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【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → ショウダウン ヴィオレッタ酒が入ると、ビアンカはいつも口癖のように言っていた。 マフィアなんて嫌い。 けれど、金のために体をうる自分は、もっと嫌い。 ――そうとしてか生きられず、そうである今に安心してしまっていることが、はらがたってしょうがないから。 「んー、…ふふ」 もうかなわない夢は、この先も叶わない。 力も、金も、学も意思もないひとりの女は、 いまさらかたぎの仕事に戻ることすらできないだろう。 グラスの水面に映る顔に、曖昧な笑みを浮かべ直す。 「ああ、……素敵。 ワインも、料理も。 ……友達も 」グラスを片手に持ったまま、空いた片手で手慰みに、手入れの行き届いた机をつんと突く。 一本、二本。指遊びをするかのように、白く細く指が、朱色に彩られた爪が互い違いに机に触れる。 「んー」 何かあったのか、と聞かれたら。 まだ酔ったわけでもないだろうに、甘く熱い息を口の端から漏れさせて。 ↓[1/2] (-428) 2022/08/20(Sat) 19:20:56 |
ビアンカは、もう、どうでもよかった。たった一つのこと以外。 (a42) 2022/08/20(Sat) 19:21:52 |
【秘】 郵便切手 フラン → ショウダウン ヴィオレッタ「……妹を思い出してしまって」 疲れを覆い隠して笑む姿が。 口説き文句には到底ならない言葉だ。 ともすれば、自信なさげなこの青年の方が年下に見えそうなものだし。 「だから、かもしれません」 不思議といつもより言葉が多くなるのは。 ホットミルクを飲む姿の方が、この人には似合っている気がして安心した。 断りの言葉にはこちらも少し申し訳無さそうな顔を見せて『すみません』と返しただろう。 「お仕事、あまり無理はなさらないでください」 上手い言い方なんて思いつかなくて、だからそれだけ。 帽子は膝に置き直してフォークを左手に取り、 一口分の大きさにタルトを切り崩してから口に運んだ。 薄く、表情に明るい色が乗る。 (-432) 2022/08/20(Sat) 19:24:46 |
【秘】 永遠の夢見人 ロッシ → 愚者 フィオレロ彼はカップを傾けて中身を飲む真似をし、 そしてゆっくり首を横に振った。 飲めるかもわからないだろう? 客人をもてなそうと考えたが、 方法を変えたというだけらしい。 再び羽ペンを手にし、そんなことを置く。 あなたが言ったような物も当然、存在しないということだ。 “したくない話を挙げてくれても構わないが。” 特にないと言うのなら、彼はここまでに あなたが零してきた言葉を拾い上げて、 あなたについてを問うことになるだろう。 あなたが自身の話をしたくないと言うのなら、 別の何かの話をするのだろう。 他の場合は、その内容次第だ。 (-433) 2022/08/20(Sat) 19:27:17 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 冷たい炸薬 ストレガ夕闇と海、地平線を挟んで分け隔てられるもの。 それが今は、交わる。 くしゃりと潰されたカップに目を向けることはなく、 何一つの感情も感じ取れない目が貴女を見据える。 「準備。用意周到なのね。」 「遺書の一つでも書いたのかしら。」 存外臆病なのね、と、温度のない声で言う。 死に怯えるのは、生きる者としては正常だ。 揶揄う事はない。だからそれは、率直な感想。 死んでも仕方ないで済ます人かと思っていたから。 距離が詰められ、カウンター越し。 こちらは引くこともなく、背筋を伸ばして椅子に座ったまま。 首の角度だけが、貴方に合わせて下がっていく。 「私、何も感じずに人を殺せる女なの。」 「そんな女が、自分の死にだけ何かを感じる権利なんてないでしょう。」 「怖い、とか、死にたくない、とか。」 「そんな感情」 「興味がないわ。」 眉一つ動かさずに告げる。 女は"お人形さん"だ。 それ以外のものは持たないし、持ち得ない。 (-434) 2022/08/20(Sat) 19:29:57 |
