
![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウス[最初から、分かたれる路だったのだろう。 この国を護る、その志は確かに同じだったはずなのに。 魔導の才により隆盛した家に生まれた己にとって、 血は呪いであり、呪縛でもあった。] (7) 2026/09/14(Mon) 16:36:24 |
![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウス[信じられるものはとうに喪われた。 それでも国のため、家のためにと嘯いて。 旧き妄執に憑りつかれた血脈の鎖が、 我が両腕を縛り付けている。] (8) 2026/09/14(Mon) 16:37:09 |
![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウス[旧式派の長老どもは未だに過去の栄光にしがみつき、 新式派は新式派で旧弊を一蹴しようと過激さを増している。 内側から崩壊していくこの国の醜い足踏みを 特等席で見せつけられている気分だった。] (9) 2026/09/14(Mon) 16:37:38 |
![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウス[かつての知己の姿を思う。 今はもう、立場も信条も違えてしまったお前。 最後に交わした言葉はもう、思い出せなかった。]* (10) 2026/09/14(Mon) 16:38:08 |
![]() | 【人】 ダイゴ[ 男はグラスを傾けた。 最近開発された兵器について、 軍の上層部はいやにご機嫌だった。 魔導ばかりでは今どき遅れている。 誰しもが使える武器を量産すべきだ。 上層部が掲げた理想を、しかし賛同する者は 思ったよりも多かった。 それは己とて同じであった。 ────純粋に、才さえあれば良かっただろうが。 ] (11) 2026/09/14(Mon) 17:44:34 |
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![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウス[演習を終え、執務室へと戻る。 旧式派の長老たちとの会食の予定は、新兵を憩う名目で流した。 貴重な魔導の才を持った者たちこそもてなされるべきで あるといえば、さすがに長老どもも黙らざるを得ない。 「誰もが使える武器を。」 上層部の新式派が新たな武器を開発した話が、 彼らを焦らせている。 また、それに賛同する仕官の多さにも。] (13) 2026/09/14(Mon) 19:49:34 |
![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウス[懇親会の開始時間はとうに過ぎていた。 椅子から立ち上がり、兜を外す。 眉間に寄った皺は戻らない。 軍部からほど近い酒場は、すでに賑わっていただろうか。]* (14) 2026/09/14(Mon) 19:50:01 |
![]() | 【人】 ダイゴ[ 酒場は怒号や下品な笑いに溢れていた。 自分のような軍人が紛れているなんて 誰も思わないような場所。だからいい。 新しい酒を注文した。 何が入っているか分からないその酒も、 慣れてしまえば親しんだものだった。 何故こんなところに居るのかと言われれば、 それは落ち着くからだと当然にように答えるだろう。 育ちが良いわけでもない。 息を吐いた。酒の匂いがした。]* (15) 2026/09/14(Mon) 20:10:21 |
![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウス[新兵たちの緊張をほぐすための懇親会という、 ある種の義務的な儀式をやり過ごした。 夜気は冷たく、喉を締め付ける。 魔導新兵たちの間でも新型武器は話題になっていた。 それに色めき立つ空気の残響が、 頭の片隅にこびりついて離れない。 立場上、諫めるに留めたが、内部も新式派を 支持する流れになりつつあるのは明らかだ。 あてどなく歩いた足が向かったのは、 大通りから外れた一角にある酒場だった。]* (16) 2026/09/14(Mon) 20:59:29 |
![]() | 【人】 ダイゴ[ ふと思いを馳せるのは同僚たちのこと。 彼らは一様に、才能というものがあった。 しかし旧式派の観点からすれば、 才能がない者たちだった。 思えば、それもきっかけの一つだったのだろう。 そこで思い出すのはやはり袂を分かった友人だった。 ] ……もう、一杯。 [ 酔いが回り始めていた。 ]* (17) 2026/09/14(Mon) 22:22:21 |
