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【神】 デッドヘッド ヴェネリオ死者の名前が出た途端、激しく机を叩きたい衝動に駆られた。 ヴェネリオから発される音も言葉もしばらくは無かった。 誰が彼奴を撃てと命令した? 男が睨み付けるのは他の幹部達だ。 真っ先に向く方向として些か違和感があるものだったかもしれないが。 「若いもんが次々と…… 引き継ぎの最有力候補を取りやがって、ただじゃおかねえ」 補充するのも楽じゃないんだぞ、とテンゴを睨み付けながら。 思い浮かぶのは預かり持っている孤児院。 動けそうな子供が数人いたが時期尚早だ、頭をかいて苛立ちをおさめた。 (G10) 2022/08/15(Mon) 0:22:43 |
【神】 デッドヘッド ヴェネリオ【ノッテアジト】>>G10 「概ねストレガの言うとおりで、問題ない…… ヒットマンに気を配りながら細心の注意を払え。 報告を怠らず無駄な行動をしないように。 突っ込みすぎる必要は、ない」 明らかに動揺している部下を視線の端に映しながら、山のように積まれた責務に今日も頭が痛い。 椅子を音を立たせて立ち上がり、常に周りをよく見えていた小柄な女に声をかけた。 「ラウラ、」 (G11) 2022/08/15(Mon) 0:30:17 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → piacere ラウラ (-43) 2022/08/15(Mon) 0:34:13 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → piacere ラウラ「あの男は謝罪を求める性格だったか。 そうはみえなかったがな」 へたな慰めも、感傷の世辞も与えない。 何か言おうものなら、駒が減っただの面倒が増えただの、 ぞんざいな扱いのオンパレードになってしまうからだ。 そういう男に、見せている。 これ以上死者の話題で傷つける必要が無いことを知っている。 「あいつの代わりの穴はあいつにしか埋められない。 お前は引き継げる仕事をしつつ、 何度も言うが急務の要請があれば誰かに言うように。 ちなみに、俺はコルヴォ以外の掃除屋とも 仲良し だ」まるで子供に言い聞かせるように繰り返せば軽く肩を叩いて通り過ぎて。 いつの間にかあなたのポッケにキャンディを落としていけば、また席に座って頭を悩ませている姿を見せていた (-58) 2022/08/15(Mon) 1:51:59 |
ヴェネリオは、ラウラの肩を叩いて自分の席へと戻った。 (a5) 2022/08/15(Mon) 1:52:34 |
【神】 デッドヘッド ヴェネリオ【ノッテアジト】 「用が済んだら好きに出て行け」 「ん?どうした我が兄弟、さっきのか。 優秀な部下 に飴をやってたんだよ」どこから取り出したのか、キャンディを手元で転がせば他の幹部に投げ渡した。キャッチが出来る者、地面に落とす者様々だったがその行方を男は見ていない。 「最近作ってねえなあ……」 辛気くさい空気を余所に頭を甘味で埋めて、男はまた人が最小限に減ってから会議室を後にした。 (G24) 2022/08/15(Mon) 1:59:56 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー朝はカプチーノ、昼はエスプレッソにランチを付けて。 トマトソースが好きだった男はいつの間にかサルサヴェルデを好みはじめる。お気に入りのズッパの店に寄れば選ぶのはズッパ・ディ・ズッカ。ファルファッレを無駄に多く入れて貰えるのが常連の特権のようだった。 ボスが死んでも昔から変わらない、教えたとおりの好みの足取りを歩く。 酒さえ控えれば野菜や魚中心のまるで健康志向の食生活だ。 夕暮れ時見慣れた背を捕まえ声をかけようとしたあなたは、男が足を止めていたリストランテに目が行くだろう。 それは先日約束をしていた店で、 この日、 マフィアの抗争に巻き込まれたことによる 臨時休業の看板が揺れていた。「よお、ソニー」 ヴェネリオは小さな声も聞き逃すことはなく、ゆっくりといつもの笑みを浮かべて振り向く (-62) 2022/08/15(Mon) 2:16:15 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 鳥葬 コルヴォ「コルヴォ」 会議が終わってしばらく、廊下ですれ違い様に話しかけるのは他所に出かける様子の男だった。 