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人狼物語 三日月国


168 【飛び入り歓迎】Hospital of Delusion ー妄執の病院ー【R-18RP】

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【人】 空虚 タチバナ

[母の中で、今の幸せと私は結び付かないようだった。
 義父と妹がいない時、私を探しては叱責≠オた。

 妹がどんなに素直でいい子か、
 私がどんなに愚かで悪い子か。

 比較対象ができて罵倒の幅も広がった。
 実際妹は素直ないい子で、成績こそ私が勝っていたが、
 社交性も運動神経も何もかもが彼女の味方をした。

 けれど、私はもう子どもみたいに反論することはなかった。
 ぐっと歯を食いしばって、嵐が過ぎるのを待つように押し黙る。
 母はそれすら気に食わないとでも言うように、
 義父と妹に気づかれないよう、いつも私を睨んでいた。]
(201) 2022/08/11(Thu) 1:55:18

【人】 空虚 タチバナ

[母は賢くて優秀な人だ。
 まだ女性が働くことが当たり前じゃない時代から独り立ちして、
 子ども一人を抱えて生き抜いた。

 だから、仕方のないことだ。
 母だって我慢してきたのだ。

 だから、妹のお手伝いを母が褒めちぎっても、
 昔の叱責≠怖れて手伝わない私を嘆いても、
 事情を知らない義父が母ではなく私を優しく窘めても。

 仕方ない。仕方ないの。]
(202) 2022/08/11(Thu) 1:55:29

【人】 空虚 タチバナ

[大学生になる頃には私の居場所はなくなっていた。
 それでも大学に通わせてくれたのは、体面を考えてのことだろう。
 バイトをして家を出るという提案は通らなかった。

 あと4年。私は指折り数えて日々を過ごした。
 家を出れば、あと少し我慢すれば、私は大人になれる。
 何になりたいとか、何になれるとか、何も頭になかった。

 だって私は出来損ないで、何もかもが最低だけど、
 それでも大人になれば、少なくとも家族から離れられるって。

 毎日浴びせられて染み込んだ叱責≠ェ私の常識になっていた。
 仕方ないと言い聞かせるのも限界だった。]
(203) 2022/08/11(Thu) 1:55:43

【人】 空虚 タチバナ

[――そう。限界、だったんだと思う。

 単位のためにとった心理学の授業、
 教授が話した学習性無気力≠フ話。

 普通なら、普段なら、何てことない内容だった。
 これまでのことに比べたら、本当に些細な出来事。

 けれど、たった一欠片の納得が私の心に落ちて。
 表面張力で堪えていた何かが一気に溢れて、


   溢れて、

        あふれて、



    
――そこからのことは、あまり覚えていない。]
(204) 2022/08/11(Thu) 1:56:46

【人】 空虚 タチバナ

[すべてが膜の向こうで起きることのようだった。

 私はどこかのベッドにぼんやりと横たわっていて、
 母や義父、大きくなった妹の顔が見えて、
 知らない人も、白い部屋も、全部が全部、
 自分のことじゃないみたいだった。

 だから私は何度呼びかけられても返事をせず、
 耳に届く声を他人事みたいに聞いていた。]
(205) 2022/08/11(Thu) 1:57:04

【人】 空虚 タチバナ

[ここが病院らしいこと、入院していること、
 着替えや洗濯物を回収するため、週に一回家族が来ること。

 私はどうしてここにいるんだろう。
 どうして母が私のところに来るんだろう。
 いいよ来なくて。嫌いでしょ、私のこと。

 これまで通り家族の邪魔しないし、卒業したら出ていくからさ。
 かかったお金は少しずつ返すし、帰ってきたりしないよ。

 ねえ、だってそれが正しいことでしょう――?]
(206) 2022/08/11(Thu) 1:57:18

【人】 空虚 タチバナ


 
[それからどれくらいの時が経っただろう。

 久しぶりに見た妹が、
 「どうして私たちはこんなに不幸なの?」と泣いていた。]


 
(207) 2022/08/11(Thu) 1:57:42

【人】 空虚 タチバナ

 


[――そっか。]
(208) 2022/08/11(Thu) 1:58:43

【人】 空虚 タチバナ

[死にたいと思ったことがあった。
 生まれて来なきゃよかったと思うようになった。

 そうじゃなくて、そんな甘いこと言ってないで、
 死ななきゃいけなかったんだと、思った。]
(209) 2022/08/11(Thu) 1:59:27

【人】 空虚 タチバナ



[正しさは、必ずしも幸せを連れてくる訳じゃない。]


