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【秘】 暗殺屋 レヴィア → どこにも行けない ヴェルデ/* こんばんは!ちょっと返信が遅くなります! さしあたり、殺害時は差し支えなければ片目を小型拳銃で撃ち抜く予定なので、 死体描写にお使いいただければと思います! (-3) 2022/08/17(Wed) 21:07:49 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → どこにも行けない ヴェルデ「そうね、殺すしかないわ。」 「諦めが良くて助かるわ。」 「痛くしなくて済むもの。」 綺麗に殺せなければ、時間が掛かるし、 その後の処理だって面倒になる。 だからありがたい、と、やはり声に感情は籠らず。 動揺に色の灯らない瞳が貴方を見つめて。 「着服するに決まってるわ。そんなお願い。」 「遺体と一緒に、その人に届けられるのを 願った方が、ずっと可能性が高いわ。」 そう言いながら、白のシルクグローブを付けた手で 裸の紙幣を受け取って。 もう遅いけれど、と、それを懐にしまう。 「それだけでよかったかしら。」 貴方の片目に、銃口が向けられる。 改造された小型拳銃。小さくするために殺傷力を 下げられたそれは、普通に撃つだけでは人に 痛みこそ与えれど、死には至らせない。 それが唯一死を齎せるのは。 骨に守られていない場所から、脳に弾丸を打ち込む事。 「Buonanotte」 貴方が他に何も要求しないなら。 助けを呼ぶ子猫のような音が、また一つ響いたことだろう。 (-59) 2022/08/17(Wed) 23:02:46 |
【神】 暗殺屋 レヴィア【ノッテアジト】 「そう。」 女は、今日も。 報告に興味のなさそうな返事だけを零す。 対立していた組織の大打撃。 他人事、ではない。 全てがノッテ首謀なのだと思われれば、 それはただでさえ芽吹いていた火種に、 油が降り注ぐようなものなのだから。 「ノッテだけが狙われているわけじゃないのね。」 ボス殺しと、一連の殺害が、繋がっているのかはわからない。 されどもし繋がっているのであれば、 それはノッテでもアルバでもない、第三者から 齎されたものであると予測できる。 「いつも通りに過ごさせてもらうわ。」 そこまで考えたうえで、何か特別に行動する気はないと、意思表示。 いつも通り、上からの指示通りに行動する。 女にできるのは、それくらいだ。 (G1) 2022/08/17(Wed) 23:29:31 |
【秘】 永遠の夢見人 ロッシ → 暗殺屋 レヴィア/* 報告ありがとうございます、投票先・襲撃先共に確認しました! このまま日付変更をお待ちくださいませ〜! (-71) 2022/08/17(Wed) 23:32:57 |
【秘】 どこにも行けない ヴェルデ → 暗殺屋 レヴィア痛くされるのは『苦しい』だろうか、と、ついよぎる。 ああ、でも、それはよくないんだったな。 仕事中に殴られたり首を絞められたりしたって、相応に痛みを感じはしてもそれだけで。 だから、たぶん、ここで試す意味もない。 薄い瞼を伏せる。 「届かないよ」 そのヒトは血縁でも何でもなくて。 ただ、部屋の隅を間借りしているだけの。 ただ、借りた金があるだけの。 それでも、少年にとって『家族』に一番近いのは、彼女かもしれなかった。 ……尤も、相手は嫌な顔をしそうだけれど。 「……どうせ、死んだらわからないだろうし」 「言うだけ言ったってことで、いいよ」 それだけ。 最後にそう呟いて、少年はもう一度、あなたを見た。 向けられる銃口を見た。 それが最期だった。 痩せた頼りないからだが頽れる。 (-105) 2022/08/18(Thu) 9:16:34 |
【神】 暗殺屋 レヴィア女は、余計なお喋りはしない。 静かな会議が終わり、退室するものが出れば。 その流れに乗って、女も席を立つ。 同じファミリーだからと、安心できる状況でも無くなってしまった。 これだけの被害が出ても掴めない尻尾はまるで、ノッテやアルバの動向が分かっているかのようだ。 となれば、ネズミがいるかもしれない。 誰がネズミなのか、誰を信用すればいいのか、どう立ち回るべきなのか。 ……などという思考は。 「興味が無いわ。」 廊下を歩きながら、独り言を呟いた。 (G14) 2022/08/18(Thu) 12:00:28 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → どこにも行けない ヴェルデ女は人を綺麗に殺す。 余計な傷も痛みも与えない。 その方が、後処理が楽だから。 「そう。」 「残念ね。」 帰ってくるのは、やはり温度の無い言葉。 裸の紙幣の行く末がどうなるか、貴方が見届けられる事は無い。 引き金は躊躇いなく引かれた。 「…………。」 「馬鹿ね。」 倒れ伏す体を見下ろして。 その時の言葉と瞳だけが、僅かに温度を滲ませて。 少しだけ目を伏せて。 そうして。 全てを消し去るような後処理をすることも無く、 その場を後にするのだった。 (-117) 2022/08/18(Thu) 12:27:55 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 小夜啼鳥 ビアンカ夜。 ナイト・バー「Pollo Nero」へと足を踏み入れる女が1人。 これまで来店したことは無く、そしてもちろん、 ここの従業員に知り合いがいる訳でもなく。 しかし女は、ここに来た。 ある目的のために。 「ここにビアンカという人がいると聞いたのだけれど。」 「取り次いでくださる?」 目に付いた従業員らしき人物に、そう声をかけた。 (-119) 2022/08/18(Thu) 12:33:28 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 暗殺屋 レヴィア夜の海の如く暗い店内を、夜光虫のような間接照明がささやかに照らしだす。 扉が開いたのを見て近づいてきた店員が、 ビアンカの名前を聞いて顔に笑みを張り付けた。 あなたがこの店の業態をどこまで知っているかは分からないが、 営業用のスマイルが店頭にまだ並んでいるくらいには、 しっかりとした店のようだ。 「少々お待ちください」、との言葉とともに、入り口から少し区切られた位置の椅子を進められる。 背の低い仕切りでも、沈み込むほどに柔らかな椅子に腰を下ろせば周囲から視線を隠すだろう。 そこに座ったとしても、座らなかったとしても。 さほど待つことなく、ひとりの女が店の奥から姿を見せる。 モノトーンのフリルワンピースに、薄暗い中でも目立つ明るめのメイク。 細長い足が、ゆったりとした歩幅で近づいてくる。柔らかいカーペットに足音は吸い込まれて、衣擦れの音だけがいやに目立った。 その女は、一瞬あなたの全身に視線を走らせて──それから顔を見て、にっこりと笑った。 「お待たせしました。 ビアンカです、……はじめましてだよね?」 (-126) 2022/08/18(Thu) 13:34:44 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 小夜啼鳥 ビアンカ案内された椅子に座る。 足をそろえて、手をその上に乗せて。 ゴシックな服装に身を包んだ、可憐な容姿の女は、 ともすれば精巧な人形のようにすら見える。 ぴくりとも動かない表情が、尚更にそれを助長して。 営業スマイルを見送って、視線だけで店内を眺め見る。 小柄な女では、敷居の外の光景はほとんど見えない。 精々照明一つ当りがどれほどの範囲を照らすのか、とか。 カメラは何処かに設置されてるのか、とか。 その程度の事しかわからない。 やがてこちらへと歩いてきた貴方を一瞥だけして。 右手の中指に、透明な細い糸。 袖の中に繋がっている。 「えぇ、初めまして。」 「何かをしに来たわけじゃないの。」 「渡すものがあっただけ。」 そうして、白いシルクグローブを付けた手が。 懐、内側の胸ポケットに伸ばされて───── (-143) 2022/08/18(Thu) 18:10:14 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 小夜啼鳥 ビアンカ──貴方がそれを警戒して何か行動を起こしたりしなければ。 女はそこから、裸の紙幣を数枚取り出す。 金額にして、300ユーロほど。 くしゃりと皺がついてる様子を見るに、 元は小さい隙間に押し込められていたのだろう。 「貴方に渡してほしいと言われたわ。」 「借りてたから返したいって。」 淡々と告げて、それを左手で持って差し出した。 (-144) 2022/08/18(Thu) 18:13:43 |
