陽葉 シロマ(匿名)は、メモを貼った。 2022/07/06(Wed) 21:48:51 |
【赤】 陽葉 シロマどこかの教室で、少女が教鞭を執っていた。 「 鳥飼 。」「…… 夢川 。」名前の増えた出席簿を満足気に読み上げ、閉じる。 前回との違いは、名前が増えたことと──鳥飼の麦わら帽子が無くなり、首元に無数の引っ掻き傷ができたことだろうか。 「わざわざ死体の喉から引っ張り出す子もいないだろうし……正に一石二鳥だったね」 うんうん、と頷いている。 (*1) 2022/07/06(Wed) 22:01:38 |
【人】 陽葉 シロマ>>ライカ 「……うん?」 どこかの廊下。ふと、校庭を見ていると。 何か違和感があった。 指折り数えて、また数えて。 「…………」 そうして階段を降りようとした矢先、見慣れた後ろ姿が目に入った。 「夏彦、一人でどうしたんだ?」 少し通り過ぎ、窓から差す月明かりの下に出る。 (1) 2022/07/06(Wed) 22:20:59 |
【神】 陽葉 シロマ『自転車で来てたはず』 『あの、ベルが錆びて鳴らないやつに乗ってた』 とはいえ。 そんな自転車はきっと他にもある。 『無くなってるなら、帰ったのかもね』 『何も言わずに帰る奴じゃないし、ちょっと不自然だけど』 (G5) 2022/07/07(Thu) 13:08:38 |
【赤】 陽葉 シロマ貴方の疑問へ頷きを一つ返す。 「名簿に私の名前書かれてたからさ、そこだけ破り取ったんだけど……。 暗いから燃やすと見つかりそうだし、破いたり埋めたりするのも、やっぱり見つかりそうだったから」 「牧夫に手伝ってもらったんだ」 何の悪びれもなく、少女は語った。 死んだことは結果論であり、自分にそんな意図は無かったとでも言う様に。 貴方の席へ近付き、取り出された布を見つめる。 そっと手に取れば、名前を見て「ああ、」と小さな声を漏らす。 「匠さんのだね。今も住んでるかは知らないが、神社の横に住んでた宮大工の三男坊」 懐かしそうに布の名前を読む。 敬称が付いているあたり、歳上なのだろう。恐らく、数歳以上離れている。 ▽ (*3) 2022/07/07(Thu) 18:13:12 |
【赤】 陽葉 シロマ「本人は赤紙が来て行ったきりだから、その前……んー…………」 灯りのない天井を見上げ、暫し考え込む。 「……あ、思い出したぞ。 それ、空襲で焼けた子達の骨だ。 部落民だったり、引き取り手がいなかったりしてさ。 でも匠さんはそういう差別が好きじゃなくてね……」 曰く、彼はそのまま棄てられそうになった友人達の遺骨を一部ずつ盗んで来たという。 帰還してから、しっかりとした供養をするつもりだったのだろう。 それとも、せめてもの供養のつもりであったのか。 「すっかり忘れてよ。 隠した場所を聞く前に出征してしまったからなぁ……」 (*4) 2022/07/07(Thu) 18:37:37 |
シロマは、頭蓋骨を踏んだ。 (a17) 2022/07/07(Thu) 20:23:20 |
【人】 陽葉 シロマ>>15 >>16 ライカ 「いいや、初めて聞いた」 貴方が月明かりの下に出れば、すんなりと手は解かれた。 あくまで歩かせるだけだ、とでも言う様に。 自分の足で歩くことを、促す様に。 「うーん、話を聞くに。引っ越しをきっかけに別れ話を出された、って感じかな。 そして受け入れられてないねぇ、少しもさ」 昇降口が見えてくる。 目指すは隣の空き教室。音楽室や理科室のような、特別な教室はもう誰かが行ったから──理由は只それだけ。 「夏彦がどう思おうと、深雪の気持ちは変わらないわけだし……素直にその気持ちを言っても構わないだろう。 言っても言わなくても結果が変わらないんだから」 だったら、行動して後悔したい。 白間梢は、そういう人間だった。 「……言えないのは、さ。 深雪の言葉を聞くのが怖いから、だったりしない?」 貴方と自分はきっと、あまり似ていない。だから、予想だ。 ▽ (19) 2022/07/07(Thu) 21:20:00 |
