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人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

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【秘】 暗殺屋 レヴィア → 冷たい炸薬 ストレガ

きちんと手入れされたままの時計。
死んでからも大事にされる道具。
それになにを思うかなんて、
女以外に分かる者は誰もおらず。
 
そうして。

「……………。」
 
「何故?」

貴女の方を見て、女は。
ほんの僅か、怪訝そうに眉を歪めて。

それから、また白猫の方へと視線を戻す。
耳についた黒リボンに、手を伸ばして。

「私、貴女の為に何かをしたことなんてないわ。」
「用事のために話して、ゴミを押し付けるためにあげただけよ。」
「馬鹿ね。」

やはり言葉はどこまでも淡々としていて。
ただ利用価値があったから接していただけだと。
それに礼を覚えるなんて、なんて愚かなのかと。
いつも通りの冷たい表情のまま。

ぬいぐるみを二つ、抱き上げて。

「じゃあ、これを貰っていくわ。」
「ぬいぐるみは、中に色々入れられるもの。」
「いいかしら。」

どうせ、何もかも爆ぜてしまうなら。
黒い方も貰って構わないでしょう、と、
胸の前で二匹を抱きかかえたまま問うた。
(-390) 2022/08/23(Tue) 11:20:09

【見】 郵便切手 フラン

【バー:アマラント】

「お届けもの、です」

祭りの間、もう開くことはないのだろうと悟った扉の前。
一輪、花を添えた。
誰に見つかることなく枯れて朽ちる確率の方が高い。
それで丁度いいと思った。
密やかに過ぎるくらいが丁度いい。

「……サインは要りません」

正式な届け物でもないし、
受け取る人もいないから。

「よい夢を。」

帽子を僅かに持ち上げて、良き夢が訪れていることを祈る。
その後は暫く看板を見つめたままぼうっとして。
それから踵を返して立ち去った。
(@2) 2022/08/23(Tue) 11:30:38

【秘】 暗殺屋 レヴィア → ”復讐の刃” テンゴ

「哀れ?」
「私は幸せだわ。」

装弾数は3発、それを全部打ち切って、距離を取る。
……が、捨て身の突撃をされれば、歩幅の分
距離はむしろ詰められる事となる。
───速い。

しかし女も、殺しのプロだ。

薙ぎ払われる刀を、手に持った傘で受け止める。
普通の傘なら真っ二つだっただろうが………
これは軸を鋼鉄で作られた特性の傘。
故に傘ごと切り捨てられることはないものの、
やはり男と女の力の差では、対等な鍔迫り合いとはいかない。
圧される、腕が痺れる。

「っ!」

そのまま圧し切られるより前に、傘をばさりと開く。
貴方の視界が一瞬、真っ黒に染まり。
それからふっと、貴方とぶつかり合っていた力が無くなる。
女が視界を潰すと同時、また後ろに跳んだのだ。

(-391) 2022/08/23(Tue) 11:32:15

【秘】 冷たい炸薬 ストレガ → 暗殺屋 レヴィア

「あたいがそうしたいからそうした、
 それ以上に理由なんていらないだろ……。
 はいはい、あたいは馬鹿ですよ」

ぐったりとした状態からよろよろ立ち上がり、
しかしやはり気力がないのか
階段脇の壁に寄りかかった。

「落ち着かないって言った傍から
 両方持ってくのかよ。まああんたならいいや……
 好きにしなよ。あたいが持ってるよりは似合うだろ。
 ……あ、待った。持ってく前にお別れくらいさせてくれ」

そう言って、壁から離れて。
少しだけ屈んで、黒猫のぬいぐるみの頭を優しくなでた。
静かに、大切そうに。
そうして僅かに唇を動かし、きっと別れの挨拶をした。
(-392) 2022/08/23(Tue) 11:34:39

【独】 冷たい炸薬 ストレガ

「じゃあね、ルナあたいの大事な友達

囁いて。

「頼んだよ。この子を守ってあげてくれ」

猫を抱く、その子への願いを込めた。
気休めでしかない、祈り。
無駄を嫌うストレガが込める、無駄な行為。
無意味に終わるかもしれない。けど、そうしたかった。
(-393) 2022/08/23(Tue) 11:40:12

