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人狼物語 三日月国


227 【身内RP】une jeune sorcière【R18】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

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視点:


月が姿を変え、新たな一日が始まった。村人は集まり、互いの姿を確認する。
サアヤが無残な姿で発見された。

伝承は真実だった。異形の刃を持つ魔物“人狼”は、確かに存在するのだ。

もはや村人たちに猶予は無い。早く人狼を見つけ出し、処刑しなければ。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ない……。

楽観
人狼なんているわけないじゃん。みんな大げさだなあ。
誰かが死んでしまったのも部外者の仕業だよ。人狼なんているわけない。

だから処刑だなんて、そんな物騒なことはやめようよ。

現在の生存者は、チアキ、リッコ、ベアトリス、ユスターシュ、クロの5名

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

俺には記憶がない。

気が付いた時、目の前に揺らめく焔があった。

焔は女の吐息にかき消される。

彼女は誰だーー俺は、誰だ。

 『やっぱり思い出せないのね。 余計な記憶を消しても貴方は、
 一番大切な頃の記憶を
 忘れてしまった。

 ーーでも、イーリスの力を
 借りればきっと、
 思い出してくれるわよね?

 貴方の姉の事を。』

何を話しているのだろう。
忘れている?何を?

 『いいわ、協力して頂戴、
 ユスターシュ。

 あなたは精霊の力が使えるはず。
 その力を使い、邪魔してくる
 ミュジークの奴らを蹴散らしながら、
 私と一緒に異世界にある
 イーリスを探すのよ。』
(0) 2023/10/15(Sun) 23:58:22

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

……イーリス。七色の宝石。
すべての願いを叶えるという。

そうだ、イーリスを手に入れて俺はーー。

 「良いだろう、協力しよう。」

この時初めて、俺は精霊を召喚した。しかしその感覚は酷く懐かしいもので、まるで故郷に帰ったかのようで。

ーー俺は誰なのか。
いや、そんな事はどうでもいい。

ユスターシュ・アリマオーネ。
水の精霊を使役する魔騎士。

それ以外などきっと、思い出す必要はない。

ただイーリスを手にする事だけ考えたらいい。
そう、大事なことは、きっと。
**
(1) 2023/10/15(Sun) 23:59:11

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ


ベアトリスの心中など知ることはない。
だからこそボクは反撃に出た。
ソファに倒れ込むベアトリス。
それを尻目に美術室から飛び出して行こうとする。
両手を戒められていても、下半身が晒されていても、ボクが走ることに問題はない。
問題はないのだけれど──。
 
 
「…っ。」
 
 
それでも一瞬ためらったのは羞恥から。
廊下の外、少し離れた場所でも人の気配を察知してしまったから。
こんな時、自分の索敵能力の高さを恨む。
けど今しか逃げるチャンスはない。
だから廊下に飛び出した。
そのまま階段のほうに走る。
けど、角を曲がる直前。
ボクは自分に変身魔法をかける。
そうしたら制服を着ることができたから。
でも、その変身後の姿をもしかしたらベアトリスに確認されてしまったかもしれないけど──。*
 
(2) 2023/10/16(Mon) 6:26:38

【人】 純真アンサンブル リッコ

 
「…あ。先生。」
 
 
>>1:62校舎に入ると姫様の担任教諭がそこに居た。
教員ならばこの時間にここに居ても不思議はない。
不思議はないのだが、緊張に体をこわばらせてしまったのは仕方がないだろう。
不思議はなくとも、敵の可能性が拭えないからだ。
だから、最低限の礼儀として頭を下げながら。
 
 
「先生、人を見かけませんでしたか?
 さっき屋上から誰か…。
 それに、後輩と連絡が取れないんです。
 何かあったかと、心配で。」
 
 
そんな風に尋ねながら、自分のスマホを握りしめる。
──それにしても教員とは言え姫様と近しくなった人物。あまり好ましい男性ではない。
 
(3) 2023/10/16(Mon) 6:27:19

【人】 純真アンサンブル リッコ

 
「先生のクラスの姫宮さんとも
 バンドを組ませてもらってる
 橋本彩綾さんなんですが…?」
 
 
そこまで口にして。
遠くで微かな音が聞こえたのを耳にした。
それは誰かの走る軽い音。
それが段々と近くなってきて…???
 
 
「さ、サアヤ!?」
 
 
探していたその人がなぜか縛られながら走ってきたのに目を丸くする。
どうしたの? と声をかけつつ、教師に軽く頭を下げてから慌てて駆け寄り、縛を解いたのだった。*
 
(4) 2023/10/16(Mon) 6:27:37

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ

 
「リッコ先輩〜!!!
 絡まっちゃったー!!!」
 
 
ふええええ、と泣きつく、そんなフリ。
ちゃんと先輩としてリッコを呼ぶのは学校だから。教師の前だから。
そのまま特に問題なければ、その日はそのまま帰宅させて欲しいと願う。
 
情報の共有は、その後だ。**
 
(5) 2023/10/16(Mon) 6:28:04

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
「さあ…、何か事情があるのでしょうね。」
 
 
流石に、なんでここで戦っていたのかなんて答えられません。
>>1:@5だから、問いかけにはそんな風に誤魔化すしかありませんでした。
怪我がないのなら良かったと胸を撫で下ろします。
 
 
「先輩の名前は岸咲先輩にお伺いしました。
 岸咲先輩は校舎内を確認してくる、と。
 帰る時は岸咲先輩も一緒ですので大丈夫です。

 …それとも、女子二人では心許無いですか?」
 
 
私はリッコが強いことをもちろん知っていますが、首を傾げて尋ねます。
正直、リッコがこのあいだしてきた告白めいたこと──いえ、あれは告白と認めましょう。それがあって、二人きりで帰るのは何となく気まずかったからです。
 
(6) 2023/10/16(Mon) 6:38:58

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
「私の家の方が近いですから、
 その後岸咲先輩も送ってくださるなら
 有難いのですけれど…?」
 
 
そんなお願い事を、滝沢先輩はどう受け取ったでしょうね?
その後玄関に向かったなら、サアヤの無事?な姿に驚いたりホッとしたり、その場にいた先生に戸惑ったり、そのまま帰れそうなら滝沢先輩も一緒に帰ってもらいたいと思っていることをサアヤとリッコに伝えたりするのでしょう。
 
そのまま無事に帰れたら、ですが。**
 
(7) 2023/10/16(Mon) 6:39:14

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

その跳躍力に目を見張る暇はなかった。
彼女の一撃を受けたからだ。

ソファーに顔を埋めた隙、追撃が来たら完全に昏倒させられていたろう。

しかし少女は縛られているからか、下半身丸出しだからか、逃げる事を選んだようだ。

 「待ちなさいッ」

すぐに起き上がり、廊下に去りゆく背を追う。角を曲がる直前に目映い光、変身したのか。制服がチラリと見える。

あの生徒は、見覚えがーー。
(8) 2023/10/16(Mon) 13:06:01

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

彼女が変身したということは、曲がり角の向こうに誰かがいる可能性が高い。

ベアトリスも教師の姿となる。仲間と合流されたら不利になる。
追い掛けるのは止めて、身を潜め様子を窺う選択をした。**
(9) 2023/10/16(Mon) 13:06:09

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

 「人ーーですか?いいえ、誰も
 見ていませんよ。」

屋上での出来事を知っている?まさか、何か見られたのだろうか。
先程の男子生徒もそうだが、一般生徒に探られるのは面倒だ。
とぼけて見たが誤魔化せるかどうか。

教師を演じるなら、彼女が言った探し人の方に興味を示すべきだろう。
首を傾げて見せて。

 「橋本彩綾さんーー
 連絡が取れないのは心配ですね。

 親御さんに確認を取った方がいいかもです。

 彼女の担任の先生に
 お願いしておきますよ。

 心配だとは思いますが、後は任せて
 もう帰宅なさい。」

こう生徒だらけでは、イーリスの探索もままならない。
仲間のベアトリスが今頃捕らえた魔法少女から聞き出しているかもしれないが。*
(10) 2023/10/16(Mon) 13:15:34

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

まさかその、行方不明と噂の女子生徒が直後走ってくるなど思いもよらず。

何故身体を縛られているのか?
絡まっている?と言っているが。
倉庫で遊んだりしていたからなるのか?

疑問に思ったが、問いただせば話が長引くだけだ。
譲としては、屋上での出来事を誤魔化しやり過ごしたいわけだから。

こほんと咳払いの後ーー。

 「大事にならず良かったです。
 二人とも、あんまり遅くまで
 残っていたら駄目ですよ。」

先程屋上に向かう前、千秋に教室で逢っている。彼女も何かを探していたが、まさか。

三人は同じ軽音楽部であるのを譲は思い出した。仲間思いなのは良いことだが。

ーー仲間。
いや、まさかな。

捕らえた魔法少女の事を考えたが、縄を解いて貰っている生徒と重なりはしなかった。
もっと気が強く好戦的な少女だった。
こんな風に縄に絡まっているような間の抜けた感じではない…。
(11) 2023/10/16(Mon) 13:25:21

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

さて、二人の生徒をなんとか追い払いベアトリスと合流しようと考えているとーー

先程屋上に現れた男子生徒と、姫宮千秋が階段を降りてきた。

気絶させた男子生徒は何故目覚めた?

あの場にはチアキローズとその従者がいたはずだ。二人は去り、その後に千秋が騒ぎを聞きつけ屋上に来たのか。

面倒くさいことになっている…
今後は戦闘は結界を張って行うべきか。

もう外は真っ暗だ。冬にも差し掛かる頃だから日暮れが早い。
四人にただ帰れと言うのは無理があるか…。*
(12) 2023/10/16(Mon) 13:33:02

【見】 不良少年 滝沢啓介

 「里津子……じゃなくて、岸咲に?
 お、俺の事なんてーー
 いや、うん。なんでもねえ!」

岸咲里津子はクラスメートというだけではない。啓介にとっては気になる女子である。

なんとか仲良くなりたくて、里津子が重たい荷物を運ぼうとしていたら手伝ったり、気を引こうとしているが中々うまくいかない。

てっきり啓介に興味なし、脈なしかと思ったが、後輩に話しているならそんなことないのか?!

さっきの戦闘やら魔法少女やらどうでも良くなった。

 「あ、ああ、女子だけじゃ心配だよ!
 俺が送ってくって!

