【人】 “小雪” 篠花ーー回想:葵とーー なるほど、祝福ね。 確かに、萩の花と雪の色だわ。 [鮮やかな色は確かに神秘的であり、祝福と言われても納得してしまう。 後半の件はナンパ?等とは思っていない。 ふと、自分の髪のことを考えてみて。 黒髪が多い一族の中で銀髪は 今は 私一人。環境のせいで虐められることはなかったけど、“周りと違う”という事実は変わらないので、思うところがあるのはわかるつもり。 大寒域では白い髪が普通、黒髪が珍しいらしい>*7 ]大寒に生まれていれば、銀の髪の私は灯守りにならずに済んだのかしら。なんてことを考えたり。 たらればなんて考えたところで詮無いけれど。 (28) 2022/01/21(Fri) 19:30:10 |
【人】 “小雪” 篠花[ひとの心って難しいわね。 ひとの心を暴くつもりも、踏み込むつもりも私にはない。 ]ゆっくりとでいいから信頼を得て、向こうから話してくれるのを待つつもり。 ……できれば、無理になる前に教えてほしいけれど。 それをするのは彼女次第。 打ち明けてもらえるほど、私は信頼を得られているかしらね。* (30) 2022/01/21(Fri) 19:30:38 |
【人】 灯守り 大寒[ 裸足の大寒様を心配くださったのかしら。 それともお願いされたからかしら?>>163 お世話係のメイドさんや、執事さんが 雪のドレスに合うような、 綺麗な白のヒールを持ってきて下さいました。 それをわたしは全てお断りします。 一様に皆困った顔をして、けれどすぐ下がりました。 ……始末書だとか、天乃様に任せておけだとか 大寒域の灯守りは面倒なのしかいないだとか。 それに似た色んな言葉がちいさく囁かれたとしても わたしは、窓の外を眺めて知らないふりして 会合までそのまま、素足を晒していました。 中央域は、いまだ慣れません。 好きでは、ありません。 まるでわたしのうまれた場所を思い出すようです。 『大寒』 その時がくるまで仕舞い込まれた――― ] (31) 2022/01/21(Fri) 19:35:42 |
【人】 灯守り 大寒[ 灯守り様が集う円卓には空席も少しありました。 揃うことは殆ど無いのかもしれません。 もし、わたしの光が必要だったのがローザならば わたし、もうここには要らない。 あのねむる雪のせかいへと 戻ってしまってもよかった。 それでも会合の席についたのは、 灯守り様方に少し興味を抱いたのかもしれませんね。 冬のわたしは、 夏の灼けるような暑い痛みをしりません。 春の芽吹く淡い風も、秋の稔りの土の感触も。 そんなことを言っても会合中、 内容半分程度にしか聞いていないわたしは、 ローザや、友人の妹分である啓蟄様に 退屈をのせた紙飛行機のお手紙を飛ばすのを とてもとても、我慢したりして。 立春様の四季のお祝いの話を、 ひとつの季節のはじまりの季節を ひとつお隣に座る立春様ごし、 ぼんやり聞いていました。 ] (32) 2022/01/21(Fri) 19:37:32 |
【赤】 灯守り 大寒[ 立春様はとても可愛らしい方でした。 先代様が引退なさるとお伺いしたときは やはり少し寂しくもあったのです。けれどね。 ……そうそう、こんなことがありましたね。 ] お役目ご苦労様です、立春様。 そんなに緊張なさらなくとも大丈夫ですよ。 わたしは大寒と申します。 どうぞ仲良くして下さるとうれしいわ。 [ わたしは至って普通に ご挨拶をしたつもりでしたけれど 沢山の言葉が迷子になっているご様子です。 鍵の使い方はわかりますか? と、そんなお話しをしたはずが ……あら、お姉様のお話しだったかしら? 彼女は必死だったかもしれませんが、 わたしはとても楽しくきかせていただきました。 今日は無事にお役目を果たせているかしら。 自分はおサボり灯守りなのだけれど、 緊張の顔が見えたなら、大丈夫よ。と。 にこやかに微笑んだでしょう。 ] (*19) 2022/01/21(Fri) 19:39:13 |
【人】 灯守り 大寒 ……かわいらしいもこもこ。 天乃様が選んでくださったのですか? ありがとうございます。 [ 白かった足は、カフェオレにつつまれて。 あたたかな温もりにすこし、 淡い微笑みを携えて。 ] 天乃様。 わたしの蛍になってくださいませんか? [ 大寒域に蛍はいません。 統治の役割においては御明家が蛍の代わりのような 役割を果たしています。 先代様の、その前の方には蛍を置いていたそうですが 先代様は、辛くなるだけだから、 ……と。ずっとおひとりでした。 わたしも先代様の蛍ではありません。 その意味をわたしは、いまだに 理解をしたような、していないような心地でいます。 ああそうだ、忘れていました。 ] (35) 2022/01/21(Fri) 19:43:51 |
