【人】 旅のヴァイオリン弾き ニコロ ・・・小さな楽器工房・・・ [ ニコロが扉をあけると >>210 こんにちは。 今日はどのようなご要件で? と美しい女性の声が聞こえた。 暖色の明かりに照らされるヴァイオリン・コントラバス ・チェロ その中で浮いたように カウンターの奥にいる女性だけが目立って見えた。 (278) 2020/09/23(Wed) 21:10:13 |
【人】 旅のヴァイオリン弾き ニコロカフェの女性から聞いたのは 弦楽器の調整の上手な初老の男性だと聞いていたのだが… [ 少し戸惑いつつも ] ああ、すみません 忙しい中、申し訳ないのですが ヴァイオリンの調整をお願いしたく… [ ニコロは傷の多くつくヴァイオリンケースをカウンターに置 くと中から古いヴァイオリンを手に取った ] 夜に急遽、酒場で弾かせてもらうことが できることになったんです 私もある程度、調整は出来るのですが… (279) 2020/09/23(Wed) 21:12:19 |
【人】 旅のヴァイオリン弾き ニコロこの街はとても賑やかで楽しげで そして、本物の音に溢れている 私も本物の音を響かせたい なんて思ってしまったんだ やはり、それには私程度の調整では… この子と本当の素晴らしい音を奏でたいんだ [ そう言いながら、愛しそうに その細く長い指でヴァイオリンを撫でた そのヴァイオリンは見る人がみると とても素晴らしいものだとわかるのだと 彼にこのヴァイオリンを渡してくれた 初老の男性は言った 希少な木材 希少な油 希少な毛 素晴らしい楽器職人 そして、多くの素晴らしい演奏者と 多くの音を奏でてきた これ程のものは二度と作り出せない そう自信満々に言っていた老人は なぜか、それをニコロに渡した] (280) 2020/09/23(Wed) 21:14:02 |
【人】 旅のヴァイオリン弾き ニコロ[ あの時のニコロは 孤児院を飛び出し 何も持たぬままに道を歩いていた そんな少年に老人はヴァイオリンを 弾くための基礎を教え 稼ぎ方を教え そして、ヴァイオリンを渡し 「 ああ、またいつか出会えるだろう それまでに素晴らしい出会いを たくさんしなさい 」 そう言って消えてしまった その思い出のつまったヴァイオリンを 彼女に手渡しながら ] 急だが頼めないでしょうか? この工房のあっちこっちから聞こえるんです ここならこの子を最高の状態にしてもらえるよと と言った* (281) 2020/09/23(Wed) 21:16:50 |
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