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【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ「やあ、可愛いお嬢さん。 誰かが夢を見せでもしてるかな。 情報屋か……? 」誰かにとっての都合のいい夢だ、どうだっていい。 もしかしたらほしい言葉が帰ってくるのかもしれないし、 知らない人間をなぞるだけの時間かもしれないのだ。 「俺はお前たちの最期こそ見てないが、 きっといなくなると思って思い残すことも少なくて死んだよ。 つもり積もったものが俺にバカな真似をさせた」 「もし時間があるのなら 待ち合わせの時間 まで、付き合ってくれないか。敬語も態度も、なんなら質問も無礼講でかまわない」 そうして目の前に現れるのは、一杯の紅茶。 男の向かいに立ついい香りは、この男の部下のお気に入りだった。 (-97) 2022/08/21(Sun) 0:50:01 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ「ああ、あのキャンディは通りの――」 若い娘がやってる店の手製の飴で、祭りの屋台でも盛況していた一品。普段はフルーツのフレーバーを中心としているが、しばらくは変わり種も多かったのだと語る。 「大分昔…週に3,4つネズミを処理しなくちゃならん酷い抗争れがあったんだ。"それ"をはじめてから甘いもんしか旨く感じなくてなー。舌も馬鹿になってた。疲れてたんかねー?歳だなあ」 しみじみとしているが、何かあったのかかなり心を病んでいたらしい。 話口調からして、情や倫理よりも人を殺すことに躊躇がなくなっている気分の方で、だ。 「それもやっと解放された。 お前さんのことは、まあ随分意思が希薄で。 俺とリックが"覗いて"どれだけハラハラさせられたか。 ……頑張ってくれたよな、勿論怒りなんかしない。 上に見つかると危なかっただけだ、それに―― 誰より俺はアルバの幹部と接触してたからな。 簡単に咎めらんよ」とてもよくない上司がここで知れてしまう。何か考えてのことではあったのだろうが……。 (-124) 2022/08/21(Sun) 8:58:27 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ「裏切り者は"ノッテには"いないっていったのに、あいつは」 誰かが心当たりがあるかのように語るが特段諌めるつもりがなさそう。密会を裏切りととらえられればここの連中の半分も殺られるし、部下ですら連れさらわれてしまう。 「最後までわからんやつばっかだったなあ。 まあ他人で出来た家族ぐらいでここの空気はいいんだろうよ」 「お前さんは役に立って死にたかったのか? ただの死にたがりよりは死ぬ理由もなかったように見えたがね。 マウロに就いてたのはよかったなぁ、人を見る目がある。 リカルドやツィオより素直で、よそ見をしない」 昔の俺みたいだとからから笑ってまた一杯の珈琲すする。 その味は感じられてるのか不明だ。 「やり残したことも妙にありそうだな。 やっぱりもう一度一目会いたかったか」 (-130) 2022/08/21(Sun) 10:18:33 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド―――……ック…… ―――…い、リック……!! 「起きろ馬鹿野郎、あんなけ言って死んでんじゃねえか」 「だらしないやつめ。 どんな色っぽいことに逢わされたんだか」 確かに聞こえる聞きなれた声。 あなたが目が覚めると隣には足を組んでる上司がいる。 心地よい静かな揺れで、しっかりしたソファー。 高級車のような空間に二人はいた。冷蔵庫とドルチェにお酒まで備え付けられており、とんだ霊柩車もあったものである。 「目覚めの気分は如何だ? 俺はもう最高だぞ、反吐が出るほどにな」 (-140) 2022/08/21(Sun) 13:31:54 |
