【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン―コンペ会場・通路― [審査員用の控え室と、>>202 ホールを結ぶ通路。 舞台袖に向かう途中、 目立つ紫のドレスを纏った婦人 ―この表現は独身の彼女には適切では ないのだが、そうとは知らず― とすれ違った。 その銀色の腕章の意味が分かった ディミトリエだけが、彼女に会釈をする。 ] (206) 2020/09/26(Sat) 14:22:47 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[エリクソンは何も知らず、 その女性を一瞥したのみ。 彼女が新旧国籍一切不問の 無類に音楽を愛する『大変人』で、>>1:8 異国から来た自分らのことを ずっと気に掛けてくれていたことも、>>202 いつの日かリジィに音盤を与え、>>0:54 間接的に招聘の一要因になっていたことも、 そして、昨日からずっと中心でコンペを動かし、 厳しい指摘を与えながらも、 つねに新たな才能を見逃さなかった、 幾つになっても輝きを失わぬ目も。 互いのことは、最後まで知らぬまま。 彼女は審査員席へ。 6人は舞台袖に繋がる通路へ。 思惑は交差しながらも 両者は同じ目的地に向かい、歩き去って行った。 ]* (207) 2020/09/26(Sat) 14:23:49 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン―コンペ会場・舞台― [裏方を示す腕章を付けた会場スタッフと共に、 会場入り直前まで打ち合わせした通りに 機材を配置してゆく。] 今回、音楽祭に臨むにあたっては 一つの懸念があった>>1:11 自分らの武器の一つにノードの電子洋琴による シンフォニックなサウンドがある。 しかし、今回の審査員は、 平台やその他弦管楽器の、プロ集団。 電子楽器は、どんなに性能のいいもの ―オリジナルの楽器の再現性が高いもの―でも 微妙なニュアンスの付け方や響かせ方、 あらゆる面において 生の楽器には勝てない。 他の奏者達とも比較され 減点されること間違いなしだろう。 ] (208) 2020/09/26(Sat) 14:28:59 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ゆえに、 今回はウワモノにシンフォニック要素がなく 逆に電子楽器ならではの音を、 リズムセクションに置いた楽曲を 主軸に採用することになった。 リズムセクションとの同期には やや面倒な、別の機材がいる。 事前に打ち込まれた、 64チャンネルで構成された楽曲情報。 その中で、拍だけを鳴らした1チャンネルのみを 無線で飛ばし、 メンバー全員が耳に装着している 小型の再生装置に送られる。 これで全員がずれることなく 自動演奏と同期して演奏が出来るという寸法だ。 また、これだけ規模の大きい会場、 しかも電子楽器で大音量を奏でるとなると、 舞台の両端同士、 また床や壁に音が反響し、 自分らに跳ね返ってくる音に遅延が生じる。 無線再生装置には、 それを遮断する効果もあった。 ] (209) 2020/09/26(Sat) 14:29:27 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[舞台が室内ということで ある特定の音と、会場のどこかの壁が 変に共振を起こすことがないかは 一番の気がかりだったが、 流石はコンセールカリヨン随一の舞踏用ホール、 そんなことは一切無かった。 遠目には…あれは二階席だろうか? 先ほどすれ違った紫ドレスの婦人が 座っている一角がある。>>0 ばっちりだ。 音響装置の配置は、 ちょうど、彼ら審査員の位置で収束するように 計算されていた。 (なるほど、彼女も審査員か) 先ほどすれ違った彼女の 凜とした表情を思い出す。 今は表情はおろか姿もぼんやりとしか見えない その座席を見据え。 どんな評価でも受けてやろう。 そう心を決めた。] (210) 2020/09/26(Sat) 14:43:09 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 日はとうに西へ落ち 沢山の小さな連れとともに会場に入る者、 失意とともに会場を去る者、 馬車で会場に向かう者。 会場におらずとも、 どこか他の場所で、流れる音に耳を澄ます者。 人によって多少はあれど、 たった二日間のコンペの中でも、 音楽によって喜び、憂い。 様々な感情が生まれただろうか。 そのコンペも、間もなく終わりを 迎えようとしている。 ]* (211) 2020/09/26(Sat) 15:00:09 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 昨日ちらと見かけた、派手髪の若者が、>>1:300 少年のように頬を紅潮させて此方を見ている。 その対岸にいるのは、あの男。>>1:301 憎々しげな表情で舞台を睨め据えている。 ――もう、逃げることはしない。 お前みたいな視線は慣れている。 こともなげに視線を外し、 派手髪の若者に目を戻すと、 彼はこちらをずっと見ていたのか 計ったように笑みを向けて、 音盤らしきものをこちらに振って見せた。] (212) 2020/09/26(Sat) 15:11:27 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 最終調整が終わり、 ダンテが裏方に向かって合図する。 場内の照明がフッ…と消えた。 それまで明るく照らし出されていた 赤と金を基調とした内観も、>>1 中央の豪華なシャンデリアも、>>0 闇に隠され、もう見えない。 ――『辺りが闇に沈む頃。』 日陰者の俺が、 日の当たる者達にとって代わることのできる 唯一の瞬間。 ――ようこそ。俺らの舞台へ。 (213) 2020/09/26(Sat) 15:13:37 |
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。 (a53) 2020/09/26(Sat) 15:15:08 |
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。 (a54) 2020/09/26(Sat) 15:20:11 |
【独】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン/*昨日からめちゃくちゃ疲れてる ガチ村を超える疲労。 ガチは考察しながら徐々に疲労が溜まるのに対して RP村は一節書き上げるとどっと疲れが押し寄せる感覚。 (-151) 2020/09/26(Sat) 15:23:16 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン―舞踏用大ホール・舞台上― [ 暗幕の張り巡らされた会場。>>213 ホールが闇に包まれると、 千人規模の観客は 潮が引いたように静まりかえった。 キリキリとした耳鳴りがしてきそうな その静寂を破るように…曲が始まった。 ] (230) 2020/09/26(Sat) 20:31:08 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 精緻に計算された不協和音とともに 開始する#1。 枯れた音。沈み込む重圧感。 その上に重ねられる、 這い出るような低いグロウル。 曲全体に通底する仄暗さの間にはしかし、 電子ではない"生の"六弦による とろけるようなアルペジオが差し挟まれ、 そこが哀愁漂う叙情性を付加している。 …まるで、寒く霧深い、 針葉樹林の森のように。 哀愁漂う情景を想起させるとの 評価を受けており、 俺の原体験を色濃く残しているのは明白 6人組といえばこの楽曲、と言われる キラーチューンは、 それなくしては生まれなかったものだろう ]* (231) 2020/09/26(Sat) 20:31:26 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ メランコリーと耽美の狭間を行き交う#1が 終わるやいなや、 エレクトロニックな打ち込み音が 会場を包み、 そのまま、先程とは打って変わって "激しさ"を全面に押した#2へ。 序盤の打ち込み音は、それ以降も 拍を刻むように続き 曲の躍動感をさらに加速させている。 食い気味のリズムは、 クライマックスで唐突に 落ち着いたと思いきや、 その上に、トレブルの効いた 強靱なファルセットが重なった。 主歌唱のダンテの声遣いが両極端 な楽曲が、二曲連続で並ぶ。 かなり負担を掛けたが 完璧に歌いこなしてくれた。 ]* (232) 2020/09/26(Sat) 20:31:42 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 前2曲とはまた趣を異にする、 短調で激しさはありつつも、 どこか前向きさを感じさせる#3。 ツインの電子六弦がメロディー部を担い 絡み合いながらハーモニーを作り、 楽器演奏者も副歌唱者として全員参加、 合いの手とハーモニーを添え 歌唱に厚みを与えている。 作曲はディミトリエ。 俺の作った他の曲に比べてポップに聞こえ 好きになれなかったが、 コンセールカリヨン出身の、 品のいい彼らしい曲だ。 ]* (233) 2020/09/26(Sat) 20:32:04 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 最後の#4。 これは、今までと一変した雰囲気を持つ。 昨日、一晩で仕上げた エリクソンの新曲。 六弦のフィードバックと 怒濤のスネアロールで始まるこの曲は 低い調弦も激しい音像も 変わらないが、どこか涼しげなドライさを 感じさせる音像。 歌詞は、抑圧された少年が 電子六弦を手にして 決意を固めるというもの。 壊れゆく世界の中で、 信じるものはただ自分のみという 悟りを開いている 最後には葛藤と決意に満ちた 歌い上げるような歌唱で以て、 曲は終わる。 ] (234) 2020/09/26(Sat) 20:32:29 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 鬱々とした『陰』から始まり、 その正体を知り、 飲み込みながら、 "その先"を見据える『陽』への進化。 この二日間、この国で過ごした 自分自身の変化を表すような セットリストと共に。 ――全ての演奏が、終わった。 ]* (235) 2020/09/26(Sat) 20:33:45 |
