【人】 奏者 イルムヒルト― 追想:舞姫と怪盗の邂逅の狭間 ― [女は、その日もステージの端に座り 次の演目の為にリュートの弦を調整していた。 今日も美しい舞姫の踊りに合わせ、 私の弦は常の音を奏でて。 舞姫がステージを降りる際、”その者”はそこに居た。 舞姫へと、声をかける者は次の演目の主ではなかった しかし、彼こそが主役であるかのように 舞台へと向かう足取りに迷いはない>>33 まるで舞姫に、答えの1つを「魅」せるかのように。 彼と舞姫の交わした言葉は、遠くからではわからじとも 伴奏をよろしくと告げる彼が次の演者であると私は定め、 黄昏の目を、その男へと向ける] ――畏まりました。 貴方様の世界を魅せてくださりませ。 [事前に知らされぬ演目。 それでも、私は”それ”に合わせることができると自負していた。 私は奏者であり、私は世界 合わせられぬことがあるものか] (46) 2022/11/21(Mon) 18:02:14 |
【人】 奏者 イルムヒルト[歌の内容はわからねど 歌に込められる情念を。余すところなく伝えましょう 1人1人の記憶に残るように 私は影。輝く星々すら包む闇の帳 されど闇がなければ星は日の光の下だけでは輝きもせず 今、この瞬間の主役は、貴方。] (47) 2022/11/21(Mon) 18:03:01 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 「怪人」 ファントム 貴方は何者にも囚われず されど、 誰かの心に痕を残していくのですね。 [ぽろん。と鳴るリュートの音は 常のものよりも少しばかり、憂う音。] (-20) 2022/11/21(Mon) 18:04:04 |
【人】 奏者 イルムヒルト[ステージを降りる彼は 私の伴奏に満足してくれたのかは分からねど 軽やかに降り立ち、消え去る背はきっと この日の客や、声をかけられた歌姫に 爪痕をつけたのでしょう。*] (48) 2022/11/21(Mon) 18:04:24 |
【人】 奏者 イルムヒルト─ Bar passion ─ [大富豪の噂は耳にしていた。 強い輝きを秘める星々を。眩いものを次々と 探し求め。手に入れていることを>>30 女神に捧げた美はどれ程か。そして得たものはどれ程か。 かの者は英雄ではなく、富豪として名を轟かせ そして今もなお、飽くることなく原石に手を差し伸べ続けていた それは歌姫や、舞姫といった スポットライトの中心人物であったり 或いは、美の極致とも呼べる工芸の品を作る腕であったり 故に、今ここで輝きを放った原石ではなく その路傍の星影に声をかけたことに 女は最後の一小節を奏で終えた後、顔を挙げて男を見た>>41。 可能性を信じるのか。と男は問う 未だ相まみえぬ何かを探し求めているのだと、探究者は言う 歌姫に劣る女の演奏という名の”美” それの可能性を信じるかと男は先回りして尋ねる。 女の答えは決まっていた] (53) 2022/11/21(Mon) 18:26:36 |
【人】 奏者 イルムヒルト ―――私には、可能性「しか」ないのですから。 信じるも何も 其処に在るのが当たり前でございましょう。 あとはそこに至るまでの何かを 掴むだけに。ございますれば。 今宵の時間を貴方様が買われるのなら。 歌姫も、舞姫も今はおらじ。なれば 私の世界を。貴方に。 [リュートの弦を数度調節した後 ぴぃ、ん。と一度、爪弾けば 弾き始めたのは 演者の世界を、情念を、情動を 伝えるためであった音が、今は1人だけへと注がれる 癒しの時間よりも、狂おしい奔流を 飢える者を癒すには、腹八分で足りはせぬ 底知れぬを求める貴方の内を見せよと 叩きつけるような演奏を。貴方に 爪弾く姿は嗚呼、究極のエゴイスト。] (54) 2022/11/21(Mon) 18:27:07 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[歌姫や舞姫の影に 或いは店の背景へと徹している女が、 一度だけ見せる刃の切っ先。 命のやり取りにも似たその一撃は 男の喉元に食らいつき、引き裂くような 音 を] (-21) 2022/11/21(Mon) 18:27:51 |
【人】 奏者 イルムヒルト[―― 白魚の指が自発的に弾くのは1つだけ。 残りは、リクエストにお答えしましょうと もしもリクエストはないのであれば。 私が次に演じるものは、穏やかな波間を。 或いは柔らかな木漏れ日の様な演奏を。*] (55) 2022/11/21(Mon) 18:28:07 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a14) 2022/11/21(Mon) 18:31:52 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男が見つめる。 女を確かにその視界に入れて。 値踏みする目では無い。 それは、獲物の隙を窺う狩人の目だ。 その 音 は確かに男の首元に食らいつき引き裂いた。だが男の首は落ちない。 引き裂かれた喉から滴るものは 命の音 ではなかった。] (-24) 2022/11/21(Mon) 19:13:13 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男は目に力を込めた。 それは文字通り瞬きの間に女の首元へ刃として叩きつけられる。 その一瞬はは星のきらめきの如く。 それは確かに『美』と呼べる刹那の閃光だった。] (-25) 2022/11/21(Mon) 19:15:30 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[隙を伺うような眼差しは確かにもののふの 或いは狩人の目であった ――その眼差しに黄昏を向けて 女は喉元に音を食らわせるものの 零れた音もまた、確かに女のざらつく部分を撫でてゆく それは。突如の一閃に 奏でる手は留まることはなけれども 演奏の合間に零さぬ吐息1つが唇から漏れて それは感嘆。 その狂おしい程の執着の1つの果てを 間近で見たことによる、ざらつく何かへ刺さる疼き 嗚、このように研ぎ澄まされたものも1つの解 それがあなたの、美であるならば 私の答えは、何であろう] (-28) 2022/11/21(Mon) 19:30:05 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[きっと、私は未だ知らぬのだろう こうありたいはあれども、それに至るまでの過程を 執着も、情動も、情念も ――心と体を己自身が震わせる体験が 経験が、なかったが故に 未だ完成されぬ”美”は 今のままでは審美眼の肥えた男の耳にもまた 正しく、完成されぬように映るであろう それはどこか口惜しく ] (-29) 2022/11/21(Mon) 19:31:04 |
【人】 奏者 イルムヒルト[情景を奏でるリュートの旋律は無聊の慰めにはなれども 己自身の美としては未完成。 それは自分が誰よりも、理解している 置かれた金貨分の価値。それは今の私にあるのだろうか それに贖うに相応しきはどうすればと 暗中模索は、未だ。 爪弾く音には一切それは現れねども 憂う眼差しに、だけは*] (70) 2022/11/21(Mon) 19:31:25 |
