【秘】 イル・マット フィオレロ → piacere ラウラ「ラウラくんはいい子だねぇ……騙され……いや、 ……強いから大丈夫と信じたいんだけど……」 貴方の言葉と仕草を見て少し何かを言い淀んだが、 むむ、と考えはしたが 「マウロさんがいるから平気か」 と小さく呟くだけで、その悩みは回避された。 この男の中では問題は解決した。それで終わっている。 根拠とした上司が死んだのが同時期なら、認識は最後までそうであっただろう。 「……うん、でも今くらいが一番いいのかも。 "できればいい"と淡い夢くらいが幸せなんだろう。 でもまあ……見つけちゃったら報告してよ。 結構勝手に仲間意識、抱いちゃって気になってさぁ。 君が幸せな何かをその目で見つけるのを祈っているよ」 渇望まで行くと、幸福と絶望の総取りになりかねない。 それは何より、この時の男が悩んでいた事なのだが。 そんな暗い話は今はいいだろうと避けた。 何の因果か。 この後に自分と同時期に彼女の上司が殺害され、 貴方に軽率な事を述べたと悔いることもなく、 「それじゃ、また機会があったら飲もう」 去り際に伝えた言葉が交わされることも、二度とない。 (-114) 2022/08/15(Mon) 16:45:55 |
【秘】 イル・マット フィオレロ → 鳥葬 コルヴォ「俺が死んだら?まあ煩いだろうな。 喜ぶ奴が多くいるのは容易に想像できるし、 それを覚悟でアジトや町への露出も増やしてたしな」 つまりは何か目的がある上で顔出しも増やしていたのだろうが。 その理由は特別語る事もない。話した人も最後までいなかった。 「ほんとわがままだな君…… 俺と一緒は嫌。相手を先に殺して死ぬのも嫌。 一人で死にたいと言いつつ積極的に死なない」 「わがまま言ってないで、 自殺幇助 を受け入れとけよ。今度こそ本当に生き残っちまっても知らないぞ?」 「まさか今更、好きな人間に殺されたいなんて言わないだろ? 嫌いならちょうどいいじゃないか。 なあ、 面倒くさいラスティちゃんよ。 俺に被せても何も痛むものもないんだろ?」 別段被されるものがあるとも思っていないのだが、 彼の言動の節々にそれが感じられた気がしたのだ。 嫌いな奴「と」、なら、 嫌いな奴「に」くらい我慢しろ。 昔から何もかもお前は足りないんだよ。 (-116) 2022/08/15(Mon) 17:05:34 |
【秘】 イル・マット フィオレロ → 鳥葬 コルヴォ「そうかい。……好きにすればいい。 だが俺もおカワイソウな境遇には間違いないんでね。 君が好きにするのを止めやしないが、俺が止めるのだって勝手さ」 とはいえ、と。 「こんな状況で抑え込みはしないさ。 帰りな。路地裏に戻らなくてよくなったんだろ。 死ねば、それこそ路地裏以下になる。 俺に殺されたくないっていうなら、な」 部下も持ち場に戻るように下がっていく。 本気で殺す気だったのなら、 先程の発言の時に銃口だって突きつけられた。 それをしなかったのは、ただのブラフで本気じゃなかったのか、あるいは言葉通り準備をすすめる気だったのか、わかるものももういないが。 「うんざりでもまたが来るかもしれないけどねぇ」 なんせ会議では顔を合わせるし、業務として単純な依頼も多かった。 此度彼が絶縁の意志が固くとも、全てを断ち切るには導線が多すぎた。 だからこの日も、過度に落ち込みすぎることはなく。 しかし普段より違う別れを感じ複雑な面持ちで扉を締め、業務に戻った時にはまだ、「なんとかなるか」なんて考えていた。 最も──そんな日が来ることは終ぞなかった。 望む形でも、望まなかった形でもない。 ただの死という終着点に、一人先に辿り着いてしまっただけ。 昔馴染みだなんだの終わりは、過去と同じく、ただただ唐突だった。 (-142) 2022/08/15(Mon) 23:48:57 |
【秘】 愚者 フィオレロ → 鳥葬 コルヴォ/* 興奮しました。 失礼、仲違いした直後に死体で見つかったの、 しかも本来うまいこと言ってれば望みを埋められたのにこれで終わりになるの、こう……ゾクゾクしますね…… これも失礼な気がしました。とにかくお気になさらず! 夜魔さん大歓迎ですよ。如何せん墓下は手が空いているので… 場所は……死体発見現場か自宅でしょうか。 本人にはそのように見えてないのですがそのうち理解するので遠慮なく話しかけていただければと思います。 (-146) 2022/08/16(Tue) 1:05:14 |
