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【秘】 翠眼 ヴェルデ → 銀の弾丸 リカルド「ない」 「だから今、覚えとく。 ……ま、べつに嘘なんかつかないけど」 嘘をついて他人を騙すなどという発想がないことは、ある種、純粋ではあった。 だから、ピノッキオが嘘をつくことも、言い付けを守らないことも、やはり、理解が及ばない。 「でもおれは、今もまあ、生きてはいられるし。 苦しまなくちゃいけないから、ほかのことはできないよ」 少年には、これ以外の生き方を選べない。 学がないとか、金がないとか、そういった理由以前に—— 呪われているから。 それでも、あなたの話してくれることは、なんとなく目映く思う。 屋上から見渡せば、きっと、街の遠くの方までよく見えるのだろう。 この街よりももっとずっと向こうの、陽の登るところまでも、もしかしたら。 「……それで、お兄さんは大人になって外へ出て。 コーキシンってやつは満足した?」 褒美、というのも、少年にとってはあまりしっくりこない。 けれど既に買い、ここにあるものを断っても仕方がないような気もする。 根負けしたように受け取れば、「ありがと」と一言。 (-248) 2022/08/17(Wed) 0:37:23 |
【秘】 永遠の夢見人 ロッシ → 銀の弾丸 リカルド/* 確認しました。はい、前日の死亡者に限らず、墓下全体から行使先を選んで構いません! 候補に関しても了解しました。生き残って能力使えるといいねのお祈りしているね、報告ありがとう〜〜〜〜Ciao! (-249) 2022/08/17(Wed) 0:40:40 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → ヒットオアスタンド ヴィオレッタ「うん」 あなたのうしろで、かつかつと石畳を踏む足音が響く。 ――素直な時は、疲れているとき。 彼女がかつて、自分でそう言っていた。 はたして街灯に照らされた化粧の奥には、隠し切れない疲労の色が滲んでいる。 けれどそれを見せないように、いつもよりさらに濃く、しっかりとメイクがされていた。 ただ灯った橙の灯りだけが、あなたのあとをついてくる。 バッグもポシェットも、鞄の類は何も持っていない。 ただ、いつも持ち歩いている日傘だけが、彼女の手の内で揺れていた。 「最近どう?」 特に意味のないような質問。 ゆらゆらと揺れて、尾をひいて、掠れて消えていく紫煙のように。 (-250) 2022/08/17(Wed) 0:50:53 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 翠眼 ヴェルデ甲高い声は一度だけ。 弱り切ってもう鳴けないのかもしれない。 路地の奥、光の届かぬ場所。 今日は曇りだ。月明かりもほとんどない。 夜目が効くとしても、少し遠くのものはほとんど見えない。 それくらいの、暗さ。 やがて、貴方の爪先に。 ぽす、となにか重く柔らかなものがあたり。 それから、地面に足を下ろせば、ぴちゃ、と水の音が鳴る。 「あら。」 それから響いたのは、女の声。 恐らく地面に落ちたなにかの、その数歩先にいる声。 こつ、こつ。 パンプスが地面を叩く音を引っ提げて、近づいてくる気配。 「子供がこんな暗がりに来るものじゃないわ。」 ある程度近づけば、薄ぼんやりと見えるのは。 暗視ゴーグルを付けている、可憐な容姿の女の姿。 それから、ふわりと漂う。 血と、硝煙の香りだった。 (-251) 2022/08/17(Wed) 0:53:20 |
【人】 翠眼 ヴェルデ【街中】 日の暮れる頃。 祭りの灯りも未だ明るい中、少年は車の行き交う通りを歩く。 信号のそばで足を止める。 コツ、コツ。赤色に引き止められた車の窓を叩く——。 (64) 2022/08/17(Wed) 0:56:41 |