【人】 奏者 イルムヒルト― 怪人との邂逅後:踊り子の娘と ― リリー。 [あの怪人がリリーへと何か声をかけ そして歌を奏でて姿を消したそのあとに 演奏を終え、私は彼女に声をかける いつも私の演奏を買ってくれてか 縁が重なる際には依頼をしてくれる彼女が 常とは少しだけ、違うように見えたのもあって 声をかけた貴女の心に 確かにあの怪人は爪痕を残したのでしょう>>67 何時も神秘的な中に花開く美しさを見せる貴女は あの青年が唄った前後で、どこか雰囲気が違うよう] 今日も素敵だったわ。 ……でも、そうね。 今日はどこか、普段よりも 楽しそうね。 [と、声をかけて談笑する程度には 貴女のことを親しく思っている、私で。 そしてこの娘の”美”の成功を祈る1人でも、ありました。*] (71) 2022/11/21(Mon) 19:37:58 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男の言葉は女の耳にしか届かない。 如何なる技か。リュートの音に混じる様にして、それを奏でる女の耳にのみ聞こえる言葉。] 胸が張り裂けそうなほど泣いたことは? 死すら甘いと思えるほどの絶望を感じたことは? ないであろう? [もしも『美』が人の魂を揺さぶろうとするのならば、己の魂がもっと深く強く美しくあらねばならない。] 狂おしいほど愛した男は? 心が千切れそうなほど憎んだ相手はいるか? いないであろう? [男は嘲りを滲ませながら女の耳の奥へと言葉を響かせる。] (-31) 2022/11/21(Mon) 20:03:42 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[己の奏でる音の合間に 或いは、隙間を縫うようにしてはっきりと届く男の言葉 それは己の柔らかな部分を掻き毟るに相応しいもの。 ああ、その通りなのだ。 胸が張り裂ける程に泣き濡れる慟哭も 死よりもなお、深い絶望も 狂おしい程に愛した男も 心を切り裂いても足りぬ程に憎んだ相手も 私には何もない。 いないというのは正鵠を得ている 嘲る音も確りと耳に届くはどのような絡繰りかはわからねど 震えるのは唇だけ。演奏だけは変わらぬ凪 されど―― 一瞬だけ いないのだろうと揶揄する男に向けた眼差しは それを得たことがあるのであろう男へ向ける嫉妬のような 或いは憤怒のようなものの、色 それは僅かに、凪いだ旋律に色を宿らせる 感情という名の美を ――美への片鱗を いうなれば、未だ染まらぬ水面に男が垂らす一滴に反応する 私の、音 もっと注がれれば色を変えてしまいそうなそれを] (-34) 2022/11/21(Mon) 20:25:33 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[男の声に変わる”音”を 刹那にさせるか、それともその片鱗に可能性を感じるか 自ら磨こうとする戯れを感じるか 或いは、それが羽虫の如く足掻いて見つけようとするのを 楽しむのかはしらねども 今奏でる曲の後半の。それだけは 穏やかなものではない。 ヨハネの首を求めた女の如くに。 確かに”サロメ”だった。] (-35) 2022/11/21(Mon) 20:25:53 |
【人】 奏者 イルムヒルト[少しだけ、曲調が変わる。 其の1曲の後半だけ。少しだけ普段と違うもの 己の中に新たに芽生えた憤怒を。或いは――…… 混ぜたのは確かに魂をもかき乱す、音*] (89) 2022/11/21(Mon) 20:26:24 |
【人】 奏者 イルムヒルト― 数刻前の ― ああ、「名無し」さん。 来てくださったのね? 今日は魚さんなのね。綺麗……。 [画用紙を開けば、魚達がふわり、ふわりと天に浮かぶ その光景に女は小さく笑みを零す。>>85 この素敵な「おまけ」が時折、女の演奏後 届けられるようになってから時間は割と経つ。 女は演奏後にそれを開いて 絵という調べを感じるのを、心地よくも嬉しく感じていた。] 次はどのような調べを、 見せていただけるのかしら。 [お会いしてみたいけれど、名もなきそれを心待ちにするも事実 そっと懐にしまい込み、リュートの弦を調整することにして 大富豪がやってきたのは、その折に*] (92) 2022/11/21(Mon) 20:40:54 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男の剣は初めから美しかったのではない。 そしてそれを『美』に昇華させたのは慟哭でも絶望でも愛でも憎しみでも無かった。そのどれも男は知らなかった。少なくともそれを味合うのは剣の極みを手にしたずっとずっと後のこと。 男の剣を昇華させたもの、それは渇望だった。 ある時それは怒りだった。 道の先に届かぬ焦燥だった。 それでも諦めないで執念であった。 即ち、欲望に対する執着であった。 女が確かにそれを男の刹那に見出していたのは僥倖であった。] (-38) 2022/11/21(Mon) 20:55:01 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[才能とそして修練と研鑽。 それは『美』を支える台座であるが、それは台座である限りいくら磨いでも『美』には届かない。 しかし、それがなければ『美』は成り立たない。 女が『美』に届くか否かを見極めるのは初めの一音で充分だった。 女の本質は激情だろうか。 あるいは激情という形で噴出するのか。 どちらにせよ『美』は確かにそこにあった。] (-39) 2022/11/21(Mon) 20:55:39 |
【人】 奏者 イルムヒルト そうね。 私は……自由と、いうより。 何方かというと。 ―――――私は、私を奏でたい。 私を、探してるの。 私だけの、”美”を。 [リリーは、どうかな。と その言葉に何か刺さるものが、あったのかしらと 貴女のことを、聞きたがる*] (103) 2022/11/21(Mon) 21:28:36 |
【人】 奏者 イルムヒルト─ Bar passion ─ [圧をかけ続けた結果の、一滴は 女の凪いだままの水面を揺らす 注がれ続けるものから 確かにそこに見出したものが、ある] ――― 命を割るような 音を ―― (116) 2022/11/21(Mon) 22:33:35 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[音は世界。私のすべて それは今迄の凪いだ世界の中では芽生えなかったもの 昇華するためにどうしても必要であったもの 私の中にあるものは、唯、ただ渇望。 掴めそうでつかめないものを探して、求めて 美へと飽くなく求める執念を貴方が、芽生えさせた それは、或いは――…… 貴方の過去も、今もその身の内にあるものやも、しれず。 貴方が私を覗き込むように、私も貴方を見つめる 噴出する感情を音に込めて、その首へと這いより 私が刻む爪痕は 貴方の魂に届いたろうか] (-49) 2022/11/21(Mon) 22:35:17 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[そう、それが渇望。 ただ望むだけ。 その執念こそが壁を打ち壊す力。 いつか己が通った道。 慟哭も、絶望も、愛も、憎しみも必要ない。 もっと純粋に求める想いただ一つ それこそかま唯自分自身の意思だけで到達することのできる境地。 かつて己を剣の極みへと押し上げた。 その激情と執念。 今この女も同じ境地にある。] (-55) 2022/11/21(Mon) 23:16:57 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト……そうだ、まだ足りない。 [確かに『美』届いた。 だが、そこで終わりではない。 渇望は、執着はそんなところでは終わらない『美』に終わりはない。] 望め、全てを叶えてやる。 言え、どうして欲しい。 [力も、名誉も、財も、地位も。 男の持てる全てを使ってやると男は女を見つめる。 知らぬもの、持たぬものを与えてやると。 男もまた渇望するのだ。 女の音のに揺さぶられた欲望が疼き動き出す。 『美』を求めて蠢き出す。] (-56) 2022/11/21(Mon) 23:23:21 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[絡みつく視線。 奏でられる音を喰らうように。 それは女を喰らうように。 何かが首元を撫でつける。 男の指は触れていない、それどころか一歩もその場を動いていない。 だが、確かに男は女の首元を撫でつけた。 それだけではない。 男が視線を向けたところに何かが触れる。 着ているはずの服など最初から無いかのように。 肩を、頬を、腕を、腿を、耳を撫で付ける。 まるで直に触れ、愛撫するかのように。 男は微動だにしないまま女を侵食していく。*] (-57) 2022/11/21(Mon) 23:24:28 |
【秘】 踊子 リリー → 奏者 イルムヒルトイルムヒルトだけの、美(おと)。 見つけたら、私にも聞かせてくれる? [ そうなった時。 貴女が、貴女の望むように、 この街で報われてくれればいいのにね。 ] (-59) 2022/11/21(Mon) 23:32:54 |
