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【秘】 愚者 フィオレロ → ”復讐の刃” テンゴ「やめてくださいよ縁起でもない。 俺は置いて行かれることが何より嫌いなんです。 そんな事されるくらいならいっそ先に置いていきますから」 「……。ああ、わからないですか?そうですねぇ……」 どうしてそんな事を聞くんだろう。 とばかりに真顔の瞬きを数回し終えて、顎に手を当てながら指でトントン弾くように叩きながら思案した後に、秘密だとばかりに声を潜めて。 「じゃあ、」 「思い出話にしましょう」 「"そのあと"を語れる機会が訪れた時に、ね」 そんな日は訪れることはなかったのだけれど。 起きる事のない事を、秘めた思いごとこの日の記憶と共にしまい込んだままに。 これでよかったのだ。そう自分に今は無理やり言い聞かせた。 (-12) 2022/08/23(Tue) 23:15:29 |
【秘】 狡兎 ツィオ → 無風 マウロ貴方にだけ聞こえる声で。 表情を変えず、前を向いたまま囁く。 「お前がそういうなら。 見るたびに傷つくことにしよう」 メモを、大切そうに胸ポケットに仕舞って。 「マウロ、多分な。――女といるときに。 死んだやつの顔が浮かぶような最低な男は きっと一生、誰かを幸せになんかできない」 ――そして、幸せになる価値もない。 そう呟いて、大きく伸びをした。 (-13) 2022/08/23(Tue) 23:18:02 |
【秘】 郵便切手 フラン → エースオブ―― ヴィオレッタいつか、なんて。いつになるのだろう。 誰にもわからないことだ。 「……そうですか」 掌に戻されたそれだけが、自分の全てを知っている。 渡せるものならすぐにでもそうしたい。 いつも間違っている。 きっと今回も間違った。 いつも通りだ 。「迷惑でしたね。すみません」 だから、あなたに届けられたのは謝罪だけ。 取り繕うための笑顔の方が一番上手くできる。 困らせているのは自分なのだけれど。 己も困ったように笑って、思い出を仕舞った。 自分がいなくたって、あなたには、あなたを想ってくれる仲間がいるのだろう。 だからこれは、あなたには不要だっただけなんだろう。 それが答えだ。 (-14) 2022/08/23(Tue) 23:23:58 |
【秘】 家族愛 サルヴァトーレ → 陽炎 アベラルド君の趣味の調度品。 居心地よく調節された空調。 片付いてはいるが生活感のある部屋。 男はここが好きだった。 そういえば君は、彼の部屋に足を運んだことがない。 従順に口を開けて待つ君はやはり餌を待つ小鳥のようで、 そこに唇を合わせた男は親鳥のようにも見えただろうか。 君はこの男のキスをよく知っている。 この舌がどうやって君を求めて、どうやって暴いていくかを知っている。 腰を下ろしたソファは男二人が寝るには狭い。しかし身を寄せ合えば不可能ではないし、むしろその方がいい時もあるということも、よく知っている。 ほんの一瞬、熱が離れて。 君の腹の上で手が滑った。 「いい?」 返事は多分Beneだろう。 (-15) 2022/08/23(Tue) 23:24:16 |
【秘】 無風 マウロ → 狡兎 ツィオ「忘れてなんかやるなよ。 俺たちが守りたくて、守れなかった存在だろ」 俺たち3人が、それぞれアイツの事を考えていた。 どんな思いを乗せていたとしても、それは変わらないはずだ。 そしてそれは。 「そりゃあ、その女に魅力が足りないんだ。 死んだやつを思い出に出来るくらいのイイ女が見つかりゃあ、幸せにだってなれる」 「アイツだって、それを望んでるだろうよ」 お前にはそれだけの価値がある。 少なくとも、ここで生きている2人はそう思っている。 それは、口には出さなかったけれど。 (-16) 2022/08/23(Tue) 23:26:35 |
【秘】 狡兎 ツィオ → 無風 マウロ「十分魅力的だったよ。 それは、誰よりお前が知ってるだろ、マウロ。 それに、忘れる……? 思い出に出来る……? 大丈夫だ、それはない」 小さく、自嘲するように笑い。 「これから先は。 ――お前らと一緒にいるときに、 死んだ彼女の顔が――浮かぶだろうからな」 多分それは、お前たちが居なくなると知ったときの様に。 ずっと。 ずっと引きずるだろうと思う。 だから俺は。 お前たちと同じくらい大切なものなんて。 いらなかったんだ。 ――だから、俺は。 ――幸せには、ならないのだと、思った。 (-17) 2022/08/23(Tue) 23:40:21 |
