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【人】 眼鏡返しなさい スピカ>>@9 ブラキウム 寄ってきてくれただけでなく背中も摩ってくれた貴方に思い切り両手を伸ばす。 もし掴めるのならそのまま両の頬を捕らえ、ひたすらにむにむにと揉み続ける事だろう。 貴方の問いかけに答えるのは、もう少し先だ。 「お生憎様、本当に泣くわけないでしょ。泣いたところで状況が変わってくれることなんて無いもの。そんな暇があったら動かなきゃ。 ……ほら、捕まえたわよ。鬼ごっこは貴方の負けね。とっとと眼鏡返しなさい!」 全部嘘だったらしい。 女はけろりとしていた。 (46) 2022/01/16(Sun) 13:01:38 |
【秘】 なんでも屋 アマノ → 欠けた星 スピカ「あぁ、探したよ。 お前サンも早く帰りたいクチかい?」 困るんだよな、仕事もあんのにとぐちぐち言いながらあなたを見やった。 落ち着いた女はまだ話しやすい。 「けど出入り口は影も形も消えてるぜ。 庭には出れそうだが、門がありやがらねぇ。 高ぇ壁が全方位囲んでらぁ」 (-35) 2022/01/16(Sun) 16:10:32 |
【人】 欠けた星 スピカ>>@10 ブラキウム ほとほとと落ちていく涙を見たところで女は一切同情しなかった。 「心配してくれて有難う。でもね、心配するくらいなら最初から怪我させるような危ないところで鬼ごっこなんてしちゃいけないわ」 女はハンカチを上着のポケットから取り出した。 「これが私という大人のやり方よ。そして、ついでに教えてあげる。 貴方が大人になりたくなくても、嫌でも時間が私たちを押し流して体だけでも大人になっていくのよ。だから、時間をもっと有意義に使いなさいね」 傷つけるつもりは無い筈なのだが、いかんせん容赦がなかった。それが当然だとばかりに大人の非情さを叩きつける。 遠慮なく貴方の顔から自分の眼鏡を奪った後、少女の肌を濡らす涙を拭こうと手を伸ばす。 どこかで貴方に拒否されなければの話だが。 (52) 2022/01/16(Sun) 16:35:18 |
【秘】 欠けた星 スピカ → なんでも屋 アマノ「勿論よ。浮かれた子と違って私にはやる事が山積みなのですから、一刻も早く帰らないと」 出入り口が無かったり子供に振り回されたりと翻弄されることが多かったものの、それ以外の場では落ち着いている。 「そう。私の時は門も来た道も見えていたけど、それだけだったわ。来た道を通っても結局ここに戻される。 おかしな場所ね。見える景色も、人によって違うみたいだし」 思い出してため息をつく。しかし悠長に悲しんでいる場合ではないのか、すぐに顔を上げて君を見やった。 「ねえ、同じ早く帰りたい者同士協力するのはどうかしら。どれだけ小さなものでもいいから、定期的に情報を共有するの。 貴方も仕事をする為に早く帰りたいのでしょう?どんな仕事をしているのか知らないけれど……」 (-37) 2022/01/16(Sun) 16:43:24 |
【秘】 なんでも屋 アマノ → 欠けた星 スピカ「なるほどねェ。 悪くはねぇな、お前サンも早く帰りてぇなら断る理由もない」 ちと真面目過ぎるきらいがあるが、悪くはないと。 あなたを足先から頭までじっくりながめた。だいぶ失礼である。 「俺は”なんでも屋”だよ、ペット探しから浮気調査。殺しまで請け負うようなやつさ。 まぁ……内容によって要求する報酬は違うがな? 協力ってんなら金はとらねぇさ、安心しな」 (-38) 2022/01/16(Sun) 16:54:56 |
【人】 欠けた星 スピカ「もう。自分から駄目な大人なんて言ってどうするのよ。子供が真似したらよくないわ。 ……思ったより面倒見はいいと思うけど」 飴を握らせ、しゃがんで目線を合わせていた男の動作を思い出す。自分ならそこまで気が利かなかったと思うから。 (55) 2022/01/16(Sun) 17:00:41 |
【秘】 欠けた星 スピカ → なんでも屋 アマノ失礼な視線に気付くと「む」と唇を尖らせて一歩後退した。協力関係を持ちかけた以上咎めることはしなかったが。 「なんでも屋。あまり聞かないけれど、そういうのってちゃんと存在するものなのね。 殺しって貴方、そんな違法なことまでやるの?なんでも屋の名前は違わないのだろうけど……貴方の素性が気になってくるわ」 知らぬが花なんて言葉もあるけれど。 「私が一方的に貴方にお世話になったのなら、流石に協力と言えど申し訳なさが勝るわ。 その時は金貨でも用意します。内容によって報酬が異なるって、お金以外で欲しいものなんてあるのかしら……土地とか?」 (-39) 2022/01/16(Sun) 17:17:24 |
