陽葉 シロマ(匿名)は、メモを貼った。 2022/07/10(Sun) 21:21:57 |
ネコジマは、屋根裏で見つけた鏡は、月明かりの射す壁にたてかけて。あとは布をかけるだけして立ち去っていたのでした。 (a0) 2022/07/10(Sun) 21:22:36 |
【神】 不知 ミナイ『少し前だけど無事に保健室を見つけたよ』 『その後数人に連絡はしてみたけれど 結構危なげないみたいで良かった』 何かが起こる前。 グループの名前一覧をじっくりと見てから文章を送る。 治療が必要な程の怪我をした人の話は聞いてない 。安全無事に、皆探検をしているようだ、と。 『ボク?』 『ボクはつかれたら座ったり、次は』 『皆を探すために歩き回ることにする』 (G0) 2022/07/10(Sun) 21:30:27 |
【独】 不知 ミナイ/* カナイどうして〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜????????? いやめっちゃ早く殺されてから幽霊で漂ってても良いのか。 元から狼というわけでも、え^^〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜? どうして〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜? 狼匂わせやめちくり〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。 わかんねえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。 おはるも狼やりそうだもんよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。 (-4) 2022/07/10(Sun) 21:34:09 |
【秘】 陽炎 シロマ → 甚六 カナイ数度、瞬きをする。 そんなことは想像もしていなかったと言わんばかりに。 「……っはは!殺すなんてとんでもない!」 笑い飛ばす少女の瞳は誰も映さない。否、映せない。 過去の人間は、未来を見ることさえできない。 過去になった人間なら? 「ちゃあんと牧夫だって出席簿に載ってるよ。 誰一人仲間外れにするもんか。 」現実における生死の話をせず、自分の尺度でだけ話す。 標的は全員≠セと。 この死者は、生者の尺度を理解できなかった。 「……ねぇ、ずっと一緒にいようよ。 こんな生き辛い場所じゃなくてさ、もっと素敵な所で。 好きなことをして過ごそうよ。 そこでは男だからとか、女だからとか。 誰にも言われない───いや、言わせない」 手を重ねたまま、十七歳の少女は願う。 「ねえ、」 ほんの一瞬、目を伏せた。 だけど先生だから、貴方の目を真っ直ぐ見据えて──── ▽ (-5) 2022/07/10(Sun) 21:36:20 |
ネコジマは、誰もいなくても、少しの間はそこにいる。 (a1) 2022/07/10(Sun) 21:40:32 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 怖怖 ライカ/* ごきげんようダーリン 俺狼なんだけど(再放送) 多分襲撃予定は覆らないので、白々しい襲撃予告を送っておきます。一応。 無事に 今日がお前の命日だ! を言えそうでオレは嬉しいです 敬具 (-7) 2022/07/10(Sun) 21:48:20 |
【人】 陽葉 シロマ>>2:62 >>2:63 マユミ 「き……ら、き、ら、ひ、か、る……」 目を伏せ、うろ覚えの歌詞でオタマジャクシの後を追う。 演奏が終わり、ややあって目蓋を開けた。 「ありがと。 やっぱりきらきら星は弾ける人が多いんだねえ」 水筒を隣の椅子に置き、ゆっくりと立ち上がる。 壁に貼られたまま朽ちた掲示物を見ながら、美術館の中を回るように歩き出す。 「……あと、牧夫が見つかった時もありがとね。 私はああいうの、わからなかったから助かったよ」 知っていれば、現場の保存をしたのだろうが……白間は、指摘されるまで気付かなかったから。 暫く歩くと、ピアノ側に置かれていた専用の椅子に腰を下ろす。 「多分弓道部で色々あったから、知ってたんでしょ? 思い出したい記憶でも無いだろうにさ。 辛いこと、思い出させちゃったんじゃないかって……」 (1) 2022/07/10(Sun) 21:58:06 |
【秘】 不知 ミナイ → 友達 ネコジマ君が空き教室にいるとき、メッセージがはいった。 『星空をみるの 花火をするの』 『どちらの方が好きだい?』 (-10) 2022/07/10(Sun) 22:02:19 |
ミナイは、廊下をいくライカに声をかける。 (a2) 2022/07/10(Sun) 22:03:08 |
ミナイは、君と二人きりになって尋ねたいことがあった。 (a3) 2022/07/10(Sun) 22:05:08 |
【秘】 元弓道 マユミ → 不知 ミナイ「話……死者と?…………。ふむ……」 改めて悩むように首を傾げる姿は、考えたこともなかったといった様子で。 「でも、そうですね。今までと変わりなくこれからも同じように話せるのならば、共に過ごせるのならば、死者になっても話したいと望むかもしれません」 少し自信なさそうに力なく放たれたのは、まだ考えがまとまっていないことの証左だった。 保健室のプレートを確認すれば、危険があっては大変だろうからと扉を開けて中を先に入ることを申し出たことだろう。断られても、大人しく貴方に続いて保健室の中に入る。 ▽ (-11) 2022/07/10(Sun) 22:06:16 |
【秘】 元弓道 マユミ → 不知 ミナイ「……」 瞼を下ろして、暫く思案。 「人は本来死にたがりの生き物ではありませんから、そう思うのは当然ではあるのですが。 明日香はとても『生きることをやめる』ということを嫌がっているのですね」 ぱちりと目を開いて、貴方を見やる。 「明日香自身の為に、拙に生きることをやめるなと言うのなら。 拙が、拙の為に明日香に『ずっと変わらずにいてくれ』と望んだら、聞いてくれるのでしょうか」 静かに、そう問うた。 「……なんて。無理難題を投げずとも、拙はそうそう死ぬつもりはありませんよ。死ぬ理由がありませんので。安心してください」 (-12) 2022/07/10(Sun) 22:07:04 |
【秘】 不知 ミナイ → 怖怖 ライカ「夏彦くん」 同級生の薬袋は君の視界に何度も入っていた。 いつも保健室登校だった生徒でも教室にいる機会は少なくない。 性別も普段いないことも家の悪い噂も気にせず話しかけ、 普通に言葉を返してくれる君を好いていた。 「さっきまで、誰かと一緒にいたろう。 ひどいことをされていなかったかい?」 一人廃墟のなかで白い髪を揺らすその姿は少しだけ幽霊に見えるようなはかなさを持っていた。 (-13) 2022/07/10(Sun) 22:10:17 |
【赤】 陽葉 シロマどこかの教室で、少女が教鞭を執っていた。 「 鳥飼 。」「 夢川 。」「…… 司馬 。」名前の増えた出席簿を満足気に読み上げ、閉じる。 前回との違いは、更に名前が増えたことと──窓から見える夜空が、白み始めてきたことだろうか。 「学校って感じ、出てきたな〜。良い調子!」 笑顔で頷けば、窓へ視線を向ける。 その横顔には僅かに哀愁が漂っていた。 「……急がないとね」 (*1) 2022/07/10(Sun) 22:12:28 |
【秘】 友達 ネコジマ → 不知 ミナイ『花火』 彼はスマホを見ていたようで、返信はすぐだった。 猫島は夜が嫌いではないし、 明るいのがとても好きと言うわけではないが、 そのふたつを比べるのならそれほど迷いはなかった。 『するんです?』 その後に言葉は続かない。普通なら「この状況で?」と 否定的にとらえているように見受けられるかもしれないが、 そうであるのなら猫島はもっと言葉が多い。 (-14) 2022/07/10(Sun) 22:26:51 |
ネコジマは、構ってもらえるとうれしい。 (a4) 2022/07/10(Sun) 22:27:08 |
友達 ネコジマは、メモを貼った。 (a5) 2022/07/10(Sun) 22:27:51 |
【秘】 友達 ネコジマ → 甚六 カナイ (-15) 2022/07/10(Sun) 22:34:55 |
ネコジマは、首を傾けた。 (a6) 2022/07/10(Sun) 22:35:57 |
ライカは、廊下を駆ける最中、ミナイの声に足を止めた。 (a7) 2022/07/10(Sun) 22:37:01 |
【秘】 怖怖 ライカ → 不知 ミナイ────びく。 あからさまに、恐ろしいものでも確認するかのように振り向いて 一瞬だけ、幽霊でも出たかと肩を震わせたけれど よくよく目を凝らし、君の顔を認めれば、安堵を浮かべた。 「……み、薬袋。」 君とは、保健室登校のクラスメイト──と言っても、 教室なり廊下なりで姿を見れば、何気ない会話を交わすような仲だ。 体が弱くて儚げで──体力面では気を使いつつも、 君を極端に特別扱いしたことはない。 「あー……、いや、居たケド。 何も無いよ。ほんとに、なんにも。」 駆けていたものだから、僅か呼吸は乱れている。 何度か荒い呼吸を繰り返し、君へと向き直った。 「……そっちは、どしたの。 何か……あったの? 手伝おう……か?」 何かを誤魔化すかのように からりと下手な笑顔を作って、思い切り話題をすり替えてやった。 (-16) 2022/07/10(Sun) 22:38:05 |
【秘】 不知 ミナイ → 友達 ネコジマ『見つけたんだよさっき キミとしたいなって思って』 花火に見える袋と、ラムネdrinkの段ボール。 さて……火なんてつくのだろうか。 チャッカマンと蝋燭もちらりと写っている。 『池の近くに集合しようよ あまり人気も少ないし文句はないだろう』 (-17) 2022/07/10(Sun) 22:45:54 |
【秘】 甚六 カナイ → チャラ男 ウラミチ「ぴ 「ぴあす… 」ぴ、 ぴんく…… 」ぁわわ。カルチャーショック。 白髪がちの髪は、毛先がごわごわと痛んでいる。 遠目には、灰色にも間違われる髪の色。 「染めんなら、んん… 金色… がよか、なぁ」「ぼくには、似合わんろうけど…」 きらきら綺麗な、きみの髪を見つめながら。 (-18) 2022/07/10(Sun) 22:48:54 |
【秘】 元弓道 マユミ → かれがれ ユメカワ『納得、出来ていたらよかったのですが』 入力中。 『拙のこれはきっと納得ではなく』 『 諦めだと思います 』 文章量はたいして多いわけではなかった。それにしては、送信されるまでの時間が掛かっているように感じたかもしれない。 『拙は、変わることが嫌です』 『皆がいなくなることも、違う道を歩むことも、周りががらりと変わるのも』 『でも、そんな事はいくら願っても止まることはないって分かっているから』 どれだけ嫌がっても、現実は自分たちを押し流す。 『見て見ぬふりをしているだけですよ、深雪』 『泣いても嫌がっても叫んでも、意味がないから』 『いつも通り元気に過ごして忘れようとしているだけ。難しいことを考えないようにしているだけ』 『嫌だって思うことも、捨てているだけ』 子供のように何も知らないままならよかった。 大人のように上手く折り合いをつけることができたらよかった。 そのどちらでもない、大人と子供の境界にいる少女は取れた行動は、これ以上傷つかないように諦念と座視で心身を守ることだけだった。 『深雪は、どうしたいですか? 受け入れられないのなら。どうするつもりですか?』 (-19) 2022/07/10(Sun) 22:56:47 |
【秘】 チャラ男 ウラミチ → 甚六 カナイ「金髪?いーじゃん! お前にも似合うって!性格も明るくなっかもよ〜?」 笑いながら毛先の痛んだ髪に触れていたが、ハッと気づくと慌てて手を離した。 女子の髪に気軽に触れてしまった。昔のノリで 「 明日とか……お前がしたいなら、 俺が染めてやってもぃぃ、ケド…… 」しどろもどろ言いながらフイ、と照れ隠しに顔を背けた。 (-20) 2022/07/10(Sun) 23:20:39 |
【赤】 かれがれ ユメカワどこかの教室。 並べられた机。 人影ひとつ。足音も無く、いつの間にやらそこにいる。 「………ん、…」 出席を取る声へと返す声は、以前よりも浮かないもの。 けれどもその理由は近付く夜明けではなくて、 ましてやひとつ増えた名前でもない。 それは以前あなたに問いを投げ掛けた時に 挙がった名前の内のひとつだから。ただ納得だけがあった。 「……ねえ、先生。 前に……できることがあれば、って言ってたよね」 「聞きたい事があるんだ」 『生徒』として扱われる事に疑問を持たない子どもは、 教卓に立つ少女が、頼るべき『先生』であると信じて疑わない。 だからきっと、自分にわからなかった答えを知っていると信じている。 (*2) 2022/07/10(Sun) 23:29:29 |
【人】 元弓道 マユミ>>1 シロマ 「かろうじて覚えていましたよ。拙でも分かるくらい覚えやすいものでしたから」 少しだけふふん、と自慢げに眉を上げて答えた。 近くに来たことを横目に見やると、手持ち無沙汰に指を鍵盤の上に踊らせながらぽつぽつと言葉を紡いでいく。 「梢もご存知でしたか。弓道部のこと。 そうです、あの時色々あったものですから。それをなぞっただけです。 あの時の拙もどうしたらいいのか分からなくて、首を吊っていたあの子を動かしたら後ほど警察の人に沢山のことを聞かれました。ですからどうにかしたい気持ちは分かりますが、そっとしておくほうがよろしいかと」 そう語る声は淡々と。随分と機械的なものだった。 「……辛い。確かにそう、だと思います。今までの日常ががらりと変わってしまいましたし」 歯切れ悪く述べるそれはどこか他人事のよう。 「梢こそどうなんですか?分からないと言うのなら、このような事態は初めてなのでしょう? 心身ともに負荷がかかっているのではありませんか?」 (2) 2022/07/10(Sun) 23:29:37 |
【赤】 かれがれ ユメカワ「俺、あのあと夏彦と話をしたんだよ」 「ちゃんとあの日をやり直して、本音で話してさ 夏彦も俺と離れたくないって、好きだって言ってくれたから 一緒に来てくれるか聞いたんだ。 ……そうしたら、頷いてくれたから」 夢川深雪という人間が、既に死んでいる事を思い出した上で。 言葉に詰まりはしても、確かに頷いてくれた。 だからあの時、まさか拒まれるなんて夢にも思っていなくて。 あっという間に、殆どわけもわからず死んだ人間には 目前に迫った死の恐怖への理解なんて無くて。 「あんまり怖がらせたくなかったし、 俺みたいに……酷い見た目になってほしくなくて。 できるだけ優しく首を絞めたんだけど 結局怖がらせたみたいで、何処かに行っちゃって」 「何を間違えたんだろう」 ぽつり、ぽつり、前提から何から何まで狂った相談はそこで一区切り。 その内容に反して、それこそ生徒が教師に対してするような ごくありふれた、けれど当人にとっては深刻な悩みのような。 最初から最後まで、ただただそんな調子だった。 こうして確からしい答えを探すのは、 未だやり直す事を諦めてなどいない事の証左だ。 (*3) 2022/07/10(Sun) 23:30:41 |
【秘】 不知 ミナイ → 元弓道 マユミ「そうなんだ。 どうしたらよかったのかと言っていたからさ? 聞くべきはいなくなった本人にじゃないか」 「だから話したいのかなって。 ボクもキミとならお話ししたいな……。 知らない人の幽霊は怖いけど、好きな子なら歓迎だ」 あなたの申し出に素直にうなずいて背中に続いて扉を潜る。 綺麗な保健室というにはあまりにも難しいボロボロのその部屋は、まるでホラーゲームのよう。 不自然に空いた棚、片付けられた机に、埃っぽいベッド。 比較的きれいそうな椅子を探せばずずっと引き出して軽く叩いてみた。 「 『生きているうちにできること』 が好きなんだ。だから、だね」 ふと、落ちてきた言葉に顔をあげる。 ゆっくりと首をかしげて、キョトンとした。 (-22) 2022/07/10(Sun) 23:40:56 |
【秘】 不知 ミナイ → 元弓道 マユミ「うん? 聞くよ」 『ずっと変わらずにいてくれ』 その言葉に間違いない返答をする。 「でも聞かないとだね。 キミの、 ずっと変わらない はどういう、意味かな」「ボクは変われなんて言われたことないし、 あ、格好よくなりたい事はあったから、それには相反してしまうのかな?」 (-23) 2022/07/10(Sun) 23:42:06 |
【秘】 元弓道 マユミ → 不知 ミナイ「なるほど?そういう考え方もあったのでしたか。拙は人の遺体を発見したときの対処法に悩んでいましたから。 でも確かに本人に話を聞けるなら、自殺そのものをどうにか回避できたかもしれませんね」 「そうですね、拙も明日香とならお話したいです。 ……思えば、死んでしまったのなら変化も無いでしょうから。尚の事、です」 いかにもといったおどろおどろしい雰囲気に少女は眉根を寄せた。けれどそれは恐怖からではなく、「使えそうにないな」というたいへん現実的な理由からであった。 「生きているうちにできること……?ふむ。死んだら殆どが出来なくなりますし、殆どのことが該当すると思いますが。幽霊やゾンビにでもならない限りは」 「明日香は、なぜそれが好きなのでしょう」 ▽ (-24) 2022/07/10(Sun) 23:54:59 |
【秘】 元弓道 マユミ → 不知 ミナイ「ずっと変わらないは、変わらないですよ」 淀みなく繰り返す。 「明日も明後日も、その先も。こうして皆で遊ぶんです。難しいこと、大人になってからやること、何もかも気にする事なく。 大人になってもあらゆるものに縛られず、誰も欠けることなく、周りも皆も自分も変わらず、ずっとずっと皆と楽しく過ごしていたい。 ……それが拙の望む、変わらないことですよ」 首が、こてん、と。 傾いた。黒髪をさらりと揺らし、おんなはわらう。 (-25) 2022/07/10(Sun) 23:55:25 |