レヴィアは、今日も鎮魂歌を店で奏でている。 (a12) 2022/08/18(Thu) 18:18:05 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 暗殺屋 レヴィア「かわいらしいお客様。 見惚れちゃった」 女は荒事の経験があるようには見えなかった。 あえかに裾を抑えて、向かいの席に座り、あなたの言葉を笑顔のままに聞いている。 ポケットに手を入れた所で、女は表情を――すくなくとも表向きは──変えることもない。 「あらそう? 残念」 白粉は、感情すらも塗り固めるのか。 口紅は、青ざめた血色を塗り重ねるのか。 人形のように精緻で可憐なあなたのかんばせに比べて、 漆喰を押し固めたようなその顔はなんと醜いことだろう。 ただ、あなたの動きを目だけで追って。 ↓[1/2] (-146) 2022/08/18(Thu) 18:36:29 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 暗殺屋 レヴィア↓ 「――……」 差し出された紙幣に、視線すら落とさない。 ただ、どこかけだるげに持ち上げた手で口許を抑えて。 「私、人に金を貸したことなんてない。 何かの勘違いでは?」 女は笑顔の上に笑顔を重ね、コケティッシュに小首をかしげた。 「あら失礼、何か飲む? ノン・アルコールのほうがいいのかな。 レモネードとかおすすめだけど」 掌をあげる。カウンターの向こうで、従業員が背を向けてなにがしか準備を始めた。 [2/2] (-147) 2022/08/18(Thu) 18:38:39 |
【秘】 どこにも行けない ヴェルデ → 暗殺屋 レヴィア (-151) 2022/08/18(Thu) 18:45:41 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 小夜啼鳥 ビアンカおべっかに照れたり喜ぶような素振りもない。 何処までも冷たく、無感情なその表情は、 何の色を落とすこともなく。 都会の星のような頼りない照明に映された 女の顔は、どこまでも"お人形さん"だった。 差し出したまま、夕闇の瞳が貴方を見つめる。 「そう。じゃあ、その人の勘違いだったのね。」 「興味がないわ。飲みものなんて。」 「外で飲食するのは嫌いなの。」 受け取られなければ、テーブルにそれをぱさりと置く。 そうして、席を立つ。 用件は、もう済ませた。 客としてここに来たわけではないのだから、 もうこれ以上居る意味もない。 「それ、処分しておいてもらえるかしら。」 紙幣に視線を向けて、それから。 くるりと、背を向けた。 (-155) 2022/08/18(Thu) 19:14:53 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → どこにも行けない ヴェルデ夜鷹について詳しくないマフィアなどいない。 路地裏を歩けば死体に行く着くことは、この街では珍しくない。 珍しくないから、女は。 路地裏を仕事の場に選んでいた。 人を殺すことに、何の戸惑いもない女だった。 貴方の事は知らない。名前すらも聞いていない。 貴方が抱えたものの全てを、女は知りえないし。 きっと、興味がない。 次の日の夜、女は。 もう居なくなった、貴方の遺体があった場所に。 紫のヒヤシンスを一輪、置いていった。 何処までも無感情で、温度も色もない顔のまま。 女は何を言う事もなく、去っていく。 女はきっと、"お人形さん"だった。 人を象っただけの、心のないブリキの人形。 周りがそう揶揄するように。 (-160) 2022/08/18(Thu) 19:26:57 |
【秘】 鳥葬 コルヴォ → 暗殺屋 レヴィア夕刻。 掃除屋は静かな路地の店を訪れた。 以前と同じように、他に誰も居ない時間の事だった。 「誰に頼まれました?」 店内に入り、ドアが閉まるなり、実に世間話のように。 投げ掛けたのはあまりに端的な問いだった。 何処の、誰を、あなたが殺したのか、だとか。 暗殺屋を相手にそんな事を聞くのは、愚問というものだろう。 そもそもの話、何れもどうだっていい事なのだけど。 「言わなくとも、構いやしませんが。 掃除屋に『ゴミ』を作らせる連中も居れば、 人様に始末の悪い『ゴミ』を作らせる連中も居る。 言われた通りに仕事をする事が良しとされていた俺達に、 上は今は仕事をするなと仰る。どっちの方がマシなんだか」 「どれもこれも、良い迷惑には変わりありませんが」 まったくもって、面倒極まりない事だ。 けれど、どうだっていい事だ。 言われた通り。今日も代わり映えしない仕事を続けて、 それが自らに死を招くなら、その時は、その時だ。 使い走りの掃除屋は、そう考えている。 最初から何も変わらない。これまで通りの仕事を続けるだけだ。 今は随分損な役回りとなってしまったあなたは、どうだろうか。 (-163) 2022/08/18(Thu) 19:58:15 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 暗殺屋 レヴィア「そう。 わざわざ来てもらって悪いなあ」 あなたの背後で、笑みを含んだような声。 がちゃり、と。 バーの入り口が、外から締まる音がした。 カウンターにいる従業員が、トレイに乗せたレモネードをビアンカのもとに持ってくる。 皮を細かく切り刻んだ、たっぷりのレモン汁が入ったレモネード。 そのトレイの上には一緒に、 銃身を僅かに切り詰めて9mmパラベラムをたっぷりと詰め込んだ自動拳銃が乗っていた。 ↓[1/2] (-170) 2022/08/18(Thu) 20:14:15 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 暗殺屋 レヴィア↓ 「おい」 「それ、いつ受け取った」 「 て めえが殺ったんじゃ ねえだろうな──」従業員はただの素人。 ビアンカもまた、訓練された動きにはとても見えない。 彼女がトレイの上から拳銃を掴むのを、あなたは黙って見ているだろうか。 (-171) 2022/08/18(Thu) 20:15:42 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 鳥葬 コルヴォ「何の事かしら。」 いつも通りにお店は閑古鳥。 問われた質問に帰った答えは、 暗殺屋なら誰でも答えるマニュアルな答え。 女に命令できるものは、大勢いる。 会議でよく見る面子も、それ以外の有象無象も。 女より階級が上ならば、誰でも。 名も無き誰かだって。 「そうね、迷惑には変わりないわ。」 「それに」 「上の意見が一つにまとまってるとは限らない。」 ただ、あの会議の場で。 