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人狼物語 三日月国


234 【身内】不平等倫理のグレイコード-0010-【R18G】

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【人】 看守用 バンドッグ


焼き立ての串焼きを一本頂き、もしゃ……

「素材の味」


塩胡椒を取りに行った。
後から味変がしやすくて良いのかもしれない。
(27) 2023/12/06(Wed) 0:30:40

【人】 看守用 バンドッグ


グラタンと串焼きを平らげ、
今日の昼食はデザートもあるのだなあと
フルーツサンドに手を伸ばしつつ。

「うむ、これも美味い」

「……夕食も頑張らねばなあ」

頑張ります。
(28) 2023/12/06(Wed) 0:42:54

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔
『居たぞー!捕まえろー!』
『あんな所 俺達にゃ無理だって!』

『あれ…? 捕まえても捕まえても 
うさぎの数が揃わないぞ……』

『馬鹿 檻が開きっぱじゃないか!』

「…………」

「攻略するまでもないのではないか……?」


動物の大半は飼育用が引き付けてくれているし。
道中疎らに居る動物をどうにかして、
サーカスのテントまで辿り着けば終わってしまいそうだ。
情報が無い以上、ボスがどうだかはわからない話ではあるが。

一先ずは軽く入口付近の探索をしている事にした。


『あーあ このままずっと 走り回るだけの 
飼育員なんて役割 やめたいよ…』

『動物が居なけりゃ 仕事なんか しなくていいのよ』
(G3) 2023/12/06(Wed) 0:51:34

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「んぶっふ」


「……失礼した」

頭にオウムを乗せた給仕用はあまりにシュールな姿だった。
モニタリングをしているであろう監察官殿もきっと
何とも言えない顔をしていたはずだ。
小官は悪くない。心の内で意味の無い言い訳を連ねながら。

「確かにストレス緩和の為のバーチャルとしては
 いっそこちらの方が正しいあり方のように見えるが…」

どちらにせよ看守用のストレス値には関係の無い事だ。
ただ、他のグレイ達が楽しめれば良いとは思う。
そう思いながら、動物の檻や空の檻を横目に歩く。
ふと妙に静かな檻を見る。

『私の役割は これでいいの』

「…………」

「イーサン殿。この層も……何か様子がおかしいぞ」
(G5) 2023/12/06(Wed) 13:59:40

【人】 看守用 バンドッグ


「……まあ、カムイ殿が監督してくれるゆえ
 それなりのものにはなるだろう。きっとな」

上がったハードルに見合うかはわからない。

「ふむ?まあ、そうだな。これまでよく戦ってくれていたのだ
 きちんと休息を取るのだぞ。」

筋肉痛はともかく、塔に行かない事には納得したようだった。
第二層は逃げないから大丈夫。多分。
(29) 2023/12/06(Wed) 14:05:10

【秘】 看守用 バンドッグ → 愛玩用 アトリ


姿勢正しく勧められた椅子へと掛けて、壁の写真を見る。
一組の男女とアトリの写真。
きっととても幸せそうに写っているのだろう。

そうして、ぽつぽつとあなたが話し始めれば
視線は真っ直ぐにあなたの方へ。

「……そうか」

看守用には、家族というものが無い。
だからわかったような事を言う事はできない。
嘘や世辞は言えない。そして好きでもない。

「過ぎた事は、悔やんでも仕方ない。
 だが悔やみたい気持ちは良くわかるのだ」

悔やんでも仕方ないと、頭ではわかっていても。
それでも悔やんでも悔やみきれない。
そういった事は、看守用にもある。
(-127) 2023/12/06(Wed) 14:19:50