ツィオは、俺たちは、似た者同士すぎたな、と笑う。 (a4) 2022/08/23(Tue) 23:42:23 |
ツィオは、幸せに なりたかった。 (a5) 2022/08/23(Tue) 23:43:46 |
【独】 狡兎 ツィオでも。 キミを傷として残せないなら。 俺は幸せになんか、ならなくていいよ。 さあ。 どこに――逃げたい。 どこにでも連れていこう。 俺の命が尽きる、その時まで。 (-18) 2022/08/23(Tue) 23:45:22 |
マウロは、「それもそうだ」と笑った。 (a6) 2022/08/23(Tue) 23:53:28 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → ”復讐の刃” テンゴ【テンゴの部屋】 会議が終わった後か。 包帯を巻き、ふらつく頭を抑えながら、男はよろよろと貴方の部屋を訪れた。 貴方がただの昼行灯でないことはわかっている。 だからこそ、この疲弊した組織をまとめるのは貴方と 姿の見えない上司 しか居ないと、思っているのに。「……リカルドです。テンゴさん、居ますか」 ノックをし貴方の反応を待つ。 待つが反応はなく、ドアに触れるとその鍵は開いていて疑問を覚えた。 「…………テンゴさん?」 周囲に視線を彷徨わせ、質の良いスーツと、机には封筒と不自然に水筒が置かれているのに気づいた。 あの時もらったのと似た竹水筒を振ってみても水が入ってる様子はない。代わりに何かカサカサとした音がしてそれを開く。 自分が秘密裏に設置した施設の事が書いてあり、これはもう必要ないなとその手紙は自分のポケットへと収めた。 「こっち、は…………と」 見慣れた文字を読み、「そうか……」とほっと胸をなでおろした。 そこにいるのなら、行かねば。 (-19) 2022/08/23(Tue) 23:58:15 |
リカルドは、ふらつく頭を抑えながら、どこかにある闇医者の元を、抜け出した。 (a7) 2022/08/24(Wed) 0:02:14 |
【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 名もなき医者 リカルド【隠された医療施設】 貴方が情報を頼りに向かった先に、隠されるようにしてその施設はあった。 元々、秘密裏に匿ったり、治療を行う目的で作られた施設のようで、言わばファミリーの中でも秘密の隠れ家と言っても良いものであった。 施設の人間にテンゴの名を話せば、此処にいる事を教えてもらえる。だが…男が此処にいるのは患者としてであった。 聞けば、路地裏で倒れていたところを発見されたのだが虫の息で、発見が遅れていれば死んでいただろうとのこと。 身体の至る場所に怪我があったが、心臓部の刺し傷と右目の銃創が特に酷く、致命傷になっていた可能性もあったようだ。 今は何とか持ち直し、意識が僅かだが戻ったと知らされ、貴方は病室へと通されるのだろう。 → (-20) 2022/08/24(Wed) 0:54:19 |
【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 名もなき医者 リカルドベッドに横たわったテンゴは、すっかり変わり果てていた。 体中に包帯が巻きつけられ、いつも付けている面はない。 酸素吸入器を付けられた様子は弱弱しくも映るだろうか。 身体を動かす余地もないのか、気だるげな様子で。残った左目で貴方を見れば、それはもう驚いたように目を瞬かせる。 「お前さん、どうして……」 小さく、思わず、声が漏れた。 (-21) 2022/08/24(Wed) 0:58:37 |
【秘】 Niente ラウラ → 愚者 フィオレロこれはきっと、道の途中。 誰に出会うのが先か、後か。 そうしたことをこの世界で考えるのは野暮だ。 聞こえた声に真っ直ぐに視線を向ける。 それは、いつかのように。 「……フィオレロ、様」 問いかけには、何かを考えるように空を見上げる。 それから目を閉じて、口を開いた。 「………………はい。……きっと、見つかりました」 あれがきっと、欲なんだろう。 なんとなく、そう感じている。 いつかに想像した貴方の反応を思って、閉じた目を開いた。 (-22) 2022/08/24(Wed) 1:10:45 |
