氷肌玉骨を手に ナオアキは、メモを貼った。 (a3) 2022/06/13(Mon) 1:12:28 |
ナオアキは、会議室で猫ちゃんとお喋り。 (a4) 2022/06/13(Mon) 1:13:03 |
【人】 晨星落落 ヌイバリ目を閉じて、しばらく後のこと。 部屋に皆が戻ってきて、無事な人もいれば無事ではない人もいて。 それは分かっていても、どうにも目を開けることができなくて。 指先だけが熱くて、頭が急速に冷えていく。 まだ息をしている。けれど、それだけだ。 側から見れば眠っているように見えるだろう。 寝ずに待ってる、という言葉を嘘にしないためにも、意識だけは保っていた。 このまま指先から燃えていっちゃったりしないかな。 そんな馬鹿なことを、熱に浮かされた頭で考えていたところ。 ぶす、と遠慮なく腕に針が突き立てられた。 そのまま薬液が体内に注入されていく。 「痛ぁ!?」 思わず声が出た。 と同時に、体の自由が戻っていることにも気づいた。 あれあれ、おかしいな。殊勝に覚悟を決めていたはずなのに。 目を白黒させながら、数日ぶりに会う女性の姿を見て。 ああ、結木さんのことを信じてよかったな、とだけ、 最初に思ったのだった。 (3) 2022/06/13(Mon) 15:25:58 |
【秘】 日の中 フカワ → シャッタードグラス カナイ間に合うかどうか、とかそういう問題では既にない。 間に合わなくなる前に自ら終わらせたのだから、 今からすることは単純な自己満足に過ぎないのだろう。 何かの慰めにはなるか、と思って。 薬を片手に貴方の身体の前まで辿り着く。 「……誰でもいい、ことは、いいんです。 けれど、選択の余地なんてものを寄越されたら、 結局、貴方のことしか思いつかなかったんだ」 今手に持つこれは決して幼い頃に見た蘇生薬とか、 そんなファンタジー的な代物ではない。 曲がりなりにも薬物に精通している人間が、 そんな夢想なんかするべきでもない。 ただそれでも、万能薬にはなり得る。 相手にではない。己の無様に足掻く心に対するパナセーア。 「……頼むよ、ホント」 祈るように。暫し瞳を閉じて。 手の震えが収まったので、 徐にそれを、脈の止まった血管に突き立てた。 (-0) 2022/06/13(Mon) 18:49:27 |
【秘】 間近の焦点距離 ライカ → ひとがすきな ユウキ「……どこまでも。 あなたは人間のことを考えているんですね」 一通り貴方の言葉を聞いて。最初に会った頃のままだなあとか。 頼もしい言葉だな、こんな時なのに。とか。 感じる事は沢山あったけれど。 「先輩が言った通り、僕は記録係としてここに呼ばれたのかもしれません。 ここに呼ばれたこと自体が、死に引き寄せられる僕にとって 最適な役割だったと言える気がします。偶然じゃなかったんだ」 「僕は全てを記録します。 この施設の最初の形、最初に見たあなたたちの姿、それから崩壊していく姿。 全部全部、記録済なんですよ」 「此処でなくなったもの、なくなっていくもの、そして此処から続いていくもの。 僕はこれからも、追っていくつもりです。 任せてください」 此処で朽ちていく運命にある貴方に、毅然とした態度で応える。 迷いはない。青年はきっと、貴方の願いを背負って生きていくはずだ。 (-1) 2022/06/13(Mon) 23:03:52 |
【秘】 シャッタードグラス カナイ → 日の中 フカワ取り返しが付くか、取り返しが付かないか。 今になってそれを論じる事に大した意義など無いのだとしても、 ただ仮定としてそういったものを問うのであれば。 両者がこれまでに歩んで来た路の、 おおよそ大半は取り返しの付かない事に分類されるんだろう。 死んだ事実は無かった事にはならない。 死んだ事を受け入れた。 殺した事実は無かった事にはならない。 殺した事を受け入れた。 自らの行いは無かった事にはならない。 自らの行いを受け入れた。 犯した罪は、無かった事にはならない。 犯した罪を受け入れた。 取り返しの付かない事を認め、受け入れた。 一度生じた瑕疵は決して無かった事にはならず、 それに対してできる事と言えば、痛みを和らげる事だけ。 この痛みを和らげる為に、また痛みを重ねる。 傍から見ればそんな愚かな行いだとしても。 (-2) 2022/06/14(Tue) 2:16:07 |
