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【秘】 神の子 キエ → 天眼通 サルガスーー貴方の足音は、酷く特徴的だ。 咄嗟に、一度びくりと肩が跳ねた。繕おう、抑えつけよう、自然体を装って、それは最小限に抑えられたが。 逃げも、しない。下がりも、しなかった。 「……………私の中に、見せたいものなど…」 見られてもいいものはあるだろうか。 例えば、貴方に敵意はないこと。 それなりに信用していること。 貴方のその目の色は綺麗だなと思う羨望。 どうして私などを見たいのかという疑問。 神の子が、人によって態度を変えるべきではない、のだけど。 それらを押し退けて巻き込んで余りある、 自己嫌悪 。ぐるぐると、ぐるぐると、渦巻いている。 貴方の気持ちは読み取れない。 感情を与える力はあるのに、 分かろうとしない。 (-217) 2022/06/12(Sun) 4:38:44 |
【秘】 天眼通 サルガス → 枯木寒巌 メレフサルガスは静かに、君を見る。話を聞く。 口を挟むことはしない、代わりに聞いているよ、と頷きを落とす。 操作され、軍の為に作られた存在。 そして本来居る筈のその場所から追放されてしまった存在。 サルガスは少しだけ 憤る 。それも顔には出さないが。「メレフ・アンソフィア」 話を聞き終えれば、柔く優しく君の名を呼ぶ。 徐に椅子から立ち、机の上に両手をつき、身を乗り出して。 淡い 白藍 「やはりそうだ……君を縛るものは、 君自身 だよ」「誰が君に価値がないと言った? 誰が君を最底辺とした? 私から言わせてみれば、その軍とやらの方が最底辺だ。 君はこんなにも優秀なのにな? 君は、」 ぱた、と。 不意に 白藍 溢れて しまった。「……貴方は、こんなにも素直で、……いい子なのにな……」 (-220) 2022/06/12(Sun) 4:50:30 |
【秘】 天眼通 サルガス → 神の子 キエ「……抑えつけている。 そして、抑えつけるのが当たり前だった。 でもそれじゃあ、あまりにも、辛いよ……」 肩が跳ねる様子も、 抑圧 しようとする感情も、見 ていた。でも逃げられなかった。下がられもしなかった。 近付いた距離のまま徐に、君の方へと手を伸ばして。 「抑えつけて、……それに慣れて、しまって。 でもそれは……“貴方自身”が望んだもの……? ……貴方達は、みんな、等しく……“人”であるべきなのに、」 サルガスは罪人を救いたくて此処に在る。 避けられなければ、貴方の頭を撫でるだろうか。 その 落ち着かせるように。柔く、優しく。自己嫌悪 を「……僕は、わかるから……何を見せられても、いいんだ。 僕にしかわからないのなら、僕は、わかってあげたいから」 「僕は、 どうしてあげられたら、 ……いいのだろうね」 (-221) 2022/06/12(Sun) 5:23:30 |
【秘】 ペテン師 キエ → 天眼通 サルガス「サルガス様、……サルガス様、いいえ、私は、」 辛いだろうか?辛いのだろうか。分からない。 そういう生き方が都合が良く、神の子としてそういう振る舞いが相応しかったのでそう育った。 伸ばされた手を、じっと見た。それが自分を責める手ではないのが 逆に恐ろしかった。 「…………サルガス様。そう、サルガス様?よくご存知です、私は神の子などではない、私の両親はきちんと人間でした。 でもサルガス様、……私はとんでもない人間です。どうしようもない悪人です。反省はしても後悔はできませんでした。……、」 「悪事を成せば地獄へ堕ちる。天に受け入れられない。罰を受ける。私の神ではなくとも、大体の宗教はそう言います。 でもサルガス様? 罪を償い終えるとどうなるかは大体の教典には書かれていないのです」 宗教は人の都合で教典を記す。悪事を成してはいけないのだ。 悪事を成しても償えばそれでいいと思わせてはいけない!この罪に終わりなどない! 撫でられる感触を、ただ受け取った。そうされるのは幼少期以来だ。 だからとても幸福で、安堵する。その感覚も感性もちゃんとある。 おかしいのはその後。その幸福を擦り潰し壊してしまいたい 破壊衝動と破滅願望 が沸き起こる。その衝動もなんとか飲み込んで、貴方をじっと見つめた。 「……こんな私でも、理解されるべきと?」 他者は理解してはいけない、こんなもの。 こんな醜いもの。 (-222) 2022/06/12(Sun) 5:51:15 |