シロマは、頷きを一つ返した。撮っちゃえ。 (a22) 2022/07/07(Thu) 22:15:22 |
【赤】 陽葉 シロマ「あ、場所については簡単だ。 昔はこんなに校庭が広くなくてね、あれくらいの場所が敷地の外れだったのさ。 後は私に託すつもりだったのかもしれない。 だからわかりやすい場所に埋めたのかも」 戦後の一時期、増えた生徒数に対応して広げたのだ。 まさか未来であんなに賑やかになるとは思わなかったものだから。 時間も無かったし、きっと急いで埋めたのだろう。 「まあ、どうして地表近くに出て来たのかは知らないけど……。 賑やかだから、起きちゃったのかもね」 その口振りからは、あまり追求する意思は感じられない。 理由が何であれ、こうして顕になったことは事実だ。 解明することへの利益があるとは思えなかった。 (*7) 2022/07/07(Thu) 22:30:45 |
【赤】 陽葉 シロマ「……そういえばさ、全員って話したけど。 夏彦も含んじゃって良いのかい? 準別れ話してる、みたいな話聞いたよ」 準、と付けたのはきっと曖昧な空気であろうことを察してのことだ。 「別に夏彦のこと、嫌いになったわけじゃないんだろうに。 優しいね、深雪は」 そうじゃなきゃ、一緒にいたいなんて思わない筈だから。 矛盾する貴方の言動を、思い返した。 (*8) 2022/07/07(Thu) 22:31:28 |
【人】 陽葉 シロマ【昇降口】 カナイ/ライカ 転がって来た蚊取り線香を拾い、こちらに気付いた貴方へ近寄って片膝をつく。 「これ、カナ姉のだよね」 はい、と先程まで猫を抱えていた手に蚊取り線香を乗せて、悪戯っぽく笑った。 「ふふ……この写真をバラ撒かれたくなければ、私達に従うのだ!」 冗談を言うその抑揚は、今は後輩に見せない顔のひとつ。 幼い頃は、外で男の子達とごっこ遊びをする様な子供だった。 「カナ姉、多分教室に引き篭もってあまり出歩いてないだろう? ちょっとそこまで行ってみない?」 そこ、と昇降口近くの教室を指差した。 (27) 2022/07/07(Thu) 23:29:55 |
【赤】 陽葉 シロマ「勿論だとも。 最初からそう言うと思ってたさ」 大切な生徒の意思を尊重しない教師がどこにいようか。 いたとしても、それは教師に相応しくない。 少女は、自分の思い描く『理想の先生』である。 「……私は、想いを伝えられなかったから」 戦時中の恋となれば、その結末は想像に難くない。 窓の外、夜空を見つめぽつりと呟いた。 「助言はあんまりできないけれど、上手くいってほしいと思ってる。 私にできることがあれば、何でも言ってくれ」 現に少女はこうして少女のまま数十年の時を過ごし、留まっているのだから。 (*11) 2022/07/08(Fri) 1:32:19 |
【神】 陽葉 シロマ『牧夫いたよ』 『昇降口の隣にある教室』 ややあって、投稿は続く。 『死んでるけど』 何度も書いては消して、繰り返す。 言葉をたくさん選んでいく。 『こういうの苦手な子は、無理して来ないでね』 『それはきっと、牧夫も望んでない』 (G7) 2022/07/08(Fri) 1:46:15 |
シロマは、廊下から聞こえた声にひょっこり、顔を出す。 (a36) 2022/07/08(Fri) 1:48:45 |
シロマは、「牧夫、いたよ」 (a37) 2022/07/08(Fri) 1:49:06 |
シロマは、ただそれだけ。 (a38) 2022/07/08(Fri) 1:49:21 |
【神】 陽葉 シロマ『そうなんだね、わかった』 簡素な文字列を送信する。 装飾をつけても、きっと今は意味がない。 暫くの間。 『電話、繋がらない』 『何か変だ』 『交番まで直接行った方が早いかも』 (G11) 2022/07/08(Fri) 9:49:14 |
【人】 陽葉 シロマ>>【???】 永瀬の助言を受け、来家と司馬の前に片膝をつく。少女の方へ、先程の様に手を差し出して。 その表情は、きっといつも通りに見える。 「立てる? まずは、明日香達の方に戻ろう」 きっと自発的に動く余裕は無いだろう、そう考えたから。 少年の方にも、「どうかな」と小さく尋ねた。 (42) 2022/07/08(Fri) 10:45:56 |