【秘】 なんでも屋 アマノ → 欠けた星 スピカ「やるぜェ? ……ま、殺しは高ぇがな? 素性も何も見たまんま ”なんでも屋” さ、俺ぁ」くつくつと笑い、あいやすまねぇなと。 ぶしつけに眺めた事を謝る。 「さて……情報の難易度にもよるかね。 大体は金だが、後はその時の気分さ。酒をもらうこともあれば食い物のときもある。 場合によっちゃ体で払ってもらっても構わねぇしな。 何にしろ……その価値は俺が決めるってこった。 なぁに……ここじゃ持ちつ持たれつだ。そんな法外なものを要求する気はねぇな」 (-48) 2022/01/16(Sun) 20:39:48 |
【人】 欠けた星 スピカ>>@12 ブラキウム 「なっ……! なにそんな訳の分からないこと言って、ちょっと……待ちなさい! 貴方のご家族や友達が心配するでしょう!」 慌てて手を伸ばしても捕まらない。 眼鏡を奪われた時と同じように女の細い指が虚しく空を掴む。 先程と違い、走ったせいでもう自分の足は動きそうにない。少女の背中が見えなくなるまで呆然と座り込んでいた。 「子供、本当に苦手だわ……どう関わったらいいのか分からないもの…… このままで良くないとは分かっているけど……」 ため息とささやかな独り言が尽きない。 少女の姿が消え、彼女の痕跡は眼鏡に落ちた雫だけとなった。 レンズの上に乗るその涙を拭く手つきは今になってようやく優しくなり始めた。遅すぎると悪態をつく。 拭き終えて少し休んだ後。女は最後にもう一度だけため息を吐き出して歩き出したのだった。 (62) 2022/01/16(Sun) 22:12:21 |
【秘】 欠けた星 スピカ → なんでも屋 アマノ「貴方、怪しいと言われたことなくって? 言い表すのが難しいけれど、随分と自由な生き方をしているように見えるわね」 謝られればふすんと小さく鼻を鳴らすも、首を振ってもう気にしていない様子を伝えた。 「……まあ、ここではこうして外に出ることに前向きな姿勢の人はあまり見かけないから、どれだけ貴方が謎めいていても頼りにするけど。 ところで名前を聞いていなかったわ。聞かせてもらえるかしら」 (-53) 2022/01/16(Sun) 22:26:23 |
【人】 欠けた星 スピカ「はあ……」 何度目になるか分からないため息。広間の煌びやかな様子とは裏腹に女の心は曇るばかり。 それでもお腹は空くわけで、くうと鳴いて主張するそこを隠すように撫でた。 「……御伽噺や伝承の中には、冥界や異世界の食べ物を口にすると元の世界に帰れないなんて話もあるけれど……でも、美味しそうね……」 (66) 2022/01/16(Sun) 22:40:46 |
スピカは、広間を見渡す。料理を見て、人を見て、それから……開け放たれたバルコニーの様子も。 (a8) 2022/01/16(Sun) 22:42:00 |
【人】 欠けた星 スピカ「ち、ちょっと!」 疲労が溜まっている足の悲鳴も無視して駆け出す。 美味しそうな料理が並ぶテーブルに見向きもしないままバルコニーへ。タバコを落とした先客がいたとしてもお構いなしだ。 勘違いでなければ今子供二人が伝説上の生き物に乗って飛んでいかなかったか? 「何が起きているの!? 危ないわよ、どうして子供たちが空を飛んでいるの!?!」 バルコニーの手すりを掴んで空を見上げるばかり。何の力もない大人は何もできやしない。 星の煌めきも、ペガサスの軌跡も、子供たちの話し声も何も拾い上げられないまま心配そうに見つめていた。 (68) 2022/01/16(Sun) 22:49:50 |
【人】 欠けた星 スピカ「な、ぁ……」 星の煌めき、天馬の輝き。美しい光の海に思わず息を呑む。 ――まるで昔読んだ絵本の一ページのよう。 けれど夜の風が頬を撫でられれば夢見心地も霧散する。 「……ッ、使用人! そこの貴方! 今すぐランタンを貸してもらえるかしら! それからブランケットと、あと温かい紅茶を入れた魔法瓶をバスケットに詰めて用意してほしいの!」 バルコニーから広間へ跳ねるように走っていく。スカートの裾が派手に翻っても髪が乱れても、気にしてなんていられない。 「子供たちだけで外に出たのよ、危ないでしょう!? ご家族がいないなら誰があの子達の様子を見るっていうのよ!」 口喧しく使用人を急かした後、女は荷物を持って飛び出した。 10歳にも満たない子供が魔法を使えることも、降りた先が湖畔であることも知らないまま。 子供を守るのは大人の役目なのだから。 私は子供の時そうしてもらった覚えはないけれど、 でも、そう教わったから。 (70) 2022/01/16(Sun) 23:49:47 |