【秘】 シャッタードグラス カナイ → 日の中 フカワ逃げて、逃げた事が瑕疵となって、また痛みを重ねる。 そんな生き方は、もうきっと断ち切られたのだろうから。 これまでの自分に、決別できたのだとしたら。 たとえどれほど痛みが伴おうとも、これからは。 向き合って、乗り越える事から逃げない。 だから今なら、これもきっと。 自らが恐れる何もかもに見ないふりをして、 無かった事にして逃げる為じゃない。 向き合って、乗り越える為の一歩だと思えるんです。 (-3) 2022/06/14(Tue) 2:17:10 |
【秘】 シャッタードグラス カナイ → 日の中 フカワけれど死者の歩みは止まったまま。 西日の路は覚束なくて、一人では日の下を歩けない。 人を殺しておいて、人に罪を背負わせて、その報いを受けもせず のうのうと生きて行くなんて、できるわけがない。 ──ひゅ、と かわいた空気の音がして でも、それでも。 人を殺しておいて、人に罪を背負わせて、その責任を取りもせず 一人安穏と死んで居るわけにだって、いかないじゃないか。 指先が、ほんのわずか、痙攣じみて身動いだ。 けれど生者の歩みは止まらない。 その手を引いてくれる誰かが居るなら、きっとまた歩き出せる。 (-4) 2022/06/14(Tue) 2:17:38 |
カナイは、いたい場所へ戻る為に。 (a5) 2022/06/14(Tue) 2:17:46 |
【秘】 クラックドグラス カナイ → 日の中 フカワ──死者が一切の瑕疵無く戻って来る事は無い。 現実は絵空事のように自分達に都合の良いものではない。 突き立てられる針が、自らに何を齎すものであったとしても。 死せる愚者は、 の を享受する。 朝日と共に、涼やかな風が吹き込むような。 冷たくて、けれど心地よくて、微睡みを拭い去るような清爽さ。 色なんてあるはずもないのに、 なぜか清浄な 青白さ を感じ、そう認識するその感覚に安らかで、けれど抗いがたい眠りから意識が引き戻されて。 胸の内に蟠っていたものが氷解していくような、感覚。 「────、」 重たい瞼が震えて、死の眠りから覚めた者の時間は動き出す。 死の間際の記憶が、フラッシュバックのように想起される。 神経を灼く激痛、寒気、遠退く意識、それから、──それから? 目の前に居るのは誰だ? 定まらない視界、ぐらぐらと揺れる意識の中 目の前の誰かを混濁し混乱した思考のままに、 (-5) 2022/06/14(Tue) 2:19:07 |
【秘】 クラックドグラス カナイ → 日の中 フカワ取り押さえようとして、けれど。 先まで死の淵にあった身体がそう言う事を聞くはずもなく。 「──ぁ れ、……?」 きっと伸ばした手はあなたの服を掴んだけれど、 逆に言えばそれだけがせいぜいだった。 力を入れ損ねた手足は身体を支えるバランスを崩して、 あなたに倒れ込むか、あなたと一緒に倒れ込むかの何れかだ。 「………ああ…」 視界が漸く像を結んで、 小さく掠れた声が零れた。 『私も……もう一仕事してから、そちらに行きますから。』 「…随分…はやかった、ですね……深和さん」 或いは、ずっと傍に居たのかもしれないけれど。 眠っている間の事まで把握しろなんて無理難題は言わないだろう。 ひどい悪夢を見て、飛び起きた後のようだ。 ずっとあなたから、あなた達からしていた嫌な気配がしない。 もう何も感じない。あの懐かしくも恐ろしい感覚も、何も。 けれど、けれど全てが些末な悪夢だったと思えはせず、 そして何より、そのようにしたくもなかった。 叶 西路にとって今自分が認識しているこの全ては現実で、 神も地獄も煉獄も天国も存在せず、比喩として在る概念だ。 つまりはきっと、今この現実こそが自らの歩むべき地獄なのだと。 (-6) 2022/06/14(Tue) 2:21:26 |
カナイは、針の路を歩く。 (a6) 2022/06/14(Tue) 2:21:33 |
【秘】 ラストリゾート フカワ → クラックドグラス カナイ「───」 力の赴くままに押し倒される。 また映画か劇かを見ているようで、 それを現実のものと認識するには、暫し咀嚼が必要で。 最後の手段に頼っておいて、なんとも情けない。 「ああ……思ったよりあっけなかった、な」 ここでの戦いも、ひとりで決めた決意も、 誰かの望みの、己の祈りも、その全てが、 実にあっけなく終わって、叶って、それだけ。 所詮自分は筋書きを変えられるほど強くなくて、 だから、ご都合主義とか、誰かの献身とか、 そんなものに頼らなくちゃならなかった。 日向と西への路を、遠くまで延ばした悪夢は、 冷たくて、苦しくて、怖くて、寂しい。 ───だから この現実で、貴方といたかったんだ。 (-7) 2022/06/14(Tue) 6:46:14 |
