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人狼物語 三日月国


227 【身内RP】une jeune sorcière【R18】

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【人】 焔の魔術師 ベアトリス

禍々しいものを孕んだサアヤを助けなくては。しかしベアトリスに方法はない。

この青空や虹は、何処かでイーリスが発動したのか?
そうだ、イーリスに願えばーー

その時、焔がサアヤを包んだ。
一瞬の出来事。彼女が消えてしまうまで。

 「サアヤッ!」

ベアトリスが手を伸ばすが間に合わなかった。
しかしーー

サアヤがいた場所には違う存在が。それは、誰なのか。
まるでサアヤを子供にしたみたいな姿だが。

 「貴女はーー。」

産み落とされた。そう直感で悟る。しかし、邪悪な波動は微塵も感じない。むしろ神々しいくらいであった。

サアヤであり、サアヤではないもの。
(47) 2023/10/26(Thu) 16:32:50

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

まさか名付けを要求されるとは思わず戸惑う。取り敢えず、人間の姿に戻り衣服を纏い考える。

1つの名前が浮かんだ。

 「エスポワ。貴女はエスポワよ。」
それはドローイグの古代言語で『希望』を意味する単語であった。*
(48) 2023/10/26(Thu) 16:33:10

【人】 純真アンサンブル リッコ

 
啓介を抱きしめていた腕はもう力無く。
私の意識は途切れ、蒼白になりながら啓介を抱きしめるようにして倒れ込んでいた。
その姿は、魔法少女と呼ばれる姿のまま。
でも、血の気はなく脈も弱く呼吸も浅い。
 
 
瀕死の状態。
それでも辛うじて命を保てたのは、姫様の願いが届いたからだった。
姫様の、皆が傷つかずに癒やされれば良いという願い事。
 
 
でも私は呼びかけには応じられない。
意識を失って──次に目覚めるのは治療を受けられたら、そこからになる。
治療を受けられなかったら?
最悪の事態が私を待っていることだろう。
 
生きながら目を覚まさない、そんな未来だ。
でも、何某かの治療を受けられたなら、身体に支障を抱えながらも目覚めることはできるはず。*
 
(49) 2023/10/26(Thu) 21:39:28

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ

 
「エスポワ。ボクの名前はエスポワ!
 良い響きだね、ボクは希望の篝火!」

 
 
名前を得られて、ボクは上機嫌!
身体に纏う焔が勢いよく噴き出て、キャラキャラ笑いながら宙返りをした。
そこにある姿は、サアヤと瓜二つまで成長した姿。
けど、焔を纏い胸元には虹色に輝く宝石が嵌っている。
イーリスとは違う。けど、ボクの力の源。
焔を意識的に消して、パチンと指を鳴らす。
そうするとほら、学生の方のサアヤの姿にだってなれるんだ。
 
(50) 2023/10/26(Thu) 21:50:31

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ

 
「──エスポワとして生まれ変わってきたよ。
 人にも精霊にも囚われないボクだし
 自分のために生きていくけどさ。

 ボクは、君と絆をつくった。
 人としても精霊としても
 営みに馴染めないボクだけど
 ベアトリス、君は、
 ──ボクを大事にしてくれる?」*
 
(51) 2023/10/26(Thu) 21:51:43

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
──長い夢を見ていました。
私が私でない夢。
私は音楽と魔法の国のお姫様で、大好きな人が婚約者で、でも婚約者は失踪して、願いを叶えてくれる宝石イーリスを探しにいく。
魔法少女として戦って、囚われて──あ、あんな事をしてしまうだなんて、流石に夢でもはしたないと思います!
でも、その相手である敵が最近やってきた先生だったから…もう、恥ずかしい。確かに良い先生だとは思うけど、先生だもの、恋は叶わないと想わなくてはなりません。
 
両親を亡くして、一人で生活してきました。
そんな中優しくしてくれた先生にそんな想いを抱いてしまっているなんて、夢で思い知らされて、少し悲しくなってしまいます。
だって、…きっと大学には行けないし。
魔法の世界に憧れはするけれど現実を見なくては。
音楽だって本当は控えなきゃならないのに、軽音部に迷惑かけちゃう。
ああ、でも、誰かしら?
誰かが私を呼んでいる気がする。
 