「 おまえも あいつに何か言われていたか」何も思い当たることがなければ気にしなくともいいのだろう。 いつもより言葉数が少ないのは感傷に浸っているわけではない、ただの確認だからだ。 (-72) 2022/08/15(Mon) 3:09:52 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → イル・マット フィオレロ放っておいてくれないものが多すぎる、もっとも離れるのであれば連絡はしない。 まだ命に執着してはいる自分にいやけがさす、己の命に執着してると言うことは 他社の命に執着していることと同等だからだ。 「極端なんだよお前は。 家族の愛とやらの育みに面倒な男へ、こんな時に口説きやがって」 「……悪かったそこまで評価をいただけてるなんて思いもしなかった。 改めて遠慮はするが…… お前の得たい夢が叶えられるようにその立場ぐらいなら買ってやる。せいぜい役に立ち続けろ、裏切り者じゃない舞台にたつんだ」 (-83) 2022/08/15(Mon) 8:34:10 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → イル・マット フィオレロ「ノッテが居場所なんだろ。 誰でもよくないのなら尚更……見ててやるから」 考えることなど到底出来ない、とは言えないのは、情などではなく己に残っている思い出のせい。 「次はその命、まともに生き残らせてから言うんだな」 明日が来ることを疑ってなどいない。 あなたを失うことも己が失われることも、最悪の事態が来るのは一瞬。どうか悪運に恵まれないでくれと、神にでも祈ってやりたくなるほどには大切な一員だった。 仕事の重さだって伝わっていると信じていた。 だからこそその夢に向き合ってやりたかった。 どんな形でも、見守ってやろうと決めていた。 それなのに、いつだって死は平等で起きた混乱は正常な判断を失わせる。 なあ、 、あまりにひどいと思わないか。 こんな運転が最後になるなんて。 (-84) 2022/08/15(Mon) 8:37:29 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 銀の弾丸 リカルド「御愁傷様、傷は浅いぞリック」 渋い顔をしつつ女の話になれば上司の口も重くなる。 この歳だ、一人二人はいたのかもしれない。 「お前とは よくも悪くも 相性がいい。おお怖い、こんな忠誠を貰える運命に乾杯だな」 劇的な刺激もきっかけも必要ない。 すべて時間とどれ程の信頼を持ってそばにいたか、ただそれだけで俺たちは生真面目なのだ。 他所の幹部連中には疎まれる生真面目さと、民間人への不要な情け。この二つが命を短くしているなんて、わかりきってる。 だから、一人でも欠けるとたちまち崩れる砦。笑ってしまうな。 「まったく、叱られたくなったらいつでも俺に連絡しろよ。 死んでも出ていってやる」 さて、と。明日はロッシのところにでも行くかと、男が予定を詰めていたのは記憶に新しい。 そして、会議後また誰も連れないでその予定を変えずにこなしていたのも貴方は把握していた。 (-88) 2022/08/15(Mon) 9:20:15 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー「ちゃんと行けなくなったと言ってやっただろ。 迎えにいくまで待てなかったのか?」 目の前の懇願を無視するように返す言葉は冷ややかに。 向ける態度は今までとも、命を狙うものとも違う。 違うだろ。その道を歩かせたのは、紛れもない俺だ。 仕方なかった、無駄死にをさせるにはあまりにも若く、 守ってやるにも不安定な立場だったから。 「そこまで言うのなら、約束の代わりに連れていかれようか。 何処に行きたいんだ?」 性にあった家族を与えて縁を持っていれば、いつの日か役に立つ時は来る。 こうした辛抱強さを誉められることは、早々なかったなあ。 点滅を繰り返すネオンサイン、ヘッドライトに照らされて。 骨ばったその手を貴方へと差し出しながら口元を綻ばせた。 (-112) 2022/08/15(Mon) 16:00:52 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー「どうなったっていいなんて平気で敵に言ってるんじゃねえよ。 俺から更に付け加えるなら、味方にもだ。 お前はとんだバンビーナだよ、手を繋ぐだけで寝付けるならこの先も困らないんだが?」 