【墓】 デッド・ベッド ヴェネリオ>>1 【ヴェネリオの部屋】 戸を開けて見えたのは、がらんとした冷めた家具の色。 何度か人の立ち入りが伺えるその部屋では、ポットとドリッパー、甘い香りが客を出迎える。 クローゼットの中身も二枚のコートに並んだスーツ。几帳面にしわは伸ばされていて埃取りの予備のストックが連なって床に並んでいた。 棚の上にはまだ飾られて新しいカランコエの鉢植えが。主がいないその部屋で、もうすでに乾いた土が転がっている。 他にも電源がつくことなく中身も削除されたパソコン、あからさまに棚から抜かれていった書籍の穴。 死者は何も語らず、語りもしなかった。 『その身なりのままだとファミリーで浮きすぎる。 狙われてる身であると同時に人が減ってるんだ、 郷に入っては郷に従えよ兄弟』 結局そのスーツをこしらえたのはその故人だった。 一張羅は高級ブランドの箱に入って机の上に鎮座している。 なぜかその箱の中には港の五番倉庫の地下にある秘密裏に設置された医療施設の詳細が書いてある文書があるのだが、一体なんの意図かは読み取れないかもしれない。ただ部下からもらってしまった、使う機会のなくなった遺留品を入れておいたのだ。 『孤児院の引き継ぎはフィオレロとマウロにでもやりたかったんだ。 あいつらなら向いてるだろ? 子供に情を持たないで、最後まで駒として扱って管理できる人間。 しかもまめに、丁寧にだ。惜しいやつらを持ってかれた』 『リックはだめだ、きっと早くに俺が地獄につれてく。 余所に捨てようとしたら離れなかったのは誤算だった、お前みたいにな』 テンゴの背丈に合わせられたスーツは気味が悪いほどにフィットし、靴まで添えられているかとおもえば店の名刺まである。 こうして小言が聞こえてきそうな余計なお節介を遺して、この男は友のもとから去っていったのだ。 (+9) 2022/08/21(Sun) 13:53:12 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルドもし事情を知れば酷い死に様だなと笑っていただろうか。 触れられたかもしれないその体に、生きていた頃の熱はもうない。 「幻かもな、だけど俺は死んだ。 大通りで銃撃戦があって打ち所が悪かったんだ」 「そういうことになってる」 視線を向けた男はいつのまにか煙草を咥えている。 そして、一本あなたに差し出した。 (-145) 2022/08/21(Sun) 17:05:04 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー/* 特に問題はありません! ヴェネリオ自身もあの日追うべきだったか今でも悩んでおりました、素晴らしいやりとりをくださりありがとうございます。 RPも楽しく遊ばせていただいております。おそらくPC等による面会予定も問題ないので、そちらの都合に合わせていただいてゆっくり無理なく過ごしてください。 (-146) 2022/08/21(Sun) 17:15:13 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → ”復讐の刃” テンゴ20年前―― 昔、顔を会わせたのはそれぞれがソルジャーにあがり立てだった頃。 とある組織に二人で侵入をすることになった、取引現場の証拠さえ掴めばあとは幹部とボスが押さえてくれる。 体よく言っているが、顔が知られていないうちの捨てゴマのような役割だったのかもしれない。 それでも無傷で、やりきったのは 二人の相性が 最高 だったから。「なんだお前は…… 東の国のかぶれものか? そんなのでよくノッテを歩けるな」 勿論第一印象は、余所者だ。 (-161) 2022/08/21(Sun) 19:47:27 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド「……俺がボスだ? 寝言は寝てから言え。 俺はツィオかお前にやらせるつもりだったぞ」 「火は貰うか、これもどうせ夢だ」 いつ醒めるかわからない、おかしな夢。 二度と起きるはずのない、幻の世界。 「……本気でやり残したことなくなっちまった。 ビックリするほど、未練がねえ。これって冷たいのか? おいていけて精々してるんだぜ、もっと見ていたくはあったけどな」 (-166) 2022/08/21(Sun) 20:19:24 |
ヴェネリオは、次期ボスの椅子だ? お前は見る目はないなと笑う。 (c20) 2022/08/21(Sun) 20:27:50 |
ヴェネリオは、パンドラの箱を最期まで手放せない。 (c21) 2022/08/21(Sun) 20:29:53 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ「わからないから見ていたかった、か」 一瞬後悔なんてなにもないと思っていた男の心が揺れた。 ああ、本当にそうだ。 家族達のことは、いくら見てても飽きなかった。 情緒の勉強には些か適した場所ではないが、 酷く、色々なものを学ぶのには"楽しい"場所だった。 俺だってこのファミリーに来た皆に "それ"を教えられると思っていた。 「まったくその通りだ。 話もしたかった、お前に、お前達に沢山教えてやりたかった」 「会いたかったな。