【秘】 看守用 バンドッグ → 愛玩用 アトリ


「アトリ。
 君にできる事は、その分まで幸せになる事だ。」

「それで…もう同じ事が起きないように、
 もう一度、過去の後悔をやり直したいと思うなら。」

看守用にも、やり直したい、過去の後悔はある。

「いつか、弟や妹が欲しい、と言ってみたらどうだ」

看守用には、家族というものはわからない。

人間の子どもができたら、グレイの子どもは、
その居場所は奪われてしまうのかもしれない。
けれど恐怖や諦観に平服するよりも、
向き合う事を選ぶのが、バンドッグというグレイだった。
(-128) 2023/12/06(Wed) 14:20:29

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「この場合、正気を疑うべきは本社の方だな。
 前時代の名残にせよ、……」

『ああ 檻の中に入っちゃえば』
『あんな役割なんか 捨てられたのね』

『こんな簡単なことに 
どうして今まで 気付かなかったのかしら』

何かを思うように肩のポッドをひとつ撫で、檻の中の人間を見る。
檻の中の人間はぶつぶつとうわ言のように
意味のわからない言葉を繰り返すばかりだ。
仮にNPCとしてもあまりにも不自然な形で。

「……いや。しかし、小官には……
 これはそう簡単な話ではないように見える」

「イーサン殿にも覚えがあるのではないか?
 一層で遭遇した……あのバグエネミーだ」

ギミックの一部として進路を塞ぐ、それが役割のNPCが。
役割を返せと叫び、襲い掛かって来た。
それはあまりに──感情的・・・に。

そして、どちらも、『役割』に何某かを固執するように。

「……NPCが、プログラムに無い意思を持ったというのか?」
(G7) 2023/12/06(Wed) 15:47:37

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「何らかの意図……か
 そうだとすれば何の為にこんなものを仕込んだのだかな。
 ただテストプレイの妨害の為とも思えん
 全てが偶然ではないのであれば、何を目的としている……?」

一層のようなバグエネミーが続くなら、妨害とも思えた。
しかし今目の前に居るこれは、違う。
ただ、何らかの意思によって、自ら役割を放棄している。
ギミックにも関わる事無く、ゲームの進行を邪魔するでもなく。

正直言って、不気味だ。
しかしただそれだけで済ませるにも何か引っ掛かるものがある。

「…調査を続けるべきか、一度戻り本社の指示を仰ぐか。
 監察官殿に判断を仰いでもいいが…イーサン殿はどう考える?」
(G9) 2023/12/06(Wed) 16:49:33

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「隠蔽……いよいよきな臭くなって来たな」

「了解した。
 監察官殿は引き続きモニタリングを。
 調査及び探索は小官らに任せて欲しい」

何か思う所があるのは人間である彼も同じなのだろうか。
詮無い事を考えつつ、監察官からの応答には、そう返して。

「小官としても放置するには色々と気掛かりだ。
 この先にもバグが発生しているようなら
 後続にも影響が無いとも言い切れん。
 懸念材料は早くに片付けておきたい」

給仕用の言葉にそう返せば、戦闘を極力回避しつつ
足早にサーカスのテントまでの道を行くだろう。
その途中。

「グレイは換えが利く、とは良く言うがな……
 小官にとって、
 給仕用のイーサン・・・・・・・・は今ここに居る君だけなのだぞ。
 簡単にやられてくれるなよ。寝覚めが悪い」
(G11) 2023/12/06(Wed) 17:40:52

【秘】 看守用 バンドッグ → 愛玩用 アトリ


「確かに、こうして小官らに話せたのだ。
 それがいつになるとしても…きっと言えるだろう」

きっと、招集された先で出会ったグレイに話すのと
両親その人に話すのとは、話が違うだろう。
けれど、こうして勇気を出して話せた事もまた確かなのだ。
それがたとえ小さな小さな一歩だったとしても。