【秘】 暗殺屋 レヴィア → ”復讐の刃” テンゴ

幹部級の貴方に、女がまだ殺されずに済んでいる理由は。
一つは、有効射程の差。戦いにおいて、射程の差は絶対だ。
そしてもう一つは。
"最近体が鈍っていた"貴方と、"10年以上殺しだけを任務としてきた"女の。
───ブランクの差、それだけだった。



華奢な体で、路地裏のパイプを伝って屋根に上る。
もしかしたらその登り切る過程で一度斬撃を貰ったかも
知れないが………女はプロ。
一時的に痛みを遮断アドレナリンを出して、動きへの支障をなくす。

屋根の上で、装弾を終える。
射程距離、高所、全てが揃った状態で。

また貴方の急所に向けて、音速の弾丸を3発、
躊躇いもなく放った。
(-395) 2022/08/23(Tue) 11:40:28

【独】 永遠の夢見人 ロッシ

/*>>@2
ヴ(心に来た音
(-394) 2022/08/23(Tue) 11:42:21

【秘】 名もなき医者 リカルド → デッド・ベッド ヴェネリオ

――それはまるで子守唄のような優しい声で、

「……っなんで、そんな」

思い出話はわかる。もう手を伸ばせない者たちを懐かしむのは、仕方のないことだ。
だけどこのどうしようもない焦燥感はなんだろう。

いやだ。
いやだ、嫌だ、何処にも行かないで欲しい。

「どうして、ラウラだけ連れていくとか、言う、んですか」

「俺も着いていきますよ、どこまでだって……っ」

置いていかないで。
置いていかれたら、俺は、ずっと主をまち続ける犬にしか、なれない。

「何も、出来てないです。
 俺は、あなたの家族を、止められていない……どうして、」


今、こんな自分を褒めたりなんてするんですか。言葉が続かない。
撫でつけられる手で、強制的に睡魔を呼び起こされている気がする。
寝たくなんてないのに。

まだ、傍に居たいのに。
同じ場所から、幼なじみたちを見守っていたいのに。

あぁ、でも。

もうまぶたが重い。
(-396) 2022/08/23(Tue) 11:50:39

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 暗殺屋 レヴィア

「いや、哀れだよ。」
「血と硝煙の香しか知らぬ、哀れな女。それがお前さんだ。」

軽くなった傘を斬り捨て、パイプを伝う貴方に一撃を見舞う。貴方は腕に切り傷を貰ったかもしれないが、距離もあり、切り落とすには至らない。

そうして満を持して貴方が放った弾丸を。
咄嗟に、頭部と心臓部を腕と手にした刀で庇う。

最低限の急所は守り切るも…
両腕、そして跳弾した弾が右太ももに被弾した。

ふらり。
男はよろめいた。
足をやられた以上、貴方に攻撃を加えることは最早不可能だ。

「…ふは。やはり、か。歳は取りたくはないな。」

震える手を懐に入れて、取り出すのは小さな袋。
中に入っているのは、飴だ。
男はその中からべっこう飴を摘み、口に含む。

悠長ともとれる行動だ。

(-397) 2022/08/23(Tue) 11:59:46

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 暗殺屋 レヴィア

「なあ、レヴィア嬢よ。」
「お前さんは、俺が死ぬならば自らの手を下さずとも満足するか?それとも、その手で俺を殺したいか?」

刀を手にしたまま、声を掛ける。
既にそちらに攻撃の手を向ける様子は、ない。
(-398) 2022/08/23(Tue) 12:02:06

【秘】 暗殺屋 レヴィア → 冷たい炸薬 ストレガ

「そう。」
「興味がないわ。」

いつも通りの言葉を返す。
随分とお人好しな人だったようだ。
そういうのを皆にすれば、貴女は今頃
人気者だったわね、と、皮肉なような、思ったままなような、
そんな言葉を告げつつ。