【秘】 陽葉 シロマ → 長女 カナイ抱えられたら、きっと感じるかもしれない。 白間の身体が、見た目以上に細く骨張っていることを。 それこそ、栄養失調と称してもおかしくない程に。 (-74) 2022/07/08(Fri) 19:23:13 |
【赤】 陽葉 シロマ「ん〜……そうだな、是非とも招きたい子はいるね。 マユちゃんとか、カナ姉とか。 何だか生きにくそうに見えちゃってさ……」 個人的な思い入れのある子供、というのは今のところ無いようだ。 それは平等に生徒達と接する、『先生』としての立場を踏まえた姿勢でもある。 しかし。 見えない圧力を受けている同性に対しての同情は、やはり拭えない。 「絶対自分の手で迎えに行きたい、ってわけじゃなくてね。 こっち側に引き込みさえできれば良いんだ」 だから自由に過ごしてほしいな、と。 少女は笑っていた。 (*14) 2022/07/08(Fri) 19:30:29 |
【神】 陽葉 シロマ『戻ってきちゃうってこと?』 数分の間が空いた。 何かを考えているのか、同じように呆けているのか。 その表情は、液晶越しに見えない。 『何ていうかさ』 『私達だけ、違う世界にいるみたいだ』 「……」 『何だかそっちの方が怖くなって来たな。一人でいるのはあまり良くないかも』 『マユちゃん、帰って来れる?』 それでも、後半は焦りを感じさせるような連投速度だった。 (G14) 2022/07/08(Fri) 19:59:50 |
【秘】 陽葉 シロマ → 奔放 クリス「……栗栖。 牧夫の所、行ったのかい」 音もなく少女が、ふと、貴方の視界の端から現れる。 まるで貴方がここにいると、最初から知っていたかのように。 「マユちゃんはああ言ってたけど……。 誰にも見つからず、この校舎に潜むなんて難しい。 犯人は早く探すべきだと私は思ってるんだ」 その横顔は、貴方を見ていないけれど。 試すような表情を隠しもしない。 「言ってる意味、わかるだろう。君ならさ」 (-85) 2022/07/08(Fri) 20:24:39 |
【秘】 奔放 クリス → 陽葉 シロマ「回りくどい」 相馬栗栖は変わらずにそこにいた。 教室の古ぼけた椅子。まるであの空き教室を占拠した時と同じように。我が物顔で、自分の空間にして。 「行ってきたよ。永瀬はああいってたが、どうにもおかしな状況らしい。今は見るだけに納めておくけどね」 「僕らの中の誰がやったのかって言えばいいだろう、まどろっこしいな」 (-90) 2022/07/08(Fri) 20:46:43 |
【秘】 陽葉 シロマ → 奔放 クリス「ふふ、ごめんごめん。 こういうのは探偵の口から聞きたいのさ」 黒板へ向かい、教卓にひょいと座った。 もしも遺体を発見した時の、彼女の様子を知っていれば。 または、その場にいた誰かから聞いていれば。 その口振りに違和感を抱いたかもしれない。 今目の前にいる少女には、強張った表情も他者を気遣う遠慮も見当たらない。 それは貴方が相手だから、かもしれないが。 「当たりは付けてるのかい? 第一発見者の証言、必要かなと思って来たんだ。 夏彦やカナ姉よりはきっと話せると思うよ」 (-91) 2022/07/08(Fri) 21:01:04 |
【秘】 奔放 クリス → 陽葉 シロマ「かんがえちゅー。流石に当たりを付けるにはパーツが少なすぎるだろ。聞かせて」 非日常の光景だ。 日常的ではない。 死体なぞ、軽々しく登場していい物ではない。 だけれどこうも落ち着いているのは、だからが故か。 或いは、そういう人格か。 目を見やる。相馬栗栖は人の目をよく見る。 人を、よく見ている。 椅子に座ったまま、その距離のまま。 「一応聞いておくけどさ」 「白間は、見つけてどうすんの?」 自分達の中に。誰かを殺すような何者かが混ざってることを。 悲しむ、恐怖する、終わらせる、とでもいうのならば。 相馬栗栖は、笑わないで。 吐息の中に、微笑みを乗せて。 笑った。 それらしい振りでもしてほしい物だね。 (-94) 2022/07/08(Fri) 22:11:16 |
