情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ――男は。 どこか遠くを見つめ、紫煙を揺らしている。 右手に上質な煙草、左手に古いジッポを手にしたまま。 「ここに居ると……皆の声が聞こえてくるんだ」 先程は、ツィオの声がした。 今は、マウロと2人でもみ合ってるのが手にとるようにわかる。 「これが先に死んだものの宿命なんだろうか」 なぁ、どう思う? と、貴方に目を向けた。 (-199) 2022/08/22(Mon) 0:39:34 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → デッド・ベッド ヴェネリオ「ソニーはただの取引相手でした。 油断ならないから、俺が必ず直接対応するようにしてた男で」 「それだけ、だったんですけどね」 2人並んで、タバコを吹かしながら。 ぽつりぽつりと会話を重ねる。 あの日あった事は、死に際で報告もできてなかったから、今、初めて話すことだ。 「あれにしてみたら、俺は一番排除したい人間だったでしょう。 何せ大好きな貴方の右腕だったんですから」 「俺は別に、アレに好かれようと思ってたわけじゃないですし。 ただ……私怨も想いも全部受け止めるから、八つ当たりは俺までにしろと言ったんです」 「貴方や、マウロやツィオに、これ以上被害がでなければ死んでも構わないと思ってましたからね」 まぁ、結果このようになってしまったんですけどね、と苦笑する。 マウロならちゃんとわかっているだろうけれど。 マウロ殺しの汚名を押し付けられて、死んだのだ。 「他のものはどうかしりませんが。 俺は、貴方にはどこか人を引き付ける魅力があると思いますよ。 言うことは無茶苦茶でズボラでも、大事な時は守ってくださる。 ずいぶん可愛がられたと思っていますが……、違いましたか?」 (-201) 2022/08/22(Mon) 0:52:09 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ小さな笑みを浮かべた。 それは、寂しいような、慈しむような、そんな静かな笑みを。 「俺は……俺のやったことに後悔はないが」 あなたの言葉を聞いてるのか、聞いてないのか。 質問には答えず、言葉を続ける。 「君もここに来てしまったことだけは、予想外だった。 俺が死ぬことくらいは、……覚悟の上だったんだがね」 別の筋から命を狙われてるのに気づいたのはギリギリだった。 それでも上司の言葉があったから、これ以上被害を出したくなくてあの男を止めようと動いた結果が、こうだった。 「……悔いというのは、 どうやっても残ってしまうものらしい。 ずっと、あの2人の苦しみが聴こえてくるよ」 (-211) 2022/08/22(Mon) 2:26:25 |
【独】 名もなき医者 リカルド/* 幼馴染ホントすまんて。 いやでも、一番ドラマになるタイミングをミリも逃さず反魂出来たと思っているよ。 あまりにもあまり……に色々重なりすぎて驚いたけど。 驚いたけど!!!! (-215) 2022/08/22(Mon) 3:16:23 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ「――……、君は、 ツィオとも浅からぬ関係だったようだな」 常に軽薄という仮面をかぶっている男だったから、その方面に関しては幼馴染であってもわからない事が多い。 貴方のセリフにはツィオの名前は出ていないけれど、飲み込んだ言葉に彼のことが含まれてることくらいは予想が出来てしまった。 「俺は一人何も知らなかったわけだ」 自分とて、医者としての自分を誰にも話してなかったから同罪だ。 それ故ツィオもマウロも、きっと、俺に対して怒ってるに違いないと思うから、だから、残念に思う気持ちは隠さない。 孤独に耐えるくらいの精神力はあるつもりだが、 こうしてここで貴方に出会ってしまうくらいは、俺もどうにも永遠の孤独には耐えられないようだ。 「せめてここにいる間くらいは、 共に見ていることにするか。……あの2人を」 (-223) 2022/08/22(Mon) 8:45:26 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → 花で語るは ソニー/* RP中の相談、またまた失礼します。 この度匿名魔女お嬢様より、蘇生の連絡が入りまして……(まじかよ) RPの方向次第となりますでしょうけども、実はギリギリ致命傷を与えることが出来なかった風に持っていくことは可能でしょうか。 