 魔法少女?みたいには戦えないが、
 俺も喧嘩には自信あるからさ。
 なんか襲ってくんなら
 ぶっ飛ばしてやんよ!」

大きく出た。さっきはシャボン玉一つで気絶したが。ふん、と鼻を鳴らす。
(@0) 2023/10/16(Mon) 13:41:07

【見】 不良少年 滝沢啓介

話しながら玄関に着いた。帰るならここで靴を履き替えるから、当たり前といえば当たり前だ。

魔法少女は屋上で気が付いた時点で誰もいなかったし、もう学校に残る者はいないかと思いきやーー

玄関の下駄箱前には三人の人物が。

 「えっ、岸咲?!
 ま、まだ帰ってなかったのか?」

里津子の隣の女子生徒は、軽音楽部の…。
そうだ、啓介を介抱してくれた女子と三人で、バンドをしているのだ。

練習風景を覗いた事がある。

そして場にいたのは生徒だけではない。
有馬という教師の姿もあった。

やばい。遅くまで残っていたのを怒られるか…。
(@1) 2023/10/16(Mon) 13:46:30

【見】 不良少年 滝沢啓介

 「先生!俺、岸咲を送って帰ります。
 だから二人をお願い出来ますか?

 なんか屋上に変なやつが来て、
 魔法少女が戦って、俺巻き込まれた
 んですよ!

 まだ危ないかもしれないし!」

これはチャンスだ。二人の女子生徒を先生に押し付けて、里津子と一緒に帰るーー

完璧!!

問題は教師がうんと言うかだが。*
(@2) 2023/10/16(Mon) 13:49:40

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

 「えッ魔法少女が…?屋上で…?
 それは警備員さんに知らせておいた方か
 良いですね。

 君は怪我はないのですね?
 では…彼女を、岸咲さんを送って貰えたら
 助かります。

 私は姫宮さんと橋本さんを車で送りますよ。」

話の流れから生徒だけに帰れとは言えなかった。それにーー

千秋が居るのなら、送っていきたいという気持ちもある。

譲は姫宮千秋を気に入っている。
とても聡明であり、品性の高い生徒だ。

仮初めにも教師と生徒であり、年齢も離れている。
異性として意識しているわけではないが、
何故か庇護欲をそそられる。

不思議な魅力のある生徒なのだ。

 「姫宮さん、橋本さん、岸咲さん。
 それでいいですか?」*
(13) 2023/10/16(Mon) 13:59:13

【人】 純真アンサンブル リッコ


私はブスッと不機嫌になっていた。
信じられない。私がヒメ様の護衛を外されることになるなんて!
全部、そんな提案をしたこいつが悪いのよ!
 
…ううん。本当はわかってる。
姫様はいつも通りになるべく振る舞おうとしてくださるけど。
私から少し距離を取ろうとなさってる。
それは、私が──不用意に近づき過ぎてしまったから。
姫様には思い人がいるのに。
でも。
その想い人は。
ユスターシュは。
 
 
「…なんで、アンタと一緒に帰らなくちゃ
 いけないのかしらねえ…?」
 
 
帰り道。じとりと滝沢を睨みつける。
>>@0重たい荷物を運んだりしていると手伝いに来る、力を自慢したいタイプの男だ。
そこに好意があったのだとしても私にとっては迷惑なのに。
けれど、巻き込んでしまったのは事実。
まあこいつが勝手に巻き込まれにきた気もするんだけど…。
 
(14) 2023/10/16(Mon) 19:52:20

【人】 純真アンサンブル リッコ

 
「魔法少女?とかの戦いの相手なら
 アンタがいてもあまり変わらない気がするけどね。
 滝沢、魔法使えるわけじゃないんでしょ?」
 
 
まさかあいつらの仲間…とは思っていない。
まさかね? と、ジロジロと滝沢を見る。
もしくは姫様への点数稼ぎ?
まあ、姫様がコイツに惹かれることはないと思うけど。
 
 
…でも、コイツは男だ。
 
 
「──。」
 
 
男、だから。
 
(15) 2023/10/16(Mon) 19:52:44

【人】 純真アンサンブル リッコ

 
「…カッコつけて死んだりしたらヤなんだけど?」
 
 
そんな風に死んだりすることもあるし。
でも私の方がきっと強い。
そして。
 
…もし私が誰かと男女の関係になれれば。
姫様も安心して、以前のように振る舞ってくれるのだろうか。
そんな考えが浮かんで、少し沈んだ声で呟いた。
視線を彼から外しながら。*
 
(16) 2023/10/16(Mon) 19:53:09

【人】 爽快ブラスト チアキ


「はい、それではそのようにお願いします。」
 
 
>>13先生と滝沢先輩の申し出を受けて、私とサアヤは車に乗ることになりました。
私の返答にリッコは一瞬反論しかけましたが、ぐっとそれを堪えたようでした。
…私、思い切り驚いて戸惑ってしまいましたものね。ごめんなさい。でも、私はやっぱりユスターシュ様が…。
 
でも、先ほどの会話を思い出して胸が痛みました。
それでも、私はユスターシュ様が一番なのです。
何かあったようでしたし…それにしても、記憶を失ってしまうだなんて。
失った記憶は、どうやって取り戻すことができるのでしょう。
私が授かった癒しの力ではどうにかできるのでしょうか…?*
 
(17) 2023/10/16(Mon) 20:31:18

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ

 
「千秋ちゃん…?」
 
 
先生と行動することになったのは少し予想外だったけど、物憂げな表情の姫様の顔を覗き込む。
うう、スカートの中がスウスウする。でも我慢!
何でもないです、と微笑むから、ボクはそれ以上聞けずに姫様と先生と行動する事になる。
 
 
…困ったものだけど。
だって、ユスターシュ様は。
そしてベアトリスは…。**
 
(18) 2023/10/16(Mon) 20:31:51

【人】 気紛れ飼猫 クロ


「にゃーん。」

学園の敷地内を我が物顔で歩くクロ。
その首輪に光るものあり。*
 
(19) 2023/10/16(Mon) 20:33:29

【見】 不良少年 滝沢啓介

上手くいった、上手くいった!
学校を後にし里津子と二人きりになる。

啓介は踊り出したい気分だ。
魔法少女や泥棒に感謝したい。
その騒ぎのお陰で、想いを寄せる彼女と並んで歩いているのだから。

そんな風に受かれているから、里津子の不機嫌には気付かない。

 「え、なんでって…
 先生に三人も送らせるわけに
 いかねーだろ?

 いくら車だからってよ?」

大義名分をほくほくと語る。

 「そりゃ魔法なんて使えるわけ
 ないよ!
 普通は使えないよ。
 だけど、岸咲だって同じだろ。
 だったらさ、腕っぷしが強い方が
 護れるだろ!」
(@3) 2023/10/16(Mon) 21:14:30

【見】 不良少年 滝沢啓介

ふんす、と力瘤を作って見せた。
それからふと真面目な顔つきに。

 「……お前になんかあったらとか。
 考えたくないし。
 危ない目にあったらーー

 昔さ、弟と公園に行った時に、
 ちょっと独りにしたらさ。
 滑り台から落ちて大袈裟しちゃって。
 何針も縫ったんだ弟。

 ああいう後悔はしたくないから。
 家までしっかり送るからな!」

まさか相手が魔法少女で自分より強いなんて知らないので鼻息が荒い。

 「カッコつけたいわけじゃねえよ、だから。

 いやカッコいいに越したことは
 ないが?

 岸咲だって護りたいもんとかあるんじゃ?
 俺の気持ち、わかんない?」

彼女は啓介を見ようとはしない。
ちょっとだけむっとしながら、その腕を掴んで問う。*
(@4) 2023/10/16(Mon) 21:15:13

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

教師を演じるのはあまり苦痛でもない。
譲は真面目な性格だし、生徒をただ疎ましいとも思わないから。

ベアトリスには悪いが、魔法少女への尋問は任せよう。
きっと彼女ならやり遂げる。

二人の生徒と共に駐車場へ。譲は職員寮に住んでいるのですぐ近くだが、二人の家をぐるりと回ることにしよう。

運転席に着くと、彼女たちが乗り込むのを確認する。
魔法で運転したら簡単だがそういう訳にはいかない。
譲はハンドルを握った。

駐車場から滑り出す車。車内にて、譲は二人に尋ねる。
(20) 2023/10/16(Mon) 21:27:15

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

 「おうちを教えて下さい。
 ナビに登録します。」

教師であるから住所の名簿は持っているが、暗記している訳ではない。二人から場所を聞いたら順番に向かうとしよう。

 「ーー親子さんが心配していないと
 良いですが。

 部活動もほどほどにしましょうね。

 ……ところで。二人は魔法少女について、
 何か知っていますか?」

然り気無くそんな質問をしてみる。譲の脳裏に浮かぶ顔は、ミュジ−クの姫チアキローズだ。

あの顔には覚えがある…
しかし、記憶はない…

 「橋本さんは縄に絡まってましたが、
 体育館倉庫か何かで遊んでたんですか?

 ……何か変わったものを見たりは
 してませんか?」

運転しつつバックミラーに映る二人を覗き込む。
学校の事は案外生徒が知っていたりしないだろうか…。

イーリスをひょんな事から生徒が見つけている可能性もある。*
(21) 2023/10/16(Mon) 21:28:06

【人】 純真アンサンブル リッコ


「ちょっと…。」
 
 
腕を掴まれて戸惑った。
半ば強制的に滝沢の方を向いて軽く睨みつける。
守りたいもの? もちろんある。姫様だ。
その身体もその心も護りたい。大切にしたい。傷つけたく無い。
でも今は、自分の想いを抑えきれずに戸惑わせてしまっている。
その不安に拍車をかけてしまっている。
そのことが歯痒かった。
自分の欲に負けてしまった自分を許せなくなるほどに。
だからじっと彼を見つめた後、視線を伏せる。
 
 
「あるわよ。護りたいものくらい。
 だからアンタの…大切な家族を守れなかったから
 二度とそれを繰り返したく無い気持ちは、分かるわ。
 分かるけど。
 …私、そんなに弱く無いし。」
 
(22) 2023/10/16(Mon) 21:37:14

【人】 純真アンサンブル リッコ

 
魔法が使えるのだ。いざ戦いの場になれば彼より強い自信はある。
けれと、心はどうだろうか。
姫様の戸惑った眼差しが忘れられない。
不安を取り除いて差し上げたかったのに。
けれど良い香りに、柔らかな肢体に、魅了されてしまった。欲に勝てなかった。

グッと唇を噛み締める。
ツンと鼻の奥が痛んで涙が滲んだから、また彼から顔を逸らした。
ぐい、と空いた手で目元を拭う。
 
 
「──でも、護りたい人を傷つけたかもしれない。」
 
 
そんな事をぽつりと小さく呟いてしまったのは。
私の中に生じた弱さと迷いから。
 
 
「…アンタならそんな時、どうする?」
 
 
この、弱いはずの人間に尋ねたのも。
尋ねるときには少し涙の気配残る目を相手に向けていた。
大切な誰かを傷つけたなら、どうする?*
 
(23) 2023/10/16(Mon) 21:37:30

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ


学校から見て、ボク、リッカ、姫様の順で近いから先にボクの住処に辿り着く事になる。
バンドを組んでる仲間だから住所を知ってて問題ないもんね!
 
