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【人】 狐娘 レイ―― 婚儀の前 ―― [家族が居ない。 ということは、一人の家にシャオロンは戻るというのだろうか。 レイを慰めるために言ってくれたのだろうが、 なんだかそれは寂しいと思った。 レイの家は中流家庭でも少しだけ裕福と言えるぐらいの家庭だ。 村ではそれなりに発言権もあり、父も兄弟たちも村の守り人として働いている。 レイが結婚を断れば、それなりに村には広まってしまうだろう。だから、断ることも出来なかったのだけれど。 掛ける言葉が見つからずに、視線を落とす。 一途さを褒めてくれるのなら尚更、 「ロン」への思いを認めてくれた、 「シャオロン」の不器用な優しさに触れた気がした。] ……あ、りがとう。 シャオロンだけよ、そんなこと言ってくれるの。 (5) 2021/12/05(Sun) 10:31:26 |
【秘】 狐娘 レイ → 怪力 シャオロン[涙で濡れた瞳が、少しだけ弧を描いた。 ……のに、獣耳を撫でられたらぞわりとした感覚が走り抜ける。>>0:308] ひ、ぁん……ッ… [擽ったさにあられもない声が上がって、ぴく、と獣耳が蓋を閉じるように動いた。 獣耳は触られることに慣れていない。 妙な声を出してしまったことにみるみると顔を赤くして、] ち、ちがうのっ、 今のはっ、わすれて……! [慌てて自身でまた獣耳を抑え込んで、シャオロンから距離をとった。] (-1) 2021/12/05(Sun) 10:32:02 |
【人】 狐娘 レイ[「本物のロン」とは、いつか、本当に出会えるのだろうか。 シャオロンが手伝ってくれるというのなら、 ヴィス族にまだ彼が居るのなら、見つかるのかもしれない。 伸ばされた手を取って立ち上がった。 「ロン」もシャオロンなら許してくれるだろう気がして。 きゅ、と繋いだ手に力を込めた。] (8) 2021/12/05(Sun) 10:33:01 |
【人】 狐娘 レイ[広場に戻れば、婚儀に向けて辺りが忙しなくなっていた。 シャオロンとは一度その場で別れ、両親と世話人の元へ戻れば、腫れた眼と崩れた化粧に盛大に驚かれた。 そんな姿を花婿に見られたらどうする、と小言を言われながら化粧を直されて。 もう見せた後だとは言いづらくて、シャオロンと出会ったことは言わなかった。 ぶっきらぼうな優しい人。 少し「ロン」を思わせる雰囲気が、 胸の辺りに温かな色を載せて小さく棲み着く。] 一途なのを褒められたばかりなのに、……浮気性ね。 [シャオロンが気になるのはきっと、ロンに似ているからだ。 そう自分に言い聞かせて、白粉を叩く世話人に手に瞼を閉じた。**] (9) 2021/12/05(Sun) 10:33:22 |
【人】 狐娘 レイ―― 婚儀の儀 ―― [泣き腫らした顔は、綺麗に直された化粧によって隠された。 婚礼衣装には少し葉の匂いが残る。 花の蜜で汚したことを叱られ、母が慌てて手巾で叩いて払ったが、薄く残ってしまっただろう。 ヴィス族の人たちと対面するように並び座る。 目の前には先程、泉で会ったシャオロンが居た。 先程は付けていなかった目元までを覆う、薄いベールの下。 視線が合えば、はにかむように微笑んだ。 8名、一通りの挨拶が済まされれば、 なみなみと注がれたアルステラの杯を、深く頭を下げて受け取った。] (10) 2021/12/05(Sun) 10:56:16 |
【人】 狐娘 レイ[ちら、と正面に視線を向ければ、シャオロンも杯に口をつけていた頃だろうか。 騒ぎ始める周囲につられて、自身も口を開く。] あ、あの、シャオロン。 さっきは、本当にありがとう。 探しものを、手伝ってくれて……。 [何か、話しかけたいものの思いつくのは先程も告げた謝辞ばかり。 きょろきょろと辺りを見回せば、目につくのは用意された酒に、ずらりと並べられた食事。] ……あ、そうだ。 何か、食べる? わたし、取るよ。 [そう言って小皿と菜箸を手にとって、どれがいい?と尋ねた。*] (12) 2021/12/05(Sun) 10:58:00 |
【秘】 怪力 シャオロン → 狐娘 レイ[いやほんとマジでこいつよくこれまで無事だったな??!!] ……お、おう……? [忘れようにも耳から離れない気がする。] (-3) 2021/12/05(Sun) 13:21:59 |
【人】 狐娘 レイ―― 婚儀の前 ―― あ、ううん。 そうじゃなくて。 ロンはヴィス族だから、みんな煙たい顔をしたわ。 あ、でも応援してくれる友達も居たのよ? ジャヤートはヴィス族ってことを知らないから、 応援してくれていたのかも……。 [両親も兄弟たちも、ロンとは二度と会わないようにと反対されていた。 ヴィス族のことをよく思わない人は他にも居て、だから、ロンのことを口にする機会は少なくなっていったけれど。 ジャヤートだけは否定せずに聞いてくれていた。 思い続けることは悪いことではないと。 そう重ねられて>>20、小さく笑う。] ロンも、そうだったらいいな。 好きで居続けることを、許してくれたなら――……、 [これ以上、嬉しいことはない。] (31) 2021/12/05(Sun) 15:33:39 |
【秘】 狐娘 レイ → 怪力 シャオロン[耳は感情と直結しているように、敏感な場所でもある。 なるべく人に触られないようにしてきたが、不意打ちであのように触られては弱い。] 耳は、くすぐったいの……。 さ、触らないで……、ね。 [真っ赤になりながらそう伝えて、シャオロンの返事にほっと息を着いた。] (-4) 2021/12/05(Sun) 15:40:22 |
