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【人】 入江 修「そうもいかねぇのよ。 可愛い可愛い生徒が困ってんだから。」 それが俺の仕事なのだから仕方ない。 白々しいって?否定はしない。 浅見に悟られてしまった前科がある以上 その信頼はなくても不思議じゃない。 (1) 2022/12/11(Sun) 0:33:29 |
【赤】 入江 修*** 浅見の身体も、癖もだいぶ理解し始めて 素直で初心な姿を穢していけばいくほど 浅見がどうされるのか好きなのも分かってくる。 貰えなかった愛情を嘘でも埋められる事が 浅見にとってはイイことだということも。 分かりさえすれば叶えてあげるのも簡単だ。 だからある時には人が帰った夕方に わざわざ浅見を教室に呼びつけて。 浅見の席で愛でてやったこともあった。 椅子に座らせて、耳元で 「授業中、思い出して。」 と囁き浅見の学校生活にさえ侵食しようとした行為は 見られたら一貫の終わりというものだ。 (*0) 2022/12/11(Sun) 0:40:00 |
【赤】 入江 修だが俺は知っている。 この日は先生側も間違いなく 教室には来ないということも。 生徒たちが来るには時間が遅いということも。 そして全てを知った上で、浅見に言うのだ。 「俺に女にしてもらってる所 もしかしたら誰かに見られちゃうかもね。」 (*1) 2022/12/11(Sun) 0:45:12 |
【赤】 入江 修これは閑話のような話だが。 俺に教え込まれる度に覚えようと頑張る。 その必死さは本当にいじらしいものだ。 ぎこちなささえスパイスになるこの時に限れば 覚えるための時間など大した問題じゃなくて。 少しコツを掴んだだけで 俺は浅見の頭を優しく撫でてやる。 それが俺がいつも浅見に与えていた 愛情に擬態させた依存という名の猛毒だ。 だがそんな猛毒にあてられ続けて 沼に沈んだ時にだけ現れる浅見の心は 普通の子供が当たり前に受け取るものと 同じものを求めていたと知った時だけは 先生として、抱きしめてやったよ。 本当に哀れでしかたなかったから、な。 (*2) 2022/12/11(Sun) 1:05:01 |
【赤】 浅見 律*** 人が帰ってしまうような時間、 教室に呼ばれたときは その意図が分からなかったし、 まさかいつも密室で誰にも見られないように している秘め事をすることになるなんて、 想像もしていなかった。 私の席でされる、学校生活を穢すような行為。 術中にはまってしまった私は 日本史の授業中にされたことを思い出して よせばいいのにあなたの方を見てしまう、 そんなことも、あった。 この場を見られたら、二人ともただでは済まない。 それでも拒めばいいのに拒めないのは 愛情を注ぐように愛でられてしまうから。 (*4) 2022/12/11(Sun) 2:40:34 |
【赤】 浅見 律流石に生徒が来る時間じゃないにしても 先生が来ないとは限らない。 私は、そう思っていたから 見られるんじゃないかって落ち着かなかった。 「こんなこと、誰かに見られたら……、」 あなたも私もただでは済まない、と言おうとして。 一瞬考えてしまう。 表向きは生徒に慕われるいい先生と、 友達もいない、人望のない暗い生徒。 どっちがより疑わしいかなんて明白で。 (*5) 2022/12/11(Sun) 2:40:59 |
【赤】 入江 修*** 自分の顕示欲のために 浅見の学校生活にピンクのフィルターをかける。 その理由は驚く程に自分勝手なもので。 先生や生徒に見られれば いくら人望のある俺でも言い逃れはできない。 だが社会的なものよりももっと内側のコミュニティ、 この学校の中では浅見の方が立場が危うくなる。 だから、浅見はこの事を隠し通すだろう。 俺に刻まれた快感や愛情を思い出しても 他のやつに悟られまいと誤魔化し切るだろう。 それがこの時俺が浅見に抱いていた、期待だった。 (*7) 2022/12/12(Mon) 12:55:30 |
【赤】 入江 修もう夕方と言っても日が沈む。 そんな頃合いになると 俺は浅見を抱き上げ机の上に座らせて 自分のものを浅見の秘部に押し当てる。 言うほど乱れてもなく、 比較的整えられている互いの服。 制服を着たまま下着だけ脱がせた浅見と スーツをそのままにチャックだけ開けた俺。 整えられてるが故に、そそられる。 (*10) 2022/12/12(Mon) 12:57:24 |
【赤】 浅見 律 抱きしめられて、温もりを感じるその瞬間。 ほんの少しの時間なのに。 その少しの時間に、私は確かに救われていた。 抱きしめられたとき、 放してほしくないって強請るように 必死で抱きついて、求めて。 どうしてか、泣きそうにすらなって。 (*17) 2022/12/12(Mon) 20:59:10 |