「アトリ。時には、どんなに辛くとも
 ちゃんと向き合わねばならない時がある。
 それが自分にとって大切な事であれば、あるほどだ」

壁に並ぶ写真を見遣る。
自分の幸せが誰かのそれを奪ったものだったと知った時、
その時の辛さは、察するに余りある。

「ちゃんと向き合おうと思えたなら、アトリは偉いのだ」

それでも向き合う勇気を、きっとあなたは持っている。
(-133) 2023/12/06(Wed) 18:04:14

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「ああ、フーグル殿も来たか」

少し遠くから聞こえる声に片手を上げ、
こちらも少しばかり声を張った。

二人が居るのはサーカスのテントのほど近く。
道の途中、疎らに居る動物は餌付けされており
少し走ればすぐに合流できるだろう。

「この階層のつくりを考えるに、
 恐らくここにこの階のボスが居ると思うのだが…」
(G14) 2023/12/06(Wed) 18:37:07

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔
『さあ さあ! これより始まります』
『サーカスの目玉 動物曲芸・・・・!』

『動物たちの 入場です!』

『ヒヒーン』

『ぐるるる』
『ぱおん ぱおーん』

「……は?」

大きなサーカスのテント、その入口に踏み込む。
入ってすぐ、大きなステージは既に賑わっていて。
そこではステージの目玉が上演されていた。

前足を揃え、小さな台に二足で立つ『動物』。
火の輪潜り、縄跳び、一輪車。
スポットライトの下で、調教師達の統率の下。
さまざまな芸が披露されている。

『動物』は全て、人間だった。

「な……なんなのだ、これは。
 役割を放棄した……バグの結果が、これか?」

バグによるものか、調教師も『動物』達も
こちらに敵意を向ける様子は無い。
この見世物が終わり次第、サーカス小屋は店じまい。
次の層への道が、開けるだろう。
(G15) 2023/12/06(Wed) 18:38:21

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「そんなものが……望む役割と言えるのか」

誰かに無理矢理当て嵌められたような姿でも。

そんなにも、それほどにまで。
自らに与えられた役割を捨ててしまいたいのだろうか。
そんなものが救いになってしまう程に、
嫌気が差していたのだろうか。

「……この階層で、小官のすべき事は無いようだな」

構えていた盾と銃を下ろす。
かぶりを振る。
傍らに居る給仕用にも言葉は届きそうにない。

『動物』達の鳴き声と、調教師達のおどけたような掛け声と
愉快な音楽だけがただ流れていた。
(G18) 2023/12/06(Wed) 19:07:56

【秘】 看守用 バンドッグ → 愛玩用 アトリ


「う、うむ……それで頑張れるなら、やってみよう…」

看守用ともなれば、このバーチャルから現実へと戻れば
再び会う事は、そう無いだろう。
よっぽどの事が無い限りは。

席を立ち、あなたの傍へ。片手を上げ、ふと。
分厚い手袋越しでは嫌だろうか。
そう思って、片手の手袋を外して。

素手になった片手をあなたの頭にぽんと乗せて、
ぎこちなく、髪を引っ掛けないように。
知識としてはある撫でる、を実行してみる。

何せ看守用、撫でた事も撫でられた事も一度も無い。
見様見真似ですらないが、お気に召しただろうか。

「……嫌では、ないか?」
(-140) 2023/12/06(Wed) 19:55:08

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「…少なくとも、この光景に関しては
 バグによるものだというのは間違いないだろうな。
 恐らくは、ここにも本来の形があったのだろう」

恐らくは。
動物を酷使する、人間の調教師のエネミー。
一層のボスと同じように、それを倒すのが
このサーカスのコンセプトだったのではないだろうか。

「しかし……これも何者かによって
 本社側のログからは隠蔽されているのだろう。
 監察官殿にはモニタリングで伝わっている。
 となれば報告すべき事も無いが……」

「とはいえ帰還後に情報共有は行っておくべきか。
 念の為、このテントには入らないように、とな」
(G20) 2023/12/06(Wed) 20:03:54

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「役割も何も、望んだ果てが、これでは……
 小官にはこれが幸福だとは思えんのだ…」

「……イーサン殿!!この先何があるのかわからんのだ
 単独行動はしてくれるなよ!」

がつ、ごつ。重い足音を立てて、後をついていく。
(G22) 2023/12/06(Wed) 20:45:19
バンドッグは、遠く響いた銃声に、『彼ら』の末路を悟った。
(a14) 2023/12/06(Wed) 21:22:09

