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人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

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天原 珠月は、メモを貼った。
(a0) 2023/03/08(Wed) 22:08:10

【人】 天原 珠月


 ええ、その通り。
 アスルは私に似たミツキのことを放ってなんておかないわ。

 ……自分で言うのもすこし気恥ずかしいけれど。

[ガク>>79のほっとした様子を後押しするように。
でも言ってからほのかに目元を染めて。]

 ガクがそうやって想う女の子ですもの。
 ミツキも良い子なんでしょうから、尚更。

 ただ、ミツキも色々驚いてるでしょうね……。
 後からロマンのある入れ替わりだったと笑いましょう。

[お姉さんみたいにガクの頭に手のひらを乗せ、ぽん、なんてしてみたらどんな反応をされるのだろうか。
今は未だ考えただけでしなかった。]
(0) 2023/03/08(Wed) 22:25:17

【人】 天原 珠月

[さて、初ダイビングというもの――厳密にはシュノーケリングらしい――のガク>>80による講習会が始まった。
不思議な素材の衣装の着方をまず教えてもらう。]

 随分、びったりとした衣装なのね。

[元いた世界では基本ゆったりした服を着ていた。
巫女装束はふわりと風を纏うような素材で身体の線が出にくいもので、普段着も足首まで隠すものが多かった。
半ばまでしかないズボンタイプはなかなか緊張する。
ガクが順調に着ていく様子は真剣な眼差しで見つめ、特に羞恥を感じさせる様子もなかったのだが――。]
(1) 2023/03/08(Wed) 22:40:56

【人】 天原 珠月


 ……! 

 ……ご、ごめんなさい。
 
[眼鏡をとった姿を急に直視してしまうとあまりに少し前の『彼』に似ていて、瓜二つで、意識が引っ張られる。
急に気恥ずかしがる少女のような反応をしてしまい、その自覚もあって、更に慌てたようにして謝った。
きっと頬が桃色になってしまっている。]
(4) 2023/03/08(Wed) 22:57:56

【人】 天原 珠月

[必死のスーツ着用タイムが終了し――この状況で着るのを手伝って貰うわけにはいかない――次のステップに進む。
またまたマスクの登場である。
先日の朝の白いマスクとは逆に目と鼻を覆うらしく、だから眼鏡を外したのだと納得した。]

 ん、んん……なかなか難しい……。

[シュノーケルをくわえるのが慣れなくて戸惑う。
呼吸の仕方の練習で気合いを入れすぎて、さっきとは違う意味で顔を赤くしながら頑張って。
どうにかなりそうと言ってもらえれば終了だろうか。]

 ガクの説明は丁寧で分かりやすいわね。
 
[ミツキにもそうして色々教えてきたのかもしれない。
了解しました、とお世話される姉は素直に返事をするのだ。]
(6) 2023/03/08(Wed) 23:26:25

【人】 天原 珠月


 儀式の時は湖や川も多かったのだけど……。
 こうして潜るっていうのは初めてかもしれないわ。

[着慣れないウェットスーツに最初は羞恥が湧いていたが、水に入るとなるとそちらに意識が向いてくれる。
長い髪は邪魔にならないようきちんと結んでいるが、こちらはガクに手伝って貰ったかもしれない。]

 ほんのり、冷たい?
 このスーツを着ていると水温をあまり感じないのね。

[潜ったことがないとはいえ、水に浸かるのは空を飛ぶことの次に馴染みのあることくらいのものだ。
何より自分の力は水との親和性が高い。
異世界の水であっても変わらないのか、スーツ越しでない素肌に触れる水は優しく、顔を浸けるのも何なく出来て。]

 わぁっ、湖の中がよく見えるわ。
 
[浅い場所だから、陽の光が水底まで届いてきらめいている。
透明度の高い水に明るい緑の水草がそよぐ様子はゆったりとしていて、同じ波に自分の身体も揺れるのが心地良い。
楽しげに声を弾ませ、練習を終えることだろう。]
(7) 2023/03/08(Wed) 23:26:33

【人】 天原 珠月


 ……ええ、そうしましょう。

[ガク>>83が手を差し出している。
水に濡れた髪は、髪型の違いも癖の付き方の違いも曖昧にさせ、手をとるのを一瞬、躊躇わせた。

心臓が痛くて、目の奥は熱い。]