【秘】 銀の弾丸 リカルド → ”復讐の刃” テンゴ【隠された医療施設】 医療施設に着いて見れば、自分の手で用意していた施設と似たようなものが、もうひとつあったのを目の当たりにして苦笑した。 人とは、皆、似たようなことを考えるのだなとでも言うように。 施設の人間には、貴方も十分重症患者ですよと言われながらも治療を受けてる暇はないと断り、病室へ案内してもらった。 それはそうだろう。 リカルドが銃撃されてからはまだ、1日しか経っていない。 頭部を撃たれてるのだから絶対安静であり、それは口酸っぱく救出してくれたストレガにも言われたし、自分自身もマウロにそうしろと話した医者であった。 そうしてなんとかたどり着いた部屋で、貴方は驚くほど弱った姿でベッドに横たわっていた。 「……な、んで……」 どうしてこんなことになってるんですか、という言葉がとっさに出てこずに言葉を飲み込んでしまう。 俺に、死に急ぐなと言ったその口でどうして、こんないつでも死んでしまうような姿になっているのか、頭で理解できなかった。 「俺は……頭部損傷の死の寸前でストレガに助けられました。 腕の立つ闇医者に処置を受けてこの通りです。……ですが、その言葉はそっくり貴方に返しますよ」 (-23) 2022/08/24(Wed) 1:27:27 |
【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 銀の弾丸 リカルド【隠された医療施設】 「……そうか。無事で良かった。」 やっと戻った意識の中では、貴方の無事を認識するのがやっとで、それだけの言葉を漏らし。 次いで、貴方に返された言葉に僅かに言葉を選ぶような間があった。どういったものかを、考えるような、そんな間だ。 「俺は、 ノッテに消されかけた。 恐らくは、抑えがなくなったのを良いことに、元々消したがっていた連中が動いたんだろう。まあ、どんな運が働いたのか、俺は生き延びた訳だ。」「確かに、心臓を抉った筈、なんだがな。」 苦笑いをするように、しかし苦し気に息を漏らす。 目が覚めたばかりで予断を許さない状況であることが伺える。 「それで…俺に用でもあったか?」 わざわざ足を運んだという事は、用向きでもあったかと。 瀕死の重傷を負った身でありながらも、向き合おうとする。 (-24) 2022/08/24(Wed) 1:55:23 |
コルヴォは、その夜を境に夜闇に消えて、何処へも帰る事は無い。 (c9) 2022/08/24(Wed) 1:55:49 |
コルヴォは、誰かとの口約束を果たす事は無い。 (c10) 2022/08/24(Wed) 1:55:57 |
コルヴォは、預けたものを受け取りに行く日は永遠に来ない。 (c11) 2022/08/24(Wed) 1:56:02 |
コルヴォは、次の会議に訪れたのは、その死を告げる書類だけで。 (c12) 2022/08/24(Wed) 2:00:16 |
コルヴォは、もう誰の元にも戻らない。きっと子守歌を聞く事も無い。 (c13) 2022/08/24(Wed) 2:00:23 |
コルヴォは、いつだって喪に服していた。 (c14) 2022/08/24(Wed) 2:00:29 |
コルヴォは、死んでいった人間と、それから死に損なった自分の為に。 (c15) 2022/08/24(Wed) 2:00:35 |
【神】 冷たい炸薬 ストレガ――少しの間。微かな嗚咽が残っていた。 それをかき消すように、ごつ、と頭がテーブルに落ちる。 1度、2度。……間をあけて、強く、3度。 そして、ゆらりと立ち上がる。端末を指先でなぞり、 ソルジャー以下数名の手勢に向けて。 「ストレガだ」 「暗殺屋の所に転がっていたゴミとその仲間の身元を調べろ。 徹底的に。全て調べあげて、まとめて報告しろ」 「気取られず、そして決して殺すな。 あたいがやる。 ……安心しな、自爆みたいな古臭い方法は使わないよ」 ビッ、と親指の腹で目元を払う。 家族の死を嘆く、年相応の女は消えた。 (G5) 2022/08/24(Wed) 2:18:43 |