もういまのうちに、 やりたかったことや知りたかったことでもぶちまけとけ、 届くかもしれないし、後悔も未練も ――悪いもんじゃねえって知れるかも知れないぞ」 手を伸ばして、ぽんとその頭を撫でてやる。 あまりやってこなかった仕草だが、今だけは周りが子供のよ宇に思えている。 (-183) 2022/08/21(Sun) 22:56:03 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → ”復讐の刃” テンゴ「邪魔をするな?……それはこっちの台詞だ」 「お前みたいな奴が、 短絡的に頭に血が上って手が付けられなくなるから 余計な人間が死ぬんだ 」ふい、と顔をそらして。刀がなんだ、着物がなんだ。 合わないと思った、そんな余所者がこのファミリーには。 「……しらないわけじゃない。 そんなもの、建物の中で振り回したらその内に撃たれる。 薄い布も簡単に貫通する、これでも着てろ」 目立ちすぎるんだよ、と、投げつけたのは自分のスーツのジャケット。 当時はつけていたベスト姿は、白いシャツがよく目立った。 「戦うことになったら、俺が前に出る。 その後、後ろから切りつけろ。 合図がなくてもそれぐらい出来るだろ」 (-192) 2022/08/21(Sun) 23:55:32 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド「やるときになったらやれるんだよお前達は……あ?」 「お前、ソニーと何があった。 俺のお気に入りだ、傷つけてるんじゃねえぞ。 大体暗いんだよお前は。 それぐらい、生きて居るあいつらが頑張って解決するだろ。 死んでからしてやれることはない。 生き返る機会が来るまで無駄な事考えてないで切り替えろ」 "ソニー"が暴挙に出た大半の理由を背負っている自覚のある男は、どうも 身内贔屓 だった。"彼"にはあまりみせてこなかったのが、少し名残惜しい。 無駄なことと切り捨てるのも、それ以上悲しんで欲しくないからだ。自分を追い詰めて欲しくない。だが、あえてきになることと言えば―― 「そーだ。お前等……俺の何処が好きなんだ?」 そんな戯言を煙と一緒にはき出した。 (-198) 2022/08/22(Mon) 0:35:18 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → ”復讐の刃” テンゴ「やっぱりお前は 拳銃を知らないんだな 」「動いてるやつには当たらないのが拳銃だ。 確実に止まってるやつを狙う。」 二人きりの空間。 照準を合わせる振りをして、貴方のこめかみへと銃口を向ける。 「お前の実力は信じていないが 敵がお前の刃に引っかかる悪運は信用できる」 引き金に指を起きつつ、子供に言い聞かせるように皮肉った。 「俺の悪い勘は当たるんだ。 これも覚えとけ」 (-251) 2022/08/22(Mon) 13:28:16 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド「ソニーが油断がない……?そうなのか」 そうか……? 思い出せばマフィアらしい彼の姿を見ていなかったと思う。否、あまり見ないようにしていたの間違いだが。 十分ファミリーに所属できている分の覚悟や実力はあったのだろう。だから、気付くことに酷く遅れてしまった。 「排除だ云々…そんなわけ。 右腕だからって恋敵でもあるまいし、 現にあいつと俺はそんな関係じゃ――……ないからな」 まさかその男に殺されようとしていたとは口が滑っても言えない。惚れた弱みとは言わずとも、完全に人生の楔のように思っていたことに他ならないのだから。 気になっていたことを聞いたが、大体想像はついていた分の返答が返ってきて苦笑いをする、魅力というよりそれはファミリーへの忠誠の果てであると思うがね。 個人をしっかりみていたかと問われれば、素直に頷けないからだ。 「成程なあ、可愛がってはいたけど俺達は悪人だぞ? そんな高められるような事はしてない。 俺の役に立つように、俺の言うことを何でも聞くように。 誰にも渡すつもりもない"大事な部下"を作ってただけだ。 俺の家族を大事に扱うのは当然だろ、物持ちはいいんだよ」 「……ああ、でもそうだな。 あんまり褒めてやっはなかったかもな。おら、ちょっと来い」 ネクタイを掴んでそのまま引き寄せてやる。 体を倒してやれば無理矢理己の膝に頭を押しつけてやった。 「ちょおっと目を瞑ってろ、お前も撫でてやる」 (-281) 2022/08/22(Mon) 18:55:15 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド/* かしこまりました、 それはよかったですね! 