【置】 看守用 バンドッグ


こちらは時間通り、夕食当番。

「洗って水気を切り、
 切った野菜を偏りがなくなるまで混ぜる…」

「サニーレタス500g……長径4cm以下……
 キュウリ300g……長さ5cm以下厚さ4mm以下……
 プチトマト300g……半分に切る……」

呪文のように指示書の内容を繰り返しながら
先ずは野菜と格闘する事にしたようだ。
一番失敗がなさそう、というより
失敗の余地がほぼなさそうなものから担当する事にしたらしい。

これが終われば少し手の掛かりそうな
鶏肉のネギ塩焼きに取り掛かるか、手伝うかするつもり。
(L2) 2023/12/07(Thu) 2:15:24
公開: 2023/12/07(Thu) 2:15:00

【秘】 看守用 バンドッグ → 愛玩用 アトリ


看守用は、自分の仕事に誇りを抱いている。
そして、自分の働く場所をそう悪く思ってもいない。
だからなんの理由も無しに、
それらを投げ出すような事はできないだろう。

それでも、看守用の働く場所はそう悪いものではない。
あなたが望むのであれば、
通話やメッセージのやり取り程度は許されるだろう。

「……そう、か?
 …頑張るのだぞ、アトリ」

看守用の手は、武器を扱う者の手だ。
大きな手だ。筋張った、硬い手だ。
それでも、確かに温度のある手だ。

わがままを聞いて、もう一度。
それから、頑張るのだぞ、の言葉と共に、
撫で付けるように一度、ぐしゃりと撫でて手を離した。
(-158) 2023/12/07(Thu) 2:55:46

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔
【ハノイの塔 第三層】

「ここは……駅か?」

給仕用の後を追って、次の層へ足を踏み入れる。

駅構内らしき造形、何処までも伸びる線路、放棄された電車。
現実離れした──寂れ、退廃としたような空気。
駅の形は成しているが、駅として機能してはいない。
総じて、確かに駅ではあるのだが、駅とは言い難い光景。

「……弱点の分かりづらい奴らなのだ。
 第二層では殆ど戦闘は無かったとはいえ──
邪魔だ!!


進路を阻みに現れた時刻表を横薙ぎに蹴り飛ばす。
データの集合体には、男女も老いも若いも無い。
ゆえに、ゲームとして設定されたそれらを把握しづらい。

「目的地は遠い。ここは一度帰還し、
 日を改め、調査の準備を整えたのち再び来るべきだろう。
 皆、それで構わないな?」

スーツ姿の男女らの間から見える遠景。
遠くぼやける程にまで延びた線路の先、病院らしき建造物。
挙動のおかしい、役割から逃れるようにするNPCの来る所。
その終点たる病院は、確かに繋がっているのだろう。

バグの根源たる何者かに。
或いは、バグを隠蔽する何者かにも。
(G26) 2023/12/07(Thu) 3:57:36

【秘】 看守用 バンドッグ → 点燈用 トムラビ


こん、こん、こん。
あなたの部屋に、きっかり三度、生真面目なノックの音。

「トムラビ殿。居るだろうか?」

夕食の準備が終わった後、或いは夕食の後。
そう声を掛けて、数分待って。
返答が無ければ、日を改めるつもり。

「少し……改めて話したい事があるのだ」

返答があったなら、そう続けただろう。
(-159) 2023/12/07(Thu) 4:17:48

【秘】 看守用 バンドッグ → 観測用 カムイ


こん、こん、こん。
あなたの部屋に、きっかり三度、生真面目なノックの音。

「カムイ殿、今は手は空いているだろうか?」

看守用が塔から帰って来た後の事。
返答が無ければ、部屋の主も居ないのに、
やっぱり生真面目に、失礼する、だとか言って。
暫しの間、あなたの帰りを待つ事にするだろう。