親御さん、の言葉には苦笑い。
一応サポート役に親の代わりをさせてるんだけどさ。姫様にもサポート役…と言うより世話役がついてる。姫様に生活苦を味合わせるわけにいかないよね!
 
 
「魔法少女? アムニャックでしたっけ。
 いや〜、みんな可愛いですよね!
 えっ先生ファンなんですか?」
 
 
ちょっとギクっとした姫様の顔を誤魔化すように、ボクは声を張り上げる。
 
(24) 2023/10/16(Mon) 21:55:03

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ

 
「あはは…縄は、ですね。
 他の子に遊び半分で縛られてたんだけど
 緊急で呼ばれちゃって。
 自分だけで抜けられるから〜って見送ったら
 意外と抜けられなくて、参りました!
 
 でも、変わったもの?
 あ〜…、ここ、猫飼ってます?」
 
 
縄に関しては適当に答えて。
変わったものに関しては、猫を思い出した。
あの猫、ちょっと気になるんだよなあって。
そうこうしてるうち、うちにはついちゃうかも?*
 
(25) 2023/10/16(Mon) 21:55:24

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
魔法少女について問われて、ぎくりとしてしまいましたがサアヤの言葉を聞くだけにしました。
成る可く嘘はつきたくありませんもの。嘘、苦手なんです。
変わったものに関してもサアヤに任せました。
だって…ね。
私は今少し悩ましいのです。
先ほどからグルグル、同じ事を悩んでしまって。
 
サアヤの住処に着いたでしょうか。
何事もなければ、小さく手を振ってご機嫌ようと別れる事になるのでしょう。**
 
(26) 2023/10/16(Mon) 21:55:44

【見】 不良少年 滝沢啓介

腕を掴んだのは真剣な想いのあまりであった。勢いというやつだ。
が、彼女が鋭い眼差しで睨んできたので驚く。

 「ごめッ…」

慌てて離したが、彼女が啓介の問いにしっかり答えてくれたので、それは彼女の真面目さ、真っ直ぐさ故と解釈した。

そんな彼女に堪らなく惹かれる。

啓介は馬鹿だが情熱的で熱い魂の持ち主だ。他人に笑われたり見下されても自分の信念を貫く事がよくある。

里津子には同じ匂いを感じていた。彼女は物事に真摯であると。

目を伏せる仕草に、そんな彼女だからこそ何か悩みがあるのか?と考える。

不真面目な人間は悩んだり苦しんだりしない。

 「弱くないってか。岸咲が
 強くあろう、ありたいと頑張って
 んのは知ってるけど。」

女の子なんか腕力もないだろ、なんて言ったりはしなかった。
勿論普通の女の子は男子よりも弱いかもしれないが、そういう扱いを彼女は嫌いだろうと。
(@5) 2023/10/17(Tue) 8:51:26

【見】 不良少年 滝沢啓介

啓介の質問は何か彼女の進行中の悩みを刺激したらしく、目を逸らされる。そこに涙が光ったように見えたのは気のせいか。

 「傷つけたらーー…」

質問を返されると思わなかったから黙ったが、答えは決まっていた。

ぐっと唇を強く噛んでから。

 「引かない、それでも。

 何が駄目か考える。必死に考えて、
 そんでーーがむしゃらに護る。

 だって、どうしても護りたい
 大切な相手の話なんだろ?

 それで引いたり離れたりして、
 取り返しつかないことになったら?
 一生後悔するから。

 ーー俺は自分勝手かもしんねえ。
 でも、想いは覚悟だろ。
 覚悟キメて、護るよ。」
(@6) 2023/10/17(Tue) 8:51:58

【見】 不良少年 滝沢啓介

言いながら、その対象が目の前にいることに改めて気付いてポッと赤くなる。急に照れだして。

 「や、あの、だからそれが
 お前ってか?その?まあ?

 あー腹減らない?
 ラーメン食いたくない?」

唐突に話題を逸らす馬鹿だ。*
(@7) 2023/10/17(Tue) 8:52:03

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

彩綾は随分軽いノリの明るい生徒のようだ。
簡単なやり取りからもそれが伺える。

今時の若い女子、という感じか。

授業態度までは記憶にないが特に問題児童の記憶はない。

 「ファン?いえ、私は
 姿を見たこともないですから。
 実際魔法なんてものを使う
 存在が居るのが、未だに
 信じられませんね。

 ……猫?ああそういえば、
 学校に住み着いた野良猫が
 いるみたいですね。

 飼ってる訳ではないと
 思いますよ。
 でも何か、首輪をつけていたような。
 迷い猫でしょうかね。」

これも警備員に相談する案件か?
譲は猫を近くで見たことはない。首輪に装飾があってもわからなかっただろう。

橋本彩綾を家の前で車から下ろす。

 
(27) 2023/10/17(Tue) 9:10:34

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

 「手品ごっこは、次にやる時は
 気をつけてくださいね。
 取れなくなって誰もいなければ
 惨事になりますから。」

車を降りた彼女が妙にスカートを気にしているような気がしたが気のせいか。

そして譲は千秋と車内にて二人きりになった。
カーナビに従い車を走らせる。時刻はもう夕食時だ。

 「遅くなってしまいましたね。
 お母さんが心配しているでしょう。
 なんなら私が逢って謝ります。
 あなたが怒られるのは忍びない。」

彩綾の時もすべきだったと考えながらハンドルを握る。
後部座席の千秋は浮かない顔をしている気がした。
それを親に怒られる心配をしていると、勘違いしたのだ。
(28) 2023/10/17(Tue) 9:11:13

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

 「担任なんて、たまたまの
 巡り合わせと言ってしまえば
 そうだとは思うんですよ。

 でも人と人との出逢いは、
 大半はそんなものです。

 最初はそういう位置付けというだけ。
 でも話してみると人格がわかる。
 そうして心が通じる。

 歳上の男性とか、そういう垣根を越えて。
 生徒と話してみたい。

 ……自分の心すら、人はよくわからないものだ。
 しかし他人と話すことでそれが
 わかったりもする。

 人との関わりは良いものです。」

本来の目的や正体を考えたら生徒との深入りはマイナスでしかない。

だが、こうして譲でいると生徒が心配にもなり、関わってみたい、知りたいと思うのである。

それは己の心が不透明だからかもしれない。

記憶のない、自分。
譲の睫毛は憂いに揺れる。*
(29) 2023/10/17(Tue) 9:11:21

【人】 純真アンサンブル リッコ


「引かない…。」
 
 
滝沢の答えに、そっか、と何かストンと納得できた気がする。
私は戸惑われて嫌われるのが怖くてこれ以上を望まないと考えていたけれど。
それはそれとして、今まで通り護れば良い。
遠ざけられようと近ついて。
真正面から守れないのならその背を守る。そうあるべきだ。私は、護衛なのだから。
 
 
「そうね。…うん、本当にそう。
 アンタの言う通りだわ。
 私何を迷ってたんだろう。有難う。」
 
 
彼のまっすぐな言葉は私にもきちんと届いたから。
少し彼への印象を自分の中で書き換えて、ニコ、と笑ってみせた。
想いは覚悟。覚悟を決めて護る。
それが私の使命であり思い。姫様に対する真摯な気持ち。
そう改めて胸に誓っていると目の前の顔が赤くなって。
 
(30) 2023/10/17(Tue) 10:00:00

【人】 純真アンサンブル リッコ

 
「は、はあ!?」
 
 
──何言ってんのコイツは!?
急な告白にこちらも顔が赤くなる。
私は守られるばかりの女じゃ無い。寧ろ、この世界でならコイツよりも強いはず。
まあ魔法を使えなければ…それだって実践経験は一般男性よりもあるはずだ。
けど。
 
──きっと。私、サアヤも見つかってホッとしてたんだろうな。
滝沢の手をキュッと握る。
 
(31) 2023/10/17(Tue) 10:00:21

【人】 純真アンサンブル リッコ

 
「言っとくけど、私アンタよりきっと強いわよ。
 一方的に負けるなんて事ないから。
 でも、そうね。

 ラーメンならうちで食べてく?
 さっきのお礼。」
 
 
作るよ、なんて笑ってみせる。
これでも自炊は得意な方なのだから。**
 
(32) 2023/10/17(Tue) 10:00:53

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ


「はあい、気をつけま〜す。
 千秋ちゃん、まったね〜!」
 
 
手を振り姫様と先生に別れを告げる。
魔法少女のことはともかく、猫のことは気になるな。
見る度にあの首元の飾りの色が違う気がする。
だから今度はそちらを調べる事にしよう。
そんな事を考えながら家に入り、すぐに変身魔法を解く。
 
(33) 2023/10/17(Tue) 10:08:04

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ

 
「はぁ…。
 もう、とんでもない目に遭ったよ…。」
 
 
ベアトリス…アイツには姫様を近づけられないなあ。
衣装も燃やされてしまったし。
1日経てば魔力の回復と共に元に戻るけど、一先ず今は世話役たちに引いてもらって自室に篭る。
粗相してしまった事を恥じながらベッドに転がるときには、流石に部屋着を着ていたけど。
 
 
「…。」
 
 
もっと気持ちよく?
あのとき強気に跳ね返したけれど、そんな事に興味がないわけじゃない。
寧ろ、人よりそうした事に興味がある方だ。
だから、そろりと胸元に手を這わせる。
胸の先を擦り、自分の花園へも指先を伸ばした。
 
──くちゅ、と小さな水音。
 
(34) 2023/10/17(Tue) 10:08:29

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ

 
「んん…っ。」
 
 
思い浮かべていたのは、あの女の顔。
もしあのまま屈していたら。
ボクはどんなふうに気持ちよくなれたんだろう?**
 
(35) 2023/10/17(Tue) 10:08:50

【人】 爽快ブラスト チアキ


「サアヤ先輩、ごきげんよう。」
 
 
そう言ってサアヤと別れた私に先生が話しかけてくださいました。
物憂げな顔をしているのを悟られてしまったのでしょう。
運転している最中なのによく目が行き届くのだなと感心します。
それとも、先ほどサアヤと別れたときにも、そんな顔をしてしまっていたのでしょうか。
 
