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【秘】 巫女 ユピテル → 技術指揮 シトゥラ「一息に巫女と言っても、 神の在り方で形は変わるでしょうから。 長い館ではある意味良い思考命題かもしれないわね? あら、褒められちゃった。何かに特化して 勉強し続けた人にそう言われると照れちゃうわね」 少なくともシトゥラの場所とは大きく文明が違うのでしょう。 ですが犯罪心理学なんて言うある種の特殊な学問でも、 別段ユピテルは驚いた顔をしませんでした。 「私はそれを学んだ専門分野ではないけれど。 犯罪を起こす人は、育った環境や性格気質が確かに影響する。 けれどそれ以上にWこの場と言う環境Wが重要ということ? ……そうね。私の大切な神は、大地は、 恐らくWこの場Wを視れていない。声が聞こえないもの。 神の目がなければ、悪を成したり躊躇する事も減るでしょう」 こんな解釈であっているかしら。 はにかみながら回答をする様子は随分と落ち着いた物です。 まるでW学者・研究者Wを齧ったかそれから教わったように。 「あら、遠回しに色々聞いて回られる方がW面倒Wでしょう? だって、 もしシトゥラが殺人者なら答えは一つだもの」 (-225) 2021/10/18(Mon) 23:42:01 |
【秘】 巫女 ユピテル → 技術指揮 シトゥラ「私を殺そうとするならば、」 「或いは私が殺されたくない人を殺そうとするなら、」 「同じ殺人者同士、ただ刃を合わせるだけ」 (-228) 2021/10/18(Mon) 23:47:04 |
【秘】 探偵 キエ → 巫女 ユピテル「………」 キエは珍しく目を丸くしてユピテルを見た。其れは驚きではなく前提が違っていた事に気付いた表情に近い。 数拍置いてキエは笑った。其れは正しく談笑の場に相応しい穏やかな笑顔であったが、会話の流れにはちっとも相応しくない。 キエはいつも主観で決め付けて話す。 「そりゃそうさ。僕ァ常々言っているが探るのは好きでも考えるのは嫌いなんだよ。入れ子人形は好きだが自然の摂理には興味が無い怠け者でねェ…。 普遍的な価値など僕ァどうでも良いし調べる気も無いんだ」 キエの言葉は探偵という自称する肩書きに相応しくない。まるで都合が良いからそう名乗っているだけの様に。キエにとって“謎”とはただの手段であるかの様に。 「清貧とは無縁の生活しかしてこなかったから“勿体ない”という感覚もよくわからない。 なァ大地の君。今君は笑っているがそれは愉しいのかい?」 (-232) 2021/10/18(Mon) 23:56:06 |
【神】 巫女 ユピテル>>【ハロウィン】 「……お話?あらあら〜何かしら?」 会場の少し端っこの辺り。 まだ幼い使用人の少女に呼び止められたユピテルは、 何やらお願いを受けて、耳を澄ませています。 「…………………。」 「うん、うん、」 「…… 胸を触らせてほしい ? でも余り強く握られると痛いから、優しくしてね」 好奇心か興味か。望みがどれでも気にした様子はなく頷いて、 暫くの間。何をしているのか会話が聞き取れれば明白な状況。 そしてぺこぺこと頭を下げ、顔を染めて走っていく少女の姿。 それを「がんばってね〜」とのんびり見送っていました。 (G50) 2021/10/19(Tue) 0:05:21 |
【神】 巫女 ユピテル>>【ハロウィン】 「……もしかして、気付いたんだけど、 お菓子を配ってくれる子の方が少ないのかしら?」 「お姉ちゃんこれ、お菓子を 配る方になるべきだったんじゃ!?」 痛恨のミスとばかりに、バランスに気づいたユピテルは、 勢いよくコートを投げ捨てようとして、 色々影響を考えて使用人に止められたりしつつ、 結局無理やり着せられたままで、お菓子を貰いました。 これで、ねだる側も配る側も準備ばっちりの二刀流になりました。 (G51) 2021/10/19(Tue) 0:12:44 |
【人】 巫女 ユピテルハロウィンの宴が終わったあとの時空。 ユピテルは何かを探すように、今日も駆け回っていました。 「ぜ、全然見つからないわ…… い、一体どこにいったのかしら……」 初日の様にタオルを山程持たなくなったのは、 進歩なのか、勿体無いのかわかりません。 探しものの為、一頻り駆けまわったものの成果はなく、 ぜえぜえと立ち止まって中断し、廊下で休憩を取っています。 (12) 2021/10/19(Tue) 0:36:22 |