(52) 2023/10/26(Thu) 22:05:31

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
──私なのに、私ではない名前で。
 
 
「…ん…、せん、せい?」
 
 
なぜか私は先生に抱きしめられていました。
場所はどこ…屋上?
驚いて目をまん丸に見開いてしまいます。
その瞳の色は茶色。
それにしても先生、なんでそんな格好してるの?
まるでそれは、夢に見た魔法少女の敵みたいで…ボッ、と頬が熱くなったのはその夢を思い出したからと、抱きしめられてるその状況に。
 
(53) 2023/10/26(Thu) 22:05:53

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
「えっえっ、ど、どうして私こんなところで…?
 先生、もう大丈夫です、大丈夫で…す…???」
 
 
先生の腕から離れようと身じろぎしましたが、自分の格好に気が付きます。
マント?らしき布に身を包まれていましたが、無造作に動いたせいでそれがはらりとはだけて、私の裸…裸が!?
 
 
「きゃあああああっ!?」
 
 
なんで? どうして???
驚いて悲鳴を上げながらマントを掻き寄せます。
頭の中はパニックです。
どうしたことなのでしょう。
私にはそれは一切わかりませんでしたが…。
 
 
戦うための魔力を無くし、癒しの能力だけを残して記憶も書き換えられていたのです。
癒しの力。
そして、あなたへの恋心だけを残して。**
 
(54) 2023/10/26(Thu) 22:06:14

【見】 不良少年 滝沢啓介

 「おい里津子、しっかりしろ里津子ッ!」

啓介が起き上がるのと入れ替わるように、彼女は崩れ落ちる。
まさか自分に命を与えるような事をしたなどわからないから、ただ混乱して啓介は青ざめた。

顔色も悪くて息も浅い。今にも命が消えてしまいそうだ。

 「死なせるか…死なせるかよッ!」

彼女を抱き上げる。その細身は驚くほど軽かった。

 「病院だッ…!」

もう走るしかない。絶対彼女を救うという強い決意で啓介は動物園を後にし、近くの病院まで急いだ。

果たして間に合うのか。
(@12) 2023/10/26(Thu) 22:29:23

【見】 不良少年 滝沢啓介

走りながら、めちゃくちゃになった街を目の当たりにする。
地割れが起こったせいでアスファルトが陥没、幾つもの車が飲み込まれていた。

怪我人があまり居ないのはおかしいレベル。
それがイーリスの力だなんて啓介にはわからない。

総合病院に駆け込むと、里津子はすぐストレッチャーに乗せられて手術室へと運ばれた。

その間もずっと啓介は語りかける。

 「俺を残して逝くな、里津子!!」

手術室の扉が閉じる。赤いランプの点灯を目にし、啓介はただ祈るしかない。*
(@13) 2023/10/26(Thu) 22:30:00

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

彼女(?)は人間なのか、精霊なのか?こんな現象は見たことがない。華夜となったベアトリスはただボンヤリと見つめる。

サアヤが居なくなった。
居なくなってしまった…。

そう思った時は絶望しかなかった。
だがーー

彼女が命をかけてサラマンダーを抑え込み、取り込み産み落とした存在は、サアヤの魂を引き継いでいた。

華夜ははらはら涙を流しながら嗚咽を漏らす。

 「……大事にするに決まってるでしょ?
 ーーお帰りなさい、サアヤ。
 いいえーーエスポワ。」

近寄ると思い切り抱き締めた。華夜のボリュームあるバストで彼女の顔をぼすんと挟むようになったか。

それから、額に口づけを。
目線を合わせたらーー唇同士を合わせた。
(55) 2023/10/26(Thu) 22:30:58

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

「エスポワ。一体何が起きているのかしら。
 恐らくイーリスの力が発動したのだろうけれど。
 貴女の仲間に逢わなくては。
 私はーー弟に。
 弟は私を思い出してはくれなかったけれど、
 新しい人生を歩むというなら送り出してあげないと。」

双子の弟であるユスターシュに対する執着は消えていた。
華夜の心は満たされていたから。

エスポワの存在によって。

彼女の策敵能力により、合流は叶うか。
そしてイーリスを見つければ、もう闘いが起こることはないのかーー。*
(56) 2023/10/26(Thu) 22:31:22