「寝る時だけ貸してあげてもいいわ。」

逐一取りに来るなら、と。胸の中で撫でられる子に視線を落とす。
よほど大切にしていたのだろう、そうわかるような
優しい手つきに、言葉。

「道具より先に、持ち主が死ぬなんてあってはならない事だわ。」
「この子の持ち主は、ずっと貴方。私は預かるだけ。」
「覚えている事ね。」

そんな言葉だけ零して、女は、階下へとまた足を進める。
螺旋階段を下りれば、いつもの部屋。

「用件は済んだわ。お暇しようかしら。」

これ、捨てておいてくださる?と、飲みかけのボトルを机に置いて。
(-399) 2022/08/23(Tue) 12:02:21

【秘】 暗殺屋 レヴィア → ”復讐の刃” テンゴ

「それでも。」
「私は幸せだったわ。」

ずばっと、二の腕が切られる。
ぼたぼたと血が垂れる。
普通の人間なら痛みに呻き、パイプから手を滑らせ落ちる傷。
しかし女は、汗一つ流すこともなく登り切る。
ゴシックの服がワインレッドに染まっていく。

そうして、撃った弾は。
全盛期の貴方ならそうはいかなかったかもしれないが、
今の貴方の機能を奪うには、十分で。
ふぅ、と一つ細い息を吐いたのは、きっと誰にも聞こえない。

こつ、と、屋根から飛び降り、地面に降り立つ。
ハンカチを傷口に当てて、ようやく流れてきた汗が
額から頬へと一筋伝う。

貴方の一歩前まで、近寄る。
貴方にその気があれば、切り捨てられるかもしれない。

(-400) 2022/08/23(Tue) 12:11:32

【秘】 暗殺屋 レヴィア → ”復讐の刃” テンゴ

「私の仕事は」
「対象を死に至らしめる事。」

「死因も要因も、指示されてなんていないわ。」

自分の手で殺したい、なんて殺人鬼のような拘りはない。
殺したくなんてない
「好きにすればいい。」

女はそこで見守るように、佇み続ける。
(-401) 2022/08/23(Tue) 12:15:32
マキアートは、文字通り命を賭けてますので。
(c31) 2022/08/23(Tue) 12:20:25

レヴィアは、一筋の汗を流した。
(a34) 2022/08/23(Tue) 12:22:09

レヴィアは、ぼたぼたと血を流した。
(a35) 2022/08/23(Tue) 12:22:28

【秘】 陽炎 アベラルド → 家族愛 サルヴァトーレ

放した手が自分の頬に触れて。
少し下がった顔が貴方に向いた時唇に伝わる感触で、口付けられたと分かった。
やっぱりそれは跳ねのけられずに受け入れられて、唇が離れていくまではそのままだ。

唇が離れた時の、「死なない」と言われた時の、
「いくらでもあげる」と言われた時の、その笑顔を見た時の、
自分の顔は。

一体どんなに情けない顔をしていたか。

「お前はそうやっていつも」
「俺の欲しいものをくれるよな」


小さい声。

「お前は? 奪われてもいいって言ってんのか?」

「嫌じゃないのかよ。お前、他にも大切な事とか、あるだろ」
「大切な人も、ものも」「あるだろ」

今までだってそうだ。与えられるだけそれに甘えてきた。
自分が貴方に与えられたものは、貴方がくれたもののどれだけを返せただろうか。
昔から、大事なものを大事にするのが苦手だ。