【神】 冷たい炸薬 ストレガ海は涸れ、煮え滾る溶岩が流れ込む。 ともすれば血涙を流しかねないほどに鬼気迫る――微笑み。 「恐怖の味ってモンを、教え込んでやるのさ…… 連中の、根の部分まで。骨の髄でもまだ足りない、奥底に」 女は、今や本物の魔女となった。 「ちょっと、行ってくる。 ああ、安心しなよ。テンゴさんの手は煩わせないさ。 あたいが欲しい首は、そんな上等なモンじゃない」 「もっと下等な、屑の首だ。手柄も、何も要りゃあしない。 その代わり――横取りしたら、誰であっても、 喰いついてやるから。覚えておきな」 ごつ、ごつ。床をブーツが叩く音。 魔女は、会議室を後にするだろう。 (G6) 2022/08/24(Wed) 2:29:59 |
【秘】 銀の弾丸 リカルド → ”復讐の刃” テンゴ【隠された医療施設】 「……ノッテ、に?」 まさか、そんな。 そんな事あの人が許すはずもない。 俺の上司が居る限り、そのような事を許すはずもないではないか。 ―――ズキリ、頭が痛む。 「俺が診れればよかったんですが……、生憎頭をやられたもので、しばらくは使い物になりそうもありません」 隠してましたが俺は医者なんですよ、と呟いて近くの椅子を寄せて腰を下ろす。 視線が少し、低くなった。 「俺はここの、医者………、……? っ、いや、俺はここのことは知らん……知ってる?」 頭を撃たれた影響か、記憶が混濁してふるりと震えた。 スタッフが、ここは貴方が作った場所ですよと言ってるのが遠くに聞こえた気がする。 そうだ……ここは、俺の営む密輸倉庫の俺の地下。 忘れてはいけない。 「……ヴェネリオさんとラウラ、それにレヴィアの姿が見えません。 俺は、貴方がただの昼行灯だとは思っていませんから……だから、せめて貴方を呼ばなければと部屋に行ったんです」 そうしたら手紙を見つけました、と、素直に話すだろう。 (-25) 2022/08/24(Wed) 2:39:47 |
ストレガは、路地の店には向かわない。 (a8) 2022/08/24(Wed) 2:44:25 |
ストレガは、あの店に向かうのは、清算をしてからと決めている。 (a9) 2022/08/24(Wed) 2:46:47 |
ストレガは、だから、もう少しだけ待っててよ、Piccolinato (a10) 2022/08/24(Wed) 2:48:09 |
ストレガは、呟く傍ら、掌に隠れるような、小型拳銃を手にして街へ消えた。 (a11) 2022/08/24(Wed) 2:49:00 |
【人】 銀の弾丸 リカルド【路地裏】 「………っ、は」 闇医者から出たものの、その身一つだった自分に運転する車はない。もっとも、この頭の状態で運転するなど自殺行為であろうが。 朦朧とする頭と、ふらつく足取りで、一歩、一歩と歩みを進める。 大通りにさえ出てしまえば、タクシーも捕まるだろう。 はやく、アジトに戻らねばと。 その一心でただ、歩いている。 (2) 2022/08/24(Wed) 2:50:24 |
【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 銀の弾丸 リカルド「………。なるほど、ならこれをヴェネリオに寄越したのは、お前さんだったんだな。くく。っ、つう……」 笑いを零し、痛みに呻く。 「気にするな。俺も両腕に足を銃でやられてる上に、心臓は破れかけ。右目はお陀仏だ。悪いが、暫くは動けそうにもない。お前さんはお前さんの怪我を治すのに専念すると良い。」 「それで…そうか、お前さんは知らなかったんだったな。」 貴方にとって、最も聞きたくなかった報告を、告げる。 「ヴェネリオ・フィルマーニ、ラウラ・リベラトーレ、この両名とも、お前さんと同日に、 死亡報告 「レヴィア嬢は…分からんが。少なくとも、俺にこの怪我を負わせた時までは、生きていた筈だ。」 (-26) 2022/08/24(Wed) 2:57:27 |
【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 愚者 フィオレロ「それは俺も困るな。未来有望な若者に先立たれたくはない。それに、気に入りが先に死ぬのを見るのも御免だ。」 「思い出話、か。良いだろう。そのあとが俺にあるのかは分からんが、もしあったなら、その時は。じっくりと聞かせて貰おうか。」 死ねないな、と独り言ちて笑う。 だが、そのあとは、来なかった。 本当に、思い出話になった。 男もまた、芽生えかけた感情に蓋をし、思考する。 そのあとが、あったなら。自分は受け入れられただろうか。 「…きっと。愛していたよ、心から。」 (-27) 2022/08/24(Wed) 3:06:34 |