 
(210) 2022/08/11(Thu) 2:00:10

【人】 空虚 タチバナ

[20年程前、噛志野医院で突如として起きた不審死の中に、
 『橘 花連』という名前があった。

 今よりも個人情報に厳しくなかった時代、
 あるいは混乱の最中に残されたカルテの残骸があったなら、
 その死因が心臓麻痺であることが記されているだろう。

 それが真実かどうかは自分自身でも分からない。
 気がついたら死んでいて、気がついたらここにいた。

 病室の片隅でぼんやりと自身を見下ろす。
 真っ白な手で胸元を撫でた。]
(211) 2022/08/11(Thu) 2:00:33

【人】 空虚 タチバナ


[本来心臓があるはずの場所は、
 生者と己を隔てるように拳大の穴が開いている。]*
 
(212) 2022/08/11(Thu) 2:01:00
空虚 タチバナは、メモを貼った。
(a63) 2022/08/11(Thu) 2:06:36

【人】 名坂愛子

―― 食堂

[さて、彼女の案内に従ってたどり着いた先は、少々荒れているのも否めないけれど、机や椅子に壁などが白で統制された清潔感のある食堂。
電気もついているし、給水機ではちゃんと水が出るのも確認できた。
ただ、人らしき気配は何も感じなかったけれど。
もちろん、人以外の気配については知らない。


備え付けてあった紙コップに水を入れてその場で何度かがぶ飲みした後、ふらふらと空いている席に近づいて、そのまま机に突っ伏すようにして座る]

ごめん、少しウトウトしてる……
15分くらい経ったら起こしてー、なんて……

[突っ伏したままで彼女に言って、しばらくしたらスヤスヤとうたたねしている気配がするように。
見たところ自分と彼女以外に人が居ないように見えたし、いろいろとよくしてくれている彼女を信頼してるのもあって、疲れをとる手っ取り早い方法として睡眠を選んだのだ]

――むにゃ……

[かなり無防備に突っ伏しているため、多分、誰かに何かされたとしても、しばらくは起きない……かもしれない]**
(213) 2022/08/11(Thu) 2:07:55

【独】 名坂愛子

/*
胸に拳大の穴……虚かな?(違います
(-68) 2022/08/11(Thu) 2:09:11
名坂愛子は、メモを貼った。
(a64) 2022/08/11(Thu) 2:12:36

【独】 四谷 隆史

/*
タチバナさんに救われてほしみがある……!
(俺以外男性陣優しいよ!)

しかし、俺余りそうな気しかしな……(奇数を見た)
(-69) 2022/08/11(Thu) 2:17:32

【人】 勢喜 光樹

[呼び捨てにしないのは、初対面で気を使っているのか
此方を年上と思ってのことなのかは分からないが。>>180
「あなた」呼びよりかはマシだから、気には留めず]

ヨツヤ、タカシ………。
四谷、か。

[苗字だけでなく、下の名前を答えて貰ったので
口遊んではみたものの、結局苗字で呼ぶに留めた。
元より社交的な性格でもなし。
それ以上、話を広げることはなかっただろう。]
(214) 2022/08/11(Thu) 2:48:42

【人】 勢喜 光樹


………そうか。
他人の心配をして、残るだけのことはあるな。

[生きたいと願いながら、他人の身を案じ
危険な場所に留まる選択をしたことが印象的だったから
率直に思ったことを口にした。

楽にはなれないかも、とは>>181
本当に不可能な事なのか
何か理由があって意図的にそうしたいのか
察しがつかないのもあったから。

例えついたところで、何かを思い、感じることはあるのか…?
結局は、変わらないのかもしれない。]
(215) 2022/08/11(Thu) 2:50:37

【人】 勢喜 光樹

[礼を言われると、心が少しざわつく。>>182
他人に感謝されたことなど殆どないし
だから何か社交辞令的なことを返せるでもなく。
向けられた眼差しを交わらせることなく、反らした。]

少し……冗談がキツかったな。

[罪悪感とか、申し訳なく思ってとか
そういったニュアンスではなく。
事実だったと、認めるように呟くだけのもの。

腰を抜かしてしまった四谷を>>183
立ち上がらせることが出来たなら
再度述べられた礼には応えないまま、目を反らした。]
(216) 2022/08/11(Thu) 2:57:39

【人】 空虚 タチバナ

― どこかの病室 ―


[今日は病室の外が賑やかだ。
 いくつかの場所から生者の気配がする。

 暫くぼんやりとしていると、
 何度か耳にしたことがあるかもしれない鼻歌>>83
 子どもたちの声>>3が届くこともあったか。]

  ……。

[気だるげな様子で前に出ると、
 黒く長い髪が闇から引き剝がされるように影を作った。]
(217) 2022/08/11(Thu) 3:01:48

【人】 空虚 タチバナ

[カナとはきっと同じ時期に入院していただろう。
 生きている頃に顔を合わせたこともあるかもしれない。

 しかし自身は何に対しても無気力で、
 彼女はいつだって■■さん≠求めていた。
 故に、私が彼女を認識したのは命が尽きてからだ。

 動く心配のなかった自身とは違い、
 彼女はただひとつのことに対してまっすぐだった。
 だから初めてその姿を認識した時、
 拘束された手足を見て驚いた表情を浮かべたと思う。

 しかし彼女がそれを物ともせず歩き出した時、
 自身の胸の穴と同じようなものかとも感じた。
 死んでいるが故に、意味を成さないカタチ。]
(218) 2022/08/11(Thu) 3:02:20