 ありがとう、ガク。

[大丈夫、今なら髪から落ちる滴がある。

湖に浸かるとさらに自らの力が安定してくるのが分かる。
ここの辺りに感じる不可思議ななにかは自分の世界の力とは違うと思うが、反発もしていないようだった。]

 何も見つからなくても、この湖で儀式をするのが良さそう。

[ということを説明を交えて伝え、繋いだ手をそっと見遣る。
声は震えていなかった、はずだ。*]
(8) 2023/03/08(Wed) 23:36:27

【秘】 天原 珠月 → 月島 雅空

[湖探索のあと、夜のこと。]

 ねぇ、ガク。
 前に遠見のお話をしたでしょう。

 一応試してみようと思うのだけれど、一緒に居てくれる?
 こういうのって依頼主の想いの強さが重要なの。

[今回はミツキを映したいのだから、と。]

 世界が隔たっているから、期待はしないでおいてね。

[結構なダメ元なのである。]
(-13) 2023/03/08(Wed) 23:55:54

【秘】 天原 珠月 → 月島 雅空

[コテージの中を色々と探し回る。
水をはれれば何でもいい気もするが、浴槽や洗面器ではイメージが湧かず、最終的に大きな金属製のタライに落ち着いた。
これなら元の世界でも使ったことがある。

水で満たしたタライをテラスに置く。
未だ夜になったばかり、藍色の空には細い細い月が浮かぶ。
映り込んだ空と月と、覗き込むガクの姿。

――ガクが探しているミツキを、見せて。


薄らと光を帯びる瞳。まじないの言葉を紡ぐ。

ふわ、と。
何も落ちていないのにふわりと波紋が広がっていく。

輪は徐々に大きくなり、タライの端まで届いた後は、急にすっとおさまり、水面は揺れひとつなく静かになった。
そこには何も映っていない。夜空も、ガクさえも。

そうして、]
(-14) 2023/03/08(Wed) 23:58:58

【秘】 天原 珠月 → 月島 雅空



 …………。


[水面にぼんやりと、時折消えそうになりながらも映るのは。
今は別世界で過ごしている珠月の横顔だった。*]
(-16) 2023/03/09(Thu) 0:01:02

【秘】 月島 雅空 → 天原 珠月

[そんな湖探索のあと、夜のこと。]

 ああ、いってたな…力が大丈夫ならお願いしたい。

[遠見といっていた姿で、今?のミツキを映してもらえるというものだ。
近くにいて、という言葉には当然頷く。依頼主というのもそうだがみたいのだから当然傍にいる。
ダメ元でも、見れるなら一縷にかける気持ちもあった。

そしてペルラさんにとって、ちょうどいいものを遠見のための道具をさがす。
選ばれたのは大きな金属製のタライであった。
それを水で見らしてからテラスへと運ぶ。空には細い細い月、あるには三日月になるのだろう。水面に映る月と自分の顔とペルラさんの顔。

光を帯びるペルラさんの瞳は浅い湖面のようにクリアな水色であり空の色でもあった。
幻想的なその姿を少しだけ見つけた後、ミツキの姿を思い浮かべ、自分も願う。]
(-19) 2023/03/09(Thu) 0:50:02

【秘】 月島 雅空 → 天原 珠月

[そうして、先程の映し出された光景はいなくなり、自分が望んでいた幼馴染の姿が見えた。]

 ……珠月……はぁ……よかった。

[怪我をしている様子もないし、顔色が悪いというわけではない。
いまはあちらも夜なのか、火の明かりが顔を照らしており、おかげでこちらから見える位置の耳にイヤリングが着いていないのが見える。

隣にいるペルラさんを一緒に見ると本当によく似ているが、紫色の美しい瞳も、珠月の明るさを象徴するような金髪とちゃんと違いがある。]

 ありがとう、ペルラさん。
 やっぱり実際に見れるとなると違うな…

[ほっとして、隣のペルラさんへとお礼をいう。

少し前までお互いの忙しさで一緒に過ごせなかったのに、連絡が完全にとれないなか、たった三日会えていないだけで、これだけ…これだけ懐かしさやもどかしさ、それ以外の感情も色々浮かぶなんて、などという気持ちを胸に抱きながら自然と大切な人を見守るように水に映る珠月を見つめるのであった*]
(-20) 2023/03/09(Thu) 0:55:47

【人】 天原 珠月


 本当だ、時の流れを感じるわね。

[水底には、過去には森に立っていたであろう木が横たわり、地面を離れた後も水の中で姿を保っていた。
沈木の褪せて変化した色と滑らかになった表面はこの土地の過去を感じさせ、この世界も時を重ねてきたと語りかけるようだ。
この世界はどうやってできたのだろう。
どのようにしてこの地にこの湖は生まれたのだろう。]

 ……!

