情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
【秘】 ライアー イシュカ → 花信風 トット「えっ」 明らかに腰が引けた。 わかってる。無視は許されないことくらいは。 しかし──大人とは言え怖いものは怖い。 不審者なんて出てきて立ち向かう術を教わっている訳ではないし、なんせこの繊細臆病男となれば尚更だ。 「……誰だよ……いや知らない奴だろうけど…… むしろお前が知ってる奴の方が少ないんじゃないか?」 はあ。渋々と言った息を吐いて、 「どこだよ」 と、振り解く事なく貴方に先導を任せる事だろう。 (-8) 2022/05/02(Mon) 21:47:06 |
【秘】 花信風 トット → ライアー イシュカ「わかんないけどおとなだったから」 「やだとおもって」 「おれかおひろいもん……」 明らかにしおらしい割に意地は張る。 「ん」と一言、小さな手が貴方の腕を引いた。 引く力は弱く、でも握る力は強い。 向かっていくのは、いつもトットがいる園芸部の区域の奥。 畑までなら、夜中に忘れ物を取りに来た時にでも見たのかと思えるかもしれない。 けれどその奥へ踏み入る事は、他の者もあまりないだろう。 その先には森があるから。 人気がない。 夕暮れの薄暗がりは青を纏って木々の間をまた静かにする。 二人の息遣いと、足音ばかりが聞こえる。 貴方が歩みを止めるのであれば、トットも歩みを止めるだろうが。 (-10) 2022/05/02(Mon) 21:59:35 |
【墓】 ライアー イシュカその夜に琴の音は一度も鳴らず、 頼まれていた世話を果たす先が不在な事も知らず、 誰も居ない室内に鉢と焼き菓子は放置されたまま、 一度も遅れた事のなかった会議は、 連絡の取りようもないまま過ぎ去った。 ──結果として、 本来は竪琴の意味から命名された病を患う男は、 学生時代にそう呼ばれたように「嘘つき」になった。 (+0) 2022/05/02(Mon) 22:03:27 |
【独】 ライアー イシュカあ!?恋差分使える隙がなくなった!?!? 今絶対メンタルがおしまいになってるよ〜〜!! 今回はべろんべろん恋差分しようと思ってたのに…… いっそもう、うさちゃんに恋差分しようかな…… (-11) 2022/05/02(Mon) 22:05:57 |
【独】 ライアー イシュカ大人で開幕即堕ちしたから結構ひどい目に合わせるロール書くか〜〜!してたけど時間がない上にそんな雰囲気じゃ…ないな!? そもそもおっさん(子供達目線)が酷い目に合ってるの見ても誰も楽しくないのでは? 独り言に書く?う〜〜〜ん………… (-13) 2022/05/02(Mon) 22:11:01 |
【秘】 ライアー イシュカ → 花信風 トット「えぇ……別学年の先生かなんかじゃ?」 「怖いなら放っておきゃいいのに、 何で見にこうとするかね……」 ぶつくさ言いつつも、 まだここは普段昼でもくる場所だ。 1人なら面倒で帰っていたかもしれないが、手を握られる事は余り慣れなくて、しがみつかれている感覚にも等しい。 「……さすがにこの先は……」 園芸部の奥をさらに気付いているのを見て、思わず足を止める。……記憶通りならこの先は森だ。 大人と言えど元生徒となれば、森に対する嫌な噂も、実際帰ってこなかった存在も、幾らかが判明した今でも尚、謎のまま失踪したものも多い忌み深い場所だ。 酷く不気味な場所なのは嫌というほど知っている。 「……本当にこんな所にいたのか?」 まだここは森じゃないから。 園芸部の奥であって、完全な森ではない。 だからもう少しならいけるだろうかと言う……無意味で愚かな無防備さのまま進もうとした。 (-18) 2022/05/02(Mon) 23:10:06 |
【秘】 花信風 トット → ライアー イシュカしおらしさとは反面、進む足取りは小さいだけで臆面が無い。 迷わず進む姿は人を案内するには相応しいが。 貴方が足を止めればトットも止まって振り返る。 森と貴方を交互に見て、明らかに困った顔をした。 「こわいよね……?」 「もりだし」 「いたんだよお……いたから、その」 「かみかくしのことおもいだして」 「あるじゃん うわさ」 「……ジャステシア、いないかなって」 そーおもったの。 そう言って、貴方が再び進む気になればその先へと足を運ぶ。 薄気味悪いのはそうだ。 黒い影みたいになった木々が先の風景を埋めて見えなくしている。 進めば月なんかは背の高い木の葉に隠れて見えなくなってしまう。 木漏れ日のように光を落とすには月の輝きなんて心許ない。 普段のトットなら怖がって貴方にしがみつくような場所だろうに。 「ここらへん」と振り返り止まったトットの表情には、先のようなしおらしさはもう無かった。 笑顔だ。 (-23) 2022/05/02(Mon) 23:22:00 |
【秘】 ライアー イシュカ → 花信風 トット「……?」 露骨に訝しげな顔をした。 怖いのに変に明日じゃなく今日行く事にこだわるし。 つい宣告は全く動じないで言い返して来たのに、 何故か足を止めただけで困り顔をするし。 そもそも、 「──ジャステシアなんて、」 「何でそんなわかり切った事、聞くんだ?」 “何でそんな質問をしたのかがわからない” それがありありと出た顔で、 歩きながらついぞ答えが出なかった事を問いただす。 最も、その頃にはもう。 あなたが笑顔を向けてる頃だっただろうけど。 「……なに?……お前、まさか」 幾らなんでも、ここで笑顔は明らかに不自然だ。 その上で何をされたか思考するのが怖い。 だって、考えた所でどうせ手遅れだろうから。 (-35) 2022/05/03(Tue) 0:53:56 |