【人】 奏者 イルムヒルト─ Bar passion ─ [漸く掴んだ欠片を、音で奏でて魅せれば それは添えるものではなく、影でも、なく 技ではなく――――漸く、美となる。 女は、昼と夜の境の色の目で、男を見つめる 男の崩した金貨の音。音を斬らんとするかの如くの眼差しを ギターラの弦を爪弾きながら 真っ向より。*] (140) 2022/11/21(Mon) 23:40:53 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[己の敵は己自身であると、昔何処かの著名な者は言っていた。 だが、それは正しくもあり、間違っているのだ。 敵ではなく、渇望 そこに至るまでの道程は、唯、ただ願いなのだ 其処に執念がなければ、得られぬものであり また、それは入り口にすぎぬものなのだとも思う 極めても、その先はある。 先にある道を1歩、進めば その時の極みは刹那でそれは過去となる。 満足してはいけないのだ 満足すれば、終わってしまう そこで、”底”が見える。 終わりはないのだ。飽くなき渇望こそが 美を美たらしめるものである それがわからぬ男ではないと、 凪を漣へと変えた男を、見遣りて] (-60) 2022/11/21(Mon) 23:41:25 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン ……すべてを叶えるとは、豪気ですのね。 [力も、名誉も、財も、地位も。 欲しがる者は幾らでもいよう ――少なくとも私は、そうではなかった] 私の世界は音。 それを高めるものが欲しい。 ――私の音に、深みを。齎すものを 私の渇望を満たすのではなく、より深くさせるもの。 (-61) 2022/11/21(Mon) 23:41:56 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン あなたは私に、くれますか? [更に私を高みに導くものを。それは我儘でしょうか? いいえ、貴方様ならわかるでしょうと女は、笑う。] [音も、己の肉体どころか魂をも 喰らうかのような視線は心地良い 首元を撫でるような指の感覚は、錯覚であると 頭では理解しているのに まなざしだけで侵食されるような感覚に、 愛撫されているかのような心地に。女は耐えきれぬ吐息を、1つ それが私の中の知らぬ音を、新たに奏でさせてくれる指ならば 幾らでも望んで良いのだろうとばかりに 弧を描いた唇の主は、 嫣然と*] (-62) 2022/11/21(Mon) 23:42:22 |
【人】 奏者 イルムヒルト貴女の見た目は確かに美しいけれど 私は、「リリー」が踊る為に奏でるの、好きよ。 [理由は違うかもしれなくても そんなあなたの成功を祈る私は 見た目だけでなく、貴女が貴女が嬉しいと思う形で 花開く姿を見たいと思ってる 互いの視線は交わって。暁と黄昏が近づいて] (147) 2022/11/22(Tue) 0:00:32 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 踊子 リリー ええ。約束するわ。 ……だからもし、貴女があなたにとって 自分の誇れるあなた、に 自由に舞い踊るあなたになれたなら。 私の奏でる音で、踊ってくれる? [演奏付きのものなら、一番最初に。 近くで貴女の輝く姿を見ても、いいかしら。] (-65) 2022/11/22(Tue) 0:00:59 |
【人】 奏者 イルムヒルト 奇遇ね。私も貴女の踊りの伴奏、したいと思っていたの。 えっとね、次に空いているのは……。 [奏者は手帳を取り出して予定を埋めていく 貴女に、微笑みながら*] (148) 2022/11/22(Tue) 0:01:09 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a27) 2022/11/22(Tue) 0:07:28 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男の気配が笑う。 椅子に座り金貨を撫でながら女を見て音を聴く、男は笑ってはいない。 だけど、女には男が確かに笑ったのがわかるだろう。 お前はすでに『美』に至った。 そして、お前の音はお前自身だ。 お前の感じたもの、お前が手にしたもの。 その全てをお前は「美』に変えることができるだろう。 [男が慟哭する度に、絶望を味わう度に、人を愛し、憎むごとにその剣閃の美しさを増していったように。] 貪欲に喰らえ。 何もかも、そして永遠に渇望し続けろ。 決して満たされない欲望の沼の中で。 [それはまるで男自身の様に。] (-68) 2022/11/22(Tue) 0:20:48 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[触れる、肌に触れる、男の指先が。 奏でられる音に合わせるように、その音色に乗せて。 首筋を撫で指は優しく。 まるで猫をあやすように擽るように。 その指は実体を持たない。 故に、女の体中を同時に触れ回る。 手が太腿を撫で付ける。 いやらしく、大胆に、内股までそれは伸びて柔らかな肌を堪能するように触れる。 実体のないそれは質量を伴わないというのに、まるで人の肌を同じような熱を帯びて、女の肌へと滑り込む。] (-69) 2022/11/22(Tue) 0:21:20 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[首元を太腿を、あるいは耳元を撫で付けながら、それはやがて女の双丘へと触れた。膨らみを揉みしだくように、実際に胸が形を変えているわけではないというのに、女にはその感覚が確かにあるだろう。 リュートの音が美しく響けば、男から与えられる官能はより強くなる。 強く揉まれる二つの膨らみ。 そしてその頂きに指が触れる。 まるで摘み上げるようにして、捏ねくり回すようにして。] ……音は止めるな。 [女の体へと官能を刻みつけながら、男は演奏を止めることを許さなかったが、果たして女は演奏を止めようとしていただろうか。*] (-70) 2022/11/22(Tue) 0:22:56 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[その男の口元は笑みを湛えていない。 それでも、貴方は確かに私を見ながら 私の音を咀嚼しながら、笑っているのだと理解する。 本能が。或いは、男の気配が、眼差しが伝えるものを 肌で、魂で感じ取っているかのように。] 私の音が、私、自身。 [これから経験する全てのことが私の糧となり さらなる美へと昇華する。嗚呼、ああ。それが 絶望であれ、慟哭であれ、憎悪であれ、愛慾であれ 全てがそうであるのなら、それ以上の悦びはあるのだろうか いや、ないだろう 悦びながら満たされぬまま、我欲を孕みてそを喰らう 永遠に研ぎ澄まされるのならば、それこそが 私の望むべく、美なのだから。 渇望を美へと昇華し 尚も欲を湛えるを知る男によりまた1つ、女は花開く] (-72) 2022/11/22(Tue) 0:44:51 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン ―― …… 、 [演奏の合間。熱を帯びた呼気が薄っすらと口元から漏れる。 指は音を奏で。それに合わせた指の動きに心地よさや疼きを孕む。 実際には触れていないのに、 同時に様々な女の肢体に触れるという矛盾すらも、 今は心地良く感じて、それが旋律に甘さを齎す 首を撫でる指の優しさと、 内腿迄伸びながら大胆にまさぐるような 或いは堪能するかのような触れ方の背反する動きは 言いようもない快感を確かに、生まれさせ、 それでも。これが益々自分を高みに導くものなれば 女は悦んでそれを享受し、より音に反映させていく] (-73) 2022/11/22(Tue) 0:45:26 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン、 ぁ [今は肉声は不要、とばかりに漏れた声をすぐに抑えて。 触れる指の感覚は、首や耳元を撫でつけながらも 段々と下へと下がっていき、ついに到達した場所 双丘の形は変わらぬのに、まるで それを揉まれながら快楽の芽を育てられているかのよう 育つ途中の花の手入れをされているかの、よう 穏やかな水面を想像させるような戦慄が セイレーンもかくやの艶やかな色合いに変わる それでも、未だ濃厚とはいえずか 強くもまれるたびに、リュートの音は鮮やかに 与えられる快楽に導かれるようにより、深くへと 指が捏ねる頂きは、段々と芯と硬さを帯び それと同時に音もまた、あでやかさを孕む] ―― 言われず、とも。 [官能に身悶えながらも、演奏は止まることはない 止めようとも、思わない だって、嗚呼。こんなにも 私の音は貴方に嬲られるたびに、艶を増す*] (-74) 2022/11/22(Tue) 0:45:53 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[女が僅かに漏らした嬌声に男は感嘆する。 その感受性、与えられるイメージを余すことなく受け取ることができているのは、天性のものか、それとも。 激しいだけでは足りぬ。 穏やかなだけでは足りぬ。 薄らと孕み始めた甘さと艶やかさ。 バーに集う男たちが女へと視線を向ける。 その艶やかさに目を奪われながら、心揺さぶるものが『音』だとは気づかないままに、その世界に引き摺り込まれていく。] ……そうだ。 全て『美』の餌だ。 [刻一刻と変化する音色に、男は未だ足りぬと求め続ける。] (-77) 2022/11/22(Tue) 7:22:28 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[刻みつけるような官能はより甘く、より深く。 女の肌に触れる指先の感触もまた旋律と共に変わりゆく、それはヌメりザラついた感触へと、まるで舌で舐められているようなものへと。 首筋に舌がなぞり、耳に舌が入り込んで、太腿を舌が這う。 硬さを得た双丘の頂きを舌が舐り、より一層強い快感を与える。 「演奏を止め、堕ちてしまえ」 と、そう男は告げるかのように。 演奏を邪魔するようにより強い刺激が女を襲う。 指が、舌が触れた箇所は熱を灯し、それらは決して消えようとしない。] (-78) 2022/11/22(Tue) 7:23:01 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[触れた、ついにその花唇に。 指先の感触は女の芯へと到達し、更に大きな官能を呼び起こそうとする。 芽を愛撫する。 ときに柔らかに、ときに強く、実際には触れてないからか痛みなど伴うことはなく、触れた強さはそのまま快感の強さへと変わる。 そして女の入り口へも触れる。 舌先が割り開けて、ヌメる感触はその中へと進む。 女の中が乾いていようとも関係なく、それは女を傷つけることなく奥へと進み、より敏感な場所を求めて探るように舐っていく。] ……さあ、聴かせてみろ、お前の『美』を。 [ 眠っていたものを無理矢理引き起こすように。 演奏が続き、音が鳴り止まぬうち、男は女の全身を犯し続ける。*] (-79) 2022/11/22(Tue) 7:23:47 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[実際には男はその場から動かず 女もまた、その場から動かずリュートの弦を掻き鳴らしている。 だが、男の指は確かに己に触れている 男の舌は確かに己を舐めている 激しいだけでも、穏やかなだけでも 狂う程に人を魅了することはできぬであろう まだ、これだけではない。 もっとと貪欲に、私の音が深みを増さんとする 変化したのは体ではないのだ 私の、世界。私の音なのだ 誰かの添え物でも、誰かを輝かせる為の音ではない 私の美で、変わる世界 それに酩酊しながらも、一度自覚してしまった強い飢餓は その空腹に耐えられぬのだと私の体を駆け巡る。 そこに、私を高める指があるのなら、尚のこと] (-83) 2022/11/22(Tue) 11:06:51 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン ―― 、 っ、 ぅ。 [時折、耐えきれず吐息にかすかに混じるノイズ それは観客には聞こえぬものであろう。 この男には、聞こえたやもしれないが。 己の音が艶を混じらせ、男の他の観客をも 惹きつけるようになるたびに、淫さを引き出す様なものへ 指が舌に変化するように、触れる感覚も受け取る感覚も 私の中で変わっていく これが、他者より与えられる快楽。 味わったことのないものを、体は悦びより知ろうとする。 鼓膜を犯す水音も、首筋や腿を這う舌が塗り込む唾液もないのに 胸飾りの2つを、苛むものはないはずなのに それは服越しに難くぴん、と張り。触れられた肌は薄く色づき セッションを奏でるように耳が幻の音を拾う それでも ―――それ、を邪魔にはさせぬ と。女は艶めいて笑う。 貴方にとって愛慾は剣先を鈍らせたか?否 貴方にとって憎悪はどうか? 全て喰らって糧とする。そうでしょうとばかりに。 強い刺激に身悶え、触れられぬ箇所が潤い始めても 体に灯った熱が、女の肉欲を煽ろうとも 逆に煽り返してしまえとばかりに眼差しと音は、ただ男に注がれる] (-84) 2022/11/22(Tue) 11:07:28 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[ずくりと、下腹部が疼く。 使われぬまま月に一度血を流すだけだった空胎の入り口が 幻の指先に触れられ、下穿きに愛液を零し始める 愛撫する動きは滑らかで、緩急も強弱もつけられて ただ、快楽のみが与えられるそれに、演奏を行う女の内腿が もじり。と摺りあわされる僅かな動き しかしそれを受け入れる花弁は恥じらいとは無縁に蜜を湛えはじめ 濡らす指はないのに、ただ熟れ始めた個所を知らしめんと 夜露に濡れさせんと柔らかく蕩けさせていた 花弁を割り開き、触れられた入り口は 渇きはわずかにあれど濡れ始めたそこを痛みもなく、蹂躙していく 敏感な場所を探る動きが、奥へ、おくへ。 私も知らぬ、私を犯す] (-85) 2022/11/22(Tue) 11:07:56 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン ―― 、 ぁ、ふ。 [音は鳴りやまぬ。艶帯びながらいっそ蠱惑的に 深くなった音を、白魚の指は掻き鳴らす 嗚呼、これが快楽。 肉欲を認識すればより、甘く麗しく、淫らに 聞くもの全ての本能を刺激するように聴かせてみせましょう 眠っていた『美』を起こす男にも ――それを遠くより聞く観客にも 私自身が楽器となったようにして 貴方の指で、私を掻き鳴らして。 奥の、胎の裏あたりに触れられたなら。音の深さはより増して 艶めく声も耐え切れずに時折、唇より漏れるでしょう ああ、ああ。膜は未だにあれど 男の指を知る胎が 疼いて 、やまない*] (-86) 2022/11/22(Tue) 11:08:23 |
【人】 奏者 イルムヒルト─ Bar passion ─ [ある意味ではそれは仕合いでありましょう。 美を知り、未だ高まらせる男と 片鱗を掴んだ、女と。 匂いたつように、奏者の空気は変わる。 添え物の音を奏でていたはずなのに 開いた花を観客は見ることになるのだから。 ――変化したのは音。それがわたしの、美。 女は眼差しで、音で観客を誘う 私の世界へ。私の音が紡ぐ、美へと。 それは今は、誰よりも近くで聞くこの男にしか 未だ本質を理解されず 他が気づくころには後戻りはできやしない程に 深くに溺れさせるルサールカの如くに 奏でる音はより、艶を増した*] (155) 2022/11/22(Tue) 11:08:44 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a32) 2022/11/22(Tue) 11:25:50 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[『美』の根源が渇望ならば、与えられるもの全て、手にしたもの全てがその輝きを増すための材料となる。喜楽も怒哀も何もかも。 悦びもまたその一つと男は知ってた。 悦とは『美』に欠かせぬもの。 人が人である限り、それは変わらない。 男の舌先が女の胎の奥へと入り込む。 何人も触れたことのない柔らかな肉を舐りながら未踏の地へ快楽を刻みつけていく。そしてそれは舌だけでなく無数の指先となって蹂躙を始めた。 その感触は、疼きはじめた女の悦楽を鎮めるどころか昂らせるのみ。] (-92) 2022/11/22(Tue) 13:08:24 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[艶やかに彩る女の音。 それから女自身もまた艶かしく彩られていく。 が、変化したのは女だけではない。 奏でられる音に魅了された客たちもまた、女に感応するように情欲をかけ立てられ、ある者は顔をひどく上気させ、あるものは興奮に息を荒らげていた。 無論、男だって例外ではない。 いいや、男はずっと前から、とっくにその情欲に火を灯している。 艶かしくリュートの弦を弾く女にか、いや、その奏でる音の『美』に、その未熟な可能性に、齢に似つかわしくないほど内なる男を滾らせている。 その滾る熱に煽られるように、一層と女のに内側を散々に掻き回す。無防備で、逃げることもできない胎内をぐちゃぐちゃに。*] (-93) 2022/11/22(Tue) 13:11:37 |
