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【人】 なんでも屋 アマノ「――――………!」 急に視界がひらけ、五感が戻ってきた感覚に軽くめまいを覚えた。 ずっとぼんやりと、客観的に見ていた女の部屋に俺は、片膝を付いている。 それはまるで、もう。 どっちが夢なのだかもわからなくらいで。 力を使いすぎた部屋の主が視界に入り、俺は、 ただただ……混乱したまま息を大きく吐いた。 「……………、魔女、イクリール」 「……どうして俺を、呼んだ?」 (2) 2022/01/23(Sun) 1:07:58 |
【人】 なんでも屋 アマノ>>7 イクリール 「……そうだ、俺がアマノだ」 「呼び間違えは別に……気にしてないが……。 俺は、ついさっきまで死んでたさァ、けど……何か知らんが、どうも神隠しみてぇなのに遭ってたらしいな。 色んなものが……見えちまった。 ミズガネのやつが暴れてんのも、お前サンが俺を呼び戻したのも……一歩引いたところで見てたぜ」 話を聞いていると、魔女とミズガネはかなり親しい間柄になっていたというのはすぐに理解できた。 この魔女が、ミズガネを慕っているということも。 そういう事を教えたつもりだったから、それはとても喜ばしいことだと、口端を上げる。 「アイツとは”契約”をしてね。 死なせないと約束したもんで護ってたんだがぁ……ミズガネの曲に興味を持ったばかりにどうやら……力が暴走したみたいでなぁ……」 「ったく、こんな形で死んで生き返るたァ思わなかったが……まぁ、礼は言っておく。 お前サンにゃ狩りを作っちまったようだな」 自分にも、今死ねない理由はいくつかあったから。 (8) 2022/01/23(Sun) 2:54:52 |
【秘】 灯された星 スピカ → なんでも屋 アマノ「う、うぅ……、あ、あぁッ! こ、こわ、いのっ……こんなに、気持ちよくてっ……幸せな気持ちが、ずっと……!」 逃げるように首を振ったところで快楽はまるで消えやしない。 体が教え込まれていく。 体が、貴方の色で染まっていく。 「貴方が満足するって……そんな、訳がわからな――ッ!」 一度堪えてから再び始めた律動に、女はたまらず悦んで鳴いた。貴方の反応に、体は素直に全て返し続ける。 夫だって己が満足するために動いていたはずなのに、何もかもがまるで違う。 「出来……。…………無理よ、4年も頑張ってきたのに。 ……それに、本当に出来たら、どうしてくれるのよ。責任、取ってくれるの?」 (-12) 2022/01/23(Sun) 13:57:56 |
【人】 なんでも屋 アマノ>>11 イクリール 「あぁ、楽器壊そうとしてたのも見てたからな……勿論話くらいはするさァ」 「いつまた俺もどうなるかわからねぇが……やれることはやっておくとするかよ」 カカっと笑うと、ベッドにおとなしく横になったあなたを見て、大きく頷いた。 死者を呼び戻すなんて高等な術を使ったのだ。 疲れてない方がおかしい。 「アイツにここに来るように言っておいてやんよ。 俺の事をしったらアイツのことだ。お前サンと話がしたいだろうからなァ」 再び生を与えられてしまった。 それならば。 せいぜい悪あがきをして生き抜いていこうと、そう思う。 その後は体を休めるあなたの邪魔になってはいけないと、早々と部屋を後にするだろう。 (12) 2022/01/23(Sun) 16:30:21 |
【秘】 なんでも屋 アマノ → 灯された星 スピカ「受け取れよ。 覚えろよ、これが……愛されるってことだってのをよ」 反応を確認して、よく反応する所を執拗に擦るようにしながら、とめどなく溢れる蜜をかき混ぜた。 自分とて気持ちが良く、すぐにでも出してしまいたいと思ってしまうが、それではあなたを満足させることはできないだろう。 ぐっと耐え、出来る限り悦ばせ、絶対に忘れられないよう自分の色で染めていく。 「嫌か? 満足するのは。 今、お前サンの顔は蕩けきってるぞ」 「なぁ。 お前サンは、もし出来たらどうしたい―――?」 選択肢は、二つ。 1,あたかも旦那との子ができたと偽り元の生活に戻る。 2,家を飛び出して、俺と一緒に来る。 「俺を選ぶっていうなら……レールから飛び出すなら。 お前サンと二人、どこへでも行ってやる」 (-28) 2022/01/23(Sun) 22:35:44 |
【人】 なんでも屋 アマノ「……ったく」 イクリールの部屋を出て、がりがりと頭をかく。 考えることが多すぎるのだ。 ミズガネに会いに行かなくては。 あんなに飛び回ってたチビ……アルレシャが大人しくなってるのも気になる。 心配かけてしまったスピカにも……。 それに。 俺は、死んでる間にこの城の真相みたいなものに近づいてしまった。 この城には、……城主に協力してるやつが、二人いる。 ――そいつが誰というのももう、分かってしまったのだ。 (15) 2022/01/24(Mon) 1:00:21 |