笑い飛ばしてやりながら、その手を引き傍に寄せ案内をさせる。 気を抜けば不揃いになってしまう足の歩幅を調整して、一歩一歩と目的地まで進んだ。 「アマラントは 今は 休業みたいだなあ。早く代わりでも連れてきて開けて欲しいが……今の時期は仕方ないな。 むしろ新しい店も知るのも悪くねえ。俺が見つけない、お前が選ぶところがいいんだよ」 視線が向いているのを感じれば、なんだ、と視線だけ下に寄越して。 「なんだもう酔ってるのか?酒でも飲んだみたいに真っ赤になってるぞ、酒に溺れてぶっ倒れたらそのまま置いていくからな。気をつけろよ」 (-143) 2022/08/16(Tue) 0:00:10 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 鳥葬 コルヴォ「それさえ聞ければあとは用はない。 変なことを聞いて悪かった、傷心中だったんだ」 心底そう思っていないような面をして業務連絡を終えれば踵を返す。頭にこべりついた懸念と未定の空欄にひと悶着が起こらない限り、この日の予定も変わらない。 「フィオレロの情報屋の預かり先を探しててな、 どちらも持っていっちゃあいないようで。 普通の墓の入れ方ができないからな」 双方問わず体に手を出してなければ始末の依頼もうけていなかったということ。それがわかる返答であっただけ儲けものだった。 「今日もまだ生きていたな。 俺も死に損なった話ならいくらでも聞いてやる」 迷子は大変だあと、告げた用件はそれだけで。 何もなければ気が抜けた返答をして男は去っていくだろう。 (-159) 2022/08/16(Tue) 4:44:30 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 永遠の夢見人 ロッシ一人静かなバーで氷に透けた照明を瞳に映す。 「あんたの情報はいつも助かってた、 お得意様になるのに何度通ったか覚えてないよなあ」 (-173) 2022/08/16(Tue) 14:20:20 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 永遠の夢見人 ロッシ男が情報屋と共に作り出したのは、とあるUSB。 これ一つでいくつもの争いと利益を見出すことができるであろう、犯罪者達の情報網だった。 稼ぎの大半を支払い何十年にも渡って重ねてきた信頼の先に獲た保存記録は、 ノッテファミリーの不利益な人材を摘発するだけに使用され表の世に出たことはない。 町の至る所の酒屋、路地に張り巡らされた監視カメラに盗聴器。 幾つもの目に接続することができるが、使用経路は情報屋達に直ぐ知れる代物。全ては契約、秩序に違えば消されてしまうその悪魔のような甘露にヴェネリオは酷く執心していた。 私利私欲のために悪さをしようだなんて考えてはならない。 全世界の情報屋を敵に回すような真似だけはしてはならない。 武器を扱う獣は理性を失ってはならない。 (-174) 2022/08/16(Tue) 14:20:48 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 永遠の夢見人 ロッシ男は執行人になって正義を振りかざしたいわけでもなかった。 ただ、そこにある火種を見ていたかったのだ。 忘れないように、自惚れないように、己が何処にいるかを感じたかった。 その物語の一節を求めていた。 この騒動で消えるのには惜しいほどの代物だが、 実際は存在を抹消させた方がよっぽど平和になるだろう。 グラスを傾けて金色の液体を揺らす。 「あんたってやつは 好きな酒の味のひとつも答えてくれやしなかったな。 聞いても一度目は答えないもんだから、 俺は責めるようにその片目を見るんだ。 そしたら前の日に飲んだ酒だけは話してくれてよお」 規則的に変わる新しいカクテルやワイン。 別の日に聞くと別の酒の名前を言うものだから、 全部の酒を調べて同じものを飲んで味の傾向を調べてやった。 月曜はジンベース、祝日はワイン。そんな奴の当てたときの顔ときたら―― はて、あれはいつだったか。 (-175) 2022/08/16(Tue) 14:26:16 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 永遠の夢見人 ロッシ「ああ、 あれはあんたじゃなかった か?誰だったんだろうなあ、当てるのが楽しみだったんだぜ」 「確か今日飲むのは、――」 さいごのジプシー・クイーンを飲み干して、一時の友に別れを告げる。 男が向かうのが早いか、夢にあなたが現れるのが早いのか。 未来の行方は誰も知るよしもない。 (-176) 2022/08/16(Tue) 14:30:32 |