状況が状況なので、ソニーの手心や気の迷いみたいなのがなければ厳しいだろうなと思っての相談です。 どうにも難しそうであれば、お断りも考えていますのでご一考くださると幸いです。 (-242) 2022/08/22(Mon) 12:35:20 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → 冷たい炸薬 ストレガ/* 連絡ありがとうございます。 匿名魔女、あなただったのか……。 蘇生の件、殺害キャラのPLにも確認とったところ問題ないとのことでしたので、蘇生お受けいたします。 吊りさえなければ蘇生出来るはずですので、その場合は力及ばずだった事にするとして、救出などしていただければと思います。 こちらはクラブのVIPルームにて、薬を使用され、ヤられ、発砲されるという散々なことになっておりますが、発見が早かったり運が良ければ助かることもあるのではないかという感じです。 どうぞよろしくお願いします。 (-249) 2022/08/22(Mon) 12:55:43 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → デッド・ベッド ヴェネリオ/* RP中に相談にあがりました、もったいないおばけです。 この度匿名魔女お嬢様より、蘇生の連絡が入りまして……(まじかよ) 蘇生が成功しましたら、臨死体験だったってことにして送り出していただけますでしょうか……! どうぞご一考のほどよろしくお願いいたします。 (-254) 2022/08/22(Mon) 14:08:03 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ/* RP中に相談にあがりました、もったいないおばけです。 この度匿名魔女お嬢様より、蘇生の連絡が入りまして……(まじかよ) 蘇生が成功しましたら、臨死体験だったってことにして送り出していただけますでしょうか……! どうぞご一考のほどよろしくお願いいたします。 (-255) 2022/08/22(Mon) 14:08:17 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → 花で語るは ソニー/* えーん!! お互い生き残ったら救いにいくからな。いくからな! ありがとうございます、では匿名魔女お嬢様には蘇生を受ける旨連絡いたします。 無事に成功したなら、そのような感じで進めさせていただきます。 幼馴染……最終日にあの2人が生き残ることはできるのだろうか……(不安しかない) (-257) 2022/08/22(Mon) 14:11:42 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → 花で語るは ソニー男の中にあるのは、幼い頃から忘れぬ小さな正義感と、夢だ。 相手のことを知るたび、このままにはしておけぬという感情が湧いて出た。 敬愛する上司のため、大切な幼馴染のためならばその生命くらい惜しくはないと考えるほど忠義に厚く情にもろい。 そんなだから、調べれば調べるほど、刃は鈍くなった。 上司から話を聞けば、何があろうと見放さぬ決意をしてしまった。 殺してしまいたいと思った感情と混ざり合って、耐えてしまうほどの決意は。 貴方のことを存外気に入って想っていた事実にほかならない。 取引をし始めた時。接触した最初の機会から、ずっと。 「――確かにわからん。 俺とお前は、辿ってきた人生全てが全く違う人間だからな」 舌の上で溶けただけでもゆるやかに奪われてきていた正常な思考は、酒で嚥下してしまうと更に加速するように失われていく。 押されれば何の抵抗もなく倒れた身体が、だんだん熱を持ってきてきたようだ。 普段なら多少触れられても何の反応も見せずにいられるのに、言うことを聞かず、面白いように波打った。 耳も、胸も、太腿も、全てが性感帯に作り変えられてしまっているのだろう、きっと。 「……っ、ぁ」 それでも幾らかまだ残っている羞恥心が、思考が、必死に堕ちるのを耐えている。 貴方の過去の話を朦朧としてきた頭で聞いて、確かにあの方が視察に来たことがあったなと心の何処かで考える。 女子供は逃がす方針である自分とて、救えぬ命はいくつもあった。 きっと、その親友のことは、手も届かぬ人間であったのだろう。 「そ……うか、お前も……」 同じ思いをしたのか、と。 その言葉は、どうにも言葉にならない。 (-259) 2022/08/22(Mon) 14:54:35 |