ただ揺らがずにそこに在って、愛を配る貴方の姿が酷く眩しい。

「……俺もサヴィみたいになれたら」
「こうはならずに済んだかな」

真似して笑ってみたって、やっぱりそれも、滑稽だろうか。
(-402) 2022/08/23(Tue) 12:24:38

【秘】 冷たい炸薬 ストレガ → 暗殺屋 レヴィア

「人気が欲しいんならもっと上手くやってるだろうよ」

ため息ひとつ、逐一取りに行くか……と力なく笑い。

「は。それじゃあその白いのの持ち主も
 死ぬなんて事はないだろうね」

そう返すのは、いつもの軽口かそれ以外か。
身体を引きずるように降りて、
置かれたボトルを当然のように口にし、
空にするとゴミ袋に放り込む。

「捨てといた。レヴィア、あー……」

死ぬなよ、なんて言っても興味がないとか言われそうで。
気を付けて、もなんだか違う気がする。

「いってらっしゃい」

妙な言葉をかける事になり、微妙な表情で。
まあ、ほんのり口角はあげて、見送るだろう。
(-403) 2022/08/23(Tue) 12:25:34

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 暗殺屋 レヴィア

「………。」

降りてきた少女を見つめた。
その漆黒の瞳に殺意はない。諦観と憐憫。

この少女がどれだけの苦を背負ってきたか。
幼いながらに思う事が無かった訳があるまい。

例え、家族を手にかけていたとしても、彼女は男にとっては家族ノッテの一員だ。

「そうかい。なら手前の事は手前でやらせて貰おう。その前に、お前さんにこれをやるよ。」

飴の入った布袋。
まだ中身のあるそれの口を閉めて、貴方に投げて寄越す。
中身はべっこう飴に、オレンジの飴に、抹茶ミルクの飴。

「ただの飴だが、これが美味いんだ。」

笑う姿は、いつもの昼行灯のようで。
男は貴方が受け取るにしろ、受け取らないにしろ、そのまま貴女から距離を取る。

(-404) 2022/08/23(Tue) 12:27:15
レヴィアは、どこか出かけられた見送りの言葉に、「えぇ。」とだけ返して
(a36) 2022/08/23(Tue) 12:31:27

レヴィアは、その日の夜に、仕事に向かった。
(a37) 2022/08/23(Tue) 12:31:49

レヴィアは、ゴシックの服をワインレッドに染めている。
(a38) 2022/08/23(Tue) 12:32:12

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 暗殺屋 レヴィア

「さて…それじゃあさっさと、片を付けるとするか。」
「じゃあな、レヴィア嬢。達者でやれよ。嗚呼、見たくないのなら目を塞いでいろ。少々派手になる。」

よろめきながらも刀を持ち上げて。
慣れた様子でくるりと刃を自らに向ける。
そうして――

向けられた刃は、何の躊躇いもなく、押し込まれ。
テンゴ自身の胸に深々と突き刺さり、その
心臓
を貫いた。

「っ、ぐ…!」

男は知っている。その手で何度もやってきたから。
どうすれば、人が絶命するかを。

脂汗を滲ませ、苦悶に表情が歪み、呻き声を漏らしながら。
ぐり、と刀をその手で捻る。抉り、潰すように。
そうしてから、一気に抜けば。それで、
お終い。


勢いよく、男の胸から赤が噴出し、その場にばたりと倒れるだろう。辺りに一層濃く、鉄錆の香りが立ち込めるだろうか。
(-405) 2022/08/23(Tue) 12:43:21
テンゴは、べっこう飴を口に含んだ
(a39) 2022/08/23(Tue) 12:43:52

テンゴは、家族 ノッテを愛している。
(a40) 2022/08/23(Tue) 12:55:44

【秘】 暗殺屋 レヴィア → ”復讐の刃” テンゴ

氷と評されるその貌には、何の感情も籠らない。
女がなにを思うのかなど、きっと誰にも分らない。
何百人を殺し、同じファミリーの者を手にかけ。
涙の一つも流さない、冷たい死神。
人からの評価などそんなものだし、
女もそれを否定することなどなかったから。