【神】 友達 ネコジマ猫がおそらく、この旧校舎の屋根の上で、 まぁるいお月さまを見上げている写真が何枚かあげられた。 撮影者は屋根に開いた穴の中から撮影したよう。 あまり写っていたわけではないが、 影などの雰囲気等を見るにそれは猫島だった。 他の人が撮影したわけではなさそう。 『けっこう前。綺麗なほうでしたよ、色々と。 猫じゃねぇ人は屋根にはのぼらないで、 見るだけにしておいてくださいね』 画面の端の方、月明りのもと、板状の何かに 布がかけられているのが妙に目についたかもしれない。 (G2) 2022/07/10(Sun) 23:56:51 |
【秘】 不知 ミナイ → 怖怖 ライカ「手伝ってほしいことは…… あっそうだ、バケツを探してほしいんだ」 とってが取れているものや桶のかわりはきっとすぐに見つかるだろう。 薬袋が欲しかったのは探し物をする連れである。 「少し一緒にいてくれよ。 ……深雪くんのことも聞きたいしさ」 その瞳には、明らかに逃すような甘さは見えない。 ただの興味ではなく真剣に君の眼のレンズの向こうをみていた。 自然と、その手を伸ばして優しく握る。 鋭い視線とはちぐはぐに薬袋は続けた。 (-26) 2022/07/11(Mon) 0:00:33 |
【秘】 不知 ミナイ → 怖怖 ライカ「――彼にいじめられていないかい? 一緒にいるためにひどいことをされていない? 怖いことや、辛い目に遭っていない? 好きでも、苦しいことってあるじゃないか。 ボクは深雪くんよりも、夏彦くんの味方だから。 なにもなければそういっておくれ、安心できる」 (-27) 2022/07/11(Mon) 0:00:47 |
ミナイは、ネコジマに写真を送った。目当てのものと、段ボール。 (a8) 2022/07/11(Mon) 0:04:24 |
【秘】 友達 ネコジマ → 不知 ミナイ『猫島とですか? いいすけど』 みんなでやるのならグループメッセージで言っているだろうから、 個別で来たこれは本当に猫島とのことなんだろう。 どういう風の吹き回しかは分からないけれど、 猫島にとっては考えても考えなくても同じで、些細なことだった。 皆花火をする気だったはずなのだから、 火がつかないなんてことも大よそないだろう。 お池もあるけれど、かこん、バケツも拾って。 (-28) 2022/07/11(Mon) 0:06:24 |
ネコジマは、お池の方へ向かった。 (a9) 2022/07/11(Mon) 0:06:59 |
【人】 かれがれ ユメカワ【空き教室】 >>0 ネコジマ 君が戻って来てすぐの話。 ふと、視界の端で何かが動いた気がして、視線を向けて。 それが誰かわかれば、ひらひらと手を振った。 「……おかえり、稔」 「何かあった?良い事、そうでもない事、なんでも」 選ぶのが下手くそだから机を椅子代わりにする事は諦めて、 床に座って、時折液晶を流れるメッセージを眺めていた所。 君の事を待ってると言ったから、有言実行。 直前に、また少し気まずい別れ方を誰かとしてしまったものだから この空き教室に入る時、少し中の様子を窺ってたりとか、したけど。 きっと誰にも見られてはいなかった。多分。 (3) 2022/07/11(Mon) 0:12:25 |
【神】 元弓道 マユミ『保健室、明日香と発見しましたがあまり寛げそうに無かったです。明日香のいるいつもの保健室を見習ってほしいものですね』 共に探検したらしい少女も重ねて報告をする。廃校の保健室文句を言うのもどうかと思うのだが、少女はしごく真面目に文句を言った。無茶言う。 『む。稔、ナイスショットですね。エモという奴でしょうか。綺麗な一枚です。 ……ところで画面端に映っている何かってなんなんです?お宝とか?』 猫が屋根に上がって丸い月を見上げると言う幻想的な一枚だからこそ、どうにもそのオブジェクトが気になったようで。なんとなしに聞いてみる。 (G3) 2022/07/11(Mon) 0:30:40 |
【人】 友達 ネコジマ【空き教室】 >>3 ユメカワ 「ん。雪ニイ」 ひらひらと手を振り返す。 「ただいま」 ととと、隣にまで来て腕を絡めた。 あなたはきっとさみしい。 「いいことすか。栗栖ニイと仲直りしました。 …まあいつもくらいなんで。 またいつもくらいにああなるでしょうけど」 お互い昔と変わっていなさそうで安心したな。 そんな喜色が滲んでいる。勿論、あなたのことも。 「あとはそうでもないことですけど 屋根裏もけっこう物多かったなとか、 猫も変わらず気まぐれすねとか、そんなくらいです」 メッセージの文面から読み取れた状態よりは 今の猫島は安定していそうだった。 (4) 2022/07/11(Mon) 0:30:48 |
【秘】 甚六 カナイ → 陽葉 シロマ夏の香りが遠ざかる。 一つ一つが、少女の瞳を翳らせていく。 きみが言葉を重ねるほどに、暗い色を募らせる。 「やっぱり。きみが まきおを殺したんだな」 ぽつ、ぽつ。ちぐはぐで、噛み合わない二者面談。 死者の尺度を生者は理解できない。 そのまったく反対が、きみに齎されたように。 「なぁ きみは」 「あの子たちまで、連れてく気なのか」 重なった手は、熱を持っている。 深く淀んだ断絶がそこに横たわっていることだけを、感じ取る。 「 …… ぃ」 視線が地に落ちる。 不出来な、何もできない生徒の声が、 ▽ (-29) 2022/07/11(Mon) 0:38:39 |
【神】 元弓道 マユミ『拙はそろそろ皆さんのいる教室に戻るつもりです。 助けも呼べず外にも出られない現状、どうにか出来ないか後ほどまた校内を調べる予定ではありますが』 (G4) 2022/07/11(Mon) 0:43:06 |
【秘】 怖怖 ライカ → 不知 ミナイ「バケツ? そんなの何処にでも転がってるだろ……」 とは言うが。 嫌がる素振りはなく、じきに取っ手の取れたぼろぼろのバケツでも発見するだろう。 「……み、深雪のこと?」 ──本題だ、とでも言わんばかりに。 君の視線、言葉、繋がれた手。 その全てが自分を逃すまいとして、向けられている。 事実、自分達の別れ話(?)は色々な人を巻き込んでいたり、気を遣わせたりしているようだから 君もきっと、心配や慰めの気持ちを持ってくれているのだろう。 「あ〜…… うーん……そうだな……。」 ……どうしようか。 言うか、言わないか。たった2択。 君の事はそれなりに信用している──けれど、選べずに暫し沈黙。 たっぷり間をかけて、口を開いた。 「……怖い、けど。 酷くも辛くも……ないよ。 W何かあったWケド……大丈夫。」 ▽ (-31) 2022/07/11(Mon) 1:57:23 |
ライカは、空いた手を、君の頭上へ向けて。 (a10) 2022/07/11(Mon) 1:57:44 |
【秘】 怖怖 ライカ → 不知 ミナイ弱々しく笑って、 あんまり目線の変わらない、君の頭を柔らかく撫でた。 「僕らの問題だから、 僕らが何とかする。」 心配はいらない、大丈夫だ、と。 言葉で、温度で、示す。 「あ。」 嗚呼、でも、ひとつだけ。 君に伝えたい事がある。 「……今までありがとな。 薬袋のこと、結構好きだったよ。」 ずうっと下げていた、カメラの紐へ手を掛けて。 首から降ろせば、君へと差し向ける。 それをやっと手に入れた時の喜び様を、自分が肌身離さず持っていた事を、君は知っている。 「だから、貰って欲しい。」 (-32) 2022/07/11(Mon) 1:59:55 |
【秘】 甚六 カナイ → チャラ男 ウラミチ「に にあうかいね… 」照れくさそうに、嬉しそうに。 触れたり離れたりの手にはあまり、頓着なく。 「してくれる、ん。 んふ…… ありがと。うらみち」カナイの家では、金髪なんてほんとはたぶん許してもらえない。 それでも、はずむ声は頷きをかえす。 ごめんな。 「ん あし」 た。 ▽ (-33) 2022/07/11(Mon) 2:16:33 |
【秘】 不知 ミナイ → 元弓道 マユミ「 死者と話すなんて怖いからね。 こんなことがなければ僕も話題にあげなかったよ。 でも、…… 実際体験してしまうとね。 イメージは変わってさ。良いこともあるって思えたよ」 音をたてて椅子に軽いからだをのせる。 キィ……と金属の音をならして首をあげる、天井のシミをみた。 一息 「好きなもの、そう。 ひとことで言えば……痛みを感じている姿かな」 「みることが出来なくなるのは勿体ないだろう。 尊い、生きている証が失くなるのは本当に大きな損害だ」 ▼ (-34) 2022/07/11(Mon) 2:16:47 |
【秘】 不知 ミナイ → 元弓道 マユミ「でもよかった。キミの求める変化が相容れて。 その条件なら、 最低限ボクは 君の願う通りに変わらなくてすみそうだよ。」 「ボクはさ」 そのままあなたの顔をみずに、口端を上げる。 「……君のような強い力が欲しい。 君のような艶やかな髪欲しい。 君のような声が羨ましい。 君のような体が羨ましい。 君のような愛嬌と優しさとか。欲しいなあ。 それぐらいだよ、ボクが目指す変化は」 (-35) 2022/07/11(Mon) 2:18:57 |
【秘】 甚六 カナイ → チャラ男 ウラミチ―――かしゃん。 金属が床にぶつかる、軽い音が鳴る。 腰に巻くための青いリボンが、ひらりと床に落ちる。 中の渦巻きがじりじりと燃え、仄かにあたたかいそれは。 きみと話していた少女が持って帰ってきたはずの、忘れ物。 ▽ (-36) 2022/07/11(Mon) 2:19:12 |
【秘】 チャラ男 ウラミチ → 甚六 カナイ顔を背けていた男は軽い金属の音にそちらへ振りかえる。 「……?」 そこにはさっきまで話していたはずのカナイはいない。 目を逸らしているうちにどこかへ行ってしまったのだろうか。 「ちょ……アイツ……! どっか行くなっていったじゃん……!」 一人になった教室は先ほどとは打って変わって居心地が悪い。 少し待っていたら戻ってくるだろうと思っていたが、暫くしてもこちらへやってくる足音は聞こえてこない。 「ったくしゃーねぇなぁ……また忘れもんしてっし」 立ち上がり、まだ温かい蚊取り線香を拾い上げた。 「どうせどっかで迷子にでもなってんだろ……」 みつけてやんないと、と言い訳を独りごちに呟きながら一人きりの部屋を後にした。 (-38) 2022/07/11(Mon) 2:32:49 |
【秘】 甚六 カナイ → 不知 ミナイはっ、と息を呑む音。 呆然としたような呟きが、電話越しに、 「みゆき も ?」ザザッ ジ----…… 不自然に走るノイズ。 電子嵐の隙間から、声が返される。 「こ わ■、■ど 」「■く は た ■■■ぃ よ」 ▽ (-39) 2022/07/11(Mon) 2:37:47 |
【人】 チャラ男 ウラミチチャラ男は辺りをあまり見ないようにスマホに視線をやりながら、そわそわと落ち着かない様子で廊下を歩いている。 先ほどまで話していたカナイの忘れ物を届けるという名目でセーブポイントである教室を出てきたが、一番の理由は一人でいたくないから、だ。 探索に興じている友人たちはあてにできないが、怖がりのカナイならずっと自分の傍に居てくれる。 早くカナイを見つけなければ……。 (5) 2022/07/11(Mon) 2:41:17 |
【秘】 元弓道 マユミ → 不知 ミナイ「実際体験した?ふむ……詳しく事情って聞いても大丈夫ですか?それはここに来てからの事でしょうか」 天井を見上げる貴方の隣にそっと並ぶ。椅子は持ってくることなく、立ったまま貴方の様子をじぃと観察する。 「ああ。成る程。確かに死んだら痛みも何も無くなりますからね。 つまり、痛みを感じている姿こそ貴方にとって何よりも生きている証ということなのでしょうか」 観察していた視線は、貴方の肉体のあちこちに移ろう。 「──だから、明日香はいつも傷だらけなのですか?」 ▽ (-40) 2022/07/11(Mon) 2:41:24 |
【秘】 元弓道 マユミ → 不知 ミナイ「随分拙を褒めてくれますね。おだてても拙の好感度と拙の家で取れたお野菜くらいしか出ませんが、そこにお米もつけましょう」 至極真面目に告げた後、さらに考えるように首が傾く。 「しかし、明日香がそんなに欲しがりさんだったなんて初耳です。今の貴方も、拙は好きなのですけどね。気さくに話せて、穏やかに落ち着いて過ごせる。 でも、持ってないものを欲しいという気持ちも分かります。持っていないものを持つ人はきらきらして見えますもの。明日香の望む変化については、拙は何も否定しません」 でも、と挟んで。 「……拙の言う事、無理難題であると拙自身が自覚しているのですが。 いつまでも今と変わらずにいられますか? 子供は、子供のままでずぅっといられるのですか?」 (-41) 2022/07/11(Mon) 2:42:04 |
【秘】 甚六 カナイ → 不知 ミナイ「あすか」 「ぼくのことも、見つけてくれる?」 ゴトン 、ぎぃー 、……ブツッ。何かとぶつかるような――― 軋む床に落ちたスマホが、沈黙した音。 きみの言うこと。信じるに決まってる。 でも、こうならなくてもそうしたよ。 もう、確かめらんないことだけど さ。 怖いよね。 ごめんな、あすか。 (-42) 2022/07/11(Mon) 2:44:28 |
【神】 チャラ男 ウラミチ『なぁ、お前らカナイ見なかった?』 怖がりのカナイはきっと近くにいると思ったのにまるで気配がない。 パニックになって走って行ってしまったのだろうか。 そんな事を考えながら友人たちに端的な質問を送ってみた。 そんなにあてにはしていないが、もしかしたら誰かと一緒にいるかもしれない。 (G5) 2022/07/11(Mon) 2:46:02 |
【墓】 奔放 クリス相馬栗栖は、倒錯した復讐劇が既に叶わないことに気づいている。 相馬栗栖は、相馬栗栖が相馬栗栖であることを知っている。 相馬栗栖は、相馬栗栖を悪魔と呼ぶことが出来ない。 相馬栗栖は、探偵には向いていない。 相馬栗栖は、偽物にすらなれない。 相馬栗栖は、相馬栗栖でしかない。 相馬栗栖は、 (+1) 2022/07/11(Mon) 2:47:57 |
カナイは、暫く前から、既読をつけていないはず。 (c0) 2022/07/11(Mon) 2:55:45 |
【神】 チャラ男 ウラミチ『さっきまで一緒にいたんだけど、 話の途中でアイツ急にいなくなってさ』 ビビッてどこかの隅で震えている様子が簡単に想像できてしまった。 ──早く見つけてやらないと。 『一緒に探してくれんなら助かる。 今は――』 勇気を出して周りをよく見渡し、場所を相手に伝えた。 (G7) 2022/07/11(Mon) 2:58:57 |
【神】 元弓道 マユミ『急にいなくなった?』 こてん。今度は反対側に首が傾いた。 はて、鹿乃はそんな少女だっただろうか。 疑問が次々と湧いては頭の中をぐるぐる巡る。 『ありがとうございます裏道。すぐに向かいますので』 鯱animalが万歳するスタンプを押して、少女はスマートフォンを懐にしまって駆け出した。 (G8) 2022/07/11(Mon) 3:06:01 |
【人】 元弓道 マユミ>>ウラミチ 「裏道!」 廊下の爆走。響く大声。 ここがきちんと学校として機能していたならばすぐさま先生の雷が落ちていただろうが、ここはもう学び舎としては死んだ場所。怒る者など誰もいない。 ビビりそうな子はいるかもしれないが。 「拙が来ましたよ。貴方は無事ですか?怪我とかしていませんね?」 懐中電灯片手にやってきた少女は貴方の姿を見つけてすぐさま駆け寄ってきたことだろう。 (6) 2022/07/11(Mon) 3:06:34 |
【秘】 甚六 カナイ → 友達 ネコジマ「にゃんこ…」 光る一対の瞳とばっちり目が合って、 並ぶ机を避けながら、ふらふらそっちに近寄っていく。 そのときカナイが居たのは、どこぞの特別教室。 設備を見るに、図工室だったらしい場所。 そろそろとしゃがんで、撫でようとして。 その手が、 ずぬ… と猫を通り過ぎ、「ぁえ」 ▽ (-43) 2022/07/11(Mon) 3:13:42 |
【秘】 甚六 カナイ → 友達 ネコジマ「……んぁ」 膝を抱え、肩を落とした情けない恰好のまま。 猫の後ろに立つすがたを見上げて。ぽつ、と呟いた。 「みのる だ」 (-44) 2022/07/11(Mon) 3:15:00 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 怖怖 ライカ廊下での出来事から、暫く経って。 空き教室で誰かを待った、そのもう少し後。 君が誰かと話を終えた、そのもう少し後。 君を捜しに行こうと思って、悩んで、でも諦めたくなくて。 けれども広い廃校内を闇雲に捜し回ったってどうにもならないし、 何より、あんな別れ方をしてしまった後だから。 すぐに面と向かって話すのは、また怖がらせてしまいそうで。 ──怯えた君の眼が忘れられない。 『怖がらせてごめん』 『できるだけ怖がらせないようにしたつもりだったんだ』 『そのつもりになってただけみたいだけど』 『一つだけ聞きたい事があって』 『夏彦は今、どうしたいと思ってる?』 だから結局、君に問い掛けるのは画面越し。 そんな文章を送信して考える事は、返信が来なかったら── きっと言葉が足りない。 きっと時間が足りない。 君と言葉を交わせるこの時間が、いつまで続くかもわからない。 だから消極的になっている余裕なんてもう無いんだ。 (-45) 2022/07/11(Mon) 3:23:56 |
【人】 元弓道 マユミ>>7 ウラミチ 「うーん、いつだっていい反応しますね裏道。リアクションちゃんぴょんの座は貴方に譲りましょう。でもこの声、すぐに拙だと分かって便利でしょう?」 全く反省の色がない。ほれほれ行きますよ、と懐中電灯を軽く揺らし、貴方の横についた。 「拙は明日香と保健室探しをしたり、梢と音楽室で休憩したり、あとは……まあ、色々しましたが。こちらでは終ぞ鹿乃の姿は見かけませんでしたね」 「行く場所に心当たりがないのなら、片っ端から教室を探すのみですが……」 話し終えて、首をこてんと傾げる。 「というより、裏道と話している途中でいなくなったのですよね?拙はそこにびっくりしているのですよ。何か彼女が会話中去ろうとするようなことでもしたのですか?」 (8) 2022/07/11(Mon) 3:35:13 |
ネコジマは、永瀬がメッセージを送ってけっこうすぐ。>G3 『鏡』とだけ返していました。 (a11) 2022/07/11(Mon) 3:58:00 |