【人】 奏者 イルムヒルト─ Bar passion ─ [己の才は、幾ら己が己自身を信じていても 中々殻を破ることはできなかった。 しかし今日、卵の殻をつつく指によって 自ら出ようとする執念によって一旦の結実を迎えた美は 其れでは足りぬと、未だ産毛を生えそろわぬままに 或いは殻を破ったことで更なる飛躍を為さんとして 音は、今この場のすべてを支配する 到りても、それは道半ば。自分の音には未だ 無限の可能性を孕むことを、奏でる指が最前列の観客に 確かに、伝えている 観客の欲を掻き立てるような音の中に 鮮烈に魅了していく何かを残せば、既に気づけば 己の音の虜にとばかりに、女は奏でる もし己の才覚が剣であったなら この男の境地に至らんと、刃を交えることもあったかもしれない だが、今交えるのは物理的な刃ではなく 眼差しで、音で、切り結ぶ] (166) 2022/11/22(Tue) 18:14:13 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[貴方の底知らぬ『美』はうつくしい。 飽くなき、求め続けるものだからこそ それは『美』たりえるものなのだと私は音に込める] (-94) 2022/11/22(Tue) 18:14:37 |
【人】 奏者 イルムヒルト[奥の奥まで掻き乱し、気づけば響いたその音に 耳を、心を。奪わんとする旋律を。 このひと時、それが終わっても余韻は本能を揺さぶる程に 私の世界に浸れとばかりに 興奮する観客を、上気した頬で眺め、奏でてゆく 其処に咲くのは添え花ではなく 黄昏に開く艶やかなる華*] (167) 2022/11/22(Tue) 18:15:00 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[貴方が見出した『美』は貪欲に 与えられるものを享受し、飲み干していく 其処に在るのはただ、美を追求する執念。強欲ともいえる執着 それがあるからこそ、何もかもをも輝きと変えられるのだ それは、きっと眼前の男もそうなのだろう 故に、女は欲しがる 己の音により艶やかさをと より甘く、激しく、色を滲ませるような 悦びを教える指を迎え入れる躰は、その本能に従順に。 胎の奥に刻み付ける快楽は、確かに女を虜にする 虜になりながらも、それを音に昇華させんとして 女はその舌や指先が齎す蹂躙に身を捧げ 狂おしいほど昂らせるものを得ていくのだ 嗚呼、また1つ音の艶が増す] (-95) 2022/11/22(Tue) 18:15:20 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[貴方が、変える。また1つ、私のヴェールが剥がれ 私の中の音が、女の悦びを知り輝きを増す 増したそれが奏でるのは婀娜めく誘い ――思うがままに蹂躙し、刻みつけよとばかりに 情欲を掻き立てるように私の音と視線が男に触れる 美の執着を孕む心を捕らえ、その執着を向けんとするように 己の可能性を育てる水を、男に注げとばかり。 貴方が、育て。更に花開かせてと女の中の雌が誘う。 誘われたのだろうか、或いは煽れたのであろうか 更に己の胎の内を蹂躙するもの。イマジナリーの筈なのに 私の下穿きはしとどに濡れ、溢れる愛液と肉の擦れる音すら 貴方に届けんと1小節ごとに音は甘く淫らに変化してゆく] ぁ、ふ、 ぁん …っ [奏でていなければ、身も心も貴方の楽器となってしまっていた 無垢を情欲を孕んで犯すものに、女は悦んで身を任せ それを昇華させる音は益々周囲を昂らせる、循環を 実際に触られぬ秘芽を赤く硬くさせ 頬や肌を薄っすら彩らせ、愛液を滴らせるという 淫らでありながら何処までも、音に対して実直で 清廉な姿という矛盾で人々を魅せながら 初めて知る快楽を。より鮮やかに刻んでと 女の唇は、濡れながら。色帯びる呼気を漏らすのだ*] (-96) 2022/11/22(Tue) 18:16:35 |
【人】 奏者 イルムヒルト― 回想:影街の魔女と ― [己が影街の魔女と知り合ったのは 己がまだ10にも満たぬ頃である 影街と居住区の境目に住む奏者の母子 父親は冒険者として働いていたものの ある日、依頼をこなしに行き、 パーティごと帰ってこなかった 母1人の稼ぎでは、2人の食を賄うので精一杯 娘が母のようにリュートを奏で始めたのはこの頃。 娘の才は、母よりもあったのだろう。 少しだけ、暮らし向きは楽になった。 しかし。 娘は兎も角、母は容姿に優れていたのが仇となり 娘がその日の演奏を終え、家へ戻って母の帰りを待っていても いつまでたっても帰ってくる足音は聞こえない 母を探しに行った娘が見たものは 影街へと連れ去られ、襤褸雑巾のようになって 事切れる母親の姿であった 幼い娘は母の躯を背負い、影街の魔女の店の扉を叩く 混沌としたその場所>>44の女主人 初めて出会うその人は母よりもずっとずっと美しい] (168) 2022/11/22(Tue) 18:42:04 |
【人】 奏者 イルムヒルト あの、お願いがあります。 母の、顔を。 殴られて、顎の骨が砕けてしまってて。 こんなの、あまりにも。 せめて顔だけでも、元に近いように。 治すことは、できませんか。 [自分のリュートは渡せないが、母の形見のリュートでも お金でも、望むものを渡しますから。 お金は大量には難しいけれど何年かかっても、と。 何でもさしあげますからと、涙ながらに娘は願う。 それが縁で、娘はブランシュの店に顔を出す 商品を買うということはないのだけれど 時折美味しいアップルパイなどを、持って。*] (169) 2022/11/22(Tue) 18:42:44 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a39) 2022/11/22(Tue) 18:46:30 |
【秘】 踊子 リリー → 奏者 イルムヒルト────ええ、勿論。 約束、ね。 [ そうね、もし私もそうなれたなら。 きっと前だけを見つめて、 貴女 の音だけを聞いて、 踊れるような気がするから。 ] (-100) 2022/11/22(Tue) 19:26:48 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[決して堕ちてはいかぬ女。 体は快楽に攫われ、しかし与えられた官能はすぐさま奏でる音へと乗せられる。 なんと美しい旋律か。 耳に届いたその濡れた呼気すらも、甘く淫らな音となる。 爪弾く。 まるで女がリュートの弦を弾くように。 男の指先は快楽の弦を掻き鳴らす。 まるでセッションの様に。 女が一つ音を奏でれば、男は女に悦を刻みつける。] (-103) 2022/11/22(Tue) 20:05:42 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[舐る舌が耳の奥を犯す。 有り得ぬほど奥へと入り込み鼓膜さえも濡らす。 熱い指先が双丘の頂きを摘み上げる。 強く強く、だが痛みはなくあるのは強い性感だけ。 陰核に何かが吸い付く。 強く吸い上げて舐め回す。 実体のないそれはやはり痛みは伴わず、あるのは刺激の強さに応じた快感だけ。 女の内側は無数の指先と舌が掻き乱す。 先程まで悦など知らなかった女をひたすらに犯し尽くす。] (-104) 2022/11/22(Tue) 20:12:22 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[触れぬとも男に伝わる女の淫らに濡れた熱。 育て、花開かせたつもりが、いつしか煽られ誘われる。 男もいつしか熱を帯び、下半身のそれは血を滾らせて剛直となる。 朱に彩られた頬や肌。 衣服に隠されたその奥で濡れる密やかな場所。 男の気に犯されながら、淫らに悦ぶその無垢を。 そして、その『美」を喰らわんと欲望が鎌首をもたげた。*] (-105) 2022/11/22(Tue) 20:13:11 |