【秘】 『元弁護士』看守 サルガス → 神の子 キエ怯え が見える。そう、役を演じる、それが当たり前であったのだろう。 だからこそ己がわからなくなってしまうのは正しくて。 「……教典についての知識や理解は僕にはありません。 ですが、僕は…… 法についてならばわかります 」柔く撫でた手を自分の元へと戻せば真っ直ぐに背筋を伸ばし、両手を重ねる形で前に組む。優しい声色はそのままに、それでもどこか無機質に語りかける。 「貴方は反省をしましたか? 己の罪と向き合いましたか? 今、貴方に下されている判決は正しいものですか? 冤罪はないですか? その罪状に嘘偽りはないですか?」 「己の 罪 が、己の歪 が、しっかりと見えていますか?」「そして、それを償いたいという意思がありますか? そのためには何をすべきか、わかりますか? わかりませんか?」 裁判は、弁護は、真実を見つめ間違いを訂正するために在る。 「僕は、 貴方達が罪を背負ったままに未来を生きる手伝いがしたい のです」法が守るのは法を守る人間のみ。 弁護じゃ罪人は救えなかった。 どうしても法を守れない貴方達を救いたくて此処に居る。 ……それがサルガスの 歪 。「そして」 ▼ (-223) 2022/06/12(Sun) 6:43:17 |
【秘】 『元弁護士』看守 サルガス → 神の子 キエその 破壊衝動 と破滅願望 を目の当たりにしたとて。「理解されずとも等しく救われるべきだ」 ――この男の歪は治らない。 (-224) 2022/06/12(Sun) 6:44:30 |
【秘】 神の子 キエ → 天眼通 サルガス監獄では法が神だ。 ーーー手を組む貴方は、看守は、法を司っていたのならば、それは。 この場では自分よりよほど、貴方の方がーー……。 反省はしたか?ーーした。している。今尚ずっと。 罪と向き合ったか?ーー向き合った。向き合っている。 判決は正しいか?わからない。 冤罪はないか?わからない。 罪状に嘘偽りは?ーーーわからない。 何も言わない。言わなくても貴方には見えてしまうと、知っていても口に出せない。 罪は、分かる。けれど歪は、どうだろう。在り方全て、この身全てが悪い私は間違っている? 「償いたいです。……償い終わると思っていません。お金は支払えたとしても、時間は戻らない。記憶も然り。私は、私利私欲で罪を犯しました。 こんなところにいて本当に被害者の憂さは晴れるでしょうか。けれど、この身を捧げようにも、法律が邪魔をする」 彼らを犯罪者にしてはいけない。 ではどうしたら?わからない。 ーーー未来など、かけらも見ていなかった。 刑を終えた後は、破壊衝動と破滅願望を抱いて、果てるつもりですらあった。 「…… 貴方は天使のようだ 」決して讃えるではなく。 融通の効かなさ、その歪を、自らの親愛なる者へ喩えた。 (-225) 2022/06/12(Sun) 7:05:34 |
【秘】 黒剣 シアン → 天眼通 サルガス……少ししてから、ぴ、と返信が貴方の元へ届く。 『仔細承知 変更点無し』 『訪問可能 直行』 (返答文として成り立っているか微妙だが) 送られてくるのはそんなごく短い単語のようなものだけ。……ただ、十分かその程度か多少の間を置いた後、貴方の部屋の入口から軽くノック音がすることだろう。 (-227) 2022/06/12(Sun) 7:29:59 |
【秘】 天眼通 サルガス → 黒剣 シアン「え」 返事を見てまず最初に素っ頓狂な声が出た。 「え、まってまだちょっと片付けが…… あ゛ッ!? 」――バサバサバサッ……! 勢い良く立ち上がった影響で書類が床に散らばった! きっと片付けてる間にも貴方は来てしまうのだろう。 ガタ! ……バタバタ、……騒がしく扉を開いて。「……あ、え、えーと……いらっしゃい……あはは。 入って……前と同じ席に座って、いいから……」 そうして招きながら、前のように椅子へと促す筈だ。 ……床が少し散らばったままに。 (-228) 2022/06/12(Sun) 7:41:52 |
