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【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音わたし、『小さい子』じゃなくてことね。 『わたうら ことね』よ。 お名前、ちゃんと呼んでほしい。 [ 訂正を求めながら、くるりと声(?)のほうへ向き直る。 人差し指を立てて赤い眼のほうへ突きつけると。 ] それに、わたしあなたのお名前をまだ聞いてない。 わたしはちゃんとお伝えしたのだから、 あなたも言わないと、めっ!よ? (D20) 2022/09/22(Thu) 5:37:34 |
【雲】 妖もどき 辰沙[ …困ったな。 ] 僕は……僕には名前なんてものはないよ。 僕は、ただの『神様』だから。 [ 人間たちにとっては 役割さえ果たせれば、それでいいのだから。 名前なんて、必要ない。 今も、そしておそらくこれからも。 ] (D21) 2022/09/22(Thu) 5:41:30 |
【雲】 妖もどき 辰沙[ やがて、扉の前に近づいたところで。 ] …! [ ぐらり、と目の前の空間に歪みが走る。 それと同時に、地の底から響くような 唸り声とも断末魔ともつかない不気味な声が空間を揺らす。 それは瞬く間に周囲へと拡散して、 ―――やがて、爆ぜるような衝撃とともに 大地が、空気が大きく揺さぶられた。 …その日。飛鳥井村とその周辺の山々を震源とした 大規模な地震が発生したと、後に聞かされた。 だけどあのときは、そんなことを知る由もなくて。 ただ、彼女を守ることで、精一杯だった。 ] (D22) 2022/09/22(Thu) 5:42:31 |
【雲】 妖もどき 辰沙僕につかまって!!しっかり!! [ 咄嗟に彼女の周囲を質量を持たせた闇で 覆いかぶせるように取り囲むとその身体を中空へ。 今は下手に彼女を外に出さないほうがいい。 どうして、彼女を庇うんだろう。 ]出会ってほんの少し言葉を交わしただけの、 (恐らく渡守の血を引いているだろうけど) ほとんど何の力も持たないような、こんな子に。 (D23) 2022/09/22(Thu) 5:44:06 |
【秘】 妖もどき 辰沙 → 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音[ ―――ああ、でもこの子は。 何も知らないはずのこの子は、僕のことを案じてくれた。 それ以上の理由なんて、きっと要らない。 僕は、彼女を守りたい。 ] (-2) 2022/09/22(Thu) 5:46:01 |
【雲】 妖もどき 辰沙……ッ [ …体感にして二分ほどだろうか。 漸く揺れが収まった頃、外へ視線を向ければ 月明かりが照らす、門の向こう側の狭い景色だけでも、 その惨状が伝わって来た。 森の樹々は一本残さず倒され、 樹の幹や大地には所々抉られたような傷痕が残っている。 そして何より、樹々の向こうの闇から滲むように 湧き上がってくるのは、醜い小鬼や虫妖の類。 狙っているのは、僕か、 それとも僕の腕の中の小さな彼女か。 どちらにせよ、関係ない。 ] (D24) 2022/09/22(Thu) 5:48:02 |
【雲】 妖もどき 辰沙……ことね。 しっかり掴まってて。 [ 僕とて、並の妖怪程度にむざむざやられてやる気などない。 ましてや、今この腕の中には小さな命を抱えているのだから。 ―――結局、有象無象の妖たちを全て退けたのは夜が明けてから。 漸く終わったとほっと息を吐いたところで。 …腕の中の小さな彼女が、 ぐったりとしていることに気づいた。 ] (D25) 2022/09/22(Thu) 5:53:52 |
【雲】 妖もどき 辰沙[ 彼と、彼の仲間たちに保護されて、彼女は森の外へと運ばれていく。 どうやら、浄化の儀式を済ませた後に病院へと運ぶらしい。 運ばれていく彼女を洞窟の中から見守る僕に、彼は囁いた。 『もし、彼女と一緒に居られる方法があるとしたら 君は、どうする?』と。 ―――…そうして、後は知っての通り。 やがて意識を取り戻した彼女が此処に戻って来た後。 僕らは、互いに契約を交わした。 僕が彼女の『式』へと降ることで 僕は『祟り神』としての力をほとんど失い、 妖としても実に半端な力を持ったなにかになった。 そうして、僕らは八年の年月を共に過ごしてきた。 落ちこぼれの退魔師と、彼女に仕える式神として。 ]** (D27) 2022/09/22(Thu) 5:57:33 |
【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス[隣から小さな声が聞こえたとき>>2:19 俺は言葉を失ってた。 一体いつの間に? アスベルとセシリーのこと、 全然気付いてなかった。 情けねぇよなぁ。 誰より長く一緒にいた弟と、仲間のことなのに。 もし気付いてたら、 ヘンリーに告白を勧めたりなんか……。] (5) 2022/09/22(Thu) 12:43:31 |