【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 巫女 ユピテルくす、くす。 律儀にも建前を大切にしてくれる貴方へ、『してやられた』とばつが悪そうに苦笑。 「おや、おや。それもそうだね。 随分と優しい魔女様だ。」 貴方の手を引き、招き入れて。 貴方の視界に入るのはまずは天蓋付きのキングサイズのベッド。 全体的に洋風の調度品。それから広い机に椅子。 机上には赤と白──比較的白が多いワインボトル。 そうして、男が住んだ証が散りばめられた自室───パーソナルスペースへの侵入を許した。 「ああ、もう少しハロウィンらしい飾り付けをしておくべきだったかな? 至らなくてすまないね。 私達には関係のないものだと認識していたから、さ。」 貴方の手元。 見覚えのある菓子。 見覚えのない包み方。 ……口をついて出るのは、日頃のように余裕たっぷりとは言い難い、疑問。 「………君は、どうして私に構うんだい。 君に何も望まない、つまらない男だよ。 私なんかと過ごすよりも、よっぽど有意義な時間の使い方があるだろうに。」 男は昨日貴方と会話をして、別れる前のままとは違っていた。 だからこそ出た、後ろ向きな言葉だ。 (-256) 2021/10/19(Tue) 2:36:00 |
【秘】 巫女 ユピテル → くるみ割り人形 トラヴィス手を引かれた事に驚き、一瞬目を瞬かせました。 昨日の拒絶を気にしない訳ではなく、今日、訪れても 拒否される可能性も想像しなかった訳ではありません。 「ここが、トラヴィスの部屋…… 本当に、住んで、生きているのね。ここで」 だから彼が住む証を目に焼き付けながら、本当は不安があった事を伝える様に手の指に力を込めて弱々しく握り返します。 「もう、押し掛けたのに私そんな図々しくないわ。 謝るくらいなら無関係だなんて言わないで。 じゃあ、次が来たら。その時は、 このお部屋に相応しい飾り付けを見せて?」 菓子に視線が向いたのを見て、机に置きます。 トラヴィスの問いかけを聞いて、 その頬に不思議と触れたくなったからです。 『──仕方のない子』 貴方よりも明らかに年下に見えるのに、慈しみの表情と共に そんな表現をして、安堵させる様に頬の手を撫で滑らせます。 「構う理由は、トラヴィス興味があって、好きだから。 望まれないから嫌いになる事もないわ。 ……顔色が優れないのね。キエに何か言われた?」 トラヴィスと名を挙げた彼が会っていた事なんて、ユピテルは一切知りません。 ただ、キエと直接会話をしたのは己も同じ。 だから自然とその名を挙げました。 (-260) 2021/10/19(Tue) 5:54:43 |
【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 巫女 ユピテル「生きているさ、……………」 死を望むには、まだ勇気が足りないから。 そんな内情を仮面の下に押し込めて、男はやっぱり笑った。 握り返される手のひらの温度に、少しだけ安心しながら。 「はは、事実ではあるからね。 この館に翻弄され、踠く君達のささやかな宴だ。 干渉はするまいよ。」 堕落を受け入れてしまえば楽になれるのにね、と。 ……貴方のぬくもりが頬に触れて、言葉を飲み込んだ。 それに甘えようと頭ごと擦り寄せかけて─────動きを止める。 「………キエ?」 頭だけでなく、体全てが一瞬固まった。 貴方から見ても、男が動揺したことは明らかだ。 「何もないよ。どうしたの。 そう聞くって事は、君と彼の間に何かあったのかな?」 (-261) 2021/10/19(Tue) 8:50:33 |