【秘】 愚者 フィオレロ → 永遠の夢見人 ロッシ/* 運営さまお気遣いありがとうございます。 お言葉に甘えて、死後のあとだらだらと会話してもらうロールをしていただけたら幸いです。 またここではじめましてもシュールですし、お店も別の子との秘話で利用させていただいていたのですでに知り合いだったことにしてもよいでしょうか。 こちら諜報員なために、弟子などは行かずともコツなど未熟な頃は聞いていた…など、もしよければ検討いただきたいです。 またこちら、死後しばらくは幼少期のトラウマがこびりついて常時幻聴を聞いている状態で、ロッシさんのもとに行けそうにないメンタルです。 死体現場辺りの路地裏にもたれかかって座りながら(鐘の音の)幻聴に苛まれてる不審者がいるので、何らかの形で声をかけていただけると助かります。よろしくおねがいします( ´▽`) (-147) 2022/08/16(Tue) 1:27:36 |
【秘】 愚者 フィオレロ → 永遠の夢見人 ロッシファミリーに何もすることができないまま、■■だ。 せめて敬愛よりももっと上の、まだ言葉にすらできない その感情を抱いたあの人を守りたかった。 おこがましいにも程がある。狙われていたのは自分だ。 何もできないのに、ファミリーだなんて。家族なんて言えない。ノッテと言う帰る場所がなくなった今、自分が存在できる場所なんて──でもいたかった。側にいたかったんだ。例えそんなに長い命じゃないと薄々察してはいても。 ねぇ■■■■、■■■■■さん、■■■さん、まだ話したかったよ。 どこ? 真っ暗で凍える寒さの建物内をふらついた足で歩く。 ゴンゴン、キンコンコンコン。 とっくに固形物を飲み込める年齢でありながら、流動食しか与えられない。服なんて下着、ひどければ裸の中でベコベコにへこんだボウルを抱えて、その下水めいたスープとも言えないそれを待つ。 こんな子供が我慢を覚えられるわけがないから、食事を知らしめる鐘の音と共に、野蛮にもさらにボウルを凹ませまいと言わんばかりに鳴り響く。 劣悪な環境。己が昔いた孤児院。 居場所なんてもう、ここに戻るしかなかったことに絶望した。 せめてそのまま死ねればいいと、食事も暴力も拒絶してひたすらに耳を塞いだ。 無意識に、 うるさいだとか、もう鐘は散々だとか、帰りたい なんて言葉が漏れているのに気づかぬまま、突如肩を叩かれようやく貴方と目が合う。「 ……■■■■? ……ぁ、あ?……ロッシ、さん?何で、ここに」 (-192) 2022/08/16(Tue) 17:49:27 |
【秘】 愚者 フィオレロ → 鳥葬 コルヴォ男はそこに座り込んでいた。 幻覚の過去に要求するのだけは不愉快だが、不快感は変えられず。 夏に大怪我を負い集り湧く虫を潰すような悪寒から気を紛らわすものもないうちは、ただ無心で耐えるのが関の山で。 漠然と微かに言葉になったような、 うるさいだとか、もう鐘は散々だとか、帰りたい…違う、出て行きたい、 なんて言葉が漏れているのに気づかぬまま、ふと。もう呼ばれる事もないと思っていた 名を呼ばれ、暗く光を通さない瞳が貴方を見上げ、網膜に情報を焼き付ける「……あぁ……、ようやく死んで清々したか? けど君……そこまで言いに来るの、むしろ凄い執念だぞ」 死後なのか、夢なのか、貴方の妄想なのか。 照明する手段はなにもない。 現実、死ぬ間際のこの男が貴方に対して本当にそう思っていたのかすら定かではない。 ないとしても、今こうして口を開く男は、そう苦笑した。 (-234) 2022/08/16(Tue) 23:48:48 |