【秘】 愚者 フィオレロ → Niente ラウラ元気?と問いかける男の顔こそやや疲労の色が見えるものの、貴方の返答を聞くと最初こそ驚いたように目を瞠って。 どこかやり場に困ったような視線から貴方に視線を戻した。 だからきっとあなたが目を開いた時に見たものは、 「そう。後悔は、していない?」 憐憫でも喜びでもない。希望と絶望でもない。 笑顔ではなく微笑みを返して、"そう"なのかと頷く目は、同じ気持ちを抱いてしまった貴方をほんの僅かに心配するもの。 それはまるで、男は一度そう思ってしまったことがあることのよう。 「君が得た答えが不幸なものではなかったのなら、 見つかったそれを、最後に聞いてみたいな」 (-28) 2022/08/24(Wed) 3:17:17 |
【秘】 愚者 フィオレロ → 家族愛 サルヴァトーレ島の中の花屋を巡る。 これは男がまだ生前の話。 男は"あえて"ノッテの領土ではなく、島にある花屋を美術館でも除くように見て回るのが好きだった。 例えそれがアルバの息がかかった場所ででも、だ。 己が見極められる程度はさすがに遠慮するも、 そうでないなら知らなかったと答える気しかない。 どんな花屋でも、全ての花を仕入れられはしない。 だからこそ巡っている最中── 好きな花を見かけると、思わず声を掛けずにはいられなかった。 「──オキシペタルム」 花屋の前の貴方が持つ花に思わず声が漏れてしまい。 おっと、と気づいてからは誤魔化すようにはにかんでから、 「いや、失礼。随分と好みが似ていたもので。 結婚式かお祝い事ですか?」 なんて、世間話とばかりに臆さずに話題を振ってきた。 (-29) 2022/08/24(Wed) 3:25:35 |
【秘】 Niente ラウラ → 愚者 フィオレロ貴方に向かう菫色は、揺れない。 ただ真っ直ぐに向かい、貴方の瞳を覗くように。 「はい。……後悔は、しません」 その表情は変化こそ見えづらいものの。 声色は柔らかく、ほんの少し笑っているようにも思える。 あの日に後悔などない。……なかった。 「………幸せに なりたかった」 それは組織の人間としてではなく。 たったひとりの、女の言葉だ。 この意味はきっと理解出来ない。これだけでは、きっと。 けれどその詳細を語ることは無いだろう。 ……その代わりに。 「誰かの何かが欲しい、というのは──立派な "欲望"でしょう」 もう一度空を見上げて、誰かを想う。 ほんの一欠片でもそれを願うことがきっと、欲の始まりだ。 生きていれば、その想いは大きくなり。 やがて、その全てを欲するようになっていたのかもしれない。 (-30) 2022/08/24(Wed) 7:05:37 |
【人】 ガット・リベロ ルチア>>2 リカルド 【路地裏】 「𝔄𝔳𝔢 𝔐𝔞𝔯𝔦𝔞, 𝔭𝔦𝔢𝔫𝔞 𝔡𝔦 𝔤𝔯𝔞𝔷𝔦𝔞,𝔦𝔩 𝔖𝔦𝔤𝔫𝔬𝔯𝔢 𝔢̀ 𝔠𝔬𝔫 𝔱𝔢.」 ずるり、ずるりと。彷徨い歩く。 あなたが大通りに出る前に、暗澹たる闇で歩を進めるなら。 それが、ふらりと視界に映る。 泥の如き眼が、そちらを映す。 ──関わるべきでは無いものだと、すぐにわかるだろう。 (3) 2022/08/24(Wed) 7:47:24 |
【秘】 銀の弾丸 リカルド → ”復讐の刃” テンゴ「なんて事を……、ですが……貴方も居ないとなれば、俺が現場にいないわけにはいきませんね」 自分の役割くらい承知しているつもりだ。 生き残ってしまった以上、無理は承知で動かねばなるまい。 自分とて、ヴェネリオが守り抜いたこのノッテを愛しているのだ。 彼が居ない間くらい守れなくてどうする。 休むのは戻ってきてからでいい……そう、思っていたのだけど。 「…………は?」 嘘だと言ってほしかった。 告げられた言葉を聞いて、我が耳を疑う。 施設の部下が慌てて持ってきた報告書を奪うようにして見て、目眩がした。 あの上司が。約束をしたはずのラウラが。 もう居ないなんて。 俺が、右腕としてお守りすべきだったのに。 マウロとうまく話ができればいいと、思っていたのに。 「俺、ひとりだけ……生き残ってしまったと……」 仏頂面の瞳から、涙がこぼれた。 (-31) 2022/08/24(Wed) 8:21:13 |