【人】 銀の弾丸 リカルド【路地裏】>>61 ラウラ 「おい、……火傷するまで握りしめるんじゃない」 開かれた手のひらに、赤くなった火傷の痕。 表情一つ変わらないけれど、痛くないはずがない。 手当しようにもここは路地裏で、水も氷も無いから冷やすことも出来ずに深くため息を付いた。 「そうか……。 だが、アイツが好んでいた煙草を買って吸おうと思うくらいには、慕っていたんだろう」 マウロが彼女のことをどう思っていたかは知らないが、この様子からそれを推察出来ないほど朴念仁でもない。 自分とて幼馴染の死に何も感じないわけではなかったし、今日一日、普段どおりとは程遠い時間を過ごしている。 「アイツらしい指示だな。 ……全く、証拠を必ず抑えろと言ったのにすぐ先走る」 その結果がこれかと。 先に手を回してやれなかった自分が腹立たしい。 だからこれは、少しでも何か今からやれることはないかという一つの提案。 「………ラウラ、あいつの部屋に行ってみないか」 (65) 2022/08/17(Wed) 1:22:06 |
【秘】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ → 小夜啼鳥 ビアンカ>> ビアンカ 拍子抜けな返事を聞いて、かつての話を思い出した。 それでも揶揄う様子があまりにいつも通りだったから、 そんなことはないと、そう思って。……思い込んで、いた。 違和感はいくつかあったのにも関わらず。 冷蔵庫の中身を思い出して何を作ろうか、 なんて考えていると後ろからの声。 肩越しにちらと伺って、すぐ前を向く。 口元の灯りが照らす顔は、いつも通りに見えた。 「有難い事に盛況ですよ。 お祭りのおかげでお客様はたくさん。 今のところは大きなトラブルもありません」 だからいつも通り、業務報告みたいな返答をして。 一歩、二歩、三歩。 「……お酒の量が、増えました。 って言ったら、笑いますか?」 四歩目の足音の前に、苦笑が零れた。 (-252) 2022/08/17(Wed) 1:36:09 |
【独】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ/* ビアンカお母さん…………すき。 何この不器用で愛おしい人。惚れますけれど!? 死んだら泣く自信ある。いきてほしい。 (-253) 2022/08/17(Wed) 1:41:15 |
【秘】 銀の弾丸 リカルド → 翠眼 ヴェルデ「苦しまなくちゃいけない……? どうしてそう思う」 苦しみたくない、というなら理解できるが。 苦しまなければならないとは、一体どういうことか。 眉をひそめてそう問うと、手持ちの煙草に手を付ける。 紫煙をゆらゆらと漂わせて、強請られれば少しだけ過去に思いを馳せた。 「いや……夢を叶える前に、それぞれ養子に貰われた。 その後はいい服は着せてもらえたが、自由なんていうのとは程遠い生活を送っていたよ。 まぁもっとも……今は縁を切ってノッテに拾われて……、そこで幼馴染とまた一緒になったから夢は新しいものになった」 その夢も。 幼馴染が死んでしまっては叶えられるものでは、なかったのだけど。 しぶしぶながらも本を受け取ったのを見れば、教科書とでも思えと小さく笑っただろう。 (-254) 2022/08/17(Wed) 1:48:41 |
【秘】 無風 マウロ → 鳥葬 コルヴォであるのなら、あなたが足を運んだのは三日月島の岬だったのだろう。 誰の物でもない島。何にも汚されていない、人々の憩う場所。 何より、一人になれる場所だ。 だから、あなたの声を他に聞くものはいない。 強いて言うのなら、地面に寝そべる黒猫くらいのものだ。 「初耳だな」 「必要とされてるなんて思ってなかった。俺は混血児だからな」 そんな声が、もしかしたら隣から聞こえてくるのかもしれない。 会議で見る時よりも、随分と落ち着いた声色。 ボスはともかく、頭の固いお偉い様方には白い目で見られていたことを覚えている。 そのおかげで、メイドマンに昇格できていないことも。 だから、他の誰が認めてくれていたとしても。 (-255) 2022/08/17(Wed) 2:11:46 |
【秘】 無風 マウロ → 狡兎 ツィオ「今の今まで確認できてないだろうな。 あいつは誰かと喋りながら鏡なんか見られないだろ」 「失礼だって、顔を逸らせないんだ」 いつだって気ままな自分達に振り回されて、困っていただろうに。 まあ、この年になっても。それを悪かったと告げたことはないのだけれど。 それはきっと、それでも2人の事をリカルドがよく考えてくれているのを知っているからだ。 ▽ (-256) 2022/08/17(Wed) 2:27:14 |