【秘】 陽炎 アベラルド → 家族愛 サルヴァトーレ「進んで物買う性分でもないしな」 「それじゃあ今度連れてってやるよ。席の広さも悪くなかったし、 聞いてる途中で疲れるこたぁないだろ」 親しい人には、アベラルドも施したがる方だった。 貴方から貰う事も、貴方に渡す事も、きっと前から好きだった。 以前、『嫌なら断ってもいい』と声を掛けたことはあるかもしれないが。 「だよなぁ。俺も同意見。なら用意するか」 そう言って冷蔵庫からボトルを取り出し、 栓抜きを取り出してコルクを抜く。 ポン、と小気味いい音が響いた。 「そりゃあ……まあ、な。放っては置けないし」 「色々あんだよ。懐かれてるし……」 モゴモゴとそう言いながら、ワイングラスを二人分。 透き通ったリースリングが品の良い香りを立てて注がれていく。 それから、隣に座って片方を貴方に差し出すだろう。 (-435) 2022/08/20(Sat) 19:30:14 |
【独】 永遠の夢見人 ロッシ/* 話す人によって口調(文体)が違うタイプなんだなぁマスター。謝る時にすまないじゃなくてごめんねって言いそうな喋りしてるよ。お坊っちゃん(年下)向けなんかね。 (-436) 2022/08/20(Sat) 19:35:27 |
【人】 小夜啼鳥 ビアンカ大通りから一本逸れた場所。 石畳の上のベンチに、ひとりの女が座っていた。 モノトーンのフリル・ドレスに、傘が一本。 俯いたその横顔は十分に整っているといえるもので、 多少濃いメイクも夜の街灯の下、女の流れるような鼻梁や大きな瞳を美しく彩っていた──本来なら。 今はそんなメイクよりも目立つ大きなカーゼで、顔の左側が覆われてしまっている。その下の頬はどす黒く内出血していて、美しい輪郭の半分を醜くゆがめているようだ。 さらに骨折でもしたのか、包帯とガーゼで巻かれた右腕をサポーターで吊っている。気取ったようなネイビーのアームカバーが、ゴシックな服のうえですっかりと浮いていた。 ――それでも、祭りの陽気と酒精に浮かれ、声をかけてくる男もいた。けれど、そんな物好きな男も。 「見せもんじゃねえぞ」 顔をあげた女のどろりとした瞳で睨みつけられて、愛想笑いをして去っていった。 「クソが」 そちらを見もせずに悪態を投げつけて、充血した眸をまた降ろす。 左手に持った携帯端末をじっと睨みつけたまま、女はずっとそこに座っている。 ただ、何かを待つように。 (58) 2022/08/20(Sat) 19:37:16 |
【秘】 家族愛 サルヴァトーレ → 花で語るは ソニー「……」 男が君の言葉を遮ることはない。 君が話す時、男はいつも黙って君の瞳を見つめる。慈愛、親愛、友愛、諸々のあたたかなものを湛えて、じっと見るのだ。 指先だけが軽く動いて灰を落とした。 「そうだね、ソニー」 「君は正しいよ。昔から賢明だとは思っていたけど」 最低限の犠牲を払って大きな利益を手にする。 残酷でも無情でもなく、当然に普通のことだ。大きな組織では平然と行われることだし、ことこの社会では特に珍しくもない。末端を切って中枢を守れるなら誰だってそうするし、避けられる争いは避けるが道理だ。 「きっとそうなるんだろう。本当に下手人が僕らの中にいるのなら」 「ファミリーが抱えているものはあまりに大きい。全員が全員、自分の身を自分で守れるわけでもないし」 首一つ。たかが首一つ。 それで収まるなら、確かに安い話だ。 ▼ (-437) 2022/08/20(Sat) 19:37:27 |
【秘】 家族愛 サルヴァトーレ → 花で語るは ソニーされど首一つだ。 「逃がしてあげたいな」 「……だけどね、僕は今回ばかりは、そうじゃないと思ってる」 「だって、ね。真っ先にいなくなったのは、アマラントのマスターだって話じゃないか」 彼の遺体は見つかっていない。しかし誰もがわかっている。 「あそこはある種不可侵の領域だった。ここいらのマフィアにとってはね。もちろん、ノッテにとっても」 「そこをわざわざ潰すっていうのは、もっと大きな意図を感じる。この島自体に対する宣戦布告、みたいなもの────」 (-438) 2022/08/20(Sat) 19:47:23 |
【秘】 冷たい炸薬 ストレガ → 暗殺屋 レヴィア「いや、遺書じゃ……似たようなもんか、花火さ」 「臆病じゃなくて、あたいの物を知らない奴に 渡したくないだけ。あたいの物は、あたいの物だからね」 バン、と握った手をぱあっと開くようにしておどけてみせる。 にんまり悪戯に笑う顔は、そうそう見られないものだった。 「へえ。そんな法律は初耳だ。 それじゃあたいは建物を爆破してるから、 建築家のクソみたいな部屋に口出す権利もないのかい?」 喉が鳴る。 「それに、それじゃ答えになってないよ。 怖いですか、sì o no、だろ?」 これは"炸薬"にしては 随分と自分の意志がある。厄介なものだ。 ひとしきり笑いながらも、その瞳は夕闇を静かに覗き込んでいる。 (-439) 2022/08/20(Sat) 19:47:39 |