ウラミチは、暇があればチュムチュムをしていたため、ここ数時間(?)のラインのログを見ていない。 (a12) 2022/07/11(Mon) 4:07:58 |
友達 ネコジマは、メモを貼った。 (a13) 2022/07/11(Mon) 4:14:06 |
【秘】 友達 ネコジマ → 甚六 カナイ>>a13 ずぬ… がお気に召さなかったのでしょうか。猫はあなたの周囲をうろうろ。 すり抜けたり、すり抜けなかったり。…抗議かな? 「……今度は何もねぇすね」 周辺をぐるうり照らして。 ひとめで見れない所があれば、ちゃんとそっちの方まで行って。 目立ったものは何もないのを確認した。 あなたのことも視界に入れたはずなのにね。 「ねこや、あんまりうろうろしてると床板踏み抜きますよ」 猫はうろうろするのをやめません。 「・・・・・・」 「まぁ、お前なら平気でしょうけど」 少し肩の力が抜けた笑い声がした。 猫島は、あなたのことが見えていないみたい。 (-46) 2022/07/11(Mon) 4:23:34 |
【人】 かれがれ ユメカワ【空き教室】 >>4 ネコジマ 再び空っぽになってしまった隣が埋まって、 今は空っぽの手にも掴めるものがあって。寂しさは少し和らいだ。 寂しがり屋にとって、君達は鍵のようなもの。 二つとして同じ形のものはないから、代わりに刺してみても きっとぴったりとは嵌らないけど、まったく合わないわけでもない。 つまるところはこうやって、一人で居る時に。 自分から人と接点を持つ事をあまりしない、少し不器用な君が 少し寂しさを汲んでくれるだけで嬉しくなれるような、単純な人間だ。 「ん……栗栖と? そっか。それは確かに良い事だね、……」 物言いはやっぱり捻くれていても、嬉しげなのは何となくわかる。 君達の間柄は、以前から結構そんな調子だったとしても。 ここに来て早々の事だったから、 単純に心配していた夢川にとってもそれは良い知らせだ。 「…何度も喧嘩して、何度も仲直りできるのは」 「ちょっと羨ましいな。簡単な事じゃないと思うから」 なんてのは、当事者じゃないから思う事かもしれないけど。 でも君の機嫌が幾らか良さそうなのも事実だしなあ。 思考をそんな脇道に逃して、浮かんだ寂しさを誤魔化した。 (10) 2022/07/11(Mon) 4:41:32 |
【人】 元弓道 マユミ【???】>>9 ウラミチ 「む!なんですか要らないとは!誇りましょうよ、王者の座ですよ!」 とかなんとかぎゃあぎゃあ騒ぎつつ、くるりと踵を返して進み始める。 「お手洗いですか。まあ、鹿乃は可憐で小動物みたいな子ですからね。その手の話は切り出しにくいかもしれませんが……それにしたって、いきなり消えるのは不自然です」 「…………………………」 ふと、唐突に消えた友人のことを思い出す。 「それにさ。 ────大人になったら、 こういうことできないじゃん?」 そう言って先導するようにこの学校に来て。突然消えたかと思えば、次に見た姿は──。 『牧夫いたよ』 『昇降口の隣にある教室』 『死んでるけど』 「──っ」 自然と、歩幅が広くなる。 廊下に響く音は、少しずつ忙しなく。 焦りが校内を駆けていく。 ▽ (11) 2022/07/11(Mon) 7:22:25 |
【置】 元弓道 マユミ「鹿乃。懐かしいでしょう、これ!ベイスマッシュですよ、ベイスマッシュ!」 「探偵倶楽部……ああ、栗栖の根城で最近また遊び始めたんです!これがなかなか奥が深くてですね……中身を変えると回転の仕方も少しずつ違ってくるのです!」 「鹿乃、昔は模型弄りもベイスマッシュもしていたじゃないですか!改造もお手の物なのでは?」 声がする。制服のスカートが派手に翻ることも厭わずに、少女の元に向かってはおもちゃを見せて楽しげに話していた頃。 「え?今はやってない?」 「なくした?壊した?」 「それならば拙のをお貸ししますよ!栗栖に勝つ為にいくつか種類を揃えてますから……要りませんか?」 変わらない仲良し。変わってしまった出来事。 いくつもの移り変わりが寂しいと思うこともあったけど、 それでも、 「鹿乃!」 それでも、 「また明日!」 ──それが、また言えるなら。 その小さな約束が果たされるなら。 また明日、会えるのなら。 (L0) 2022/07/11(Mon) 7:23:40 公開: 2022/07/11(Mon) 7:25:00 |
【人】 元弓道 マユミ【???】>>9 ウラミチ 「鹿乃!どこにいるのです!裏道泣かせたいんですか!」 途中から最早、早歩きというより走ると言ったほうが正しいくらいに脚を動かして。自分よりも手足の長い山中ですらも気持ち急がなければならないほどの速度で校内を駆けずり回った。 別のところにいるのではと他のお手洗いも見た。 先に帰ってしまったんじゃないかと自転車置き場も確認した。 歩いて、駆けて、走って、 最後に足を運んだのは── 「……昇降口の、隣にある教室」 ──鳥飼牧夫が発見された場所。 突然姿を消した彼が、見つかった場所。 考えたくはなかった。 行方をくらませた彼と同じように、突然姿を消した少女。 ……それなら、もしかしたら。 それは悪い考えだと、半ば逃げるように他を探して。 結局見つからず、ここに辿り着いてしまった。 「……」 扉を開けるのに躊躇いはなかった。けれど、固く引き結ばれた唇だけは、彼女の焦りを滲ませていた。 ▽ (12) 2022/07/11(Mon) 7:27:25 |
マユミは、扉を開けて、 (a14) 2022/07/11(Mon) 7:30:02 |
マユミは、……"二人"を、見た。 (a15) 2022/07/11(Mon) 7:30:20 |
【人】 元弓道 マユミ【???】>>9 ウラミチ 「…………裏道」 「鹿乃、いましたよ」 それは酷く、酷く冷えた声。 少女は目が良かった。そうでなくとも、彼女は短パンからすらりとした脚を出していたから。 扉を開けた時点で、その体の異変を見てしまっていた。 ろくに確認もせず、頭が「ああ、多分駄目かもしれない」と水をかけられたように冷えていくのは、これはきっと……諦めだ。 期待して、裏切られたら、心が辛くなるから。 少女はそうやってすぐ、諦める。 身を守るために、心と頭の操縦桿をすぐに手放す。 「……拙は、拙だけで鹿乃の様子を確認するのを勧めますが」 だって、素直じゃないけど優しくて、心が柔らかな貴方はきっと酷く傷ついてしまいそうだから。 「……貴方の目で、鹿乃を確認したいですか?」 心配しているのなら、きっと自分の目で確認しなければ気が済まないだろうとも判断して。 扉の前にあった体を、僅かにずらしながらそう問うた。だからきっと、少しでも教室の中を見てしまったのなら。 "机に突っ伏した二人の姿"が青年の視界に飛び込んでくるかもしれない。 (13) 2022/07/11(Mon) 7:32:20 |
【神】 元弓道 マユミ『鹿乃いました』 裏道がどうするか答えを出す前に、素早く指を動かして連絡を行う。 グループ宛の文章は酷く簡潔なものだった。 『牧夫と同じ教室です』 『今、裏道と様子を確認してきます』 ただ、それだけ。 「……もしかしてこれは、子供のまま変わりたくないと駄々をこねる罰なのでしょうか」 ぽつり、独り言が空気に溶けて消えた。 (G9) 2022/07/11(Mon) 7:40:34 |
【秘】 元弓道 マユミ → 奔放 クリス『栗栖。タイマンしましょう』 小柄な少女がいなくなったと、山中から連絡がくる前のこと。 『ツラを貸してください。顔を合わせて話をするのです。 希望の場所はありますか?なければ適当な教室でもいいですが』 (-47) 2022/07/11(Mon) 7:45:21 |
【人】 チャラ男 ウラミチ>>13 マユミ 声をかけても返事はない。 2人分の人影を視界にとらえ、その突っ伏す姿から 誰かと一緒にいて、安心して寝てしまったんだと思った。 「…………?」 しかし一歩、また一歩と近づくと見えてくるそれは紛れもなく、カナイと牧夫であったが、様子がおかしい。 「おい……何ふざけてんだよ……?」 寝たふりや変な人形でもおいてこちらをからかっているのだろうとその背に触れた。 「!!?!?」 服の上から触れただけでもわかる瘦せこけた身体は硬く、熱もない。 そして、リアルすぎるそれは適当に用意された人形でもない。 それが人間の死体だと確信するにあまりある情報に、思わず飛びのいてしりもちをついた。 「あ、ぁ……!」 手に残る感触に青ざめ、手が震える。 「──っ!! うわああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」 あまりのことに叫び声をあげて足をもつれさせながら廊下へと走り出す。 マユミを突き飛ばす様に押しのけてその場から逃げ出してしまった。 (16) 2022/07/11(Mon) 9:51:01 |
【秘】 陽炎 シロマ → 甚六 カナイ「……どうして?」 寂しそうな相貌が貴方を見下ろした。 何故殺したなんて、言うのだろう。 何故良くないなんて、言うのだろう。 「皆連れて 来れば 、皆一緒にいられるよ。卒業したって、ずっと一緒。 寂しくなんて、ならないよ? なのに、どうして」 連れて行く、ではなく。 連れて来る、と少女は言った。 貴方だって、もう此方側なのだから。 過去に留まれば、未来を見ることは叶わない。 将来を奪うことに他ならないことを、少女は理解しない。 「……誰か嫌いな子でもいるの?」 返ってきたのは、的外れな疑問。 皆と一緒に居たくない理由なんて、それしか思い浮かばない。 (-48) 2022/07/11(Mon) 10:22:57 |
【人】 陽葉 シロマ>>2 マユミ 「私は……う〜ん……」 尋ねられれば、こちらも歯切れを悪くする。 どう言ったものかと、言葉を選んでいた。 「まだ実感が湧かない、って感じ? 自分より気が動転してる人がいると逆に冷静になれる、みたいなこともあるだろ?」 それにさ、と言い辛そうに口を開く。 貴方の横顔へ、伺うように視線を向ける。 「……外に出られないってことは、多分外からも入れないんじゃないかと思う。 ってことは、だよ。 犯人がこの中にいるってわけだから。 そっちの方が気掛かりでね」 嘆息と共に、鍵盤へ指を伸ばす。 ……偶然、鳴らない箇所だった。 「牧夫と誰かと揉めてるなんて、聞いたことも無いし。 あいついじめとか、家同士の諍いとか、そういうのとも無縁じゃないか。 揉め事なら私の方が有り得るよ」 (17) 2022/07/11(Mon) 10:50:08 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 元弓道 マユミ『ずっと変わらずにいられたらいいのにね』 『本当はきっと 嫌だって、寂しいって皆が思ってる』 この願望を言葉にするのは、もう何度目だろう。 言葉にしたって、子どもにできる事なんてたかが知れている。 到底叶いもしない我儘を言って、駄々をこねる事だけ。 それは何処までも願望であって、建設的な展望なんてありはせず、 『思ってもどうにもならなくて、そう思う事に意味は無くて 早くに諦めをつけた方が楽なんだとしても』 『我儘でも、俺は諦める事だけはしたくないよ』 けれど、どうせ。 諦めたつもりになったところで、期待を捨てた気になったって。 常に思考に感情が伴うとは限らず、喪失の疵というものは 結局はいつまでもじくじくと痛み続け、人を苛むものだ。 それなら、諦める事にも意味なんてありはしない。 最初から何もかもを諦めて掛かる人生の何と空々しいことだろう。 けれど自分達は大人と子どものきざはしの上に立っていて、 いつまでもその場に立ち止まり続ける事はできない。 誰しもいつかはその背が現実に追い立てられる時が来る。 (-49) 2022/07/11(Mon) 13:11:10 |
【秘】 つれづれ ユメカワ → 元弓道 マユミ生きている限りは。 『一つだけ思うんだ』 『嫌な事を我慢して、息苦しいなって思いながら』 『そうやってまで生きてる事に』 『意味なんてあるのかな?』 なら、そんなものは落としてしまえばいい。 前に進む事ができなくなれば、それ以上の変化は無い。 皆で一緒に、終わりの先で永遠を共にできたなら。 少なくとも、今以上の喪失を味わう事なんて無いのだから。 (-50) 2022/07/11(Mon) 13:11:52 |
ユメカワは、それそのものに意味など無いと思っている。何もかも。 (a16) 2022/07/11(Mon) 13:15:50 |
ユメカワは、だからそれは、きっと罰などではない。 (a17) 2022/07/11(Mon) 13:21:43 |
ユメカワは、そして君達は、岐路に立っているだけだ。 (a18) 2022/07/11(Mon) 13:22:55 |
【独】 かれがれ ユメカワ/* そろそろ本腰入れて宗教勧誘し始めないとなんだけど あいつら(虚空を指差す)はいったい何をするつもりなんだ オレ愚かだからわかんねえ…… (-52) 2022/07/11(Mon) 13:29:58 |
【秘】 友達 ネコジマ → 奔放 クリス/* 御機嫌よう私です。猫島が話した内容をPL文章で失礼します。本当に基本的に今に解決しないし、今仔細の計画を練るものではない事案です。流し読みで何ら問題ありません。この内容はクリスのRPで自由に出していいよ、他者の目に入るところでも。 *** 猫島の母親は典型的な被害者気質の人間で、直接暴力を受けていないために今の夫からは昔と違ってDVを受けていないと言っているが、客観的な事実として精神的DV(モラルハラスメント)を受けている。 母親は現在と比較するために昔の夫からの行為をDVと認めている発言こそしているが、あれも全部夫が私の為を思ってのことだったという洗脳から抜け出せていない。当然、今回も。 猫島は父親からはほぼいない者とされており、兄からは奴隷のような扱いを受けている。形は違えど、父→母、兄→猫島の組み合わせで支配を受けているようなもの。(兄について触れる時、猫島は言い淀んだが、奴隷と表現してからはすらすら話していた) 今回の帰省は、本当は離婚を進めるための別居。父親からの関心がほとんどないのをいいことに、祖父母に動いてもらえる分だけの証拠を集めて提出し、動いてもらった。が、猫島は不十分だと思っている。父親はきっとどうにかして母親に会ったり連絡を取ろうとするだろうし、母親はきっと今現在の生ぬるい隔離ではそれにこたえてしまう。 母親がそうしないようにするには、昔のように父親が死ぬしかないと思った。だから殺そうとした。兄にも消えてほしかった。とのこと。(死者は生者に何も影響出来ず、また生者は死者に何も影響出来ないという思想が強いように思える) 猫島は、父と兄、母と猫島が他人に戻ってこれから一生関わることがなければいいと考えている。それを達成するための手段として猫島が知っている・かつ成功させられる見込みがあるものが殺人だったよう。 具体的な手段を教えられれば素直に聞くだろう。(母親ほどでないにせよ、猫島も被害者気質だ) *** こんな感じ。睦月の手癖の被害者PCです。気になるところがあれば聞いてもらえれば回答します。相手してくれてせんきゅー。村終わるまでまだよろしくね♡ (-53) 2022/07/11(Mon) 13:32:24 |
【人】 不知 ミナイ「鹿乃くん?」 電話の受話器を離して、静かに呟く。 向こう側で聞こえた声に、何かが落ちた音、それは確かに彼女が居た証だった。 「――鹿乃くん」 「怖い、なあ」 怖いから話せたことに驚いて。 怖がる度に、知らない振りをして。 「さあ、どこに居るか見つけないと。 今君は何処に居るのかな」 「――みんなも、今どこに居るなだろう」 そんな事を何度も繰り返して生きてきた。 あゝ、また覚えていないと、いけないな。 (18) 2022/07/11(Mon) 13:35:03 |
【人】 元弓道 マユミ【???】>>14 >>15 >>16 ウラミチ 「二人とも、何故黙っていってしまうのですか」 先に、手早く確認だけしてしまおうと。 少女は教室内の二人の様子をまじまじと見つめる。 「……鹿乃は、何故こんなにも痩せているのでしょう……」 麦わら帽子の乗せられた少年は、首に無数の引っ掻き傷が纏わりついていて。 小柄の少女は異様なまでに痩せ衰えて、ぴくりとも動かない。 「……」 指を伸ばして、 延々と大人に尋ねられ続けたことを思い出して、 結局彼らに届くことなどなく。触れられもせず。 口元まで寄せて呼気の有無を確認するだけに留めた後は、 「おやすみなさい。牧夫、鹿乃」 教室から出る直前それだけを呟いて、それきり。 少女はみどりの黒髪を踊らせてその場を後にした。 ──彼らには不可逆的な変化が起こってしまった。 嗚呼、けれど。もう、変わることなんてないんだ。 そう思いながら。 (20) 2022/07/11(Mon) 13:46:11 |
【神】 元弓道 マユミ『鹿乃は死んでいました』 まず最初にそれだけの短いメッセージがグループ内に送信される。 『誰か裏道を見ていませんか?ショックのあまり、叫んで逃げ出してしまったのです。拙もこれから探しに行きますが、見かけた人がいたら連絡をお願いします』 『あと栗栖、貴方もどこにいるのです?探偵倶楽部の力を発揮する時が来たというのに』 『……鹿乃の様子が変でした。まるで長い間何も食べていないように、痩せ細っていました。死因は餓死なのではと思うくらいに』 それは暗に他殺ではあり得ないと、特に白間に伝えるように。 『ひとまず、連絡は以上です。 拙は裏道を追いますので。何かありましたら連絡を』 (G10) 2022/07/11(Mon) 13:48:37 |
【人】 元弓道 マユミ>>17 シロマ 「ああ、よく言いますね。自分がなんとかしないと!みたいな気持ちでも働いてしまうのでしょうか」 他人事めいているのは、この少女の場合周りにさほど左右されず我が道を行くタイプだからなのかもしれない。 「……。揉め事の件についてですが、少なくとも梢の場合は貴方の母さまの問題でしょう。梢は何もしていないなら、貴方に悪意の矛先が向かうのはお門違いというものです」 「……ですが、それはさておき」 鳴らない鍵盤に添えられた指を穴が開くほど注視しながら。 「梢は」 倣うように指を再び鍵盤に置く。 力任せに、指を押し込める。 「牧夫が誰かによって殺されたのだと」 「拙達の中に、友達を殺した者がいると」 とーん、と。朽ちかけのピアノが高く鳴く。 まるで異議を申し立てるかのよう。 「……そう、言いたいのですか?」 黒黒とした眼が、ゆっくりと少女を捉えた。 (21) 2022/07/11(Mon) 14:08:11 |