【秘】 巫女 ユピテル → くるみ割り人形 トラヴィス「……でも、」 「随分──そうに見えたから」 本当に心からこの永遠の宴を享受するのには、 あなた達は少々、秩序立ち過ぎている。 「心から堕落し切ると、もう少し見るに絶えなくなる。 そう言う人間を沢山見てきた。だから気になったの」 「まだ、堕ちきる事に抗っている。 壊れ切る寸前で立ち止まっている。そう見えたから。 それは、──W苦しくない?Wって」 トラヴィスが、W楽になれるのにW。 そう考えているのと真逆の言葉を紡ぎました。 それでもユピテルには、そう感じたのです。 「──あったのね」 大抵の誤魔化しには、ユピテルは乗ります。 それはそれ程話せないくらいに嫌な事だから。 けれど、一部それにも例外もありました。 明確に動揺が見えて、確信を持てたのも一因です。▼ (-264) 2021/10/19(Tue) 10:25:36 |
【秘】 巫女 ユピテル → くるみ割り人形 トラヴィス「随分と、行儀の無い言い方をされたから。 私からするとその行動理念は、崇高さもなかった。 キエの言葉が全てそうとは言わないけれど、 あの子は人を傷付けすぎるように見えた」 ねえトラヴィス。あなたは素直で真摯だから。 嘘と誤魔化しが下手ね。特に、目が。 「あの刃は私にだけ向けたようには到底見えなかったわ。 そして、その人が誰にも言い辛い部分を抉る。 だからここはね、黙っている訳には行かないの。 それほど鋭く、ここは自然治癒する程の変化がない場所」 「わたし踏み込むわ、トラヴィス」 すり寄せかけていたのを、今度はこちらから引き寄せ、一度頭を撫でて。本当はこれ以上してあげたかったけれど、その前に、ちゃんとW貴方の言葉でW聞かなければいけないから。 「教えて。本当に何も──いいえ。 何を言われて、傷付けられたの。そしてもう一度聞かせて」 ゆっくりと体を離して、両手を握り締めて。 その瞳が己を見据えるまで、冷たくても確かな熱を離さない。 「────ほんとうに、W苦しくないW?」 (-265) 2021/10/19(Tue) 10:32:04 |
【秘】 酔吟 ミズガネ → 巫女 ユピテル「……」 閉口したままだった。 神の言葉も、巫女の心情も、そして人の立場も。全てに共感する事はできなくても、理解は少しくらいなら出来る。 全てを愛する神と個を想う巫女。 神のエゴと人のエゴ。 「お前はもう少し、自分の為に生きてもいいと思うがな。他者のために心を砕きすぎているんじゃないか……」 消え入るような声で独り言をこぼす。巫女であるが故の苦悩を持つ女に、男は声を掛けることができなかった。 自分もまた、神の赦しの元怠惰と堕落を貪り続けている人に過ぎないのだから。 「……聞かせてくれた事、感謝する。 約束通り次は俺の話だが……お前とは違って、どこにでもありふれた、歌にもならない凡人の話だよ」 (-266) 2021/10/19(Tue) 10:52:00 |
【秘】 酔吟 ミズガネ → 巫女 ユピテル「どこから話したものか。俺が吟遊詩人になったところから始めるか。 娯楽の少ないのどかな町に、昔吟遊詩人がやって来たんだ。それに憧れた。語る話、弾く曲、周りの賑やかな空気、何もかもが夢のようで魔法使いにも見える詩人がかっこよかったんだ。 俺は家督を継ぐ必要が無かったから吟遊詩人になる為に町を出て旅を始めた。 でも俺はあらゆるものが足りなかった。才能も、努力も、根気も、閃きも。何もかも。 一向に腕前は上がらず、小さな酒場一つも賑やかすことが出来やしない。その日食う分を稼ぐことすらままならない、誰にも見向きされない詩人もどきでしかなかった。 俺の分の才能は、きっと一つ下の弟に行ってしまったんだろうな。俺と同じように憧れを抱いて家を飛び出した弟は、瞬く間に他国でも称賛されるほどの詩人になっていた。 弟の噂を聞いて、更に自堕落に生きるようになったさ。金を借りて、女の元に転がり込んで、酒で喉を潰して、そんな毎日。 そんなある日うろついていたら、この洋館に来ていたと言うわけさ。 ここまで説明したら、俺がこの館にいたがる気持ちも分かるだろう?」 ▽ (-267) 2021/10/19(Tue) 10:53:35 |
【秘】 酔吟 ミズガネ → 巫女 ユピテル「早い話が駄目人間。話題のネタにもならない面白みのない凡人。怠惰を貪り自堕落に生きる……ああ、そうだ。 飽くなき創造心も愛もない。 高みに至ることさえしない。 幸福に手を伸ばす事もない。 ユピテル。お前の目の前にいる俺は、どこにでもいるみっともない大人で、神の愛を受ける資格など持ち合わせていない価値無き人間だよ。 だから……俺は迷い傷つくお前に掛けられる言葉だって持っていないんだ。俺もまた神の想いを無碍にしながら生きる者の一人だから」 そこまで言い切って、逃げるようにワインのボトルへ手を伸ばした。グラスに注いで、自棄になったようにアルコールを飲み干していく。 (-268) 2021/10/19(Tue) 10:55:09 |