頑張って生き返って業を背負って下さいね、愛しの部下様。 その際こちらの記憶は無い雰囲気で行かせようと思いますが、もったいないおばけ様の自由で構いません。 大変お疲れ様です、引き続きお付合い下さると幸いです。 (-283) 2022/08/22(Mon) 19:00:12 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ「神なんてものが、俺たちについてるとは思わんが。 聞き届けてくださってるよ」 人なんて信じない。 神なんて信じない。 奇跡なんて信じない。 未来なんて信じてない。 それでも守ろうとした家族の嘆きを、聞きおさめるのが上司の最期のつとめだろう。これも都合のいい妄想かもしれないが。 「それに、あいつは」 「気付くだろうよ、遅くとも全部が終わったあとにでも。 俺に似てるんだ、後悔して嘆いて喚いてた頃に。 そしてお前を愛してたって気付いて、 ――届かないものに焦がれて、どうしようもないものに囚われる」 「それは悪いことじゃない、何故なら 俺たちは悪者 だからだ。お前たちはノッテファミリーの一員だ。 疵になることを恐れず、そして忘れるな」 「ああ、そうだ」 男は手に持っていたカップを落として、嗤った。 (-301) 2022/08/22(Mon) 21:08:34 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ割れた破片は二人の足元に飛び散り、 なんともないようにひとつ落とした張本人の手に取られた。 その破片で 親指 を切り裂けば、そこには血 が浮かぶ。現実味を帯びない冷めた熱はゆっくりと溢れだし貴方に向けられた。 「Laura・Liberatore. Venerio・Firmaniが立ち会おう。」 「永劫、我らが家族であれるように」 メイドマン以上でしか行われていない掟を、今ここに。 お前の愛しの存在よりも一歩先に。 待とうではないか、彼らがいつか訪れることを同じ立場で。 (-302) 2022/08/22(Mon) 21:16:11 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ何度かすり合わせるように交わった指。 即答で返ってきた答えは 確かに生きていた しばらく合わせていれば、ゆっくりと離して。 手持ち無沙汰になってしまったその指を舐めながら、もう片方の手で再び頭を粗雑に髪をわしゃわしゃと乱してやる。 まったく、この笑顔をどうしてかわいがれないだろうか。 「――地獄の入り口へようこそ。 これでお前も死ぬまで俺達の家族だ。 裏切ろうものなら命は無いと思え。 俺達はな――嘘はつかないんだ」 ラウラは此処にむいている、物を感情を知らないのがなんだ。 ついてくる決意さえあれば、何処までも道連れにしてやろう。 実際の本物のボスの血ではないが、その席に近い故役職としては十分だろう。 (-362) 2022/08/23(Tue) 0:51:11 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ「こんなに素直で優秀なんだから、 さっさとマウロごと俺の部下にしておけば良かったな」 ツィオは嫌いだから放置だ。あいつは一人でなんでもする。 「部下になったらお前達を守るのは俺の役目になる。 無茶さえしなかったら自由にしていい。 普段はリックが出した指示をお前達に流して、 無傷で終わったら俺が褒めるんだ。 金の稼ぎ方まだ詳しくはしらないな? もう少しまともな仕事を斡旋してやる。 それで出来たお小遣いでお前は好きな物を買う練習をするんだ」 つらつらと告げるのはもう無い未来。 そうであっただろう不明確な夢は信じるも信じないも自由だ。 「時間が余れば、こうして茶や菓子を嗜んで――。 無いなら趣味でもストレス発散の方法でも、探すのを手伝ってやる。俺は時間があるときは暇だからな」 趣味は<kana 監視>覗き<kana>。ストレス発散に菓子を作ることを勧める程巫山戯てはいないが、きっと目の前のあなたなら何でも吸収するのだろうと思って、誰かの叱る声を脳裏に思い浮かべていた。 (-367) 2022/08/23(Tue) 1:15:42 |