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

ユスターシュの腕の中にチアキローズは居る。
素肌にマントを纏っただけの格好だが、怪我もなかったし、ユスターシュは胸を撫で下ろした。

ウンディーネの話では精霊は落ち着いたようである。
これで差し迫った危機は回避できた。

しかし、ユスターシュはまだ警戒を解いてはいなかった。何故ならドローイグの焔の魔術師ベアトリスという敵がいるからだ。

ユスターシュはチアキローズへの愛を思い出し、彼女に忠誠を誓った。つまりドローイグとは敵対することになる。

ベアトリスはきっとユスターシュの裏切りを知れば怒り狂うに違いない…。

まだ闘いは終わらないのだ。
イーリスという大きすぎる力がある限りは。

ベアトリス側に起こった変化を知らぬユスターシュはこう考えていた。
(57) 2023/10/26(Thu) 22:45:47

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

思いに耽っていたせいだろう。
チアキローズが、いや、姫宮千秋の姿に戻った彼女が"先生"と呼んだ事に違和感を感じるのが遅れたのは。

 「姫?ーー何を言って…」

目線があう。ユスターシュはチアキローズを姫抱きにしていたが、彼女を包むマントがはらり、とはだけ。白い肌が露出。

 「?!?!」

響き渡る絶叫にユスターシュは肩を竦めて面食らう。多分今までの戦闘より一番効いた。

 「なッ…落ち着いて。どうしたのだ、姫?
 まさか…俺を覚えていないのか?
 精霊の暴走も、その前に俺が貴女をーー…。」

言いかけて口をつぐんだ。明らかに彼女には記憶がない様子だから。
ならば、ユスターシュも譲の姿になるべきだろう。
(58) 2023/10/26(Thu) 22:46:09

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

「兎に角、衣服を着た方がいいですね。
 貴女を家まで送ります。」

彼女の家は昨日送っていったし把握している。
他の魔法少女たちや、ベアトリスのことも気がかりではあるが。

彼女が了承するのなら、そのまま車を止めてある駐車場に向かうだろう。*
(59) 2023/10/26(Thu) 22:46:28

【人】 純真アンサンブル リッコ


生きているのが不思議なレベルであると医師は言う。
外傷はないが重度の貧血状態で、手術室ではなくこれから全身を調べるのだそうだ。
結果、どうしてこうなったかやはり謎で体内での出血も見当たらない。
その為たくさんの管に繋がれて輸血や輸液をされながら、私はそのまま入院することになった。
 
目を覚ますのはまだしばらく経ってから。
私の目覚めまでにはサアヤと姫様の物語が関係するかもしれない。
彼女たちがどう動いたのか。どう動けるのか──。**
 
(60) 2023/10/27(Fri) 6:54:11

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ

 
「えへ。嬉しいや…♡」

 
 
泣きながらボクを抱きしめて額にキスしてくれるから、ちょっと照れちゃうな。
柔らかい胸で挟まれると心地よい。
背伸びして口付けして、ボクからも腕を伸ばす。
ぎゅっと抱きつきながら長めに唇を合わせたけど──、ちょっといちゃつきたかったけど、今ばかりはそうもいかない。
ボクは分かっていたからね。
何があったのか。何が起きているのか。
イーリスを通じてさ。
 
 
「うん。イーリスが発動した。
 精霊たちが反乱を起こして
 イーリスを使って人間たちを滅ぼそうとしたから
 サアヤと姫様が精霊たちに呼びかけたんだ。
 ボクもそれに応えた。
 共に奏で歌を捧げる形でね。
 それに──イーリスが応えた。
 だから今は精霊たちは落ち着きを取り戻してる。」

 
 
だけど。その代償もある、とボクは眉を顰めた。
 
(61) 2023/10/27(Fri) 6:54:50

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ

 
「ユスターシュは君の弟だったのか。
 ユスターシュの記憶は姫様の治癒の力で
 ほぼ戻っているよ。精霊の反乱の前にね。
 でも、姫様の願いによって負傷者も癒されたけど
 姫様はその記憶を全て塗り替えられた。
 こちらの世界としての姫宮千秋として。