シロマは、「……ありがとう」 (a54) 2022/07/08(Fri) 22:13:00 |
シロマは、永瀬へ小さく、しかし嬉しそうに告げた。 (a55) 2022/07/08(Fri) 22:13:25 |
【秘】 長女 カナイ → 陽葉 シロマ「こ こずちゃん」 「ぅ、あ 歩けるぞ、ぼく…」 抱えられたまましばらく廊下を進んで…… いささか唐突に、あわあわと。 (ずっと昔はそういう喋りかただったこと。知っていてもいいし、知らなくてもいい。) (-95) 2022/07/08(Fri) 22:27:16 |
【秘】 陽葉 シロマ → 奔放 クリス「とはいえ、殆ど動かしてないから……君が見た状況とさして変わりはないと思うけれど」 曰く、怪しい人影などは見なかった。 麦わら帽子は床に落ちていたが、自分が拾って被せた。 一番現場から近い場所にいたのは司馬である。 来家を伴って空き教室を巡ろうとした際、昇降口で司馬を見つけ──鳥飼の遺体を発見した。 異臭は特にせず、物音も他に聞こえなかった。 「まあ、少なくとも 怪しい 臭いや物音がしなかった、というだけだ。怪しくないそれらは幾らでもあったよ。 隙間風だらけだし、どうしてもね」 語ったのは、発見までの流れと五感を使った情報。 主観が混じっていることも踏まえた上で、要点を伝えた。 ▽ (-98) 2022/07/08(Fri) 22:43:26 |
【秘】 陽葉 シロマ → 奔放 クリス少女は貴方の視線を真っ直ぐに、逸らすことなく受け止めている。 その目は、自信に満ち溢れていて。 その目は、慈愛に満ち溢れていて。 その目は、生気に乏しい。 「見つけてからの話か……。 実を言うと、それを聞きに来たというのもあってさ」 その瞳は、少女そのものだ。 大人の気配など微塵もせず、硝子細工めいて月明かりを僅かに反射する。 まるであのタイムカプセルに入っていた、ビー玉の様に。 指をひとつ、立てる。 「法の下で然るべき裁きを受けてもらう。 ──勿論、可能ならば、という前提があるが」 もうひとつ、立てる。 「犯人を探し出し説得して、内容次第では庇う。 正当防衛とか、何か理由があったのかもしれないからね。 ──しかし、まあ。これは皆の意見次第かな」 提案は二つ。 もしかしたら増えるかもしれないけれど、ひとまずはこれで。 「私が考えているのは、ここら辺かな。 君はどうだい?探偵さん」 (-99) 2022/07/08(Fri) 22:44:38 |
【秘】 陽葉 シロマ → 長女 カナイ「……自分のことくらい、好きに呼べば良いのに」 少し口を尖らせる。 せめて血縁の自分の前でくらい、という拗ねた気持ちだろうか。 「じゃあ、ゆっくり下ろすよ」 言葉通り、そっと軋む床に貴方を下ろす。 月明かりを僅かに映した瞳が、貴方の頭上にある。 「落ち着いた? まあ、あんなの見てすぐ落ち着くっていうのも難しいけど」 そんな少女自身は、比較的落ち着いているように見える。 装っているだけかもしれないが。 (-100) 2022/07/08(Fri) 22:51:42 |
【秘】 奔放 クリス → 陽葉 シロマ「へえ」 相槌。 促す。 受容する。 「何の匂いがしたんだ?」 この二人だからか。或いは相馬栗栖という男がそうなのかは、普段が示すことだけれど。 会話はどこか、必要な手順を飛ばして、その先を描く。 それは相馬栗栖にとって必要ではない手順だと示すように。 ▽ (-102) 2022/07/08(Fri) 23:12:23 |
【秘】 奔放 クリス → 陽葉 シロマ「どうもしないよ」 「そう言うのは他の奴に任せるさ」 「僕は謎を解きに来ただけさ、どういう意図をもってその謎が示されたかをもってね」 その瞳に濁りはない。 あれはそう考える。 彼はそうでもない。 ま、どっちでもいいかな。結局、積み上げられたパーソナリティには違いないからね。 「大体、聞いてるのはそうじゃないことぐらいわかってるだろ、白間」 回りくどい、と言っておきながら。自身が回りくどい聞き方をそこに置いてることなど知ったことではない。 「なにがしたいって聞いてるんだ」 それしかない奴の言葉なんて、やっぱりつまらないから。 「自動人形でももう少しましな答え方するよ」 (-105) 2022/07/08(Fri) 23:31:29 |