【人】 奏者 イルムヒルト─ Bar passion ─ [雛が今、殻を破り出てくる瞬間を。 出てきてすぐ、産毛を生えそろわせ 鳥として生きようとする様を具に眺め 愛でる男の眼差しの先の私は、今まさに 羽毛の1つ1つに生命を漲らせるが如く 音の1つ1つに、生まれたばかりの情念を込め より一層艶やかに場を支配する 今この瞬間は、紛れもなく 中央広場の末に佇むこのホールが、私の世界 音と絡む女と男の視線 零れる吐息は世界への誘いにかわる ――嗚。其処に在るのは貴方と私のセッション。 舞い踊る音は斬り結ばれる演舞のよう 誘いに世界に浸る男はこの世界をどの様に感じるだろう 今の最上。されど更に最上の頂を目指す通過点にすぎぬ今 その途路に私は居る] (177) 2022/11/22(Tue) 20:50:45 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[堕ちればそれは満足へと変わる 欲と満ちぬ飢餓を知った女はそれを許さない。 快楽を知り、より貪欲に求めるようになった姿は 淫らな処女という背反を秘めながらも其処に佇む。 一音とともに昇華される官能が より奏でられる曲の世界に観客を引き込む。 引き込みながらも、己自身をすべては溺れさせずに ――女は誘う。快楽の弦を掻き鳴らす奏者の男に視線で強請る より深く激しく、貴方の美を刻み込んでと。 私は、貴方の美を肌で感じたい。 果てしない欲を。飽くなき執念を 或いは、女の本能がその雄の本能を貪りたいと希求する。 そうすればきっと、私はもっと私の世界を知れる そして糧と為せる 貴方との今のセッションが より体も心も昂らせ、高みに導かれるよう] (-106) 2022/11/22(Tue) 20:51:13 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[耳の奥も、体の奥も男により濡らされてしまう。 多くの美を知り、女の躰を知る指と舌の動き 味わう体は、極上の快楽を最初に知ってしまう。だが、 自身の最上を求める女にとってはそれこそ、希求するもの 双丘の頂は固く張りつめ芯を持ち 痛みもなく抓まれるものが下腹部をより強く疼かせる 秘芽に吸い付く何か。触れられぬそれに感じるものが女の性を疼かせて止まない 疼きすらも、貪欲に艶めく音となってより奏でる旋律に 深みを与える輪舞曲 内側からかえられていく。無数の舌が、手が。 私を無垢な蕾から甘やかな音を奏でる淫らな艶花へと。] (-107) 2022/11/22(Tue) 20:51:40 |
【人】 奏者 イルムヒルト[与えられる美酒に酔う 与える音に、酔わせる この瞬間は何時か終わりがくるもの 最終節はもうすぐ其処なのが惜しくもあり されど終わりがなければ次はない 今、到る終局へ向かって。女の奏でる音は激しさを増す。*] (178) 2022/11/22(Tue) 20:52:05 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[開花した女は 何も注がれぬ雌蕊が物足りぬと無意識に雄蕊を誘う 躰自体は穢れを知らぬのに 既に女の快楽を、知ってしまったからこその色気で 男の情欲を煽らせる 眼差し、1つで 零れる吐息、1つで ――或いは] (-108) 2022/11/22(Tue) 20:52:23 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[密やかに眼前の男を呼ぶ声、1つで 貴方の手づから育てられ咲いた花は 湛えられた欲を欲しがって、切なげに啼く 音にすら、其れが混じってより周囲の官能を引き上げる 指は最終章を奏でながら、滲む愛欲を隠しもせずに 奏者は芽生えた女を、美へと変えてゆく*] (-110) 2022/11/22(Tue) 20:53:23 |
【人】 奏者 イルムヒルト― 回想:影街の魔女と ― [街の裏側はアンダーグラウンドの名の如く 美を喰いつくさんとする怨念が蠢いている。 それは時に、中途半端の立ち位置の者へと牙を向け そして喰らいつくすのだ そう、私の母のような女も、またその被害者であり。 それはこの街では何処ででも起こりえる 当たり前の日常の。一片。 女は、己の願いを聞き、そして願いの対価を示す>>180 そこで漸く、少女は魔女の対価を知る 本気が見たいという女の提示したものを見て。 少女は嬉しそうに破顔した。] 4年でお願いします。 母を、父の下へおくるのに。 元のままの姿で逢わせてあげられるのならば 私の若さを、貴女に。 ありがとうございます。ブランシュさん。 [ああ、嬉しいと少女は微笑む 自分の持てるもので、 それが寿命であっても、若さであっても。 母が安らげる一助になれるのならと心からの感謝を。] (181) 2022/11/22(Tue) 21:06:51 |
【人】 奏者 イルムヒルト[願いが叶ったのなれば 綺麗な姿となった母の棺は、父の空の棺の横に埋められる それから、時折女の足は影街に向かう アップルパイをもって、優しい恩人に 今日も、逢いに行く*] (182) 2022/11/22(Tue) 21:07:09 |
【秘】 影街の魔女 ブランシュ → 奏者 イルムヒルト「そうそう、それにお代もいただきましょうか。 まあ…今回は普通でいいわよね。」 少女の顎に指を当て、軽く持ち上げてから、唇が触れ合うほどの距離まで顔を近づけ、すう……と息を大きく吸い込めば、何かが彼女の体から抜け出たのが自分でもわかるだろうか。 (-113) 2022/11/22(Tue) 21:46:27 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男が女の官能を花開かせた様に、女の旋律もまた男を昂らせる。 まるで触れられているかの如く、滾った雄蕊が濡れた雌蕊へと導かれていく様に。 その眼差しが その零れる吐息が 己が名を呼ぶその声が ……嗚呼、こんなにも掻き立てるのはいつ以来か。] (-114) 2022/11/22(Tue) 21:49:41 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[そうだ我慢する必要などない。 目の前の美しい女を、その手が奏でる『美』を、喰らい尽くしてしまえ。 煽られた情欲は女の愛欲に誘われる。 剛直の先に熱を感じる。 実際に触れているわけではないのに、熱く濡れた柔らかな感触。 それは女の秘部のその入り口に触れた。] (-115) 2022/11/22(Tue) 21:50:17 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男の指先が女の頬に触れる。 それから耳朶を擽り、髪を掬い、首筋を撫でた。 まるで恋人を愛しむように。 そうして剛直の先端が女の中へと埋まる。 火傷しそうなほどの熱はどちらのものか、それとも混ざり合ったお互いの熱がそうさせるのか。 火照る吐息を一つついて。 男は半ば埋まりつつあった先端を引き抜くと一気に奥まで突き入れる。] (-116) 2022/11/22(Tue) 21:57:46 |