 リッコーリスは…今瀕死の状態だ。
 死にゆく恋人を助けようとして
 自分の命を引き換えに…と言うところを
 姫様の癒しで一命を取り留めた。
 命はなんとかなるだろう。」

 
 
イーリスを通じて情報を得られるみたいだね。精霊もどきになったから?
人の姿になると見えなくなるけど、宝石がはまっていた位置に手を添えて確認しながら淡々と情報を告げる。
リッコーリスに対して冷たい?
まあ、命があるから良いじゃん…みたいなのはお互い様だよね。
 
(62) 2023/10/27(Fri) 6:55:37

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ

 
「ボクも。一命を取り留めたのは姫様のおかげ。
 でも、あいつを何とかしてやりたいって。
 君を返せって願ったからだね。
 ボク自身は人とも精霊とも違う存在になった。
 でもこれも悪くないと思ってるよ。
 
 ──イーリスは何もなしに願いを叶える訳じゃない。
 かつての愚王が人の心を捻じ曲げた結果
 相手の魂が砕けたみたいに。」

 
 
ボクはベアトリスの手を取った。
そして微笑みかける。
 
 
「──行こっか。」

 
 
そのつぶやきを最後に。
ぱしゅん、とボクたちは魔力でかき消え、その場から移動した。**
 
(63) 2023/10/27(Fri) 6:56:58

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
は、はだ、裸を見られてしまうなんて…!
その前に何で裸なの?
私は完全に混乱してしまっていました。
姫宮ですし、この話し方から姫と呼ばれることもあるので姫と呼ばれたことは完全にスルーしてしまっていました。
精霊の暴走?
その前に何があったと言うの?
そもそも精霊って?
それに、やけに脚の間がぬるぬるしてる気がするのです。
それが、     によって愛された証だとは知りません。
瞬間的に月のものかと思ってこのタイミングで???とさらに混乱してしまいました。
まさか、胎内に注がれたものがこぼれてきたなんて、記憶がない私には分からないのです。
 
(64) 2023/10/27(Fri) 6:58:35

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
「せ、先生、何があったんですか…?」
 
 
弱々しい声で尋ねます。
うる、と瞳が潤んでしまうのは仕方がありません。だって、何があってこうなっているのか全くわかりませんから。
ただ、先生の格好が変わりました。何と言いますか、普段の先生の姿がはっきりと見えた、が正しいのでしょうか。
先ほどまでも先生は先生でしたのに。
──本当に?
 
 
「ゆ…すた……しゅ………?」
 
 
頭がズキリと痛んで、その名前を呟いたのはいつだったでしょう。
屋上で?
駐車場で?
それとも、私の家についてからでしょうか。
私の家についたなら、先生に家に上がってもらったかもしれませんね。
だって何があったか教えて欲しかったですから。
でも、そんな私たちの前に。
 
(65) 2023/10/27(Fri) 6:58:53

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
「きゃっ!?」
 
 
唐突に現れた女性二人に目を白黒させることになります。
橋本先輩と…熊切先生???**
 
(66) 2023/10/27(Fri) 6:59:07

【見】 不良少年 滝沢啓介

気が動転してストレッチャーで手術室に運ばれたのは里津子だと思い、必死に声を掛けていたが、看護婦から「岸咲さんなら向こうの病室ですよ」と言われて啓介はその場にヘナヘナ座り込んだ。