 
「ええ、人と人の出会いや巡り合わせは
 時としてとても不思議なものです。
 先生とも、こうしてお話しできるのは
 先生と生徒としての巡り合わせがなければ
 きっと無かった事でしょうから。」
 
  
そう頷きながら微笑みを向けましたが──それは、きっとユスターシュ様にも言える事なのです。
婚約者同士でなければ私たちは会話することはなかったでしょう。
護衛騎士にならなければ私を近くで守ってくださることもなく、私が恋に落ちることもなかったかもしれません。
ユスターシュ様も、私が婚約者であり王族だから大切にしてくださったのでしょう。
いいえ。
きっと、私はユスターシュ様と婚約してなくても恋に落ちていたのだと思います。
幸い、ユスターシュ様と婚約していたからこそ実った想い。
本来王族は国益の為の結婚をしなければなりません。そこに色恋沙汰は無いはずなのです。
でも私は彼に恋をした。
愛されてると思った。満たされていると。
けれど、記憶を失ったユスターシュ様は敵で、──。
 
(36) 2023/10/17(Tue) 10:34:02

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
きっとわたしを愛してくださらない。
婚約者でも無い敵の私は、受け入れて貰えない。
イーリスで彼の記憶を取り戻す?
愛して、もらう?
でもそれは、かつてのドローイグの王のようではありませんか。
恋人たちを引き裂き、我が物にしようとしてその心を砕かせた…。
 
 
「両親は仕事でいないので大丈夫です。
 ただ、少し、ショックなことがありまして…。」
 
 
先生の憂いの表情に気づくことはできませんでした。
今の私は、ユスターシュ様とのことで頭がいっぱいだったからです。
でも、こんな事をどう伝えたら良いのでしょう。
膝の上で拳を握り、唇を開いては噤んで言葉を探しました。
そして、やっと言えた言葉は。
 
(37) 2023/10/17(Tue) 10:34:22

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
「私、婚約者がいたんです。
 私はその方をお慕いしておりました。
 …でも、もしかしたらその方は、
 私の事を…遠ざけたいのかもしれません。」
 
 
今までだって…。
でもそれは私が子供過ぎたからかもしれません。
今までの関係はともすればおままごとのようだったのだと、こちらの世界に来て知りました。
唇同士でのキスはしたことがありません。
手の甲にキスをされたことはあっても、私から返したこともありませんでした。
だって、それははしたないことと思っていましたから。
ダンスやその練習以外で抱き寄せられたこともなかったでしょう。
だからあの日のダンスは本当にときめいてしまったものです。
けれど、こちらの世界のドラマやアニメで、そんな事は恋人同士なら普通だと知りました。
初めての口付けは子供の頃に済ませたクラスメイトの話も一人や二人ではなく、まだなの?と笑われたりもしました。
恋人と婚約者は違うのでしょうか?
でも、それなら、私は恋人ではなかったのです。
 
私だけが片思いしていた、婚約者同士。
 
(38) 2023/10/17(Tue) 10:34:42

【人】 爽快ブラスト チアキ


「わたし…どうするのが良いのか、
 わからなくなってしまって…。」
 
 
はら、と涙がこぼれ落ちてしまいます。
彼の記憶は元に戻るのでしょうか。
元に戻すことが最善なのでしょうか。
むしろ、それは私の偽善では?
 
剣を向けられたときに感じた拒絶と殺意。
それに、私の心は容易く折れかけていたのです。**
 
(39) 2023/10/17(Tue) 10:35:00

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

時はやや遡る。

魔法少女にまんまと逃げられてしまったベアトリスこと華夜は、学校の玄関に四人の生徒と一人の教師ーー有馬譲が集まっているのを目撃した。

魔法少女は確かに変身し、この場に逃げたはず。
つまり、ここにいる生徒の中の誰かがあの魔法少女なのではーー。

教師の呈で姿を現す事も考えたが、逃げた魔法少女が同じような推理を働かせる可能性がある。
息を殺して観察に徹する事にした。

生徒のうち二人には見覚えがある。華夜が担任するクラスの生徒だから。

岸咲里津子に、滝沢啓介だ。
……流石に啓介が魔法少女では、ないだろう。

ちょっとだけあのガサツそうな少年がヒラヒラ服に変身した姿を思い描いたが、頭痛がしたから止めた。うん、違う、絶対違う。

三人のうち誰かは、わからない。
(40) 2023/10/17(Tue) 13:31:51

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

……あの少女を取り逃がした事は、情報を得られなかっただけではなく悔しい事だ。

あのまま手込めにしてやりたかったのに。
もっと泣かせて、快楽に沈めぐちゃぐちゃにしたかったのに。

ーーそうして、私のモノに出来たなら。あの可愛らしい仔猫を。

爪を噛みながらイライラする。

そうこうする内に岸咲と滝沢は連れだって、残りの二人は譲と共に帰路に着いた。

譲ーーユスターシュと連絡を取りたかったが、今は無理だろう。

誰もいなくなったのならもう少し独りでイーリスを探すか。

 『熊切先生。まだ残ってらしたんです?
 屋上に不審者が侵入したらしいんです。
 もう誰もいませんでしたが、
 危険かもしれないのでどうか
 お帰り下さい。』

話しかけてきたのは警備員であった。彼は黒猫を腕に抱いている。

 「はい、もう帰ります…
 あら、猫ちゃん?」

 『こいつですか?
 こいつも侵入者ですよ。
 エサを欲しがってるからあげようかと。』
(41) 2023/10/17(Tue) 13:32:19

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

 「そうですか。では、私はこれで。」

警備員と話すことに意味はないので、華夜も踵を返し、学校を後にすることにした。

折角のチャンスだったのに邪魔が入るとはーーイーリスは何処にあるのだろう。
ただの野良猫には用もない。
華夜が手にしたかった猫は逃げてしまった…。

 『にゃあん』

華夜の背後で黒猫が愛らしい声を上げた。**
(42) 2023/10/17(Tue) 13:32:36

【見】 不良少年 滝沢啓介

里津子が護りたい大切な人、とは誰なのか。
傷つけた、という言葉から親しい間柄の者だろう。

頭に浮かんだのは先程一緒にいた軽音楽部のメンバーだ。
三人は当然仲良しであろうから。
何かしらのすれ違いで心を傷つけあう事もあるかもしれない。

 「迷いは恥ずかしいこっちゃ
 ねえさ。
 大事な相手だから深く
 考えちまうもんだしさ。」

彼女の笑顔が見れたことがとびきり嬉しい。そして、その溢れるような笑みに啓介はきゅんとした。

そんな勢いで告白めいたことを口にしたわけだ。
てっきり脈なしと思っていたがーー彼女の小さな手は啓介のゴツゴツした手を握る。
(@8) 2023/10/17(Tue) 13:58:12

【見】 不良少年 滝沢啓介

「お前喧嘩得意なのか。
 格闘技かなんかやってんの? 

 えッ、家?まじ?い、いいのか?」

華奢だし強そうに見えないから、そんな推測に至る。

いい機会だ。彼女をお気に入りのラーメン屋にでも誘おう。
先程の笑顔に勇気を得て大胆になった啓介だった。

が、まさかの誘いにドキーン!
しかも彼女が作ってくれる?
もしかしてまだ夢の中にいるのかな?頬をつねってみたが痛かった。

 「うちに電話する!」

スマホを取り出して夕飯食べてくからいらない!と告げる。
母親はハイハイ言っていたが、背後から弟がなにやらいーなーとか言ってるのが聞こえた。

彼女の家に到着したら、緊張しながら靴を脱いで上がり、案内される室内まで三回はつまづいてこけると思われる。*
(@9) 2023/10/17(Tue) 13:58:30

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

ーー失なわれた記憶。
眠っている過去。

その中でユスターシュは、一心不乱に剣の稽古をしている。
傍らにて厳しい視線を注ぐのは父・ゲオルグだ。

 『踏み込みが甘いぞ、そんな
 へっぴり腰で姫様をお守り出来ると
 思うのかッ未熟者がぁッ』

一回でも太刀筋がぶれたら容赦のない叱咤が飛ぶ。
額に汗を滲ませながら、ユスターシュは何度も何度も、剣を振るった。

 『ユスターシュ、我がアリマオーネ家は
 代々王族警護という誉の任を
 賜っている。

 私が亡き後はお前がそれを
 継ぐのだ。
 だが、今の実力ではとても
 務まるとは思えん…。』

 「すみません、父上。」

頭を下げると、また鋭い叱責が飛ぶ。

 『誰が休んでいいと言ったッ
 凡人ならば人の倍努力せよッ』

 「はいッ」
(43) 2023/10/17(Tue) 16:50:53

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

幼い頃からただひたすらに剣技を仕込まれた。遊ぶことなど許されず、毎日修行に明け暮れる。

王族を護るため、と言われてもそんな高嶺の花を見たこともないし、実感もない。

それでも休むことは許されなかった。

ある夜、ユスターシュは父と母が話し込んでいるのを耳にする。

 『とんだ見込み違いだった。
 類希ない才に恵まれた
 子供だと情報を得たから、
 拐ってきたというのに。

 精霊の召喚などまるで
 出来もしない。
 仕方ないから剣を仕込んでいるが、
 これも凡才だ。』

ため息を溢したのは父だ。

 『私が世継ぎを産めたら、
 その子はきっとあなたの才能を
 引き継いでいたでしょうに。
 
 ごめんなさい、あなた。』

 『言うな。お前は悪くない。
 ユスターシュをなんとか騎士として
 育てれば問題はない。
 私に任せておけ。』
(44) 2023/10/17(Tue) 16:51:55

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

幼いユスターシュには、何処か気付いていた。自分が両親の本当の子供ではないことを。

そして、本当は精霊を召喚出来ることを隠した。
それを利用されたくないと思ったから。

ユスターシュにとって、水の精霊ウンディーネだけが友のような存在だったから。

独り立ち出来るようになったら、この家を出て、両親を捨て。
本当の家族を探したい。産まれ故郷に帰りたい。

そう思っていた。
それだけを希望に苦しい修行に堪えていた。

しかし、そんな日々に一滴の清涼が注がれる。

ーー初めての謁見にて。

後にユスターシュの婚約者となる、チアキローズ・ピゥロイド・ミュジ―クに出逢った瞬間。

その美しさ、輝きに目を奪われてーー。

**
(45) 2023/10/17(Tue) 16:52:41

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

後部座席の彼女の様子をミラーで窺う。独りになると余計に、どこか不安そうというか心許無げに見える。

学校では探し物をしていた。
彼女は多くを語らない。
何をそんなに憂いているのだろう。

 「仕事で?では、帰っても独り
 なんですか?」

兄弟や世話をする人が家にいるのだろうか。しかし、彼女が抱える悩みはそれとは関係ないものであった。

 「婚約者……」

その単語を聞くのは今日二度目である。屋上での戦闘の際、敵国の姫が叫んだのだ。

ユスターシュは彼女の婚約者であると。
そんな記憶は全くないからひていしたがーー。

思考を戻したのは、自分のことを考えるより彼女の相談に乗りたいと思ったからで。

 「婚約はご両親がきめたことなんでしょうか?
 でも姫宮さんは、その方が好きなんですね。」

勝手に決められたもので気持ちがないなら悲劇でしかないが、想いがあるなら幸いだ。
しかし、彼女は悩んでいる。

 「遠ざけたい…というのは、その婚約者は
 婚約を解消したいと言っている?
 姫宮さんを避けたりしている、
 という事情でしょうか。」
(46) 2023/10/17(Tue) 16:53:25