![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウス[お前なら、今のこの軍の空気をどう評するだろうか。 才ある者たちを切り捨ててきた旧式派の凋落、 新しい時代の足音に何を思い、そして旧式派に 囚われたままの今の自分を蔑むのだろうか。 あてどなくさまよった果てにたどり着いた、 澱みのような酒場から漏れる酒と煙草の匂い。 軍服で踏み込むには似つかわしくない空気が 漂っていたが、気にすることなく扉を開いた。]* (18) 2026/09/14(Mon) 23:10:34 |
![]() | 【人】 ダイゴ[ どう評価するか。 そう言われてもきっと、苦笑を返すだけだった。 それが、やってきた結果だろうと。 蔑もうとは思わない。 けれど、そこから抜け出さなければきっと、 いつかは衰退していくだろうと思っていた。 悪いことじゃない。ただ、時代が変わるだけだ。 そう、勝手に思っているだけ。 ] (19) 2026/09/14(Mon) 23:56:15 |
![]() | 【人】 ダイゴ[ 煙草に火をつけて、息を吐く。 慣れ親しんだ味。安っぽい、混ぜ物の味。 流石に軍にいるときにこんなものは吸えなかった。 ──ふと、視線が流れた。 どうということはない。扉が開いたから。 しかし、それだけで終わらなかったのは それをした男が見知った顔だったからだろう。 何故、ここに。 問い掛けてはみたかった、が。 決別した時間が、邪魔をした。 開いた口は何の音も発しないまま閉じる。 ] (20) 2026/09/14(Mon) 23:59:08 |
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![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウス[……お前が誰かを蔑むような男ではない。 そのことは己が一番よく知っている。 だからこそ蔑まれてしまったほうが楽だった。 己の進む路すら見失っている愚かな己を、 打ちのめして欲しかった。] (22) 2026/09/15(Tue) 7:41:49 |
![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウス[安っぽい煙草の匂いと、澱んだ空気が鼻腔を打つ。 じろじろと値踏みする荒くれ者たちの視線を 無視しながら店の奥へと向かう。 そのうち見渡す視線で、見知った顔を認める。 認めてしまう。 軍服を脱いだとて見間違いようのない、お前の姿。 彼がこちらに向けたわずかな視線はすぐに逸らされ、 酒を呷るのを見て言葉を飲み込んだ。 ……避けられているか、 あるいは、話す言葉もないと思われたか。 心臓の奥が冷たく重く鈍る。 それでも背を向けることはせず、軋む床を 踏み鳴らしながら男の近くへと歩み寄る。 口に出来たのは、たった一言。] (23) 2026/09/15(Tue) 7:43:27 |
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![]() | 【人】 ダイゴ[ 視線は逸らした。 しかし、姿は認められていたようだった。 こちらへ近付く気配には気付いてた。 気付かぬはずがなかった。 声を掛けられて、一瞬止まる。 何を発せられるのだろうと思った。 何を、言われるのだろうと思った。 けれどお前は、名前をただ、一言だけ。 ] (25) 2026/09/15(Tue) 9:27:09 |
![]() | 【人】 ダイゴ久しぶりだな、クラウス。 ……息災か? [ 口から出た言葉に笑ってしまいそうになる。 息災か?だなんて。何を。 彼の周り、というか旧式派の話など いいだけ集まってくるというのに。 ]* (26) 2026/09/15(Tue) 9:29:50 |
![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウス……そういうお前こそ、 [息災だったのか。 鼓膜を揺らすのは、聴き慣れた彼の声のまま。 穏やかに紡がれる挨拶に、喉を詰まらせながら尋ね返す。 いま何をしているのか、どこに居を構えているのか。 尋ねたいことはあったけれど、何一つ言葉にはならない。 目を伏せながら彼の隣の席へと腰を下ろした。]* (27) 2026/09/15(Tue) 12:46:32 |