[どこかしんみりと、心を静かにしていたら。
ガク>>11が水草をそっとかきわける仕草。
こちらと示されるままに覗き込めば、小さな生き物たちがこっそりと過ごしていて、ふふっと笑みに瞳が細まった。
穏やかな水に育まれている命たち。
ガクと目を合うと嬉しそうに繋いだ手を握る。]
(13) 2023/03/09(Thu) 1:04:01

【人】 天原 珠月


 うん、分かったわ。

[ガク>>12へ応える声に滲むのは親しさだ。
ほんの数日しか過ごしていないけれど、自分はもうガクを驚くほどに信用しているし、弟のように好ましく思っていた。
故郷にいた弟たちはもっとヤンチャだったかな。
いや、案外ガクにもそういう一面があるのかもしれない。

言われたとおり、息を大きく吸い込む。
空の鳥になったときの深呼吸を思い出すみたいに。
ただしこれから落ちるのは空ではなく、水の中。

4階の窓から飛び降りたときとは違う浮遊感。
掴んでくれている手を追うように、更に底へと向かう。]
(14) 2023/03/09(Thu) 1:19:09

【人】 天原 珠月


 ……。

[浅いところより、青の色が濃くなっていく。
ガクがしてくれた説明>>2:51では、水そのものは透明で、太陽の光が通るときに青色だけが――ということだった。

この青さの基は太陽の光なら。
空の青さもまた、そうなのだろうか。

湖の底、たゆたう深い青は恐ろしいくらいに美しい。
かすかに身体が震えるのは自分の力と共鳴しているからか。
月の模様のような穴は神秘的で、おそるおそるグローブ越しに土に触れれば、近くをナマズが通って慌てて引っ込めた。
ガクにその様子を見られていたら、気恥ずかしげにして。]
(15) 2023/03/09(Thu) 1:20:32

【人】 天原 珠月

[雲が風に吹かれ太陽が覗いたのか。
ふいに陽光がまっすぐに青の空間に差し込んでいく。

ゆらめく光が青をさまざまな濃さに変えている。
思わず繋いでいないほうの手をまばゆい水面へと差し伸べた。
空とは違う世界、恐らく自分に合う世界。
急にマリングローブを外して。
愛おしげに素の手のひらに光の泡をのせると、片方はガクの手を握ったまま、心の中で祈りの言葉を紡ぐ。]

 ……。

[ガク、と聞こえないだろうけれど呼びながら隣を見たら、ちょうどこちらを向く群青の瞳>>12があった。
ガクの瞳はこの湖の深い神秘的な色も似合う。

導くように今度はこちらが手を引いて。
彼の空いた方の手のひらを出してもらうと、そこに小さな何かを握らせ、微笑みながら頷く。

水面から出て確認するなら、そこには小さな真珠が一粒。*]
(16) 2023/03/09(Thu) 1:32:39

【人】 天原 珠月

[ガク>>17と湖を潜るのは楽しい時間だった。
初めての発見に心が躍る瞬間もあれば、穏やかな水に身体を委ね、身を清めるのとは違う心の安らぎがあった。
手を引かれ>>18て光がきらめく湖面へ上がる。]

 ……は、……っ

[澄んだ森の空気を肺いっぱいに吸い込む。]

 それは、正確には真珠のようなもの、ね。
 私の力を集めて形にさせたもので……前にいた世界では、巫女の役目の前に、力が足りないときのための備えとして、日々作って貯めていたのよ。
 保存食みたいな感じ?