暫く待っても戻って来ないようであれば、日を改めるつもり。
あなたから返答があったなら、或いは、戻って来たならば。
失礼する、とか、失礼している、だとか言葉を掛けて。

以前と同じく、床の一段高くなった所に姿勢正しく腰掛けて。
今度は、手土産は持たずに。
やはり以前と同じく、本題から入るのだろう。
(-161) 2023/12/07(Thu) 4:49:02

【秘】 看守用 バンドッグ → 観測用 カムイ


「…カムイ殿は、塔の第二層には赴いただろうか。
 動物園をテーマにしたという、あれだ」

「そこにも、様子のおかしいNPC……バグが発生していた。
 そして、監察官殿曰く、何者かによって
 本社側にはバグの存在を隠蔽されているというのだ。」

攻略班に伝えられた情報をなぞる。
敢えて全員に周知しないのは、無用な混乱を避けるため。
本社に助けは期待できない、という事を。

「もはや偶然や人為的なミスによるものとは考えられん。
 いよいよきな臭くなって来たゆえな。
 情報共有がてら、君の見解を聞きたい」

「次の層、それらバグの来る場所は病院・・だった。
 そこで……
 カウンセリングAIを疑うのは、安直に過ぎるだろうか?」
(-162) 2023/12/07(Thu) 4:49:26

【秘】 看守用 バンドッグ → 点燈用 トムラビ


「……そうか?…失礼する」

部屋の中へと誘われれば、短くそう言って。
以前も少しだけ見えた、暗色の部屋の中へ。
置かれた座布団を見れば、
観測用の部屋と少しだけ似ているな、と思った。
とはいえ電気式のランプや木製の床、転がる原石など
あなたらしいものの方が多いのだけれども。

それから、まだ火のついていないアロマキャンドル。
ものは使ってこそだろうに、と少し苦笑したかもしれない。

「うむ、頂こう」

看守用の勤務地に、正座をする文化は無い。
ゆえに座布団には片膝を立てた形で座る事になるだろう。
恐らく、横向きに座り、半身をあなたの方へ向ける形。
(-191) 2023/12/07(Thu) 20:00:13

【秘】 看守用 バンドッグ → 点燈用 トムラビ


「して、本題なのだが……率直に言おう」

コップを傾け、お茶を一口。
そののちに、そう切り出した。

「トムラビ殿。君には男性に絶対服従するように
 コードやプロテクトが埋め込まれていると言っていたな。
 それをここで解除してもらったとも。」

「しかし……それは、このバーチャルから戻れば
 おそらく元に戻ってしまう、
 或いは再び同じものが施されてしまうのではないか。」

グレイ達にはバーチャルでの身体と別に、現実での本体がある。
データ上のものは確かにこのバーチャル内でも
影響を及ぼすだろうが、物理的なものはそうもいかない。

「一時的にでも解除された事で、
 君のストレスは大きく下がっただろう。だが、
 それでは根本的な解決には至らないのではないか?」

「君は……このバーチャルから、現実に戻った時。
 人間達と、どう付き合っていくつもりでいる?」

聞くに、未だ幾つかのプロテクトは残っているという。
それゆえに、あなたの本当の望みを聞く事は
叶わないかもしれない。それでも、仕方のない事を
仕方ないと飲み込んでしまいたくはなかった。
(-192) 2023/12/07(Thu) 20:00:59

【秘】 看守用 バンドッグ → 愛玩用 アトリ


「うむ、約束なのだ」

がんばるよ、と、アトリにも言ってね、と。
その両方に、そう返す。
生真面目な番犬は、約束を違える事は無いだろう。

「寂しいでも、辛いでもないが。
 近い内、駆け付けてもらう事にはなるかもしれないな。
 いやなに、思いがけず山程のチョコレートが
 手に入ってしまったのだ。」

思いがけず手に入ってしまった大量のチョコレートは
今も書類の代わり、デスクに山と積まれている。
どうせなら、このバーチャルが終わる前に
飽きるほど食べてもいいだろう。そんな考え。