【人】 狐娘 レイ[婚礼衣装についた汚れを払い落とす。 捜索を切り上げて広場へと戻ろうとした際に、彼の口から出た提案にまたぱちぱちと目を瞬いた。] ……――っ、 ……あ、うんっ。 お花はお母様が好きなの。 積んでいけば、きっとお喜びになるわ。 [シャオロンからしたら何気なく口にした事なのだろう。>>21 でも、妙にそのことが引っかかった。 どうして、と喉まで出かかった言葉をぐっと堪えて、微笑みを返して花を積む。 シャオロンに母の話はしたことが無い。 土産なんて言葉が口に出るのはどうしてか、考えてもわからない。 思い当たるのはやはりロンの事で。 二度も確かめて違うと言われているのに、また聞き返すのは流石に躊躇われた。 言葉少なに花を積む。 手元にはいつしか小さな花の束が出来上がっていた。*] (32) 2021/12/05(Sun) 15:44:29 |
【人】 狐娘 レイ[友達の話をした時に少し表情に変化があったように見えたのは、気のせいだろうか。>>36 原因が思い至らず、不思議な気持ちになったが深くは追求せずに押し黙る。 気分を悪くしたのならそれ以上語ることは辞めておいた方が良いだろう。 ロンの話になれば、真摯に言葉を紡ぐシャオロンに苦笑を浮かべる。 途切れた言葉の先には、気づかない。] 子供の頃の話だし、約束だって思ったのも、 わたしだけかもしれない。 覚えていてくれていたら嬉しいけれど。 わたしみたいに反対されていたら、きっと居心地が悪いわ。 ……思い続けていても、いいのかなぁ。 シャオロンみたいに、ロンも家族がいないって。 だから、ロンの家族になりたいの。 いくら強くても、独りぼっちは寂しいでしょう? [家族のいるレイには独りで居ることはとても耐えられそうにない。 同じく独りだという、シャオロンなら分かるかと水を向けたけれど、答えはどうだったか。] (50) 2021/12/05(Sun) 17:51:21 |
【人】 狐娘 レイ[手元に出来上がった花は、青や黄色、それに赤に白。 さまざまな色で彩られていた。 花束を渡せば、また泉に行ったのかと少々のお叱りは受けるかもしれない。 それでも、花を見れば表情を和らげてくれるだろう。 中でも白い花はロンの指輪にも、レイの髪にも添えられたもので。 その花を見つめる度に、眼が細くなる。 手巾は有り難くそのまま借り受けることにした。 シャオロンは花に水が大事であることを知っている。>>37 花の扱い方を知らないロンが>>0:58、レイが教えたように成長していれば、彼みたいになっているだろうかと。 少しばかり、そんなことを考えた。] (51) 2021/12/05(Sun) 17:51:40 |
【人】 狐娘 レイ―― 婚儀の儀 ―― うん、わたしも一緒に探すね。 今度は泉に入っても大丈夫なような服にしなくちゃ。 [ぎゅっと拳を作って、笑う。 吐き出した息は今し方飲んだばかりのお酒で熱を持っていた。 儀式用のお酒を少し舐めただけなのに、どこかぽうっとしてしまう。 あまりお酒は強い方ではないのかもしれない。 シャオロンは「つなぎ」の旦那様だと言ったが、 婚儀の儀の中であることと、 レイ自身がシャオロンに心を砕いたこともあって、態度は柔らかなものになる。 「ロン」が見つかるまでは、シャオロンの「妻」として振舞うつもりだった。 レイを気遣って、共にロンを探してくれるとまで言ってくれた彼のことを、どうしても嫌いにはなれなかった。] 肉団子と、野菜のあんかけね。 男の人は肉団子好きよね。 [ふふ、と笑って菜箸で小皿に取り繕う。] (52) 2021/12/05(Sun) 17:52:19 |
【人】 狐娘 レイ[今日は世話人や母たちがこぞって作ってくれた料理だが、レイも花嫁修行のつもりで家事は一通り教わってきた。 シオンのように縫い物を生業とする程、手先が器用な方ではないが、中でも料理は楽しく出来たほうだ。 これからは、レイの作った料理をシャオロンに食べてもらうことになるだろう。 旦那様の好きなものは、把握しておきたい。 テーブルに並ぶ料理は、ヴィス族もリル族も似たようなものであったが、森と海で暮らす分、使われる食材は少し違うようだった。] リルは海が近いからやっぱり魚料理が多いけれど、 男の人にお肉は好まれるわ。 シャオロンは好き嫌いは少ない方なのね。 良かった、それならご飯も作り甲斐がありそう。 わたしは、きのこを使った料理が好きよ。 お出汁がよく出るから。 [取り分けた小皿をシャオロンに差し出して、自身の分もいくつか手に取っていく。 好んで食べるのは香辛料の効いたものより、味の薄いものを選んでいる。 杯に口を付けたとき、お酒の味が変わっているような気がしたが、気にせずにくぴりと喉に流し込んだ。*] (53) 2021/12/05(Sun) 17:53:25 |
【人】 狐娘 レイ[義務。 それで産まれてきた子供はたしかに悲しいだろう。 今回の婚儀では、そんな夫婦もいるかも知れない。 シャオロンだってそうして連れられてきた一人だ。 レイだって、望んできた訳ではない。 でも、シャオロンとはこんな機会がなければ出会えなかっただろう。 そう思うと少しだけ悲しくなった。] そう……、だね。 うん、その方がきっと幸せだね。 [その通りのはずなのに、応える声は少し弱々しいものになってしまった。 へたれた獣耳がぺたりと頭につく。 どうして気分が落ち込んだのかは自身でも分からずに。 やさしいと言われて>>60、小さく首を振る。 「ロン」を見つけたらシャオロンを捨て置くつもりの女に。 いつしかヴィスの村に帰るつもりのシャオロンの声は、 どこか寂しそうで、胸が締め付けられるように痛んだ。] (81) 2021/12/05(Sun) 21:08:55 |
【人】 狐娘 レイ―― 婚儀の儀 ―― でも、そうしたら夏までシャオロンを待たせてしまうわ。 あなただって早く村へ……、 [……とまで言ったところではっと口元を抑えた。 いけない。 まだ婚儀の儀が始まったばかりで村へ帰る話などしていたら、目くじらを立てられるだろう。 大げさに咳払いをして誤魔化しておく。 代わりに一口、野菜炒めを口に含めばリルでは食べたことのないような味がした。 見た目は一緒でも、やはり味付けは少し違うのかもしれない。] ふふ、そうね。 これからここで暮らすのなら、 一緒に暮らすみんなとも仲良くしなくちゃ。 ジャヤートもコンも、いい人よ。 シャオロンもきっと仲良くなれると思う。 [ジャヤートはコンよりヴィスへの偏見が強いが、実際に接してみればきっと彼の考えも変わるだろう。 二人共、婚儀の儀に姿を見せた頃には、番になる人であろう人たちと言葉を交わしているところを見かけた。 コンは元より偏見が少ないほうだし、口数も少ないほうだ。 シャオロンとも気が合うかもしれない。] (82) 2021/12/05(Sun) 21:09:42 |