【秘】 元弓道 マユミ → 甚六 カナイ「鹿乃」 眠る貴方から離れる直前。 その音はこぼれ落ちる。 「……もし、そちらに拙も行けたのなら」 「もうこれ以上変わらず、貴方とも」 「ずぅっと、何にも怯えず一緒に過ごせるのでしょうか」 「拙はもう、どうしたらいいのか分からないのです」 (-54) 2022/07/11(Mon) 14:14:44 |
【秘】 怖怖 ライカ → かれがれ ユメカワ──画面の向こう側。 またグループLINEが鳴っているのかとスマホを確認すれば 君の名前が目に入る。 君を傷つけてしまった、だろうか。 それはそうか。無理もないか。 僅か思い悩んで、文字を打つ。 君がWひとのそとWへ成りかけていたとしても、気付く筈もない。 だって君は、大切な君のままなんだから。 覚悟を、決めなきゃ。 『僕こそごめん』 『もう大丈夫』 『どうしたいかって』 『深雪と居たい』 『今どこにいる?』 (-55) 2022/07/11(Mon) 14:26:10 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 不知 ミナイぴろん。君に宛てた数件のメッセージ。 きっと行方知れずになった少女の死が伝えられた後の話。 『ねえ、明日香ちゃん』 これは取るに足らない問い掛けだ。 こちら側に少し近い君にだからできる、他愛無い話。 『人が死ぬって、どういう事だと思う?』 『人が死んだ時って』 『どういう気持ちでいたらいいんだろう』 自分にとって、もはやそれは永遠の離別ではないから。 できる限り苦しむ事の無いように、とは願いこそすれど 他の皆のように動転したり、悲しむ事なんてできなくて。 (-56) 2022/07/11(Mon) 14:41:38 |
【人】 友達 ネコジマ【空き教室】 >>10 ユメカワ 「んー……?」 「生きていたらなんでもできちゃいますから。難しくても」 猫島がこうした思想を持っているのは、 けっして前向きな理由ではないけれど。 「だから、雪ニイもできますよ。仲直りでも、違うことでも」 けれど。集まりの最初の時からなんだか落ち込んでいるらしい あなたには、前向きな意味のつもりで使ってあげた。 「雪ニイが思い浮かべていることはなんですか? べつに何って、猫島に言わなくてもいいすけど」 「誰かとのことだったら、 早くどうにかしておいた方がいいと思いますよ。 自分だけのことよりも、後でどうにもならねぇすから」 「まぁ、」 (22) 2022/07/11(Mon) 15:05:20 |
ネコジマは、逃げられることからは逃げがちだ。可能な限り。 (a19) 2022/07/11(Mon) 15:07:21 |
【秘】 元弓道 マユミ → かれがれ ユメカワ「諦めることだけはしたくない」 液晶に視線を落としたまま彼の言葉を繰り返す。無意識に、きゅうと目が細められた。 『辛さと苦しさに苛まれ続けるとしても、ですか? それでも深雪は、諦めないと?』 叶わぬ願いに手を伸ばす愚かさを、虚しさを、改めて痛感する。 掴めないものに手を伸ばし続ける限り、内側を蝕む淀みは湧き続けるまま、心は痛みに泣き続けるままだ。 ▽ (-57) 2022/07/11(Mon) 15:12:56 |
【秘】 元弓道 マユミ → かれがれ ユメカワ『意味ですか?』 『……少なくとも、今の拙では見いだせません』 一瞬でもあらゆる痛みすら掻っ攫うような、冷たい水を被ったかのよう。 続くメッセージを見た感想を見て、何故だか血の気が引くような心地に襲われる。 なんだかそれは、温度のない終わりに手招きされているような気がして。 『死んでしまえばもう変わることなどありませんから。そう考えれば、無理に生きるよりもずっと魅力的に思えます』 『でも』 『今しかないのに、その今は変化していく』 『その曖昧な今という範囲をきみは好きなんだろ』 『変化しないわけないじゃん、今だって』 『どっかで飽きるよ、きみだって』 『そんでまた新しい今を欲しがる』 『好きな今を。楽しい今を』 『或いは、悪魔がいたとして』 『満足したという事実を忘れてまた今を繰り返す』 『別に、態々いう事でもないでしょ、こんなこと』 入力中。入力中。入力中。 入力中………… ▽ (-58) 2022/07/11(Mon) 15:13:34 |
【秘】 元弓道 マユミ → かれがれ ユメカワ貴方の考えは痛いほどに理解できる。 そこに反対の気持ちなど欠片も無くて、稼働している頭の殆どが夢川の意見に頷いている。 『でも』 それでもまだはっきりと答えを口に出来ないのは、 『まだ拙は、自分自身のことを、理解しきれていないから。このままだとあちこちに流されてしまいそうだから』 『本当に意味が無いのかもう少し考えます。 拙自身の結論を、ちゃんと出します』 答えを出したくないと思考することを拒んでいるのか。 或いは、未だ微かに少女の中で諦めたくないという気持ちが息をしているのか。 『……深雪は』 『生きていることよりも、生きることを手放すことに』 『意味を見出しているのですね?』 (-59) 2022/07/11(Mon) 15:15:07 |
【神】 不知 ミナイ『あの叫び声はまた彼のものだったのか』 『気をつけてね麻弓くんに裏道くんも』 短いメッセージの後に、また短い感想を。 『走ったら危ないのに、本当』 『それで大怪我をして動けなくなってしまったら。 元も子もないんだからね』 その言葉は居なくなってしまった彼らについては一度も触れていない。 (G11) 2022/07/11(Mon) 15:18:47 |
【神】 陽葉 シロマ『またか。……嫌になるね、ほんと』 親戚の少女が死んだと知って、狼狽はしなかった。 やはりどこか他人事で、死を実感できない。 『裏道にも何かあったのかと思った。 ひとまず怪我してないなら、それでいい。 あと栗栖も見当たらないんだね? 私の方でも探してみるよ』 新たな遺体の様子を文字で見ても、心は波風立たず凪いでいる。 『もう何があってもおかしくない。 歩き回る以上は、マユちゃんもいつ何があっても良いように身構えていて。 裏道回収したら、最初に集まった教室に戻ろう』 (G12) 2022/07/11(Mon) 15:20:38 |
【赤】 陽葉 シロマ少女は真剣に、時折相槌を挟みながらその話を聞いていた。 生徒の悩みを解決しようと、真摯に努める教師の様に。 「……ふぅむ。同意の上でも、となれば。 原因は単純だ、只怖かったんだろうね。 人間は本能で死ぬのが怖いのさ。だって、死んだことが無いんだから」 最初に感じたのは冷たさにも近い熱さだった。 脚が燃えるように熱くて、次に喉を焼く痛みにのたうち回った。 焼けた肉の臭いがする。 「御国の為に命を捧げよう、なんて教わって。 そう思っていたけれど──実際死ぬ時は、本当に恐ろしかった。 理由なんて無いんだ、 とにかく苦しくて…… 熱 く て 「…………、……」 教卓が視界に入る。そこで自分が俯いていることに気が付いた。 嗚呼いけない。先生なのだから、前を、生徒を見ていなければ。 (*4) 2022/07/11(Mon) 15:42:02 |
【赤】 陽葉 シロマ「…………苦しむ、時間が……長ければ、それだけ恐ろしく思う時間も長くなる。 即死とか、それに近い死に方ならきっと怖がらせないんじゃないかな」 ゆらり、顔を上げた。 額に汗が滲んだ気がして、手の甲で拭う。 当然、何も付かなかった。 「ただ、即死は見た目が酷くなりがちだ。 綺麗なままにしたいなら、足を縛っておくか、高い所から…… あ。 」自身の髪を指し示す。 「そのリボンで小指と小指繋いでみたらどうだろう、 それに……一緒なら、飛び降りても怖く無いかも」 きっと生者がいれば、そんなことはないと反論するであろう提案をした。 (*5) 2022/07/11(Mon) 15:43:11 |
【独】 友達 ネコジマ/* マユミとなんか似ているところはあると思うんだよなぁネコジマ。音楽性の違いはあるから解散しそうでもあるんですけど。 (-61) 2022/07/11(Mon) 15:47:18 |
【秘】 不知 ミナイ → 友達 ネコジマ『だってみんな』 『 』 『忙しそうだから』 少し間を開けて返事をしてから行動を映す。 こちらもバケツと何やら箱を抱えていった。 ・・・・・・・・・・ ・・・・・ 「稔くん、付き合ってくれてありがとう」 なんだかみんな一緒に居る雰囲気じゃあ、ないじゃないか」 「……あと猫くんがみつからなくてしょんぼりしてて……」 どさっとおいた箱の中には花火だけではなく何やら火薬のような物も混ざっていた。 しけっているが音だけはなる爆薬といったところだろうか。 (-63) 2022/07/11(Mon) 17:03:39 |
ネコジマは、お礼とその後の言葉には、「ん」と頷くくらいだった。 (a20) 2022/07/11(Mon) 17:47:51 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 怖怖 ライカあの時、あの場所で、逃げ道も無く。 死への恐怖と死者への感情を天秤に掛けざるを得なかった。 そんな君の言葉を信じて疑わなかったのは、きっと身勝手な盲信。 けれど傷付かなかったと言えば、嘘になる。 それでも悪い事ばかりではなかった。 事実君からの拒絶で足は竦み、何もかもが遠い世界の事のようになって。 どうして、ただそれだけしか考えられなかったけれど。 その絶望の深さも、それでもなお諦めたくないと思った事も きっと君が好きだという事の証左だと思えた。 理不尽な死は、この場所に吹き溜まる幾多の想いは ただの人だったものの在り方を少なからず歪めてしまった。 それでも、君を好きだと思う気持ちだけはずっと変わらないままだ。 『三階の、階段上がってすぐの教室』 迎えに行こうか、と打ちかけて、やめた。 君から来てくれたら、それ以上に嬉しい事なんて無いから。 画面をタップしてアプリを閉じれば、壁紙は二人で撮った写真のまま。 液晶はひび割れ、ところどころが血で少し汚れている。 虚像が剥がれ落ちて、あるべき姿に戻りつつあるその様に暫し目を伏せて。 窓枠に座り、僅かに明るくなりつつある遠くの空を見て、君を待っていた。 夢の終わりが、少しずつ近付いている。 (-64) 2022/07/11(Mon) 17:49:47 |
【秘】 友達 ネコジマ → 不知 ミナイ>>a20 「たまに見ますよ、あいつ。 けど、花火にはこないでしょうね」 猫には刺激が強いので。 「猫島もひさしぶりだから、 目や耳がびっくりしちゃうかもしれません」 そんなことはないだろうけども。 猫島が花火をするのは、じつに数年ぶりだ。 ここを離れてから、触れた夏はなかったからね。 バケツにお池の水を汲んで置いて、 適当な一本に火をつけようかと袋を手にとって、 その外の物に目が行った。 「…? 明日香ネエ、これねずみの? へびの?」 どちらとも違うような気がする。なんだろう? 袋を置いて、そちらの方を拾い上げていた。 (-65) 2022/07/11(Mon) 17:50:39 |
【秘】 不知 ミナイ → 怖怖 ライカ「キミと居ればいいバケツが見つかると思ってね。 ありがと」 とん、と隣に寄ってその言葉に耳を傾ける。 おおよそ予想した言葉と、ちょっと意外な言葉が聞こえてきた。 一度目を伏せて、撫でられるその感覚を名残惜しく思うように そっと手を伸ばした。 「二人で解決してしまうんだ」 「なんだか、そんな気がしてた」 嫌だなあ、辛いなあ、寂しいなあ。 なんだか永劫のおわかれみたいな気分でさ。 ▼ (-66) 2022/07/11(Mon) 18:13:10 |
【秘】 不知 ミナイ → 怖怖 ライカ「どうしてこれをくれるんだい。 相談がないことに怒っているとでも? 随分長いこと写真を撮ってるその姿とか、 彼のことを当たり前のように話すその表情を見てきたのに。 この先も同じように思い出は作るべきじゃないのかい?」 ――敢えておかしい言葉をかけてみる。 既に薬袋は"わかっている"。 これがちぐはぐで、的外れな疑問であることもわかってる。 だから、とそのカメラを受けとって肩を揺らす。 「こんなプレミア物」 「返せと言っても返してやらないぞ? ボクだってキミの事が好きなんだから」 (-67) 2022/07/11(Mon) 18:14:32 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 友達 ネコジマ「皆とこうして居られるのは、今だけだろうし」 「生きてたら、なんでもできちゃうけどさ」 「俺はもう死んでて、なんにもできないはずなのに──」 (-68) 2022/07/11(Mon) 19:11:11 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 友達 ネコジマ「……ああ、違うな。できてもしない方がいいだけ しない方がいいってわかってるのに、でもそうしたい」 「今やらないと取り返しが付かないけど、 やったらやったで結局取り返しが付かないんだよ」 「稔は──それでもやるべきだと思う?」 いやに静かに感じる空き教室。付き纏う違和感。 その中で、うっそりと笑って死者が囁いた。 夢川は確かに君の隣に居て、君の腕にだって触れている。 それでもそこに死の気配を感じるのは、どうしてだろうね。 (-69) 2022/07/11(Mon) 19:12:11 |
ユメカワは、猫島と内緒話。 (a21) 2022/07/11(Mon) 19:12:30 |
ユメカワは、肯定が欲しいわけじゃない。ただ訊きたかっただけ。 (a22) 2022/07/11(Mon) 19:12:35 |
ユメカワは、やっぱり笑ったままでした。ただ、前より少し複雑そうに。 (a23) 2022/07/11(Mon) 19:13:51 |
【秘】 不知 ミナイ → 元弓道 マユミ「……突拍子もないことだ、端的に説明しようか。 ボクはこの校舎で死んでしまった人と会話をした、できた。 おかげで、 "生きて居ない人達は確かに居る" 、そんなことを知れてしまった、誰かって? 気付いていない? じゃあ、今は教えてあげない」 観察される気配からぼんやりと貴方を見て、 そっと、ひとさし指を口元に持って行く。 手首の包帯を垂らしながら、その口は朗らかに。 「怪我? そうか、気になっていたんだね、聞いて良かったのに。 これは、誰かがボクが生きて居る証だ。 ボクが だよ」誰かを傷つけた分の痛み ▼ (-70) 2022/07/11(Mon) 19:21:05 |
【秘】 不知 ミナイ → 元弓道 マユミ「わかりにくいかい?」 「例えば、もしボクが誰かの視力を奪ってしまったとしたら。 同じ分だけ失うこと をしないと、不公平だろう?一部分を貰ったら、 代わりになる物をあげないと 不公平だろ」薬袋は被虐趣味ではない、ただ、 優しかった子だった 。母親が連れてきた誰かに酷いことをされて悲しかった。 それでも、その日頼まれた人を殴る行為に、悦びと罪悪感を感じた。 ごめんなさい、ごめんなさい、けどそれが気持ちが良くて。 その代償は、ボクの払える物は、自分の身体しかなくてさ。 「だから、たくさんあげていたんだ。 ボクが、みたい物を貰う分、欲しい分、生きて居る証。 その代金をあげていたら、血が足りなくて参っちゃった」 ゆらりと揺れた。その前髪が、白い髪を揺らして。 とん、と貴方の瞳を見上げるようにそっと、胸に手をついた。 「その上で、」 「子供が子供のままでいるのは 成長を止めることでしか出来ない」 「ボクはそう思うな、大人になることをやめないと 子供のままでは居られないって」 (-71) 2022/07/11(Mon) 19:23:07 |
【秘】 不知 ミナイ → かれがれ ユメカワ『死ぬこと?』 そうだな。 『時が止まること』『じゃないかな』 『痛みを感じることもない』『怪我を治すこともできない』 『今日見えたキミ達のこと 普段は見えないキミ達のこと』 『何も追いつけない 追いつかせられない』 『置いていくし 置いていかれる』 『同じ時を進めなくなること』 『それが死ぬこと』 『みたいな』 悲しいと、言葉にはする。 彼らに告げるのは命を失わないで欲しいという願いだ。 生きて居て欲しい、時を刻み続けて欲しい祈りだ。 それはすべて自分の為ではあるが、 気持ちとは裏腹に言葉は美しく飾られている。 『気持ちなんて望みがあるなら本人に聞けたら一番だけど 遺書にでも書いてもらいたいね』 『頼まれてもないから 怖かったら怖くて 驚いたら驚いて 悲しかったら悲しんで 忘れたくないとおもったら』 『忘れないようにしているよ ボクは』 (-72) 2022/07/11(Mon) 19:40:25 |
【秘】 陽葉 シロマ → 不知 ミナイぱき、ぱき。 校舎裏で、枝を折る音が続いていた。 明らかに木に登って折ってきた太さの枝を持ち、少女が細かい枝を取り除いている。 ぱき、ぱき。 暫くして、身の丈よりも長い木の棒が生まれた。 (-73) 2022/07/11(Mon) 19:46:58 |
【秘】 奔放 クリス → 不知 ミナイ『運命って奴かい? 好きだね、そういうの』 『偶然だよ、こんなものは』 『僕たちでなければいけない理由なんてない。偶然僕たちが当てはまってしまっただけ』 そこに必然性はない。自分の存在すら。 だからこそ、だ。 『きっと解決は難しいだろうね』 『都合のいい話じゃなさそうだから』 『僕はつまらないな。そんなもので終わりになる話が』 『乗ってやるよ、薬袋』 『愚か者になってやるさ、きっと』 『きみも楽しめる事だろうよ』 (-74) 2022/07/11(Mon) 19:47:29 |
【秘】 奔放 クリス → 甚六 カナイ「自覚してないだけだろ」 きみは、僕の言葉を信じたいという旨をそこに残した。 なのに、否定を残した。 優先順位が働く。 きみは、否定したい。否定する理由がある。 「欲しい物なんて、あっちゃいけないかい」 「欲しい物を欲しいとすることに、何の不都合があるんだ? 司馬」 (-75) 2022/07/11(Mon) 19:50:15 |