「そう。」
「興味がないわ。」

投げ渡された飴を、血を流していない方の腕で受け取る。
これに毒でも入っているかもしれないわね、なんて。
呟きながら、しかし、捨てることはせず。

「私には標的の死を見届ける義務があるの。」

標的が必ず死んだ事を、きちんと確認する事。
それが"暗殺屋"の仕事だからと、夕闇の瞳は真っすぐ見据え。
そして。

(-406) 2022/08/23(Tue) 12:56:08

【秘】 暗殺屋 レヴィア → ”復讐の刃” テンゴ

「………馬鹿ね。」

その最期を、見届ける。
飛び散る紅も、苦悶の顔も。
全てを、全てを見届ける。

また一人、ノッテ・ファミリーの家族を殺した。
貴方の意識が完全に闇に落ちる頃。
女は初めて、目を伏せて、睫毛を震わせた。


女は、貴方に近づいて。
いつかの遺体と同じ様に、その右目に。
パン、と一発、弾を打ち込んだ。

死を確実なものにするため、でもあるし。
自分がやったのだと、認識するためでも、ある。
誰かに誇示したいわけではない、ただ。
"自分が死に追いやった"のだと証明する、
罪の証
として。
それを、残す。


女は、昼行灯の火を消した。
べっこう飴を一つ開けて、口に含んだ。

「……雨が降る前に、帰りましょうか。」

ハンカチを腕に縛って止血をして。
切り捨てられた傘を拾って、ばさりと欠けたそれを広げた。


呆れるほど晴天の、夜の日の事だった。
(-407) 2022/08/23(Tue) 13:04:54
レヴィアは、雨が降る前に帰った。ワインレッドはほどなく止まる。
(a41) 2022/08/23(Tue) 13:06:12

【秘】 家族愛 サルヴァトーレ → 陽炎 アベラルド

/*
こんにちは。
続きを送る前に、時系列の確認だけしてよろしいでしょうか。
こちらが話しかけたのは一日目ですから、現在の時間軸は
【一日目:夜】
であると認識しております。
死亡は
【三日目:夜】
ですから、少し時間が空くと思っていて(この晩はひとまず平和に終わって)よろしかったでしょうか。もうこのまま殺すという感じなら、話し始めたのも三日目だということにしてもいいかと思います。
(-408) 2022/08/23(Tue) 13:30:36

【秘】 陽炎 アベラルド → 家族愛 サルヴァトーレ

/*
こんにちは!私もその認識でいます!
この場は一度閉じて、後日迎えに行って殺しましょうという事にしようと思っています。
なのでこの場ではとりあえず何も起こしはしませんね!
(-409) 2022/08/23(Tue) 13:38:23

【秘】 家族愛 サルヴァトーレ → 陽炎 アベラルド

/*
かしこまりました。ありがとうございます!
(-410) 2022/08/23(Tue) 13:41:21

【秘】 無風 マウロ → Niente ラウラ

運び込まれた君の元に、近付いてくる男が一人。
未だ顔色は良くないものの、無理しないのならと出歩く許可を貰って。
その顔を見ておきたくて、足を運んだのだ。

アウトローなマフィア、特にノッテのような個人主義の集団でも、ファミリーであったものの亡骸を綺麗にしてくれる人はいるものだ。
眠る君の傍に腰かけて、暫くその顔を見ていたことだろう。
いつものような不機嫌そうな表情ではなく、どこか寂しそうに眉をひそめて。

「……わざわざ死に戻ったっていうのに」
「お前は何でこうなってんだろうな。ヴェネリオも、リカルドもそうだ」

「いや……先にやられた俺の言えることじゃないな」

「伝えるべきことがあったんだ。上司として、俺が死ぬ前に」

ラウラ、と 初めて君の名前を呼んで。
その前髪に優しく触れた。
らしくないとは分かっていても、それを止める事は出来なかった。
(-411) 2022/08/23(Tue) 14:07:56