サルヴァトーレは、家族を愛している。 (c6) 2022/08/20(Sat) 19:49:48 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → ”昼行灯” テンゴ―― ―――― 留守電だったかもしれない。 たった一言、あなたの端末に連絡が入った。 「すまん、悪い予感が当たった」 「服は部屋に置いてあるから勝手に入ってとっていけ」 ほどなくして、その声は途切れた。 (-440) 2022/08/20(Sat) 19:52:34 |
【秘】 家族愛 サルヴァトーレ → 小夜啼鳥 ビアンカ「おや。これは手厳しい」 くっくと喉の奥で笑みを転がす。君の靴音と相まって愉快な調べを奏でた。 「君たちはよく似ているよ、本当に」 『君たち』と。 男がひとまとめにするのは、金の髪のあの子のことだ。素直で従順な彼もまた、男に対しわがままを言わない。 もう少し甘えてくれるといいのだけど、そんなふうに小さくごちる。 「────そう言ってくれるなら」 舌の上で転がす言葉。 ただの音は君の唇を滑って、甘やかな魔法になる。 「裏切るわけにはいかないな」 魅せられずとも、男はそう答えたろう。 (-441) 2022/08/20(Sat) 20:01:16 |
【秘】 狡兎 ツィオ → piacere ラウラ「―――男ってさ、 惚れた女の前じゃ、格好つけたがるものなんだ」 だから、その囁かれる甘い誘惑を―― 優しい手に、静かに首を振った―― それが。 例え誰かに零せば、楽になれることだとしても。 それを、目の前のラウラにだけは。 ラウラにだけは、伝えることは出来なかった。 それは男としての矜持でも。 マフィアとしての安全措置でも。 同胞としての策略でもなかった。 俺は。 俺だけは。 その資格がない。 その痛みを吐露した者と。誰が寝ようと思える。 また一つ、"罪"を重ねた者と。誰が肌を重ねようと思える。 ▽ (-442) 2022/08/20(Sat) 20:01:50 |
【秘】 狡兎 ツィオ → piacere ラウラ誰が。 ラウラ ――彼女に言える。 マウロを地獄に送り込んだのが。 ――誰でもない――自分であるということを。 (-443) 2022/08/20(Sat) 20:02:35 |
ツィオは、静かに微笑んで。 (a43) 2022/08/20(Sat) 20:02:48 |
ツィオは、" "を重ねた。 (a44) 2022/08/20(Sat) 20:03:04 |
【秘】 花で語るは ソニー → 無風 マウロ潰れたりみっともなくなるほど酔ってはいないが、顔の表面にはぼうとした熱が纏う。 その心地よさを楽しむように夜気を切って歩く足は、少し早い。 焦るというよりも、星の中を突っ切って遊ぶ子供のような調子だった。 祭りを彩る音楽が遠くになっても、未だその熱狂が風となって吹き付けるように。 煙草にはいいよと気軽に許可を出して、瓶を軽く傾ける。 手持ち無沙汰に揺れる瓶は中身の失せるペースもそれなりに早い。 掛ける言葉のなさであったり、同情めいた迷いだったりを示す、そういうふうにも見える。 「……考えることがあるのは、しんどい? 苦しい思いをするばかりが供養なんじゃ、ないと思うよ それを痛みだけじゃないものとして受け入れられるまで、心を癒やした方がいい。 オレも、かけがえのないものを失くしたんだ。ちょうど」 ひとつ、ふたつ。呼吸が汚れた地面に落ちるくらいの間があって。 木箱の上から乗り出した足が、相手の前に向かう。尖った靴の先がぶつかりそうだ。 伸べた右手の人差し指、節張った背がが相手の頬の輪郭に伸べられる。 「ぶつかりそうになった時、なんだか小さく見えたんだ。 今日はぜんぶ、誰にも見せたくないもの。オレが持ち去って、見なかった振りするよ」 (-444) 2022/08/20(Sat) 20:10:24 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 冷たい炸薬 ストレガ「そう。」 「独占欲が強いのね。」 「仲のいい人にでも処理を頼めばいいのに。」 "炸薬"の花火。 それはさぞ見ごたえがあるのだろう。 何もかも弾けてしまうくらい。 おどける姿、悪戯気な顔。 やはり見つめ返す女の顔は無表情で、 でも。 最初の頃のように、目線を逸らすことはしなかった。 「論点のすり替えね。」 「……………。」 再度の問いかけに。 ほんの少し、瞬きの合間だけ。 睫毛が、震えて。 「怖くなんてないわ。」 「私が死んだら、この店のものは好きに持っていっていいわよ。」 常の声で告げた答えは、"no" 女は道具だ。ノッテファミリーのための。 (-445) 2022/08/20(Sat) 20:11:28 |