【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 巫女 ユピテル「──違うよ」 瞳を伏せて、かぶりを振る。 けれど貴方の手を叩き落としてまでは拒絶し切れない。 「私は停滞を望むよ。 流れる事のない日々、 揺さぶられる事のない感情、 『何もない』があるんだ、ここには。 それWがW良いんだよ、ユピテル。」 暖かな日差しに身を焼かれるくらいなら 宵闇にある、微睡むような悪夢が良い。 貴方にそれは理解されないだろうか。 ……分からない。 けれど、そう簡単に意志を曲げるつもりもない。 「……何か勘違いさせてしまったんだね、傷付けられていないよ。 その逆さ。 彼は私を傷付ける事は無くて、 居心地の良いものをくれたんだ。 君が想像しているような事は何もない。 これは間違いなく 悪魔にだって誓える よ。」苦しいか、否か。 その問いには、ついぞ答えなかった。 → (-271) 2021/10/19(Tue) 12:44:31 |
【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 巫女 ユピテル優しく優しく、その手を解いて──それでも離れなければ、力を込めて解く。 くるり、また身を半回転。 貴方を椅子へ促して、ティーカップの用意をしようとする。 「さ、頂こうか。紅茶で良いかな? 砂糖ならあるけど、レモンは無いな。 必要なら使用人を呼ぶけれど、どうしようか。」 (-272) 2021/10/19(Tue) 12:45:25 |
【秘】 巫女 ユピテル → 酔吟 ミズガネ「あら、私はありふれていない歌をねだってないわ。 さっき言ったように、どんな内容でも私は、 吟遊詩人のミズガネの話が聞きたかったの」 「……………?」 そう伝え終えた際、己の言葉に不思議な違和感を覚えたのか。 暫く固まって、深く何かを思案していました。 けれど一度首を振ってそれを掻き消してから、続けます。 「……ねぇミズガネ。あなたは今、 私の神の教えの全てを持ってないと否定したけれど、 持っていると思う。創造心も、高みも。 あなたが吟遊詩人になりたいと思った時に」 怒らないでね。そう眉尻を下げて笑うも、 そうされてもおかしくないとは思っています。 その意図はなくとも、『彼の思う己』の 否定と捉えられるかもしれませんから。 でも、ユピテルの神の価値観ではそうなのです。 → (-280) 2021/10/19(Tue) 15:10:38 |
【秘】 巫女 ユピテル → 酔吟 ミズガネ「一つ誤解があるようだから解いておくと、 最初から最後まで持ち続けられる人なんて、 本当の一握りで、それこそ神よ。 その気持ちを持てたか否か、だから。資格は十分持ってる」 本当に、ミズガネがダメ人間かはさておき、 多種多様なあり方の一つだと、特別不満を抱いていない。 これは教えからではなく本心からの言葉に聞こえます。 ……裏を返せば。 ユピテルの故郷には、それ以上の存在が多くいた。 それをみてきたからあの言葉が出たと察せるかもしれません。 「なにより、」 「愛がない人は、私相手に、 『自分の為に生きてもいいと思う』なんて、出てこないよ」 本当に小さく呟かれていた独り言でしたが、目の前です。 何よりミズガネを見ていましたから、確かにそれは聞こえ、 それができないとしても、掛けられて嬉しい言葉でした。 「みっともない大人を自称する、他でもないミズガネ。 あなたが一番、本当はそれを気にしているように聞こえた」 (-284) 2021/10/19(Tue) 15:16:02 |
【秘】 巫女 ユピテル → くるみ割り人形 トラヴィス「…………」 トラヴィスの言葉が終わるまで、耳を傾けて。 その手が優しく振りほどかれるまで力は込められていました。 「ひとつ、勘違いしてるわ。トラヴィス」 「私は、貴方がこの屋敷に留まることも、 それを享受することも否定はしていない」 「私が聞いたのはW苦しくないW?だよ。 その答えを真っ直ぐ聞けたなら、私はそれでよかったのに」 紅茶を用意しようと向かうあなたの背に、 ぽすんと顔が見えないように埋まります。 「……馬鹿」 ▼ (-289) 2021/10/19(Tue) 15:37:58 |