一人の顧問と幹部が、指示を出しただけだ。 組織は一枚岩じゃない。誰しもが同じ方向は向けない。 ………興味はない。 「誰かを殺して、それが露見したら。」 「私は"不穏分子"として、処分されるのかしら。」 「その時は、綺麗に後始末してくださる?」 例え尻尾切りを確実にされるとしても。 女はきっと、その手を止めることはない。 死に恐れはない。 死を齎してきた己が、死に怯える権利もない。 (-175) 2022/08/18(Thu) 20:44:17 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 小夜啼鳥 ビアンカ女は、殺しのプロだ。 どんな状況、どんな武器、どんな場所であれど。 切り抜けて、今日この日まで生きてきた。 経験の差は、絶対的だ。 ガンッ! と、後ろを向いたまま、踵でテーブルを蹴り上げる。 鉄の入ったパンプスは、蹴りの威力を増幅させて。 バン、と貴方の方めがけてテーブルが倒れ込む。 レモネードが従業員の顔の方へ飛ぶ。 皮を細かく切り刻んだ、たっぷりのレモン汁が入ったレモネード。 一滴でも目に入れば、悶絶する痛みを味わうことになる。 ▼ (-180) 2022/08/18(Thu) 20:52:19 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 小夜啼鳥 ビアンカ貴方がその蹴り上げた音や、倒れ込むテーブルに、 少しばかりでも動揺し、身を強張らせたなら。 ゴッ! と鈍い音と痛みが、その横面に走ることになる。 振り向き様の蹴り。 足りない筋力の分、しならせるような動きで放ったそれは。 まるで鞭に撃たれたかのような、焼けるような痛みを与える。 貴方が椅子から倒れ込んだなら、女はその鎖骨辺りを踏みつけて。 倒れ込んでいなければまっすぐ、貴方の顔に手を伸ばして。 どちらにせよ、中指をくい、と動かせば。 袖から出てくるのは、改造された小型拳銃。 装弾数を減らすことで、違和感なく袖に仕込ませる 事が可能になった、暗器を。 貴方の右目に向かって構える。 視界の半分が、小さな黒い穴で埋まる。 「表を開けてくださる?」 そうして降り注いだ言葉は、やはり。 一切の温度も色もなかった。 (-181) 2022/08/18(Thu) 21:01:33 |
レヴィアは、仕事以外の殺しはしない。 (a17) 2022/08/18(Thu) 21:01:46 |
レヴィアは、殺すことに一切の躊躇はない。 (a18) 2022/08/18(Thu) 21:05:12 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 暗殺屋 レヴィア「あ ぐ タイツに包まれた細い足がテーブルを強かに打ち、けれどあなたと違い純粋に筋力が乏しいだけの女の足はそのまま、反動とともに体勢を崩す。 息を飲み込む間もなく顔を打つ蹴撃。 痛みと熱が激しく弾け、視界がぐるりと回転した。 「…げほっ」 ひとつせき込み瞼をあげたときには、目の前に穴があった。 ――鉄と血、硝煙。 鼻の奥に溢れ出す鉄の匂いに、全身が強張る。 怯えたような、顔。 鼻と唇の端に、血の雫をぼこり、と浮かべて。 「………、……、」 許しを請うように、両掌をあげた。 化粧でも隠し切れないような青ざめた顔で、 震える唇で── ↓[1/2] (-199) 2022/08/18(Thu) 23:40:03 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 暗殺屋 レヴィア↓ 『姉さんッ!』『アヤぁつけに来たんか!』 ば ん、と。扉が蹴り破るように押し開けられ、ばたばたという足音が響いた。 店の奥から飛び出してきた従業員たちが、一斉に拳銃を構えあなたへと向ける。 ――そこに、如何程の隙ができただろう。 女が倒れ込むように、銃口から身を反らす間はあっただろうか。 どちらにせよその後は、頭に血が上ったばかな女の、衝動的な捨て身の行動だ。 ハンズアップした掌で頭部をかばうようにかざし、あなたの銃口を避けて一歩踏み込 む。 ――もうとする。 ぷ。 口の中で砕けた歯の欠片と、 鮮血と唾液が混じったものを吹きかけ る。 ――ようとする。 倒れ込んだ時にひび割れ、欠けた朱色のネイルの下から血がにじむのも構わずにグリップを握り締め、 銃口を跳ね上げるように両手で構え直 す。 ――そうとする。 「くたばれ、くそがき」 あなたがどうしようと、その言葉だけは口にして。 引き金を、引いた。 (-200) 2022/08/18(Thu) 23:43:27 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 小夜啼鳥 ビアンカ諦めたように見せる標的が、その実全く諦めていない、 という光景は、もう何度と見てきた。 だから、手を上げた所で油断はしない。 ───しなかった、のだが。 「!」 扉の蹴破られる音、多数の声。 それにちらりと夕闇が動いた。 それは機械じみた女の、確かな隙であった。 一瞬の隙を突かれ、銃口を避けられ距離を詰められ る。 女は一歩引こうとするが、貴方の捨て身の行動の方が早い。 顔に体液の混ざったものを吹きかけられ る。 腕で防ぐことで目を潰されることは防いだものの、 視界は一瞬塞がる。 自動拳銃を握り、此方に銃口を向けられ る。 「─────」 女がぐらりと、後ろに倒れる。 ▼ (-205) 2022/08/19(Fri) 0:14:21 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 小夜啼鳥 ビアンカ───ただしそれは、引き金を引くより前の話だ。 後ろに倒れながら、跳ね上げた脚で銃を構えた手を蹴り上げる。 引き金が引かれ、放たれた弾は天井へ。 照明を割り、ガラスが降り注ぐ。 辺りが一段暗くなる。 倒れれば、そのまま即座に姿勢を整え、足払いを。 頭に血が上った状態では、避けることは難しいだろう。 そうして体勢が崩れたならば、此方は跳ねるように立ち上がり。 足を振り上げ──── その脳天に向かって振り下ろす。 ゴンッ 当たれば鈍い音が鳴る。 痛みに体が鈍ったなら、貴方の手をシルクグローブの手が掴み。 バキッゴキッ 右手の指を3本へし折り、そのまま肘も折る。 最も簡単な武装解除。 てこの原理で込められた力は、女の細腕程度なら 即座に砕いてしまう。 ▼ (-206) 2022/08/19(Fri) 0:23:03 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 小夜啼鳥 ビアンカ───まだ、終わらない。 頭のリボンを片方解いて、きっと痛みに俯く貴方の首にかける。 そのまま、ギリギリ、と上に持ち上げるようにしながら、 どんどん締め上げていく。 人間の身体は高性能だ。 首を絞められれば、その苦しさから逃れるように、 体が勝手に力を加えられた方へ引き寄せられる。 上に持ち上げられるように力を加えられていたのなら。 苦しさから逃れるように立ち上がってしまう。 そうして立ち上がったのならば。 貴方は、従業員と女の間に張られた、肉の壁となる。 女の力加減は絶妙だ。 首に痕は残るものの、死にはしない。 蜘蛛の糸が垂らされた地獄のような苦しみを貴方に与えて。 そうして。 「私はここに、お金を届けに来ただけよ。」 「背中を向けた所を不意打ちで発砲しようとしたのはそちらの方。」 「ここで私を殺したら、貴方と、貴方の所属する組織の立場は相当に悪くなる。」 「戦争の火種になりたくないのなら。」 「───表を開けてくださるかしら。」 底冷えするような声で、再度、告げた。 (-208) 2022/08/19(Fri) 0:32:11 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 暗殺屋 レヴィア――ああ、まずったな。 銃声が響き、あてどなく放たれた弾丸がアンティークのランプを砕く。 降りしきる硝子の雨の中は、どばどばと放出されたアドレナリンせいでいやにゆっくりと落ちてくる。 後悔の色が、色濃く脳裏に滲んでいた。 ビアンカ・ロッカは育ちが悪い。 それでも、この街でマフィアに尻を振って傅く日々の中 まだ自分にこんな狂犬じみた部分が残っていたことに驚いていた。 ――ちょっと脅すつもりだったのに。プロじゃねえか、こいつ。 足元を刈り取られ、肩から床に叩きつけられる。 潰れた肺から空気が絞り出されて、喉が締まって―― 「 ぎ 、ぁっ…」脳を貫くような衝撃に、再びぼたぼたと鼻血が落ちた。 あえぐように伸ばした手が掴まれて、爪を立てる間もなく伸びて── ばき、ごき。 伸びきった間接が軋む音は体内を伝わり、妙に確りと聞こえてきた。 「 あ 、、ッ、ぐ 、ぇああ あ ああ !!」痺れるような破裂音と、骨の内側から感じる熱。 錯覚だ。 一瞬遅れて、もう痛みとだけは認識できないような激痛が走る。 壊れた玩具のように、押さえつけられた格好で絨毯を転がって―― ↓[1/2] (-209) 2022/08/19(Fri) 0:48:26 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 暗殺屋 レヴィア↓ がくん、と。 その体が、持ち上げられる。 「っ、……ぁ、――ち、……──ぃぎ、、ぁっ、……ぅ、え…ッ」 釣りあげられた雑魚のように、足をばたつかせる。 床に散らばった硝子でずたずたになった肩口の肉が、暴れるたびに鮮血を溢し、 モノトーンの服をワイン・レッドに染めていった。 「……、……っ、」 かふ、と乾いた呼吸に、ぼごりという汚らしい水音が混じる。 血の泡が唇の端に浮かんで、絨毯を汚した。 「……、…〜〜!」 たん、たんと。 首を絞め揚げるリボンのふちを、掌がタップする。 「……、……わが、……った、…、も、…やめ、……て、…」 こちらを向く従業員たちの目と銃口は、戸惑うように揺れている。 ビアンカはそちらに向けて、掌を下に向けて振った。 ――ばらばらと、銃が床を向く。 「……、あけ、…るから、……はな、……、ってよ……」 涙でぐしゃぐしゃになったアイシャドウが、充血した瞳を不気味に彩る。 肩越しに無理矢理振り返った横顔に、抵抗の意思はないようだった。 (-210) 2022/08/19(Fri) 0:49:39 |
【秘】 鳥葬 コルヴォ → 暗殺屋 レヴィア「何も。くだらない与太話です。」 台本通りの恍けが返れば、何とも白々しくそう答えた。 あなたは答える義理も無いのだから、想定通りの返答だ。 「あの様子じゃ、処断でまた揉めに揉めるんじゃないですか。 お二人は殺さないって方針で一致していたように見えますけど。 他がどうだかは、わかったもんじゃありませんし」 お二人、という言葉が指すのは、件の顧問と幹部の事。 けれど幹部相当の立場の者など他にも居る。 姿無き第三者も。 彼らの一存が全てではなく、そも現状のトップはアンダーボスだ。 何処も彼処も一枚岩ではない。一夜にして見解が覆る事もあれば、 まったく予測不能の場面で死が齎される事もあるだろう。 「どうなるにしても、どうにもならないことです。 あんたが始末される事になって、その時まで俺が生きてたら。 その時は責任持ってあんたを猫にしてやりますよ。」 結局の所、これは取るに足らない口約束でしかない。 もしも死ぬなら、生きていたなら、それが実行可能であれば。 何もかも、そんなくだらない皮算用の上の与太話に過ぎないのだ。 (-212) 2022/08/19(Fri) 0:51:11 |
【秘】 鳥葬 コルヴォ → 暗殺屋 レヴィア「俺は人殺しの道具に罪は無いと思いますがね」 「人殺しの人間だろうと、どうだっていい事ですが。 誰も彼も、死ぬ気が無いなら せいぜいいつまでも死に損なっていればいいだろうに」 ふと視線を外して、殆ど独り言のように投げ出したのは その通り、誰に言うでもない言葉でしかない。 (-213) 2022/08/19(Fri) 0:51:32 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 小夜啼鳥 ビアンカ時間にすれば、10秒足らずの攻防戦。 素人の従業員では発砲などできなかっただろう。 貴方に当ててしまう可能性があるから。 悲鳴にも,血にも。 たじろぐ様子一つ見せず、その手で腕をへし折って。 食い込むリボンは、貴方の命をギリギリ潰えさせない。 マフィアの中で、最も死に近い女。 それがこの暗殺屋だ。 銃が床に向くのを見て、締める力を緩める。 きっと緊張状態から解除された貴方の身体は、 床に崩れ落ちる事となる。 そっと、貴方の血がべったりとついた自動拳銃を拾い上げた。 「物分かりが良くて助かるわ。」 「病院には早めに行くことね。」 汗の一つもかかない女は、そう告げて。 扉が開けられたなら、そちらへと歩を進める。 ▼ (-250) 2022/08/19(Fri) 11:06:57 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 小夜啼鳥 ビアンカ店を出る、その直前に。 女は一度、貴方の方を振り向いて。 「何もなかったわ。」 「あの子とは。」 そう告げた。 何もない、わけがない。 血の香りがする女と夜鷹など、関わる場面は多くない。 しかして、マフィアが街娼を態々狙って殺す理由もない。 もし理由があるとすれば……"たまたま、仕事の場を目撃された"時くらいだ。 ───暗殺者は、自身の行った殺人を知る者全てを殺さねばならない。 だから。 『深く調べようとするな』と、言外に告げているのだ。 もし、知れば。 今度は貴方を殺さなくてはいけなくなるのだから。 「Addio.」 そうして女は今度こそ、店を後にしただろう。 後に残ったのは、床に散らばって汚れた、 くしゃくしゃの紙幣。それだけだ。 (-252) 2022/08/19(Fri) 11:15:43 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 鳥葬 コルヴォ「下請けは大変ね。」 「それでも、従う事だけが私達の価値だから、仕方ないわ。」 上の手となり足となり、汚れ仕事を行い危険を冒す。 それだけが自分達に求められた役割だ。 これといった見返りがあるわけでもない。 そんな役割なのは、きっとお互い様で。 「そう、よかったわ。」 「自分がいた痕跡なんて、一つも残したくはないもの。」 それは暗殺屋としての矜持か、 はたまた女の思想か、それを語ることはなく。 何の強制力もない一つの口約束を、 ただ淡々と交わし合う。 「貴方は。」 「人が死ぬことが嫌いなの?」 ふと、逸らされた分、夕闇があなたを見上げて。 零したのは、そんな質問だった。 (-254) 2022/08/19(Fri) 11:25:24 |
レヴィアは、血に濡れたリボンを捨てて、新たなリボンを買った。いつもの黒色だった。 (a31) 2022/08/19(Fri) 11:27:23 |