ヴェネリオは、" "を重ね、誓いを交わした。 (c27) 2022/08/23(Tue) 1:17:40 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → ”復讐の刃” テンゴ「奇遇だな」 「俺は 為すべきこと なんて、生きることしかない」その熱を納めろと、アッシュグレーの瞳は冷ややかに見つめて踵を返した。何度もその瞳を見ることになるだろう、何度もその刃を傍に感じるのだろう。 そんな"嫌な予感"がしていて、口には出さなかった。 「早死にするなよ、俺たちボスのためにだ」 その後順当にメイドマンに上がっていったヴェネリオとは違ってコンシリエーレになったときはどうしようかと思った。 ファミリーではなくお前が幹部と相容れないのだろうと文句をいいながら酒を交わしたのはもう10年以上も前の話だ。 「テンゴォ、 お前のパートナーどんなやつだったんだ 」次第に丸くなって見えてきたその性格を、逆立てるのも煽るのも大体が俺のせいになったのも居心地は悪くないものだった。 (-382) 2022/08/23(Tue) 7:52:47 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド「子供は撫でるとすぐ機嫌をよくして泣き止む」 「素直であればあるだけ、俺のそばにはそんなやつらばっかだった。 ノッテは――わけのわからんやつらばかりだったのに、全員素直で。びっくりするほどだったな」 ぽつ、ぽつと呟かれる低い声と共に落ちてくる熱のない手。 あなたを眠りに誘うように、優しく慈しむように一定のテンポで撫でられ続ける。 「ツィオもマウロも、行動と言動が合わない分わかりやすい。 顔を変えられる分ツィオの方が昇進が早かった、気に入らなかったがな」 バラバラなくせに息のあった三人を見ていた。同じ孤児院から出たなりの絆はそこそこに固かったようで。 そのなかでも真っ先に俺を目をつけたお前を引き抜いた。今となっては一気に三人引き抜けばよかったよ。 「レヴィアとストレガはワンマンに見えて自分の実力を確実にボスに提供していた。ありゃ一人軍隊だよな、女の戦い方は違うぜ」 実力者であれば性別なんて関係ない、それを体現した彼女たちは常に気持ちがいいほどの一言で会議を鎮めてくれた。あいつらがいればこのファミリーは安泰だ、あれを越えられない男はここでやっていけない。 「テンゴは、昔は血の気が激しくてな俺が丸くしてやった。 フィオレロが来てからは懐かれて落ち着いたが今はもうまた復讐の鬼だ。 あの男はマフィアに馴染まないな、せいぜいかわいいワンコに癒されていればよかったんだ。さっさといなくなっちまってよ、せっかく俺の孤児院任せるつもりだったのに」 親友を想い、想う。なんだこの感情は。 そろそろ寂しくなってきてるんだろうか。弱音とは思っていなかったが、ここには好きなやつらが多すぎた。 一緒に生きていきたいとおもった、家族が多すぎたんだ。 男はもっぱら甘い男であったので。 (-388) 2022/08/23(Tue) 11:02:16 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド「そうだ、ラウラは――俺が家族にして連れていく。 死んだやつの人間のことは疵でのこしても、もう惜しむな。 生きている人間たちの幸せを祈れ」 過去を思い返していたぼやきを流すように、一人のアソシエーテだった女の名前を告げる。 一度手を止めれば深く息を吐いた。 「リック、お前は優秀で最高の男だ。 よく俺を、友を、家族を守り抜いた」 「お前のことは信じていなかったが、 俺や家族のことを好きな感情だけは信じていた。 だから信頼できたんだ。 マフィアは嘘をつかない、有言実行が幹部の鉄則だ。 お前は大きくなれるよ」 「返事はするな、これはでかい独り言だ。 頑張った子供は早く疲れて寝ちまえばいいんだ」 (-389) 2022/08/23(Tue) 11:07:01 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → ”復讐の刃” テンゴ「気になったもので。 俺は――料理好きのおてんば女がな。 親から言いつけられた許嫁だった。 それでもまあ愛着はわいててな、お嫁さんになって娘を生むんだだとかずいぶんな夢を持ってたよ。 まあ結婚する前に両親共々殺されたんだけどな」 あとで調べたら親が厄介な産業スパイだった。 相当な被害を食らわせられたマフィアからの報復、 男ははそこにたまたま居合わせなかったガキだった。 「お前はいいな復讐する気力があって。 俺の方は抜け殻みたいになっちまったよ。二度は起こしたくねえ」 (-424) 2022/08/23(Tue) 18:04:25 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド「寂しそうだったからに決まってるだろ。 立派な俺たちの家族を放っておけるか」 「面倒を見てくれるやつもいなくなるし」 お前たちがおいていった宝だぞ。 他のファミリーに持っていかれたらどうする。 「それに逆だ、お前が待つんじゃない。 俺が待っててやるから、行ってこいっていってるんだ」 聞こえもしない叫びに返しながら優しく撫で続ける。 やっぱり素直なくせにこういうときは駄々っ子だったなお前は。 「今から聞かせる子守唄はねえが、贈り物をしてやる」 (-432) 2022/08/23(Tue) 18:53:28 |