【赤】 浅見 律 くしゃりと顔を歪めそうになって。 見られたくなかった私は あなたに抱きつくようにして顔を隠す。 密着すれば、より深く中にはいるんだから あなたにだって、メリットはあるでしょう? (*23) 2022/12/12(Mon) 21:03:02 |
【赤】 浅見 律薄い膜一枚隔てない交わりは、 いつもよりずっと深い快感をもたらした。 たとえそのまま中に注がれても何も言わなかったし 何より、心を抉るように私に刺さって。 あなたが私の心に巣食ってしまう。 をすくってしまう。 (*24) 2022/12/12(Mon) 21:04:16 |
【赤】 入江 修沈黙は肯定と同義だ。 だが違うと見え透いた嘘をつかないのは 幾分か利口でもある。 事実から逃げるように逸らされた目は 日暮れの正確な時刻を捉えていた。 もう帰らなきゃ。 そんな逃げ道、とっくに塞いだ。 いや、そもそもそんな道なかったか? (*27) 2022/12/13(Tue) 0:40:42 |
【赤】 入江 修「あれ?そういう事じゃねぇ?」 どうしての先の言葉が一パターンだけじゃないと 思い至ると浅見の顔を覗く。 けれどそれも叶わずにすぐに浅見の顔が 俺の胸板に隠れて見えなくなった。 ゴム膜のない感触なんて ただでさえ格別にイイのに 急に深くまで入れば流石に俺も驚いて これ以上の深追いをする余裕もなくなる。 (*29) 2022/12/13(Tue) 0:42:53 |
【赤】 入江 修暖かな浅見の中の圧力と蠢く肉壁に 俺は思わず熱まみれの息を吐いて。 浅見の大きな心に風穴を開けるように ゆるやかに抽挿を繰り返すと 抱きつく浅見を支えながら 募る絶頂の兆しの赴くままに 浅見を抱きしめると。 (*30) 2022/12/13(Tue) 0:43:27 |
【赤】 入江 修一方的に告げたその瞬間 浅見の子宮を穢す音を中で響かせて。 俺のものを咥え込んだ入口から 白濁の液が溢れて滴り落ちる。 それでも俺は抜かないまま。 浅見の唇を吸い続けた。 (*31) 2022/12/13(Tue) 0:45:28 |
【赤】 浅見 律 親に名前を呼ばれたことなんてなかった。 考えるのが面倒だから、という理由で 授かった子供が男だったときのために 考えられた名前をそのまま流用された私は 生まれてこなかった男の子を思い起こすからという 理不尽極まりない理由で名前を呼ばれない。 ……きっと思い起こさなくとも 生まれることを望まれなかった私は 名前を呼ばれることなんてなかった。 (*34) 2022/12/13(Tue) 3:22:36 |
【赤】 浅見 律 そんなこと、話してないはずなのに。 見透かされてしまった私は、 顔を見られたら誤魔化しきれないと思って 隠してしまったわけだけど。 見られなくて本当によかった。 深くまで入って気持ちいいのはお互い様。 あなたの熱を直接感じて、 たまらなくなって息が上がっていく。 空っぽの心を満たすような、 そんな行為だったらよかったのに。 ゆるやかな抽挿でも 快感は高まっていって。 絶頂に手が届きそうな、そんな状態で 抱きしめられて、一方的に告げられた言葉に (*35) 2022/12/13(Tue) 3:23:44 |
【赤】 浅見 律 身体は素直に反応してしまい。 びくびくとあなたの熱を締め付けながら 甘く絶頂に導かれてしまう。 どくん、と中に注がれる感覚。 無いものを満たされるような錯覚。 入りきらなかった白濁が制服を汚すのを 厭うことも出来ないまま、 私はあなたと唇を重ね続けていた。 (*36) 2022/12/13(Tue) 3:24:44 |
【赤】 浅見 律 握らされた錠剤の意味なんて 聞かなくても分かる。 この男は最初から、 こうするつもりでここに呼びつけて。 最初から避妊するつもりもなくて。 面倒が起こらないように錠剤まで用意してた。 分からないほど馬鹿じゃない。 (*37) 2022/12/13(Tue) 3:25:40 |
【赤】 浅見 律本当に、何処までも腐りきってて そんな男に弄ばれてるってはっきりわかるから。 私はこの日から今日にいたるまで あなたに明確な嫌悪をずっと抱いていたし それなのに離れられなかった。 (*38) 2022/12/13(Tue) 3:26:20 |
【赤】 浅見 律 気を付けたほうがいいですよ、先生。 私みたいな人間は 壊れた瞬間に何するか分かったものじゃない。 何せ私には元から居場所がない。 学校の中での立場なんて、壊れてしまえば些細な事。 (*42) 2022/12/13(Tue) 12:34:04 |
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