【秘】 鳥葬 コルヴォ → 暗殺屋 レヴィア「面倒事が好きな奴はそう居ないでしょうよ」 投げ掛けられた問いに返るのは、 いつも通りに軽薄な笑いに乗せた、薄っぺらな慇懃無礼。 とはいえ、この掃除屋はどこか望み好んで その面倒な役回りに甘んじていた節はあるけれど。 「死にたいなら死ねば良い。 死ぬ気が無いなら生きれば良い。 誰がどちらを選ぼうとどうだっていい事ですが、 下働きからすれば無闇矢鱈に仕事を増やされちゃたまらない。」 「それが急を要する仕事でもないなら、なおのことです。 それだけのことですよ。」 何処までが本音で、何処までが建前かは定かではない事だ。 頼まれりゃやりますけどね、と続けた言葉も淡々としていた。 何せ死体というものは大きな情報源になり得るから。 放置すれば困るのは自分達の方、それは確かな事でもあって。 「そういうあんたはどうなんですか。」 人が死ぬという事をどう思っているのか。 音も無く眇目が夕闇を見下ろして、 問い返しはすれど、やっぱり然程答えに期待してはいない。 聞かれたから聞き返す。たったそれだけのこと。 (-263) 2022/08/19(Fri) 13:45:53 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 鳥葬 コルヴォ「そう。」 「じゃあ、死んでほしくはないのね。」 結論だけを抜き取って、言葉にする。 仕事が増えるから、それはそうだろう。 死体は必ず処理しなければならない。 敵も、身内も、死体から分かることは非常に多い。 武器の種別などは最もたるものだ。 おかげでかのボスも、死因が狙撃銃であることが分かっている。 例えばアルバの構成員が死んだ時、 その死因が最新型の兵器であると露呈すれば。 それだけで戦争の火蓋が落とされるかもしれない。 ゴミ処理は、大変で敬われもせず、忌避される割には重要だ。 暗殺と同じく。 「興味がないわ。」 「でも、どうせならみんな猫のようになって欲しいわ。」 「消えて、居なくなって、死んだかどうかも定かじゃないように。」 「その方が、目につかなくていいから。」 なんて言う物言いも、どこまでが本音かなど分からない。 死や殺人を忌避する権利など、女にはない。 女は無感情だ。 「今日は何か買っていってはくださらないの?」 (-265) 2022/08/19(Fri) 15:26:47 |
【人】 暗殺屋 レヴィア【花屋】 女は花屋にて。 ヒヤシンスを一本買った。 紫のそれを包装してもらい、店を後にする。 女の瞳と同じ色。 それを胸に抱えながら、またどこかへと歩いていく。 黒の日傘が今日も女に日を当てないように広げられていた。 (38) 2022/08/19(Fri) 16:20:46 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → piacere ラウラ/* ごきげんよう!暗殺者(役職)です。 この度、ランダムダイスでラウラさんが襲撃対象となってしまいました…! つきましてはご連絡と、いくつかヒアリングをさせていただきたく思い、 秘話の方飛ばさせていただきました。 Q1.暗殺RPを希望されますか? (他のやり取りで忙しいという事であればなしでも大丈夫です!) Q2.暗殺される際のシチュエーションのご希望はありますか? (狙撃であっさり、銃撃戦、毒殺、など) 尚暗殺の理由としては、『モブ上司から、ラウラさんが他組織のスパイであるかもしれないため処罰せよ』という命令を与えられ、赴いた、という形になるかと思います! 突然のご連絡申し訳ありません。よろしくお願いいたします。 (-283) 2022/08/19(Fri) 19:18:14 |
【秘】 piacere ラウラ → 暗殺屋 レヴィア/* 御機嫌よう、暗殺者様! タイミングの良さに楽しくなっております。おやつはたい焼きです。 以下に問いへの解答失礼致します。 Q1.暗殺RPを希望されますか? → 暗殺者様にご負担がなければ是非。 Q2.暗殺される際のシチュエーションのご希望はありますか? → 特にはございませんが、託された事がございますので多少何かを行える時間はいただきたく存じます。 とはいえ暗殺者様の不利になるものではなく、死ぬ前に独り言に何かを残せたらいいな程度ですが。 また暗殺の理由につきましてはそちらで特に問題ございません。 ご丁寧にありがとうございます! お手隙の際にご確認よろしくお願い致します。 (-284) 2022/08/19(Fri) 19:42:55 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → piacere ラウラ/* こちらも表のロールを見ながら襲撃対象ダイスを振ったため、 おい!!!!!!!!!となってしまいました……… ロールご希望、ありがとうございます! こちらも出来ればやれたらいいなと思ったため、嬉しいです! シチュエーションに関しても了解いたしました! でしたら、ラウラさんがお一人になったタイミングで 話しかけ、これから殺すことを伝え、最後に猶予を与えるような 形にするか、あるいは死に際に少しだけ行動できる程度の 怪我を負わせるか、といった形にしても大丈夫でしょうか? 殺害宣告に抵抗してこちらに対し発砲をする、等のロールを して頂いても大丈夫です!ご自由にどうぞ! 大丈夫そうなら、改めて秘話を送らせていただこうと思います。 (お返事は少しゆっくり目になります!申し訳ありません!) (-289) 2022/08/19(Fri) 20:07:28 |
【秘】 piacere ラウラ → 暗殺屋 レヴィア/* 順調にフラグを積んでおりましたので、 そろそろ来るのではないかと感じていたところでした! 初日処刑回避からきっとそういう運命だったのです… レヴィア様とはお話出来ずにおりましたので、 こうした機会でも接触できることを嬉しく思います! またシチュエーションに関してありがとうございます。 こちらは託された写真立てを何とかしてツィオ様かリカルド様にお渡ししたく。 置き手紙なりを利用してレヴィア様との秘話に繋げようかと! 念の為死ななかった時を考慮しての内容にする予定です。 猶予をいただける場合には無抵抗ですので、 置き手紙を利用する場合そちらの方がスムーズに行われるかもしれません。 お返事速度に関しましてお気になさらず。 無理のない範囲で楽しく遊びましょう……!! (-291) 2022/08/19(Fri) 20:39:01 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → piacere ラウラ/* 了解しました〜〜〜! こちらもお話の機会に恵まれ、嬉しいです! では一人でいる所に声をかける形で秘話を送らせていただきます! また、殺す前に猶予を与える方向性で行こうと思います! ヒアリングありがとうございました〜〜〜! よろしくお願いいたします! (-295) 2022/08/19(Fri) 20:48:23 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → piacere ラウラさて、どこかの時間帯。 貴方は独りになる機会はあるだろうか。 それはアジトの中か、あるいは路地か。 どこか、誰かの家であるかもしれない。 貴方がどこに居たとしても。 貴方が独りで居る時に、パンプスの足音が響く。 「ごきげんよう、Signorina.」 ゴシックな服に身を包み、頭にリボンをを付けた、 まるで人形のような可憐な容姿と、温度のない顔をした女が、 貴方の傍に現れる。 偶然会った、という風ではない。 明らかにあなたを探していたのだという風に、 貴方に向かって、ゆったりと歩いてくる。 (-297) 2022/08/19(Fri) 20:54:13 |