【秘】 家族愛 サルヴァトーレ → ノーモアベット マキアート「その通り!」 クイズ番組の司会者のようなおどけた言い方で肯定して、朗らかに笑う。 「全くだよ。知ってるかい? ブルーノなんかは子どもが産まれたんだってさ」 「何が欲しいかって聞いたらベビー用品だって言うんだ。おかしいだろ? あんなにお酒が好きだったのに」 愉快そうに喉を鳴らして笑う。しかしその笑顔は馬鹿にしたものではなく、愛おしむそれだった。グラスをカウンターに置いてから、靴下がこんなに小さいんだ、と片手で円を作って見せる。 「あは、あの噂か。誰が流したんだか」 「妙な輩に絡まれたりはしていない? まあ、そんな無謀をする奴はいないと思うけれど────」 男の視線が君のかんばせに注がれる。そのままなぞるように下へと視線を滑らせた。 着込んだ布の下のその肌を、男は知っている。 「君は美しいから」 (-446) 2022/08/20(Sat) 20:12:46 |
ヴェネリオは、友に『 』をした。 (a45) 2022/08/20(Sat) 20:14:41 |
【独】 ガット・リベロ ルチア路地裏を一日、歩いてみて。 ──声をかけてきた男が三人ほどいたが、はずれだった。 軽く威嚇で足元を撃っただけで、逃げていってしまうような。 そんなものではない。 わたしが捜しているのは、そんなものではない。 ──どこにいるの? わたしは、ここにいるよ。 (-447) 2022/08/20(Sat) 20:17:43 |
ルチアは、捜している。 (a46) 2022/08/20(Sat) 20:18:21 |
マキアートは、マキアートだって、家族を愛していた。 (c7) 2022/08/20(Sat) 20:20:50 |
マキアートは、未来を見届けられないまま眠っている。 (c8) 2022/08/20(Sat) 20:21:02 |
マウロは、叶えたい未来があった。 (c9) 2022/08/20(Sat) 20:25:51 |
【秘】 冷たい炸薬 ストレガ → 暗殺屋 レヴィア「否定はしないでおくよ」 「ハ!じゃああんたが処理してくれる?」 声をあげて破顔する。面白いジョークを聞いたよう。 ころころ変わる表情で、笑いながら手を伸ばす。 あなたが何もしなければ、その指が頬をぶにとさすだけ。 止めるなり、避けるなりすればそれまでで引っ込める。 「すり替えはお互い様だろ?……。ま、そういう事にしとく。 それにあんたの物はあんたの物。けどまあ、 路頭に迷って捨てられるくらいならあたいが面倒見るよ」 「……さて、日が暮れる前に帰るかな。邪魔したね。 また生きて会える事を祈ってるよ、Piccolina」 ウィンクをひとつ、冗談のように飛ばして立ち上がる。 止めないなら、これはそのまま帰っていく。時計塔の方へ。 (-448) 2022/08/20(Sat) 20:28:26 |
マウロは、それが心残りだ。 (c10) 2022/08/20(Sat) 20:30:13 |
【置】 ニンナ・ナンナ ヴェネリオとある孤児院に『手紙』がついた花束が届いた。 宛先も名前もないその花束は、院長だけが渡す先を知っている。 『親愛なるあなたへ。 こんにちは。 其方の過ごす街はいい天気ですか? 海の向こうで会えないあなたを想って もう20年も過ぎました。 遠く離れていてもこの広い空だけは その街に繋がってると想い続けています 夏の祭りの季節にこの手紙は届いているでしょう。 三日月島の街に飾られている花は華やかで、 おやつにする林檎だけで済ませる買い物も ついお財布が緩んでしまったりしたものです。 とても楽しいお祭りです、あなたもどうか楽しんで下さい。 まだあなたに会うことはできないけれど、 また来年も花を送ります。 どうか幸せになって。 私たちの坊や』 (L1) 2022/08/20(Sat) 20:33:48 公開: 2022/08/20(Sat) 21:00:00 |
ヴェネリオは、生涯 を贈るのは、一人でいい。 (a47) 2022/08/20(Sat) 20:35:43 |