【人】 狐娘 レイうん、いいよ。 炊き込みご飯もお吸い物も美味しいわ。 川が近いから川魚もきっと捕れるし、 森では食べれなかった生のお魚を食べることだってできるよ。 [元より家を守るために花嫁修業を重ねてきた身。 家事を任されるなら喜んでかって出た。 リル族で暮らしていた頃も母の家事の手伝いをすることが多く、仕事と名の就いた仕事は任されたことがない。 代わりに外に出て働くことになるシャオロンの手伝いが出来るなら嬉しいことだ。] (83) 2021/12/05(Sun) 21:10:13 |
【人】 狐娘 レイ[シャオロンのことは名前や年齢などは聞いていたが、生業などの詳しい話までは聞いてはいなかった。 首を振ればシャオロンが直々に教えてくれる。 身体を使う仕事が主だった彼の仕事は聞いているだけでも大変そうだし、魔物や獣を狩る仕事となれば危険も伴う。 聞いている内に眉尻が下がり、心配げな表情を浮かべた。] 危ない仕事をしているのね? 集落を整えるのなら、しばらくは大丈夫そうだけれど。 シャオロンが関わった建物が、 わたしたちの村になっていくのなら素敵ね。 [ふわりと笑って応えれば、今度は家事のことを考えてくれていたらしい。 優しい青年だと思う。] (84) 2021/12/05(Sun) 21:10:45 |
【人】 狐娘 レイうん、わかった。 でも、……できるだけ待っていてもいい? 二人しか居ない家だもの。 せっかくなら待っていたいわ。 [一人で食べる食事より二人で食べるほうがきっと美味しい。 シャオロンが一人で暮らしてきたというのなら、灯りが着いている家に帰ってきて欲しくて、そう望んだ。] ……そういえば。 わたしたちが住む家、まだ見てないの。 シャオロンはもう見てきた? [料理を食べる手を進めながら、ふと思いつた話題を口にした。*] (85) 2021/12/05(Sun) 21:11:06 |
【人】 狐娘 レイ[萎れた獣耳は婚儀の前には消え失せた。 今は人の耳に戻り、ふさふさした尾も無くなっている。 あからさまな咳払いにシャオロンも気づいてくれたのか>>106、それ以上話題は膨らむことはなく移り変わっていく。] これからは増えるわ。 一緒に暮らしていくんだもの。 シャオロンが色んな人と話してくれれば嬉しい。 ヴィスとリルが仲良くなれば、 わたしたちの子供たちもきっと住みやすくなるもの。 [と、まで言ってまた言葉が切れる。 いつか「ロン」と入れ替わるかもしれないシャオロンに、子供の話はきっと気まずいだろう。] って……、えっと、 子供の話は、今はいっか。 [話題を探れば探るほど、シャオロンとの未来が「ロン」と混ざりあっていく。 つられるようにして口をつけたお酒は、まるでお水みたいに味がしなかった。] (115) 2021/12/05(Sun) 22:45:59 |
【人】 狐娘 レイ[危険な仕事と聞けば心配が先に立つ。 それはレイにとってはとても自然なことだった。 心配する様を向ければ、意外そうにシャオロンが問う。>>108] もちろん、心配よ? 危ないことはしてほしくないけれど、 お仕事だっていうのなら、仕方のないことだと思う。 [驚いたのだろうか。 顔半分が手で覆われて見えなくなってしまっては様子も伺えずに首を傾げた。 それでも、気をつけると言ってくれたことに目を細める。] うん、わたしもシャオロンみたいな 力仕事はお手伝いできないけれど、 村のお仕事なら手伝えることもあるかもしれないから、 一緒に頑張ろうね。 [話していれば、まるで本当にこれからずっと生活を送っていくようで擽ったい。 だって、早く帰るような約束までしてくれるのだから。>>109] (117) 2021/12/05(Sun) 22:47:57 |
【人】 狐娘 レイ[「ロン」のことを考えれば、この生活は長く続けば続くほど辛くなるだろう。 約束は嬉しいのに、どこか胸が痛む。 独りを慮ってのことのはずだったのに、レイ自身が寂しがっていることを見透かされた気がして、その優しさに、またきゅうと胸が切なさを訴えた。] うん、……約束ね。 [なのに、約束を交わしてしまう。 一つ、一つ、シャオロンを知る度に胸が痛む。 いつかの別れを思って。 考えを振り払うように首を振って、笑みを向ける。] お風呂が大きいの? 素敵ね。 私もお風呂は好きよ。 ねえ、まだなら今から見に行ってみない? [もちろん食事を終えてからの話だが。 族長からは自由にしてもいいと言われたし、 人前ではまたボロを出してしまいそうな気がして誘いをかけた。*] (118) 2021/12/05(Sun) 22:49:57 |
【人】 狐娘 レイ[シャオロンの居ない村。 レイが「ロン」を望む限りその日は訪れるだろう。 シャオロンが共に「ロン」を探してくれるのだから。 レイが「ロン」を望まなければシャオロンとは暮らせるだろうが、そもそもシャオロンだって望んだ結婚ではないのを知ってしまった。 いつかはシャオロンが村に戻れるように考えなければ。 でも、今だけは。少しばかり。 一緒に居られることを考えていたかった。] ふふっ、楽しみにしていてね。 わたしも一緒に、お手伝いするから。 [昨日までは家の手伝いだけしていたが、これから二人で暮らすことになるのだったら、レイも働くことを考えたほうがいいのかもしれない。 家で一人じっと帰りを待つより、シャオロンの助けにもなるし、気分も紛れるだろう。 シオンに縫い物の仕事でも教わろうかと彼女に視線を向ければ、シオンの旦那様らしき人(女性かと思っていた)と口づけを交わしていてぎょっとした。>>120 大人びた彼女が、あんな大胆な行動に出るところを見るのは初めてのことだった。] (145) 2021/12/06(Mon) 0:48:55 |