【秘】 怖怖 ライカ → 不知 ミナイ「……写真に残せるのか、分かんないからさ。 壊しちゃったら、僕だってヤだし。」 自分が、自分達が、何をするのか。 自分が何を危惧しているのか。何を想定しているのか。 ……きっと、君は理解っている。 だから、これ以上何も言わない。 困った様に眉を下げて、笑ってやった。 肌身離さず、いつだって側に置いていたそのカメラには 今まで撮ってきたデータが詰め込まれたまんま。 彼の笑顔だとか、何気ない景色だとか、廃校の理科室だとか──クリスを撮ったW心霊写真Wだけは、消してしまって残っていない。 「そんで、多分、もう使わないし。 それならさ、誰かに持ってて欲しくて。」 ▽ (-76) 2022/07/11(Mon) 19:59:56 |
ライカは、お気に入りのカメラを、手離して (a24) 2022/07/11(Mon) 20:00:26 |
ライカは、やっぱり下手くそに、笑った。 (a25) 2022/07/11(Mon) 20:00:51 |
【秘】 奔放 クリス → 元弓道 マユミ『手出すなよ』 殴り合いになったら一方的に不利だ。 趣味の悪い場所を言おうとした。此処にはあるかどうかも分からないからやめておいたけど。 『教室でいいよ、味気ないぐらいがちょうどいいだろ』 (-77) 2022/07/11(Mon) 20:01:09 |
【秘】 怖怖 ライカ → 不知 ミナイ高校生が買うには、ちょっと高価なカメラ。──それが確かに、君の手に渡る。 なんとなく、 自分が生きていた痕跡を残しているみたいな気分だ。 「そのW誰かWは、 薬袋が良いなと思ったんだ。」 自分だって、君の事が好きだ。 それは勿論、友情に近い感情だけど。 W特別Wと括るには、十分なほどの大きさ。 「……じゃあ、そろそろ。 行ってくるよ。」 君と出会えたお陰で、少し心の整理ができた。 ……ちゃんとW見出しWて、笑って、彼の元に行けそうだ。 「 ばいばい。 」 (-78) 2022/07/11(Mon) 20:01:35 |
ライカは、君に背を向けて、階段を登っていく。 (a26) 2022/07/11(Mon) 20:02:39 |
【墓】 奔放 クリス「……、今更だね」 同じ顔で、同じ表情で。そいつは相馬栗栖の姿をしていて。 どこまでも愉快気に、そいつの生き方は自分が思った通りになったみたいな顔して。 古びた窓ガラスの奥で、そいつは相馬栗栖を見ている。 (+5) 2022/07/11(Mon) 20:06:40 |
【墓】 奔放 クリス 「あぁ、なに。殺しにでもきた?」 そいつは喋らず、笑っている。何も答えず笑っている。でも相馬栗栖は、それが当然だろうなと思っている。 ドッペルゲンガーにあったものは死ぬという。おあつらえ向きの話だな、なんて。狂った思考の中で思った。 そいつは、現実に殺された。そいつはもういない。悪魔はお話の中にしかいない。 そいつは腕を伸ばして、相馬栗栖の首を絞める。 そいつはどこにもいなくて、首を絞めているのは相馬栗栖自身だ。 (+6) 2022/07/11(Mon) 20:08:26 |
【墓】 奔放 クリスそいつのために生きて、そいつを殺そうとした。 まぁ、そいつから見れば、確かに。 面白い 存在なのだろうな、と思う。壊されていく。幼稚な想像が。愚かな人生が。 罪人は裁かれゆく。 (+7) 2022/07/11(Mon) 20:10:15 |
【墓】 奔放 クリス相馬栗栖は、そいつになり得なくて。 相馬栗栖は、とっくにつまらないとだけじゃ言い表せないだけの約束を抱えていて。 相馬栗栖は、確かにそれを解決するために動こうとしていて。 腕を引きはがし、窓ガラスを、殴り割り、相馬栗栖は── (+10) 2022/07/11(Mon) 20:11:59 |
【秘】 甚六 カナイ → 友達 ネコジマ「ぁえぁぁ……」 猫に負けている。 うろうろが通り抜けるたびにゾワワ!と肩を震わせる。 まるでいつも通りだ。 「………」 ぽへ、と少年が行き来するのを眺める。 ぐるーっと背後の方に回っていくのを追いかけようとして、 しゃがみ込んだまま体を捻り、 「ぁう」 ぽて、と転ける。 まるで生きてた頃みたい。 ▽ (-79) 2022/07/11(Mon) 20:30:12 |
【秘】 甚六 カナイ → 友達 ネコジマ「……んぇ」 仰向けに天井を見る。 情けない声が、教室に浮いて。 空気を震わせることはない。 「みのる……」 仰向けに天井を見る。 小さな小さな呼びかけ。 きっとこれにも、返事はない。 「うぅぅうぅ……」 ぜんぶ、きみには見えないみたい。 仰向けに天井を見る。 のろのろと腕を動かして、顔を覆おうとした。ら、 脇にあったものに 、触れて 、――――ガタン。 椅子が、倒れた。 (-80) 2022/07/11(Mon) 20:32:48 |
【独】 友達 ネコジマ/* 仮眠からおはよう。起きたら様々が襲い掛かってきているんですけどこれは何? おはよう。あとやっぱり死んでんじゃねぇかおろかみさまよ。今回も赤くってよかったねぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜もうひとりだれだよこえーーーーーーな。 (-81) 2022/07/11(Mon) 20:39:16 |
ネコジマは、言った。「殺しても死んでくれないなんてだめです」 (a27) 2022/07/11(Mon) 20:59:55 |
【秘】 不知 ミナイ → 友達 ネコジマ「ちゃんとまだ無事かな? それならよかった」 「ボクもおどろいてしまうかも、 ちょっと逃げる場所でも確認しておこうか」 火を避けられそうな木を探しだして、頷く。 そのまま中身を尋ねる君へと笑みを浮かべた。 「爆竹 の大きいバージョンかな」 「ちょっと刺激が欲しいと思って」 「やってみないかい? 一緒に」 悪戯そうにわらって火を点して見せた。 34秒後に74ぐらいの音で爆発する。 (-82) 2022/07/11(Mon) 21:04:01 |
ライカは、階段を登る。古びた木が、きしりと音を鳴らす。 (a28) 2022/07/11(Mon) 21:23:30 |
ライカは、体が軽い、気がする。カメラひとつ分の重みがないから。 (a29) 2022/07/11(Mon) 21:23:37 |
ライカは、行かなければならない。彼が好きだから。 (a30) 2022/07/11(Mon) 21:23:50 |
ライカは、……ほんとは、まだちょっと怖い。 (a31) 2022/07/11(Mon) 21:24:01 |
ライカは、きっと今なら、W見出せているWと思う。 (a32) 2022/07/11(Mon) 21:24:11 |
【秘】 夢の先 ライカ → かれがれ ユメカワ3階の、階段を上がってすぐの教室。 ぱた、ぱた、からり──床板とドアが鳴って、 君の前に再び姿を表す。 お気に入りのカメラは、手中にない。 これが自分なりの覚悟で、誠意。のつもり。 「おまたせ、 ………さっきは、ごめんな。」 もう、怖がったりしないから。 だから、君の側に居させて欲しい。 ──君以外の全てを、捨てるから。 「好きだ、深雪。 僕も、ずっと一緒に居たい。」 宵闇の空が、白んでいく。 ぼやけた月明かりに照らされる君が、あんまりにも綺麗で。 惹かれる様に、君の側へと、歩み寄る。 辿り着けば、いつもみたいににっと笑ってみせた。 もうその瞳に、恐怖はない。 (-84) 2022/07/11(Mon) 21:25:37 |
【秘】 友達 ネコジマ → かれがれ ユメカワ「殺したら死んでくれないと」 全身に冷水を浴びせられたみたいな心地になった。 あなたの腕が急に冷たくなったりしたわけじゃないのに。 あなたの言うことを質の悪い冗談だとか、そんなふうには思えなかった。 できてしまうのなら、猫島はたすからない。 猫島は、死んで漸くなんにもできなくなってくれると思っているから。 だからあなたが生きている人と同じでいてくれないと困る。 だからあなたは生きている。 (-85) 2022/07/11(Mon) 21:37:30 |
ネコジマは、酷く自分勝手な理由で、言葉を紡いでいた。 (a33) 2022/07/11(Mon) 21:37:44 |
ネコジマは、夢川の腕を抱きしめる力を強めた。 (a34) 2022/07/11(Mon) 21:39:03 |
ネコジマは、離れられなかった。 (a35) 2022/07/11(Mon) 21:40:19 |
【秘】 不知 ミナイ → 夢の先 ライカ「そういって、ボクが黙って送り出すと思ったのかい」 手を振っていそうな台詞を言うキミを言葉で繋ぐ。 「見送る言葉を易々と言うと……?」 なにも遠慮を感じさせなかったキミ。 隠しきれない少年らしさと、男の子らしさ。 それでも可愛いところもあって、一緒に笑ったり。 確かに自分の青春はキミのと隣にあった。 幼馴染みというほど近くはなかったかもしれないけれど。 ずっと一緒だったのだ。 ずっと見ていたのだ。 (-89) 2022/07/11(Mon) 22:04:03 |
【秘】 不知 ミナイ → 夢の先 ライカ「生きてくれよ」 「夏彦くん」 「寂しいよ、辛いよ、悲しいよ」 「ボクに、キミたちを置いて行かせないでくれ」 初めて見せた、生きて居るキミに見せる悲しげな表情だった。 誰かの死を聞いても、一人の時も崩さなかった穏やかな表情を崩して、その背中に泣き言を言う。 (-90) 2022/07/11(Mon) 22:04:24 |
【秘】 不知 ミナイ → 夢の先 ライカ「嫌だ。特別だとか、恋がなんだよ」 「一番近かったキミがいってしまうなんて」 「このぽっかりあいた穴の代わりなんていないんだよ」 「だって、キミはキミだから。 ずるい、一緒に居てくれるひとがいるなんて。 ずるい、ボクだってキミ達が欲しかった。 ずるい、」 人の物が欲しいなんて、嫌な言葉を言わないで。 それの何が悪いんだ、好きな人の好きな人を好きになって何が悪いの? どうして二人とも一緒にいなくなるの。 (-91) 2022/07/11(Mon) 22:05:02 |
【秘】 不知 ミナイ → 夢の先 ライカ一人で、そのカメラを抱きしめる。 そのまま呼び止められなくたって構わない、だけど、 「……でももう決めたと、言うなら。 一切、責任も、何もとらないなら」 いやだから、見たくないから。そのまましゃがみ込んだ。 少しだけ、ほんの少しだけ休憩をしよう。 せめて。 (-92) 2022/07/11(Mon) 22:06:22 |
【秘】 甚六 カナイ → 陽葉 シロマ「き、らいな奴なんて」 まるで見当はずれの問い。 どうしてそんなこと言うんだ。 どうして、“どうして”なんて言うんだ。 カナイはぐるぐる考える。 些細で大きな、言い回しの違いに気づく余裕もなく。 「ぃ いるわけない、 だろ 」ケン、と力なく喉に引っかかる咳をする。 どうやったら分かってもらえるんだろ。 「……ぁぅ。 そうじゃ、のぉて……」 ああ、むりかな。 むりだよな。 ぼくってそういう、やつなんだし。 (-94) 2022/07/11(Mon) 22:09:03 |
【秘】 陽葉 シロマ → 甚六 カナイ「だよねぇ、皆良い子だ。 だから深雪も“離れ離れは嫌だ”って思ったんだろうしね」 うんうん、と場違いな頷きを返す。 話が噛み合わない。 丁度、ラジオの波長がずれているかのように。 「……実を言うと、最初は生徒が一人いれば良いやって思ってた。一人でもいれば、先生はできるし。 でも──深雪が皆一緒が良いって言ったからさ。 多いに越したことはないかな、と思って」 全員を狙う理由はその程度。 その程度で、少女は青年を死に至らしめた。 いや。 殺した自覚さえ、未だ無い。 「初めてできた生徒の頼みだもの。 ──私、叶えてあげたいんだ!」 その笑顔は、普段の大人びた雰囲気など微塵もなく……年相応に無邪気だった。 (-95) 2022/07/11(Mon) 22:46:37 |
【人】 チャラ男 ウラミチ「っ……ぐす……」 男は昇降口の隅で膝を抱えて泣いていた。 こんな風に部屋の隅で蹲るのは昔から変わらない。 今の姿ではあまりにも不釣り合いだが。 パニックになってあの場から逃げ出してすぐに家へ帰ろうとした。 けれどなぜかかえることができず、諦めて戻ってきたようだ。 恐怖と混乱と喪失感がぐちゃぐちゃでどうしたらいいかわからない。 (28) 2022/07/11(Mon) 22:52:31 |
【秘】 夢の先 ライカ → 不知 ミナイ振り返る事はしないけれど、 少しだけ、足を止めて。 知っている。君のWいつも通りWを。 故に、君のおかげで固まった決意を、僅か揺らがせて。 「……責任なんて、 誰のものも取れないよ。」 ただ一人を、選んでしまったから。 たった一人だけを、隣に選んでしまったから。 「ねー薬袋、」 「笑って見送ってよ。」 君が笑ってくれないと、 僕だって泣き出してしまいそうだから。 「……さいごの、お願い。 もうこんな事言わないからさ、聞いてくんない?」 覚悟は、折らない。 君の望みは、叶えられない。 今君は、どんな顔をしているのだろう。 (-96) 2022/07/11(Mon) 23:30:05 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 元弓道 マユミ『意味なんて無いよ』 短い返信。 自分から意味はあるのかと問うたのに、 意味など無いと返すのはどこか破綻しているようで、けれど。 『生きてる事にも、それをやめる事にも』 『それそのものに大層な意味を付加しようなんてナンセンスだ』 『生きてる理由があるから生きてるように、 生きてるのをやめる理由があるから生きてるのをやめるだけ』 『どっちもただの手段でしかなくて、その先に目的があるだけ』 君とはそもそも思考の重点を置く箇所がずれているのだと思う。 生きる事も、生きる事をやめる事も、単なる手段でしかない。 少なくとも、夢川にとっては。 (-97) 2022/07/11(Mon) 23:52:29 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 元弓道 マユミ『それでも、生きていく事なんて分の悪い賭けだよ』 『確かに生きていないとできない事は多いけど、 それが生きている事で味わう辛い思いに釣り合うとは限らない』 『その上賭けに乗るには『今』を賭け続けないといけないし、 配当金は常に理不尽に変動し続けて 急に一方的に不利なルールを課される事だってある』 『何より、唐突に賭けを台無しにされる可能性だって』 (-98) 2022/07/11(Mon) 23:58:26 |
【秘】 海市蜃楼 ユメカワ → 元弓道 マユミ『俺があの日死んじゃったみたいにね』 ──夢川深雪は、死んだ人間だ。 来家に引っ越す事を打ち明けた少し後のいつかの日。 最後にもう一度だけ話をしようと彼の家を訪ねようとして、 そのまま、不幸な事故であっけなく帰らぬ人となってしまった。 前触れも、理由も、意味も無く、何処までも唐突に、理不尽に。 『弓道部であった事も、牧夫兄の事も、突然だったでしょ』 『生きていたら、これからも何度も同じ経験をするんだよ』 『もっとひどい事があるかもしれないし、俺みたいになるかもね』 『見て見ぬ振りは長続きしない。いつかは限界が来るよ』 『それとも、麻弓ちゃん達が生きていく内に』 『新しく得たものが少しずつ 俺達の事を遠くへ追い遣っていくのかな』 『麻弓ちゃんが嫌だって思う事を捨てていくみたいに』 メッセージが送信されるテンポは、他愛無い日常会話と同じ。 君を責めるつもりは無い。どう思うかは君次第だけれど。 (-99) 2022/07/12(Tue) 0:00:20 |
【秘】 海雪 ユメカワ → 元弓道 マユミ『俺はそんなのは嫌だ』 『皆一緒の、いつも通りの日常があればそれでいい。 今が今のままあればいい。新しいものなんて要らなかった』 『だから、皆で一緒にずっと居られる場所を選ぶだけ』 たとえそれが、死の先であっても。 我儘な子どもは、自らの望む不変の為に他者の不変を壊す。 鳥飼の死という形で既に一つ壊していて、 そしてこれから幾つも壊していく。自らの信じるものと共に。 『きっと先生が皆を連れて行ってくれる』 『離れ離れにならなくていいようにしてくれるんだ』 『おいでよ、麻弓ちゃん』 『皆が待ってるよ』 強欲な子どもの願望は、皆で変わらず共に居続けられる事。 皆とは、今日ここに来た全員の事だ。 飽くまでもそれは願望、分不相応な高望みだけれど いつか君が来てくれるなら、確かに一つ実現に近付くだろうな。 (-100) 2022/07/12(Tue) 0:01:27 |
【独】 かれがれ ユメカワ/* マリン‐スノー【marine snow】 の解説 海の表層から深海まで観察される、雪のように降るもの。不定形で壊れやすく、プランクトンの死体などが緩く結合したものといわれる。海雪。 出典:デジタル大辞泉(小学館) これをずっと使いたかったけど使い所が無かったんや 助かる (-101) 2022/07/12(Tue) 0:29:40 |
友達 ネコジマは、メモを貼った。 (a36) 2022/07/12(Tue) 1:28:04 |
ネコジマは、バッと振り返って音の方を照らした。猫がいる。 (a37) 2022/07/12(Tue) 1:28:17 |
【秘】 友達 ネコジマ → 甚六 カナイ>>a36>>a37 「────」 「ねこや、」 「ねこや、今のはお前ですよね?」 言いながら、多分違うと思った。 倒したというよりも、避けたような。 猫は、あなたの頭の周りをうろうろ。 猫は、あなたの頬にすり寄ります。 猫は、猫島の方に行きません。 「ねこや」 「ねこや」 「ねこや」 「ねえ」 猫は、猫島の方に行きません。 (-103) 2022/07/12(Tue) 1:35:03 |
友達 ネコジマは、メモを貼った。 (a38) 2022/07/12(Tue) 1:35:36 |
ネコジマは、猫を照らし続けている。 (a39) 2022/07/12(Tue) 1:37:53 |
