【独】 旅のヴァイオリン弾き ニコロ/* これは一番最初に考えていた彼の物語 けれど、カブっていたので別の物語を作ったので 地上の彼とは関係ないもう一人のニコロの物語 戦争孤児であった彼は街の教会で育てられた 教会では、神に捧げる賛美歌を孤児院にいる子供たちに歌わせ神に捧げていた 小さな教会の聖歌隊は その美しい”子供たちの”歌声は 小さな町だけにとどまることはなく 王都の貴族たちからも有名であった (-115) 2020/09/26(Sat) 9:06:10 |
【独】 旅のヴァイオリン弾き ニコロその聖歌隊の中でもニコロはその美しい容姿と美しいソプラノで天使のようだと一番有名だった ニコロは、自分を育ててくれる教会の神父たちに感謝していた その為、誰よりも音を間違えないように、神への喜び、教会への感謝が伝わるように練習し大切に歌っていた 教会の大人たちは貴族からの覚えめでたいニコロにとりわけ優しくした 彼は、神に感謝した しかし、成長していくと同時に その美しい声が失われることは 明白で その美しい容姿とその美しい声を残すために 成長を止める禁制の薬を盛られそうになった (-116) 2020/09/26(Sat) 9:06:39 |
【独】 旅のヴァイオリン弾き ニコロそれまで、みんなが自分が歌えば優しく褒めて笑っていてくれた しかし、声変わりの前兆が訪れたと同時に自分が歌うたびに大人たちは苦々しい顔で見るようになってきた そして、今までいた人は少しづつ離れていった 少年だった彼は完全に孤立した そして、自然と教会から姿を消した そして現在は (-117) 2020/09/26(Sat) 9:07:06 |
【独】 旅のヴァイオリン弾き ニコロ美青年に成長した 貴族にも覚えめでたいほど有名な 旅の音楽家になった 女性から人気の美しい容姿 そして、彼の指とヴァイオリンから紡がれる音楽はとても美しかった 何より、彼はとても優しかった その低い声から紡がれる甘い言葉はその容姿に惹かれた女性も その美しい音に惹かれた男性も 次々に堕としていった… しかし、彼は依頼されても絶対に演奏しない曲がある それは・・・賛美歌だ 彼は知っているのだ 神は讃えても願っても求めても 救いを与えてはくれないことを だから、彼はその音と容姿で人を次々と 堕としていく それは、神への反抗心か それとも過去への自分への… * (-118) 2020/09/26(Sat) 9:09:45 |
【人】 旅のヴァイオリン弾き ニコロ・・・花屋・・・ [ ニコロは扉を開けると >>158 「いらっしゃいませ」 と美しい声が聞こえた。落ち着いた優しいこえだ。 この素晴らしい日にオススメの花を もらえないかな? なんて、唐突に言ってしまった。 普通、初見の客がこんなことを言ったら引くだろう ニコロは少し後悔した しかし、何故だかこの女性なら自分の難しいこの要望でも 応えてくれるのではないかと、ふとそう思ってしまったのだ。 「はい、では少しだけお待ちいただいても?」 彼女は少しぎこちなく動いたが、それでも ニコロの難しい要望に答えようとしてくれた。 ニコロは女性から案内されたソファに腰をかけた。 彼女が真剣に花に向かい合う姿を眺めながら 彼女の選ぶ花を楽しみに待つことにした。 (228) 2020/09/26(Sat) 18:47:30 |
【人】 旅のヴァイオリン弾き ニコロ今日は酒場で大切な演奏をする日。 酒場に花は似合わないかもしれない。 が、ニコロのひとつのルーティーンとして その街の花を横におき。落ち着いた気持ちで弾くのだ。 この街は、この花屋の彼女はどんな街の姿を 見せてくれるのだろうか そう思いながらゆっくりと待つことにした。 ]* (229) 2020/09/26(Sat) 18:47:37 |
【人】 旅のヴァイオリン弾き ニコロとある酒場にて [ 酒場にニコロが入る前、コンペ会場から聞こえるだろう素晴らし い曲と拍手の音。 ニコロはその音を少し名残惜しい気持ちを抱えながら 酒場の中に入っていった メインストリートの中にあるだけあり、酒場は他の 場所に比べ大きく、そして賑やかだった グラスのぶつかり合う音 人々の笑い声と僅かなすすり泣くような声 ニコロはその音を楽しげに聴きながら 酒場の主人のもとに歩み寄り挨拶をした 「好きなようにそこの舞台で弾けばいい みんなそうしてきた」 主人はそれだけを言うと仕事に戻った ニコロは舞台に上がり、自分の横に花を飾るだろう ヴァイオリンケースから丁寧に調律調整された ヴァイオリンを取り出すと肩においた まだ、酒場の客たちは思い思いに過ごしている 舞台上のニコロに気づいていないのだ ] (264) 2020/09/26(Sat) 22:34:52 |
【人】 旅のヴァイオリン弾き ニコロ[ ニコロはこの三日間の思い出を振り返る 素敵なカフ 素敵な楽器工房 素敵な花屋 どれもキラキラと輝いていて ニコロはその細い指から軽快な音楽を奏で始めた それは、楽しげで跳ねるような曲調 思い出すのはメインストリート 街の賑やかな光景 自分の過去みた世界とは真逆で素敵な街 酒場の客たちはニコロが曲を弾き始めてすぐ 驚いたように舞台を見て そして、その楽しくなるような曲に知らないはずなのに 手を叩いていた ニコロもその手拍子を聞き、より楽しげにヴァイオリン を響かせた 曲が終わると酒場の客たちは拍手と指笛を鳴らし 「いいぞあんちゃん」「もう一曲くれや」 と囃し立てた (265) 2020/09/26(Sat) 22:44:53 |
【人】 旅のヴァイオリン弾き ニコロ ニコロは笑顔で次の曲を弾き始めた ゆったりとした曲 酒場には似合わないのではないかと思うような 繊細な音が響く ニコロは落ち着いた雰囲気の工房を思い出し 華やかな匂いのする花屋を思い浮かべながら 一曲を弾いた 客たちはさっきまでとは違い その繊細な曲に聞き入っていた ニコロは最後の曲を弾くことにした それは、この街で聞こえたんだ歌声や コンペ会場から漏れ聞こえたこの国にはない新しい 楽器を使った音楽 そして、きっとその人たちの周りで起きた 事件と奇跡 それに対してどうか幸せになりますようにと 願いをかけた曲 酒場の客たちはこの曲を聞いた時に 「家に帰りたくなった」「母ちゃんにあいたくなった」 「ちゃんと生きなきゃ」 と考えるようになったとか ニコロは演奏が終わると静かに舞台を降りた。 客たちは投げ銭をしようとしていたが ニコロが入れ物を指定しなかったために直接渡そう (266) 2020/09/26(Sat) 22:50:11 |
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