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

情報が少ない。相手はどんな人物なのか。どういう態度なのか。
迂闊な事を言い彼女を傷つけたくないが…しかし。
このまま悩んでいるのが良いはずはない。

 「人の気持ちはーーとても不透明なものです。
 相手の行動から、相手の気持ちを推察しても、
 実は全く違ったりもします。
 また、自分自身の気持ちに気付いていない、
 なんてこともありますからね。
 
 確かめるのは怖いことかもしれません。

 でもーー想いは覚悟。

 迷っているならまた、ハッキリは
 していないのでしょう?
 覚悟を決めて、確かめるのが良いと
 私は思います。」
(47) 2023/10/17(Tue) 16:54:32

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

その結果、もし彼女が傷つくことになるのなら。

一瞬、譲は姫宮千秋の細身を抱き締める己を想像し首を振った。

何故そんなことを。
仮初めにも自分は教師で、彼女は生徒なのに。

しかし、傷ついた彼女を放っておきたくない、という気持ちを強く感じた。

 「姫宮さんにだけ言い、他人事なのは
 あれですから。

 実は私も確かめたいことがあるんです。
 今度その相手に相対したら、覚悟を
 決めて追及してみます。

 ……教師だって別に立派でも
 なんでもない。
 本当はちょっと怖いなあと
 思ってるんですから。

 ーーだから姫宮さんもどうか、勇気を持って。」

こんな言葉が彼女の支えになるだろうか。悩んでいる間に目的地に到着する。

 「おうちには誰かいますか?もしいないなら戸締まりをしっかりして。」

玄関まで送る事にした。彼女が家に入るのを見届けよう。*
(48) 2023/10/17(Tue) 16:54:54

【人】 爽快ブラスト チアキ


もし私が第二王女ではなかったら。
魔法戦士アムニャックに選ばれたとしてもこの世界に来ることはできなかったでしょう。
第二王女の立場は、王族の中で決して高いものではありませんでした。
王位継承権も低く、メロディを奏でることも出来ないのです。
リズムも決して音楽の中で不要ではありませんでしたが、花形の役目ではありませんでした。
少なくともミュジークの間では。
 
いつか誰かに嫁ぐ為に魔法の才を高めました。
音楽の才とは別に治癒能力を授かっていましたが、お父様たちはそれを好ましくは思いませんでした。
何故なら、抱きしめると言うその行為が、はしたないとされたからです。
だから私は王族の中では高い地位には無いどころか、役に立たないとされていました。
お兄様のように勇敢ではありません。
お姉様のように美しくもありません。
けれど、いつだって自分にできる事を懸命にしてきたつもりでした。
 
 
そんな私の婚約者となったユスターシュ様。
初めは申し訳なかったのです。
私よりもっと別の方が良かったでしょう。
私はどうしても見劣りすると思っていました。
音楽の才も。魔法の才も。他とは別に授かった能力すらはしたない。
けれど、ユスターシュ様は私に優しく接してくださいました。
その気持ちを疑いたくは無いのです。
王族だからと言う理由だったかもしれません。
でも、蕾が緩やかに花開くように、私の思いは芽吹いていきました。
恋の種に水を注いで下さったのは、紛れもなくユスターシュ様だったのです。
 
(49) 2023/10/17(Tue) 19:50:50

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
「はい、両親が…決めたことです。
 でも私は確かに彼の方を…。」
 
 
ぽつり、ぽつりと言葉を返します。
ユスターシュ様に焦がれた想いは確かです。
先生は想いは覚悟と仰りましたが、覚悟を決めて確かめる、その事が恐ろしくもあるのです。
本当に断ち切られてしまったらどうしよう。
そのとき、私はどちらを選べば良いのでしょうか。
泣いて頽れてはしまわないでしょうか。
何もかも諦めてしまって、アムニャックとしての未来すら放棄してしまわないでしょうか。
──それとも、その想いから彼に縋って全てを裏切る?
いいえ。いいえ、いいえ。
私はミュジークの第二王女、チアキローズ。
国の未来を背負う事は王族の責務。
そう教えられてきたではありませんか。
だから、だから、私は…。
 
(50) 2023/10/17(Tue) 19:51:09

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
「先生も、怖い事があるんですね。
 先生も…その覚悟が、想いが、届きますように。
 そうお祈りさせていただきますね。」
 
 
覚悟。想い。確かめなければならない事。
その結果、…私はユスターシュ様を切らねばならない未来があるかもしれません。
それでも、次にあったなら。
覚悟を決めなければ。
辛くても国を背負わなければ。
それでも、先生の幸せを願いたいのです。
優しい先生はやはりどこかかつてのユスターシュ様を思い起こさせましたから。

だから、玄関まで送っていただいた最後のこと。
 
 
「先生、本日はありがとうございました。
 それではまた明日、ごきげんよう。」
 
 
制服のスカートをつまんでカーテシーをしてみせました。
そしてきっと、先生が立ち去るまで見送ってからドアを閉じるのです。*
 
(51) 2023/10/17(Tue) 19:51:26

【秘】 爽快ブラスト チアキ → 水の魔騎士 ユスターシュ

 
「ユスターシュ様、本日はありがとうございました。
 それではまた明日、ごきげんよう。」
 
 
ドレスをつまんでカーテシーをしてみせました。
そして、窓から彼が見えなくなるまで見送っていました。
そんな日が、酷く感じられていました。。*
 
(-0) 2023/10/17(Tue) 19:52:36

【人】 純真アンサンブル リッコ


「喧嘩じゃ無いわよ、武術を納めていたわ。
 ──とは言っても一般的なのじゃ無いけど。
 尊い方を護衛するのがうちの家の仕事だったから。
 その関係でね。」
 
 
多分、家としては第二王女の護衛は不服なものだったのだろう。
けれど結果的に私は至上の主人を得た。美しく、優しく、気高く、──きっと誰よりも愛らしい。
アムニャックに選ばらたこともそう。姫様は才能にも恵まれてるのに、ミュジークの王侯貴族はそれを認めようとはしてこなかった。
それが歯がゆいし、だからこそユスターシュには劣るとしても次点でも近い場所で守り切れたら。そう考えていたのに。
ユスターシュ…どうしてくれようか。
そんな懸念点が頭に浮かぶ。けれど、今彼には関係のないことだ。
 
 
「その方がお金もかからないし気も遣わない。
 そうでしょう?」
 
 
自分に告白めいた事をしてきた相手だけど。
どこかでそれをよしとしてしまった自分に驚きながら彼を案内した。
マンションの一室。今は自分しかいない。
 
(52) 2023/10/17(Tue) 20:09:49

【人】 純真アンサンブル リッコ

 
「今は一人暮らししてるから、遠慮しないで。
 野菜も取れるしタンメンで良い?」
 
 
先日買ったばかりの生麺を調理する準備をしながら、タンメンとして上に乗せる野菜を炒めてしまおう。
もしもっと別のが良いと言うのなら卵乗せくらいは考慮する。ゆで卵を乗せるなら、先にそっちを作らないと時間をロスするからだ。
塩ラーメンベースのタンメンを作る予定で、エプロンをつけて調理開始。
飲み物は冷えた麦茶で構わないだろう。多分。
 
 
「適当にくつろいでて。」
 
 
部屋の中は楽器や譜面、小さなぬいぐるみ。
あまり華やかではないけれど清潔さは保ってる。
…えっ、えっちなオモチャは無いわけではないけど…そんなのは片付けてあるから見つからないはずだ。そう。見つからないはずだし、そもそも卵形の小さな振動するアレくらいだから…わ、私が買ったんじゃなくてサアヤが置いてったんだけど!

もし私が把握してないオモチャがあったとしても、それはサアヤのせいだ。絶対そう!


まあ見つかるはずないと私はご機嫌でラーメンを作ってる。出来上がったらテーブルに運びに行く予定だ。*
 
(53) 2023/10/17(Tue) 20:10:55

【見】 不良少年 滝沢啓介

 「護衛、つまりボディーガードって事?
 SPって言うんだっけ。」

テレビで見たことがある。要人を囲むようにしている黒スーツの男性たち。
里津子の父親はそういう職業であり、娘である彼女も同じような訓練を受けているのか?

クラスではそんな片鱗はなく、バンドをやっていることからミュージシャンになるのを夢見る女の子みたいに思っていたが、違うようだ。

小綺麗なマンションの一室が彼女の住まいであった。案内されるがままに啓介は中へと。

 「そりゃそうだが…
 独り暮らし?!」

ラーメンぐらい奢るつもりだったが、彼女の家にお邪魔できて何より手料理が食べれるチャンスを逃すなんてあり得ない。

ご家族になんて挨拶しようか、と考えていた矢先に衝撃の告白。
タンメンやら野菜やらなんて頭からぶっ飛ぶ。
(@10) 2023/10/17(Tue) 22:44:00

【見】 不良少年 滝沢啓介

部屋を見渡すと、確かに人の気配はなかった。
つまり、啓介は彼女と二人きりーー。

 「あ、うん、わかった座ってるよ。
 えっと…。」

早速エプロンをつけ、キッチンに立つ彼女の姿にドキドキが止まらない。
今すぐ後ろから抱き締めたいほど、その格好はそそるものだ。

しかし、そんな獣みたいな真似をするわけにはいかない。
折角仲良くなれる機会を得たのだから。

今日はラーメンを御馳走になり、話しでもできたらそれで十分じゃないか。
今まではただのクラスメートでしかなかったのだから。

ぬいぐるみをどかしてクッションに腰を下ろそうとした。
すると、何か硬いものがぬいぐるみの下にあるのに気付く。

 「なんだ…わッ」

何かがブルブル震えた。卵より一回り小さなソレは偶然スイッチが入った模様。ヒモをたぐり、リモコンを見つけると慌ててオフにする。

な、な、な、なんだこれ?!
啓介はパニックに陥る。
(@11) 2023/10/17(Tue) 22:44:35

【見】 不良少年 滝沢啓介

里津子はキッチンにいて此方に背を向けているし、お湯を沸かしたりしているから啓介の声には気付かないかもしれない。

恐る恐る、硬くてつるつるしたソレを手にし、確かめて見る。
スイッチを入れると振動する仕組みで、振動は三段階の強度があるようだ。

ーーアレ、だよな。

啓介は女の子との経験がない。しかし当然このお年頃なら、AVや動画をネットで見て知識はある。

これを彼女が使っている…?
身体に押し当てて…?