「その時は宜しく頼むのだぞ、アトリ」

そんな『お手伝い』をひとつ頼んで。
引き留められなければ、
また後でな、と部屋を後にするだろう。
(-193) 2023/12/07(Thu) 20:18:30

【秘】 看守用 バンドッグ → 飼育用 チャコ


「……チャコ殿」

なぜ最初から諦めて掛かるのだ。

いつか言った言葉が脳裏をよぎる。

何某かの問題を問題と認めた時に、
真正面からぶつかる事を選ぶ自分がおかしいのだろうか。
頭の硬い旧型ゆえに、軍事用を基にしているゆえに、
決断できるだけ、割り切れてしまうだけの話なのだろうか。

「なぜ、決められないと思うのだ。
 なぜ、割り切れないと思うのだ」

「なぜ、伝えてやれないと思うのだ
 不幸にしたくないのなら、それを遺憾に思うのであれば
 他者の為、自分の為を思うのならば。
 その為には、時には痛みを伴う事もあろう」

看守用は、正しさに重きを置く。
たとえそれが行き過ぎたものとして排斥されようとも。
刑務官として、正しくあろうとするものだから。

「小官が良しとするのは、現状を不満に思う事
 そして、理想へ向けて進もうとする事だ」
(-199) 2023/12/07(Thu) 21:09:08

【秘】 看守用 バンドッグ → 観測用 カムイ


「可能性はいくらでも存在する……か」

眉間を揉む。やはりそう簡単な話ではないようだ。

「まったくもって、とんだテストプレイを任されたものだ。
 どのみちあの病院まで辿り着けば
 否が応でも、そこに答えはあるのだろうな。」

「しかしそもそも何がバグの根源だったとして、
 何をどうすれば解決するものかもわからんものだ」

本社からの助けには期待できない、となれば。
取れる手段は限られる。どうにかしてバグを解決するか、
或いはテストプレイの終わりまで本部に立て籠もって過ごすか。
思い付くものと言えば、そのくらいのものだろうか。

相手は本社側のログを改竄する事が可能な程度には
バーチャル内の権限を掌握している。
監察官に出来る事も限られているだろう。
(-205) 2023/12/07(Thu) 21:37:25

【秘】 看守用 バンドッグ → 観測用 カムイ


「……ああ、そう」

それから、と。
暫し考える間があったのち、そう続ける。

「イーサン殿は行ってしまった。
 一人で、向こうへ──塔の先へ。」

「まったく、あれだけ単独行動はよせと言ったのにだ。
 拳骨の一発でも喰らわせに行かねば気が済まんのだ」

給仕用はきっと、看守用らと共には戻らなかった。
そして翌日になっても、きっと。
本部にはその姿は無いのだろう。

「君の忠告は確かに覚えておこう。
 その上で、不測の事態に……
 起こり得る可能性に出来る限りの警戒をしよう。」

カウンセリング用AIだけ・・を疑うな。
やや思考に柔軟性の欠ける、融通の利かない看守用にとって
その助言は確かに適切なものだっただろう。

「感謝する、カムイ殿。
 君との対話は確かに有意なものであった」
(-206) 2023/12/07(Thu) 21:38:10

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「──
この阿呆が!!

 勝手に言いたい事だけを言いおって!!
 単独行動はよせと言ったのに一人で行くものがあるか!」

淀まぬ足取りで遠ざかっていく背に向けて、
こちらも一方的に言葉を投げ付ける。
撤退しない選択肢は無い。準備不足の上に数的不利となれば
更に最奥まで辿り着く難易度は上がる。

「せいぜい覚悟して待っていろ、
 そのツラ一発ぶん殴ってやる!拳骨もだ!!
 私は叩いて直る家電ですと言う準備でもしておくんだな!」

集団行動を乱す者には罰則を。
それが、刑務官として行うべきことだ。
(G29) 2023/12/07(Thu) 21:45:03