【秘】 黒剣 シアン → 天眼通 サルガス「はい、失礼します」 扉が開けば、先ずは深々と礼儀正しく一礼。前回と同じ席に着いて姿勢を正した。 部屋の様子に関しては特に何も考えていなさそう。 「別件との事でしたので、お伺いに来ました。 何か相談など、問題点が発生しましたか?」 (-230) 2022/06/12(Sun) 7:56:29 |
【秘】 天眼通 サルガス → 黒剣 シアン「ああ、その……えと、……そのー……」 向かいに座った貴方の淡々とした言葉を聞き。 じ……と貴方の 眼 を見る白藍 無い。 いつもとは違い視線が泳いでいる。 「まず、えっと……窓を持つ者の片割れと接触を図りました。 僕と貴方と、彼らの票で……四つに、なる筈です」 「で、その、えと、相談、は…… 貴方の、 薬のことで……」 ごにょ、と口ごもり……首をブンブン! と横に振る。 その後にぺちぺち、と自分の顔を叩けば……漸く貴方へと眼を向けた。 「好きに使えと言っておいて、誠に申し訳ないのですが……っ!」 「 貴方の毒を僕に使っていただけないか 、と思い。……僕は早くに落ちた方が、きっと、いいのではないかと、 しょ、正直、毒で死ねるのかも、わからないのですが……っ」 少々声が上ずりながらも、やっとのことで口にする。 あまりの自分勝手さに、罪悪感が渦巻いてしまった。 (-231) 2022/06/12(Sun) 8:12:14 |
【秘】 黒剣 シアン → 天眼通 サルガス「成程。他に秘密裏で合わせた票が無ければ10人中4人なので、ほぼ半数ほどになりますね。偏れば不明ですが、二分の一程度の確率には抑えられるのではないでしょうか」 「……、ああ。未だ使用していないので可能ですし、自ら望んでの事であれば、私はお引き受けしますが……宜しいのですか?」 「今回の分までは兎角、今後の投票権を失う形となりますが」 ……貴方に毒を盛る事より、そちらの方が少し気になった様子で首を傾げた。 話題に反して動揺のどの字もない。 (-232) 2022/06/12(Sun) 8:30:43 |
【秘】 天眼通 サルガス → 黒剣 シアン「僕の声かけでは、これくらいが限界でした。 もう一人、どこか接触を図れればよかったのですが……」 首を傾げる貴方を見て。 動じない貴方を見て。 言葉を聞けば、ぱた、と。片目から 零れて しまう。ここに来てから泣いてばかりだ、ずっと。 「はい、そしてはい、です。……いい、のです」 「本当のことを言うと、……つら、かった。辛い、です。 僕は、誰にも……死んでほしくない、のです。 それを選ぶという行為が、人の死を避けるために、人を殺すというこの、行為が……」 「殺人の権を持ったままでいるのが、耐えられない」 「人を殺すくらいならば、僕は、……死んでしまう方がいい」 死んでほしい人間などいない。あれは真実でしかなく。 死ぬなら貴方の毒で死にたい。それもまた、真実でしかなかった。 (-233) 2022/06/12(Sun) 8:44:12 |
【秘】 黒剣 シアン → 天眼通 サルガス「――解りました。貴方がそう判断できる人で良かった、と私は思います。 以前もお話しましたが、負えぬ苦痛を捨て、他者に判を委ねるのは罪ではありません」 「 耐えられない事を認める 事こそ、非常に困難なものです」まるで男自身経験があるかのように、穏やかだが落ち着いた声色で言葉を発した。 袖口から小瓶の片方を取り出し、そっと貴方へ差し出そうとする。 「同意あってのことですし、不意を打つでもなく。実際どうお使いになるかは貴方にお任せします。 一瓶分直接か、飲料に混ぜれば宜しいかと。食料は服用しきれない可能性がありますから……」 (-234) 2022/06/12(Sun) 9:13:34 |
【秘】 天眼通 サルガス → 黒剣 シアン一度崩れた外壁を元通りにするには、相応の時間を要する。 「……僕は、……卑怯ではないですか? 正しく在れますか? 貴方に頼ってばかりで、情けない自分が、本当に嫌い、です、……っ」 ――否、元通りにする必要がない。 肯定 を向けてくれる貴方がいるのだから。サルガスは、貴方の揺るぎない言葉でやっと己を認めた。 「あ、り……ありがとう、ございます……本当に、ありがとう、」 「貴方が、いてくれて、……っ、……よかった、です。 僕ひとりだけじゃ、駄目なんだ、ずっと、前、……から」 ぼろぼろと、大粒の 涙 が溢れていく。しゃくりあげながら、震える両手で小瓶を受け取って。 「……あり、がとう、……飲むのは、きっと大丈夫……です。 これを飲んだ後……僕の姿が見えなかったら、ここへ迎えに来て、頂けますか……? 蘇生の必要があるのならば、蘇生室まで…… 貴方に、お願い、 したくて……」 (-235) 2022/06/12(Sun) 9:59:58 |
