【秘】 無風 マウロ → 花で語るは ソニー「そりゃあまた。のうのうと暮らしてるように見えて、鬱憤溜まってんのかね」 「見る分には痛快だろ、やってみろって言われたら―――それは、絶対にNoだけどな」 無論、全員が全員そうとは限らないだろうが。 しかしこうして集まる人々の群れを見る限り その人気ぶりがうかがえるというもの。 そして年を食ったといえど、男のロマンというものは理解できる。 話を聞くたびに、興味を惹かれるのはそのせいなのだろう。 前の方に向かうのなら、この男の雰囲気と人相で自然と人が避けていくので ほんの少し容易だったかもしれない。 それでも、きっと周りの人の熱気はすごいのだろうが。 君に案内されたコースを見下ろす絶好の位置。柵の前に立ち、指差す方向を目で追っている。 慣れた手つきでビール瓶の蓋を開けて、ぐいと口の中に流し込み。君の話に小さく笑い声をあげた。 「馬も人もタダじゃねえってのによくやる……過激なもんほど良い娯楽になるってのは、間違いじゃないって子った」 「……そうだな、この後どう過ごすか決められる権利。なんてな。 何でもいいぜ、負ける気はしない」 何となく今日は、仕事の事を忘れたい気分だった。 馬は、狼のあしらわれた旗の地区のものを選んで、君の返事を待つ。 (-64) 2022/08/15(Mon) 2:22:03 |
【秘】 無風 マウロ → 狡兎 ツィオ「リカルドにも釘を刺された。 いつまで経っても赤ん坊扱いしやがって」 自分の機嫌くらい自分で取れる―――と言えたらよかったのだけれど。 君たちがいなければもっと落ち着くのに時間を要していただろう。 自分がいつも以上に感情のコントロールが出来ていない事は分かっているが、素直に認めるのは嫌だった。 そういったところは、昔から変わらないのだ。 「さて。誰のことだろうな。 そんなことをすれば、成す術もなく潰されるのがオチだろうよ」 これは、もうひとりの幼馴染に言われたことだ。 本当に、2人して同じことを言う。 「……でも、まあ。 そんなバカがいたとしても、俺たちは大丈夫だろ」 「3人でこれまでやってきたんだ。これからもやっていけるだろ」 (-66) 2022/08/15(Mon) 2:31:53 |
【秘】 無風 マウロ → 鳥葬 コルヴォ/* 夜魔様〜〜〜〜!!!遅くなってすみません! ノッテの顔見知りですっとお話に入れそうですし、是非お願いします! 声が聞こえても姿が見えても大丈夫です………が! 描写で悩まないように、見えてた方が有難いのでそのようにさせていただきますね。 素直なPCではないので、こちらとしても本気でとらえられない方が都合がいいのかもしれないです。恥ずかしいですからね! ゆったりとお話させていただければと思います、よろしくおねがいします〜! (-183) 2022/08/16(Tue) 16:14:19 |
【秘】 無風 マウロ → 花で語るは ソニー「盛り上がるってことはそうなんじゃないのか? 好戦的な人間が集まってるだとか、やる時は本気だとか。プロレスみたいなもんだろ」 「嫌いじゃあないな。俺も」 何かを食べる気分ではなかったから、君が食べ物を買いに行ってるのは横目に見て。 戻ってきたのを確認してからは 周りの熱さにあてられたかのように、飲み物を頻度高めに流し込んでいる。 「は、奢るって言ってただろうが。暫くはの身に付き合ってもらうつもりだったっての ……、マウロだ。今日一日は、祭りの空気に乗っかってやろうぜ ソニー」 何となく、年下の後輩と過ごしているような気持ちで。 笑った顔に、ほんの少しの穏やかな笑みを向ける。 狼がガチョウに負けてたまるかよ。なんて軽口を叩いていたけれど。 ほんの短いコースを、全地区の馬が駆け抜けていく。 殆ど団子状態の馬群がゴールに突っ込んで。殆ど馬身差なんてなかっただろう。 ハナ差、クビ差。もうひとつ妨害が入っていれば結果が変わっていたであろうレースの結果は。 負けたのにもかかわらず、青年は悔しそうな声を上げつつも 楽しそうに笑っている。 「Porca puttana! ああ……負けた負けた! でも、……いいもん見たな。良いレースだった」 「ソニー、お前の勝ちだ。お前には勝ち馬を見る目があったってわけだ」 (-186) 2022/08/16(Tue) 17:02:47 |
【秘】 無風 マウロ → 狡兎 ツィオ「何だかんだ……頼めば何でもしようとするところがあるからな。 良くも悪くもそういう奴だろ」 人に頼れとは言うが、リカルドは抱え込みすぎるところがある。 その荷物の一部を勝手に取っていって、代わりのクッションを投げ込む。 そうやれていたのが、俺たち3人だった気がする。 小さい時にリカルドが花瓶を割ってしまって。 彼が一人怒られたらどうしようと思って、マウロが庇おうとリカルドの前で棒を持って仁王立ちになっていたり、ツィオが先生に先に話を付けてくれたりして。 結局先生は怒らなかったのだけれど、子供の頃からそういった連帯感が自然とあった。 「耳にタコができるくらい言い聞かせておく。 "そんな薄情な奴らがいるらしい"ってな」 こちらも笑って。 「はは。よくやる」 「そう簡単には変わらないだろうよ、それこそ―――アイツが、組織を変えられる位昇進しないとな。 何年かかるか分かったもんじゃない、正気かよ」 血統問題は、この社会において最も重要視されているものだ。 他のファミリーの耳にでも入ったら、此処は確実に下に見られることだろう。 だけれど、それでも。と思うのは自分も同じだ。 友がそう思ってくれているのは、悪い気がしなかった。 ▽ (-228) 2022/08/16(Tue) 23:13:44 |