額に汗が滲み、頬がかっかしてきた。もし彼女に声を掛けられたら、慌てて隠すだろう。

偶然発見してしまった大人の玩具を。*
(@12) 2023/10/17(Tue) 22:44:54

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

姫宮千秋の婚約者は、随分幸せな男だ。このように聡明で美しい少女を将来に妻として迎えられるのだから。
しかも彼女は一途に想いを寄せている。
男としてこれ程恵まれた立場は考えられない。

だが、彼女は大いなる不安を抱えている。二人が想いを寄せあって結ばれた仲であれば、こうはならなかったのだろう。

彼女は揺れている。
親が決めた関係だからと。

その男がもっとしっかりと彼女を抱き締め、安堵を与えたら良いのに。

自分ならば、きっとーー。
(54) 2023/10/17(Tue) 23:16:38

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

玄関口まで彼女と共に。
明日には学校で逢えると言うのに、離れがたいのは何故か。
手を伸ばしたくて仕方ないのは、どうしてか。

彼女は花のようだ。

強い風に晒されても、堪えている。凛として花弁を開いている。

美しく気高く咲き誇るーー。

恭しい別れの挨拶に息を飲む。
それは譲の、ユスターシュの記憶を強く刺激したから。

 「チアキロ……」

喉元まで出かかる名。

輝くばかりの衣裳に身を包んだ麗しき姫を幻視する一瞬。
(55) 2023/10/17(Tue) 23:17:00

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

護衛として、近衛騎士団を率いる迄実力を高めたユスターシュが姫君の婚約者に選ばれた日。

その吉報に父はことのほか喜び、祝杯を上げた。

酔った父の言葉をユスターシュはよく覚えている。

 『血の繋がらぬお前を息子として
 育ててきた甲斐があったというものよ!
 このような地位についてくれるのであれば
 精霊など使えなくともお釣りがくるわ。』

かつては剣豪と呼ばれた父ゲオルグは、既に剣の道を引退している。
母は去年亡くなった。つまり、ユスターシュと父は二人暮らしであった。

ユスターシュは父にとって道具に過ぎない。
姫と結ばれる事で、その計画は完成するのだろう。

どんな根回しがあり、この婚約が成立したのか、ユスターシュは知り得ない。

だがーーそんな風に利用されながら、ユスターシュの心は喜びに満ちていた。

何故ならーー。
(56) 2023/10/17(Tue) 23:17:52

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

 
「これからも、俺は姫を全力で
 御守りします。
 それは騎士であろうと、夫であろうと、
 変わらぬ生涯の誓いです。」

酔った父はユスターシュの言葉など聞いてはいない。

窓からは冷えた風が吹き込んでいる。

ふと、いつも姫が別れの際に優雅にドレスの裾を摘まむ姿を思い出す。

花のような笑顔と共に。

ーー何度その花を手にし、香りで鼻腔を満たしたいと考えたことか。

それが現実となるーー。
ユスターシュは選ばし者の恍惚に身を震わせた。
(57) 2023/10/17(Tue) 23:18:30

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

記憶はまだ、譲の脳裏を掠めただけだ。完全に思い起こすには至らない。米神に指先を添えて少し頭を振ってから、目の前にいるのは生徒であるのを思い出す。

 「ええ、明日。
 お休みなさい、姫宮さん。」

そう挨拶を残して譲は車に戻るのであったーー。**
(58) 2023/10/17(Tue) 23:18:46

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

高級マンションに帰宅したベアトリスはユスターシュに連絡をした。

この世界にはスマホ、LINEという便利なアイテムがある。ある意味魔法のように遠くの人間と話が出来る。

 『捕らえた魔法少女に逃げられたわ。
 そちらは屋上で戦闘になったのね?
 成果はあったの?』

もしイーリスを見付けていたら連絡が来ているだろうから、ユスターシュも何も得ていないと思いつつ。

ベアトリスは、考える。

あの三人の少女の一人は魔法少女だ。
一人ずつ呼び出しかまをかけてみよう。
正体をばらすなら、また捕まえてやるーー

 「私は必ずイーリスを手に入れる。
 彼の記憶を取り戻す為に。
 ……大切な家族に戻る為に。」

その呟きを聞く者は誰もいない。**
(59) 2023/10/17(Tue) 23:25:35

【人】 純真アンサンブル リッコ


「そうね。だから、親は厳しかったわ。
 殴ったり蹴ったりは訓練中以外でも
 父親からは結構あったしね…。」
 
 
何でもないことのように言うけれど。
背中を向けていたからこそ少しだけ顔に優ううが滲むのは、父親こそ私に決定的な傷を負わせた人物だからだ。
 
護衛が主人のために身を差し出す事は確かにあるのだろう。
姫様が対象ならばなおのこと。
女の身であればなおのこと。
だからと言って、奉仕の方法を学ばせるなど。
屈辱をこの身に刻むなど。
──それは確かに経験として生きた。
姫様に対しての妬みや嫉み。私自身への妬みや嫉み。そんなものを、暴力で解決しようとする男は多かったからだ。
 
一番酷かったのは。
それでも無理やりに快楽を与えられたことか。
それを刻まれてしまったことか。
ああ。
だから私は欲に負けるような護衛になってしまったのだと歯噛みする。
けど少し深呼吸をして、その記憶を薄めた。今は食事だ。料理だ。
 
(60) 2023/10/18(Wed) 6:24:10

【人】 純真アンサンブル リッコ

 
そして幸いだったのは、まだ本格的な調理に入っていなかったこと。
お湯を沸かすのにガスからではなく、自動で止まる電気ポットを使用していたこと。
不幸だったのは、私が音に敏感なミュジークの民であること。
背後からした異音と小さな驚きの声に、首を傾げて振り返る。
 
 
「…わー!?」
 
 
だから、バッチリ見てしまった。
彼のその手に、アレがある事を!
し、しまってた筈!ちゃんとしまっていた筈!?
あっでもこの間洗って乾燥させた後、電池とやらを入れ替えようとして…宅配が来て…忘れていたかもしれない。
真っ赤になって慌てながら滝沢に近づく。
取り上げようと手を伸ばして、でも慌ててつんのめって滝沢に向かって転んでしまった。
 
(61) 2023/10/18(Wed) 6:24:29

【人】 純真アンサンブル リッコ

 
「きゃっ!? もう、ちょっと、何出してるのよ!?」
 
 
滝沢に向かって倒れ込む。
押し倒すような形になりながらも手のそれを奪い取って。
ガルルルル、と唸るようにして睨みつけた。
 
 
「た、たまにしか使わないんだから!
 男だってそう言う時あるでしょ?
 むしろ男の方が多いでしょ!?」
 
 
そして動揺のあまりにそんな事を口走り、エプロンのポケットにそれを捩じ込んだ。**
 
(62) 2023/10/18(Wed) 6:24:48

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ


ひと段落した後、ボクはみんなに連絡を入れる。
学園でベアトリスを発見し捕まっていた事を。
だから学園内にドローイグの者たちが潜んでいる可能性が高い事を。
特に美術室には注意しなければならない。
>>1:60確かボクが捉えられた後に連れて行かれた場所はそこだ。
だからこれからより注意してほしい事を伝える。
魔力を使わなくても連絡の取れるツールは本当に便利だ。
電気がなくなると使えなくなるのが困りものだけどね。
 
そして翌日、ボクはと言えば──。
 
(63) 2023/10/18(Wed) 6:37:32

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ

 
「やっ、やめろよ!?」
 
 
美術室近くの空き教室で男子生徒に絡まれていたりした。
本当は美術室近辺の調査をしに来たのだけど、ほら、昼間は学生としてしか動けないからね。
近くを歩いていたら空き教室に行くように言われて。
そこで取り出されたのが細い縄。
 
 
そう言うのが趣味なんだろ?って?
そんな写真が仲間内で回ってたって?
ええええそんなの聞いてない!
 
 
「そんなの趣味な訳ないだろ…こら離せ!」
 
 
怒って教室から出ようとしたところを掴まれる。
あーもう、そんな写真撮られてたなんて!
魔法使えればこんなやつイチコロなのに!**
 
(64) 2023/10/18(Wed) 6:37:50

【人】 爽快ブラスト チアキ


そう、私は確かに昨日、誰かに見られても構わないと変身したのです。
でもまさか本当に誰かに見られているとは思いませんでした。
 
私は今、知らない男子生徒に呼び出されてサアヤとはまた別の空き教室にいました。
そこで、スマホを見せられたのです。
そこに映し出されていたのはある写真。
確かに小さい絵でしたが、変身する瞬間と、そこから屋上に向かう瞬間が捉えられていました。
私はそれを見せられカタカタと震えてしまいます。
 
──彼が、実はそこまでの確証は無く、かまをかけているとは知りません。
遠影過ぎて仔細が映っていない事も。
ただ本人である私はてっきり、それでバレたと思い込んでしまったのです。
そして、私の反応からバレてしまったと言うことも。
 
(65) 2023/10/18(Wed) 6:44:31

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
「そ、その、皆さんには秘密にしてください…。」
 
 
泣きそうになりながら懇願します。
そうすると、相手はごくりと喉を鳴らしました。
それなら、スカートをめくってみせろと言われて愕然とします。
 
 
「あ…ぁ…。」
 
 
どうしましょう。嫌ですそんなこと。
でも正体が露見してしまうのは避けなければなりません。
私はスカートをグッと握りしめ震えてしまっていました。
はらはらと涙をこぼしながら。**
 
(66) 2023/10/18(Wed) 6:44:47

【人】 気紛れ飼猫 クロ

 
補足するならば。
チアキローズの変身シーンをたまたま遠影撮影に成功した男子生徒が、校舎内に戻ってまたたまたま逃走中の彩綾を発見したらしい。
猫は知っている。その広がりもあまりなければ、写真すら鮮明ではない事を。
ただ猫には教える義理はない。
今日ものんびり散歩中。
 
 
「なお〜ぅ。」**
 
(67) 2023/10/18(Wed) 7:58:09

【見】 不良少年 滝沢啓介

玩具を見つけた際に声をあげたのは迂闊。彼女が耳が良いなんて知らないから仕方ないのだが。

隠そうとしたが、間に合わない。振り向いた彼女に手にしたものを目撃されて慌てまくる。

いや本来、持ち主が慌てるものかこれ?