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。 (a56) 2020/09/26(Sat) 20:37:32 |
【独】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン/* 表では現代くささを抑えるために間接的な表現に留めて(本番のシーンで崩壊したが)ましたが 6人組は要はバンドマンです。 イメージとしては北欧シンフォニック・ゴシックメタル。 出身地も北欧に近い所という設定です。 ダウナーなミドルテンポと、 ダウンチューニングによる低音重視のサウンド、 (後から7弦・5弦にしときゃよかったなどと) 歌詞もメランコリックで頽廃的なものが多く、 全体的に重苦しさがありつつも、 時折、流麗なメロディラインが顔を覗かせる。 そういうの。 悩める青少年からの支持がメイン(>>0:37)ではありながらも、 日本のヒットチャートなどにはあまり浮上してこなさそうなバンド。 >>151で馬鹿みたいに速い曲も書いてるって設定あるけど、実際のこのジャンルだとあんまり知らないです。ミドル中心のイメージ。 (-164) 2020/09/26(Sat) 21:10:05 |
【独】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン/* メインコンポーザーはエリクソンなのですが、 彼は宗教へのトラウマ持ちという設定ですし、 アッパーな曲調は、宮廷の音楽コンペにも、エリクソンの性格的にもそぐわないと思ったのでこんな感じに。 具体的にはスウェーデンのメタルバンド、Opethをイメージしてます。 おすすめのアルバムはBlackwater Park。 6分〜12分の長尺ばっかしですが全く飽きません。 ジャケ写も、霧深い荒涼とした大地を描いたもので、 エリクソンの原風景もこんな感じなんだろうなー、とRPの材料にさしてもらいました。 メンバーの服装イメージはこんな感じ。 中の奴の趣味です https://s-inc.fashion... https://s-inc.fashion... バンドで言うとノクブラみたいな感じをイメージしてます。 (-165) 2020/09/26(Sat) 21:11:12 |
【独】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン/* [参考楽曲] >>301 #1 Bleak / Opeth RPにもある通りイントロの和音が秀逸すぎる 9分ありますがすぐに最後まで聴けちゃいます。 こればっか聴きすぎて北欧のイメージこれになってしまった(違う)。 >>302 #2 Blood,Tears,Dust / Launa Coil 電子っぽい同期音源を使うということで参考曲に採用。 原曲は男女ツインボーカルだけど、 ヴォーカルのダンテ君は女性パートも出来るよね?(肩ポン)と無理矢理歌わせました >>303 #3 Trigger / In Frames ゴシックバンドじゃないじゃん。 しつつも、ツインギターの掛け合いが好きで ライブ終盤に持ってきたら盛り上がるよなーと思って参考にした ジャンル違いということで他のメンバーが作ったという設定に。 >>304 #4 Remember the Urge / the Gazette …ジャンル違うどころか邦楽やんけ。 ですがこの曲のpvが、宗教施設に閉じ込められた少年の話を描いたもので (歌詞のほうは原曲はあまり関係がない) どこかで登場させたいなと村開始直後から思ってました。 #1→#4と曲調が明るくなっています。 (いうて…だけど。) (-168) 2020/09/26(Sat) 21:30:23 |
【独】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン/* アンカずれずれじゃねえか。 #1>>231 #2>>232 #3>>233 #4>>234 都合上、改変は結構ありますが。 描写にあたって参考になるのがあった方が、 書きやすさは段違いでした。 ガチのメタラーかバンドマンがいたら機材周りとかに総ツッコミ来るんだろうなあ (-170) 2020/09/26(Sat) 21:33:33 |
(a62) 2020/09/26(Sat) 22:56:36 |
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