【秘】 翠眼 ヴェルデ → 暗殺屋 レヴィア「……そ」 返す音は、ごく短い。 驚いていないわけではないのだけれど、どうにも、こんなときさえ上手く感情を表現できない。 一応、少年自身もアルバ・ファミリーの息のかかった者ということになるのだろう。 とは言え末端も末端、しがない街娼に構成員の知り合いもそういない。 だから、落ちているのは知らない死体。 少年も、これからそうなる。 それでも未だ、恐怖はない。 「いいよ」 「……よくはないか」 「でもあんたも、そういう仕事なんだろうし。 仕方ないよな、おれも言い付け破って早く帰らなかったし」 逃げる素振りもなく、命乞いをするでもなく。 「恨み言はべつにないけど」 「頼み事ならひとつある」 少年はあちこちのポケットへ手を伸ばす。 それは怪しい動きをしたとして、即座に撃たれても文句を言えない行動だ。 けれど、何のことはなく。 掏られても被害が少なく済むよう、あちこちに分けて隠し持った金銭を取り出すだけ。 あなたがそれを許すかは、やはり別の話だが。 (-277) 2022/08/17(Wed) 12:32:39 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 翠眼 ヴェルデ女の顔にも感情は全く浮かばない。 この空間で、表立つ感情はほとんどなく。 こんな状況だというのに、まるで病院の待合室のような 無機質な雰囲気さえ感じさせる。 最も、今待っているのは治療ではないが。 「そうね、仕方ないわ。」 「暗殺屋だもの。」 殺しを楽しんでいる、という風でもない。 本当に、ただの仕事なのだろう。 命乞いの一つすらしない貴方に、 「生への執着がないのね」なんて、呟いて。 「そう、興味ないわ。」 なんて貴方の言葉には返しながらも、 安全装置を外した銃口を貴方に向けることは、まだ、ない。 女はプロだ。その動きに、此方への害意が含まれてない事 くらいは容易に感じ取れる。 だから言葉とは裏腹に、貴方の動作が全て終わるまで 貴方の事を見守り続ける。 「お金ね。」 それをどうしたいのか、と。 夕闇は貴方を見つめる。 (-279) 2022/08/17(Wed) 12:56:00 |
【秘】 翠眼 ヴェルデ → 暗殺屋 レヴィア「だってもう、どうしようもないだろ」 「助けてくれって言って助かるわけじゃないんだしさ」 死にたくはない、と思うけれど。 ここまで来てしまったのは、少年自身の足なのだ。 だから、喚いても仕方がない。 興味がないと言うくせ、あなたはまだ少年を撃たない。 あまつさえ、先を促すような視線を向けてくる。 だから。 「気が向いたら、ナイトバー『Pollo Nero』のビアンカってヒトに届けて」 「金借りたままだから」 まとめれば300ユーロほど。 完済にはまだ足りないだろうが、ないよりはマシなはずだ。 死ねば必要もないものだから、使える相手に渡る方がいい。 翠の瞳が夕闇を見つめる。 あなたへ向けて、裸の紙幣を差し出す。 (-305) 2022/08/17(Wed) 20:19:42 |
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