 「いやこれ、このぬいぐるみの
 下にな?
 そんでスイッチが偶然…わッ?!」

真っ赤になり言い訳を繰り広げていた所に、つんのめった彼女の細身が倒れてきた。

危ない!

咄嗟に受け止めるも、床に寝そべる啓介の上に彼女が乗っかるような体勢に。

目を白黒させる。目まぐるしく変わる状況に頭が追い付かない。
馬鹿だし!
(@13) 2023/10/18(Wed) 9:46:55

【見】 不良少年 滝沢啓介

 「ちげー!俺が出したわけじゃ
 ねーって!
 
 ここに、ここに偶然あったんだっての!」

まるで巣を荒らされた母鳥みたいな剣幕で怒られて、卵(?)を奪い取られた。

彼女の持ち物だし取られるのは一向に構わないのだ。
問題はそれより、柔らかくいい香りがする彼女が啓介の上に居て、密着している方が余程ヤバイのだが。

喚いているのは恥ずかしさ故?
しかし内容的にはむしろ自滅しているような。

この玩具を彼女は独りでする時に使っている。

自慰をする時に。

生々しい想像が浮かんでしまい啓介は苦しげに呻く。何故ならそれはーー

 「あるよ?!あるけど
 そういうのは使わないし?
 どう使うかもわかんねえよ?
 
 つ、つかどいてくれ!
 俺がヤバイ!まじヤバイ!」

俺がヤバイ=俺の股間がヤバイ。
上に居るままならば、啓介の膨らんだ下肢はズボン越しにも彼女の身体のどこかに当たっているかもしれない。

それは啓介の意思には従わず、既に硬くなりぐいぐい下着とズボンを押し上げてしまっていた。
(@14) 2023/10/18(Wed) 9:47:19

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

教師という職業は学校に潜入するなら打ってつけと考えたが、授業以外にも雑用が多いし案外暇がない。

 『熊切先生、ちょっと手伝ってください!』
 『熊切先生、この生徒の事なんですが…』

次々声を掛けられてんてこ舞い。
譲と相談をする予定だったのに時間がまるで取れないとは。

こんな事ならLINEを送った後に寝てしまうのではなかった!
薔薇の花弁を浮かべたお風呂にのんびり浸かり、風呂上がりに燻製卵とチーズをおつまみにワインを飲んだのが失敗だ…

後悔先に立たず。

漸く美術室へ逃げられたのは休み時間になってから。
しかし今度は譲が不在である。
こんなことでは魔法少女候補の女子生徒を呼び出す相談は何時になるやら…。

途方にくれながら、昨日汚れた倉庫の床をごしごしモップで擦る。

なんでこんなことになってるの?
(68) 2023/10/18(Wed) 11:30:30

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

と、倉庫の隣の教室から、壁越しに何やら声が聴こえる。

確か空き教室のはずだが…

華夜は掃除を中断して様子を窺いに赴いた。
廊下から薄く扉を開いて中を覗き込む。すると、女子生徒と男子生徒が向かい合っている。

あの女子生徒はーー魔法少女候補の三人の一人だ。
譲はLINEで『三人は軽音楽部のメンバーである』と話していた。

奇妙なのは、女子に迫っている男子が手に縄をしていることだ。

縄…縄といったらSM?!
まさか…こんな昼間からエッチな事を…?

教師であるならすぐに駆け込み止めるべきだ。
しかし華夜はそうせず、目を爛々とさせて二人の動向を見守った。

扉の隙間はほそーくしか開けていないが、気づくか気づかないかは二人次第だろう。*
(69) 2023/10/18(Wed) 11:31:25

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

昨晩帰宅してからベアトリスとLINEにて情報を交換した。
魔法少女に逃げられたこと、その魔法少女は三人の女子生徒のうちの一人であることなど。

姫宮千秋に関しては、譲が担任である。彼女が魔法少女であるとは考えにくいが、それは私見に過ぎない。

三人を確かめたいと話すベアトリスの言葉には了承を示すしかない。
問題は手段であるが。

ベアトリスからは途中から返信が途絶えたので、作戦会議は翌日に持ち越される。
その時間が取れぬままに休み時間に突入したのは想定外であったが。

朝のHRにて、譲は姫宮千秋が出席しているのを確認している。
昨日は随分憂いた様子だったが今日は普通に見えた。

もし彼女に話を聞く必要があるのなら、ベアトリスこと華夜に任せるのではなく自分がやりたい。
そんな想いが譲にはあった。
(70) 2023/10/18(Wed) 12:23:29

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

教室の前を通り掛かったのは偶然。いや、運命の巡り合わせといって可笑しくはないだろう。

譲は華夜とは異なり真面目である。何より生徒想いだ。

詰め寄られている女子をそのまま見逃すなどあり得ない。
生徒が誰かを確認するよりも素早く教室に躍り込む。

 「何をしているんですか。」

男子生徒は三年生だろうか。スマホを手にしていた。

女子生徒はーー姫宮千秋である。
何故かスカートを握りしめて震えていた。

 「姫宮さん、スカートの裾を直して
 大丈夫ですよ。
 そんな格好を他人の前でしなくては
 ならない謂れはありません。

 ーー君は、学年と名前は?」

男子生徒は答えるだろうか。または、逃げ出すかーー。*
(71) 2023/10/18(Wed) 12:23:48

【人】 純真アンサンブル リッコ


「そんなところに何で…!?」
 
 
多分、私の置き忘れかサアヤの悪戯だ。
だから滝沢は何の悪い事もないのだけど、私だって恥ずかしいものは恥ずかしい。
ムウ…と怒り顔になってしまったけど、彼が悪くないのは私だってわかってる。ただ恥ずかしさでどうにもならないだけだ。
でも。
 
 
「ヤバい? …!!!」
 
 
ヤバいって何が?と、首を傾げたところでギクッと身体をこわばらせた。
ちょうど私のスカートの下、下着を押し上げる熱いものがある。そう、倒れ込んだ私は軽く上半身を起こした拍子に、彼に跨ってるような姿勢になってしまっていたのだ。
かあああっ、とさらに顔が熱くなる。
でも。
ヤバい、と叫ぶ彼にはたと我に返る。
こんな時、男は此方を押し倒して乱暴を働くものだ。
欲望に負けて理性が死に、女に無体を働くもの。
そう私は教えられてきた。教えられてきたし、刻み込まれてきた。
お知られている最中だからと抵抗できない時もあった。
抵抗しない事で情報を得る事もあった。
だけど。
滝沢はそのどれとも違う。
魔法がなければ力任せに此方を犯す事だってできるだろう。
だけどそれをしない。
こんなにも、欲望の塊は私のそこを押し上げて主張してきているのに。
 
(72) 2023/10/18(Wed) 12:53:51

【秘】 純真アンサンブル リッコ → 不良少年 滝沢啓介

 
「…ヤバいのは、ここ?」
 
 
だから私は、そんな彼のことが少し気になった。
腰を揺らめかせて私の下着越しにあそこを押し付ける。スライドさせて擦って、わざと欲を煽る。
 
 
「いきなり襲ってきたり、しないんだ?」
 
 
いきなり襲ってきたら撃退するけれど。
逆に、ヤバいと警告してくる滝沢が不思議だった。
まあ襲われるくらいなら、ここで手や口で発射させてしまう方が楽だけど。
でも、少しドキドキしているのは。
 
想いを知ったから。
…欲ばかりをぶつけられる事しか知らなかったのに。
 
(-1) 2023/10/18(Wed) 12:54:17

【秘】 純真アンサンブル リッコ → 不良少年 滝沢啓介

 
「…
優しい
んだ、滝沢。」
 
 
ぽふ、とその肩に頭を預けてしなだれかかる。
こう言うのが普通なのか。
彼が特別優しいのか。
私には、わからない。**
 
(-2) 2023/10/18(Wed) 12:55:43

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ


正直、リッコと違ってボクは力じゃ勝負にならない。腕力ないんだよね!
だから捕まる前に対処しなくちゃならないのに学校だからって油断した。
まさかコイツ、ベアトリスの仲間じゃないだろうな!?
外に誰かいるなんて気づく余裕が無い。
掴まれた腕を引かれて、そのまま後ろ手に捩じ上げられる。
 
 
「イタタタ! やめろってば!」
 
 
やめろと言っても手にした縄?で手を縛られる。前のめりに机に押し付けられても足をバタバタさせて抵抗した。
 
(73) 2023/10/18(Wed) 13:07:10

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ

 
「バカー!やめろ変態!犯罪者!
 お前まさかベアトリスの…もがっ!?」
 
 
喚いているところ、口に突っ込まれたのはハンカチみたいな布だった。
目を白黒させてるとスカートを捲り上げられ、下着を引き摺り下ろされる。
ひんやりした外気を感じるだけならともかく、そこに生暖かい吐息を感じて全身に鳥肌が立った。
 
 
「むーーーー!!んむううう!!!」
 
 
真っ赤になりながらジタバタ暴れる。
ベアトリスのと確信できたら変身して退治してやれるのに!
全く濡れてないそこを指でぐりぐりされても痛いだけで眉を顰めるしかない。
でも、そんな事続けられてたら、体が反応して次第に濡れてしまうのだけど、それでも誰もここにくることはなかったのかな。
もしかしたら、ボクが犯られてしまうまで…?**
 
(74) 2023/10/18(Wed) 13:08:07

【人】 爽快ブラスト チアキ


まだスカートを固く握りしめただけで、それを持ち上げることはできないでいました。
けれどそこに助け舟が入ったのです。
男子生徒は狼狽えていましたが──。
 
 
男子生徒は口にします。
昨日、教室から飛び降りた生徒がいた。
それが変身して魔法少女になったのだと。
別に、目の前の女子生徒がそうでないのならこんな事する必要はないんだと、スクープを手に入れた!と興奮気味に先生にスマホの画像を見せたのです。
私はそれに何も言えません。
昨日、魔法少女について問われた時に何も言いませんでした。
遠回しに嘘をついていたのです。
そして、今だって。
スカートの裾を握りしめることはやめましたが、私は震えて何も言えませんでした。
 
言いふらされても困ります。
でも、何でも言う事を聞くなんてできません。
スカートを捲るだけで済むのなら。
でも、そんなはしたない事をしたくも無いのです。
 
(75) 2023/10/18(Wed) 13:17:08

【人】 爽快ブラスト チアキ

 
「先生…。」
 
 
涙をこぼしながら私は先生に微かな助けを求めるしかできませんでした。
男子生徒もまた、先生を仲間に引き込もうとしているようでした。
先生も、秘密を握った相手を好きにできるんだと言わんばかりに。
私は。…私は。
 
今は先生の良心を信じるしかありませんでした。**
 
(76) 2023/10/18(Wed) 13:18:19

【見】 不良少年 滝沢啓介

 「ソイツは俺の意思じゃどうにもならん
 暴れん棒将軍なんだよッ
 だから早くどいてくれッ」

こんなシチュエーションで勃たない訳がなかった。
恥ずかしいテントを作るイチモツに困惑しつつ喚く。

倒れ込んだ結果、彼女は啓介の上に馬乗りに座る形。つまり股が当たっているわけで。

はね除けたりしたら怪我させるかもしれないから、軽い彼女でもマウントポジションだ。
啓介は動くことが出来ない。

どいてくれたら息子が鎮まる迄後ろを向いているしかない。

何を考えよう?
ばあちゃんの裸?!