フカワは、ますますいたくなる。貴方のせいだ。 (a7) 2022/06/14(Tue) 6:48:18 |
【秘】 ラストワード フカワ → クラックドグラス カナイ「後悔していることが、沢山あるんです」 「やらなくちゃいけないことが、まだ沢山あるんです」 もう心の音が勝手に代弁してくれるわけじゃない。 あらゆる考えを、自ら言葉にしなくてはならない。 ああなんて恐ろしくて、わくわくすることなのか。 「何からやればいいかわからなかったけれど、 やはり、真っ先に貴方を起こして正解だった。 ひとりじゃないから、怖くないと思える」 「叶さんが守ってくれたから、 あの後……誰も欠けることが無かったんですよ。 貴方のせいです。 貴方のせいで、隠し事なんて出来なくなっちゃいました」 「だから───ありがとう。 既に取り返しがつかなかったのだとしても、 これ以上失わずに済んで、本当によかった」 (-8) 2022/06/14(Tue) 7:01:20 |
【秘】 クラックドグラス カナイ → ラストワード フカワ倒れ込んだ先、その肩にとんと額をつけて。 ぐるりと目眩く視界に耐え切れずまた暫し瞼を閉じた。 死の間際の痛みも、寒気も、まだ名残のように身体に蟠っている。 「…………」 深く息を吐いて、その間も確かに鼓膜が音を拾う。 あの時と違って、けれどあの時と同じに。 その声が、その体温が、どうしようもなく安堵を齎すのは。 それで、いいんだろうか。 「……どうして、…」 なんて、それこそ愚問なんだろうけど。 「どうして、おれなんですか…… …どうして、ありがとうなんて言うんですか。 おかしいですよ……ほとんどは、おれのせいなのに」 あなた達を守ったのは、結果としてそうなったに過ぎなくて。 誰かを傷付け、不安を広げる者が居なくなったなら その後誰も傷付く事が無いのは当たり前の事。 ここであった悲劇の大半はきっと、自分のせいなのに。 それじゃあまるで、ただそれだけじゃないみたいじゃないか。 自らの愚かな行いの、その責任を負う為に。 その為だけに起こされた、だけじゃない、みたいじゃないか。 (-9) 2022/06/14(Tue) 18:00:28 |
カナイは、いたいけれど、いたいだけではなくて、 (a8) 2022/06/14(Tue) 18:00:55 |
【秘】 クラックドグラス カナイ → ラストワード フカワ赦されたみたいだとは、思わない。 罪が帳消しになったとも、思わない。 幾度も過った後悔や罪悪感、後ろめたさ。 それらが無くなったとも、思わない。 ただ、それだけじゃないように感じた、それだけ。 「………ねえ、深和さん。 おれは……このまま生きていたら、きっと。 いつか、また人を殺します」 一度踏み越えてしまった一線は、得てして抑止力を失うもの。 これが強さなのだとしたら、それは実に間違ったものだった。 恐れるものを、自分に不都合な筋書きを遠ざけようとして ただ闇雲に猜疑と爪を振るい、牙を剥いていただけだった。 それが死の間際、漸く悔悟に至っただけの。 「そうならないように……そうしなくていいように。 どうしたらいいか、今度は一緒に考えてください、ね」 自分達は同罪で、一人ではない、 互いに頼る事のできる仲間。そんな関係が、今も続いているなら。 もう一度、ゆっくりと息をして、緩慢に身を起こす。 調子も気分も良いとは言えないけれど、幾分ましになった。 であればこれ以上寝ているわけにもいかなくて。 (-10) 2022/06/14(Tue) 18:05:10 |
【秘】 晴の再路 カナイ → ラストワード フカワ──この意思はそれらの疵を戒めとして残す事を選んだ。 あなたに疵だらけの右手を差し出して、引き起こす。 こんな疵と血に塗れた両手でも、もう嫌とは言わせない。 「あなたが生かしてしまったんですから」 あなたが再び同じ日の中へと手を引いたのだから。 「それもこれも、おれのせいだから」 あなたに同じ罪を背負わせてしまったのだから。 「責任を持って……責任を取らせて、くださいね」 きっと、まだ。 終わっていない事も、叶っていない事も沢山あって。 だからきっと、この路の先は、長く遠く。 (-11) 2022/06/14(Tue) 18:06:40 |
カナイは、晴の路を歩く。 (a9) 2022/06/14(Tue) 18:06:47 |
カナイは、いつかその中で、同罪とか、同族とか、責任とか。 (a10) 2022/06/14(Tue) 18:06:53 |
カナイは、それら建前が無くとも、同じ路を歩めたなら。 (a11) 2022/06/14(Tue) 18:06:59 |