【人】 灯守り 大寒……なんて、冗談ですよ。 天乃様、ありがとうございました。 靴は後程領域よりお返し致します。 [ 付け加えておかなければ あなたを困らせてしまいますから。 あなたの選択がただお気に召した 面倒な灯守りでいなければ、ね。 もう一度御礼の会釈をして、天乃様から離れて。 少し会場をお散歩してみましょうか。 *] (36) 2022/01/21(Fri) 19:46:13 |
灯守り 白露は、メモを貼った。 (a14) 2022/01/21(Fri) 20:16:20 |
灯守り 雨水は、メモを貼った。 (a15) 2022/01/21(Fri) 20:20:57 |
夏至は、ここまで読んだ。 2022/01/21(Fri) 20:24:42 |
灯守り 大寒は、メモを貼った。 (a16) 2022/01/21(Fri) 20:38:30 |
【赤】 灯守り 雨水 ― ぼくのお話4 ― [ある年の冬。雨水の地域に記録的な大雪が降った。 建物の入り口すらふさがったくらいだ。 先代は外の外気と領域の気候を合せるタイプで、ぼくは寒い、寒いとお布団にまるまっていた。 今日は大人しく勉強してるか、と流石に先代も引きこもっていた。そんな折、住人の一人が大変だとやって来た。 雨水さまがどうした? と聞けば、その人は別居している家族の家が雪のせいで屋根が半壊したとかで騒ぎになっているとか。 それは流石に灯守りの仕事じゃないんじゃ? と思ったし実際その手のプロの人がいっているみたい。 ただ、雨水さまは些細な困りごとでも人を動かせる立場だから。出来るだけ相談しろって言っていたみたいだ。 どうするのかな? と雨水さまを見たら、彼はなぜかぼくを見た。] 「よし、お前の出番だ。花雨」 (*20) 2022/01/21(Fri) 20:50:56 |
【赤】 灯守り 雨水[ぼくは目を丸くした。] ぼく、レスキューなんて出来る力ないよ? 「んな事は知ってる。そっちに期待するかよ。 能力だ。お前なら雪を溶かせるだろう?」 [ぼくの表情が止まった。 あの力を使ったから、怖がられたから それはぼくのトラウマだ。 首をぶんぶん、と振った。いやいや、と。] 「能力自体は確かに使い方ひとつだ。 でもな、悪いが使ってもらう。 俺は、手が届く範囲で俺の領域のやつを助ける 見てみろ、こいつ困ってるだろう?」 [そう言って飛び込んできた人を見た。 確かに困っている。雪で中に入れないまま時間が過ぎれば、それだけ中の人が凍死する可能性が高くなる そう思ったら、手が震えた。] (*21) 2022/01/21(Fri) 20:52:51 |
【赤】 灯守り 雨水 ……たすけ、たいけど 中の人、まで……とかさないって、わから……ない [流石に来た人がぎょっとした。 ぼくを、恐れた。 ……それは仕方ない事。 気分が凹みかけた時、肩を掴まれて目を見られた。] 「そういう時は、出来るって信じろ。 入り口の雪さえ溶かせばいい。 お前の能力は、今使えば人を救えるんだ。 俺が全責任もってやる。 失敗したら俺のせいだって言っていい。 だからやってみろ」 [……無茶苦茶だと思った。 どうして、そんなに ぼくを、信じれるのだろう どうして……ぼくに出来ると思う事が出来るんだろう。 ただ、人を救える。 その一言が、ぼくを立たせてくれた。] (*22) 2022/01/21(Fri) 20:54:22 |
【赤】 灯守り 雨水[結論から言えば、ぼくは能力をうまく使えた。 以前の時は感情的になりすぎて暴発しただけだった。 使おうと、意識すれば範囲や対象は選ぶことが出来た。 ぼくは色々お礼を言われつくして、終わった後暫く立ち尽くして手をにぎにぎしていた。 どうした? と雨水さまに聞かれてんー、となる。] ぼくって結構すごい? [そう言ったら大物だなって大笑いされた。 それから、先代はぼくに手袋をくれた。 これがあれば大丈夫だ。っておまじないの言葉と共に。 下手に使わないって心理的ストッパーにしたかったんだろうけれど ぼく個人としては、プレゼントだって嬉しくなっていた。 それ以来、夏以外はその手袋をつけるようなったんだ。]** (*23) 2022/01/21(Fri) 20:55:56 |