【秘】 黒剣 シアン → 天眼通 サルガス「はい。卑怯ではなく、正しく在れていますよ。 私としても、貴方のお役に立てて何よりです」 「解りました、ではそのように。毒薬は用いた事が無いので、どうなるか不確定ですが……貴方の意識がないままの場合は、私の方で蘇生の手配など致します」 ……貴方が泣いていても言動を崩さないのは、信頼故か、別の何かか。 「不躾ながら、部屋に立ち入る事などあれば申し訳ありません」 そう言うと、また男は深く一礼した。随分と律儀。 (-236) 2022/06/12(Sun) 10:35:55 |
【秘】 天眼通 サルガス → 神の子 キエ肯定 、肯定 、そして不確定 、不確定 、不確定 ……色彩 はちかちかと巡る。見えてしまう。罪 は法が定めるもの。そして、歪 は人が定めるもの。間違いだと決めたのはどれだろうか? 何が貴方を間違いとしたのだろうか? 法を犯せど、貴方の答えは貴方のものでしかないのに! 「慰謝料は、消滅時効が完成していない状態で請求を受けたのならば、貴方の罪状内容と照らし合わせ、被害者側の意思を尊重し精算し直します。……勿論、話し合いながら」 慰謝料。損害賠償。 不法行為による精神的被害を与えたのならば対象になる。 「時間は戻りませんが、有り余るほどあるのも確かです。 そして、記憶は貴方の罪の形を留めるために必要なものだ」 証言。証拠。徴証。 これらは貴方の敵であり、味方である。 「こんな場所にいても、被害者の憂さはきっと晴れません。 でもそれは何処にいても変わらない事実です、貴方はそう思われることをし、その自覚がある、」 罪の意識。 ……これらがないと、僕はそもそも手を差し伸べられない。 「貴方にその気があるのならば、刑と罪状の見直しを、贖罪の方法を、貴方の国の法律を基に……共に考えることができます。休暇が貰えれば、外に掛け合うことも。……貴方のその聡さと力は、人の為にも使えるものだ」 貴方に淡い 白藍 弁護士として? 看守として? 否、 ▼ (-237) 2022/06/12(Sun) 10:40:01 |
【秘】 天眼通 サルガス → 神の子 キエ天使でもなんでもない。 柔く笑みを浮かべて。 「僕はただの…… 壊れてしまった人間 だよ」歪 を抱えた貴方達と、何も変わりはしないと。そう証言するかのように告げられた。 (-238) 2022/06/12(Sun) 10:41:28 |
【秘】 天眼通 サルガス → 黒剣 シアン「はい……お願いします。お部屋は自由に入っていい、ので。 僕にも、職務がある……看守が欠けると、きっと良くない。 ……そして、」 「僕がゲームから離脱しても。 ……貴方のサポートはするつもり、です。 困ったことがあれば、……僕に言いなさいね」 「……これで僕からの、相談は、以上になりま、す、」 小瓶を見る眼は、ぼろぼろと、 零した ままに。やがて 白藍 「フェリシアン・ソニエール。真面目、なのは理解できるけれど。 貴方は、……感情がよく、 見 えない、ね。……気のせい?でも……貴方みたいな人は、僕は……はじめて見る、かも?」 眼に流れ込む感情の 色彩 が。……あまりちかちかと、しない気がした。 (-241) 2022/06/12(Sun) 11:26:01 |
【秘】 黒剣 シアン → 天眼通 サルガス「それは、……」 「……私に、情というものがないからでしょう」 「人らしい心はありませんし、 そも"人並み"の精神性が私には備わっていません。 故に、そう見えてしまうのではないでしょうか?」 「無感動、無感情な生物であるともいえます」 異様さを伝えているにも関わらず、男は尚も動じない。 (-242) 2022/06/12(Sun) 11:34:03 |