![]() | 【人】 ダイゴ俺は見ての通りだ。 少し酔ってはいるが、な。 [ 安酒は酔いも回りやすいとグラスを傾け笑う。 友人だった。しかし、今も友人でいていいか。 それが、俺には分からなかった。 酒でもなければ何も言葉にできず詰まっていた。 多分、彼もそうなんだろう。と勝手に推測した。 座る彼に、お前も飲めよと手を上げて店員を呼ぶ。 己の酒も共に注文して。 そして気付いたように何か食べるか?と尋ねた。 ]* (28) 2026/09/15(Tue) 18:47:35 |
![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウス見ての通り、か。 [軽口を叩きながらグラスを傾けるさまは、 心身に問題があるようではなかった。 友人だった。今もそうであるのかは、 己には図りかねた。 お前の胸中など知りようもない。 ただ、迷いがあることだけは感じ取れて、 小さく息を吐いた。 隣に座れば、勝手知ったるように注文を済ませる。 ここにはそれなりに通っているのだろうか。 そんなことを考えながら、視線を上げる。] いや、食事はすませてきた。 ……お前こそ、酒だけを腹に入れるのはやめろ。* (29) 2026/09/15(Tue) 19:42:26 |
![]() | 【人】 ダイゴそうか。食べたならいい。 ……嗚呼、余り腹が減ってなくてな。 いや、つまみくらいは食ってるが。 酔いが回りやすいのは、酒のせいだ。 [ よく通っているのかと言われれば頷く。 勿論、部下たちには言っていないが。 どうにも彼らは自分を良く見すぎるきらいがある。 中身など、所詮こんなものだというのに。 しかし忠告を受け入れようと思ったのは 多分、お前に言われたからだろう。 まだ友人だった頃の記憶。 お前はその時も、俺をそう注意をしたか。]* (30) 2026/09/15(Tue) 19:56:14 |
![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウス[注文してほどなく配膳されてきた酒を一口煽り、 混ぜ物入りの粗悪な味に眉を顰めた。成程。 通い慣れてすっかり味には馴染んでいるのだろう。 平気な顔をしてグラスを傾ける姿に、また息を吐いた。] お前は昔からそうだ。 酒ばかり腹に入れて、つまみの量も少ない。 せめてもう少し水を飲め。 [いつの頃だったかも似たような忠告をした記憶がある。 今になってまた同じような話をすることになるとは、 あの頃は思ってもいなかったろうが。]* (31) 2026/09/15(Tue) 20:51:14 |
![]() | 【人】 ダイゴそうはいってもな。 つまみを食べたら、酒が入らないだろう? [ 勿論冗談の類であるが。 これも、昔に言って怒られたか。 ……共にいると、思い出すのは昔のことばかりだ。 混ぜ物ばかりの酒も、美味く思えてくる。 不思議な感覚だった。 ]* (32) 2026/09/15(Tue) 21:50:06 |
![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウス相変わらず、変な理屈を捏ねるな。 [酒の量を減らせばいいだけだ、と続けて。 これも確かいつだか彼に対して口にした言葉だ。 どうしたって思い出ばかりが頭を過って、 いまのことは何も思い浮かばない。 なのに、お前がいるだけでどうしたって 満ち足りてくる気がしてしまうのは、何故なんだろう。]* (33) 2026/09/15(Tue) 22:27:33 |
![]() | 【人】 ダイゴ……変な理屈でも、通れば正論だろ。 ま、お前の前じゃ通りそうにもないが。 [ 軽く肩を竦め、大人しく頼んだつまみに手を伸ばす。 酒の量を減らせばいい。正しく正論だ。 けれど、酒を飲むことでしか越えられない夜もある。 いつだって、そう。 お前と過ごした日々を思い返すと、量は増える。 その理由は、考えたいとも思わなかったが。 ――――自覚は、あったから。 ]* (34) 2026/09/15(Tue) 22:37:14 |
![]() | 【人】 飛竜騎士 クラウスそうだな。 俺はそんな理屈は通さない。 [肩を竦め、つまみに手を伸ばす様子に頬を緩める。 酒に頼らなければ夜を越せない類の者もいることは 知っている。お前がそういう類の人間であることも。 けれど、身体を痛めつけるように酒量を増やすことは 看過できなかった。 手にしたグラスには、酒がまだ半分以上残っている。 ちびりちびりそれを煽りながら、ただお前の顔を見ていた。]* (35) 2026/09/15(Tue) 22:58:21 |
地上枠は定員に達しています。
見学枠は定員に達しています。