しかし彼女はどかずーー。
(@15) 2023/10/18(Wed) 17:49:48

【秘】 不良少年 滝沢啓介 → 純真アンサンブル リッコ

 「ちょ、お前なにしてんだ?!
 おいやめろ、そこ駄目ッ」

啓介の両脚は彼女のむっちりした太ももに挟まれている。ズボンの膨らみに触れるぷにっとした柔らかな感触はーー

 服を隔てているとはいえ肉厚な秘唇に擦られて呻く。

 「何言ってんだ、俺達付き合ってないだろ?
 それなのに襲うとかしないよッ

 言っただろ?!
 護りたいって!!
 嘘じゃねえんだからッ

 ーーあ、ッ」

わたわたしながら叫ぶも彼女がどく様子はない。
女の子らしい甘くていい香りがするし、意識がくらくらする。
喉を逸らしてビクビクッと身体を震わせた。
射精を堪えるのが精一杯。

と、彼女が啓介の上に覆い被さってくる。お陰で擦り擦り攻撃からは逃れて、ふうと大きく息を吐いた。
(-3) 2023/10/18(Wed) 17:50:14

【秘】 不良少年 滝沢啓介 → 純真アンサンブル リッコ

 「や、さしいとか……
 わかんねえよ、俺。

 ただ、お前の事大事にしたいんだ。」

先程の親の話を思い出す。
厳しい親に暴力を振るわれて、彼女は追い詰められているのかもしれない…

腕を回して背中を擦り、そっと長い艶やかな黒髪を指ですくようにした。

 「無茶はすんなよ。
 俺がしてやれることならさ、
 なんでもするから…。」

と、言ってからはたと。彼女が慌てて隠した玩具を思い出す。

 「あ、ああいうオモチャの代わりとかは無理だぞ?!
 俺、経験ないんだからーー
 童貞なんだからな?!」*
(-4) 2023/10/18(Wed) 17:50:37

【秘】 純真アンサンブル リッコ → 不良少年 滝沢啓介


ダメだとか。護りたいとか。
そう言ってる割にやっぱり気持ちよさそうで。
でも、だからこそ分かる。欲望に耐えようとしてる。
欲望に負けてくれたなら、ああやっぱりって男を見限ることができたんだけどな。
 
大事にしたい?
それもよくわからないけど…。
 
 
「女をおもちゃにするのは男の方でしょ。
 欲望に負けて、女を食い物にするの。」
 
 
おもちゃの代わり。
その言葉に私の声が震えた。
そう。女をおもちゃにするのは男の方。私たち女派だから警戒し、遠ざけるしかない。
耐えるしか無い。
退けるしか無いのだ。
 
(-5) 2023/10/18(Wed) 19:54:58

【秘】 純真アンサンブル リッコ → 不良少年 滝沢啓介

 
「だから。…私、優しい男なんて知らない。
 彼の方を護る為には体だって張らなくちゃならないし
 そうなった時に負けてもいけないのよ。
 だから、…。」
 
 
だから。それが分かるから。
どうしても敵わない時。どうしても被害を抑えたい時。
時として自分の体を犠牲にしてでも護らなければならなかった。
でも。
私は。本当は、そんな事を望んではいなかった。
でも姫様が優しいから。姫様の笑顔が愛しいから。
──彼の方だけは、穢したくなかった。
でも私だって汚れたくはなかったのに。
 
いつの間にか目に涙が溜まっていた。
こんな男、私は知らない。
ユスターシュ様だってきっと一皮剥けば同じだと思っていた。
姫様を支配する男なのだと。
滝沢だってきっと同じ。同じ、なのに。
 
 
「…じゃあ、私に教えてよ。」
 
 
ぎゅ、と抱きついたまま囁きかける。
 
(-6) 2023/10/18(Wed) 19:55:27

【秘】 純真アンサンブル リッコ → 不良少年 滝沢啓介

 
「優しい
しかた。
 
 …私を大事に、してよ。」**
 
(-7) 2023/10/18(Wed) 19:56:10

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

 「あらま、大変。」

二人は合意の上で休み時間にプレイに及んでいるのではないらしい。

女子生徒の名前は譲から聞いていた。確か、橋本彩綾と言ったか。

実に乱暴な行為だ。男子生徒は彼女を縛り上げ机にうつ伏せに押し付けた。

悲鳴なのか悪態なのか、声を張り上げて騒ぐ彩綾。

今犯罪者とかに紛れて何か言ったような…?

しかしその続きを聴くことは叶わない。何故なら彼女の口は塞がれてしまったから。

いとも簡単に下着を剥ぎ取られる。
その様に華夜は思う。

ーーもし魔法少女ならば、こんな男子生徒に好きにさせてはおかないだろう。

つまり、橋本彩綾はシロである。

ぺろんと白くて丸い桃尻を露にされる様に、流石の華夜も目を丸くした。
このまま本番に及ぶのか?
(77) 2023/10/18(Wed) 21:27:58

【人】 焔の魔術師 ベアトリス

 「流石にこれはねえ…おいで、
 サラマンダー。」

こそりと精霊を吐息にて召喚。ふ、と吹くとそれは小さな火の粉となり、扉の隙間を通り抜けて飛んでいく。

火の粉は興奮しながら彩綾の恥ずかしい部分を弄っている男子生徒のズボンの尻にポッと点火した。

 『ひぁッ!あ、熱い、熱いッ!!』

カチカチ山の狸のようにお尻に火がついた男子生徒は飛び上がった。
そして床に倒れてゴロゴロ転がり、熱さに苦しむ。

きっと尻を火傷しただろう。

そしらぬ顔をし、今丁度廊下を通り掛かったような顔をしてガラリ、と扉を開ける。

 「あらごめんなさい、
 お楽しみだったかしら?
 でも学校でそんなおイタをしちゃ駄目よ?」

ぱちんとウィンク。ベアトリスの姿をしてはいないが、魔法少女にしたのと同じように。*
(78) 2023/10/18(Wed) 21:28:17

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

男子生徒が見せてきたスマホの画像は手ぶれが酷いし距離もあり、また日が落ちて辺りが暗いせいで不鮮明。

譲はスマホを受け取り、眼鏡の奥の目を細めながら観察したが証拠にしては不十分に思えた。

緩く首を振ると、大胆な行動に出る。彼のスマホからその証拠写真を消去したのだ。

きっと男子生徒だけでなく、千秋も驚いたはずだ。
しかし、譲はスマホを彼に返すと毅然とした態度のままこう言った。

 「曖昧な写真を元に人を脅すような
 行為を看過できません。
 
 彼女が魔法少女か否か。
 この写真に証拠としての価値が
 あったか。

 そういう問題ではなく。

 あなたに人を裁く権利があるのか。
 まず、それを考えて欲しい。」
(79) 2023/10/18(Wed) 21:44:33

【人】 水の魔騎士 ユスターシュ

世間における魔法少女の認知は、ヒーロー的な見方もあるが、害悪のように考える者もいる。
この男子生徒のように面白がり、興味本位に扱う者もーー。

譲、ユスターシュにとって魔法少女は敵対する存在だが、そのような行為は目に余るものだ。

目の前で震えている姫宮千秋は、
魔法少女なのか。

いや、今はそんなことはどうでもいい。
彼女を護らなくては。

 「行きなさい。担任の先生には、
 報告しないでおいてあげます。
 その代わり、こんな事は二度としないように。
 ーー良く意味を考えて下さい。」

男子生徒が納得したかはわからない。しかし、彼は教室を先に出ていった。

後は、千秋と譲が残された。
譲は彼女に近寄り、その細い肩に手を添える。

 「大丈夫ですか。」

今にも折れそうな彼女の姿に譲は深く心を傷める。そのままそっと抱き締める事は叶うだろうか。*
(80) 2023/10/18(Wed) 21:44:53

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ


この点ではボクはリッカと同じだ。
リッカほど大変な目にはあってこなかったけど、正体がバレるくらいなら甘んじて失態を受け止める。
その覚悟はあった。
だから、助け舟を出されるなんて思いもよらなかった。
しかもそれが──アレはベアトリスの魔力じゃん!?
 
 
ボクは目を丸くして彼らを見た。
男子生徒はヒイヒイ言いながらその場から逃げて──お尻の火傷なんてどう言い訳するんだろ。それに、どう考えたって先生が謝るのはなんか違うと言うか、魔法を隠そうとしてないような。
呆然としながら、ハンカチをぺっと吐き出した。
ぺたんと床に座り込んでケホケホと咳き込む。
 
(81) 2023/10/18(Wed) 21:48:54

【憑】 虹色カンタビレ サアヤ

 
「せ、先生、助かりました〜…。
 なんでしょうね、アイツ。
 変な薬でもやってるのかな…?」
 
 
まさかとは思うけど。
ドローイグ、ミュジークとも違う第三の勢力の可能性もゼロじゃ無い。
本来この高校はそこまで治安の悪い場所じゃ無かったはず。なのに、あんな事。
 
目の感じも通常時とは違う感じがしたし、これは調べないとな。
そんな事を考えつつ、もぞもぞと縄を解こうとして。
 
 
「…先生、今の魔法みたいだね。」
 
 
なんて。そんな事を話しかけてみたのだ。
その視線に剣呑な光が宿ってしまったのは、昨日のことを思い出すしか無かったから。**
 
(82) 2023/10/18(Wed) 21:49:11
 




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9回 残----pt

 

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5回 残----pt

 

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1回 残----pt

 

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