【人】 銀の弾丸 リカルド【路地裏】>>3 ルチア 怪我の影響による重い一歩を懸命に前に、前に出しながら大通りを目指す。 もうしばらく歩けばたどり着く、そんな時に。 自分とはまた違う一歩を進める音を聞いた。 「…………?」 警戒し周囲を見回すと、そこには見覚えのある少女。 アルバとの対立が激しくなった頃に、一度こっそり抗争の場から逃したことのある子供の姿だ。 その後も見かけた時は、明るい顔をしていたはずなのに。 いつも一人で本を読んでいたヴェルデとは違い、あなたの側には油断ならぬ男が控えていたから関わるまいと遠ざけていたが。 ――そういえば、あの男の死亡報告があがっているのだったな。 そう思い出せば、貴方の方へと歩の方向を変えた。 「……君、このような所でどうした。危ないだろう」 気がつけば、声をかけていた。 (4) 2022/08/24(Wed) 8:29:49 |
【神】 A88A― ヴィオレッタ【アルバアジト】 いつも通り女は会議の場にいる。 誰かがいても、誰もいなくても、変わらずに。 いつも通り話を聞いて。 いつも通り清掃をして。 いつも通りアジトを後にする。 ただひとつ、違ったのは。 その日、女は出勤しなかった。 (G7) 2022/08/24(Wed) 9:18:04 |
【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 銀の弾丸 リカルド【隠された医療施設】 「無理をするな。折角拾った命を捨てたいのか。」 ただの怪我であればまだしも、貴方も頭へ相当な傷を負っている。記憶が一瞬混濁するほどだ。無理をすれば悪化する可能性だって否定出来ない。諫めるような言葉が出る。 「…すまんな。守り切れなかった。」 「こうなってから分かったが、二人とも、恐らくは ノッテが原因 だ。俺がもう少し早くに腰を上げていれば、と悔いている。」喪った悲しみ、苦しみ、全てよく分かる。 自分も味わったことがあるものであるからこそ、痛いほどに。 「まだ独りではないだろう。お前さんには残っている者たちがいる筈だ。だが、今は泣いておけ。」 ただそれだけ、零す。 (-32) 2022/08/24(Wed) 9:18:36 |
【人】 ガット・リベロ ルチア>>4 リカルド 「……A……」 ずるり、足を向けた先で。 それが何か語りかけてくる。 ……これまでと少しだけ違う感覚を得た。 わずかに懐かしい感覚を得た。 「……あ…なた。わたしを 知っている人?」 危うそうにふらついていた少女が、 ぴたりと全ての動きを止めた。 (5) 2022/08/24(Wed) 9:52:28 |
【秘】 家族愛 サルヴァトーレ → 愚者 フィオレロ祭りの少し外れ、閑静な街路で男は花を見ていた。 ここ数日、島の全体が文字通りお祭り騒ぎの雰囲気に包まれている。酷く活気に満ちて陽気なそれを嫌いではなかったが、浮き立ちすぎた空気は男の日課には不似合いだった。 花を選ぶ。菓子を選ぶ。装飾品を選ぶ。 愛する者たちに贈る様々を手に取る。それを手にした、口にした、身につけた彼ら彼女らの顔を思い浮かべる。笑う声を耳に思い出し、ぴったりのものがあればそれと決める。 心に寄り添うように、言葉を交わすように、なるべく雑音がないのがいい。 だから男はそこにいた。青のオキシペタルム────ブルースター────をその手に持って。 声をかけられれば緩慢にそちらを見、それから柔和に笑うだろう。 「Ciao.」 もう一度青い花に目をやる。 「そうなんだ。知り合いに子どもが生まれたもので」 (-33) 2022/08/24(Wed) 10:06:46 |
【秘】 銀の弾丸 リカルド → ”復讐の刃” テンゴ【隠された医療施設】 本来であれば絶対安静の重体であることには変わりない。 頭、脳への損傷は傷が軽く見えても油断ならないことは、一般人であったって理解してる事だ。 それでも、動けるならば動かなくては。 今の状況が、真面目すぎる男を大人しく寝かせるには弱すぎた。 腐った阿呆どもに任せていては、アルバとの交渉だってきっと決裂しかしないだろう。 冷静になれ、考えろ。 自分がどのように動くのが最適解なのかを。 ……ただ、それでも。 「……っ、う」 今だけはこの喪失感を隠せそうもない。 男は正しく、上司を愛していた。 それが色恋のような感情ではなくても、確かに愛していた。 一生忠義を尽くすつもりだった。 ラウラを幼馴染の元へ帰すつもりだった。 感情の種別はさておき、彼女にとっても上司は最愛の相手だったはずだから。 まるで自分のように、妹のように見守っていたのだから。 (-34) 2022/08/24(Wed) 11:24:23 |
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