【赤】 かれがれ ユメカワ──つん、と鉄臭い臭いが鼻をついた、錯覚。 「………死ぬのが、怖い……」 最期の日の、最期の瞬間の記憶。 俯いて考え事をしていたから、周りは見えていなくて。 音も遠くの事のようで、それに気付いた時にはもう手遅れで。 は頭を強く打ち即死だったと── その後の記憶は、何も無い。 最初は自分が死んでいる自覚も殆ど無いまま、 気付けばここに居たようなものだった。 「……即死かあ」 どろり、生暖かいものが額を頬を流れ落ちる感覚。 けれど何も滴り落ちはしない。これも、錯覚だ。 (*6) 2022/07/12(Tue) 1:57:50 |
【赤】 かれがれ ユメカワあなたの言葉をなぞるように繰り返す傍らに。 ふと視線を上げた。 今際の記憶を語るその声が、徐々に淀んでいったから。 「わかった。次はそうしてみる」 優しい──中途半端なやり方ではだめらしい。 どんなに甘く言葉を重ねても、迫り来る死の恐怖は拭えない。 死してなお残るほどに強いものなのだと、理解した。 自分と同じような死に方の方が、皆にとって優しいのだと。 「ありがと、先生。俺一人だったらずっと迷ってたかも」 提案はあっさりと『次』の手段の一つとなり、 少女に掛けられる言葉は、気遣いではなく感謝だった。 この場に於いて、あなたは『理想の先生』だから。 『生徒』に気遣われるなんて、きっとあってはならない事だ。 「…もう一回、夏彦に会いに行って来るね」 浮かない表情を、そっと笑みに変えて。 またね、少女や物言わぬ友達に手を振ったのちに踵を返した。 (*7) 2022/07/12(Tue) 1:58:23 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 不知 ミナイ『そう』 『じゃあ やっぱり、俺は悲しめそうにないな』 『時が止まってくれたら、それが一番だから』 『同じ時を進んでいたって、いつかは皆少しずつずれていくから』 そうして"今"がずれて綻んで、ばらばらになってしまう前に。 大好きな皆で一緒に、一斉に同じ所で立ち止まる。 きっとそれ以上に素晴らしい事は無いだろうな。 『そうやってずれていくものを見送って、見送られて』 『忘れたくないものを覚えているしかできないのは』 『互いに置き去りにされるだけは、寂しいな』 なんてのは独り善がりな寂しがり屋の思う事。 君がどう思っているかは定かじゃない。 人間は、忘れる生き物だ。 忘れる事で自分を守る、そういうふうにできているものだ。 記憶もずっとは続かない。過去はいつかは底へ底へ埋もれていく。 『寂しいけど、でも』 『死ぬのが怖いから、だから生き続けるのかな、君達は』 今を今のまま止めてしまえば、それは決して過去にはならない。 そうしたら、きっと。 置き去りにするもされるも、忘れるも忘れないも無いのにな。 (-104) 2022/07/12(Tue) 3:04:56 |
【秘】 夢の境 ユメカワ → 夢の先 ライカ小さな足音が、一人分。 夏の夜の空気と、夜明け前の物寂しさの中。 聞こえた軽い音は、確かに待ち人の訪れを告げていた。 それだけでどうしようもなく嬉しくなるくらい、やっぱり単純だ。 「……夏彦」 名前を呼んで、そっと君と向き合って、いつもと違う事に気付く。 ああ、ずるいな。俺が証明できる事なんてそう多くないのに。 「俺、やっぱり頑張るのは下手くそみたい」 「さっきだって、やり直そうとして、また空回って」 「そんな俺でも、いいの」 なんて、聞いたら決意を鈍らせてしまうかな。 まっすぐな月白色。君の瞳と目が合って、 ちょっと困ったように、けれども自然と笑みを返した。 思えば、始まりも君と目が合った日の事だった。 周囲の同年代とは少し違う雰囲気。少し違う距離感。 それが何だか気になって、駄目元で話し掛けたのが初対面。 実のところ、鬱陶しく思われてしまわないか少し不安だったから。 だから君がこっちを向いてくれたのが本当に嬉しかったんだ。 切っ掛けは、本当にただそれだけ。単純だって笑われてしまうかな。 (-105) 2022/07/12(Tue) 6:13:47 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカ「…………苦しむ、時間が……長ければ、」 「それだけ恐ろしく思う時間も長くなる。」 「即死とか、それに近い死に方なら」 「きっと怖がらせないんじゃないかな」 「一緒なら、飛び降りても怖く無いかも」 「…よく、なくても。俺も、夏彦の事が好き」 座っていた窓枠から降りて、一度教室の床に足をつけて。 今はすぐ傍の君に我儘な愛を囁くだけ。 三階の高さは、ちょっと心もとないから。 「諦めたくても、諦められないくらい──大好きで、 愛してるから、離れたくない。離したくないから、だから…」 「今度は、一緒に死のうか」 思い返すのは、猫が屋根の上で月を見上げている写真。 屋根裏に行ったらしきあの子が撮った写真。 屋根に開いた穴からなら、校舎の屋根の上に出られそうだった。 (-106) 2022/07/12(Tue) 6:15:11 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカ/* というわけで結婚式と書いて死因の相談なんですけど 飛び降り心中or絞殺リベンジorその他(なんも考えてない) の三択くらい人生に一度の晴れ舞台だし好きな死因を選んでくれな 要望は最大限聞く 個人的には飛び降りで上手く頭からいって即死だと 死因がお揃いになって激アツです (-107) 2022/07/12(Tue) 6:19:49 |
【人】 陽葉 シロマ「あ、」 硝子の割れた音の方へ向かっていると、見覚えのある帽子が落ちていた。 硝子を踏み、拾おうとして──永瀬の言葉を思い出した。 そっと離れて、窓の方を見る。 破片で怪我をしないように気を付けつつ、窓から下も覗き込んだ。 「……ま、君はそんな死に方しないよね」 姿勢を戻し、スマートフォンを取り出す。 さて、どうしたものか。 少女は暫し考えていた。 (29) 2022/07/12(Tue) 7:46:54 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 友達 ネコジマ「────あは、」 「そうだなあ できちゃいけないんだ あっちゃいけない」 「死んだらそこで終わらなきゃいけない」 「じゃあこれって何なんだろうな 全部悪い夢だったのかな」 「起きた記憶なんて無いしさ」 「これが夢なら──覚めてみようか」 覚めるのはきっと、君の夢。 何にしたって、もうじき夢は綻んで、君達は朝に目覚める。 夢から覚めた君達は、現実にいったい何を思うんだろうな。 一瞬。鉄臭いにおいがしたような、錯覚。 (-108) 2022/07/12(Tue) 8:00:56 |
ユメカワは、その言葉の理由が自分勝手だろうと気にしない。 (a40) 2022/07/12(Tue) 8:01:09 |
ユメカワは、きっと。もっと自分勝手だから。 (a41) 2022/07/12(Tue) 8:01:15 |
ユメカワは、それから暫しの後、裏道達が戻って来る前に。 (a42) 2022/07/12(Tue) 8:08:05 |
ユメカワは、いつの間にやら、空き教室から姿を消していた。 (a43) 2022/07/12(Tue) 8:08:30 |
【独】 夏の雪 ユメカワ/* なんか知らんけどSANチェックばら撒きテロリストと化してるな 今多分ミナイだけだよSANチェック成功したの マユミはどう? (-109) 2022/07/12(Tue) 8:12:10 |
友達 ネコジマ(匿名)は、メモを貼った。 2022/07/12(Tue) 10:04:28 |
【秘】 友達 ネコジマ → 不知 ミナイ「刺激てなんすか」 呆れまじりにわらうけど、誘いには迷うことなく頷いていた。 そうしてあなたの真似をして、火薬に火を点けた。 (10)1n44後に59ぐらいの音で爆発する。 (-110) 2022/07/12(Tue) 10:20:39 |
ネコジマは、薬袋の手を取って木の所まで行った。ててて。 (a44) 2022/07/12(Tue) 10:21:16 |
【秘】 友達 ネコジマ → 不知 ミナイ>>a44 「耳とか塞いでた方がいいすかね?」 つよいばくちくならそうした方がいいのか、 そのままの方がたのしめるのか。 手を離してから火薬を落としてきた方を見やったくらいで パァンッ! 「お」 「おお…」 けっこうびりびりした。 次は明日香ネエのの方だと身構える。 身構えてはいるけどすぐに鳴らないものだから。 火がちゃんと点いていないのかな…?の思考が 段々大きくなってくる。 24秒は、ちょっと気が緩む程度に長かった。 (-111) 2022/07/12(Tue) 10:34:16 |
ネコジマは、グループチャットに既読はつけています。誰がいなくなった、死んだの話には全然触れない。 (a45) 2022/07/12(Tue) 10:36:58 |
【秘】 甚六 カナイ → 奔放 クリス「ぁう」 言い切られるとすこぶる弱い。 きみが言うんならそうなんだろな、という気になる。 「ぃけないこた、無いだろ けど」 「ぼ ぼく……は、 」考え考え、口を開く。 きっと焦れったいほどに、のろのろとした喋り。 「ねーちゃん じゃけぇ…」 (-112) 2022/07/12(Tue) 12:05:17 |
【秘】 甚六 カナイ → 陽葉 シロマ「…… ぇ」 なんで みゆき が? 霞がかる頭。胃の辺りがふわ、と浮く心地。 きみの見せる、少女らしい、他愛無い笑顔と正反対に。 青ざめた唇を震わせて、くしゃ、と顔をゆがめて。 「わ」 「 ……わ からん 、ょ」「 こずちゃんの 言うこと 」ひそまった瞳は渇いている。 涙の膜が張ることも、ましてや零れ落ちることもない。 泣き方を忘れてしまったそこだけが、いやに枯れた大人びて。 「ぼくには、わからん……」 でもやっぱり、カナイは。 情けないカナイでしか、なかった。 『ねーちゃん』も、うまくやれない。 (-113) 2022/07/12(Tue) 12:31:32 |
【秘】 奔放 クリス → 甚六 カナイ「ねーちゃんか」 「きみは僕のねーちゃんじゃあないが」 ゆるゆるとかぶりを振った。 「全く。これじゃいじめてるみたいじゃないか」 「ただ、気になっただけだ。なにをそんなに自分のものを否定するのか」 「分からないなら別にいいさ」 「あるように見えたんだ、きみには」 ただ、それだけだ。と口を結んで。 追い詰めることが目的ではない。それは別に、面白くない。 はらわたを暴いて、解き明かして。 そのあとを、放り投げるのもつまらないしな。 (-114) 2022/07/12(Tue) 12:47:31 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマ「梢くん、何をしているんだい?」 いくつかの別れをした、いくつもの停滞を見てきた。 彼らは生きるのをやめたものたちだった。 勿体無いなぁ、勿体無い。 一人校舎裏を訪れた薬袋は音を便りにあなたを覗きこんだ。 「木登りは得意だった?」 羨ましいなぁ、なんて。ないものねだり。 (-115) 2022/07/12(Tue) 12:57:51 |
【秘】 甚六 カナイ → 奔放 クリス「……んむ」 いつのまにか縮こまっていた肩をゆるめて、こくん。 ねーちゃんじゃない には、若干の抗議の目を向けた。 それから、上目遣いに。 「そぉまは なして」 「そないに、知りたがるんかいね」 不快だとか意趣返しのつもりはなくて、ただの疑問。 (-116) 2022/07/12(Tue) 13:02:52 |
【秘】 陽葉 シロマ → 不知 ミナイ声に顔を上げる。 ああ、と表情を緩めて枝を示した。 「栗栖が見当たらないだろう? 探し回ったけど……後はもう、池くらいしかないと思ってね。 これで底をこう、つんつんする」 口振りからして、最早生存を諦めているのは確かだった。 人間は池の底で生きていけないのだから。 「木登りは 今も 得意さ。大人っぽさを売りにしたいから、内緒だけどね」 過去形であることを訂正するように、冗談めかして付け加える。 (-117) 2022/07/12(Tue) 13:15:09 |
【秘】 友達 ネコジマ → 夏の雪 ユメカワ「ゆめ」 「そすね、ゆめ」 「ゆめ、ゆめ、ゆめ」 繰り返し口にするけれど、夢なんてものにはとても思えなくて。 猫島はよく逃げるけれど、それは自分を納得させられることで。 「夢みたいでも、夢なわけないじゃないですか」 夢と言っただけで逃れられてしまうほど、 猫島はいままで夢の中に生きていなかった。 逃げようにも、引き戻されていたものだから。 「だから」 「だから猫島は見届けられますよ、雪ニイ」 (-121) 2022/07/12(Tue) 13:26:29 |
ネコジマは、「あは、」 ひとりになってから、同じようにわらった。 (a47) 2022/07/12(Tue) 13:27:05 |
【秘】 不知 ミナイ → 夢の先 ライカ「お願い、お願いか」 ボクが何も手に入らないお願い? ああ、でもいまここにあるじゃないか。 あの子が欲しがった、あの子が紡ぎたかった大切なカメラと思い出を貰ってしまった。 ここまで大きな対価があるか? 嬉しい 、嬉しい 。ずっとほしかったとくべつ。キミの声の裏で見える命の灯火が、 このたからものを鉄屑にしないことを物語っている。 「――わかったよ、キミのお願い叶えてあげる」 いつも通りだ、いつも通りで良い。 (-122) 2022/07/12(Tue) 13:37:52 |
【秘】 不知 ミナイ → 夢の先 ライカ「ほら、ボクのかわいい笑顔だ。 君にもあの子にも負けないから。 知らずままそのまま脳裏に焼き付けていけ 」 (-123) 2022/07/12(Tue) 13:38:13 |
ミナイは、顔をあげて、いつも通りに笑いかけた。 (a48) 2022/07/12(Tue) 13:38:37 |
【墓】 甚六 カナイすこしだけ瘠せた、透けたからだで彷徨っている。 スニーカーの片方をどこかへやってしまって、歩きにくそう。 ……はー、は、 時おり息を切らしたように立ち止まり、 それからまた、ふらふら、ゆらゆら。 旧い校舎の中を、歩き回っている。 (+12) 2022/07/12(Tue) 13:41:58 |
カナイは、 「うらみち?」 (c1) 2022/07/12(Tue) 13:42:19 |
ネコジマは、缶の中身が目に入っちゃった。開けた時よりも色がない。 (a49) 2022/07/12(Tue) 13:43:01 |
ネコジマは、ポケットに手を入れた。中身はビー玉です。 (a50) 2022/07/12(Tue) 13:43:56 |
ネコジマは、ポケットから手だけを出して、空き教室から出て行っていました。 (a51) 2022/07/12(Tue) 13:45:04 |
【秘】 不知 ミナイ → チャラ男 ウラミチとある時間、 あなたのもとにメッセージがやって来た。 『薬袋だ、裏道くんのメッセージはここかな?』 『この連絡に返事入らない』 『単刀直入に言おう、ボクは鹿乃くんを探している』 『彼女は迷子になっているんだ』 『見つけてほしいといっていた、それが さいごの言葉 だった』『きっと寂しがっていると思う。だから』 『もしみつけたら、優しくしてあげてくれ』 『怪我は すぐには治らないものだから』 『これが無事で届いていることを願うよ』 『そして ボクは』 もう二度と戻らないものがあると知ってしまった。 せめて二人だけは、どうか。 『また集まって みんなで遊べるのを楽しみにしているよ』 (-125) 2022/07/12(Tue) 13:56:28 |
【秘】 陽炎 シロマ → 甚六 カナイ繰り返し、伝えた筈だ。 本心を、貴方に明かした筈だ。 なのに返ってくるのは、拒絶ばかり。 「……、伝わらないかぁ」 その笑顔に影が差す。 理解されないことは、誰だって寂しい。無論、それは死者も同じ。 だと言うのに、分かり合えない。 どうしてだろう。 「同じ人間でも、分かり合えないんだ。 直ぐに分かってもらうのは難しいよね。 もしそんなことができるなら、戦争だって起こらなくて……私だって焼けなかったんだから」 しかし。 「でも、大丈夫」 ここで諦めてはいけない。 何故なら────、 ▽ (-130) 2022/07/12(Tue) 14:32:18 |
ミナイは、パァン! 池の周りで激しい火薬の音を鳴り響かせた。 (a52) 2022/07/12(Tue) 15:06:47 |
【秘】 不知 ミナイ → 友達 ネコジマ「わっ、すぐ着いたな。 ボクの方は……不発か?」 ひょこりとうかがっていて油断したそのときだった。 パァンッ! 先程よりも大きな音を出して飛び散った黒煙。 さすが古い花火、安全性なんてありもしないそんな刺激に、 薬袋は何だかんだで耳を塞ぎながらおかしそうに笑った。 「 うわっ 、はは。あははっ!これは驚いた、飛んでいくかと思った。 こんなのみんなの前でやれないだろ、綺麗な花火もいいがこんなシチュエーションには悪い遊びが付き物だ」 「どうだい、楽しめているかい。 それとも、つまらないかい」 (-132) 2022/07/12(Tue) 15:07:21 |
ユメカワは、そこにいる。 (a53) 2022/07/12(Tue) 15:28:09 |
ユメカワは、それはきっとどうしようもなく現実で、だから (a54) 2022/07/12(Tue) 15:28:29 |
ユメカワは、現実から覚めて、夢に起きる。 (a55) 2022/07/12(Tue) 15:28:45 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマ「そう、だね。彼見つからないね。 誰かさんのように迷子になっているのかも」 この誰かさんは。誰のことでもあり、誰のことでもない。 「でもそんな簡単に人が池に落ちるわけなんてないだろう? ゲームや映画じゃないんだから。 梢くん、特別心配しすぎじゃあないのかい」 ころころと笑って、暗い表情を見せずに。 体力がなく登れないその木を瞼の裏に浮かべながら、一歩近づいた。 「そんなことで幻滅する人はいないよ。 でもそんなところまで気を使ってるなんて、流石だね。 …ボクさ、実は梢くんの雰囲気が好きで真似していたんだ。 その振る舞いや、格好良さ。お手本にしてた」 親が町で不審がられていること。 町の人からの視線、謂われない暴言もうけたことがある。 少し似ていると思っていたキミのその生き方は、ボクのひとつの、目標だった。 「でもこの見た目で、格好つけても心配されてしまってね。 イケメンと呼ばれるのに、全然うまくいかないんだ。 まだまだ精進が足りないな」 (-133) 2022/07/12(Tue) 15:31:33 |