カナイは、あなたを、あなた達の事を、正しく好きになれるのだと思う。 (a12) 2022/06/14(Tue) 18:07:06 |
【人】 棕櫚の主日 コゴマ――エマの助けを受け、暗澹たる状況は晴れ始めた。 今まで混乱のために見えなかったものも、少しずつ見え始め、 互いに向けられた不安も、ひとつひとつ解消されてきた。 自分たちで協力しあったなら、今度こそ欠けることなく外に出られそうだ。 >>3 伊縫 彼が治療を受けている様子を見て、ほっとしたように歩み寄る。 顔色はまだ悪いかもしれないが、今なら安心できるような、気がする。 以前にもこうして様子を確かめた気がする。その時には、今よりもずいぶんひどい状態だったが。 「……大丈夫か? だいぶん調子がよくなかったようだが。 エマの説明までは、聴こえていたか?」 (4) 2022/06/14(Tue) 18:13:13 |
【人】 海底撈月 ヌイバリ>>4 古後 しばらくはあちこち体を確かめたり、眉間に皺を寄せてなにごとやら考えていたようだ。 顔色はまだ万全とは言えないが、それでもあなたを見るとぱっと破顔した。 「愛施!おかえり! ん〜…………ちょっと熱っぽかったんだけど、薬打って貰ったら楽になったよ。気が抜けたのかなあ。 あ、ちゃんと説明は聞いてたからな!目閉じてただけで、寝てたわけじゃないからな!」 少し考え込むような、誤魔化すような物言いだった。 死の予感は実際のところすぐ間近までやってきていてものだから、あれは薬の副作用だったのだろうと青年は考えている。 去った危険については知らせない方がいいだろう、と判断して、自分から言い出した約束は決して破っていないと必死にアピールする。 「あれ、そういえば愛施はもう注射したのか?」 なんだか予防接種もう行った?とでも言うような、気軽〜な問いかけが飛んだ。 (5) 2022/06/14(Tue) 21:28:14 |
【秘】 日がな向き合う フカワ → 晴の再路 カナイ「貴方がそうならないように。 今度は決して取りこぼさないように、 オレももっと、しっかりしていきます。 お互いに大事なことを突然頼んだり、 あるいは一人で抱え込んだりしなければ、 きっと───もう繰り返さないはずです」 勿論全てが上手くいくわけじゃないだろう。 やはり当たり前のように悲劇的な事は起こるだろうし、 また、追い詰められてしまうことだって、きっと。 それでも、過ちを認めて、逃げずに立ち向かい、 頼るべきものに頼るなら、同じ結果には絶対にならない。 掴んだ手をあの時のように両の手で握って、 確かにそこにある人肌の熱が、こんなにも嬉しくて。 「オレだって……結構、頭がおかしいんだと思います。 ええ、貴方の言う通り。間違いはなくって。 だから、だからこそ必要なんですよ、叶さんが」 思わず、皮肉気に言う。何を言っても、 我々は端から一人では生きていけない、強くない人間で、 力を合わせればそれなりに頑張れる、弱くもない人間。 分かってしまえば、やはりそれだけの簡単なことだ。 (-12) 2022/06/15(Wed) 12:48:10 |
【秘】 晴の再路 カナイ → 日がな向き合う フカワ「おかしな人ばっかり」 そういう約束、ではあったけれど。 この罪ばかりを重ねた手を必要として、 こんなどうしようもない人殺しに『ありがとう』なんて言う。 罪人として西へ行き着く事よりも、 その罪咎を背負って、なおも日の下で生きて行く事を望む。 気付けば周りはそんな人間ばかりのようだった。 「…真っ当じゃないのは、同じなんです。 だからまたあなたを間違った事に巻き込むかもしれないし、 暗闇の中で咄嗟に進んだ方向が合ってるとも限らなくて……」 結局のところ、叶 西路は歪な人間だ。 けれど正常な道徳観は持ち合わせていて、 モラルに反した行いを咎める良心や理性もある。 やりたくない事を、それでもやらなければならないと そう思い詰める事さえ無ければ普通の人間で居られた。 そんな、何処にでも居るような、運の無い人間だ。 「だから……おれにできる事は、過ちを認めて、向き合って もう繰り返さないように。それを忘れない事と、…」 「これからも、あなたと一緒に。 二人で同じものを背負って、分かち合う事だけです」 結果として、やる事は初めから何も変わらない、簡単なこと。 一人で抱えるには重すぎるものを、二人で抱えるだけ。 (-13) 2022/06/15(Wed) 21:08:19 |
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