【秘】 天眼通 サルガス → 黒剣 シアン「情、精神性……が、備わっていない?」 意外、異様、……よりは、興味と納得を含んだ声色で。 「少々……気になっていました。 本来ならば、酢を飲んだら爆弾の彼のように、こう…… ぶ! げほっ! ……って、なるじゃないですか? 苦いお茶を飲んだ時も、酢を飲んだ時も、反応……鈍くない? って心配になった、んだよね」「そういうのにも関係している……のですか? 備わっていない。それはゼロ、という認識でよいのですか?」 人並み、であるならば。それ以下ならば“在る”のだろうか? と。 どうにか汲み取れないかと 白藍 サルガスは、貴方の 歪 を見 たいと願っている。 (-245) 2022/06/12(Sun) 12:22:41 |
【秘】 枯木寒巌 メレフ → 天眼通 サルガス「……え。は?」 暫く、男の 眼 白藍 あなたの瞳から零れた涙を目に留めると共に、驚いて何度も瞬きを繰り返す。 「どうした、そこまで何か思い出させたのか。それとも、感情を読む能力とやらがお前に悪さをしたのか」 普段は感情の起伏が薄い男だが、少し焦った様に口が早くなっている。 感情が表情に現れにくいという特質も、造られた時にそうなったのだと、もしかすると察せるかもしれない、が。果して。 (-247) 2022/06/12(Sun) 13:42:52 |
【秘】 黒剣 シアン → 天眼通 サルガス「いいえ。必要最低限、味覚などは感じられます。 ですが並大抵の方よりは鈍いでしょうね」 「視覚聴覚は平均程度ですが、触覚、痛覚などは鈍感に近しい。 他の方が飲食出来ないものを摂取できるのは、 それらによる影響ではないかと思われます」 「……気になるようでしたら、背に触れてみますか? 恐らく、足音を消されれば私は貴方に気付きもしませんよ」 (-253) 2022/06/12(Sun) 14:35:20 |
【秘】 神の子 キエ → 天眼通 サルガス貴方の話を、じっと聞いていた。 どこか人に対して当たり障りなく反応する男だが、この時は、本当に熱心に貴方の話を聞いた。 全てを理解し、全てに頷けるかというと、否だ。 頑なに、自己嫌悪はそこにあり、未来を見る目は曇っている。 けれど。 貴方の柔らかな笑みを見て、告げられた言葉を聞いて、視界が滲んだ。 抑え込もうと、真顔できゅっと口を結んでも、全く収まる気配はなかった。 ぼた、と雫が顔を濡らしていく。 「……、」 「わっ、……私、は、………」 「私は…… また、衝動のままに、罪を犯すのではないかと…… 」幾ら話し合っても、幾ら償っても、男自身が歪んでいる限り、繰り返すのではないかと。 この身のうちにある衝動が消えないのだ、と。 現に、処刑時に、歌ったあのとき、楽しくて仕方なかった。 男が、自らの罪として認めているものは、扇動罪である。 詐欺については何も語りはしない、と気付くだろう、貴方ならば。 (-258) 2022/06/12(Sun) 16:30:04 |
【秘】 害獣 シャト・フィー → 天眼通 サルガス「ボクたち、いっぱい! カイがいちばんちびっこだった!」 アルパ、ヴィタ、シータ、ラムザ……カイ。 識別記号に過ぎない音を、大事な名前のように呼んで。 「ボクのとくい? ……んー、んーー……? ……いちばん、いっぱい食べる!」 考えたこともなかったから、たっぷり唸って悩んだ後。 貴方が好もしいと言ってくれたそれを挙げる。 主機能効率の向上に成功した個体。故に、勝ち残り、生き残った。 ちまちま食べたチョコレートが無くなれば、随分と話し込んでしまった頃合かもしれない。 無礼講ご飯もへっちゃらな胃袋の持ち主は、空になった銀紙も食べた後、問われたことを最後に聞き返してみる。 「あのね、サルガスさまーは、とくいなぁに?」 (-267) 2022/06/12(Sun) 19:10:19 |