【独】 名もなき医者 リカルド/* 聞いて欲しい。 このままでは、殺害ロールと、蘇生ロールと、死後ロールと、蘇生成功したなら生き残りロールを4本同時進行することになる。 やばない????? こ、公開えっちは、 いやだー!!!!!!!!!!! (-260) 2022/08/22(Mon) 15:21:50 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ「誰もが知ってる所もあり、誰もが知らなかったとも言えるんだろう」 誰、なんて答えは永遠に出ることはないだろう。 全員がそうだという回答が適当なのではないかと思えるほど、自分たちは周りのことがちゃんと見えてなかったのだと思う。 「ツィオは……本気であればあるほど、うまく、正直に言葉が出せない奴だ。 君が、アイツに対して何故、どうしてと思うのであれば……それは、アイツはそれだけ本気だったということだ」 そう言って、また、どこかから聞こえてくる声と二人の様子を静かに見届けている。 遠い目をしながら、伸ばしても触れられなかった手を、握りしめて。 (-272) 2022/08/22(Mon) 17:36:05 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → 冷たい炸薬 ストレガ/* 確定承知しました、ありがとうございます。 蘇生して蘇生されなんか楽しくなっちゃったな……。 救出に関してはどちらでも構いません。 どちらの場合においても、実際の蘇生(手当)は病院に託すことになりますか? 開始はいつでも構いません。 今夜は寝ませんよ……(殺害されるロール並行しながら……) (-285) 2022/08/22(Mon) 19:39:12 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → デッド・ベッド ヴェネリオ「少なくともマフィアとしてのソニーは、油断も隙もない男でしたよ」 結果マウロ殺しの銃の件など、まんまとしてやられたわけでと肩をすくめる。 「恋敵と似たようなものだったのではないでしょうか。 情も深ければ恋愛とさして変わりないものになりますからね」 幼馴染3人の執着も、貴方とソニーの関係も、きっと同じことだ。 自分とソニーの関係は取引をしていた相手でしかないはずだが、それでも気のおけない好敵手のようになっていたのは確かであり……、随分と重く複雑に絡み合っていたのだなと、今更ながらに自覚した。 ――少なくとも。 俺の忠誠心は、ファミリーそのものやボスへのものよりも、貴方個人へのそれの方が確実に大きく、重いものだ。 ひどく振る舞っているように見えて、手の届く相手への情は厚い。 突き放しているように見えて、ちゃんと手綱を握りしっかりと見ていてくれる。 アメとムチの使い方が上手いとくれば、恩義も更に強く強固なものになったとしても何もおかしくはないだろう。 「貴方がそうだから、俺も安心して貴方の物でいられたということですよ」 「え。……ちょ、わっ、な、撫で?」 力の抜けていた身体は、ネクタイを引っ張られるとそのまま貴方の方へと身体が傾く。 温かさなどわからないのに、頭を膝に預ければ何故か、懐かしい上司の香りがした。 (-294) 2022/08/22(Mon) 20:24:35 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ「アイツはすぐ、言葉を飲み込むところがある」 その本音を引き出すのは、自分でも結構骨が折れるんだと、 仏頂面が崩れ、眉をハの字にして苦笑した。 マウロくらい感情を表に出してくれれば何も苦労しないのだが、それは自分自身も無理なのだから仕方ない。 「…………俺は、いつも君を泣かせてしまうようだな」 涙は流れずとも、わかる。 泣くのを耐えていても、心は既に泣いている。 あの日流れた涙を思い出して、もう一度、貴方に手を伸ばした。 ぽん、ぽん。 不器用な手が、貴方の頭を撫でる。 慰めるように、 いつでも泣いて構わないとでも、言うように。 (-296) 2022/08/22(Mon) 20:33:17 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → 冷たい炸薬 ストレガ男はこの時、相当の覚悟を持ってクラブに訪れていた。 