【赤】 空虚 タチバナ― 名もなき病室 ― [闇に溶けた先は、どこかの病室だった。 20年程前には誰かが生きようと足掻いていた場所。 今となっては薄暗く、薄汚れた一室でしかない。 身体を離すことを許さず、古いベッドへ押し込む。 軋んだパイプが耳障りな音を立てた。] ……ん、 [合わせた唇もまた、生者と離れた冷たさがあった。 しかし自ら誘い込んだ腔内は温かく、 瑞々しい唾液がくちゅりと音を立てる。 明確な実体化が感覚さえも鋭敏化させるのか、 舌が顎裏に触れる度、肩を震わせ甘香を吐いた。] ハぁ、……もっと、 [優しいだけなら現実でもいい。 彼に死の意味を刻み付けなければならなかった。 ひやりとした手が彼の両耳を塞ごうとする。 上手くできたなら、再び唇を寄せて くちくちと口腔を舌が泳いだ。] (*12) 2022/08/11(Thu) 21:21:30 |
【赤】 空虚 タチバナ[そうして、触れて、重なって、 埋め込んだ種≠ゆっくりと育てていく。 痛みは彼の意識を少しずつ侵そうとするし、 彼がここから脱すれば、 種≠ヘ何の痕跡も残さず消えるだろう。 あるいは、快楽さえあれば彼の苦しみは遠のく。 痛いのはつらいけれど、 痛いのが消えてなくなるのは気持ちいいでしょう?] ……ね。この夢の中だけが、 あなたに理由を与えてくれるの。 [彼の内側に痛みと音と甘さを注ぎ込んで、 正常な現実から引き離そうとした。]* (*13) 2022/08/11(Thu) 21:23:26 |
空虚 タチバナは、メモを貼った。 (a17) 2022/08/11(Thu) 21:32:04 |
【赤】 名坂愛子ん、んんっ…… [悪夢はまだ続いている。 とはいえ、種類が変わったけれども] ぁ、いゃぁ…… [妹の死体は目の前から消えた。ここで知り合った女性と男の子もいない。 暗い空間の中、体中に湿り気を帯びたナニかが這ってきている] ぁ、ぇ……だ、れ? [体中に絡みつくナニか。それの正体が何なのか判別はつかないけれど、良くないものなのは直感的に分かる。 現実>>*7でも、彼女の手によって影でできたナニかが絡みついているのと同期するように、夢の中の何かも同じように私の体を上っていく。 どうにか抵抗しようと体を動かそうとしても、身じろぎするばかりで振り払う事も出来ず] (*14) 2022/08/11(Thu) 21:34:58 |
【人】 名坂愛子ゃ、めて…… [寝言で拒否はするけれど、さてどんな反応が返ってくるか。 夢と現が曖昧になりながら、だんだんと意識は覚醒し始めていく]* (59) 2022/08/11(Thu) 21:35:24 |
【独】 空虚 タチバナ/* 掌に頬を寄せてくれる仕草も拾いたいんだけど いかんせん文章がなげえ ちぢめて ちはやくんには何もかも感謝 がんばろうね (-25) 2022/08/11(Thu) 21:35:51 |
【人】 水子たちの霊 ヒルコ―分娩室― 部屋全体に、強烈な死の臭いが満ちている。 「空気が重い」と形容すればいいのだろうか? 湿気とは違う、肌にまとわりついて離れない、例えようのない「嫌な空気」。 その理由が、この部屋の中央に「在る」人物の発する怨念の深さだと言う事は、同じ怨念の自分だからわかる事だが。 (60) 2022/08/11(Thu) 21:36:43 |
【人】 水子たちの霊 ヒルコ人物の様相は、あえて詳細な描写を省くなら、『酷い有様』だった。 その有様を部屋の真ん中、分娩台の上に乗せられて、これ見よがしに晒されている。 よほど、趣味の悪い相手に捕まったのだろう。 ―――少女と共に居てくれるのが、カナおねぇさんで良かったと心底思う。 一つ、溜息を吐いて「人物」に歩み寄る。 このまま、この「人物」を晒し者にしておく気はない。 同じ人ならざる者ではあるが、趣味嗜好はそれぞれだ。 少なくとも、この状態を悪趣味であると、自分は断じた。 (61) 2022/08/11(Thu) 21:37:05 |
【人】 水子たちの霊 ヒルコ→地下通路 「人物」への対応を終えて、分娩室を後にする。 「人物」の背格好は、少女と似通っていた。 そして、何よりその髪色。 他人の空似かもしれない。 けれど、もしかしたらあの「人物」が『イモウト』かもしれない。 少女が、あのままカナおねぇさんと共に、この病院の一員となるなら、それもよし。 けれど、もしまだ『イモウト』を探し、『私達』を呼ぶなら、その時は分娩室に案内するとしよう。* (62) 2022/08/11(Thu) 21:37:24 |
水子たちの霊 ヒルコは、メモを貼った。 (a18) 2022/08/11(Thu) 21:39:43 |
【人】 四谷 隆史[消えた人間の話、を聞いても。セキさんは顔色1つ変えず話を受け入れる。 それは大人だからだろうか。それとも。] えっ、と。いきなりっ、床が底なし沼みたいに チハヤさんを……っ。 それであたりが真っ暗闇になって。それで…… [それで。] (俺が殺した子のことを指摘する声) 過去の俺の罪が、追いかけてきた。 [ぽつ、と零した言葉は掠れていた。] (63) 2022/08/11(Thu) 21:40:42 |
【独】 空虚 タチバナ/* タチバナは勢喜くんのご家庭に比べたら大したことない感じに調整してます 被ってないはず いけるいける 諸手を挙げて被害者だーって言えない立ち位置にしたかった 人間性を残す代わりに根の善良さは少なめ (-27) 2022/08/11(Thu) 21:43:13 |
【人】 四谷 隆史[どうして?なんで。と 問いかけることもできず、はくり。と口を開閉。 俺の顔色はきっと紙のように白くて それで。] ……死にたいひと、って。 どんな、気持ちなんすか。 理由、とか、そういったの、 聞いたら迷惑、かけるってわかってるから 言えないかも、とは。思うんです、けど。 ……でも、命全部捨てても構わない程 この世界は――……苦しいものだった? ・・ また、俺は。 [俺の所為じゃない、と。彼を見送るのだろうか。 ――嘗て屋上から飛び降りた彼女みたいに。 助けてくれた優しい人を。 止める資格もないのは、わかってるけど。 それでも。1人で死なせるの、見送るのは とても さみしい。と、呟きを。*] (67) 2022/08/11(Thu) 21:43:25 |
四谷 隆史は、メモを貼った。 (a19) 2022/08/11(Thu) 21:45:14 |
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