【置】 ”復讐の刃” テンゴ

駄菓子屋を早々に閉めて。
カラス面は出かけて行った。

復讐を遂げる為の勘を取り戻すべく。
仕舞い込んでいた刀を手に、ゆっくりと。

月の美しい、晴れた夜のことだった。
(L4) 2022/08/23(Tue) 14:49:43
公開: 2022/08/23(Tue) 17:00:00

【独】 鳥葬 コルヴォ


夕暮れの埠頭。
花屋の青年がその場を去り、その音がまったく遠くへ消えた後。

渡した者が、渡された者が、腹の底に何を抱えた者であっても。
渡された花に罪は無い。
それを誰に手向ける事にも、罪は無い。

けれど誰が渡し、誰が受け取り、誰へ手向けられるのか。
その次第によっては、罪とされてしまうもの。
罪が無くとも、罪と決め付ける者があれば、罪となってしまうのだ。

「……ま、あんた達に預けるのが妥当でしょう」

だからこの花は陸に眠る誰にも手向けられはしない。
いつか海へと消えた誰かへ向けて、
沈む夕陽を映したような花は、黄昏に暮れる海へと投げ込まれて。

死を悼む男は、その行く末を見送りはしない。
沈みゆく陽に背を向けて、そのまま夜闇へと消えていく。


そうして『秘密主義』は葬られる。

その花の意味の向けられる先は、
或いは、生者への言葉を持たない男だったのか。
或いは、受け取られない言葉ばかりの男だったのか。
或いは、それを手向けられた者だったのか。

なんてのは、何れも今更な話だろう。
(-412) 2022/08/23(Tue) 15:11:18
コルヴォは、花束を海へと放った。
いつかの夕暮れの事。
(a42) 2022/08/23(Tue) 15:11:28

コルヴォは、死者に花を手向けない。
(a43) 2022/08/23(Tue) 15:11:34

コルヴォは、それは自分の役目ではないと思っている。
(a44) 2022/08/23(Tue) 15:11:39

コルヴォは、自分の役目でなければいいと思っている。
(a45) 2022/08/23(Tue) 15:11:44

【秘】 家族愛 サルヴァトーレ → 花で語るは ソニー

男は家族を愛している。
愛する家族を、この世全ての残酷さから守りたかった。
降りかかる痛みを一つ残らず取り除いてやりたかった。
そうするにはきっと愛するだけではきっと足りなかったのに、
こんなところに繋ぎ止めておくのは一番の間違いだったのに、
男はそれでも愛だけを与えて、与えて、与え続けた。
それしか知らないように。
それだけが呼吸のように。

祭りの活気が地上から立ち上る。熱となって空気を揺らめかす。陽光が周囲に金色を振り撒く中、柵の極近くで隙間なく身を寄せ合う二人の姿は、どこか接吻にも似ていた。

「もちろん、僕のソニmi tesoroー」

いつだって、彼は君を愛おしんでいる。

「あそこは少し、僕には狭いんだけど────」
「いいよ。少ししたら車を回そうか。それとも、今日もお仕事?」

我儘にも満たないそれに少し笑った。首筋に空気が通って震える。長い指が髪を撫ぜる。愛してる、囁きが降る。
この温度を、君はいつまで覚えていられるだろうか。

いつまでも、彼は君を愛おしんでいる。
(-413) 2022/08/23(Tue) 15:13:36

【秘】 鳥葬 コルヴォ → 花で語るは ソニー


夜に沈みつつある埠頭は、ただ波の音と静謐な空気に満たされて。
日中のそれとは遠く別の世界の光景のようだった。

「ひどい面構えだ」

時折揺れては光を映す水面を除けば、視界に入るのは黒ばかり。
そんな景色の中に、その日も変わらず喪服姿は佇んでいた。
他に誰を伴う事も無く、ただ夜の薄闇が人の形を取ったように。

変わった事と言えば、その装いくらいのもの。
常の軽装と違い、血を通さない上着は随分と重苦しく厚ぼったい。
そんな仕事着の中に、何を隠し持っていないわけもなく。

「まるで死人みたいじゃないか」

音も無くそちらへ向き直って、皮肉交じりが静かな空気を割る。
以前よりも随分と窶れていて、けれど眼差しだけが未だ明朗に。
幽鬼か、彷徨う野犬のようなあなたの様子に視線と皮肉を向けて
ごとり。重く鉄板の入った靴音をさせて、一歩そちらへ歩み寄る。
一歩、今もそう近くもない所にある海からまた離れる。


「Buona sera. あんたの夢見は最悪だったようだが。
 仕事の話をするなら、コルヴォ・・・・と呼んで欲しいもんですね。
 ……前置きはこれくらいでいいか?」
(-414) 2022/08/23(Tue) 15:13:55