【秘】 無風 マウロ → 狡兎 ツィオ「突然変異を遂げたのはお前だってことだ。 そっくりそのまま同じ言葉返してやるよ、発情兎」 とはいえ、幼い頃からその片鱗はあったような気もするけれど。 少なくとも、自分達の前では確かにロマンのある話をしなくなった。 「はは、そりゃいい」 「もし頓挫したら、その煙草に特別に火を点けてやってもいいぜ。 人生で一度きりの大サービスだ」 もしそれがどちらに転んだとしても。 そうして同じように煙草を吸うことが出来たのなら。 きっと気分が良い結果にはなっているのだろう。 マウロも、そう信じていた。 「ま、そういう話をしにきただけだ」 「すっきりした。お前から話すことがなけりゃ、もう行くぞ」 (-257) 2022/08/17(Wed) 2:28:11 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → ヒットオアスタンド ヴィオレッタ「そう。よかったじゃない。 商売繁盛、なにより」 どこか遠くから、ひとびとの喧騒が聞こえてくる。 祭り。 皆が浮かれ、楽しみ、ひとときの夢を追い混ぜている。 ─その夢を提供する側は、こんなところで女二人、近所迷惑にならないくらいの声量で話しながら歩いているのに。 そして、あなたの4歩目を聞いて。 「それを笑うと、次は自分で自分をわらう羽目になるんだよね」 …苦笑を返した。 どうやらこちらも、部屋に酒瓶が増えているようだ。 「あなた、料理できたの」 かつ、かつ。 足音が僅かに間隔を狭める。 ほんの少し歩く速度をあげてあなたの横に並んだビアンカは、ちょっと失礼なことを聞きながら首を傾げた。 (-258) 2022/08/17(Wed) 2:33:28 |
【秘】 狡兎 ツィオ → 無風 マウロ「よし、決まりだ。火までとは随分サービスもいい。 リピートしたいところだな お前の屈辱に歪んだ顔で吸う煙草は、 また格別だろうな――」 また一つ、人生に楽しみが出来た。 くだらない世の中だ、くだらない楽しみ方をして、 然るべきだ。 キティちゃん 「そっちも餌場に困ってもゴミ箱漁るなよ、不機嫌子猫」 笑って言うと、マウロが尋ねて来る。 付き合いたての男女の機微か? と揶揄いたくもなったが、 ここは大人として、ぐっとこらえて。 一言だけ。 ▽ (-259) 2022/08/17(Wed) 2:51:04 |
【秘】 無風 マウロ → 狡兎 ツィオ「性格悪いな、お前がロマンとやらを語る女に見せてやりてえよ」 なんて冗談を返して。 君と、もう一人の幼馴染と。 変わらぬ日々を送れることを信じて。 「おう」 「また明日」 これが。 マウロという男と、君の交わした 最後の会話になった。 (-261) 2022/08/17(Wed) 3:02:50 |
【秘】 花で語るは ソニー → 鳥葬 コルヴォやんわりとした拒絶に対して滅気た様子もないのは、拒まれたところで困らない遊びだからか。 それとも少しの生涯で諦めきれないくらいの一目惚れをしたのだか、なんて。 考えるべくもないことも、どういうふうに捉えるべきかは相手が決めること。 「そう、本当? オレの話に耳を傾けてくれる? さして面白い話が出来るわけじゃあないだろうけど、それだったら嬉しいかな。 結局人間、興味のない話なんて聞きたがりやしないものだから」 さも、相手が己に興味を向けてくれたかのように言う。始末が負えないものかも。 懲りない男はほんのちょっとの希望を取り上げて、相手の手を解放する。 埠頭の先を離れ、ひょいと跳ねるボールみたいに距離を開けて。手を振りながらに別れを告げる。 「またアンタに会いに来るよ。今度はアンタの好みそうなものを持って。 そのときにはパスカルのことも、もう少しだけ知りたい」 目で追ったならば少しの後に、花屋の配達車に乗り込むのが見えるだろう。 エンジン音が遠ざかって、その日はそれで、おはなしは終わり。 (-262) 2022/08/17(Wed) 4:01:09 |