【秘】 piacere ラウラ → 暗殺屋 レヴィア上司の姿が消えてから、随分とひとりで行動することが増えた。 三日月島の岬で、埠頭で、路地裏で、あるいは自室で。 紫煙の香りを纏わせながらそこに居るだろう。 響くパンプスの音に視線を向ける。 耳にしたことのある音だ、その主が誰か理解するまでそう時間もかからない。 「……………レヴィア 様、」 偶然というには貴方の反応として違和感を覚える。 それに、こちらが見かけることは多くとも話をする機会など殆ど無かったはずなのだから。 何の用かは分からない。 ただ、少しだけ。 ほんの少しだけ──嫌な予感がした。 「…何か、ラウラにご用事 でしょうか」 (-304) 2022/08/19(Fri) 21:32:04 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → piacere ラウラではそこは、路地裏であったはずだ。 女は仕事をするとき、路地裏を好む。 光の届かぬ細道では、誰がいなくなろうとも気づく者はいない。 夜鷹が連れ込まれ殺されるのなど日常茶飯事なように。 ここでは死体一つ転がっていても、何ら不思議ではないから。 片手に黒い日傘をステッキのように持ち歩き、 貴方の前に立つ女は、夕闇の瞳で貴方を見上げる。 「年下にも様付けするのね。」 他愛のない会話。 貴方と話した事なんてほとんどないのに、 そんな世間話を今ここで。 する、はずもなく。 「私の役割はご存じかしら。」 用事、に対する答え。 何一つの色もない、無機質な声を響かせる。 それは、万象の鐘が鳴り響くかのような。 "終わりを告げる宣告"に等しかった。 (-314) 2022/08/19(Fri) 22:16:40 |
【秘】 piacere ラウラ → 暗殺屋 レヴィア組織の中で己よりも背丈の低い者はあまり見ない。 だからか、見下ろす形になることにはあまり慣れていなくて。 「……ラウラとレヴィア様は、お立場が異なります から」 いつものように真っ直ぐに双眸を向ければ、互いに交ざり合う。 不思議な気分だ。見つめていることが不安になるほどに。 世間話であれば、どれほど良かったのだろう。 表情に変化はない。見えるものに変わりはない。 何ひとつも咎められるべきを行った覚えがないのだから。 けれども、その意味を理解できないほど愚かではない。 「……………理由を お伺いしても、よろしいのでしょうか」 凡そは考えつく。理由なんて、それくらいだ。 それでも問わずにはいられない。…大切な約束が、あるから。 理不尽に死ぬことは受け入れ難い。今は、そう考えてしまう。 けれどきっと、逃れられないことも理解している。 (-328) 2022/08/20(Sat) 0:52:50 |
【秘】 鳥葬 コルヴォ → 暗殺屋 レヴィア「じゃあ、死んだ人間を見たくはないんですね。」 平然と返すのは、意趣返しのような言葉ひとつ。 殺しもすれば、殺されもする。 死体を粗末に扱えば、死体を粗末に扱われる。 Chi la fa l'aspetti. その報いの先は自分だけとも限らない。 そのやり取りに感傷の色は無く、互いに考える事は同じだろう。 「あんたに商売っ気があったとは知らなかったな」 続く言葉は、その後に投げ掛けられた問いに対してのもの。 それは遠回しに、客として来たわけではないのなら。 つまり他に用向きが無いなら帰れという事なのだろうけど。 「そうですね。なら、時計を一つ買う事にします」 「ただし、選ぶのはあんたです。 壁掛けや置き時計は遣り場が無いんで、 持ち歩けるものにしてくださいよ。 その中から、あんたがこの店で一番気に入ってるものを。」 無いならせいぜいこれから悩んでください。 実に適当で書類も介さない注文は、結局はやはり口約束だ。 「買いはしますが、取りに来るまでは預かっといてください。 今使ってるものが壊れるか、 あんたが死んだら受け取りに出向きます。」 (-330) 2022/08/20(Sat) 1:24:38 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → piacere ラウラ「私は気にしたことはないけれど。」 「窮屈ね、組織というものは。」 深く、沈み込むようなアメジストの瞳。 全ての光を飲み込んで、一つも返さないかのような。 暗い、昏い眼を向け続けて。 中指をくい、と伸ばせば、そこについた透明な糸に 繋がれたものが、袖口から手のひらに収まる。 改造された小型拳銃。殺傷力と装弾数を落とす代わりに、 違和感なく袖に仕込めるようになった、暗殺用の銃。 「貴女が、敵組織の間者だと判断された。」 「だから指示が出た。それだけよ。」 誤情報だとか、誰かの陰謀だとか。 あるいは、本物の間者の策略だとか。 きっとこうなった可能性は山ほどあって、そして……… その全てに、女は"興味がない"。 ただ、指示されたとおりに仕事をするだけ。 それ以外の価値など、自分にはないのだから。 「恨み言はあるかしら。」 殺しのプロである女は、標的を絶対に逃がさない。 だから、抵抗しないでほしい、と思う。 抵抗されれば、その分だけ死体を汚くしてしまうから。 銃口は、まだ貴女には向けられない。 女は、貴女に猶予を与えている。 (-331) 2022/08/20(Sat) 1:31:44 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 鳥葬 コルヴォ「死体を見たい人間がいるのかしら。」 淡々と返す。 何故見たくないか、の理由は言及しない。 聞かれる事もきっとない。貴方は興味がないだろうから。 「そう。私、商売人なのよ。」 だから冷やかしなら帰ってくださる?と、 遠回しだったそれを、今度は近道に言う。 しかしてどうやら、貴方はお客様でもあったようで。 「アンティークは自分で選ぶから楽しいのよ。」 馬鹿ね、と告げながら、席を立つ。 こつ、こつとカウンターから出て、一つの時計の元へ。 少しだけ錆びついた鉄の蓋がついた、無骨な懐中時計。 お世辞にも奇麗とは言えないそれを、手に取る。 「一番古い時計。いつ壊れてもおかしくない、 死にぞこないの時計。」 「明日には止まっているかもしれないわ。」 「でも。」 「今、懸命に動いている。」 死を看取るのが、貴方の仕事でしょう、と。 女はそれをもって、カウンターまで戻る。 「早めに取りに来ることを願うわ。」 「踏み倒されたら癪だもの。」 (-332) 2022/08/20(Sat) 1:43:57 |
【秘】 piacere ラウラ → 暗殺屋 レヴィア首をゆっくりと横に振る。窮屈などと感じたことは一度だってない。 これでいいと思っていたし、今もそう考えている。 逸らされない視線を真っ直ぐに受けて、僅かに目を細める。 淡々と語られるそれらに納得はいかないものの、理解は出来た。 そして貴方が"それだけ"が理由だとしても、間違いだとしても。 どのような可能性でも……命である以上完遂するだけなのだろう と。 女もそうだった。命令に忠実で、けれど違うのは上司の存在。 あるいは周囲の人の存在……なのかもしれない。 貴方がそうではない、とは限らないが。 「…………託されたものが、あります から。 出来れば少しだけ……時間を、くださいません か」 恨み言はない。けれどやるべき事がある。 だからそれだけはどうにかして誰かに繋げたい。 約束が叶わないのは昔からだ。あまり、意外だとも思わない。 最初から最後まで、そうあり続けるだけ。 男が守れない約束をするなと、ツィオ様は仰っていましたが。 それはわたしも一緒。…謝る時間は、ないのでしょう。 出来ればそれだけは叶えたかったのですが……仕方がないこと、です。 恐れは感じなかった。本当は"あの日"死ぬはずで、次は"あの時"。 その全てを回避してきたけれど、"いつか"はやってくるものだ。 (-336) 2022/08/20(Sat) 2:40:48 |
