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人狼物語 三日月国


169 舞姫ゲンチアナの花咲み

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【秘】 ウユニ → サルコシパラ



   昨夜、口にしてしまった言葉が頭をよぎる。
   治ったら、ウエディングドレスを着たい、なんて。
   治るはずもないと思いながら言った言葉だったのに。


   
言わなければよかったと思っても、
い。


  
(-10) 2022/08/24(Wed) 23:33:46

【雲】 ウユニ



   私は誰とも一緒にいるべきじゃなかった。
   独りで生きて、独りで終わるべきだった。


   この身が周りを不幸にする。
   そして、誰かに関われば、自分自身が傷つくと。
   知っていた、はずなのに。

   あぁ、それでも
   貴方に出会わなければよかったなんて
   それこそ、死んだって言えるはずもないの。


   
誰よりも、貴方を愛しているから。


  
(D31) 2022/08/24(Wed) 23:34:39

【雲】 ウユニ



   貴方の深い愛情が、
   痛くて痛くて、堪らない。
   ぽろぽろと、耐えかねたように
   涙がこぼれおちて。  
 

    「私の家族には…
     裏切り者しか、いないのね……。」



   
ひどい、ひどいわ、
と同じ言葉を繰り返しながら
   少女のように泣きじゃくっていた。*

  
(D32) 2022/08/24(Wed) 23:35:11

【秘】 サルコシパラ → ウユニ



   あぁ…どうか…赦してほしい。

   その言葉を吐く権利なんてないと分かっているのに。



(-11) 2022/08/26(Fri) 0:01:49

【雲】 ウユニ




   「私のせい、なの……

        私なんて、いなければ、……。」


  
(D39) 2022/08/26(Fri) 13:47:17

【雲】 ウユニ



   責めないで、と言われても
   その言葉が私を守ることは出来なくて。

   守りたいと願ってくれるのなら
   こんなこと、しないでほしかった。

   そんな恨み言は辛うじて声に出さなかったけれど
   貴方への恨み言を抑えれば、
   抑えた分、後悔も何もかも、自分へと向く。

   
私のせいでなくて、誰のせいだというの?

   
きっと誰だって、そう言うに決まってる。


  
(D40) 2022/08/26(Fri) 13:48:28

【雲】 ウユニ

   
   
    「でも……、
     いま、さいてなく、ても……。」



   涙を流したまま、促されるままに貴方を見て>>D36
   症状が出ていないことを確認すると
   ほんの少しだけ安堵して
   でも貴方の未来を思って目を伏せた。

 
(D41) 2022/08/26(Fri) 13:49:08

【雲】 ウユニ



    「そんな、ことない……。
     貴方は、何も、わかってない……。」



   安いものだ、と言って私を宥めてくれても
   荒ぶ心は落ち着くどころか>>D37
   ますます、荒れていく。

   花咲病が甘い病気じゃない、なんて
   私が一番よく、わかってるから。
   幸せを感じた次の日には、
   それを嘲笑うように花が命を脅かしていく、
   そんな、苦悩に満ちた病。


 
(D42) 2022/08/26(Fri) 13:50:22

【雲】 ウユニ

   

    「傍に、いて……。
         ずっと、ずっと……。」

   
   泣き顔を隠すように
   ぎゅう、と貴方に抱きついて
   
叶わない
願いを、口にして。
   貴方に、貴方の言葉に、縋るの。>>D20

   もう、独りになりたくない。
   私にとって、たった一人の家族を
   失ってしまったら、
私は、もう……。


  
(D43) 2022/08/26(Fri) 13:51:19

【独】 ウユニ



生きる意味なんて、見いだせない。  
 
(-12) 2022/08/26(Fri) 13:53:10

【雲】 ウユニ



   瞳を覗かれて、視線が交わる。
   吸い込まれるように、見つめていると
   貴方に一つの提案をされて。


    「贈り物……?
     でも、それなら……、
     二人で帰ればいいのに、どうして……?」



   どのみち、行きたい場所は此処が最後のはずで。
   取りに戻るくらいなら、
   
貴方を一人にするくらいなら、

   一緒に居たかったから、当然渋った。

  
(D44) 2022/08/26(Fri) 13:53:56

【雲】 ウユニ



   渋っていたけれど、
   貴方に理由を言われてしまえば
   私はそれに納得してしまうの。

   まだ、発症していない。
   そう信じていたかったから。


   貴方を悩ませるくらいなら、
   そう遠くもない家まで取りに戻るくらい
   なんでもないはずだ、と。
   自分自身に言い聞かせて、
   貴方の願いを聞くことにしたの。
   