【秘】 巫女 ユピテル → くるみ割り人形 トラヴィス「居心地のいいものなら、自慢してよ。 何も心配がないなら、聞かせてよ。 悪魔に誓うなら、神の巫女にも誓ってよ。 話して、対話してくれないと、何も、わからないわ。 言ったじゃない。私、あなたが知りたいの。 だからここにも来たのよ。あなたに会いたくて、自分から」 「………。 ……お砂糖は、3つがいいな」 それを伝えて、静かに離れるでしょう。 砂糖の話を出したのは、ここまで述べて、それでも回答がないなら今はもうこれ以上無理に問いたださないと、雑談へと流そうとするあなたに合わせるということ。 もうひとつは、それでもお茶をすると。 望んだ回答を貰えないとしても、なら他の話をしようと。 怒らないままで、その誘いに乗る2つの意思表示でした。 (-290) 2021/10/19(Tue) 15:40:52 |
【秘】 酔吟 ミズガネ → 巫女 ユピテル巫女が己の違和感をかき消すように首を振る様子を見ていたが、ぼんやりとしているようで特に訝しむことはしなかった。 丁寧に重ねられる言葉を受け取るたびに、胸が締め上げられる。逃げるように、居た堪れないように濡羽色の髪がさらりと揺れて、視線がもがくようにあちらこちらを彷徨った。 「資格があっても。俺はもう、折れてしまった」 独り言が拾われた事を知ると、口から飛び出す言葉は更に勢いが弱まってしまう。 「……。どうだか。でも、俺に愛があるにせよないにせよ……お前くらいは、神に愛されていていいと思うけどな。神の声を聞いて、神を真摯に想っているお前は。 …………それが出来ないから、全てを等しく愛してしまうから、神なんだろうけど」 共感は出来ないが、少しは理解ができる。 だから、自分のぽつりと湧いて出たこのエゴが無理な話だというのも知っている。知っていながら、話さずにはいられなかった。 ▽ (-292) 2021/10/19(Tue) 16:46:21 |
【秘】 酔吟 ミズガネ → 巫女 ユピテル「…………そうだよ」 瞼の裏側に緑色が隠れる。後ろめたいように、逃げるように。 「俺が一番気にしていて、俺が一番俺を許せない。もう折れて転んで、立ち上がらずに歩くことも諦めて。それでも一人前の罪悪感だけは生まれてくる。 ……俺が俺のことを誰よりも嫌ってる」 館に残り、幸せな夢を見続ける事に罪悪感を抱いているように見えた貴方の目は正しかった。 隠していた本音を吐き出して、逃げるように己のグラスを持ち上げる。ルビーは飲み終わっていた。顔を顰める己の顔が空のグラスに映っているのを見てしまって、力なくため息をついてもう一度ボトルへと手を伸ばす。 (-293) 2021/10/19(Tue) 16:46:49 |
【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 巫女 ユピテル背中に触れる温もりが、痛い。 その身が? 否───心が。 「……私はね、怖いんだ。 人と対話をすることが。信じ合うことが。 そうしていつか、私を置いて居なくなることが。」 立ち止まる。 貴方に顔を見せぬまま、重い口を開く。 「君が私を心配する理由に、悪意がない事は分かるよ。 WだからW怖いんだ。 真っ直ぐな君に心を動かされそうな私が。 そうして今の停滞に変化が現れる事が。 いつかこの館から消えてしまうだろう君が。 …………その全てが怖いんだ。」 一歩、また一歩と貴方から離れていく。 まだ温かいポットを手に取れば、カップを用意して席に着く。貴方に示した向かい側の椅子。 「………それでも私と対話をしたいと言うならば 君はとても、残酷な巫女だね。」 自虐的に微笑む。 白いカップにふたつ、琥珀色を注ぎ終えれば 砂糖の小瓶を用意して、机上の真ん中に置いた。 貴方がこれに対する返答をしても、しなくても。 きっとこのお茶会は暫く続くのだろう。 (-309) 2021/10/19(Tue) 19:45:31 |
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