【人】 狐娘 レイ分かった。 その時はわたしも一緒に食べないから。 そうしたら、帰ってきてくれるでしょう? [また一つ、新しい約束を交わして二人して笑い合う。 無茶な約束と言えど、優しいシャオロンのことだ。 レイも関われば何が何でも帰ってきてくれるだろう。 そう分かるぐらいには、彼のことを知り始めている。 新居への誘いには快く賛同してくれた。>>126 家族への挨拶に、シャオロンの手を引いて連れて行く。 両親は婚儀の儀に参加したものの、ヴィス族と一緒に居ることが少し居心地が悪いのか、レイの後ろに隠れるようにして端の方で身を寄せていた。] お父様、お母様。 シャオロンを連れてきたわ。 ……わたしの、えっと……「だんなさま」。 [仮初とは言えずに頬に朱を散らして紹介する。 両親たちもシャオロンの顔を見るのも初めてなのだろう。 ぎこちないながらも微笑みを浮かべて、シャオロンに挨拶を交わす。 彼が挨拶をしたいと望んだと伝えれば、両親の顔もいくらか和み、娘をよろしく頼みます。と二人を送り出した。**] (147) 2021/12/06(Mon) 0:50:39 |
【秘】 狐娘 レイ → 怪力 シャオロン[広間を抜けて、新居へ向かう道すがら。 先程、両親に紹介したことを、もう一度口にする。] 今だけは、いいよね? ……「だんなさま」。 [それはほんのり酔いのせいもあったかもしれない。 たとえ短かな期間でも家族を紹介して欲しいと言ってくれたことが、嬉しくて。 束の間の一時だけ、「妻」として振る舞いたくなっただけ。 照れくさそうに、小さく、小さく、はにかんで笑った。] (-34) 2021/12/06(Mon) 0:56:02 |
【教】 狐娘 レイ―― 新居 ―― [両親に挨拶を済ませた後、二人で広間を抜けた。 大きな建物の前を通り抜けて、歩いていけば川の音が近づいてくる。 ヴィス族らしい石造りの家に、リル族らしさも取り入れられた平屋の建物。 二人で住むには広すぎるほどの大きさに、わぁ……、と感嘆の声を上げた。] あ、うん。 ……わたしが先に入ってもいいの? [確かに婚礼衣装の裾は葉と土で汚れていた。 目元を覆っていたベールももう必要ないだろうと取り払ってあとに続く。 川の水は魔道具によってお湯になるらしい。 リルでもあったのかもしれないが、自宅では見かけなかった魔道具を物珍しげに見てしまう。] (/2) 2021/12/06(Mon) 0:56:43 |
【教】 狐娘 レイあ、うんっ。 [視線は暫く魔道具に釘付けだったが、別の部屋と言われて顔を上げた。 シャオロンの後を追って歩き出せば、扉を開けた途端彼の動きが止まって、背に鼻をぶつけた。] ……ったた……、 ……シャオロン? どうしたの……? [鼻を抑えながら隣に並んで室内を見れば、レイもまた言葉を失った。 ご親切に寝台の傍には、祝い酒のつもりか寝酒のつもりか、先程広間で配られたヴィスとリルの酒瓶と杯が置かれている。 寝台が一つということは、まあ、そういうことで。] ……あ、あっ……えっと、 寝台……、一つしか、……ない、ね……。 [子を為すことを目的とされた婚儀だと言うことを今更に思い出し、かああと頬を染めて俯いた。**] (/3) 2021/12/06(Mon) 0:58:20 |
【秘】 怪力 シャオロン → 狐娘 レイ――今だけは? [思わず語尾を上げたのに気付いてギクリと肩を震わせる。 すぐに言い直した。] ……俺がレイと一緒にいる間だけは。 [その呼び名は、他の男の為のものではないのか。 嬉しそうな様子に、勘違いしそうになってしまう。] (-39) 2021/12/06(Mon) 17:33:28 |
【秘】 怪力 シャオロン → 狐娘 レイ――――抱きたくなってしまう。 [彼女はどんな顔をしているだろう。 見るのが怖くて天井を仰いだ。**] (-40) 2021/12/06(Mon) 17:35:35 |
【秘】 狐娘 レイ → 怪力 シャオロン[確認するような声に、やはり気を悪くしたのかと 一瞬びくっと身体を震わせた。 だが、それも言い換えられたなら、 一転、ほっと安堵の表情を浮かべてしまう。] …………うんっ。 [了承を得られて、喜んでしまう。 徐々にシャオロンに気持ちが傾いていることに自身でも気づかないまま。] (-41) 2021/12/06(Mon) 18:48:19 |
【教】 狐娘 レイ[お風呂が好きだと言っていた彼のこと。 作り立てのお風呂なら一番に入りたいだろうに先に譲ってくれるという。 女性の身体を慮ってのこととも、甚く伝わった。 誰に教わったのか、もしくは彼自身が自然と身に着けたものなのか、シャオロンが女性に優しいところは今日一日だけ見ていてもよく分かる。] うん、ありがとう。 大丈夫、まだ動けるよっ。 お腹は今は空いてないけれど……、 シャオロンは食べたりない? 少し分けてもらえばよかったね。 [辺りを見回せば、自宅で使っていた頃の家具や、小道具なども置いてあるようだった。 この分なら既に箪笥には着替えも用意されているだろう。 それは、お風呂が沸いてから支度することにして、今は新居の探索へと続く。] (/7) 2021/12/06(Mon) 18:48:35 |
【教】 狐娘 レイ[ひりつく鼻を抑えながら、隣を見上げる。 寝室を眺めながら固まったままのシャオロンになんと声を掛ければいいのやら困ってしまった。 入り口で立ち止まっていては、中にも入れない。 きっと着替えの類はこの部屋に置かれているだろうと思えば、入らない訳にも行かず、] ……と、とりあえず中に入ろ? [と言って、えいっとシャオロンの背中を押した。 大丈夫、部屋に入るだけだし、何かあるわけじゃない。] (/8) 2021/12/06(Mon) 18:48:45 |