【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス[弟の幸せ。 すぐに喜んでやれねぇ兄ちゃんでごめんな。 セシリーも。 大切な弟の命を救って貰って感謝しかねぇのによ。 あとで絶対に祝う。 けどいまは、ヘンリーがどんな思いで 二人の報告を聞いているのか……。 そればっか気になっちまってる。] (6) 2022/09/22(Thu) 12:43:39 |
【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス[お前が胸を痛めていると思うと 俺まで苦しいよ。] ヘンリー、…… [控えめに名前を呼んでみたが 周囲の人々の声で聞こえなかったか、 それどころじゃなかったみてぇだ。 ヘンリーがこっちを振り向くことはなかった。>>2:44 ……ああ、辛ぇよな。 自分の好きなやつが、別のやつを好きなのって。 その気持ち、少しはわかる気がするぜ。 毎日味わってたからなぁ。] (7) 2022/09/22(Thu) 12:44:08 |
【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス[たぶん、俺とおんなじで なんにも聞かされてなかったんだろう。 心構えも出来てなかったんだろう。 雨除けもなしに浴びる雨は余りに冷たい。 彼女をこの場に留まらせておくのは 酷な気がした。] (8) 2022/09/22(Thu) 12:44:29 |
【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス[人垣を越えてセシリーの声が響く。>>3 無邪気で無垢な言葉は 却って人を傷つけるものだ。] ……、大人しくしててくれ [一言だけかけると、 ヘンリーを横向きにひょいと抱え上げる。 拒まれても落とさねぇよう拘束の手を強めるだけ。 なにものからも守りたいかのように 背中に回した大きな手のひらで引き寄せ 周りから彼女の顔が見えないように隠して。 足早に会場を後にした。] (9) 2022/09/22(Thu) 12:45:02 |
【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス[風が花弁を揺らし、 沈みかけの日が辺りをオレンジ色に彩る。 人気のないところを目指して 城内の庭に入っていった。 ここ数日でつくりは把握していて 昼寝にもってこいの場所。 一度侵略された王都だが ここは綺麗なまま残っていた。] (10) 2022/09/22(Thu) 12:46:10 |
【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス[そっとヘンリーを下ろして。] まったくあいつら 内緒で企んでやがったんだなぁ びっくりしちまったよ [静かにしてるのが良いのか。 去るのが良いのか。 お前のためなら何だってしてやりてぇけど。 何が正解かわからず ひとまずはいつもの調子で話しかけた。*] (11) 2022/09/22(Thu) 12:46:45 |
【妖】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ 今の感情は何て言えばいいのだろう。 友人が想いを実らせた嬉しさと 私の想いが実らなかった辛さ? 悲しさ? そんな綺麗な言葉で言い換えなくても分かっている。 私の心は、進行形でどんどん醜く黒ずんでいる自覚がある。 セシリーへの嫉妬心が無いといえば嘘になる。 だから声を掛けられない。 直視できない。 歓喜に包まれた声をすべて遮断したい。] ($0) 2022/09/22(Thu) 23:36:50 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ でも、聞きたくない言葉ほど するりと抜けて耳に入り込むもの。>>2] …………、ぁ、 [ 醜い嫉妬が静かに、蠢く。 直視出来ないけれど きっと最高の笑顔をしているのでしょう。 気付いていないフリも出来ただろうけど これ以上堕ちたくない、パンドラの箱の僅かな光は 未だ残っていたようで。>>3] おめでとう! お幸せ…… にっ ……。 [ 大声を出せば気が紛れるかと思ったけれど 言い終わるまで持たず、最後の方は灯が消えるかの如く か細く、涙を含む声になっていた。 歓声で涙声がかき消えていたことを祈るけど セシリーの声はまだ続いていた。>>4] (12) 2022/09/22(Thu) 23:36:56 |