【秘】 鳥葬 コルヴォ → 花で語るは ソニー


懐に忍ばせた拳銃もナイフも、今は手にする事は無い。
とはいえあなたの出方次第では、
いつでもそれらに手を掛ける事はできるけれど。
殺すな。そんな上のお達しを思えば、銃は少しばかり扱いづらい。


痩せ細った捨て犬じみたあなたの様子は、随分と弱々しい。
それは命のやり取りをする者には似付かわしくないものだろう。
けれど、死に損ないはよく知っている。
全てを失った人間ほど、何を仕出かすかわからないものだと。

「約束通り、込み入った話・・・・・・をしよう。
 そうは言っても、話があるのはあんただけだと思いますがね」

掃除屋には、あなたにすべき話があるわけでもない。
結論としてはそう、この男はあなたの話に耳を傾けるような
優しい人間ではないし、他者を気に掛ける余裕があるでもない。
最初から、誰に手を差し伸べる気も無かった。そんな人間だ。

人様の何を知った所で何をできる人間でもないのだと。
いつだってそのように自分を見限って生きてきた。


何よりも、仮に互いの後ろ暗い所を抜きにしたって。
結局は一度、二度、言葉を交わした程度の間柄であって。
互いに相互理解など期待してもいないだろう。
少なくとも、掃除屋はそのように考えていた。
(-415) 2022/08/23(Tue) 15:19:51
コルヴォは、話を聞く気が無いわけではない。いつだって。
(a46) 2022/08/23(Tue) 15:37:25

【秘】 愚者 フィオレロ → ”復讐の刃” テンゴ

「あーあ。そんなあっさり言って。言質取りましたよ。
 俺は知りませんからね。

 "落ちぶれてる"って系用する状態になったのに責任取る羽目になる不運を憐れむ事しかしませんよ。
 それだけ今をかってもらってると考えておきますか」

さてこの男が生前に貴方になんて言っていただろうか。
いずれにせよ、こんな言い方をしていて、"約束"だってできた。
できたが、しなかった。

結局の所、望むものがなくはないが、相手を縛り付けるくらいなら。という葛藤が最後まであったのだろう。
腹をくくればそんな事朝飯前とばかりに言い出す男だったのだから。

「俺が変わるにしてもあんまり今の影が薄いですしねぇ。
 そういう意味でテンゴさんが変わった方が色んな意味で心配ですよ、俺は。
 いつまでもそのままでとは言いませんが……
 無茶ばかりしないようにはして下さいね。俺がいるとは限らないので」
(-416) 2022/08/23(Tue) 15:50:46

【秘】 愚者 フィオレロ → 鳥葬 コルヴォ

「そりゃあ、実に器用ですこと。
 よくやるよ。それ絶対誰かに言われる。
 “その努力を他の事に費やしておけば”ってな」

"誰か"にと強調するのはこの男自身は思っていない裏返し。
その境遇を聞いた自分には到底言えない。
言われるとは思うが、そうは一切思えなかったから。

なんたって、代案なんて何も浮かんじゃ来ない。
それこそ無責任の極みだ。最も、自分との会話を全部自己満足にされているのだから、それくらい当てつけに言ってやってもよかったかとちょっと浮かびはしたが。

「なんだ、つまらない。どうせ助からないならわざわざ証明する必要もなくなったや。
 納得したいが為にそうして、毎回死に損なってるならいっそ自分の気持ちだか運命を疑った上で生き続けるのを諦めたらどうだ?と幻覚認定された俺は思うけれど」

別に相手を説き伏せたいだとかそんな事を思っちゃいないのだけれど。
この半端な状態がずっと続いていたというのなら、放っておける程に情がない訳でもなかった。

なかったから生前もあのような態度だったわけだが、さて。何かないかと思考を巡らせて。

「俺が都合のいい存在なら、撃ってやろうか。
 1/1になるよりは納得いくと思えないかい」
(-417) 2022/08/23(Tue) 16:06:55