【秘】 元弓道 マユミ → 奔放 クリス『ご存知です?そう言うと今度は"じゃあ足を出すね"って言われるんですよ。 今回は話し合いですし、滅多なことがない限り拙は足も出しませんから安心してくださいな』 貴方が何処を指定しようかなどつゆ知らず。 教室でいいと言われたならば合流場所として使用している空き教室……から少し離れた教室を指定した。 貴方がそこへ足を運ぶなら、腕を組んで椅子に座る少女の姿が見えることだろう。 いつも通りの仏頂面に見えるが、唇はにわかに固く引き結ばれている。 (-134) 2022/07/12(Tue) 15:51:54 |
【人】 元弓道 マユミ>>25 マユミ こっ、こっ、こつん。 こっ、こっ、 。 爪の先が鍵盤の表面を叩く。 爪の先が欠けた鍵盤を叩くふりをして、何もない空間に指が沈む。 「あり得ない話ではないでしょう」 至極冷静に、真面目な顔つきで唇を震わせる。 「たとえば拙が外に出られない現象について、どう説明するのです?信じられないならば梢も学校の外に出るのを試みてください。 ……そのような不可解な現象が起きているのですから、幽霊のような存在に殺されるといった不可解な現象で命を落とすのもおかしな話ではないと拙は思うのです」 それは真剣に考えた結果ではあるが、同時に友人達を疑いたくないが為に出した答えでもあるかもしれない。 (31) 2022/07/12(Tue) 16:04:43 |
【秘】 陽葉 シロマ → 不知 ミナイ「私もそう思うよ? ただ、後はもう山の中と池の中くらいしか残ってる場所が無い。 この暗さで山に入るのは危ないし、消去法さ」 貴方の笑顔は、何だかいつも通りに見える。 こんなことがあった直後で、いまだ問題は解決していないというのに。 繕っているのか、それとも……いや、繕っているのは己も同じか。 「皆がそんな薄情な子じゃないって、わかってはいるけどね。 どちらかと言えば、そう意識することで己を保ってるみたいな感じなんだ。 でも……うん。そう言われると嬉しいよ」 ありがとう、と慣れた言葉を口にして。 「……確かに、体格や体質はどうしても大きいな。 格好良さって、そんなことだけで決まらないのにさ」 ふと、気弱な彼のことを思い出す。 皆は彼を意気地なしと呼んだけれど、私はそう思わなかった。 (-135) 2022/07/12(Tue) 16:27:17 |
【秘】 甚六 カナイ → 陽葉 シロマ「……こずちゃん?」 翳る笑顔を見れば、反射的に。 気づかわしげな声で呼びかけてしまう。 こんなときにさえ。 きみが悲しい顔をするのは、 ▽ (-136) 2022/07/12(Tue) 16:47:30 |
【秘】 甚六 カナイ → 陽葉 シロマ焼ける肉の匂い。 「――― ぅ、」 目を見開く。 ぼた、汗が滴り落ちる感覚。 一転、翳りを照らし出すような。 無邪気で、他愛無くて、目も眩むような笑顔。 腹の虫の音。 「 ぃ っしょに 、……て」「 ま 、ぁ って」 「こず ちゃ……」 焦げる夏の、匂いがして。 ▽ (-137) 2022/07/12(Tue) 16:47:55 |
【秘】 劣等生 カナイ → 陽葉 シロマ「っ ひぃ、 ぅ」 引き攣れた息をひとつ―――ぷつん。 暗転、目の前の少女の胸元へくらりと倒れこんだ。 (-138) 2022/07/12(Tue) 16:48:51 |
【秘】 元弓道 マユミ → 不知 ミナイ生きていない者がいる、その事自体は既に不可解な現象が起きているのだから別段派手に驚くこともなかった。 むしろ、死んでも人と会話できるのだと、良くない知見を得てしまった。 「…………」 黙って貴方の話を聞く少女の顔は、微塵も変わらず。 「拙には、理解が難しい話ですね」 まず飛び出してきたのは、そんな一言。 音もなく手を伸ばす。柔らかな白い髪を、そっと梳くように撫でる。 「難しいですが、明日香は優しい子だということは分かります。平等、公平を重んじる子なのだと。 ただ、同じように傷つくのは対価になることは無いんじゃないかと、拙は思うのですが」 言葉をまとめる合間、うむむと唸るような音がした。 「例えば片目を貰い、対価に明日香が片目を失ったとしても。それは実際に眼球を移植しあったということですか?そうでないなら、決して等価交換ではないでしょう。 明日香の自己満足で、互いに損耗するだけだと拙は思うのです」 「やめろとは言いません。明日香が好きでやっている事ならば、止められません。 ですがその生きる証を得たいが為に傷付き続けて、限界を迎え死んでしまうなんて本末転倒なことにならないか。 ……拙はそれが、明日香が心配なのですよ」 ▽ (-139) 2022/07/12(Tue) 16:58:05 |
【秘】 元弓道 マユミ → 不知 ミナイ胸に手をつかれれば、貴方の手には控えめな柔らかさが伝わってくるだろう。 その様子を黙って見下ろしながら、淡々と紡ぐ。 「明日香。 ……拙は、大人になりたくありません。子供のまま、皆とずぅっと過ごしていたい」 「その為に死ぬ、なんてことは。 …………愚かだと思いますか?」 (-140) 2022/07/12(Tue) 16:58:22 |
【独】 元弓道 マユミん?ああでもミナイの秘話で死者ほんとにおるん?の会話してるから、ユメカワとのやりとりはミナイの後じゃないと不自然か なら自然とユメカワはミナイの後になるな (-142) 2022/07/12(Tue) 17:06:28 |
【秘】 空っぽ カナイ → 元弓道 マユミ『拙はもう、どうしたらいいのか分からないのです』 抜け殻の喉は、声を発せない。 亡骸の耳はもう、零れ落ちた音を拾えない。 ただ、そこにあるだけの。 これはきみに、何も返しやしない。 瘠せ衰えた死体は、ただ眠るだけだった。 ▽ (-143) 2022/07/12(Tue) 18:02:39 |
甚六 カナイは、メモを貼った。 (c2) 2022/07/12(Tue) 18:22:20 |
追憶 カナイは、メモを貼った。 (c3) 2022/07/12(Tue) 18:24:18 |
【秘】 幼なじみ カナイ → 元弓道 マユミ (-144) 2022/07/12(Tue) 18:30:56 |
【人】 陽葉 シロマ>>31 マユミ 「まさか。マユちゃんの言ってたことを疑ってるわけじゃない。 でも、だったら幽霊がそうした理由っていうか動機?がわからないだろう」 普段感情を表に出さない貴方が、唇を震わせている。 ……友人が死んで、何も感じない人間などいるわけがないのだ。 珍しい姿を見つめた後、こちらも淡々と告げる。 「これまで、肝試しや廃墟探索でこの校舎を訪れた人達はいた筈だ。 だけど死者が出たって話は聞いたことがない」 しかも市の所有する敷地だ。もしそうなれば、市役所が動くだろう。 しかし、現実にはこうして容易く侵入できている。 「生きた人間への怨みとかがあるんなら、前の人達も死んでないとおかしいよ。 ……マユちゃんは何か思い当たる理由、ある?」 (32) 2022/07/12(Tue) 18:51:12 |
【人】 チャラ男 ウラミチ>>+14 「……!」 泣きじゃくっていた男がふいに顔をあげる。 「……──カナイ…?」 涙と鼻水で情けなく汚した顔をあげ、周りを見渡した。 聞きなれた声と気配が傍にあった気がして掠れた声で名を呼ぶ。 ──けれど、そこに望んだ人物の姿があるはずもなく、 ジワリと滲んだ大粒の涙がぽろぽろとこぼれた。 なぜこんなことになってしまったのか、なぜ帰ることができないのか、今の今まで話していたカナイはいったい何だったのか。 そんなわかるはずもない当然の疑問は、今は男の頭にはなかった。 ただ、 "もう会う二度と会えない" 単純なその事実だけでいっぱいいっぱいで。 引っ越す時だって、皆ともう会えなくなるのはとても悲しかったけど、会いに行こうと思えばまた会えると自分を慰められた。 便利な都会から田舎に戻るのは嫌だったが、皆と会えるのは本当に楽しみにしていた。 カナイがくっついてきた時のぬくもりも、髪に触れた感触も、何もかもしっかり覚えているのに。 どうして……… 「………っ」 男は再び膝に顔を埋めてしまった。 (33) 2022/07/12(Tue) 19:22:03 |
【赤】 陽炎 シロマ気遣われなかったことに安堵しつつも、生徒に助けられたことには違いない。 先生の道は険しいな、なんて思いながらセーラー服の背中を見送った。 「ああ、……いってらっしゃい」 そうして、教室を再び静寂が支配する。 短いチョークを指で摘めば、黒板に大きく『自習』の二文字を書いた。 チョークを摘んだまま、思う。 「……、…………」 夢川と違って、自分は無理矢理連れて来たようなものだ。本音を言えば、やはり自ら此方側に来て欲しかった。 しかし結果的には、変わらない。 彼なら……匠介造なら、もっと上手くやれただろう。 彼に憧れて、彼のような人になりたくて、共に教師になろうと約束を交わしたのだ。 「……ま、時間だけなら気が遠くなる程あるからね」 これから、理解してもらえば良い。 自分は自分なりのやり方で、先生になれば良い。違う人間なのだから、全く同じようにできるわけがないのだ。 そう自分を納得させて、チョークを置いた。 永い刻は人を狂わせる。 それは、死者も同じこと。 (*8) 2022/07/12(Tue) 19:33:41 |
【秘】 チャラ男 ウラミチ → 不知 ミナイスマホの振動にピクリと反応する。 気だるげに取り出されたスマホの画面を泣きはらした目が捕らえた。 ミナイからのメッセージ。 その中に出てきた名前に、またジワリと涙が込み上げたが、ぐっとこらえる。 "見つけてほしい"……それはあの遺体の事を言っているのだろうか。 ミナイはカナイに生前から何か聞いていたのか……それとも、自分と同じように、先ほどまでいたはずのカナイの言葉なのか。 「………」 何度も何度もそのメッセージを飲み下す様に読み返し、 既読をつけてから数十分後…… 『うん』 短い返事だけをミナイへ返した。 どれに対しての返事か、相手にはわからないかもしれないが。 (-149) 2022/07/12(Tue) 19:35:52 |
【秘】 夢の先 ライカ → 不知 ミナイ「───はは、」 振り向くな、と言われたから 君の笑顔を拝むことはない。 見たかったな、なんて思ったのがバレたら 彼は拗ねてしまうだろうか。 「叶えてくれてありがとう、 僕の大事な友達よ。」 君に贈る言葉は、たったそれだけ。 だけど良いだろう、長々話せば、決意が揺らいでしまいそうなんだ。 そうして、止めた足をまた動かして 古びた木の階段を、一段ずつ踏みしめていった。 (-151) 2022/07/12(Tue) 20:20:16 |
【独】 夏の雪 ユメカワ/* みんなモッチャクチャになってる中 このユメカワとかいう異常者だけ𝑯𝒂𝒑𝒑𝒚なのなんか変だな なぜ?みんながやさしいからやね……(事実) (-150) 2022/07/12(Tue) 20:20:57 |
【秘】 奔放 クリス → 甚六 カナイ「なんで、か」 ふい、と外を見る。古い窓ガラスが張り巡らされているそこを。 いや、それはどちらかというと。 窓ガラスそのものに映った何かを見ているかのように。 最初は、ただの。模倣だったような気がする。 だが、その形だけは良くなじんだ。 なんでも、じゃなかった。その先に連なるものを。 「解決したいからかな。きっと、ただの趣味さ」 ──それはもしや。情のようなものだったのかもしれないけど。 もう、形に飲まれてよく分からない。 (-152) 2022/07/12(Tue) 20:34:36 |
【秘】 奔放 クリス → 元弓道 マユミ「そんな不機嫌そうな顔するなよ」 そんな言葉で現れた男は、機嫌よさげに教室の中へ入り込んだ。 とつ、とつ、とつ、と歩みを添えて。 近づくわけでもなく、教卓の前に立つ。 「やあ、永瀬」 「……こんなところなのに、いつもみたいだな、これじゃ」 空き教室で、そのささやかな日常は続いていた。 永遠に続くはずのない、今だけの、あの空間は。 それを延長され、引き伸ばされ、終わりがないような錯覚を称えて。 確かに、今、この瞬間にも。 終わっていく。 (-153) 2022/07/12(Tue) 20:38:29 |
【秘】 夢の先 ライカ → 夏の雪 ユメカワ君のすぐ隣は、自分の定位置。 頭ひとつ分高いところから、君の声が聞こえるのが、酷く心地良い。 笑い合えば、Wいつも通りWみたいな空気が流れていって それがなんだか懐かしくて、また笑った。 「どんなでも、良いよ。 だってそんな深雪が……す、好きなんだから。」 ああやっぱり、慣れないな。 歯の浮く様な台詞は、何度吐いても照れ臭くて。 いつか自然と言える日が来るかな、なんて考えてたけど、どうやら来ないらしい。 「……もう、一人にしないから。 空回っても、ダイジョーブでしょ。」 幼い頃は、ちょっと体が弱くて。 自分の為にと越してきた先が、この広大な田舎で。 初めはうまく友達が作れなくて、ずっとカメラばかり触ってたから 君が声を掛けてくれるよりも、ずっと前──インスタントカメラを持っている君の姿を見つけてた。 思い返せば、きっとあれが一目惚れ。 (-154) 2022/07/12(Tue) 21:05:38 |
【秘】 夢の先 ライカ → 夏の雪 ユメカワ「……あのさ、 この町の──夜景が見たい。 いちばん高い所から、二人でさ。」 自分達が出会って、関係を育んで、 生きていた景色が見たい。 カメラは置いてきたから、 レンズの代わりに、自分の目で。 「この校舎あんま高くないし 灯りも少ないけど……まあ、 ギラギラしてるよりは綺麗だと思う。」 最期の、デートの誘い。 自分から何か切り出すのは、数えられる程しか無かったから さいごくらい、自分から。 「……深雪と見たいんだ。」 そっと君へと、手を差し出す。 屋根の登り方なんて知らないけれど 少しだけ格好付けるくらいは、させてくれ。 (-155) 2022/07/12(Tue) 21:06:37 |
ネコジマは、たぶん2mmくらい浮いた。 (a56) 2022/07/12(Tue) 21:52:25 |
【秘】 友達 ネコジマ → 不知 ミナイ (-158) 2022/07/12(Tue) 21:53:22 |
【秘】 甚六 カナイ → 友達 ネコジマぽかん。倒れた椅子を、見て。 ―――今の。ぼくに、できたのか? のたのた慌てて、起き上がる。 『ねこや』 『ねこや』 猫に呼びかける少年の声を背にして、 廊下に続くのとは別の、もう一つの扉へ飛び込んで。 「な なんかないか」 「あるだろ」 「いっこくらい、あれよ……」 ▽ (-159) 2022/07/12(Tue) 22:00:00 |
カナイは、準備室。ガタガタ漁って見つけるのは、 (c4) 2022/07/12(Tue) 22:00:22 |
カナイは、画板とそれから、いい感じ度が38くらいのもの。 (c5) 2022/07/12(Tue) 22:00:36 |
カナイは、見つけたそれらを抱えて、このあと転ばない (c6) 2022/07/12(Tue) 22:01:04 |
【秘】 甚六 カナイ → 友達 ネコジマひとまず見つけたそれらを持って、 わたわた、のたのた。さっき居たところに駆け戻る。 (ネコジマには、画板がひとりでにやってきたように見えるのかも。) そうしてぼろっちい画板の表面に、 ちびた鉛筆を走らせようとした……のだけども。 「あえぁ…」 積もってこびりついた埃のせいで、なかなかうまくいかない。 思わず助けを乞うように、猫と少年を交互に見た。 (-160) 2022/07/12(Tue) 22:02:32 |
【置】 友達 ネコジマ【───】 「みんなとの花火だって、たのしかったと思います」 「麻弓ネエが大きい音をさせた方が勝ちとかルール作って、 栗栖ニイが当然のように受けて立って、 牧ニイも面白そうだからってやるんです。 こずネエが参加と一緒にもう少しルール整備して、 夏ニイが一回審査員にされかけたけどそれはフリだから、 雪ニイがふつうに花火持たせてくれるじゃねぇすか。 裏ニイもこれくらいになっていたら誘われてくれて、 かなネエもなんか、もちゃ…ってしてたら引っ張られてて、 明日香ネエが最終的に審査員になっているんすよ」 「そんなふうに、なっていましたよ」 「なっていましたよ」 なってくれなかったね。 (L1) 2022/07/12(Tue) 22:07:05 公開: 2022/07/12(Tue) 22:10:00 |
ネコジマは、今度は手持ち花火に火を点けた。 (a57) 2022/07/12(Tue) 22:07:25 |
【秘】 友達 ネコジマ → 不知 ミナイ (-163) 2022/07/12(Tue) 22:12:12 |
ネコジマは、夢を見られていたら良かったのにな。 (a58) 2022/07/12(Tue) 22:12:30 |
【秘】 不知 ミナイ → 奔放 クリス『む。難しいことを言うなあ』 この物語が必然であればどれほどできた物語になるのかわからない。 この物語が偶然であるなら何故こんな仕打ちをするのかわからない。 『事実がわからない以上必然も偶然も語れないけれども』 『つまらない話で終わりたくないことには違いない』 ただの軽口。ただの連絡。ふわふわと、ゆらゆらと。 小さな子供がじゃれついて、離れるように文字を打つ。 そして、想像した理想の君の答えが来て、くすりとわらった。 『流石だ だから栗栖くんは面白い』 『一緒に見つけておくれ 彼らの本当の姿を』 『その終わりまで楽しみにしているよ』 あゝ、本当に。楽しみだ。 スマートフォンを抱えて、一人、呟いた ▼ (-164) 2022/07/12(Tue) 22:36:00 |