【人】 奏者 イルムヒルト― 回想:影街の魔女と ― ……このような奇跡を頂けるのですから。 当然対価は、払うべきでしょうにね。 [いいんですと首を横に振る。 手渡されたそれを、大事に大事に、受け取って。 懐にしまって、使用方法を聞きつつ頷いた。] はい、ありがとうございます。 ブランシュさん。 [そして対価を支払い―― 少女は改めて、深々と頭を魔女へと下げる。] 本当に、感謝してます。 母さん、よかったね。 [自分と同じ髪色の、今は無残な姿の女を優しく撫でて 少女は再び母を抱え、自分の家へと去っていく。 取引のあと、時折訪れるのは あの日のことを感謝しているから。 貴女にとっては数ある取引でも、 私にとっては、とても嬉しいことだったの。**] (205) 2022/11/22(Tue) 22:26:40 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 影街の魔女 ブランシュ[同じ水1つでも、 砂漠で乾いた者へと与えられるものにとっては それは何よりの甘露であった ――恩を忘れぬ娘は、成長し、己が母の年に近づいても 変わらぬ姿の魔女へと敬愛をもって アップルパイとともにその店を訪れる 大人になった少女は実はちょっとだけ気になってることがある。 今回は普通、とあの日、ブランシュさんは言っていたけれど 普通ではないのはどんな風だったんだろう、って。*] (-120) 2022/11/22(Tue) 22:27:03 |
【人】 奏者 イルムヒルト─ Bar passion ─ [その一刻、一瞬で、変わってゆく 羽化した蝶がそれを広げるように。 花が開いて朝露に濡れながらその色を示すように 私の紡ぐ世界は、その場を魅了し誘う 浸り、惑い、そして溺れてと無言の催促 奪った心に幾重に絡める蜘蛛の糸 それは綺麗なだけではなく、一度知ればその存在を 刻み付けるかのようなものになるのかは きっと今後の私次第でありましょう されど本質は。 美を喰らいて更に花開かせんとするもの。 それを真に理解しているのは今は、眼前の男だけ。] (211) 2022/11/22(Tue) 22:39:55 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[故に、互いの興奮は眼差しと、己が肢体に触れるものが 1つ1つの音との交わりによって教えてくれる 貴方はとても美しい。 だからこそ、この先を魅せてと女は願って ――互いに喰らわんとして 煽り誘い、どの様な口説き文句にも及ばぬ 貴方の視線、1つを。頂戴。 入り口に宛がわれるそれを 女は待ち望み 嗚呼、喰らわれたい そして、喰らいつくしてしまいたい 湧き上がる欲を重ね合わせたい] (-123) 2022/11/22(Tue) 22:40:10 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[女の躰は既に男の熱を求めていた 知らぬ癖に、誰のものでもない、 今この時、己に触れる男だけを、待ち望んで 髪に、首に。触れる指の感触に幸せそうに笑む まるで恋人に甘える女のように。 されどその胎の内は、互いに 何処までも満たされぬ欲に飢えているのがわかる だから、心地よい。 そして埋まったそれが混ざり合う熱を狂奔へと変えて 最後の一音まで確りと、そこにある情念を響かせる 貴方の切っ先をもっと奥へと導かんと 幻の剛直に愛液が溢れ、受け止めきれぬ程濡れる下穿きの所為か 座る女の腿を伝い。] (-124) 2022/11/22(Tue) 22:40:42 |
【人】 奏者 イルムヒルト[―― 旋律を奏でる 終わりの一を、終わりの、二を 閉じぬものには次はなく 故に、それは終幕を迎えんとし ―― 、 ぁ [目を見開く] (213) 2022/11/22(Tue) 22:41:15 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[確かに、埋め込まれた筈なのに ――音が途切れれば、そこにはもう、なにも ああ 飢える 新たな音を。見れたと思った矢先の。 あれをもっと味わいたい、のに] (-125) 2022/11/22(Tue) 22:42:24 |
【人】 奏者 イルムヒルト[万雷の拍手に。陶酔から覚めやらぬまま 呆然としていた娘は気を取り戻し 上気した頬のまま、観客へ一礼をする ああ、どこか名残惜しく感じるのは常のことではあるが 今はただ、次に世界を奏でる時を待ちわびる心が 確かに私の内に芽生えていたのです*] (214) 2022/11/22(Tue) 22:44:46 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a45) 2022/11/22(Tue) 22:50:46 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男の指が女の頬を撫でる。 演奏の最中に女の肌に触れていた感触とまるで同じもの。 その指先が頬に触れ、耳朶を擽り、髪を掬う。] 飢える のだろう?ならば…… 私の元へ来い 。[そして首筋を撫でながら男は囁く。 幻の中で果たされなかった交わりと同じ熱が肌を通して女へと伝わっていく。] (-129) 2022/11/22(Tue) 23:24:11 |
【人】 奏者 イルムヒルト─ Bar passion ─ [熱狂冷めやらぬバーに佇む女は、 足音と声に、我にかえったようにして男を視界に捉え。 この積み上げられた金貨でも足りぬという貴方に、 私は一礼をしたあと、真っ直ぐに黄昏で見つめて] ……次を、望んで宜しいのですか。 なら、私は、もっと奏でたい。 私の音は。もっと高みに昇れる。 [その道の一片を、見せてくれたのはあなた。] (230) 2022/11/22(Tue) 23:51:31 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[頬を、髪を撫でる指は、幻ではない その事に、私の中の女が餓えを訴えてやみません。 ああ、それが。 あなたの指が、舌が、その熱が。 あの続きを求めてしまうのは、はしたなくあるでしょうか。 いいえ、それをはしたないではなく あなたなら。喰らいたい欲すらも 私の糧とするを喜んでくださるでしょう? だから] 私をもとめて下さるのなら。 貴方の元でもっと。私を高めさせて。 [囁きには諾を。欲に濡れた目とともに。 貴方も餓えを感じてくださるでしょうか。 私の美に、対して] (-132) 2022/11/22(Tue) 23:51:50 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン……訊ねるのは、フェスの時間でも宜しいのですか? [貴方のまだ見ぬ美を探し求めるための時間でも。 私に、頂けますかと。強欲に。*] (-134) 2022/11/22(Tue) 23:56:03 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[離れ際、男の指が触れる。 女の唇を指先が名残を惜しむ様になぞる。 それは最後まで触れぬままだった場所。] 時も場所も選ぶ必要はない。 [その渇望、その欲望、決して満たされぬ飢えが求めるままに。*] (-138) 2022/11/23(Wed) 0:06:28 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a51) 2022/11/23(Wed) 0:07:03 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a52) 2022/11/23(Wed) 0:08:55 |
【人】 奏者 イルムヒルト─ Bar passion ─ [女は、待っている。の一言を残して去り行く男を見つめる 腕の中に持っている、使い古したリュートは普段よりも重く そして一等腕に馴染むような心地を覚え。 その男の背がバーの扉を開き、外へと消えるまで 見送って、いた**] (245) 2022/11/23(Wed) 7:09:56 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[決して満たされぬ欲は、自覚してよりこの身を苛む 其れすら心地よく感じるのは、貴方もそうなのであろうか 男が去ってから。 戯れのように、いえ、惜しむように指でなぞられた 己の唇に、己の指で、触れる。 ―――自分のものより大きく、太く、熱く。 演奏中触れられた熱、そのものの。] ……ああ、 [疼いて、止まぬ。とばかりに零れた吐息は甘やかなもので 己が内に芽生えた”雌”のものであることは、自覚していた*] (-143) 2022/11/23(Wed) 7:10:35 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a56) 2022/11/23(Wed) 7:12:22 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[嗚呼、……疼く。 充足と渇望を繰り返していくこの感覚。 『美』が官能を呼ぶのか、官能が『美』を生み出すのか。 その両方か。 未だ目に焼きついた女の姿に。 未だ耳の奥に残る旋律に。 イルムヒルト…… さあ、早く、私の元へ。 待ち切れぬと、 目覚めた”雄”がその脈動を強めていく。] (-148) 2022/11/23(Wed) 10:12:41 |
