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【秘】 左方舞 五十鈴 → 右方舞 戸隠「”右”君、ちょっとアタシに手貸しゃしないかい? なあに、難しいことはない、踊るだけだよ。 ”右”君踊るの好きでしょ?」 ヒャル、ラ、ロ 「……神狼をおびき寄せて、 殺す。 やっこさんが出てくるまで一緒に踊って欲しい。 ”右”君がどこの誰だろうと、あたしゃ気にしないよ」 何代も何代も、待った時が近づく。 あなたに神狼の血が流れているなら、それはあなたにもできるだろうか。 あなたはそれを願うだろうか。 五十鈴は迷いなく、腰の刀を抜いた。 (-11) 2021/07/28(Wed) 20:02:29 |
【秘】 右方舞 戸隠 → 左方舞 五十鈴なにもかもが、理解の外だった。 島の人々の様子も、印を刻まれた者たちも。 祠でただ舞い続けてきた男には、 なにもかもが理解できなかった。 けれど。 「殺すだの、なんだの。 神狼だの、なんだの。 なにもかも、関係なくありゃあしねえやな」 あなたの言葉に、は、と息。 笑いながら、ばさりと顔布をかぶる。 ▽ (-26) 2021/07/29(Thu) 12:19:08 |
【秘】 右方舞 戸隠 → 左方舞 五十鈴▽ 「俺は、踊りに来たんだよ。 だから、踊りゃあいいんだろ? ──それ以外は、勝手にやんな」 ば、と手が空を割く。 ざ、と足が地を描く。 ゆるゆると動き出す、奉納と祈りの舞。 否、そこに敬意などない。 ただ、傲慢なる人の舞。 踊り以外、なにも見据えてなどいない。 「お前の踊りも見せてみろよ、なあ。 ……それ以外、なにか意味があるのかよぉ」 (-27) 2021/07/29(Thu) 12:22:10 |
戸隠は、舞を踊った。奉納の意などそこにはなく、ただ、己のために舞った。 (a2) 2021/07/29(Thu) 12:23:32 |
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