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【人】 黒薔薇 フィエ クルーザーまで… え、すごい……。 養父って、あ、ジャヤートのお父さんの… 良くは知らないけど、映画のコーディネーターって 段取りとかよくないとできないんでしょう? すごい、ね…… [今さらに、隣にいるのは本当にすごい人なんだな、と思う。 いや、昔だって魔王だったという事だから、それはもちろんすごいんだけれど、私と会った時はすでにその肩書は昔のものだった…はずだから。 ううん、でも気後れすることはない、と思う。 彼は私を一人の人として愛してくれたわけで… 私にとっても、彼の肩書に惹かれたわけではない。 ただ、純粋に私を好きだと言ってくれて、私に逢う事を人生の一番の目的にしてくれた。そのまっすぐなひたむきさに心を打たれずにはいられなかった。そういうこと。] えっと、じゃあお邪魔します。 ……わ。 ………すごいね… [クルーザに乗り込めば、さすがに声が漏れる。 青い空と青い海が広がる先の水平線が、切り取られたようにくっきりと。] ほんとに……すごい。 あなたは…私を本当に違う世界に 連れてってくれる人、なのかもしれない。 [思わずそんな感想を漏らした。] (35) 2023/09/22(Fri) 23:01:31 |
【人】 黒薔薇 フィエ うん?どうしたの、ジャヤート。 …うん、昨日話してた誕生日ね。 昨日? [ちょっと意外な答えだったので、一瞬小首をかしげる。 でも、すぐに理解した。 彼が私に逢うために生まれてきてくれたこと。 それを思えば、むしろその答えは当然だったかもしれない] それは…私も同じかもしれない。 私の時間も、なんだか長い間止まっていて、 同じところで足踏みしていたような、 そんな気がしてたから。 色々と奇妙な縁だったのかもしれないけれど、 あなたとこうして巡りあえて… 私の時間も、また動き出してるみたいな、 そんな気がする。 (36) 2023/09/22(Fri) 23:09:40 |
【人】 黒薔薇 フィエ Unbelievable sights ˌ Indescribable feeling ˌ Soaring, tumbling, freewheeling Through an endless diamond sky……♪ [ふとそんなメロディが唇から漏れたのは、昔見た映画のせいだろう] ……あ、ううん。あなたは… アラジンみたいだなっていう意味。 見たことある…かな? うん、それならやっぱりお誕生会をしましょう。 あなたがこの世界に生まれてきてくれた事… そんな素敵なこと、お祝いしなくちゃ、ね。 [そう言って彼…ジャヤートの顔を見つめ、顔を上げて私から唇をかわそう。] あなたは私にまだ見たことのない景色を見せてくれて… 代わりに私はあなたに、人として生きる喜びを いっぱい教えてあげられたら… そうしているうちに、私達は世界の果てまででも、 一緒に行けるかなって。 そんな気がしたの。 だから… これからもよろしくね。 ジャヤート… 私も、あなたの事、愛してます** (37) 2023/09/22(Fri) 23:16:38 |
【人】 黒薔薇 フィエ これから私達はどうなるんだろう。 先の事はまだわからない。 でも、きっと私はほどなく今いる住まいを離れて、 彼と共にアメリカに渡る。 その前に両親には会って伝えておかないといけないけれど… 二人とも、住む国には拘らない人だからきっと大丈夫。 ジャヤートの養父という人とその家族に会って… それから友達にも逢おう。 私の料理の腕をぜひ見てもらいたい。 そうして…二人少し落ち着いた頃には式を挙げて、 あのレモンイエローのドレスもどこかできっと着て… 彼の仕事を傍で見守り支えもしながら、 あるいは先に家族が増えたりするのかもしれないけれど… (38) 2023/09/22(Fri) 23:38:02 |
【人】 黒薔薇 フィエ 落ち着いた頃には、私も自分の持ち続けている 夢を叶えられたらいい。 あのお店の名前は確か、次に何が起こるのか 来客を楽しみにさせたい、 そんな思いでつけられたものだったはず。 それなら、私もそれに倣おう。 ――「Lord and Black Hare」。 きっとそのお店にはそんな名前がついていて、 訪れるお客様の数は少なくても一人一人に、 心行くまで日常の喧騒を忘れた素敵な一時を 過ごしてもらえる場所で… そうなれたら素敵だなって思う。 (39) 2023/09/22(Fri) 23:39:41 |
【人】 黒薔薇 フィエ ……ううん、なんでもない。 これからの事、考えてたの。 ね、この船、今からどこに行くのかな。 ……ううん、どこでもいい。 好きなところに連れて行って? [彼に聞かれたら、私は笑ってそう答えたはず。 ここですらまだ道の途中。 私たちの人生は冒険で、これからもずっと続いていく。 だけど、これで私の話はひとまずおしまい。 とても長い時間がかかってしまったけれど、 私たちの道はこうしてつながって、 私は、私の隣にいるこの人と一緒に、 ずっと二人の道を歩いていく**] (40) 2023/09/22(Fri) 23:44:33 |
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