【教】 狐娘 レイ[溜め息と共に新しい提案を出されて、 頷きかけたが、はた、と気づいた。] えっ、でもそうしたらシャオロン今夜はどうするの? 眠るところないよ? [引き止めるように服の裾を掴んでシャオロンを見上げる。 二人で寝室を使うことの理由を知らないわけじゃないけれど。 新居には他に寝床もないだろう。 石造りの家ではきっと床も固く、身体を冷やしてしまう。 昼間に言われた言葉を思い出す。 誓って手は出さないと口にしたシャオロンのこと。 それが、今にも崩れそうで。 その意味を察して、ぼっと顔に火が着いた。] (/9) 2021/12/06(Mon) 18:48:57 |
【秘】 狐娘 レイ → 怪力 シャオロン[ドクンと胸が波打つ。 天井を仰ぐシャオロンの顔は見えなくて、どんな顔をしているのか分からない。 みるみると顔は赤らんで、シャオロンとは反対に俯いてしまう。 裾を掴んだ手に汗が浮かんで、彼の服を湿らせる。] ……あ、う……その、…… シャオロンは、好きな人じゃなくても、 そういうことできるの……? [躊躇いながらも、おずおずとそう尋ねてしまう。*] (-42) 2021/12/06(Mon) 18:50:11 |
【秘】 怪力 シャオロン → 狐娘 レイ[――その聞き方は困るな。 天井を見上げたまま唇をへの字に曲げた。] できるかできないかで言うと「できる」けど。 俺が今レイに対して理性に自信がなくなってんのは、 [拳を握ったり開いたりする。 その手が彼女に触れてしまいそうになるのを戒めて。] ……あー、その、 ……レイが、可愛いのがいけないんだぞ。 [顔から火が出そうだ。 童貞でもあるまいし。] (-45) 2021/12/06(Mon) 20:14:43 |
【教】 狐娘 レイそう? お腹が空いたら言ってね。 [まだ台所は覗いて居ないが、この調子なら少しの食料の蓄えも置いてあるかもしれない。 広間に戻るのが面倒なら作るつもりではある。 早速の腕の見せ所でもあるし、後で台所回りは確認しておこう。 シャオロンを押し入って寝室に入れば、寝台の大きさがよく分かる。 一人で眠るには大きすぎるほどの広さだ。 レイが眠るよりもシャオロンに使ってもらった方がいいのではないか。 一緒に眠るくらいならこの大きさでも何ら問題はないが、シャオロンのほうには問題があるようで、女性と男性ではやはり違いがあるようだ。] (/13) 2021/12/06(Mon) 21:08:10 |
【教】 狐娘 レイでも、……寒いよ? 平気? [夏場ならともかく、今の時期では毛布があっても寒さをしのげるかどうか。 なんとなく手にした裾を話し難くて、つん、と引いた。 一緒には眠れない。 かと言って、一人床に寝かせるのも忍びない。 迷い迷って、誘うような素振りになってしまっていることにレイは自身では気づいてはいなかった。] (/14) 2021/12/06(Mon) 21:08:26 |
【秘】 狐娘 レイ → 怪力 シャオロン[シャオロンが好きな人とじゃなくてもできると聞いて少し悲しくなる。 裾を持つ手が少し弱まり、眉尻がへなりと下がった。 だが、その後に続いた言葉は想像もしていなかったもので。 ぽつりと落とされた言葉に、ぶわりと花開くように心の内に何かが芽吹く。] ……ふぁっ……、 ……わ、あの、……それって…… [ぽ、ぽ、と頬から耳へ、首筋へ肌が赤く染まっていく。 きゅうと胸がまた締め付けられる。 今日だけで何度この痛みを味わっただろう。 灯りの元、視線の合わないシャオロンの頬が赤く染まっているのが見えて、嬉しいような気恥ずかしいような、歯痒い気持ちを覚えた。] (-53) 2021/12/06(Mon) 21:08:59 |
【教】 狐娘 レイ[どう応えていいのか分からずおたおたしていれば、会話を遮るようにシャオロンの唸り声が響いた。 手首を取られて、はっとして裾を離す。 裾には長く掴んだせいか跡がしっかりと残っていた。] はっ、……えっ、あっ、うん。 そうだねっ、うんっ。 [赤面したまま、ぱっと離れて箪笥に向かう。 裾を離してしまったことで彼との距離を感じたような気がして、少し寂しささえ感じた。 ふるふると首を振ってその考えを振り払う。] じゃ、じゃあ、お風呂先に頂くね。 [夜着と下着を用意してぱたぱたと逃げ込むようにお風呂に向かった。] (/15) 2021/12/06(Mon) 21:09:26 |
【教】 狐娘 レイ[汚れた婚礼衣装を籠に入れ、身体と髪を丁寧に上がって湯船に沈む。 お湯は程よく適温で、婚礼の儀で気を張っていた一日の疲れを癒やすには心地よかった。 肩まで沈めば、身体中がぽかぽかしてくる。 湯船に浸かっていれば、考えるのはシャオロンのこと。 今まで一度だって忘れたことのないロンの影が薄れていくように、幼いままだったロンの顔に、シャオロンの顔が重なる。 ずっと好きだった人。 これから「だんなさま」になる人。 揺れ動く想いにぐらぐらと頭が逆上せてしまう。] 〜〜〜〜〜〜〜………っ、…… [可愛いと言ってくれたシャオロンを思い出して、 一度落ち着いたはずの頬がまた赤くなる。] …………どうしよう……、うれしかった…… [両手で頬を抑えながら、ずるずると肩口から首筋へと湯船に沈めば、ぱしゃん、とお湯が跳ねた。*] (/16) 2021/12/06(Mon) 21:11:23 |
【独】 狐娘 レイ/* 協会窓グレー字の小文字は見えにくいな、気をつけないと。 はー、ロンへの一途さがシャオロンとのえちえちの邪魔をする……! うまく昇華したいのに技量が足りない……! (-54) 2021/12/06(Mon) 21:42:45 |
【秘】 怪力 シャオロン → 狐娘 レイ[見えないところから、動揺した声が聞こえる。 嫌悪感は感じられない。 どころか何かを期待するように聞いてくる。] ……だぁから、そーゆーの。 反応もいちいち可愛いんだっつってる。 [言うつもりはなかったのに零してしまったのも、レイの所為だ!] (-56) 2021/12/06(Mon) 22:02:52 |