【秘】 天眼通 サルガス → 枯木寒巌 メレフ“救いたがり”の思想により、普段は抑止力として動いているだけで。サルガスの本来の気質は賢く優しく…… 脆く 在る。感情が現れにくいのも、貴方が縛られているものの理由も。 それらが原因だとわかるから憤る。 「……法で裁けるのは、法を違反した者のみ。 ですが、法を犯していなければこんな仕打ちが許されるのですか? ……僕は、」 ぱた、と溢れ出るものはそのままだ。触れもしない、慣れてしまっているからいつも通り放っておくだけ。 デザイナーベビー。生み出す側は酷く身勝手だ。 あの獣の子も、貴方だって。自我があれば人に変わりはないのに。 「メレフ・アンソフィア。……いつか、貴方が。 己の存在を認められる日が来るのを、祈っています。 それまでは、沢山……悩むことになるでしょう」 「僕は法のことでしか、力になれないけれど……何かあれば、いつでも頼りなさい。……頼る先は、多い方がいいでしょう」 淡々と無機質に、 けれども柔い声色で 弁護するかのように貴方へと告げられた。 (-269) 2022/06/12(Sun) 19:51:23 |
【秘】 天眼通 サルガス → 黒剣 シアン「鈍い……鈍感。成程? 味覚、触覚、痛覚…… 見聞きが問題ないならば大丈夫…… なのかな?」 淡々と語られるそれらに、こくこくと頷きを落とす。 聞いているの意思表示と、納得の意を込めて。 「……いえ、検証の必要もないでしょう。 本当のことなんだろうし、貴方の話を聞けば、わかるから……」 それはそれとして、今度試してみたいかも……とか思ったり。 でもなんとなく、その後の反応の想像がつくような気もして、少しだけ首を傾げた。 「うーん……何か、それらで困ったりはしませんか? していませんか? やっぱり話を聞けば聞くほど、僕は、……貴方が心配になってきます。何もないのならば、……よいのだけれど」 (-271) 2022/06/12(Sun) 20:00:17 |
【秘】 天眼通 サルガス → 神の子 キエ真剣に話を聞く様子。それが償いたいという意思の証明になる。 自己嫌悪 も、曇り も、現実が見えてるからこそ湧き上がる。「……うん、」 貴方の眼から溢れる雫を、手袋をした手で拭おうとするだろうか。 己の前では抑える必要はないと、これで伝わるだろうか。 「もう二度と同じ間違いを犯さない、という確証は得られないでしょう。……そんなものが得られたら、貴方達がここまで傷付くこともなかった筈です」 「ですが、罪の意識と後悔。今の貴方にはその枷とも言える錘……所謂ストッパーというものがあります。これらは己を制御するために働きかける。精神性の不安があるならば、専門医に見てもらうことだってできる」 サルガスが感情を“見破る”力を常用しているのは。 ―― 虚偽の深紅 ―― ――肯定の翠色 ――それらの言葉が真実であるか偽証であるかを選別するため。 そしてこの力は、己の国では証拠として認められなかった。 「その衝動を、法律を違反しない範囲で、人の役に立てる形で発散できる方法も、探せば……もしかしたら、あるかもしれない」 「真実を洗い出すか偽証を選ぶか。未来を選ぶか終焉を選ぶか。 まだ……選べるよ。貴方には続きが、あるよ」 「僕は、貴方達を見捨てたりはしません」 「……全て貴方の、意思次第だ」 (-274) 2022/06/12(Sun) 20:18:33 |
【秘】 天眼通 サルガス → 害獣 シャト・フィー「ふふ、 …… ……そうだな。君は此処でも、いちばんいっぱい食べるからな。間違いない」 君が大切そうに呼ぶものだから、サルガスも記号だなんて思わない。君を識別番号込みで呼ぶのも、きっと同じ意思の現れであって。 「私の得意なもの……?」 そうして質問を返されれば――動きが止まる。 僕の得意なものってなんだっけ。 ……わからない。 「“見る”、こと……だろうか」 否、それは能力として備わっているだけで得意とは違う。 法廷では何の役にも立たなかった。 あの子が褒めてくれただけで。誰も救えなかった。 でも、そんなことを言ったら、君の否定になってしまうだろうか。 「……ほら、食べ終わったのならみんなと遊んで来なさい。 私は巡回が終わればロビーに行くから。手が空いたらまた、遊ぼう」 銀紙ごと食べてしまう君の様子には 「え」 と驚きの色を見せつつ、サルガスは巡回に戻る姿勢だ。特に引き留められなければ、君の頭を柔く撫でた後に 本来ならばロビーに入ろうとしていたのだが、 巡回に戻っていくだろう。 (-276) 2022/06/12(Sun) 20:32:59 |
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