【秘】 長女 カナイ → 陽葉 シロマ「ぇう」 無理難題が降ってきたみたいな鳴き声。 ぎっ、床に脚を下ろすと、ぺた、と腰骨のあたりに円盤の。 蚊取り線香のホルダーが揺れて、当たる。 「お …おちつい、とんな。……」 「ねーちゃんは……ねーちゃん なんに、だめやなぁ」 「 ま き お の、ことぉ…… 」俯きがちに、上目遣いの瞳が。 野暮ったい前髪と、フードの影を透かして。 「うぅん ん。 ……ありがとなぁ、こずちゃん」 (-119) 2022/07/09(Sat) 11:57:23 |
【秘】 陽炎 シロマ → 奔放 クリス「 ────焼けた肉の臭い。 」この校舎にそんな臭いはしていない筈だ。 恐らく、感じているのは白間梢だけである。 「とは言えずっと感じてるから、現場にだけ漂っていたとは言い難い。 だから、怪しくないと思う。あまりこの件には関係ない筈だ」 少女はそう断言する。 貴方はどうだろう。 ▽ (-120) 2022/07/09(Sat) 14:07:49 |
【秘】 陽葉 シロマ → 奔放 クリスどうもしない。 謎を解きに来ただけ。 その言葉を聞いて、ああやはりか、と思う。 自動人形は見たことが無いが、悪態であることには違いない。 「私は犯人に対して何もしない。 というよりは、何もできないんだ。 犯人を知っているからね」 大したことでもない風に、少女は犯人について口にする。 しかし、まだ教える気はないと態度が示していた。 「さて、栗栖。回りくどくてすまない。 本題に入ろうか」 教卓からするりと下りて、手を後ろに組む。 ゆったりとした足取りで、貴方が座る椅子の周りを歩き始めた。 小説の後半、探偵が推理を披露する時のように。 「もし犯人を見付けたら。 私は、その 動機を君に明かしてもらいたいんだ 。正直手段とか、その辺りには興味がないんだよ。本人に聞けば良いし」 犯人を見付けるだけなら、それは警察の仕事。 探偵なら、背景まで明かりの下に引き摺り出してもらわなくては。 「君が犯人さえ見付ければ満足なら、話はここまでだけれど」 (-121) 2022/07/09(Sat) 14:09:18 |
【秘】 陽葉 シロマ → 長女 カナイ「姉ちゃんだからとか、そういうのは関係ないよ。 私は 慣れてるから 、あんまり驚かなかっただけでさ」それは貴方という個を尊重した上での言葉であるけれど。 歪んだ捉え方をすれば『ねーちゃん』であるカナイは必要ない、という意味にも取れてしまう。 「今ここにいる皆は、カナ姉がお姉ちゃんじゃなかったら縁を切るような子達じゃないだろう?」 まるで最年長であるかのように、少女は諭した。 /* 襲撃予告し〜ちゃお! (-124) 2022/07/09(Sat) 17:03:47 |
【秘】 奔放 クリス → 陽葉 シロマ「どいつもこいつも、全く」 大袈裟にため息をつく。 「例えそれが、きみだけが感じていたのだとしてもだ」 相馬栗栖という男は、それを言うことを躊躇しない。 「それは異常だ」 お前は異常であるという事を、別になんでもないことのように断言した。 「何を勘違いしているか分からないけどね」 「きみも容疑者な以上、関係ないわけないだろう?」 勿論、僕もね。なんて言葉は、別に聞こえてなくとも必要のない言葉だ。 ▽ (-125) 2022/07/09(Sat) 17:50:26 |
【秘】 奔放 クリス → 陽葉 シロマ「とんだ茶番だと言ってやってもいいんだけど」 そう見せている以上ぼやく資格もないのだけれど。 「何でもできると思ってるのかい、僕が」 ただの事実など、スパイスに過ぎないのだ。 犯人が犯人である、それはただの事実。 それは香りづけになろうと、主食にはなりえない。 「解明してやろうじゃないか」 周りに漂うきみの姿へ視線をやるわけでもなく、ただ。 ただ、そこにあったはずのきみの目を見ている。 「まずはきみからと行こうか」 「なぁ、白間?」 どこまでも回りくどいこの女は、きっと答えを言うまでそれを曝け出すことはない。 ▽ (-130) 2022/07/09(Sat) 18:55:33 |