【秘】 冷たい炸薬 ストレガ → 暗殺屋 レヴィア【路地の店】 ふと、足があなたの店に向く。 石畳をごつごつ鳴らして、カップを傾けながら。 今は昼を過ぎ、夕刻が近づく頃か。 店の扉に目をやった。 開いていなければま、そりゃそうかと踵を返すだけ。 開いていれば、軽く覗いてみるくらい。 さて、店は開いているか、否か? (-345) 2022/08/20(Sat) 4:25:15 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → piacere ラウラ"それだけ"が理由だ。 女にとって人を殺す理由はそれだけで良かったし。 それ以外の理由を求めることは許されなかった。 命令通りに仕事をするお人形。 求められるのはその役割だけだった。 女は、殺しのための道具だった。 「そう。」 「興味がないわ。」 貴方の嘆願を、冷たい言葉で切り捨てて。 …だというのに、銃口は未だ向けられることは無かった。 「人に会うことは許さないわ。」 暗殺の仕事は、誰にも知られてはいけない。 だから知った人はみんな、殺さなければいけない。 先日、現場を目撃した街娼の少年をそうしたように。 だから、人には会うなと。 それは、それ以外の行動については許容するという言葉でもあった。 死までの時間はあと僅か。 さて、あなたは溶け切る蝋燭を前に、 何を成そうと言うのだろうか。 (-347) 2022/08/20(Sat) 6:51:38 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 冷たい炸薬 ストレガ女は、店にて。 今日はいつもより早い時間から、鎮魂歌を演奏していた。 気まぐれか、何か理由でもあるのか。 なんにせよその音は、扉の前に立てば鮮明に聞こえてくるはずで。 「いらっしゃいませ。」 と、顔を出した貴方を一瞥もせずに、 淡々と告げるのだった。 (-348) 2022/08/20(Sat) 6:54:05 |
【秘】 piacere ラウラ → 暗殺屋 レヴィアラウラはあの日、 許されてしまった 。好きにすればいいと、だから今尚ひとりで行動していた。 泣くことも、想うことも。呪いすら残して。 ただのアソシエーテではなく、ひとりとして……。 興味が無いと口にする貴方から、ラウラは目を逸らさない。 だから向けられない銃口にも、それ以外であれば許容してくれるのだろうという言葉の裏にも直ぐに気が付けた。 感謝は口にしない。貴方にはするべきではない。 きっとそれでいい。ラウラはそう判断して。 肩から提げたバッグに手を伸ばす。ゆったりとした動作だ。 敵意など微塵も感じられない、相手にも正しく伝わる程に。 取り出したのは 預かった 写真立て。それを腕に抱えた後にバッグの中身をひっくり返した。 財布、連絡用端末、メモ帳にペン。それからペーパーナイフ。 それらが地面に散らばりしゃがみ込んで、必要な残りの3つに手を伸ばす。 「……一筆だけ、失礼致します ね」 何を残すべきか。…なんて、既に決めている。決まっている。 迷いなくメモ帳から一枚を切り離し、ペーパーナイフで半分に。 続いて写真立てを膝に置き、ペンを握る。 空中では書きづらいものだからメモ帳を下敷き代わりとして、半分にしたメモに何かを書き込んだ。 貴方に見せるように言われなければ、そのまま"したいこと"を続けるだろう。 (-349) 2022/08/20(Sat) 8:01:10 |
【秘】 冷たい炸薬 ストレガ → 暗殺屋 レヴィア音を聞けば遠慮なく。扉を開けて、顔を出す。 「ciao。昼間に空いてるとは思わなかった」 熱気が家具に当たる前に、さっさと入り込む。 また、前に来た時と同じように家具を眺めていく。 「なんとも、嫌な感じだねここ数日は」 (-360) 2022/08/20(Sat) 11:21:36 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → piacere ラウラ好きにすればいいと言われたその言葉で、 一人の時間を多くしたというのなら。 一人でいたために殺されてしまうことを、 果たしてその人はどう思うのだろうか。 吐いた言葉を後悔するだろうか。 あるいは殺人犯を、蛇蝎の如く恨むだろうか。 …どちらでも、興味のないことだ。 自分の仕事は、指示通りに殺すことなのだから。 「ご自由に。」 冷ややかな言葉。 貴方の行動を見守れど、内容を見せるよう要求をすることはない。 中を見ようともしない。 貴方がその気になれば、この女を告発する文を書き、 誰かに託すことで、女への報復をすることすら容易にできる。 それほどまでに、ある種不用心な立ち居振る舞いをしている。 「終わったら教えてくれるかしら。」 「それと、その手紙は死体に持たせたままでよかったかしら。」 視線を逸らして、懐から取り出した懐中時計に目線を移す。 貴方がやりたいことをやり終わるまで、 きっと女はそうし続けていた。 (-374) 2022/08/20(Sat) 13:56:44 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 冷たい炸薬 ストレガ「たまには真面目に仕事くらいするわ。」 奏でる手は止めないまま、そんな返事をして。 今日の鎮魂歌は、いつもより少しだけ甲高い。 グラスハープは、水の量が多いほど低い音になる。 だから恐らく、だいぶ前から、水の補充もせずに 演奏し続けていたのだろう。 品揃えは変わらない。 ランタンが一つ売れたくらいだ。 「そうかしら。いつも通りだわ。」 「良い時なんてないもの。」 顔を少しあげ、夕闇を貴女に向ける。 「明日には貴女か私が死んでるかもしれないわね。」 それくらい、もういつ刺客が現れたっておかしくはない時勢になった。 死ぬのは怖い?なんて、問いかけて。 (-375) 2022/08/20(Sat) 14:03:36 |
【秘】 鳥葬 コルヴォ → 暗殺屋 レヴィア「とんでもない商売人も居たもんですね」 いつ壊れるとも知れないものを買わせるなんて、と。 皮肉交じりの言葉は、やっぱり心にも無い。 「生憎、人様が大事にしてるものの方が好きなんですよ」 笑えない略奪愛だ。 客は客でろくでもないのだから、人の事を言えた義理ではない。 けれども時折他所様のものを持ち去って行くから、 だから烏というものは、烏なのだ。 「俺としては、なるだけ先だといいんですが。 受け取りに出向くのも、それが壊れるのも。 今の時計はこの間修理に持ち込んだばかりなんです。」 それを昨日の今日でお釈迦にしたり、 或いは短期間に二度も時計の修理を持ち込めば、どうなるか。 以前修理を依頼した工房の主の呆れ顔は想像に難くない。 「Fidarsi è bene, non fidarsi è meglio. まあ、裏切られるほどの期待なんざしやしませんが」 静かにカウンターから出て、再びその内側へと戻る。 あなたがすっかりいつも通りの定位置へ戻った頃。 それを見届けて、掃除屋もまた静かに踵を返した。 「一先ずは取り置きということで。お願いしますよ」 (-392) 2022/08/20(Sat) 16:06:05 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 暗殺屋 レヴィア「げほっ、…げほ…」 涎とともに零れ落ちた血反吐が、大きく開いた胸元とフリルワンピースのドレスを汚す。 同時に、ばたん、と扉が閉まる音。 従業員たちが今更ながらに声をあげ、後始末のために駆け回りはじめた。 ビアンカはあなたという嵐が去った後、踏み荒らされたカーペットの上に頽れる。 「……ぇほ、……げほ………」 従業員や娼婦たちが、気づかわし気に声をかけてくる。 ――かけられる言葉。 喧騒。 痛み。 肩の手当てをされながらも、それらすべてがどこか、遠い。 ↓[1/2] (-398) 2022/08/20(Sat) 16:53:04 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 暗殺屋 レヴィア↓ 「……何も、…ねぇか…」 充血し、涙をたたえた瞳が床に散らばる硝子を見つめる。 ばらばらと散らばったひび割れの中に、 いくつもの、幾重もの自分の顔が映っている。 ――そうしてその瞳に映るのは、くろぐろとした淀みと澱。 その色は、たくさんのものが混ざり合っていた。 ただその中央を、一筋の感情が縫い留め束ねている。 「なわけ、ねぇだろ、…くそがきが」 ――怒り、だ。 くしゃくしゃになった紙幣を、血に濡れた細い指が掴む。 あなたの後を追うようなことはない。 ただ、ぶすぶすと燻るような視線が、扉の向こうに消えていく背を一瞬だけ、かすめた。 (-399) 2022/08/20(Sat) 16:54:20 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 鳥葬 コルヴォ「あら、新品が良かったの?」 「随分長生きする気なのね。」 皮肉には、皮肉を。 趣味が悪いのね、なんて一瞥もせずに言いながら。 しかし声に忌避感はない。 元より、なにもない女に。 奪われるものも、ないものだから。 「身に着けたものが寿命を全うできる方が珍しいでしょう。」 撃たれ、殴られ。 荒事と隣り合わせなれば、装飾品など消耗品になり果てる。 修理が利く程度の損壊だったらいいわね、なんて。 心の籠らない言葉を淡々と。 そうして、踵を返すあなたを見る。 懐中時計はカウンターの内側、 引き出しの中にコトリ、としまわれた。 そうして、貴方の背中を見つめて。 「またのご来店をお待ちしているわ。」 その時私がここに居なくとも。 (-403) 2022/08/20(Sat) 17:18:56 |
【秘】 冷たい炸薬 ストレガ → 暗殺屋 レヴィア結構な事で。音色が以前よりも高いな、 そんな事を思いながら変わらない物達の姿を見る。 「そう……かもね」 ふと、視線を感じて振り向いた。 前の時と同じ、海色が見下ろす視線で夕闇とぶつかって。 「怖くないよ」 言って、持っていたカップの中身を空にすると、 残骸を潰して無理矢理ポケットに捻じ込んだ。 再度戻ってきた顔が視線を絡ませて、僅かに笑う。 「――といや、嘘になるかな。 準備はしてるが、それが無駄になってくれた方がいい」 それから、視線を合わせたままずんずんとカウンターへ。 あなたの前で、カウンターに肘をついて目線を合わせた。 「あんたは?」 (-420) 2022/08/20(Sat) 19:06:50 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 冷たい炸薬 ストレガ夕闇と海、地平線を挟んで分け隔てられるもの。 それが今は、交わる。 くしゃりと潰されたカップに目を向けることはなく、 何一つの感情も感じ取れない目が貴女を見据える。 「準備。用意周到なのね。」 「遺書の一つでも書いたのかしら。」 存外臆病なのね、と、温度のない声で言う。 死に怯えるのは、生きる者としては正常だ。 揶揄う事はない。だからそれは、率直な感想。 死んでも仕方ないで済ます人かと思っていたから。 距離が詰められ、カウンター越し。 こちらは引くこともなく、背筋を伸ばして椅子に座ったまま。 首の角度だけが、貴方に合わせて下がっていく。 「私、何も感じずに人を殺せる女なの。」 「そんな女が、自分の死にだけ何かを感じる権利なんてないでしょう。」 「怖い、とか、死にたくない、とか。」 「そんな感情」 「興味がないわ。」 眉一つ動かさずに告げる。 女は"お人形さん"だ。 それ以外のものは持たないし、持ち得ない。 (-434) 2022/08/20(Sat) 19:29:57 |
【秘】 冷たい炸薬 ストレガ → 暗殺屋 レヴィア「いや、遺書じゃ……似たようなもんか、花火さ」 「臆病じゃなくて、あたいの物を知らない奴に 渡したくないだけ。あたいの物は、あたいの物だからね」 バン、と握った手をぱあっと開くようにしておどけてみせる。 にんまり悪戯に笑う顔は、そうそう見られないものだった。 「へえ。そんな法律は初耳だ。 それじゃあたいは建物を爆破してるから、 建築家のクソみたいな部屋に口出す権利もないのかい?」 喉が鳴る。 「それに、それじゃ答えになってないよ。 怖いですか、sì o no、だろ?」 これは"炸薬"にしては 随分と自分の意志がある。厄介なものだ。 ひとしきり笑いながらも、その瞳は夕闇を静かに覗き込んでいる。 (-439) 2022/08/20(Sat) 19:47:39 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 冷たい炸薬 ストレガ「そう。」 「独占欲が強いのね。」 「仲のいい人にでも処理を頼めばいいのに。」 "炸薬"の花火。 それはさぞ見ごたえがあるのだろう。 何もかも弾けてしまうくらい。 おどける姿、悪戯気な顔。 やはり見つめ返す女の顔は無表情で、 でも。 最初の頃のように、目線を逸らすことはしなかった。 「論点のすり替えね。」 「……………。」 再度の問いかけに。 ほんの少し、瞬きの合間だけ。 睫毛が、震えて。 「怖くなんてないわ。」 「私が死んだら、この店のものは好きに持っていっていいわよ。」 常の声で告げた答えは、"no" 女は道具だ。ノッテファミリーのための。 (-445) 2022/08/20(Sat) 20:11:28 |
【秘】 冷たい炸薬 ストレガ → 暗殺屋 レヴィア「否定はしないでおくよ」 「ハ!じゃああんたが処理してくれる?」 声をあげて破顔する。面白いジョークを聞いたよう。 ころころ変わる表情で、笑いながら手を伸ばす。 あなたが何もしなければ、その指が頬をぶにとさすだけ。 止めるなり、避けるなりすればそれまでで引っ込める。 「すり替えはお互い様だろ?……。ま、そういう事にしとく。 それにあんたの物はあんたの物。けどまあ、 路頭に迷って捨てられるくらいならあたいが面倒見るよ」 「……さて、日が暮れる前に帰るかな。邪魔したね。 また生きて会える事を祈ってるよ、Piccolina」 ウィンクをひとつ、冗談のように飛ばして立ち上がる。 止めないなら、これはそのまま帰っていく。時計塔の方へ。 (-448) 2022/08/20(Sat) 20:28:26 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 冷たい炸薬 ストレガ「私は誰とも仲良くないの。」 「仕事に使えそうなものは貰うけれど。」 あくまで、実益の為に。 回収する分には構わない。 仕事を卒なくこなす事が、自分の存在価値なのだから。 それだけ。 頬に、指が刺さる。 肉付きの良くないなりに柔らかな頬。 表情の乏しいものは、発達していない筋肉の分、 頬が柔らかくなるらしい、とはどこかで聞いた話。 女は指を避ける事もなく刺されたまま、 ただ無言で貴方を見つめている。 「そう、それはよかったわ。」 「道具には、持ち主が必要だもの。」 時代に忘れられた古い家具達。 それでもできるなら。 その役目を全うしてほしいと、思うから。 「興味ないわ。明日の事なんて。さようなら、signorina/」 「………。」 「次は。」 「アールグレイティーが飲みたいわ。」 止めることはない。投げたのは、その言葉だけ。 そうして、この時間も過ぎていく。 (-450) 2022/08/20(Sat) 20:42:11 |
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