その経緯を、貴方の部下ないし貴方が情報として得ることは出来なかったであろう。 それでも、リカルドが何らかの事情でいつものスーツ姿のまま、クラブを訪れたのは確かな情報だ。 ――だというのに。 クラブの店内に、リカルドの姿はない。 鳴り響く音楽と人々の歓声と、踊りを楽しむ人垣とで、目立つはずの男の姿ですら見つけ出すのに難航してしまったはずだ。 なぜならこの時、リカルドはVIPルームに通され、文字通り人には言えぬ目に遭わされているのだから。 貴方が本当はここには居ないのではないか? と、思い始め、貴方の部下がようやく「みつけました」と報告をもってくるまで、ずっと。 (-299) 2022/08/22(Mon) 20:50:09 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → 冷たい炸薬 ストレガ貴方がやっと情報をつかみ、VIPルームへ向かった時。 音楽と歓声の喧騒に紛れ、一発の銃声が耳に届いただろう。 クラブで遊びに興じる人たちには聞こえずとも、それ以外に集中していた貴方にはなんとか聞こえる程度の音で。 先に扉を開いた部下が、息を呑み驚愕の表情を浮かべている。 貴方が部屋を覗き込めば、立ち込めるアルコールとタバコの匂い、血臭が鼻をつき、そこにはリカルドただ一人が残されていた。 いつもの生真面目な顔は鳴りを潜め、きちんと着ていたであろうスーツは脱がされて倒れている。 見える肌にははっきりと、凌辱とも言えるような痕が残されていて、頭部を狙ったのであろう射撃の痕跡からは、おびただしい血が流れていた。 リカルド自身の意識を確認しようとしても、反応は見られないが、ヒューっと細い息を漏らしたことから、男がまだなんとか生存しているのが伺えたはずだ。 (-304) 2022/08/22(Mon) 21:20:52 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → 冷たい炸薬 ストレガ男がその様子を見れていたなら、流石はストレガだと口端を上げて笑っただろう。 だが生憎、リカルドの目は閉じられたまま、意識が覚醒することはない。 浅い息と血の気の失せた顔が、一刻の予断も許さないのだとその場に居た全員が理解したはずだ。 止血に弾抜き、理性を失うほど回っていたドラッグ抜きには相応の時間を要し、終わる頃にはもう月はてっぺんをとっくに超えている。 貴方が行った処理は適切であったが、ただ一つだけ残った謎は、リカルド自身が銃を握っていたことだろう。 薬をキメられ正常な意識を失った状態で、果たして銃で反撃をしようとするだろうか。 手についた硝煙反応もどこか不自然さがあり、加えてその銃がマウロ殺しの線条痕と一致しているというのが、マウロとリカルドの関係を見ればあり得ないと見るのが普通だ。 「………………っ、う」 そうして貴方がそのことについて考え近くに居た時、処置を受けベッドに寝かされていた男の呻く声が、ようやく部屋に響いた。 (-320) 2022/08/22(Mon) 22:29:06 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → 花で語るは ソニー/* 貴方が一番重症だからだよ……! 地の文にまわりくどく好意をそっと置くんじゃない。 PLが死を迎えるところだったでしょ! (-321) 2022/08/22(Mon) 22:36:27 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → 冷たい炸薬 ストレガ「………… すと、れが ……?」近くにいるはずもない人の声がして、呆けた疑問の声を上げた。 まだ意識が覚醒しきっていないのか、ぼおっと貴方の顔を見つめている。 「…………ここ、は。なんだ……」 何処なんだ、と、目線だけを彷徨わせた。 頭を動かすのは、撃たれた影響でどうにも出来そうもない。 視線だけで追えた限りなら点滴なども打たれているようだから、どこかの医療施設のようだ。 気分は、どう考えても良いとは、言えない。 (-332) 2022/08/22(Mon) 22:55:51 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ「俺にそれを聞くのか……」 聞かれてる本人が、恋心などというものには一番疎いというのに。 下心を持って近づく女が苦手で、ずっと遠ざけていたというのに。 