるけど。>>129

「最初は……
 アイツに異性として見て欲しいって。
 そんな思いから、でしたよ。

 でも、始めてみたら楽しくなって
 周りのダンサーたちの実力を見て
 俺も頑張ろうって、意気込んで。

 いずれは、デカい大会に出たいなって思ってます。
 子供の時からやってる人たちと
 タメ張れるぐらいには、上手くなりたいって。

 流石に、まだ実力はないんで
 食っていけるようになれるとは思ってませんが
 …真剣マジで、やってます。」

ただそういう思いを、親やアイツに
伝えた事なんて一度もなかったな…って
友紀さんに言われて気付かされる。
(146) 2022/10/16(Sun) 22:56:48

【人】 楯山 一利


でも、真剣に伝えたところで
鼻で笑われるか、怒られるかとしか思えず
言い出せなかったってのもあるなぁ。

特に、アイツには……。

「アイツとはもう、子供の頃から一緒で
 近過ぎる故に……ですかね。
 今更、どう話せば良いかも分かんないです。

 それに友紀さんの言う通り……
 怖いんだと思います。
 もしも拒まれたら、姉弟どころか
 それ以下になっちまうんじゃないか、って。」

真剣度も、アイツに対する想いも。
言葉にすることで、どうなってしまうのか。
それを恐れて、口には出せずに
どうにかして動いた結果が、これだった。
自分の女々しさに嫌気が刺して溜息を吐く。
超遠回りしてるのも否めないし。>>130>>131
(147) 2022/10/16(Sun) 22:57:53

【人】 楯山 一利


「どっちが上……か。
 なんか、難しいっすね。
 どっちも……大事です。
 贅沢かもしんないですけど。

 俺の想いが通じて、今以上に
 男女として付き合えたら理想ですし
 ブレイクダンスの良さも、
 俺がマジに頑張ってることも
 分かって欲しい気持ちもありますし。」

アイツが俺を男として意識してくれるには、
友紀さんの言う通り、結局は自分の気持ちを
しっかり伝えないとダメ…なんだろうけど。

「今更……好きだなんて言って
 マジに受け取って貰えますかね。
 アイツにとっちゃ、俺は弟なワケですし。」

まるで行き場を失って
袋小路にハマっているような気分だ。
どうしたって、抜け出せない関係性。

そう思い込んでいるだけかもしれないが
そうじゃないと言い切れる保証だってない。
俺は情けなくも、頭を抱え込んだ。*
(148) 2022/10/16(Sun) 23:01:25

【人】 楯山 一利


そんなこんなで、酒を飲みながら
友紀さんとお互いの話をしていれば
公園にやってくる人の姿が視界に入って
一瞬、そちらを見遣る。>>136

なんかどっかで見た事あるなぁ…。と思ったが、すぐには思い出せなかった。

もしかしたら、その人と目が合ったかもしれない。
何か言いたげな顔をしてる?
まだ夜でもないのに、此処で酒盛りをしてるのが迷惑と思われた?
(149) 2022/10/16(Sun) 23:06:21

【人】 楯山 一利


と、思い違いをしちゃっただろう。

だから、「すんません。」と
ペコっと会釈だけして、
公園を突っ切っていく人を見送る。

日も暮れて来ただろうか。
少し気温も下がったかもしれない。

まぁ俺は酒のお陰であんまり寒くないけど
友紀さんは大丈夫なのかな?と、チラリ。
視線を戻した。**
(150) 2022/10/16(Sun) 23:07:21
楯山 一利は、メモを貼った。
(a22) 2022/10/16(Sun) 23:24:05