[最後は悪戯っぽく例えて。
ガクに持っていてというように微笑む。]

 湖には特にそれらしいものはなかったわね。
 でもやっぱり、何か、不思議な感じはするけれど……私の力と反発する感じではないみたい。
 
[元々水と親和性があるおかげかもしれないと説明し、ガクを見上げ、そっと手袋を外したままの手を伸ばす。
額に濡れてはりついた髪をずらしてあげ、表情を緩めた。]
(24) 2023/03/09(Thu) 18:27:48

【人】 天原 珠月


 湖を潜るの、とても素敵だった。
 それだけではなくて、身体の中に戻ってきていた力が安定してきてくれた感じがするの。

[まだ薄い青の広がる空を仰ぐ。]

 私がここに来た日が新月だったから……。
 明日の夜は三日月ね。
 その辺りには儀式をしましょうか。
 ガクとミツキの旅行から帰る日も迫っているものね。

[ミツキが無事にここに戻ってくるならば、当然、自分もここを去り、ガクとはお別れとなる。

その後はスーツを悪戦苦闘しながら脱ぎ、シャワーを浴びて、紅茶を飲みながら楽しかったと語り合うことだろう。]

 ね、あの動画……海の中にも鳥がいたでしょう。
 あの子はなんていう名前なの?

[なんて、やっぱり海にもまだ興味津々で。
ペンギンと教えて貰えば、楽しげに何度も繰り返した。**]
(25) 2023/03/09(Thu) 18:28:12

【雲】 天原 珠月


 ……私のバカ。私が1番、バカだ。

[抱き寄せられて暴れる心臓はなかなか大人しくなってくれず、丘の上を吹きぬける風に頬を冷ましてもらった。

異性に免疫がないといえばそうなのだろう。
アスルに触れられて何も意識しなかったとは言えない。
嫌ではないのは、数日間だけでもアスルを知ったおかげで、元の世界で絡んできた男性たちのような気配はなかったから。
アスルが純粋に操縦の安全を考えているのは伝わる。

ただ顔が見られなかったのは、――幼馴染に似ているから。
幼馴染に似ている彼に心臓がおかしくなるのは、自分にとっては当たり前なのだけれど、自覚するのは複雑だった。
それに似ていても違う人なのだ。
ドキドキすると自分が自分を裏切っているような気分になる。
そして同時に、そう思う自分が、何も隠しきれず、なかったことにできていないのを思い知らされた。
誤魔化せない、なにも騙せていない。]
(D8) 2023/03/09(Thu) 20:27:23

【雲】 天原 珠月


 はーい。

[手続きを終えたらしいアスルを振り返る。
滝を通り抜けた涼やかな風は顔の赤さを戻してくれたかと思いきや、自分の動揺のほうが上回ったらしい。
額に手を当てようとする仕草にぴゃっと後ずさる。
もう、なんでそう、幼馴染がするみたいなことするかな。
大丈夫平気大丈夫!と声を張り上げると、最初の警戒心とはまた違う、素直でなく懐かない猫のような距離感を保ち、アスルの後ろをついて歩いていくのだった。

ただし、それも途中まで。
肌も露わな住民たちは平和な日常を過ごしていそうだが、こちらは平常心を保とうとしても目線がとても泳ぐ。]

 ダイジョウブ……。

[でも迷子の危険的には大丈夫じゃなかったので、悩んでから、アスルの服の裾を摘まませてもらうことにした。
結局歩きにくいとかなんとかで手は繋ぐことになったのだが、親戚のお兄さん――髭を剃らないままならおじさん呼びにしようか検討している――だなぁとここでは思う。

幼馴染と違う手だった。
大きさも、指の太さも、タコができている場所も違う。
ふたりとも何かを目指す手だった。]
(D9) 2023/03/09(Thu) 20:28:06

【雲】 天原 珠月

[店に辿り着くと、手を繋ぐ時間は終わり。
アスルが店の人に手早く頼み、終わったら待っていろと言うのに、何事か唇が動きかけたけれど止めて。]

 ……分かった。
 良い子で待ってまーす。

[そんな風に笑って頷く。
そうしてなんてことないように手を振ったのだ。

緊張で身体を硬くしながらも、店の人の手際は良く、服など一式が決まるのにそう時間はかからなかった。
少し心配していたが言葉も何故かちゃんと通じた。
兄妹かと問われたのにはゆっくりと首を振り、親戚みたいなものだと当たり障りなく答えておく。]