ヴェネリオは、" "に" "を落とした。 (c32) 2022/08/23(Tue) 18:54:51 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド「隣にいてくれてありがとう、あえてよかったRicardo。 欲しかったら俺の姓でも偽名に使っていい。 Venerio Firmaniが信頼した一番の部下、 ゆっくり待っててやるから、地獄の底までついてこいよ」 信じてるぞ、そう最後につぶやいて。 俺の 悪い勘 が当たらなければいいな、と、貴方の前髪をあげて額に顔を近づけ冷たい熱を触れさせた。 (-433) 2022/08/23(Tue) 18:55:45 |
【独】 デッド・ベッド ヴェネリオ/* ここで、テンゴ。まさかの 骨噛み くん!?そんな、そんなことがここでわかることはあるか? きかね〜〜〜わこんなこと。だからロッシから情報もらってたんかお前!! (-435) 2022/08/23(Tue) 19:01:43 |
【独】 デッド・ベッド ヴェネリオ/* ヴェネリオとロッシとは実質マブ。(半分妄想) いやまじでなんか、サービスの秘話もらっちゃったよな。 お問い合わせはして、仲良くてもいいって聞いてたけど。 あれCVついてたよ。CVついてた〜〜。勘違いオタクしちゃお。イメージカクテルつくって飲んでるやつ。 いや、あれなかなかやばいやつだったな。 (-436) 2022/08/23(Tue) 19:04:10 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 天使の子供 ソニー同じ景色を見られないならば。 隣にいることが許されないのならば。 昔の馴染みに託されたその命を守ることが生き甲斐だった。 顔は綺麗なまま、男は終わっている。 しっかりと調べると死ぬ直前に薬物を服用していた痕が見られたが、死因に変わりはない。 ファミリーに嘘をついてまで貴方を守ってやりたかった。 一人でも生きていけるとその小さな背中に期待をかけすぎて、 もうその心が擦りきれてるなんて思いもしなかったんだ。 「 」 死人は何も語らない。 静寂が部屋を包み込み、墓場のような冷え冷えとした気温はあなたの熱を奪っていく。 その心は俺だけのものに出来なかっただろう? 若くもない、力に歯向かえない家族一番の男が。 たった一人ですら手に入れやしない。 あいつには、家族も友達も子供たちも仕事もあって その生活が、合ってるんだと思い込むしかなかった。 男は酷く狡い賭けをしていたのだ。 食事のあとは家にでも招いてやろうかと思い、貴方が寝床で背を見せたならその背中に銃を向けるつもりで。 しかしあの日もし本当に共にありたいと願われたのなら、命ごと全部やろうと。生きるか死ぬかすら委ねてやろうと。 本当に、愚かな賭けの向こうでこんなことになるなんて思っていなかった。奇跡はどこかに転がっていたのかもしれない、しかし、そうじゃなかったのがこの世界だ。 (-453) 2022/08/23(Tue) 20:32:37 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 天使の子供 ソニーこんなに小さな手も握り返せない。 こんなに小さな体も抱き返せない。 それは男にとって無念であったが、 その体は語らず沈黙をしている。 もし辺りを見る余裕があったのなら、サイドテーブルにくしゃくしゃの紙が広げておいてある。 そこには"何か"を予約している領収書があり、 孤児院の住所、あなたの誕生日とされている日付の羅列が向こう20年分記載されていて、それは遠い各国の"店"から届くようになっていた。 あなたへの遺書も愛の言葉ひとつ送らなかった男は 未来の花に全ての想いを込めて眠りについていた。 (-454) 2022/08/23(Tue) 20:33:53 |
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