ヴェネリオは、手向けの花一つ贈らない。 (a14) 2022/08/16(Tue) 14:35:31 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 銀の弾丸 リカルド「さあな、何をしても俺は不問にする。 これを晒すのはファミリーの不利益だ」 叱れるのはマウロぐらいだろう、と。 はっきりと不干渉をいい放った上司は再び視線をよそにやった。 「心配なら話題に出さず気を使ってやればいいだろ。 ラウラもガキじゃない、……それとも気にかけ方がわからないのか?」 (-194) 2022/08/16(Tue) 18:00:25 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → ”昼行灯” テンゴ練り歩けばなにやら探し人をしているヴェネリオと遭遇をする。 ふと目を会わせればなんだ、とあまり時間がなさそうな様子を見せるだろう。とはいいつつも、しっかりと話す場所をもうけるのがこの男だが。 「どうしたテンゴ。 悪いが夜に待ち合わせがあるんだ、手短にすむならここで。 つれていきたい場所があるなら明日にしてくれないか。 もしかして、感傷にでも浸ってんのか?」 (-195) 2022/08/16(Tue) 18:04:25 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → ”昼行灯” テンゴ「確かか。どこから聞いた?」 こんなところで話す内容ではないだろう。 小さな声で交わされる密談はこの島全体を揺るがすほどの真実だ。既に幾つかの情報を仕入れていたが、まさかここまで特定されているとも想っていなかった。 「テオ、ボスの名前なのか顧問かしらんが本当に急だなあ。 末端を俺が殺したのがばれでもしたか? そんなわけはないか」 (-212) 2022/08/16(Tue) 21:22:40 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 銀の弾丸 リカルド「同じ事って何だ。 ボスの死の真相を暴くために気安くアルバの連中と密会して情報を得ようとしてただならぬ関係になることか?それとも懐に飛び込んで重役になる構成員達を殺してくることか」 好奇心の質問の内容を問う。 何を、今更。この俺が甘い言葉でも返すと想っているのか。 この誰も彼も信用をしていない、この俺が。 「どちらにしろ、――お前、会ってるだろう。 いや、昔からの知り合いだったか?どちらでもいい。 密会でないだけ目を瞑ってやれる。 だがわかっててやってるってんなら、 ……俺が許すと想ってるのなら大違いだ」 (-215) 2022/08/16(Tue) 21:30:16 |
【人】 デッドヘッド ヴェネリオ【街中】 誰かに差し入れするように階段の裏に置き捨てられたウォッカ。 金色に光を反射させる瓶を視界にいれながら、男は無人のバーの裏で一服し立ち去った。 その足で青果店に向かい、沢山の林檎を紙袋に抱え。 笑顔の店員に見送られながら、アーモンドプードルとバニラオイルを買い足していく。 「ボンジョルノ、お嬢さん。 今日も予約をしたいんだが――」 近道の路地裏を通り過ぎて見慣れた花屋に挨拶をすれば、 黄昏まで普段と変わらぬ一日を過ごすのだ。 「あのとき食べたパネッレは何処の屋台だ? 何処も同じように見える」 祭りの喧噪に目を配らせつつ、僅かな寄り道の間、人々の中に溶け込んでいった。 (70) 2022/08/17(Wed) 11:25:28 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー「いくら教えても物足りないだけだ」 まるで、 のように寄り添う体。 歩きずらいと離そうにもあまりに浮かれている表情に、返してやるのは気取った男のため息だけだった。 「俺ももっと早く引き抜いておくべきだった、何もかも遅いがな」 そうしていたら、この重苦しい食事もメインディッシュ後のドルチェのタイミングを伺う店員の顔も青白くならなかったのだ。 「優秀な引き継ぎ先が軒並み潰されて面倒なことになった。 おまけにお気に入りの縁も切れて全部パァ。 問題を起こす部下はいるし……何か起きたら責任をとるのは誰だと思ってんだ。」 