【人】 piacere ラウラ【路地裏】 >>65 リカルド様 「………、……申し訳、ございません」 深くため息を付く貴方を見て、出てくる言葉は謝罪のみ。 己の傷よりも、他者に迷惑をかけてしまうことの方が重大だ。 寧ろ傷のことなどこれっぽっちも気にもとめていないのだから。 「…………煙の、…匂いがするのです。マウロ様のお側に、いると。 ……ですが、それももう 消えて、しまって。…落ち着か、なくて」 火をつけたものの、好んで手をつけることがなかったそれを上手く吸うことなど出来ず。 煙だけが漂うように周囲に浮いていた。動けなくなったのは、そこからだ。 己よりも遥かに長く傍にいた貴方 達 に迷惑をかけるべきではないとそう思考するのに。そんな考えに反して思わず零してしまった本音に、表情に変化はなくともそれなりに驚いていた。 そうした中での提案だったものだから、思わずといった形で瞳を揺らす。 慕う者はもう居ないのだと認めたくなかったから、そこには近寄らずにいた。近寄れずにいた。 開いた手のひらをまた握りこんでしまうくらいには、動揺の色が見えているだろう。 それでも素直に頷くのは性分か。何を言えばいいか迷ってしまったからそれに留めるのみで、迷い子のように貴方の次の言葉を待ち目を見つめている。 (66) 2022/08/17(Wed) 5:34:20 |
【人】 銀の弾丸 リカルド【路地裏】>>66 ラウラ 「別に無理にとは言わん。 だが、この場に留まるよりはよっぽどマシだと思って言っている」 その手も冷やすことができるし。と、火傷した手を差しながら言う。 きれいな手ではないのはお互い様だが、女性があえて傷を残すものではないと、そう思っているような口ぶりだ。 「お前は変にへりくだりすぎる。 上下関係があるのはそうだが、度が過ぎるのも考えものだぞ」 「……行くのを迷ったのは俺も同じだ。 だが……あの部屋を片付けてしまう前に見ておかないと、俺は後悔するだろう。 一人よりは二人のほうがよっぽど良いと思ったのだが……、お前はどうだ?」 くるりと背を向け、問をのせた。 紫煙の香りならば、あの部屋にはきっと染み込んでいるだろう。 貴方がついてくるならば、その香りを求めるかのようにマウロが過ごした部屋に向かって歩いていくだろう。 (67) 2022/08/17(Wed) 8:21:00 |
【独】 銀の弾丸 リカルド/*PL予想 あど :マキアート みん :ヴェネリオ はぐき :ソニー ポルティ :フィオレロ あれんだ :レヴィア gt :ストレガ れじ :ツィオ ここまでは確定でいいと思っている。 (-263) 2022/08/17(Wed) 8:43:51 |
【秘】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ → 小夜啼鳥 ビアンカ>> ビアンカ ……意外。 というほどでもなかったけれど、苦笑いの答えに はっとして。 ほっとして。 だから足音が近づくのに気づくのが、少し遅れた。 「それなりには、ですよ。 高級料理店の味を求められると困りますけれど、 ちょっとメニューの狭い大衆料理店くらいなら」 首を傾ける所作すら美しい女の、 遠慮のない問いかけには慣れたもの。 見得もなく謙遜もない回答を口にする。 そういえば、人に料理を出すのなんていつ以来でしたっけ そんなことを考えながらアパルトメントの階段を上がり、 小さな部屋の扉の鍵を開ける。 「いらっしゃいませ、お客様」 扉を押さえて、仕事の声色で中を勧める。 綺麗に整えられた部屋は、 几帳面なこの女のものだと一目でわかるだろう。 (-264) 2022/08/17(Wed) 9:02:18 |
【秘】 翠眼 ヴェルデ → 暗殺屋 レヴィア月明かりもない暗闇を、そろりそろりと進んでゆく。 恐れはない。 暗がりには慣れているし、路地裏の静けさだって、騒がしいよりはずっと。 けれど。 何かを蹴った。 次いで、水溜まりを踏んだような音。 曇り空と言えど、雨までは降らなかったはずだ。 少年は首を傾ぎ、足元を確認しようとして。 ——その前に。 「……あんたも年頃は変わらないように見えるけど」 ふと息をつく。 現れた声の主が同業者でないことは一目でわかった。 であれば、こんな時間に出会うものの候補は多くない。 漂う血の香に思うのは、早く帰るように言われていたのにな、なんて諦念だった。 ツイてなかった。 或いは、言い付けを守らなかった罰だろう。 (-265) 2022/08/17(Wed) 9:14:57 |