とはいえ、彼女の状態は万全ではなく入院が必要との事。

家族や近親者の方は、と聞かれた啓介は困ってしまった。
異世界の人ですとも言えずに。

それなら学生なので、学校の先生を呼んで下さい、と言われる。

里津子と啓介は同じクラスで、担任は熊切先生だ。

啓介は熊切先生に連絡を取った。

ーー後で保護者として病院に来てくれると言われたので、電話を切る。
(@14) 2023/10/27(Fri) 10:14:46

【見】 不良少年 滝沢啓介

それにしても、何がどうなっているのか。

樹木が暴れたのは敵の攻撃?
里津子が言っていたドロ?なんとか国の仕業か。
屋上ではドロ?の敵であるマント姿の男を目撃したがーー。

里津子はまだ目を覚まさない。
覚ましたら話が聞けるだろう。

啓介は自分の家族の安否を確かめてから、病院にて待つことにした。*
(@15) 2023/10/27(Fri) 10:15:00

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

エスポワが語る言葉を華夜は頷きながらしっかり聞き入った。

彼女の仲間たちは記憶を失ったり重傷ではあるものの無事のようだ。

また、弟のユスターシュが記憶を取り戻したと聞いて、眉を寄せ唇を噛む。

 「私の事も、思い出してくれたのかしら。」

勿論そこまでエスポワにわかる筈はないだろう。

彼女と華夜はもう一度見つめあった。通じたのだろう、弟に逢いたいと願う華夜の気持ちが。

行こうか、と言われ頷く。

精霊でも人間でもない彼女はテレポートの魔法まで使えるのか。

二人は瞬時に移動した。
そこは、姫宮千秋の自宅であった。*
(67) 2023/10/27(Fri) 10:15:29

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

彼女は激しく混乱している様子だ。この記憶喪失は一時的なものか、そうでないのか。
どちらにしろ真実を説明しても混乱させるだけだ。

 「落ち着いて、チアキロ…姫宮さん。
 色々トラブルもありましたが、
 今は安全だと思いますし。」

本当はまだ、いつベアトリスが襲ってくるかもしれないと譲はかている。
その場合、魔法を使えないであろう千秋を守りながら闘うしかない。

車を走らせているうちにいつの間にか空は夕暮れに。虹も姿を消していた。

彼女の家に到着すると、当たり前のように一緒に家に上がり込む。
今独りにするわけにはいかない。

 「……説明は、しますから。
 まずシャワーを浴びて着替えを。」

時間を稼いで考えよう。と、ーー
(68) 2023/10/27(Fri) 10:15:56

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

目の前に現れたのは、二人の人物。一人は生徒の橋本彩綾。もう一人はーー。

 「……ベアトリスッ!」

譲はすぐに臨戦態勢を取る。また変身を千秋に見せることになるが仕方ない。

 「俺は思い出した。俺は、
 生まれこそドローイグではあるが、
 ミュジークの騎士だッ!
 姫に手出しはさせん。」

千秋の前に立ちはだかりかばうような姿勢を取る。が、華夜は変身もしないし、ただーー悲しそうな瞳をした。

 『もう私に闘う意志はないわ、
 ユスターシュ。
 どうか剣を抜かないで。
 私には、イーリスはもう必要ない。
 
 ーーエスポワ。彼と二人で話をさせて。
 その間に貴女は姫様を。』

奇妙な態度だ。罠だろうか。
しかし、エスポワと呼ばれた橋本彩綾はチアキローズの仲間だ。
ユスターシュは頷いた。
(69) 2023/10/27(Fri) 10:16:27

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

華夜とユスターシュは別室にて話をする。

 『……貴方はドローイグにいた家族を覚えている?』

 「姉がいたが、焔に包まれ亡くなった。」

すると華夜は長い睫毛を伏せた。

 『そう。お気の毒に。
 でも貴方は護るべき大切な人を
 思い出したのね。
 ならば、その人と共に生きるといいーー。』

 「言われなくとも。
 ベアトリス、お前はもう姫に
 危害を加えないのだな?」

 『ええ…闘いは終わったのよ。』
(70) 2023/10/27(Fri) 10:17:16

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

華夜は淋しげに微笑んでいる。
ユスターシュにはその表情の意味がわからなかった。

 『大事なのは過去ではなく、
 今と未来よ。
 私も未来をこれから生きる。
 貴方もそうして。』

 「……姫の所へ戻る。」

ユスターシュは譲の姿に戻り、千秋の所へ。エスポワはまだ傍にいるだろうか。
彼女はエスポワと何を話しただろうか。*
(71) 2023/10/27(Fri) 10:17:24

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

独りになった華夜は大きく息を吐いた。

 ーーこれでいい。弟にはもう、
 私は必要ないから。

きっとエスポワも真実を告げたりはしないだろう。

そこで華夜のスマホが鳴る。相手はクラスの生徒の滝沢啓介であった。担任として対応する。
どうやら彼はエスポワたちの仲間である岸咲里津子と一緒に病院にいるようだ。

 『わかったわ、これから病院に向かうから。』

エスポワに事情を説明しなくては。*
(72) 2023/10/27(Fri) 10:17:47