 ……。

[幼馴染になら、置いていかないで、と言っただろう。
ひとりだと心細いと我が儘言って、遠慮なく困らせて、やっぱり別行動すべきと諭されたらむうっとした顔をして頷くのだ。
相当甘やかしてもらってきたと自分でも思う。]
(D10) 2023/03/09(Thu) 20:28:37

【雲】 天原 珠月


 ……でも、いつまでもそんなんじゃ、ダメだよね。

[分かっている。
だから最近の自分なら我が儘は我慢できたかもしれない。

幼馴染離れしなきゃ、とか。
兄離れしなきゃ、とか。

そういう理由ではなくて。
自覚してしまった“想い”のせいで。

幼馴染としての永遠を望めば望むほど、幼馴染として愛想を尽かされるのが怖くなってしまったのだ。
雅空兄ぃはそうしないって思っていても。

ずっと、ずっと、変わらない関係が欲しかった。**]
(D11) 2023/03/09(Thu) 20:29:06

【雲】 天原 珠月

[次に辿り着いたのは、この世界に文字通り落ちてきたときのような小島で、あの時のような野営の準備を手伝った。
今回も火をおこし、魚のスープの温かさにほっとする。
お茶はやっぱりほのかに甘かっただろうか。

テントの中で服も着替えた。
店の人の勧めで選んだのは、元の世界でいうとリネンのような涼しげな素材で作られたワンピースだ。
一枚布を貼り合わせたようなデザインでウエスト部分を同じ素材の紐がついていたのでリボン結びにする。
あの島の気候や文化を表すように袖もなく、丈も水に浸かりやすいように膝丈で、空よりも深い湖のような青色をしていた。]

 うん、……いいよ。

[小さな島の静かな夜に焚き火の音が優しく響く。
揺れる炎を眺めていた視線を一度アスルへ向けて。
静かな口調になにか察したかのように、小さく頷いた。]
(D16) 2023/03/09(Thu) 22:30:04

【雲】 天原 珠月


 …………、

[じっと動かず、アスルの話を聞いていた。
今ばかりは語る声が幼馴染に似ていると過らない。

アスルの声は深く、静かで、重みがあった。
彼が過ごしてきた時間と想いが詰まっているようだった。
事実その通りなのだろうと思う。

恋人だった、という言葉に。
不思議な青の空間で出会った女性を思い出す。
自分と似ていて、違う色を持っていた人。

アスル、と紡いだときの声の揺らぎと。
ペルラ、と初めて音にされる抑えられた震えと。

心に迫ってくるようで息をするのが苦しい。
淡々とした口調が逆に彼の想いの強さを伝えてくる。]
(D17) 2023/03/09(Thu) 22:30:37

【雲】 天原 珠月

[アスルが語り終える。
こちらもまた細く儚い月を見上げ、そっと息をつく。]

 アスルさんも、……ペルラさんも。
 とてもお互いを想っていたんだね。

 ……ううん、今でも、想ってるんだね。

[愛しきった、と自らに言い聞かせ。
感情が燃え尽きた、と醒めた笑みを浮かべる彼。]

 ……。

[立ち上がる。
焚き火越しだったアスルの元へ静かに歩み寄り、前に立った。
背中に熱い空気を感じる。でも気にしない。
青いワンピースを着た自分は彼の両肩にそっと手を置いた。]
(D18) 2023/03/09(Thu) 22:31:02

【雲】 天原 珠月


 目は閉じて。
 まぁ、言うほど私とペルラさんは似てないと思うけど。

 アスルさんから見ても、そうじゃない?

[むしろ声だけの方が似ている可能性すらあったが、気遣いが逆に向かう可能性には気付くことが出来ない。

アスルが目を閉じたら、そのまま彼の前に膝をついた。
座っている彼の手の上に自らの手を乗せる。
繋ぐのでも、指を絡めるのでもなく、重ね合わせる。
抱き寄せることはしない。頭を撫でることもしないで。]

 贅沢な願いなんて、ばかじゃないの。
 誰もそんなこと決めないよ。
 アスルさんが泣きたくなったら、泣いていいの。

[こちらの声が震えかける。]
(D19) 2023/03/09(Thu) 22:31:36

【雲】 天原 珠月


 ペルラさんは、そんなこという人?
 それはアスルさんが1番分かっているんでしょ。
 誰よりもそばに居たんだから。

 やりそびれていたことを見つけて、ひとりで旅に出て、大好きな人と過ごした場所にちゃんと帰ってこようとしている……そんなアスルさんへ、……ね、表情が想像できるはず。

[酷なことを言っているかもしれない、けれど。
大丈夫だよ、と紡ぐ声はあの日の幼馴染のように。]