【教】 狐娘 レイ[考え事をしていたら思ったよりも長く浸かっていたようだ。身体はほこほこと温まり、頬は桃色に染まっている。 乾燥しないようにと香油を肌に塗り、髪にも少しだけ付ければ花の香りが広がった。 胸を隠すように桃色の心衣を首に通し、お腹の辺りで結び目を作り、下衣は尻尾がいつ生えてもいいようにTの字のほぼ紐のような下着を身に付ける。 もう外に出ないだろうと用意した夜着は、一枚着の身体にフィットしたもので、歩けばスリットがより目立つ。 茹で上がった顔でお風呂から上がり、シャオロンの姿を探せば、まだ寝室に居ただろうか。 まだ飲みたりなかったのか、手酌をしている姿に笑う。] シャオロン、お風呂上がったよ。 ……お酒、飲みたりなかった? [小首を傾けて、様子を伺う。 寝所から荷物が減っていたのでお風呂に入っているうちに荷物を運んだのだろう。 本当に、別室で眠るつもりらしい。] (/19) 2021/12/06(Mon) 22:29:44 |
【教】 狐娘 レイ[彼の元に歩み寄り、ちょこんと隣に座る。] …………、 [髪を毛巾で拭いながら、お風呂で考えていたこと、 シャオロンと出会って少し変わった自身の心情。 髪を拭う手を止めて、ちら、とシャオロンへと視線を移した。] ……シャオロン。 ……えっと、……その、…… やっぱり……一緒に、寝よ? [毛巾を口元に当てながら、ぽそりとそう呟いて彼を見上げる。*] (/20) 2021/12/06(Mon) 22:31:18 |
【秘】 怪力 シャオロン → 狐娘 レイレイは、 ――好きじゃないやつに抱かれたら、後悔するだろ。 [彼女に聞かれたのと同じ内容のようでいて、決めつけるような。 だって、男と違って女の子は、純潔を失えば二度とおとめには戻れないし、抱かれたらそれが相手に伝わってしまう。 「ロン」に会った時に、処女ではない自分を彼女が後悔するのが嫌で。 だから、我慢しようとしているのに。] (-59) 2021/12/06(Mon) 23:11:53 |
【教】 狐娘 レイ[シャオロンはお酒が強いようだ。 お風呂に入っている間に瓶が半分ほど減っている。 一人で飲むにしてはペースが速いような気がしたが、お酒に強いのならそう気にならないのだろうか。] わたしも飲めるよ? さっきのお酒だってお水みたいだったもの。 [ほんのり酔っている気はしたが意識はしっかりと保っている。 シャオロンの手に寄ってお酒が水と変えられていたことには気づいていない。] (/27) 2021/12/06(Mon) 23:48:06 |
【教】 狐娘 レイ[身体を動かせば、ふわりと香油の香りが立つ。 シャオロンをお風呂へと送り出す前に、言っておきたかったことを口にすれば、隣から低く呻くような声が聞こえて、びくっと身を震わせた。 鋭い眼光に怖気づきそうになる。 何か怒らせてしまうようなことを言ったのかと、恐れて口を噤んだ。] (/28) 2021/12/06(Mon) 23:48:15 |
【秘】 狐娘 レイ → 怪力 シャオロン[好きじゃない。そう聞かれて戸惑う。 確かに好きじゃなければ嫌がっただろう。 好きじゃなければ。 一途さを褒められたのに、一日で心変わりするような女だと。シャオロンに呆れられても当然だと思う。 じわりと目尻に涙が浮かぶ。 確かに「ロン」が好きだったのに。 今、シャオロンに断られることのほうが甚く胸が痛んだ。] (-61) 2021/12/06(Mon) 23:49:19 |
【教】 狐娘 レイ[隣で立ち上がる気配がする。 諭すような声に何も言えずに、俯いたまま。 部屋を出ていくシャオロンを見送った。 膝上でぎゅっと拳を握り締めれば、ほろりと一雫涙が落ちる。] ………… ロン……、 [小さく呟いた名前はもうどちらを呼ぶ名なのか、わからなくなっていた。*] (/29) 2021/12/06(Mon) 23:49:31 |
【教】 狐娘 レイ[シャオロンが部屋を出た後、 彼の言うとおりに水を一差し入れて口に含んだ。 喉元を通る水は心地好く火照った身体を冷ましてくれる。 ただ、飲んだ後もぐるぐると回る思考はおさまらなかった。 好きじゃないやつに抱かれたら、後悔する。 それは自身が口にしたものと同じだった。 自身で問い掛けておきながら、 自分自身は答えが見つからないなんて酷い話だ。 「ロン」が好き「だった」。 シャオロンはそのことを認めて尚も、手伝ってくれるという。 他の男に目を向けていたレイを「可愛い」と言ってくれる。 嫌いになれるはずもない。] (/30) 2021/12/07(Tue) 0:49:05 |
【教】 狐娘 レイ[くぴりとまた水を飲む。 少し冷静になった頭がクリアになっていく。 お風呂場の方から物音が聞こえた。 シャオロンがお風呂から上がった気配がする。 彼が一途だと言った女は、そう言ってくれた男に恋をした。 そう言ったら笑われるだろうか。呆れられるだろうか。 まだ眠る気になれなくて、 今度は窘められていたお酒を 少しだけ杯に入れて、口に入れた。 廊下に足音が響いて、扉の向こうから声が聞こえる。] (/32) 2021/12/07(Tue) 0:50:52 |
【教】 狐娘 レイ[寝台から立ち上がり、彼を迎えに行く。 扉を開けば、髪が濡れたままのシャオロンが立っていた。 静かに息を吐き出して、緊張の糸を解すように。] ……おかえりなさい。 眠る前に、ちょっとお話できる? [今の想いを、ちゃんと聞いて欲しくて。 そっと戸口の傍らへ寄って、寝室へと促した。**] (/33) 2021/12/07(Tue) 0:51:11 |
【教】 狐娘 レイ[おかえりの言葉に、ただいま、と、返ってくる返事に目を細める。 たったそれだけのことなのに、自身の元に戻って来てくれたような気がしたから。 身を引いて部屋へとシャオロンを招き入れ、後に続く。 何から話そうか、そんなことを考えながら。 寝室に座るところは少ない。 シャオロンが寝台にに腰を下ろせば、並ぶようにして隣に腰を下ろして。 寝台に二人並んで座れば、少しの無音が続いた。 顔を上げるシャオロンに反応するように自身の顔も上がる。 涙の名残に気づかれて、慌てて隠すようにぱっと目元に触れた。] あっ、あっ、ちがうの。 これは、シャオロンのせいじゃなくてねっ。 (/37) 2021/12/07(Tue) 18:17:20 |