【人】 害のない毒 マキアート【どこかのバー】 >>57 ヴィオレッタ 「キミが悲しんでほしいならね」 心からの涙も、作り物の表情も、 そちらが望むなら見せるし、隠してもみせよう。 いつまでも勝負師の先達として手本でありたいから。 「そこまで想ってくれてるなんて嬉しいな…… いいよ。何にせよオレは、 ヴィーのやることを近くで見守るだけだから。 気が済むまで泣いたらいい。 仕事をするのは、気が向いたときでいいよ」 届けられた酒を口に含み、転がす。 こうして酒の肴の、話題にできる程度で終われるなら、 心の底からそうであってほしいと願った。 「……仕事が仕事だからね。 どうしても、心の準備だけはしておかなければ、 なんて言うけど。できて当然のものではないよな」 (69) 2022/08/17(Wed) 9:24:45 |
【独】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ/* せん!!ぱい!!!! 包容力の化身ですか?お兄様とお呼びしますか?? PCの前にPLが泣きますが??? あ〜〜〜〜恰好良い…………。。 (-266) 2022/08/17(Wed) 9:29:45 |
【秘】 花で語るは ソニー → 蜉蝣 アベラルド「そうですね、まちぐるみであちこちに出し物をしているから、 ジェラートとかみたいに手に取る人はいるんじゃないかな……」 外からは楽団の演奏が聴こえ、その向こうでパレードの行進する音が混じる。 祭りの陽気に沸く人たちは、喉を潤すものを求めて屋台に足を向けたりもするだろうし、 なにかに怯えて見晴らしのいい場所を避けるなんてことも、しない。 金を受け取ったなら、見送りがてらにカウンターの中から出る。 ありふれた日常の風景。叶うならば明日の日にも同じ情景が続いたならいい。 もっともそれが叶わなくたって、同じように貴方は商品を手にすることは出来るが。 「……世の中、順番てなものがありますから」 ぽつりと、少しだけ低い声になったのは、それが花屋としての言葉ではないからなのだろう。 死ぬべきが誰からかなんて、わかりきったこと。 それを自虐的に口にすることは、ない。 見送りくらいは笑顔で。ガラスの扉が開き、呼び鈴が軽い音を響かせる。 「ありがとうございました。また明日も、よろしくお願いします」 (-267) 2022/08/17(Wed) 10:39:12 |
【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ「……まだ、オレにモノ教えて、くれるんだ?」 この先なんてどれだけあるものかもわからないのに。 指を絡めて手の平をむかいあわせにぴったりと押し付けて、身を寄せて歩く。 少しばかり体重を押し付けるようにして寄り添ったなら、相手はさぞや歩き難いだろうな。 「もっと早くに、こうしていればよかった」 言葉足らずはその真意を伝えない。ただ、高さの違う肩を擦り寄せるだけ。 外側の足の小趾が触れ合いそうなままで雨の道を歩く様子を他人が見たら、何と思うだろうか。 視線が絡み合うより前に、さっと顔を濡れた地面に逸らす。 普段他者の傍に寄りついていくよりもずっと言葉数は少なく、舌はもつれるよう。 促されつつに足を運んだのは、少し小洒落たリストランテだった。 色付きの証明は無粋でない程度に仄暗い印象があり、一つ一つのテーブルだけの空間を保つ。 街が祭り一色であるせいか、どことなく人の数はいつもよりも多くひしめき合って感じる。 前菜やコトレッタをバローロで流し込みつつも、なんとなく普段より軽率な話題は出ない。 当然、裏稼業を取り囲む情勢のせいもあるだろう。 軽率に切り出せないのは、死んだ人間の立場のせいもあるだろう。 (-268) 2022/08/17(Wed) 11:23:04 |
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