【秘】 長女 カナイ → 陽葉 シロマ/* マ?? わ〜〜い、気合い入れて襲撃されるぞ 「そぉやろ」 諭されるや否や、同調する。 そんなの、考えるまでもなくその通りだ。頷く。 皆がいい子だなんてのは、カナイねーちゃんがよく知ってる。 「けどな……ぼくは、ねーちゃんなんだ」 昔っから迷惑ばっかのぼくが、言えることじゃないんけどな。 目の前の 気丈に振る舞う子 だってまだ17歳で、1学年ぶん下の高校生で、腕だってあんなに細いんだ。 「ぃ 、いくら慣れてるからって、きみが―――」 ▽ (-132) 2022/07/09(Sat) 18:59:16 |
陽葉 シロマ(匿名)は、メモを貼った。 2022/07/09(Sat) 19:09:02 |
陽葉 シロマ(匿名)は、メモを貼った。 2022/07/09(Sat) 19:09:37 |
【秘】 長女 カナイ → 陽葉 シロマ『私は 慣れてるから 、あんまり驚かなかっただけでさ』 ………… 「 ん ぇ?」バヂ、と脳裏に火花が散らばった。 「おろぉか、」 もつれる舌に構わず、思考が垂れ流されていく。 こういうとこもだめなんだ。ぼくって奴は。 「ぉ 驚かなかった て 」何に? 「 こず ちゃ、 きみ」「死んだ人に 慣れてる。」 のか? 間抜け面が、月光をかすかに纏うきみを見る。 (-135) 2022/07/09(Sat) 19:13:31 |
【秘】 陽葉 シロマ → 奔放 クリス「……異常か。 君が言うのなら、そうなんだろうな」 貴方がその言葉に、蔑みや畏れ──何らかの感情を込めているとは思わない。 だから不快に思うでもなく、事実として受け入れる。 漂っていた足を止めた。 視線は合わない。 「何でもできる、とまでは思ってないけど。 試みてくれそうだとは思っているんだ」 何もせずに諦めるなんてこと、君はしないだろう? ▽ (-146) 2022/07/09(Sat) 21:35:51 |
【秘】 陽炎 シロマ → 奔放 クリスつい先程、向けたばかりの言葉が返って来るのを聞いた。 分の悪い賭けだ。 きっと君は、私の思う通りになってくれない。そんな予想はしている。 けれども、 「 ────ああ、期待しているよ! 」嬉しいと思ったから。 子供らしく、少女のように笑身を溢した。 「……この校舎に眠る全ての謎を解く≠ニ言ったんだ。 よろしく頼むよ?」 唇は静かに弧を描き、ピントが外れたように輪郭が滲んで──── ───ゆらり、少女の影が消えていく。 (-147) 2022/07/09(Sat) 21:37:05 |
【秘】 奔放 クリス → 陽葉 シロマ「嬉しそうにするな」 ぼやくように呟いた。何が嬉しいのかさっぱりだ。 ──それに理解を深めるべく、動くのだ。 結局、不出来な模倣でしかないのだろう。 あれのようには必要な物だけ以外打ち払う事が出来ない。 結末として、こうなるのもまぁ当然だったのだろうが。 それを打ち切る機能は自身には搭載されていない。 「美談にはなりやしないのだろうから」 「僕の何を知ってるっていうんだ、あいつは」 投げかけるわけでもなく、呟いて。 なぞがそこにあるから。 立ち上がって、歩き出した。 「暴いてやるよ、白間」 相馬栗栖という男はきっと。 探偵には向いていない。 (-150) 2022/07/09(Sat) 22:13:26 |
【秘】 陽炎 シロマ → 長女 カナイ「……ん、変なこと言ったかな」 心配そうに貴方の顔を覗き込む。 その様子は、生徒を助けようと席へやって来る教師の姿を彷彿とさせる。 白間梢はいつも通りだ。 いつから? 白間梢は昔からこんな子供だった。 どんな? 正月に親戚で集まった時だって、隅に座る貴方の隣にいたのは決まって彼女だった。 本当に? 「……それに、先生になるならさ。 何事にも動じず構えてなきゃいけないだろう?」 嬉々として語り出すのは、時代遅れも甚だしい教師像。 そもそも。 彼女は、進学を諦めた筈である。 奨学金という手段もありながら、少しでも早く家を出たいからと。 数年間の通学が保証される家庭ではないからと。 そう小さく溢した、いつかの帰り道。 ────空は、どんな色をしていただろう。 (-167) 2022/07/10(Sun) 0:02:54 |