【人】 奏者 イルムヒルト[「passione」での演奏を終え、 一先ず報酬の金貨はマスターへと預けて。 女はリュートと魚の絵を抱え、 中央広場の端の店より中央へと足を、進めていた。 金貨をマスターへ預けたのは至極簡単な事。 若い女が大金を所持していれば、 直ぐにならず者に目をつけられる。 与えられた名刺はあるものの、それを悪戯に見せるというのは 己の「美」を追求すること以外に使うということ。 それは女の矜持に反していた。故の判断であった。] ……。 中央は何やら騒がしい。 どうやら、何か演目>>203があったのだろう。 其方から流れてくる人らは皆一様に楽しそうな顔をしている。 其れを見遣る女の顔は優れない。 先の演奏の余韻に浸りながらも同時。乾く様な飢えを覚え。 それを消化するのには今暫くの時が必要なためであった。 花壇の煉瓦に腰を下ろし、暫し休息をと目を閉じて。 未だ燻るものを抑えるように。*] (293) 2022/11/23(Wed) 19:05:42 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a67) 2022/11/23(Wed) 19:14:02 |
【人】 奏者 イルムヒルト― 中央広場で>>294 ― ……貴方は、何時も。 いつの間にか傍にいらっしゃるの、ですね。 [隣からの声にフードを被った顔を上げ、声の主を見る。 彼はあの日にバーにて歌を披露した時と変わらず。 ただ、彼という存在そのものが其処に、在った。 弾いてみれば良い、と彼は言う。 あの日披露した歌ではなく、拙くもどこか楽しそうなステップを踏んで 同時に、派手にしりもちをつきながらも その姿は楽しそうに、女には映る。 彼女ほど――リリーの、ことだろうと女は思う。 軽やかなそれはどこか、彼女のステップに似ていた。] それでも、とても楽しそうに踊っているわ。 自分の持てるものでは、ないのに。 ああでも、とてもそれは良い美しさ。 ――迷い、と、いうのかしら。 飢えてしまうの、加速して、止まなくて。 でも、貴方の魅せるものを見たら。また、 奏でてしまいたく。なる。 [その刺激をも取り込んでしまいたいとばかりに。と 女は黄昏を彼へと向けて――] (303) 2022/11/23(Wed) 19:44:33 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a69) 2022/11/23(Wed) 20:21:22 |
【人】 奏者 イルムヒルト― 中央広場で、怪人と>>314>>315 ― [飢えて、うえて。そのまま情動に任せて狂おしい程に 掻き鳴らしてしまいたい衝動を孕みながら、 平静のように曲目を受け付ける、というた女の内面も この怪人は見通していたのであろうか。 ――願われた曲は、まるで未だ殻で眠っている雛の頃 星の娘と語らった時のような歌。 或いは。語らいの中でこの怪人のことを話題に出した時の 2人だけのテーブルでの内緒話の、ような。] ――……。 [ぽろん、と リュートが掻き鳴らす弦は。 官能的で、華さえあるようなものではなく。 その時は凪いで、されど深く、広く。 もうすぐ夜になるこの世界を遍く降り注ぐ星の光を 映したように、柔らかな音。 ―――星へと捧げる歌 星を見る人々への、歌。 貴方は何処までも、軽やかに歌っている。] (319) 2022/11/23(Wed) 21:18:56 |
【人】 奏者 イルムヒルト[悪かった顔色は、少しだけ赤みが戻り 狂おしい程の情動は少しだけ鳴りを潜めて 音に混ざっていた僅かな艶も、どこか母が子を慈しむような 静かであれど家路を思い描くようなものへ変わる。 これもまた、私が触れる。貴方の”美”なのでしょうか。 ただ、燃え上がらせるのではない、 眠らせ穏やかにさせるもの。] (320) 2022/11/23(Wed) 21:19:17 |
【人】 奏者 イルムヒルト……あなたは。 ――――まるで、鏡なのですね。 [今のように正反対を映し唄うときもあれば あの日のバーのように、どこまでも人々を魅了するものも。 呟きとともに、女は弦を爪弾く。 強くではなく、弱く、優しく。*] (321) 2022/11/23(Wed) 21:20:34 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[でも、どれだけ表面が凪いでも 一度植え付けられた情動が費えることはない。 逆に鎮められれば鎮められるほど 躰の奥底はそれを渇望してやまない。 ああ、こんな私を 同じような衝動を飼いならすあなたは。 どの様に見るのでしょう。 其れすらも、知りたくて、取り込み喰らいたくて止まない。*] (-163) 2022/11/23(Wed) 21:22:07 |
【人】 奏者 イルムヒルト― 中央広場にて ― [その曲が弾き終わるのはきっと、 貴方が唄い終わるまで その情動が一旦静まっても。貴方の伸びやかな歌声を もっと彩らせたかったからともいう。 貴方の歌声は、人の心に響く。 その歌に込めたものへの捉え方は多分、 受け取った1人1人で違うのでしょう。 鏡のように、天の星のように 貴方の歌は、まるで導きの光のようだわ。 最後の一節を弾き終わる。 その瞬間は、何時も名残惜しい。] (324) 2022/11/23(Wed) 22:10:06 |
【人】 奏者 イルムヒルト― そして演奏は幕を閉じ ― [夜の帳は、空に散らばる星を美しく輝かせ それを見上げる男の隣で、女はただ、そうですか。と紡ぐ。 その時間を、話しかけることで失わせるのは 何だか勿体なく、感じたのだ。 貴方は、その自然な姿が美しい。 囁きはきっと、彼が自然の美を堪能し、満足した後か。 それから会話になるのか或いは 返答はあっても、なくても。 女はただ――微笑んでいる*] (325) 2022/11/23(Wed) 22:10:25 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 「怪人」 ファントム 貴方の歌はいつも、誰かの心を温めるのですね。 でも、聞いてみたいと思うものが、1つ。 ……あなたは。もし私が あなたが一番好きな歌をうたってくれ、と願ったら 歌ってくださいますか? [鏡のようではなく。誰かに伝えるものではなく 貴方自身のための。歌を。と願ったら。*] (-164) 2022/11/23(Wed) 22:11:23 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 「怪人」 ファントム ―― ふふ。 ええ、勿論、そうしましょう。 貴方が唄っても良いと思う音色が聞こえたならば 私の所にいらっしゃって? その時は 貴方の為だけに、奏でましょう。 (-167) 2022/11/23(Wed) 22:37:26 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a78) 2022/11/23(Wed) 22:39:24 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[滾る血が“雄”を呼び起こしたまま眠ることを知らない。 あの美しい肢体と魂よ。 情欲を呼び起こされた無垢な肌に、さらなる情欲と官能をを刻みつけ、女の『美』と『熱』を取り込み喰らう。 渇きも飢えも今はただ女を欲して止まない。 情動を抑える術などない。 鎮めて鎮まるようなものではないのだ。 飼い慣らすためにすることは一つ。 獣を解き放ち、本能と欲望の赴くままに味わい尽くすまでのこと。 そうして、その『美』を我が手で磨き輝かせよう。*] (-176) 2022/11/24(Thu) 0:17:13 |
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