【秘】 愚者 フィオレロ → ”昼行灯” テンゴ ──シルヴィオが死んだ数日後、 貴方のもとに一つの花が届けられる。 鉢に入るそれはアンドロメダ。 日本で言うならアセビ。馬酔木に近いそれは、洒落た手紙一つなく、差出人の名もない。 元々死後には送るように手配していたのだろうそれは、ふと昔を思い起こさせるかもしれない。 「俺実は、本当は紅茶とか日本茶より、」 「葉を煮詰めたり焦がした物じゃなくて、花がいいんです」 いつの日だったか。 遠い昔。下手をするとまだフィオレロがフィオレロじゃく、 『シルヴィオ』と呼ばれていた頃。 「理由ですか。そうですねぇ。 じゃあ、縁起のいい花言葉とかあるやつを 飲み込んだほうがいい気がするからってことで」 ファミリーだから名前も知っていれば、雑談だって間があればする。 特徴も言えるし長所短所も軽くなら述べられる。 そんな、関係の悪くない上司と部下が、親しいと言えるようになったきっかけと言えば、この時期のこの辺りの話ではなかっただろうか。 (-238) 2022/08/17(Wed) 0:06:13 |
【秘】 愚者 フィオレロ → デッドヘッド ヴェネリオ「昔、俺のいた孤児院の環境ったら酷いものじゃなくて。 俺の中では孤児院って負の象徴だったんですよ」 「そこは鐘が鳴るんですね。 飢え切った時に、 健康診断とは名ばかりの値段付けの前に、 冷え切ってこのまま二度と目覚めたくない時に、 ゴォンゴォン、キンコンコンコン。って。 ずーっとそれが鳴るから、もうそれを聞くたび身が竦んで」 いつの日だったか。 遠い昔。下手をするとまだフィオレロがフィオレロじゃく、 『シルヴィオ』と呼ばれていた頃。 「でもヴェネリオさん……の仕事を見てたら、 こんな来るたび体を強張らせなくてもいいのかなぁ、とか。 あんなに負の集合体みたいだった孤児院が、 誰にでも未来はあるんだよなぁってちょっと思えてですね」 「俺の記憶の債務をひっくり返してきたヴェネリオさんって、 やっぱ凄いなぁって思ったんですよねぇ。 俺ももしここで育てられてたら、まあ何ていうか……」 気恥ずかしくなってきたのか、所在無さげに髪に触れつつ。 まあ、こう。だの煮え切らない事を散々呟いたあとに。 「死ぬ前には話しますよ」 (-269) 2022/08/17(Wed) 11:56:17 |
【秘】 愚者 フィオレロ → デッドヘッド ヴェネリオ──シルヴィオが死んだ数日後、 貴方のもとに一つの花が届けられる。 鉢に入ったカランコエ。 元々死後には送るように手配していたのだろうそれは、洒落た手紙一つなく、差出人の名もなかった。 答え、言いそびれてましたからね。 (-270) 2022/08/17(Wed) 11:56:59 |
【秘】 愚者 フィオレロ → 鳥葬 コルヴォ「ない訳ないだろ……まだ何もしてないってのに。 誰一人、死ぬならせめて代わりになるくらいがよかったね」 半目で顔を少し上げて、視線も上げて。 見つめる視線は不満をありありと含んでいる。 「急に素直になるじゃん。 ……それ、最後に会った日に聞きたかった。 俺は君の本音……とまでは言わないが、 少なくとも言葉通りとは言ってなかったと思ってなかったのに。 ……さすがにあの日は堪えた。連続で振られてた日だったからね」 だからといって、信じられなくなったと言い切らない辺りが、 つまりはそう言う事なのだろう。 貴方の後ろに常に遠い日の懐かしい彼を見ていた。 貴方が今行っているように会話の裏を呼んだ意味を 考えていたけれど。それをするには情緒も知識も共感も、 何もかもが足りなかったから。 結局こんな場所に至るまで気づけなかった。 「で、ここどこ? さすがに死んでないとまでは楽観視してないけど」 (-311) 2022/08/17(Wed) 20:52:16 |
【秘】 愚者 フィオレロ → 永遠の夢見人 ロッシ「……俺、死にました?」 何も言わないけれど温かみは……わからないが、 少なくとも触れられるたびにどこか心は温まる。 大丈夫ではないけれど、弱音を余り見せたくない。 正確には本来諜報員は見せてはいけないのだ。 それを学んだのは貴方からか、他の誰かか、 自然にかはわからないが、少し無理をしてそう笑いかける。 笑顔も、苦笑に近いものになってしまったが。 「でも何でロッシさんが……殺しても死ななさそうなのに」 それは“なのに死んだのか”と言うよりは、 “だから死んでないだろうにどうしているのか”の響きに近い。 (-315) 2022/08/17(Wed) 20:57:38 |
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