【秘】 花信風 トット → ライアー イシュカ「んふ」「あのねえ」 「イシュカが来てくれて、ほんとうによかった」 そう、笑顔だ。いつも通りの笑顔。 今この場に、自分たちの周りに、『おとな』が何人も居ても。 「イシュカがおれとてをつないでくれてよかった」 「おれのはなしをきいてくれてよかった」 「おれのこと、しんじてくれてよかった」 一人の大人がトットに歩み寄った。 トットの頭を撫でて、頬にキスをした。よくやったねと褒めた。 その全てをトットは同じ笑顔で以て受け取った。 他の大人の気配もある。視線もある。けれどそのほとんどは、貴方に注がれる。 「ねえイシュカ。きてくれる?」 「いまきたらたぶん んーと」 「…………」 「いたいこととか」 「あんまされないとおもうけど?」 おとなの腕を抱いて、首をかしげるトットの声音はやっぱりいつも通り。 いつも通りだ。 そうでなくちゃいけない。自分の役目はこれだ。 そうでなくちゃいけないんだ。自分の事を悪者だと思ってくれればいい。悪者なんだから。悪者。悪者。悪者なんだよ。我慢しろ、我慢、我慢、我慢、我慢、 (-41) 2022/05/03(Tue) 1:25:40 |
【秘】 月鏡 アオツキ → ライアー イシュカその日の夜約束の時間、アオツキは貴方を待っていた。 実習生に自由に使って良いようにあてがわれた空き部屋。 生徒達に目につきにくいそこでは、 互いに食事を持ち寄ったり時には酒も持ち込んだ。 広めに取ったテーブル。少ししっかりした椅子。 仮眠するベッドまで準備をして、実質別荘気取りだ。 生徒達の名簿はおいておけないので毎度持ち込む。 今日見えなくなった生徒の分を確認するように、 いつもの調子の貴方が来るのを待った。 果たしてきてくれるのだろうか―― 嫌なことに、あまり期待はしていなかった。 (-55) 2022/05/03(Tue) 7:41:53 |
【秘】 ライアー イシュカ → 神経質 フィウクス「病人だらけのこの場所より理解してくれる…… 個人じゃなく、場があるとは想像できなかった」 「“病人なんか”受け入れないからな……」 外と言う場所は。探すのすら億劫になる程には。 最も、精々が大学の範囲内しか見ていない。 このギムナジウムですら馴染めない人間が、希望なんて持てる筈なんてなくて。 一つ駄目だったなら駄目なのも当然だろう? 「母しかいないから、考えた事なかったな。 多分、嫌とか要らないって言うよりは…… 知るのが怖い、か。 母さんは僕が病気と判明する前に死んだから、 無色の思い出をぐちゃぐちゃに汚されたら堪らない」 随分と喋りすぎな気がするが普段喋らないような何人かと喋ったのに引きずられているのか、舌が回る。 饒舌さは異質を自覚した鬱憤による物とは気付かない。▼ (-117) 2022/05/03(Tue) 21:55:20 |
【秘】 ライアー イシュカ → 神経質 フィウクス「……正直、家族がどんなのって思い出すらない。 だから家族がいたらって想像できる奴が羨ましいわ。 僕は、最初から。 “普通” から外れてたからそんな夢も見れない」無機質な小屋の天井が籠を想起させるものだから、 帽子を目元が隠れるように顔に被せる。 見たくない物は見ないようにしてきた。 多分、これからも。 「家族相手すらも利己的にしか考えられない人種って事。 だからさあ。そう言う話聞くと喉まで出かかるんだよ」 「 “ そんな事言える程度の病でよかったな ” 」 「──って。……最悪なのも、理解してる。 でもさ、思うだろ?優劣がないなんて嘘だろ? どう考えても生きやすさも難しさも差があるって……」 人にはそれぞれ苦しみがあって大なり小なり見えない苦しみがある。なんて、聞き飽きているしわかっている。 それを理解した上で前を向けない者は、駄目人間なんだろうとも。 (-119) 2022/05/03(Tue) 22:00:02 |
【秘】 失意 フィウクス → ライアー イシュカ「……家族だって、必ずしも受け入れるわけじゃない」 父が居て、母が居て、多くの兄弟姉妹が居て。 今はもう自分の居場所ではない家 がこの森の外にあって。何れも無い事と比べれば、幸福な事だったのだろうか? きっと答えは否だ。 それぞれにそれぞれの苦しみがある。 今ここでそれを比較する事に何ら意義はない。 「必ずしも受け入れないと言いたいわけでもないが。 今更無条件の受容を夢見れるほど楽観的になれもしない。 一概に言えるものじゃない 。結局は環境だのタイミングだの周りの人間性次第だ。」 同腹の兄弟姉妹であっても喧嘩する鼠が居るように。 全ては個体差個人差だ。家族だからといって、 誰もが誰もの病を無条件に受け入れるわけじゃない。 今更急に降って湧いたところで受け入れられるとも思えない。 そんな理由で優しくされたくもない。 「……だから、別に、いいだろ。 俺達がそういう奴等に歩み寄らない事を選んで。 周りの奴等が、普通じゃない奴を── 俺達を受け入れない事を選ぶだけだ。 公平だろ。 」 (-177) 2022/05/04(Wed) 6:35:53 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新