ルビーの輝きで喉を潤し、さっくりとした衣に包まれた肉を一口食べればまたフォークを横におく。大男にしては進まぬ食事の中、視線は常に一人を見つめていた。 「どこの仕事場でもこんなことは茶飯事だが、 運が悪すぎて敵わない。天に見放されてるみたいだ。 それとも向かえにこられるの間違いか、はは。 ――なんだか、いつもとは逆だな」 グラスを三度空にして残った滴を回し揺らす。 照明が照らす表情に変わりはないまま、口が回るのは酒のせいにしておけと緊張しきってる向かいのグラスに残り一滴まで注いでやった。 (-273) 2022/08/17(Wed) 12:20:43 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → ”昼行灯” テンゴ「ロッシなら少なくとも確かか……ああ本当にとばっちりだ」 俺たち二人が騒いで止めてももう遅い。 動く必要があるのは鎮火した後の騒動の片付けだ、 「にしても、厄介なことになった。 ……お前狙われてねえだろうな?ただでさえ目立つんだ。 今日にでもスーツが届くから、戻ったら着替えておけ。 無駄に散歩するのもやめろ、言われなくてもわかってるだろうが連絡の仕方が雑なんだよ……今日は戻らないがそのあとはきっと部屋にいるから。 おとなしくしておけよ、今は武器を構える時期じゃねえ」 (-286) 2022/08/17(Wed) 15:50:08 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 無風 マウロ一歩、また一歩と。 誰かが住んでいた部屋から遠ざかる音を響かせる。 ――残念だったなあ、全く。 これが落ち着きさえすれば、声をかけるつもりだったんだが。 三人でつるんでいた分、ツィオにもしなきゃなかったし。 あいつのこと自体はそこまで好きじゃなかったから、 特段気は進みはしなかったが。 お前は先代が死んだばかりの俺に昔の俺に良く似ていたよ 上げれば切りが無いが、少なくともそのあたりの奴よりはよっぽど。 愛想を覚えれば割といい部類の幹部にでもなれたんじゃないか? ひょっこり起きてくれでもすれば、言えることも多いんだが……。 「この穴はしばらく埋まらんぞ」 死人にかける言葉は少なくていい、 ありもしない未来を語る必要はないだろう。 戻ってくるのなら早くしろ、部屋なんて残してる暇はないんだ。 お前の代わりだっていらない。 精々ボスの面倒を見ながら首を長くして待っているんだな。 (-289) 2022/08/17(Wed) 17:56:36 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 愚者 フィオレロ「孤児院ったあそんな印象が主だろ。 ほお。鐘の音ねえ。 だからあんな態度の割に嫌そうにしていたのか」 「こんなの俺の功績じゃねえよ、先代のもんだ。 俺の性格がまるくなったのも全部な。 ここで育っても行き先は誰かさんの手足になる場所、 いいともわるいとも限らねえよ」 褒められているとは思いつつ、返すのは苦笑い。 当然だろう、何を言われるにしても答えは同じなのだから。 「だったら一生聞けなくていい」 「いつか地獄で聞かせてくれ」 (-303) 2022/08/17(Wed) 20:16:06 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 愚者 フィオレロカランコエの鉢植えを置いて届いた手紙にため息を吐く。 すぐには誰から宛てかは直ぐには思い当たらなかったが、何かをするのなら数人。 「……読みたくねえなあ」 最悪のことを考えて、一人自室でその手紙を開いた。 (-306) 2022/08/17(Wed) 20:22:15 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 愚者 フィオレロ「……これを飾れってか? いつの間にか花だらけになるんじゃないか」 ため息を吐いて鉢植えを窓辺に飾れば、背を向けて立ち去る。 「水やれなかったら悪いな。 ……無事に帰れたらどうにかしてやるよ」 /* 完全に読み間違えていました。手紙は無かったです。 誰宛かわからないですが、何かを感じ取って思い当たる場所はあるそうです。 (-316) 2022/08/17(Wed) 20:58:29 |
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