【人】 空虚 タチバナ

[ただ、自身と彼女が違うのは、
 己の死を認識しているかどうかという点である>>61

 彼女の目に自分がどう映っているのかは知らないが、
 胸の穴を隠すことができない以上、
 彼女が自身を認識することがない限り、
 こちらから声をかけることはほとんどなかった。

 知りたくないなら、知らなくていい。
 欲しいままに欲しいだけ、貪ればいい。
 それが嘘でもまやかしでも、あるいは望んだ夢でも。]

  正しさなんて……。

[気だるさに僅かな苛立ちを滲ませながら病室を出る。]
(219) 2022/08/11(Thu) 3:02:34

【人】 空虚 タチバナ

[いつもより廊下に蔓延る闇が深い気がした。>>L0
 深い色が広がっていく様は、
 まるで大きな口に飲み込まれるようだった。
 一瞥した闇から視線を外し、廊下を進む。

 どこへ向かうと決めた訳ではない。
 しかし、少なくとも『堕胎室』>>64でないのは確かだ。]
(220) 2022/08/11(Thu) 3:02:46

【人】 空虚 タチバナ

[生まれてくることのできなかった子どもたちの前では、
 いつも以上に無口になる。

 口を開いてしまえば、
 「代わってあげたかった」なんて、
 ふざけた言葉が溢れてしまいそうだからだ。

 過ぎてしまったもしも程、愚かなものはない。
 もし、生まれたのが私じゃなかったら。
 あの子たちの誰かだったなら。
 ……だったらなんだと言うのだろう。

 生から解放されたというのに、
 あの子たちを見るといつだって生を思い出してしまう。

 だから、あの子たちが望むことを私は阻まない。
 それは罪悪感などという愚かな感情ではなく、
 ただ関わりを避けるためのエゴに過ぎない。]
(221) 2022/08/11(Thu) 3:03:02

【人】 空虚 タチバナ


  それに、抜け駆けは厳禁……だし。

[もし、これまでの言動に僅かでも優しさを感じたなら、
 速やかに逃げてしまうといい。

 すべては自分のため。欲望を満たすため。
 生と家族から解き放たれた今、良識も常識も掻き消えた。

 強いて言うなら、彼女らが生者ではないから。
 生きていない者の未来は奪えないから。]
(222) 2022/08/11(Thu) 3:03:15

【人】 空虚 タチバナ

[死ななきゃいけないと思ったら、死んでいた。
 それなのになぜか自分は今もここに留まっている。

 どうして。なんで。分からない。
 生きたい、なんて。思ったことないのに。
 死んで尚、訳の分からない何かが自身を苛んでいる。

 頭が痛い。締め付けられるようだ。]
(223) 2022/08/11(Thu) 3:03:32

【人】 勢喜 光樹

……まだ、チハヤとは
はぐれて間もないのか。

[四谷の曖昧な言い方からして
チハヤのいそうなところに心当たりはなさそうかと。

ならば今は、目に見えた「精神病棟エリア」へ
向かってみるのが良いかもしれない。
それがはたして、最善と呼べる選択かは分からないが。
此処で駄弁っているよりは、マシなのでは。]

それじゃ………行くか。

[もしも四谷が先陣を切らないのであれば、
己が先んじて、精神病棟エリアの方へと進むだろう。

動かない間にも、時間は過ぎていく───
己が死を迎えるまでの暇潰しが
暇潰しではなくなってしまうことは、出来れば避けたくて。


この広大な廃病院で、探し人が見つかる保証はないが
何もしないよりかは、見つかる時間も早まるだろうと。*]
(224) 2022/08/11(Thu) 3:04:10

【人】 空虚 タチバナ

― 病棟廊下 ―


  ……でもね、めちゃくちゃしてたら気にならないの。

[誰にともなく呟いて、ニタリと微笑んだ。
 笑っているような、怒っているような表情だった。

 こんな所にやってきて、命が惜しくないんでしょう。
 だったら私にちょうだい。
 慰めて、弄んで、ぐちゃぐちゃにして、]

  どうして、私だけ……。

[黒く長い髪をした女が当てもなく廊下を歩いている。
 もし耳が暇をしていたのなら、か細い声が届くだろう。]
(225) 2022/08/11(Thu) 3:04:23

【人】 空虚 タチバナ



[「許さない」――と。]**

  
(226) 2022/08/11(Thu) 3:04:37
空虚 タチバナは、メモを貼った。
(a65) 2022/08/11(Thu) 3:11:00

勢喜 光樹は、メモを貼った。
(a66) 2022/08/11(Thu) 3:13:13

【独】 空虚 タチバナ

/*
胸の穴やりすぎだったか
大丈夫であれ すみません
胸の大きさ書く前に穴をあけるな
(-70) 2022/08/11(Thu) 3:16:30

【独】 空虚 タチバナ

/*
そういえばログ追いかけてて気づいたんですが、千早くんが空虚って単語使ってて かぶってしまった
いや希薄ともおっしゃっているからワンチャン いや これはやりました すまない
(-71) 2022/08/11(Thu) 3:33:25