「”好き”といっても形は色々あるだろう……、 親愛も、友情も、恋心も、一口に言ってしまえば”好き”という感情に他ならない」 「それでも……、親愛や友情と、恋は決定的に違いはあるだろうな。 お前は親とセックスができるか? つまりはまぁ、そういうことなんだろう」 「お前がマウロに向けていた感情と、ツィオに感じた感情がどのようなものであったかは俺にはわからん。 だが……その違いをゆっくり考えるのは悪いことではないだろうな」 例え、あの2人には決してその答えが伝わらないのだとしても。 気持ちに整理をつけることは、この先自分たちが向かう先には必要なことだろうから。 (-345) 2022/08/22(Mon) 23:33:12 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → 冷たい炸薬 ストレガ「――………………」 あなたの簡潔に纏められた状況を聞いて、 長い沈黙の後「あぁ……」と小さくうめき声を上げた。 言われてようやく思考と状況が追いついてきた気がする。 金はどうとでもなるが、あの状況を見られたわけだと思うと、怪我以上に頭が痛くなった気がする。 「ある、男を……止めに行った」 「命も懸けていたつもりだったが、 ……うまくはいかなかったようだな」 それは死ねなかったことなのか。 それとも、その男を止められなかったということなのか。 それはこの言葉からは汲み取れないかもしれないが、リカルドはただ、残念そうな顔をしていた。 (-347) 2022/08/22(Mon) 23:42:48 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → 花で語るは ソニー「ぁ……、っく」 舐められて、転がされて、だんだん呼吸が苦しくなってきた。 喉の奥がからからで、何かが詰まっているような気さえした。 何かが欲しいと、喉の奥から叫び出したいような、何かを食いちぎりたいような、何があるのかはわからないけど、とにかく。 ――――飢えている。 身体中が、何かに飢えている。 「楽しんでなんか、ないっ。 俺は何も、知らなかった…………」 その時自分がアウグストの側に居たなら、なんとか止めることが出来ていたかもしれない。 けれども、居もしなかった時の上の指示は、流石のリカルドでも何の処置も出来なかったはずだ。 悪酔いもしやすいコカレロの匂いが鼻について、少しだけ目を顰めた。 だがそれも、下着の中で直接的に触れられてしまえば、もう全く気にもならなくなってしまった。 ただただ飢えが、思考を奪っていって、全てを快楽へと変えていた。 「ん、んぅ……っ、俺は、あの方からは、何も、聞いていない……っ! 一体、何の話をしているっ、前々任者、など」 あの人が花を送るのはきっと、貴方だけ。 二人の事情に首を突っ込もうなどとだいそれた事は一度も思ったことはなく、ただ見守っていた。 だから貴方の両親のことだって、何一つ知らない。前々任者など、名前を聞いたことある程度だ。 「……っ、なら。 何故お前は、マウロの命を狙った。 最初から、俺だけでよかった、だろ……っ」 (-356) 2022/08/23(Tue) 0:18:43 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → 冷たい炸薬 ストレガ「…………そうだな」 馬鹿なことをしているのは、わかっていた。 それでも、命をかけて良いと思っていた。 敬愛する上司のため。目の離せぬあの男のために。 「そういうわけにもいかんだろう……俺とて自分が居ない穴の大きさくらいは理解している」 マウロのことがあるから、言っていることは十分に理解できたし、自分は彼に同じことを伝えていたから、何を棚に上げてと自分で自分を嘲笑ってしまいそうだ。 それでも状況が、大人しく寝ているのを許さないのも確かであり、体が動くならば最後まであの男を止めねばならないと、そう考えて歯がゆくなった。 「……マウロを部屋に匿っている。 ツィオに後のことは頼んだつもりだが……あまりに無理をするようなら止めてやってくれないか」 せめて1日はきっと、動くこともかなわないだろう。 面倒を嫌う貴方に言うことではないかもしれないが、この場に頼めそうなのは貴方しかいなかった。 (-359) 2022/08/23(Tue) 0:29:55 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ「わかったか、少しは」 自分も時々、自分の感情がわからなくなる。 