【教】 狐娘 レイ[続いた言葉にもぶんぶんと首を振って、 否定する。] そうじゃないよっ。 そうじゃなくて、えっと…… [目元を覆った変な格好のまま、躊躇いながらもぽつぽつと話し出す。] えっと……、えっとね。 ロンのことを探すのを手伝うって言ってくれて、ありがとう。 今もね、ロンのことは探したいと思う。 [話し方はたどたどしくき、たまに言葉を選ぶように逡巡を見せながら、話を続けた。] (/38) 2021/12/07(Tue) 18:17:54 |
【教】 狐娘 レイ……でもね、それはロンと一緒になるために探すんじゃなくて、兄様たちが彼を傷つけてしまったことを謝りたいからで。 ロンのことは好きよ。 好き、だった。 でも、今回の婚儀を決めて。 けじめを付けるためにも指輪を探そうと思って、 泉に向かって、 そこでシャオロンと出会って、話して。 シャオロンと話していくうちに、ね。 ……ちゃんと、シャオロンと「家族」になりたいと思ったの。 だから……、だから、ね。 まだ、少ししかあなたのことを知らないけれど。 [言葉を区切り、深呼吸をして。 目元を覆っていた手を下ろす。 上手く伝えられたかは分からない。 隣に並ぶシャオロンの手に手を重ねて隣を見上げた。] (/39) 2021/12/07(Tue) 18:19:33 |
【教】 狐娘 レイ一途じゃないって……、 ……浮気な女の子だって、呆れる? [見つめる眼差しは不安に滲み、膝の上の手は僅かに緊張に強ばった。**] (/40) 2021/12/07(Tue) 18:24:30 |
【秘】 怪力 シャオロン → 狐娘 レイ好 きだ。俺も、これからもっと、レイを 好 きになりたい。俺の嫁さんになってくれ。 [両族の前でお披露目された、アルステラの杯の元に夫婦になった二人は、あの時点ではまだ仮初だとお互い思っていた。 だから改めて彼女に求婚する。 瞼を閉じさせるように自身の睫毛を軽く触れさせる。 準備が整ったなら、次に触れ合うのは、お互いの――*] (-74) 2021/12/07(Tue) 19:32:37 |
【教】 狐娘 レイ[拙い話を、シャオロンが隣でずっと聞いてくれている。 時折相槌を打って、レイの言葉を噛み砕くように。 胸につかえていた言葉を一気に吐き出して、彼を見上げれば、確認するように言葉を重ねられて。] ……うん。 [返事に迷いはなく、頷いた。] (/44) 2021/12/07(Tue) 20:24:42 |
【教】 狐娘 レイ[身体を引き寄せられて、彼の肩に沈む。 背に回された腕が強く、引き寄せるようなものに代わり、空いた片手をそっと彼の背に添わせた。 責めることなく肯定してくれる音に、一度乾いたはずの瞳にまた涙が溜まる。] ……うん、…… [応えたいのに、口を開けば涙が一気に溢れそうで。 きゅっと唇を噛み締めて、眼を見合わせた。 不安は淡い期待に代わり、堪えきれずに玉になった涙を彼の唇が拾い上げる。 離してやれないと言う声に、涙目ながらにこくこくと何度も首を縦に振って。 重ねた手にきゅうと力を込めた。] (/45) 2021/12/07(Tue) 20:25:01 |
【秘】 狐娘 レイ → 怪力 シャオロン[シンプルな言葉。 でも、その言葉を望んでいた。 堪えきれなくなった涙はぽろぽろと零れ落ちて。 また、彼を困らせてしまうかもしれないけれど。 今は拭うことも出来ずに只管に頷きを返す。] ………はい……、 [言いたいことはいっぱいあるのに、 胸が詰まって言葉にならなくて、短かな返事だけを絞り出すような声で応えた。 睫毛が触れ合う程に近づいた距離に自然と瞼を下ろせば、つうと静かに頬を涙が伝う。 それが合図かのように、近づいた距離は一つになって、そっと彼の唇に唇を重ねた。*] (-77) 2021/12/07(Tue) 20:27:17 |
【教】 狐娘 レイ[初めてのくちづけは涙の味。 離れていく唇に伏せていた瞼を開けば、思った以上に近くにシャオロンの顔があって、涙を指摘されて小さく笑った。] ……んっ、…… これは、嬉しくて、だから、ね? [触れるだけのくちづけを落とされながら、ようやく晴れた顔を見せる。] ……? ……は、ぇっ……!? [手を引かれるままに促されて、頷きかけたがシャオロンの膝をと勧められて少々狼狽えた。 でも、見ている人が居るわけでもなしと思えば、おずおずと対面するように膝の上に腰を下ろして、少し下に来たシャオロンの顔を見つめる。] (/49) 2021/12/07(Tue) 22:29:16 |
【教】 狐娘 レイ[母親ぐらいしか寄せたことのない顔の距離。 緊張と恥ずかしさで仄かに頬を染めてしまう。] ……あう、…… でも、ジャヤートたちは、 お膝に座ってただけで、……こんな、 向き合って、なかった、よ……? [対面すれば食べることも出来ず、視界に移るのはシャオロンだけになってしまう。 ジャヤートのことを話すシャオロンが、どこか拗ねたような素振りに見えて、彼の気を引こうと、つんと頬を突付いた。] (/50) 2021/12/07(Tue) 22:29:31 |
【教】 狐娘 レイ[シャオロンの膝に乗っている分、彼の顔は自身の胸の近くにある。 小ぶりではないが大きいという程でもない自身の胸。 近づけば、胸のどきどきが聞こえてしまわないかとひやひやした。] 匂い? 香油かな……ぁ、んぅ…… [返事を返そうとしたら、唇を吸われて甘い声が漏れる。 くちづけは唇を閉じてするものだと思っていた。 きゅっと引き結んでいたら、舌先で擽られるように触れられて、思わず唇が綻ぶ。 口元が緩めば、更に奥に舌先が伸びて、初めての感覚にぞわりと肌が戦慄いた。] ……ふ、ぁ……っんぅ…… [とろりと眦が下がって、行き場のない手がそっとシャオロンの肩口に掛かる。 舌先で舐められるのが気持ち良くて、ふわふわとしてくる。*] (/51) 2021/12/07(Tue) 22:30:16 |