【秘】 婉容 ラサルハグ → 欠けた星 スピカ大広間を出て、あなたを探す。 こちらは急ぐ様子も慌てる様子もないものだから、あなたが足を止めない限り見つけることはできないのかもしれない。 しかし不思議と、あなたが1度でも足を止め休んだなら、その場に現れる形になる。 それまでに、あなたがどれだけ走り回ったかは何一つ定かでない。 (-56) 2022/01/16(Sun) 23:59:25 |
スピカは、城を飛び出して、そのまま走ろうとして、一つ気付く。 (a9) 2022/01/17(Mon) 0:04:49 |
【秘】 欠けた星 スピカ → 婉容 ラサルハグ君が女の目の前に立った時、同時に外のひんやりとした空気が君の肌を撫でることだろう。 女は城を出てすぐ、たいして走ってもいないうちから立ち尽くしていた。 子供たちに与えるための物を詰め込んだバスケットをしっかり抱えたまま、ぽつり。 「私……あの子たちの名前さえも、知らないわ……」 アルレシャどころか、直接言葉を交わしたブラキウムさえも。 あの子達の名前を叫ぼうとして、気づいてしまった。 「……私……なんにも、知らないわ……」 女の声が、風に流されていく。 (-57) 2022/01/17(Mon) 0:06:37 |
スピカは、まるで親のような顔をして、まるでうんと大人のような顔をして、それでも。 (a10) 2022/01/17(Mon) 0:08:29 |
スピカは、子供たちの名前すらも、まだ知らないままだ。 (a11) 2022/01/17(Mon) 0:08:56 |
【秘】 婉容 ラサルハグ → 欠けた星 スピカ城を出て幾許もないところであなたの背中を見つけ出す。 ゆったりとした足取りで近寄って。 「……知らないのならば、これから知っていけばいい」 流れ聞こえた声に、添えるように。 柔らかな笑みであなたに声をかけた。 「風邪をひくよ、レディ。 責任感が強いのは、1つの美徳だけど。 それで君が身体を壊してしまっては、元も子もないだろう?」 (-59) 2022/01/17(Mon) 0:17:09 |
【秘】 欠けた星 スピカ → 婉容 ラサルハグ「そのお言葉。そっくりそのまま貴方にも返るわよ、Mis. 貴方が体を冷やして倒れでもしたら、きっと色んな人が心配してしまうわ」 ゆったりとした足取りにも似た柔らかな声。自分とは反対ねと胸中で呟きながら、振り向くことなく言葉を重ねた。 「……これから知ればいい、確かにそうね。 でも、そう、名前を今もなお知らないほどの他人なのに、こうして世話を焼こうとするのって間違っているのかしら」 ――ただ大人というだけで、役割を果たそうとする責任感だけで。 ようやく夕暮れ色の瞳が貴方を捉えた。その瞳は少し弱々しく揺れている。 (-60) 2022/01/17(Mon) 0:27:49 |
【秘】 婉容 ラサルハグ → 欠けた星 スピカ「私は頑丈だからね。 身を守るため、多少は身体を鍛えてもいる。 ……そのような評価を受けているのは、嬉しい話だがね」 決して無理にその顔を覗こうとはしなかった。 だから女があなたの顔を見たのも、あなたの瞳がこちらを捉えたその時その瞬間。 「……悪癖でもあるのかもしれないね。 冷静さを欠くという面で。そして己を省みないと言う面でだ」 「だが、子どもの前だと気を張った結果でもあるのだろう? それが間違いであるはずなんてないよ。 君のその責任感が、優しさから来ているのならば、尚いいとすら言える」 晴天の昼空色の瞳。 あなたの夕焼けを見つめれば、その様子に、その言葉に、また柔らかく微笑んだ。 (-61) 2022/01/17(Mon) 0:44:27 |
【秘】 欠けた星 スピカ → 婉容 ラサルハグ「もう、ずるいわね。頑丈ですと言われてもそうですか分かりましたと放っておくなんて出来ないわよ。必要以上の心配をしない理由にはなるけど、貴方の体を雑に扱っていい理由にはならないわ」 ここにはない昼の空の色を見て、声に滲んでいた焦りの色が姿を消していく。 「優しさ……どうでしょうね。大人は子供を守るものだと言いつけられてきているし、私もやがて子供を持つものとして責務を果たさなければならないと思っただけよ。 優しさで動いているのなら、それは貴方のほうじゃないかしら。或いは、その笑みの下に何か隠しているの?」 広間で見かけた時から色んな人と友好的に接していたことを思い出す。 (-62) 2022/01/17(Mon) 1:43:18 |
