>>23>>24　ファルーサ


[歓声が遠かった。まるで砂で描かれたドラマだ。だってさァ、見世物になるようなモノ。それは果たして闘いなのか？

だけど楽しげだ。目の前のやり取りに何ら興味は無いが、一蓮托生となった隣のこの男には、せっかくだから興味を持ってもいいと思った。

のは、あの片翼のせいじゃないと。
言い聞かせるように、脳内から散らす。]


　……人斬りとか言うなし。


[明るい。底抜けに、そう思う。自分より年端がいかないからじゃない。根本的に違うと感じた。]


　ファルーサ、は……どうやって生きてきた？


　オマエ、"生きるか死ぬかの闘い"って、言ったな。
　なんでその２つが結果として同列になる？

　俺は生きていただけだ。
　生きる以外の結果なんて求めてなかった。

　玩具感覚で命のやり取りだろ、こんなの。
　ねぇ、オマエの見てる闘いの先は、何があんの。

[パス]

■サービス(A)バカ>>#1
�@：状況(6)^1d6
�A：結果(6)^1d6

※必要なら
相手：ファルーサ
アイテム：あぶないコスチューム

テラーダイス取得判定：(2)(1)^2d6

騒がしい煉獄のタウンを通り抜け、ひとけ少ない路地裏に来た。
俺がよく通る地域のひとつで、
喧嘩上等のならず者がよくうろついている。

その道端で、ひとりのガキが泣いていた。

　"…………うええん……ひっぐ……ひっぐ…………"

あれはおそらく煉獄に来たばかりの子供だろう。
親も兄弟もいない状況に寂しくて泣く奴がたまにいるのだ。

こういうのは狩る対象にもならねえ。
無視して立ち去ろうとしたけど、
───どうしてか、世話焼きな天使のことが脳裏をよぎった。

あれは神の力を借りて見通す。
煉獄の住人たちの人生を。

このガキの人生を見た時、
いま涙にまみれているガキの目を通して、
俺の姿も映るんだろうか。

　「……ちっ。おいガキ。おまえ迷子か？」

　ガラじゃねえけど話しかけてみる。

　

　うわっ、こいつ身体ちっせーのに
　こんな大声どこから出してんだ！？
　至近距離だったから思わずびっくりしてしまった。

　

　逆ギレである。ガキにも負けない大声である。
　とっとと余所行けや！とガキを抱きかかえるようにして
　動物の友を呼び大地を駆けて、神殿に放り込んだ。

　ふん。やっぱりガキはクソだ。
　天使よ、あとでこいつの人生見た時に
　俺が親切を働いたことを知って驚くがいい。
　
　その頃にはもう俺は煉獄にいないかもしれねえけど。［〆］

>>73





逃げ回るファルーサを追いかけまわします。

ことの発端ですか。
それは、十数分前に遡ります。

---

私は悩んでいました。
そう……私だって自覚しているのです。
皆さんに

「ラナーは可愛い🥰」
「でもその相棒のサーリフは残念😅」

と思われていることを。

いけません。
万が一にも私の印象がこの審判に影響するようなことがあってはダメなのです。
なので私は、

選んだのはメイド服。
こういう時は恥ずかしがったら負け、と神も言っていたし、思い切ってスカート丈はです。


それを着て、偶然通りかかったファルーサに向けてを決めてみます。
ファルーサはという顔でスンッとしました。

物足りませんでしたかね？
にじり寄りながら投げキスをしてみました。
ファルーサは踵をかえして早足で歩きはじめました。

私はを狙って追いかけました。
ファルーサの逃げ足がどんどん早くなっていきます。

そして、今。

と、煉獄の砂埃を巻き上げて追いかけっこをしていると、こういうわけです。
天使だって心があります。
頑張ったので誉めてもらうまで諦められません。

大騒ぎの末、結局私はファルーサに惜しくも逃げられてしまいました