【赤】 灯守り 小満――あの頃の話―― [さて、本当に不安はなかったのか、少し記憶を辿るとしよう。 いやしかし、気づけば在位も長くなったものだ。この頃のことを覚えているのが一体何人ここに残っているだろう。 もう冬至か、それと同じだけ在位しているようなやつくらいしか知らないんじゃなかろうか。 誰も知らないならそれでいい。だから取り立てて語る気はなかったが、ちょうどいい時分だし、酒も入っていい気分だし、口は固くしたままでも、頭は柔らかく時を遡るのも悪くない。 私がこの会合に初めて参加したときは、肩書につくのは蛍でもましてや灯守りでも何でもなかった。 ただ『灯守りに目をかけられているだけの一般住民』がそこにいたのだ。] (*24) 2022/01/21(Fri) 21:13:09 |
【赤】 灯守り 小満[先代小満を知る人はもう小満域にも残されていないだろうが、大変に豪放磊落、しかして器も心も広いお方だった。 私とは別の方向に自由な人だったが、職務には実直で中央の人間からの評価もよかったらしい。 風のような人だったと思う。初夏に青葉の中を走り抜けていく涼風。簡単に捕まえることはできないが、吹けばその場が明るくなり、心地よく目を覚ましていくような。 その人がある日突然目の前に現れて、俺の下につかないかと言ってきたのだ。 空耳か人違いかと思って何度か目を瞬いたり周りを見たりしても状況は変わらず。 『――嫌ですが』と言ったら、大声で笑われたことは覚えている。] (*25) 2022/01/21(Fri) 21:13:31 |
【赤】 灯守り 小満[そうだよなぁ、と言いながら、けど悪いな、そんなに拒否権がねーんだわ、とやや強引に領域に連れて行かれた。 知らない名前の茶を出され、茶菓子を出され。その時の茶の味は思い出せないが、出してくれた紅花栄がまあ素晴らしく目を引く美女だったのはわかる。] お前さん、能力持ちだな。 [小満は言った。私は否定も肯定もしなかったが、とうに返事はいらないようだった。 だんまりの子供に話は続く。] (*26) 2022/01/21(Fri) 21:14:08 |
【赤】 灯守り 小満お前さんに保護や補助が今以上に必要かといえば悩みどころだが、なんとなく……そう、なんとなくだな。 俺の灯りがお前さんを選んだ、そんな気がしてんだ。 無茶苦茶を言うし一方的だと思うだろ? 俺もそう思うし、悪いと思ってる。 まあ、しばらくは外と行き来でいいから、俺のとこに来てくれないか。 [その時は知らない、というか気にも止めていなかったが、おそらく小満の灯りは、随分と弱っていたのだろうと思う。 次代の天命を、どことなく勘づくくらいには。 今思えば、記憶にある笑顔の中に、微かに苦さを感じた。 しかし、急なナンパ癖>>0:235は先代譲りかもしれない。 感染ったとは考えたくない。] (*27) 2022/01/21(Fri) 21:15:17 |
【赤】 灯守り 小満[しかして蛍でもない灯守りの弟子、というものは、さしたる仕事がない。 あの小満は本当に正しく仕事のできる灯守りだったので、蚕起桑食の支えもあって仕事はすらすらと片付いていったし、私は文字通りの意味での見学ばかり。 紅花栄に屋敷のことを教わったり、茶や料理を教わったりしたほうがよくよく身についている。 あとは麦秋至と領域の花畑で昼寝をしたり、笛を吹いて過ごしたり。そもそも直す気があったのか知らないが、浮雲のような私の性格が正されることはついぞなかった。 そんな折、とにかくいるだけでもいいから見て行けと、私はこの会合の場に連れてこられた。 蛍の席を勧められたが断った。そこは私が座していい場所ではないからと、無駄な頑固ぶりを発揮して円卓の少し後ろで突っ立っていたっけ。 そうして本当に何もせずいたから――うん、やはり不安はなかったな。 なにせ責任など何一つなかったんだから。] (*28) 2022/01/21(Fri) 21:15:43 |
【赤】 灯守り 小満[それから蛍代わりに何度か連れてこられ、覚えたことはこのお固い灯守りの仕事においても、四角四面なものばかりでないこと、蛍任せだったり、どころか出席自体しないようなのもいること。 そんなもんか、と思ったのもあって、自分の座る椅子が小満の席になっても、緊張でトチるだとかとは無縁だった。 むしろ適当に構えすぎて、資料は不足しているわ調査は足りてないわで傍にいた蚕起桑食はてんやわんやだったが。 それからだ、会合まわりを蚕に頼むようになったのは。 若い若い灯守りの、青い時分の話だ。 わざわざ人に語るようなことじゃない*] (*29) 2022/01/21(Fri) 21:16:16 |
灯守り 小満は、メモを貼った。 (a17) 2022/01/21(Fri) 21:20:52 |
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