でも、離れがたくて、時間を稼ぐように


 
(D45) 2022/08/26(Fri) 13:55:08

【雲】 ウユニ




    
「ねぇ、サルコシパラ……。」



  
(D46) 2022/08/26(Fri) 13:55:36

【秘】 ウユニ → サルコシパラ



    
「私は、いつまでも貴方を愛しているわ。」



   貴方を見つめて、愛を囁くと。
   柔らかな口付けを、貴方に贈った。


  
(-13) 2022/08/26(Fri) 13:56:17

【雲】 ウユニ



   永遠の様な一瞬の後、
   立ち上がって、哀しそうに笑うと。
   私は一旦その場を後にするの。**

 
(D47) 2022/08/26(Fri) 13:56:48

【雲】 ウユニ



   丘から家まで、数十分。
   急ぎ足で戻って、貴方の部屋まで向かう。

   机の上にあったのは、一通の手紙。
   
手に取った瞬間、嫌な予感がした。


   わざわざ私一人に取ってきて欲しいと
   頼むようなものではないような、気がして。
   そもそも、理由がどうあれ、
   取りに戻らせるのは不自然だったのに、私は……。


 
(D48) 2022/08/26(Fri) 13:57:46

【雲】 ウユニ



   
さぁっと血の気が引いていく。


   手紙を読みもせず、手に持ったまま
   私は丘の上へ戻ろうと走り出した。

   急いでいた拍子に花瓶を落としてしまって
   ガシャン、と大きな音が響いたけれど、
   今の私には気に留める余裕もなく。


  
(D49) 2022/08/26(Fri) 13:58:30

【雲】 ウユニ



   走って、走って、走り続けて。
   息せき切って、たどり着いた丘の上で、
   
           私が見たのは―――――。*

  
(D50) 2022/08/26(Fri) 13:59:01

【雲】 ウユニ



   目に映るのは、
   木にもたれかかるように咲いた竜胆や薔薇。>>D58
   最愛の人の姿は、そこには、なかった。

   貴方がいなくて、
   さっきはなかったはずの花が咲いている。
   その意味なんて、一つしかなくて。


 
(D59) 2022/08/27(Sat) 17:13:29

【雲】 ウユニ




「いやああああああっ!」



 
(D60) 2022/08/27(Sat) 17:15:34

【雲】 ウユニ



   縋るように駆け寄って何度見ても
   貴方の姿は、ない。
   足に力が入らなくなって
   がくり、とその場に座り込んでしまった。


   
   なんでなんでなんで、
   どうして、さっきはなにもさいてなかったのに
   
             どうして―――――。


 
(D61) 2022/08/27(Sat) 17:15:57

【雲】 ウユニ


  

   脳裏によみがえるのはさっきまでの貴方の姿。
   泣きじゃくる私を優しく撫でてくれて。
   私から初めて言葉で伝えた愛情を返すように
   誓うように、口づけを交わして―――――。

  

           
そっか、わたし、が……。
 


 
(D62) 2022/08/27(Sat) 17:16:39

【雲】 ウユニ




    
私が、貴方を殺したのね。



  
(D63) 2022/08/27(Sat) 17:18:44

【雲】 ウユニ



   貴方が私を思ってついた嘘は、>>-14>>-18
   私を救いはしなかった。


           生半可な言葉では語れない
           絶望へと、私を誘うだけで。


        
(D64) 2022/08/27(Sat) 17:19:43

【独】 ウユニ




   
私の想いが、貴方の命を散らしたんだ。

   それが私をどんな気持ちにしたかなんて、
   きっと貴方は永遠に、知らないままでしょう。



  
(-19) 2022/08/27(Sat) 17:21:40

【雲】 ウユニ



   自身の病が悪化したことを悟った時だって
   貴方に病が感染ったことを知った時だって
   確かに絶望を味わったはずなのに。

   絶望には底なんてない、と。
   私は、思い知ってしまう。


         
知りたくもなかった、そんなこと。


   
(D65) 2022/08/27(Sat) 17:22:14

【秘】 ウユニ → サルコシパラ



   いかないで、独りにしないで。
   そばにいるって、死なないって言ったのに。

   うそつき、わたしもつれていって。


  
(-20) 2022/08/27(Sat) 17:23:09

【雲】 ウユニ

 

   貴方に向かって何を言ったのか、
   もう、わからなくなるくらいに
   何度もなんども言葉にならない音をこぼして
   涙を流し続けて。


   手に持ったままだった手紙のことを 
   ようやく思い出したときには
   もうずいぶん長い時間が流れていて。
   震える手で、中身を取り出した。


 
(D66) 2022/08/27(Sat) 17:24:14

【雲】 ウユニ



   綴られていたのは、
   貴方が静かに固めていた
覚悟
>>L1
   私への、
想い。
>>L2>>L4

   そして、今の私には、
   あまりに酷な願いだった。>>L3


 
(D67) 2022/08/27(Sat) 17:27:10

【雲】 ウユニ



   貴方を失った私は
   今、死にたくて死にたくて仕方ないのに。


   好きなだけ生き抜けと言われたって
   隣にあなたがいない日々を過ごすと考えただけで
   辛くて、辛くて、幸せなんて見いだせないのに。


   貴方の命を奪った罪悪感が
   この身を蝕んでいるのに、それでも
   耐えて生きろ、と貴方は言うの……?


   ぽたっ、と手紙が涙にぬれていく。
   濡れる度に文字が滲んで、
   それでもあふれる涙は止まらない。


  
(D68) 2022/08/27(Sat) 17:29:11