陽葉 シロマは、メモを貼った。 (a75) 2022/07/10(Sun) 4:50:43 |
【秘】 長女 カナイ → 陽葉 シロマ「 こ、 ずちゃん…」覗き込んでくる顔を、呆然と見つめ返す。 当然返ってくるはずの否定は、行方知れずで。 「こずちゃ ん、 」変なこと言ってるのは、きみの方だ。 「……こずちゃん…」 白間梢は、そばにいてくれた。 いつまで? 血を分けた人たちにすら馴染めない、鹿乃のそばに。 梢は優しい。しっかり者の、こずちゃん。 例えば? 皆の人気者で、何でもできるすごい子なんだ。 昔っから、ずっとずっと。 本当に! 「んぃ、 ぎぅ 」▽ (-194) 2022/07/10(Sun) 6:44:46 |
【秘】 長女 カナイ → 陽葉 シロマ「 せ、 んせぇ なるの か 」脳の裏がバヂバヂ煩くて、チカチカ火花が舞い散って。 けれど、細い細い糸が。こんなに煌めくから。 のろのろと、縋りつくように白間の上着を握る。 そうしなければ─── 目の前の少女が急に、遠くに行ってしまうような気がして。 ……絶対、いい先生になれるのに、と。 こっそり唇を噛んだ日の空は、思い出せない。 『こ こずちゃ…… うぅん、ん。そぉ、か。 そ、かぁ……』 (-195) 2022/07/10(Sun) 6:52:18 |
【秘】 陽炎 シロマ → 長女 カナイ焼けた肉の臭いがする。 ……ぐるる。 場違いな腹の音がどこかで鳴った。 どこで? 「うん……やっぱり、諦めきれなくてさ。 こうなったら自力で先生になるしかないと思ってね」 これ が口に出すのはおかしなことばかり。しかし声色は変わらず、自信に満ち芯の強さを持っている。 まるでおかしいのは貴方であると断言するかのようだった。 焼けた肉の臭いがする。 「でも先生って、生徒がいなきゃできないだろう?」 上着を掴む手に、そっと自分の手を重ねる。 その手のひらは、焼けた様に熱い。 ▽ (-204) 2022/07/10(Sun) 12:16:58 |
【秘】 陽炎 シロマ → 長女 カナイ「 だから、生徒を集めてるんだ。 」貴方達である必要はあるのだろうか。 「誰も置いてけぼりにしない。 誰もがありのままの自分でいられる。 そんな学級を作りたいんだ。」 貴方である必要はあるのだろうか。 「……カナ姉にも、手伝って欲しい。 私達だけじゃ、難しいことだから」 それでも。 貴方を、ねーちゃん≠、頼った。 焼けた肉の臭いがする。 (-205) 2022/07/10(Sun) 12:18:02 |
【秘】 長女 カナイ → 陽葉 シロマ焼けた肉の臭いがする。 蚊取り線香の煙が、仄かにたちのぼる。 いつもの夏を切り取ったような、日常に漂っていた香り。 ぁ 集める て。 縋る手が焼かれるように熱い。 きらきら綺麗なだけの糸は鋭くて、 「どうや ……って」 ぼくが見たかったのはそんな、おかしな幻じゃなかった。 ▽ 焼けた肉の臭いがする。 (-212) 2022/07/10(Sun) 14:56:19 |
【秘】 長女 カナイ → 陽葉 シロマ「あは」 「き 決まってる 青褪めた顔が、乾いた笑いを漏らして。 壊れた蛇口みたいにぼとぼと言葉を吐いていく。 「ぼくでも。わかる、ぞ」 「なぁ、こずちゃん」 「……こ 」 「ころすん か」 ぼた、ぼた。 大粒の汗を落として、ぐる。間の抜けた音。 誰のだ。 焼けた肉の臭いが、渦巻き型の夏の香りを覆っていく。 「せ 先生、に なりたいから、か ?」 (-213) 2022/07/10(Sun) 15:01:04 |
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