【秘】 無風 マウロ → 狡兎 ツィオ「ハッ、馬鹿言えよ。 あいつが幹部になって、此処を変えるなら――― 俺たちは背中を預ける同列の存在になる。 右腕ってのはな、部下に付ける称号なんだよ。俺はあいつの部下なんて御免だね」 ならば、この男は。もう一つ上の夢を口にするのだ。 アイツと自分は上司と部下で終わるような関係でいたくなかった。 お前もそうじゃないのか?という視線を送って。 (-229) 2022/08/16(Tue) 23:16:11 |
【墓】 無風 マウロ【自室】 主を失った部屋には、ほんのりと煙草の残り香。 家具は最低限のもののみが置かれており、殆ど物が置かれていない。 使用感のあるものと言えば、黒のテーブルに置かれた灰皿。 そろそろ捨てるべき量の吸い殻と灰が積まれている。 その脇には、写真立て。 写真には、3人の子どもが写っている。 笑顔の男の子に、少し困ったように笑う男の子、そして、口元をへの字に曲げている男の子。 並んで撮影をした時の、少し古くなった写真だ。 そして、ベッド脇のサイドテーブルに、書きかけの便箋。 何の色のもついていない、シンプルな白のそれに、汚い文字がいくつも並んで、塗りつぶされて。 床には書き損じの便箋がいくつか転がっている。 ちらりと見える内容は、仕事に対するメモ―――あるいは、アドバイス。 結局まとまりきっていなかったのだろう。 この数日で書き上げるつもりだったのかもしれない。 しかし、この部屋に主は戻らない。 この部屋にあるものが、主の手によって何かを為すことはもう二度とないのだ。 (+5) 2022/08/16(Tue) 23:28:00 |
【秘】 無風 マウロ → 鳥葬 コルヴォであるのなら、あなたが足を運んだのは三日月島の岬だったのだろう。 誰の物でもない島。何にも汚されていない、人々の憩う場所。 何より、一人になれる場所だ。 だから、あなたの声を他に聞くものはいない。 強いて言うのなら、地面に寝そべる黒猫くらいのものだ。 「初耳だな」 「必要とされてるなんて思ってなかった。俺は混血児だからな」 そんな声が、もしかしたら隣から聞こえてくるのかもしれない。 会議で見る時よりも、随分と落ち着いた声色。 ボスはともかく、頭の固いお偉い様方には白い目で見られていたことを覚えている。 そのおかげで、メイドマンに昇格できていないことも。 だから、他の誰が認めてくれていたとしても。 (-255) 2022/08/17(Wed) 2:11:46 |
【秘】 無風 マウロ → 狡兎 ツィオ「今の今まで確認できてないだろうな。 あいつは誰かと喋りながら鏡なんか見られないだろ」 「失礼だって、顔を逸らせないんだ」 いつだって気ままな自分達に振り回されて、困っていただろうに。 まあ、この年になっても。それを悪かったと告げたことはないのだけれど。 それはきっと、それでも2人の事をリカルドがよく考えてくれているのを知っているからだ。 ▽ (-256) 2022/08/17(Wed) 2:27:14 |
【秘】 無風 マウロ → 狡兎 ツィオ「突然変異を遂げたのはお前だってことだ。 そっくりそのまま同じ言葉返してやるよ、発情兎」 とはいえ、幼い頃からその片鱗はあったような気もするけれど。 少なくとも、自分達の前では確かにロマンのある話をしなくなった。 「はは、そりゃいい」 「もし頓挫したら、その煙草に特別に火を点けてやってもいいぜ。 人生で一度きりの大サービスだ」 もしそれがどちらに転んだとしても。 そうして同じように煙草を吸うことが出来たのなら。 きっと気分が良い結果にはなっているのだろう。 マウロも、そう信じていた。 「ま、そういう話をしにきただけだ」 「すっきりした。お前から話すことがなけりゃ、もう行くぞ」 (-257) 2022/08/17(Wed) 2:28:11 |
【秘】 無風 マウロ → 狡兎 ツィオ「性格悪いな、お前がロマンとやらを語る女に見せてやりてえよ」 なんて冗談を返して。 君と、もう一人の幼馴染と。 変わらぬ日々を送れることを信じて。 「おう」 「また明日」 これが。 マウロという男と、君の交わした 最後の会話になった。 (-261) 2022/08/17(Wed) 3:02:50 |
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