【秘】 灯された星 スピカ → なんでも屋 アマノ「なんで」「どうして」が嵐のように胸の内を暴れまわって、下腹からくる暴力的な快楽に思考が砕かれて、もう何もかもがめちゃくちゃになる。 女の体はもう何度も達したか分からず強烈な刺激が消えないまま体を巡り続けていた。 「 顔見られるの、恥ずかしい……っ。 これが……、愛……?わか、何も、考えられなくなっ……っひ、ぅあっ」 自分に出来ることといえば必死にシーツを握りしめて快楽を享受することだけ。 「待っ、ひぅ、ね、ねえっ……わか、分からない、の……っ! 責任取れるのって……聞いた、けど……、本当にそうする……つもり……? どうして……?わた、私たち、ここで会っただけ、なのに……貴方がそこまですること……ないじゃない……!」 頭が堅くて、非力で、役割に殉じるだけのつまらない女。 自由で大らかで、楽しそうな貴方の荷物になるだけじゃないか。 何故、どうして。 女は、理解できないとばかりに首をいやいやと横に振る。 (-34) 2022/01/24(Mon) 5:08:52 |
【秘】 なんでも屋 アマノ → 灯された星 スピカ「イイ顔してるんだからよぉく見せろよ」 シーツを掴む手を絡め取り、恋人同士がするように指の間に自分の指を差し込んで握った。 互いに高揚した体温が伝わっていくだろうか。 打ち付けるような律動に、静かな部屋の中には大きな水音と甘い嬌声が響き渡っている。 「俺は”なんでも屋”だからなァ。 どんな希望も叶えるのさ。先に受けた依頼は裏切らねぇし、あとの依頼で変更されるような依頼は決して受けねェ。……っ、そーやって、俺は生きてきたよ」 そうやって過去、攫ってくれという、一人の身分の高い女を攫った。 追手を撒いて逃げる間に情が移った。 事実婚のようなものだったが、一人の娘を儲け長距離の移動が出来なくなったところで 追手の手違いにより、女と娘は殺された。 「……お前サンは似てるんだ……ッ、昔、愛した女に。 なぁ、俺を……ッ、俺を、求めろよ、ナァ! 」情なんて、とっくに移ってしまっている。 それでも求めてもらえないと、”なんでも屋”は動けない。 そんな男だ。対価でもない限り、自ら求めるのは禁じ手だとでも思っているかのよう。 だけどもう、男の限界はすぐそこだ。 (-39) 2022/01/24(Mon) 12:56:17 |
【秘】 灯された星 スピカ → なんでも屋 アマノ手が重なることによって、左手の指輪が二人の間に割って存在感を主張していることに気づく。それを煩わしいと思っている自分を見つけて、もう心は目の前の男に染められきっているのだということを理解した。 「っひ、あ、ぁ、わた、し……わたしはっ……!」 器用そうで、案外不器用だなと思った。 身も心もかき回されて、それでもなお女は意識をかろうじて手放さず、君を見つめる。 きらきらと、水が溢れる夕陽色の瞳が君を見上げる。 「アマノ、アマノ……」 ▽ (-43) 2022/01/24(Mon) 16:03:57 |
【秘】 なんでも屋 アマノ → 灯された星 スピカ「―――……っ、く、出す、ぞ!」 一層大きく穿ち、ぎゅう、と手を握り合ったまま、その精を締め付けて離してくれない最奥へと注ぎ込んだ。 かき回された白濁が、小さく音を立ててあなたの肌を伝っただろう。 夫との間に4年子供ができなかったからといって、自分との間に出来ないとは限らない。 欲しいと思ったのは目の前の女であり、 子供は出来なくとも全く構わないが、 それでも心の何処かで、また、娘が産まれればいいなと思うのだ。 ―――この夜、不器用な ”なんでも屋” は。光の灯った星 を、この腕の中に受け止め手に入れた。 (-46) 2022/01/24(Mon) 17:21:43 |
【秘】 なんでも屋 アマノ → 酔吟 ミズガネ「―――――ふぅ」 一度死んだ身だ。 楽器を壊そうとするなどと。 あんなに壊れかけた様子を見てしまえば、以前と同じように部屋に訪れただけだというのに、妙に緊張してしまう。 それでもいつまでも部屋の前でこうしているわけにはいかない。 大きく深呼吸をすると、コンコン、と軽くノックをした。 「―――ミズガネ、いるか?」 (-48) 2022/01/24(Mon) 20:43:42 |
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