【教】 狐娘 レイ出るよぉ……、 ふふっ、シャオロンは知らないこといっぱいだね。 感情が高ぶるとね、ひとは泣くの。 悲しいことだけじゃないんだよ。 [宥めるようにくちづけられて、涙を吸われて。 涙を不思議なもののように言うシャオロンにくすくすと笑う。 幾度もくちづけられるから擽ったくて、お返しのように、ちゅ。と触れるだけのくちづけを送った。 目を閉じてぶつけるようにしたから、唇とは少しズレて、口端に当たる。 与えられた分だけ、返したくて。 彼の真似をするように、今度はちゃんと唇にくちづけた。] (/55) 2021/12/07(Tue) 23:36:30 |
【教】 狐娘 レイ……そういうもの? [芸がないというシャオロンにきょとりと瞬く。] キ、キスは……わたしも、したいけど…… [代わりにキスには同意して、頬を突付いた手に肌が寄せられて、手を広げてゆっくりと頬を撫でた。 甘えるような仕草にきゅんとする。 その間にも降り注ぐくちづけがくすぐったくて、気づけばくすくすと笑っていた。 ぎゅっと抱きしめられれば、身体の間の隙間が一気に無くなる。 これだけ近づいていれば、跳ねる心臓の音は隠しきれないだろう。 夜着の下に一枚だけ付けた心衣では心もとなかった。] うん……っ、自分で作ってるのを、少しだけ。 ……泉の花を……っ、使ってるのよ。 [軽いくちづけの合間に、口腔を舐められるようなキスを織り交ぜられて、会話の端々が途切れてしまう。 繰り返しくちづけられて、唇の隙間から、はふ、と熱の籠もった吐息が溢れる。] (/56) 2021/12/07(Tue) 23:36:49 |
【教】 狐娘 レイ[会話が途切れれば、くちづけに夢中になっていた。 息継ぎも上手く出来ずに、隙間が出来れば呼吸を紡ぐのに。 また唇を塞がれて、呼吸を忘れそうになる。 気づけば言葉を紡ぐことも忘れていた。 ちゅ、と室内に水音が響くようになる。 シャオロンから送られる唾液を、こくんと嚥下して。] ……ぁ、んぅ……、はぁ…… ……ぅんっ……キス、きもち、い……ね? [蕩けるようにふにゃりと笑えば、座っていた膝が縦に揺れた。 快楽をまだ知らぬ花園が、甘い刺激に反応する。] ……っ、ぁん…… しゃおろんっ……、ゆらすのっ、だめぇ…… [未知の感覚にもぞもぞと下肢が揺れる。 あまり続けられると、その刺激にだめになりそうで。 ふる、と弱く首を横に振った。*] (/57) 2021/12/07(Tue) 23:37:32 |
【教】 狐娘 レイ[嫌いかと尋ねる声にふるふると首を振る。] わたしも知らないこともあるから、同じだよ。 二人で一緒に覚えていこ? シャオロンが知ってることも、 教えて欲しいから、ね? [キスの仕方はシャオロンに教わった。 キスと同じように覚えていくことも増えるだろう。 悲しいときと嬉しいとき以外に、泣くことはあっただろうか。 今まではなかった気がする。 レイは人より泣き虫だから、泣くことが多いけれど。 その二つ以外に思い当たることは、今は思いつかなくて首を傾げた。 キスがしたいと言えば、またすぐに降り落ちる唇は。 ずっと続けていたくなるほど、甘くて心地いい。] (/61) 2021/12/08(Wed) 1:05:58 |
【教】 狐娘 レイ……シャオロンの、……顔も、 よく見える、よ? あまり嗅がれると、その、 ちょっと……、恥ずかしいけど…… [お風呂に入り香油を付けたとはいえ、鼻先を近づけられるのは恥ずかしい。 これからは毎日念入りに身体を洗わなくては、と心に誓う。 会話をしているはずなのに、触れ合う唇は止まらなくて。 口を開く度に口腔に舌が差し込まれる。 飲み込みきれない唾液が零れて、唇の端を伝う。 交わした唾液は、お酒みたいに甘くてくらくらした。] うん、……でも、これから、はっ…… シャオロンとの、思い出、が、増えるねっ……? ……ぁ、……っふぅ、ん…… [跡切れ跡切れに、言葉を紡いでいたのも最後には喘ぎに代わっていく。] (/62) 2021/12/08(Wed) 1:06:20 |
【教】 狐娘 レイ[囁く声は低く、甘くて溶かされそう。 シャオロンも気持ちいいのだと分かって、 二人で感じる心地よさに酔い痴れる。] ……ふぁ、っ……ンぅ……、 [舌を絡め取られて、音が鳴るほどに吸い立てられる。 喉奥が震えて、歯を立てられれば甘い痺れが走った。 膝の動きが止まる代わりに、股の合間に彼の膝が当たる。 押し付けられるようにされれば、下肢が疼くような感覚を覚えて、思わず片手を下腹に持っていった。] ……は、…ぁ…… んっ、ちがうの……ゆれると、 おなかの下が、むずむずしてっ…… ……へんになる…… [上がり始めた体温を冷ますように吐息を零す。 このむずむずした感覚の原因をシャオロンは知っているのだろうか。] (/63) 2021/12/08(Wed) 1:07:28 |
【教】 狐娘 レイ[徐ろにシャオロンの手が胸の膨らみに触れる。] ……ひゃ、うっ……! [前触れのなかった仕草に驚いて、ぽんっと獣耳と尻尾が飛び出した。 支えが無くなり咄嗟に肩に置いた手に力が籠もる。 尻尾は喜ぶようにぱたぱたと揺れて、シャオロンの膝を緩やかに叩いた。**] (/64) 2021/12/08(Wed) 1:07:55 |
【秘】 怪力 シャオロン → 狐娘 レイレイの身体が、俺と繋がりたいって言ってるだけだ。 [そっと耳元に唇を寄せ] ……ソコ、に子胤を射すからな? [二度射精してるって? そんなの、彼女の感じている姿の前では関係ない。 膝によって傾いた彼女の身体、手を当てた下に潜む淫核にくちづけるように小龍の怒張が堅さを主張している。] (-88) 2021/12/08(Wed) 8:50:48 |
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