【秘】 花で語るは ソニー → 銀の弾丸 リカルド「――……」 息を吸って、吐いて。 余計な情報や感情を押し流すように、肺に落ちる酒気で覆い隠す。 奇妙なことに、真面目な問答をしていては議題は進まないのだ。一旦、脇へと置いておいて。 鼻をすんと動かす音。独特の匂いに気づきはしたのだろう。 何を示すものだろうかと、疑問を示すように黒目が動いた。 首を傾げて、その答えを知りたがるように、すぐ傍のアイオライトの瞳を見下ろす。 「好きなだけ、なんて言っていいの? 頼み事なんて、前の続き以外にあるんだ」 甘く官能的なミドルノートがそれに被さるように混じり合って、膚の匂いと溶け合う。 指で挟むようにして耳朶に触れ、それが首の下まで指の腹でなぜるように動く。 ぎし、と膝がソファに沈む音がした。品のない照明を背にすれば、腹の上は陰になる。 いまにも噛みつきそうな唇が鼻先から顎へ至る放物線を通って、あやうい温度を伝えた。 首筋を撫でる指は、形よく立てられた襟を辿ってタイの合わせ目に指を引っ掛ける。 酒の入った目はゆらりと虹彩を色濃くして、どうしようもないものを見るように目を細めた。 「オレはただ喜んで欲しかっただけで、傷をつけるために贈ったわけじゃないんだけどな。 それともオレの行いで傷つけられたほうがアンタには都合が良かった? 口、開けて」 パキ。 (-449) 2022/08/20(Sat) 20:37:52 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 冷たい炸薬 ストレガ「私は誰とも仲良くないの。」 「仕事に使えそうなものは貰うけれど。」 あくまで、実益の為に。 回収する分には構わない。 仕事を卒なくこなす事が、自分の存在価値なのだから。 それだけ。 頬に、指が刺さる。 肉付きの良くないなりに柔らかな頬。 表情の乏しいものは、発達していない筋肉の分、 頬が柔らかくなるらしい、とはどこかで聞いた話。 女は指を避ける事もなく刺されたまま、 ただ無言で貴方を見つめている。 「そう、それはよかったわ。」 「道具には、持ち主が必要だもの。」 時代に忘れられた古い家具達。 それでもできるなら。 その役目を全うしてほしいと、思うから。 「興味ないわ。明日の事なんて。さようなら、signorina/」 「………。」 「次は。」 「アールグレイティーが飲みたいわ。」 止めることはない。投げたのは、その言葉だけ。 そうして、この時間も過ぎていく。 (-450) 2022/08/20(Sat) 20:42:11 |
【魂】 piacere ラウラ甘美な誘惑に身を重ね 夢を見ていれば、幸せになれたのか。 終わりを告げる黒猫に 刃を向ければ、不幸を呼び寄せずにいたのか。 それを知る者は、誰もいない。 その選択が幸を招くか不幸を招くか。 そうしたことは、訪れてみなければ 知ることなど叶わないのだから。 (_2) 2022/08/20(Sat) 20:42:54 |
【置】 銀の弾丸 リカルド『 Caro ツィオ 俺がもし、朝までに帰らないようなら 俺の部屋に匿っているマウロを迎えに行ってやってくれ da リカルド 』 幼い頃の3人の写真を一緒に添えられ、その裏にはPer sempreという文字が書かれている。 (L2) 2022/08/20(Sat) 20:43:41 公開: 2022/08/20(Sat) 21:00:00 |
【置】 いつかの ラウラ写真立ての裏板を外し、2枚のメモを仕込む。 気付かれるかどうかは分からない。 気付かれる必要も、きっとないだろう。 それでも、何かを残したかった。 そう思うことはきっと我儘で、欲で。 ずるいのは──わたしも同じ。 (L3) 2022/08/20(Sat) 20:45:14 公開: 2022/08/20(Sat) 20:50:00 |
【置】 鳥葬 コルヴォ「うちの火葬炉が何て呼ばれているか知ってます?」 「地獄界第六圏だそうです。」 「まったくもって、随分な呼ばれ方です」 「ここで焼かれているのが誰にとっての異端者か、 なんてのは、俺の知ったことじゃありませんし」 「自分もいつかここで焼かれるものだと思っていますよ。」 (L4) 2022/08/20(Sat) 20:46:53 公開: 2022/08/20(Sat) 21:00:00 |
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