己は女房役の右腕だと豪語していても、ヴェネリオに対する感情は親愛や敬愛だ。 マウロやツィオに関しては、それ以上の執着はなくらいの友情であるはずだ。 貴方に対する感情も、少なからず親愛の情くらいは持っているのだと思う。 では、自分の恋心とやらはどこにあるのだろうか。 もしかしたら、今まで一度もそのような感情など持ったことがないのかもしれない。 自分を第一に想ってくれる存在とは、一体、どのような人の事を指すのか、皆目検討もつかなかった。 ―――それでも。 目が離せない人がいた。 好敵手と位置づけて、様々を見守っていた。 その時抱いていた感情を、一体どう名付けていいかは、これだけ語っていても理解ができないのだ。 自分のこととは、かくも難しい。 「わかったとしても、……今は俺しか触れる熱を伝えることはできないんだがな」 撫でていた手をそろりと沿うように下ろして、その背に回す。 引き寄せて、抱きしめれば死後の世界でも、熱くらいは伝えることができるだろうか。 不器用な自分でも、恋心とやらを語る事ができたならいいと、そう思った。 (-366) 2022/08/23(Tue) 1:15:28 |
リカルドは、それでも止めたいと、死の淵でも思っている。 (c28) 2022/08/23(Tue) 8:55:08 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → デッド・ベッド ヴェネリオ――それはまるで子守唄のような優しい声で、 「……っなんで、そんな」 思い出話はわかる。もう手を伸ばせない者たちを懐かしむのは、仕方のないことだ。 だけどこのどうしようもない焦燥感はなんだろう。 いやだ。 いやだ、嫌だ、何処にも行かないで欲しい。 「どうして、ラウラだけ連れていくとか、言う、んですか」 「俺も着いていきますよ、どこまでだって……っ」 置いていかないで。 置いていかれたら、俺は、ずっと主をまち続ける犬にしか、なれない。 「何も、出来てないです。 俺は、あなたの家族を、止められていない……どうして、」 今、こんな自分を褒めたりなんてするんですか。言葉が続かない。 撫でつけられる手で、強制的に睡魔を呼び起こされている気がする。 寝たくなんてないのに。 まだ、傍に居たいのに。 同じ場所から、幼なじみたちを見守っていたいのに。 あぁ、でも。 もうまぶたが重い。 (-396) 2022/08/23(Tue) 11:50:39 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → デッド・ベッド ヴェネリオ当たり前じゃないですか。 寂しいですよ。 そう言いたいのに、うつら、うつらと目が細まる。 まだ眠りたくない、まだ、離れたくない。 襲い来る睡魔と戦いながら、その話を聞いているだろうか。 「待ってて……くださる、ん、ですか」 自然と目が閉じられて、開く時間が少なくなった。 低い声が耳の奥に響いて、なぜだか無性に泣きたくなる。 「はい。必ず――……必ず、貴方を追いかけます、から、 だから……俺をお側に――――――」 額に何かが触れた気がする。 柔らかくて、優しく甘い何かが。 だけどもう、何も返すことが出来そうもない。 どうやら俺の居場所は、ここではないらしい。 貴方はきっと、それを知っていたからこそ送り出してくれたんだろう。 あぁ、なんて最後まで甘い人なのだ。 ――――ありがとうございます。 そんな貴方だからこそ、俺は、貴方が好きでした。 (-455) 2022/08/23(Tue) 20:35:09 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ取り戻した感情は、まだほんの小さなものだったかもしれない。 まだまだ迷い子のように彷徨ってしまうのかもしれない。 それでもきっと、死んでしまっているとしても遅すぎることはないはずだ。 考える頭、心があれば、いつだって取り戻して良いもののはずだ。 それくらいの悔いがあるほうが丁度いい。 空の上から見下ろして、雨となる涙を流せるくらいのほうが、きっといい。 回された腕が、泣いているように感じて、 ぎゅ、と抱き寄せた手に、少しだけ力を込めた。 止まない雨はないのだから、いつだって泣いていい。 「あぁ、寂しい、な」 そう思うから、こうして熱を与え合うことができるのだ。 (-458) 2022/08/23(Tue) 20:44:10 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新