 ちゃんと、愛してるって言えた。
 愛しきったって言えるように生きてきた。
 
 それってすごいと思う。
 ふたりとも……お互いに向きあって生きてきたんだね。
 
[別れの時がくるのを意識しながら、覚悟をしながら、手を繋ぎあう強さが、心を締め付けるようだった。
同時に、ひどく眩しく、羨ましくすらあった。]
(D20) 2023/03/09(Thu) 22:32:13

【雲】 天原 珠月


 そんな大好きな人とお別れして、……すぐに何かを楽しんだり、情熱を取り戻すのは難しいんだろうなって思う、けど。

[そこまで言いかけてから。
一時迷うように、でも、ひとつ呼吸した。]

 
 ――あのね。
 ペルラさんは、ちゃんと、居たよ。

 私が元の世界からここの世界に来る間の、不思議で、一面青くて……まるでアスルさんの瞳の色みたいな世界に。
 幽霊になってなんかなかった。
 手を握ってくれた、空色みたいな瞳で見つめてくれた。
 アスルって、声にしてたよ。

 ……全部覚えてて、きっと、待ってるんだよ。

[巫女が消える、その意味をよく分かってはいないだろう。
でも生を全うしたのとは違うように感じるから。]
(D21) 2023/03/09(Thu) 22:32:59

【雲】 天原 珠月


 この世界に通じる道へ、私の背中を押してくれた。
 きっとペルラさんが……1番帰りたかっただろうに。

[今なら感じられる。
その覚悟の強さが。]

 ……私には、この世界の理なんて分からない。
 巫女が力を使い切ったら消えるというのも、不可思議すぎて、頭がついて行ってないところもある、けど。

 アスルさんの気持ち、今も伝わるんじゃないかな。
 不思議なことがそんなにおこる世界なんだもん、世界の壁なんて越えて、きっと、届いてるって私は思う。

 ずっと、大好きなんでしょ?

[そこまで言って、重ねた手を離した。
アスルが醒めていない笑みを浮かべられれば良いと願った。
そうしておやすみという言葉の後、細くも儚くも確かに世界を照らした月は隠れ、夜は更けていく。**]
(D22) 2023/03/09(Thu) 22:35:35

【人】 天原 珠月

[結果的に入れ替わり事件となった夜から時は過ぎ。
3回目を迎えた朝のご飯は――目覚めて今日の朝食は何かしらと考える時点でガクの料理の虜になっている――昨日動画というもので見つめた魚も含まれた炭火焼きだった。
なんでもバーベキューというらしい。]

 川魚とはまた違う柔らかさがあるわね。
 あ、この油で揚げたの、サクサクしていて美味しい。

[朝昼兼用みたいなものだが、かなり豪勢である。]

 私の居た世界に海がないのが悔やまれるわ。
 ああでも、空に浮かんだ島でないと、あんな風に飛ぶ技術は発達しなかったかしら……。

 あ、お味噌汁というのもコクがあって良い味ね。

[ここでロケットで月に行く話なんてされたら腰を抜かしてしまいそうだが、料理の時間は和やかに過ぎる。
ガク>>27の料理上手さを実感することになった。]
(28) 2023/03/09(Thu) 22:57:37

【人】 天原 珠月


 あら、そんな風に考えてくれていたの?

[たこ焼き器は不思議そうにまじまじと見つめて。
ああ、これは型なのね、と工場の方を思い浮かべたりして。
牛乳に卵、小麦粉。前にいた世界にもある材料。
それらで作り上げる甘い甘い香りに表情が華やぐ。
蜂蜜で甘くしても良いの?なんて聞いたり、跳ねるポップコーンに最初驚いてガクの後ろに隠れたりもした。]

 私があの世界に作り方を伝えられれば良いのだけれど……。

[ガクはミツキと入れ替わりに自分が元の世界に戻れると思っているのだろう、と改めて感じる。
言うべきか言わないべきか、迷う。
言えば優しいガクは思い悩みそうな気もして。

呟きは料理の音に紛れていたのか、どうか。*]
(29) 2023/03/09(Thu) 22:57:42