【人】 人造生物 ユスターシュ――とある男の話―― [それはずいぶん昔の話。 ある男がいた。 幼くして才気に溢れ周囲から神童と呼ばれたその男は、年若くして魔法を、そして錬金術を修め。 嘗て北方の大侵攻があった際には仲間たちと共に『勇者』と呼ばれ『賢者』としてその叡智を讃えられた。 男には、友がいた。 否、「友だと思っていた」というのが正しいか。 その友は、男から見て酷く強欲な性分の持ち主であった。 男には――身も蓋もないことを言ってしまえば――魔法の才しかなかったが、彼はこの世の全てを欲し、己の欲望を、望みを叶えてきた。 友には、男のような魔法の才能はなかったがそれ以外の全てを持っていた。 否、手に入れたというべきか。 優れた剣術と、大侵攻の際に賜った『剣王』の二つ名。 その名声によって得た、名誉、財、地位。――そして美。 欲深い男ではあったが、同時にその才の全ては本物だった。 己の欲望に対する姿勢に思うところはあれど、北の大侵攻のとき、背を預けて戦ったあの日のことを男は忘れていなかった。 この世の全てを手に入れようとしているかのような彼を、それでも、男は友だと信じてきた。―――あの日までは。] (336) 2022/11/23(Wed) 22:55:48 |
【人】 人造生物 ユスターシュ[男には、友ともう一人、愛する女がいた。 ラ・コスタという街の、 そのなかでも一、二を争う大きな劇場の美しい花形女優。 美貌だけではなく、くるくるとよく変わる愛らしい表情、 特に少女のような微笑みや仕草は、見るもの全てを魅了した。 些細な切欠で二人が出会ってから、男女の仲になるまでに。 その美しい肢体にのめり込むのに、それほど時間はかからなかった。 生まれて初めての恋に男は舞い上がっていた。 だからこそ、誰よりも解り切っていたはずの友の性分を失念していた。 彼女は、この街でも一番の美しい女優。 そんな彼女を、あの強欲な友が手に入れようとしないはずがないのだと] (337) 2022/11/23(Wed) 22:56:50 |
【人】 人造生物 ユスターシュ[―――結果的に、男はその街を追われることになった。 そして、男が街を去った後、とある大富豪が美しい女優を囲ったという噂が街に流れ。 …嘗ての英雄がその名誉も地位も失い、 人々の記憶から消え去るまでそれほど時間はかからなかった。 それから、どれほどの時間が流れたのだろう。 世界各地を彷徨った末に、男はとある村の外れに屋敷を構え、そこで怪しげな実験に没頭するようになった。 共に、そして愛する女に裏切られた経験は男の心を蝕み。 嘗て『賢者』として人々を魔物の手から救った英雄とは思えぬほど男は荒み、正気を失っていた。 時折村に出て必要品を購入する際も、村の人々は遠くから忌々しいものを見るように遠巻きに様子を伺っていた。 が、それでも男は構わなかった。] (338) 2022/11/23(Wed) 22:58:40 |
【人】 人造生物 ユスターシュ「此の世の全てを、美しいものもそうでないものも全て破壊し尽くすものを」 [狂った男が願ったのは、 そんな強力無比な、それでいて己に従順な生きる兵器そのもの。 その夢を実現させるために男は己の持ち得る全てをその存在に捧げた。赤い石も、その中の一つ。 そうして産み出されたのが、ただの醜悪な失敗作だったときの男の心情は如何ばかりであっただろう>>114 いずれにせよ、その失敗作が生まれた頃、男はその存在を危ぶんだ村の民衆たちによって襲われ、屋敷ごと、火をつけられることになる。 その男が嘗ての英雄だったことなど知らぬ民衆たちの手によって。 そしてその燃える屋敷から、逃げ出した存在がいることに民衆たちが気づくことはなかった。]* (339) 2022/11/23(Wed) 23:01:14 |
人造生物 ユスターシュは、メモを貼った。 (a81) 2022/11/23(Wed) 23:17:54 |
人造生物 ユスターシュは、メモを貼った。 (a82) 2022/11/23(Wed) 23:20:49 |
【独】 人造生物 ユスターシュ/* と、いうより割とノリで生えた部分が大きいので(基本設定は初期から変わっていないが基本ノープランという)>シメオンさんのあれそれ それとは別に返事を返すのに必死過ぎになりすぎて、せっかく他の人が振ってくれたロルを潰してしまったというショックが大きい……(ひたすら申し訳ない) (-174) 2022/11/23(Wed) 23:31:27 |
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