【妖】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム( あんなに大きな声出して。 一緒に旅を続けている間でも、戦っている時でも。 こんなに声を張り上げたセシリー、 一度や二度程度しかなかった気がする。 ……それだけ、私の事を思ってくれているのね。 本心から。 ……それが貴女という人だものね。 アスベルが好きになる理由だってよく分かる。 私も男に生まれてたら、絶対好きになっていたもの。 でも。] ($1) 2022/09/22(Thu) 23:37:09 |
【妖】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ 今の私には、貴女の汚れ無き純粋な心が 海よりも深い優しさが。 ──────…………。 [ 嫌いになってしまいそうで、怖、い ] [ 今の私はどんな顔をしていただろう。 きっと嫉妬に狂った般若のような もしくは…………。] ($2) 2022/09/22(Thu) 23:37:21 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム…………!? [ 予兆も何も無いまま、体がふわりと浮かんだと思えば 次の瞬間には、エドゥの腕に抱きかかえられていた。>>9] え、っ、ちょ [ 何が起こったか瞬時に理解出来ず ただ、抱きかかえられていることだけは理解できて 涙声は一瞬引っ込んだものの、 胸元に引き寄せられ、体が密着しているものだから どきっと身が跳ね上がってしまう。] (13) 2022/09/22(Thu) 23:39:52 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ とはいえ、強く抱えられている腕は びくともしなかった。 エドゥこんなに力があったの、と思いながらも 彼が走り始めたのは理解できた。 顔を上げようとすれば出来たけれど ただ、瞳を閉じていた。 暴れる元気も振り落とす余力も無いので 力を抜き、行く先もただ任せるままに。 もっとも、暴れる気も振り落とす気も無かったけれど。 ] (15) 2022/09/22(Thu) 23:46:26 |
【秘】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム → 狩人 エドゥアルト・レイフェルス ( ………… あたたかい ……。) [ 体に感じる温もりに触れ 閉じたままの瞳が微かに滲んでいく。] (-4) 2022/09/22(Thu) 23:46:31 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ どれほどの時間、エドゥに抱えられていたのだろう。 そっと下ろされ、目を開けると 橙色の空が、庭に咲き誇る花たちを 染め上げていく光景が広がっていた。 その美しさに息を飲み、改めて声の方を向く>>11。] エドゥ……。 …………そう、ね。 本当、驚い……。 [ 真実は鮮明に当時の記憶を連れ戻す。 エドゥは私の想い相手を知っていたはず>>2:10。 ──きっと、見てもいられなかった酷い状態の私を 会場から遠ざけてくれたのだろう。 ] (16) 2022/09/22(Thu) 23:46:35 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウムお似合い過ぎて逆の意味で驚いたわ。 子供が出来たらきっと可愛く、もしくは 格好良くなるのでしょうね。 あんなに幸せそうに、してた、から きっと…………すぐ……。 [ 普段通り取り繕おうとしても、数秒が限界だった。 一筋の涙がつ、と頬を伝い落ち 橙の輝きが悪戯に輝かせ、きらりと光る。] (17) 2022/09/22(Thu) 23:46:43 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウムご、め……ん……。 [ 堰を切られれば一瞬。ぼろぼろに涙は零れ落ち 化粧を施して貰い、褒められた顔も崩れていく。] ……私は、大丈夫……だから。 アスベルたちの、所に…… って……お……で……。 [ 嗚咽の合間に絞り出された言葉は 既に聞き取られているか怪しい程に ぐちゃぐちゃになっていた。 こんな綺麗な光景に場所。 もっと元気な時に来たかった、 なんて思う余裕も無く、嗚咽は続く。] (18) 2022/09/22(Thu) 23:48:51 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ エドゥに手は伸ばせなかった。 迷惑を掛けている自覚があるのと、 もし手を伸ばしてみて、この景色やエドゥが 消えてしまうことが怖かったから。**] (19) 2022/09/22(Thu) 23:49:20 |
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