【秘】 婉容 ラサルハグ → 欠けた星 スピカ「隠し事などないさ。 ── しかし私も君と同じ、責務として動いているようなものさ。 子どもは宝だからね。そして、大人が守るべきものでもある」 私にとっても当然のことさ、と軽く笑う。 「しかし優しくないわけではないだろう? 子どものことは責務かもしれない。 しかし私の身を案じる責務は君にはないはずだ。 私は子どもじゃない、見ての通り、立派な大人だからね」 (-68) 2022/01/17(Mon) 9:14:40 |
【秘】 なんでも屋 アマノ → 欠けた星 スピカ「カカッ、こんな仕事してるといつでも言われらぁ。 それでも俺みたいなのを必要として依頼してくる人間だってごまんといるもんだ」 それでも仕事は仕事。 信用が第一の商売だ。 受けた依頼は必ずこなすのが信条なのである。 「そういえばお互い名乗ってなかったなァ。 俺は”なんでも屋”のアマノだ。 今回のこと以外に仕事がありゃいつでも連絡しな。 相談は無料だぜ」 /* 見落としており返信が遅れました、すいません! (-70) 2022/01/17(Mon) 11:45:25 |
【秘】 欠けた星 スピカ → 婉容 ラサルハグ「私と同じような考えなのに、あと……見た目で判断するのは良くないと分かっているけれど、年も近そうなのに、落ち着きのある振る舞いが身についているのね。単に私が冷静さを欠きがちなだけかもしれないけれど」 君が軽く笑う一方で、女は表情を曇らせるばかり。 常に余裕があり、笑顔を忘れず、物腰柔らかに振る舞う。理想的だなと女は目を細めて貴方を見た。 「貴方を心配するのはそれは人として当然のことで……。 ……って、あまり意固地になるのもよくないわね。貴方の評価を無下にしてしまうのは不本意だもの」 ――ありがとう。 プリーツスカートが控えめに踊る。貴方へ向き直り、そっと小さな笑みを咲かせてお礼を口にした。 (-75) 2022/01/17(Mon) 16:03:16 |
【秘】 欠けた星 スピカ → なんでも屋 アマノ「そうね、綺麗事だけで人間社会って成り立つわけではないものね。 仕事で忙しそうにしているあたり、貴方はよほど評価されているのでしょう」 いつでも怪しいと言われたところで「依頼してくる人間がごまんといる」事実が貴方の実績を証明しているのだろう。 「では改めて。私はスピカよ。しがない領主夫人です。 そうね、何が起きるか分からないし貴方のことは覚えておくわ。よろしく、アマノ」 そう告げて貴方に手を差し出すだろう。握手のサインだ。 (-76) 2022/01/17(Mon) 16:20:54 |
【人】 欠けた星 スピカ>>77 湖畔の二人、Mis. 自分の元に現れた女と幾ばくかの会話をした後のこと。 夜色に染まり切った空を夕焼け色の瞳で見上げて、星とは違う輝きを捉える。 「あれってあの子達が飛んだ軌跡よね。あれを追いかけたら会えるかしら。 それにしても、空を飛ぶなんて……本当に魔法使いのよう……」 後半はもはや状況と関係ない感想になってしまっているが、子供たちのことは依然として心配し続けている。 昼の空を乗せたような瞳を持つ女を一瞥してから、誰かから何も干渉されなければ空に残された軌跡を追いかけて湖畔まで歩きだすことだろう。女は魔法とは縁のない人間だったから、二本の足で歩くしかないのだ。 (84) 2022/01/17(Mon) 16:30:46 |
【秘】 なんでも屋 アマノ → 欠けた星 スピカ「お、いいねェ お堅そうに見えて案外話がわかる女のようだなぁ、お前さん」 偉いやつほど裏の世界にも精通してる者は多い。 裏をうまく使ってこそ表の世界を牛耳れるというものだ。 「しかし領主夫人? ほぉ、若ぇのにもう人妻か。 俺がお前さんくらいの時はもっと遊んでたがね、まぁいい。こっちこそよろしく頼むぜェ、スピカ」 差し出された手をしっかりと握る。 館を出るまでの協力関係は、ここで確かに成立したのだった。 (-86) 2022/01/17(Mon) 19:48:22 |
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