【秘】 不知 ミナイ → 奔放 クリス▼ それでこそ、僕の好きになった人だ。 キミは子供らしい言動の割に論理的な思考をしている。 そのちぐはぐな造形はどこからきているんだい? 時おり見せる誰かをみているようなその瞳。 これはただのボクの妄想なのかな? 弟君と仲が良いか? 答えられるわけないだろう。 気がつけば彼は見えなくなっていて、 ボクには君しか見えていなかったんだから。 ただの話のきっかけにすぎないんだ。 あゝ キミがほしい な、誰かが欲しがった君が輝いて見える。キミの何かが欲しい、 生きている証 がほしいな。でも、ボクがあげられる物がみつからないな。 沢山持っている人は羨ましいな、 ▼ (-165) 2022/07/12(Tue) 22:38:44 |
【秘】 不知 ミナイ → 奔放 クリス▼ だから君がいなくなって、暫くしても見つからなくなったその時。 「勿体ない」 それだけ小さく零して、その足跡を辿ろうとした。 だけど、その前に最後の彼女に確かめることが出来たから、 もう少し待っていておくれよ。栗栖くん。 君を見つけ出してみせるから。 (-166) 2022/07/12(Tue) 22:40:53 |
友達 ネコジマは、メモを貼った。 (a59) 2022/07/13(Wed) 0:11:13 |
【置】 友達 ネコジマ【図工室】 「かなネエ? 牧ニイ?」 「かなネエかな」 「違う人でも、だれでもだめですよ」 (L2) 2022/07/13(Wed) 0:13:14 公開: 2022/07/13(Wed) 0:15:00 |
ネコジマは、スタスタ寄って、画板を取り上げた。たかいたかーい。 (a60) 2022/07/13(Wed) 0:13:31 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマ「消去法か、 なんだそこも似ているね。 大丈夫だよ梢くん。 彼が死んだとしたら―― ボクならわかるもの 」また一歩近づいてそっとその手をとってみた。 改めて手を繋ぐことなんてなくて照れくさい。 少し年上の、素敵な優しい先輩の熱を感じる。 「格好よくても、可愛くても、大人っぽくても、子供っぽくても。 キミはキミだよ、梢くん。 ボクは、ボクの理想のために振る舞っているけれど。 キミは誰のためにそんな姿を保っているんだい。 自分のため? それなら止めないよ。 だけど、もう好きに振る舞って良いじゃないか。 朝になったら―― 逝ってしまうんだろう君たちは 」「何をしに来たのかな。 まだ生きて、やりたいことがあったのかい。 ボクは――それを聞きに来たんだよ」 (-170) 2022/07/13(Wed) 0:14:00 |
【秘】 友達 ネコジマ → 甚六 カナイ画板と鉛筆の浮いていた高さだとか。 持っていたものを簡単にとられちゃったところだとか。 とられた後、すぐは動けないでいるあたりだとか。 知っている人なら、きっとあなた。 あなただとおもった。 (-171) 2022/07/13(Wed) 0:14:30 |
【置】 友達 ネコジマ【図工室】 「でもかなネエか」 「かなネエですね」 「だめですよ、さみしくっても」 「死んだら何かできちゃいけねぇんすから」 「何かしたいんなら、生きてなきゃだめですよ」 「生きてる人は、見えなくなったりなんてしていたらだめなんです」 「だから、かなネエは生きてなんていませんよ」 (L3) 2022/07/13(Wed) 0:18:45 公開: 2022/07/13(Wed) 0:15:00 |
ネコジマは、にこにこ。ちびた鉛筆を見下ろして片手を差し出した。ちょうだい。 (a61) 2022/07/13(Wed) 0:19:12 |
友達 ネコジマは、メモを貼った。 (a62) 2022/07/13(Wed) 0:19:25 |
ネコジマは、・・・・・・。 (a63) 2022/07/13(Wed) 0:19:44 |
ネコジマは、手のひらに書かれたら読めちゃうなとは思ったけど。思ったから、そのままにしていた。 (a64) 2022/07/13(Wed) 0:20:14 |
【秘】 甚六 カナイ → 奔放 クリス窓の方を向いた横顔を、ぽけ、と見つめる。 向かい合う鏡写しを、見たような見なかったような。 「……ひとごと?」 ぼそ、と呟く。きみの口振りが、そう聞こえたから。 (-172) 2022/07/13(Wed) 0:20:35 |
【秘】 奔放 クリス → 甚六 カナイ「ひとごと、だった」 「僕は、相馬栗栖だった」 理解できない言葉だ。所詮、意味がない言葉。 それに込められた意味を理解できるものは、多分……、いないかもしれない。 自分でさえ。 「ま、やりたいからやってるのさ。知りたいから知ろうとしている」 「ただ、知るだけじゃ満足できなくなってたのは困り者だがね」 (-174) 2022/07/13(Wed) 0:25:35 |
クリスは、まだ、死んでいないかもしれない。 (c7) 2022/07/13(Wed) 0:30:24 |
クリスは、行方不明になっていないかもしれない。 (c8) 2022/07/13(Wed) 0:30:37 |
クリスは、どこかで話せるかもしれない。 (c9) 2022/07/13(Wed) 0:30:48 |
クリスは、解決するかもしれない。 (c10) 2022/07/13(Wed) 0:31:05 |
クリスは、まだ、終わってないかもしれない。その死が見いだされるまで。 (c11) 2022/07/13(Wed) 0:31:23 |
クリスは、どこかで死んでいく。 (c12) 2022/07/13(Wed) 0:31:44 |
【独】 友達 ネコジマ/* カナイ秘話 「なにもないのはさみしいです」 思っているけど、あんまり思ってない。ほしくはないよ、ネコジマは。 でもなあ、かなネエだったら傷付けちゃったかなぁと思っちゃって。猫島は今あたまがおかしいけど、友達を傷付けたいわけじゃないんですよ。傷付けちゃってたら、ごめんね、いたくないよはしなきゃなと思うんですよ。 (-175) 2022/07/13(Wed) 0:32:01 |
【秘】 甚六 カナイ → 奔放 クリスだった が二つ並んだ。 並んだところで、よく分からないが掛け算になるだけだった。 「そぉまは、難しいこと ばっか 言う… 」ごにゃごにゃ。 不服そうで、だけどちょっと嬉しそう。 それからやっぱりよく分かっていない感じに首を傾げて、 「……『ほしがり』 か?」 はっ、と閃いたみたいな顔をして起こした。 (-177) 2022/07/13(Wed) 0:44:47 |
【秘】 奔放 クリス → 甚六 カナイ「あっはっはっはっは! ほしがり、ほしがりか!」 笑い声が響く。笑っていないのに、確かに、己に諦念はない。 ただ、そうしたいと思ったことをそうするだけ。 うまく現実にすりあわせて、破綻がないように、諦めることなく。 「フフ、フ。そうかそうか、」 ▽ (-178) 2022/07/13(Wed) 0:50:03 |
【秘】 甚六 カナイ → 友達 ネコジマにゃあ。猫の鳴き声で我に返る。 きいてくれるのか、と今度は手のひらと鉛筆を見比べて。 「……えぅ」 ちょっとの時間、迷って、考えて。 しばらく固まって、それから慌てて両手を伸ばしたり。 相変わらず、情けない声をあげていたり。 名前を呼ばれて、ちょっと嬉しそうなのが隠せなかったり。 知ってるよ、と静かに呟いたり。 そういうのはいっこも、伝わんないけど。 ▽ (-180) 2022/07/13(Wed) 1:24:14 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカああ、少しずつ、いつも通りが戻って来た。 君が隣に居て、こっちを見てくれて、笑い掛けてくれて。 ちょっとずるい言葉を掛けても、気恥ずかしくたって ちゃんとこたえてくれるから、つい君の優しさに甘えてしまう。 少し背伸びをする君が、どうしようもなく愛おしくって。 たったそれだけの なんでもなくて、かけがえのない日々。 「………あは、じゃあ、…このままでも、いいのかな。」 「…うん。俺、夏彦が居ないとだめみたい」 寂しがり屋だから、を免罪符にして、図々しく誰かの傍を陣取って。 毒にも薬にもならない言葉を吐く事なら、いくらでもできるけど。 努力は下手で、取り柄は無くて、得意な事は人に甘える事、くらい。 結局はそんな人間だ。 また甘えてしまっていいのかな。 なんて、今更なんだろうけど。 (-181) 2022/07/13(Wed) 1:28:58 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカ「いいよ。見に行こう、二人だけで どうせ怒る人なんて居ないから、屋根まで登っちゃおう」 「同じ場所で、同じものを見よう。 嘘のない、ありのままの綺麗なものを見に行こう。 きっと今なら、それがよく見えるから……」 自分達が生きていた事も、想い出も、過去になっていくけれど。 現実はきっと、自分達を置き去りにしていくけれど。 これからは。ずっと変わらずに、二人一緒に居られるから。 ずっと、同じ場所で、同じ今を見ていられるから。 カメラが無くたって、楽しくないから、写真が撮れなくたって。 今を今のまま、切り取る事はできるから。 「………夏彦、」 差し出された君の手に手を重ねて、 ──ぐ、と引き寄せて、不意打ち気味に唇を重ねた。 できるなら、ただ触れ合うだけよりもずっと深く。 理由は単にやり返しておきたかったのと、それと。 今しておかないと、終わりを先延ばしにしてしまいそうだから。 だからきっと、これがちょうどいい。 少ししたらちゃんと仕切り直して、 また格好付けてエスコートしてくれるかな。 (-182) 2022/07/13(Wed) 1:30:22 |
ユメカワは、本当は。君の事をもっともっと深く感じていたい。 (a65) 2022/07/13(Wed) 1:32:33 |
【秘】 友達 カナイ → 友達 ネコジマカナイはきみと向かい合ったまま、短く綴る。 先の丸まった芯が手のひらの上を、ゆっくり。 みのる おかえり 間抜けにも、逆さまの文字を。 (-183) 2022/07/13(Wed) 1:33:57 |
ユメカワは、けれど、今は時間が足りなくて。 (a66) 2022/07/13(Wed) 1:39:45 |
【秘】 不知 ミナイ → 元弓道 マユミ「ボクも理解できなかった、お母さんのこと。お父さんのこと。 だけど真似をしたら、気付いたんだよ。 そんなもの聞いただけではわからないし、やってもわからない。 傷つけることは正しくないのに、 怪我をすることは好きじゃないのに。 好きになったら辞められないんだよね、そういうこと」 するりと腰に手を回し、じゃれつくように抱きついてその軽い体重でよりかかる。 「変なの、真弓くん。 なんで心配するんだろう、死のうとしているくせに。 ボクの体力がが限界になるときは、きっと。 誰かの命を奪って同じように捧げた時だよ」 「なーんて。ボクは"元気"だよ。 皆の生きている証を貰って、とても元気だ 」くすくすと、不気味な雰囲気を隠さず笑えばそのままキミの瞳を見上げた。 (-184) 2022/07/13(Wed) 3:20:33 |
【秘】 不知 ミナイ → 元弓道 マユミ「それで……なるほど、そうだったんだ。 子供のままが、全然知らなかった」 「ボクとは違う意味でわがままさんだね、キミは。 ……うーん、じゃあボクは答える前にこの質問をさせてくれ」 「キミがボクに言って欲しいのは肯定? それとも意見?」 するりと腰に手を回せば、じゃれつくように抱きつきその軽い体重でよりかかる。 「彼らに連れて行かれようとでもしているの? いなくなって、皆と過ごす事が出来なくなって寂しいから」 「そんな理由だけで、人生を辞めようとしていないと嬉しいな」 (-185) 2022/07/13(Wed) 3:22:33 |
【秘】 不知 ミナイ → 友達 ネコジマ「よかった、そうだよね」 「今日じゃないとダメだった」 きみも、わかってしまっているのだろう。 何人も死人がでて、そして、おかしな事が起きている。 朝を迎えたとき、一体誰がそこに立っているだろうか。 「ねえ、稔くん。」 「今日のことは偶然であると思う? 必然であると思うかな」 「ボクは今日このとき、が起こるべくして起こった思いたいんだ」 「たまたま、偶然、そこにボク達が迷い込んでしまっただけなのかな。どっちだろうね」 (-186) 2022/07/13(Wed) 3:26:35 |
ミナイは、マユミの腰に抱きついて、胸元に顔を押しつけた。 (a67) 2022/07/13(Wed) 3:27:55 |
マユミは、ふにゅ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (a68) 2022/07/13(Wed) 3:28:46 |
【秘】 陽葉 シロマ → 不知 ミナイ「随分周りくどかったじゃないか。 いや、私も人のことは言えないか」 触れられた手を、そっと握る。 生者の温もりを感じ、なかった。 貴方に体温が無いというわけではなくて。 これは私が、……。 「そうだね、朝が来たらもう騙し続けるのは無理だろう。お天道様の下は、どうしても歩けなかったから」 陽光の温もりは、生者の特権。 死者がその温もりに包まれれば、たちまち焼けてしまう。 「私はね、自分が在りたくて格好付けてるんだよ。 ……しかし、まあ。 実を言うと、個人的にはもう満足してるんだ。 でも、可愛い生徒≠フお願いだから」 重なる掌は熱を持つ。まるで、この少女が焼かれているかのように。 ▽ (-187) 2022/07/13(Wed) 11:25:39 |
【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ「……教師になるという夢を、諦めたくないのさ。 でも、生徒がいないと先生はできないだろう?」 生徒≠ヘ、一人いれば事足りる。 だから最初の一人だけでも構わないと思っていた。 けれど。 「そんな中できた初めての生徒に、皆一緒がいい≠ニ言われたら──叶えたくなってしまうというものだ」 彼は、『全員』を願った。 だから、今もこうして姿を表している。 (-188) 2022/07/13(Wed) 11:26:41 |
【秘】 夢の先 ライカ → 夏の雪 ユメカワ「──……〜〜っ、!?」 懐かしい唇の感触。目を見開いて、次にぎゅっと閉じて。 ──もっと、と、唇を薄く開いて、控えめに舌を絡めていく。 静かな教室内に似つかわしく無いリップ音を立てて。 「……、ん、」 自分達が付き合って、だいたい一年くらい。深いキス。君と数えきれない程交わした筈なのに、上達しなかった、とぼんやり思う。 ───暫く、そうしていて。 息苦しさに胸を叩いて、どちらからともなく唇を離す。 「……やるなら、やるって、」 ちゃんと言ってよ。なんて、どの口で言うのか。 君をじとりとねめつけて、それでも繋がれたままの手を引けば 「……行こう。 僕が居るから、大丈夫。」 もう離さないから、命を終わらせに。 夢の先へ、向かう為に。 さて。 「や……屋根って、 どう行ったら……良いんだろな。」 (-189) 2022/07/13(Wed) 11:31:08 |
ネコジマは、「あは、」 息を漏らすようにわらった。 (a69) 2022/07/13(Wed) 12:05:23 |
ネコジマは、むじゃきにわらった。そして言った。 (a70) 2022/07/13(Wed) 12:05:57 |
ネコジマは、にっこりわらった。それが猫島にとっての事実になった。 (a71) 2022/07/13(Wed) 12:06:46 |
【秘】 気狂 ネコジマ → 甚六 カナイ「生きてないと何もできないんだから」 「何かできたなら、生きているんです」 「見えないのはー…猫島の目が悪いんでしょう」 「聞こえないのも、猫島の耳が悪いんでしょう」 「だから猫島は放っておいたら、さみしいあなたを傷付けます」 「今もちょっと、すこし、割と。…そうでしょ?」 取り上げた画板を適当な場所に置く。 これだってけっこう、衝動的な行動で。 猫島にとって、死人は何かをできてはいけない。絶対に。 (-192) 2022/07/13(Wed) 12:09:24 |
【秘】 気狂 ネコジマ → 甚六 カナイ「だからね、じゃあねかなネエ」 「大丈夫です。ちゃんとよくしてきますよ、目も耳も」 そうして、他の何かを伝えられてしまう前に、 猫島は足早に図工室から出て行ったのだった。 (-193) 2022/07/13(Wed) 12:10:17 |
友達 ネコジマは、メモを貼った。 (a72) 2022/07/13(Wed) 12:10:44 |
【秘】 友達 ネコジマ → 甚六 カナイ>>a72 あいつってほんとうに仕方のない奴なんだよ。 言葉が話せたのなら、猫はきっとそんなふうに言っていました。 あなたと受け取り方が全然違っていたんでしょうね。 おかしさだなんて、きっと感じていなくて。 あんまりにも場違いな調子で、わらっているようでした。 (-194) 2022/07/13(Wed) 12:14:46 |
【独】 友達 ネコジマ/* どうしておれはハートフル展開になりそうだったところにはーとふるぼっこ展開で返しているんだ……??? すまないと思っているが後悔はない。かわいいねねーちゃん。 (-195) 2022/07/13(Wed) 12:17:20 |
【秘】 不知 ミナイ → 夏の雪 ユメカワ『時が止まってくれたらか』 やっぱり寂しかったりするのだろうか、 一緒の場所に居て欲しいのだろうか。 そうでないと、ここにはこなくて、 彼を連れて行ったりもしなかっただろう。 『いいね、そんなことができたら』 『寂しいな、ずっとばらばらでいるのは』 同じように、離ればなれになどなりたくない。 またこうやって話せたら、なんて。 もう戻れない場所に来てしまっている。 今まで避けていた事をこうもまで簡単に突破されてしまっては。 あゝ君達が愛おしい、欲しくなる、二度と手に入らないのに。 自分が君達に近づいてしまっているのを感じてしまっている。 (-196) 2022/07/13(Wed) 12:28:45 |
【秘】 不知 ミナイ → 夏の雪 ユメカワ『世界はいつだって残酷だ このメッセージも消えてしまうのかも知れないけれど』 『ボクは 止まったキミたちに いつか追いつくよ』 『ごめんね』 共にゆけないで。 寂しさを和らげられなくて。これはボクのわがままだ。 『皆は怖いのかな、それを訪ねるのも楽しそうだ。 だけどボクは違う』 『この命が動いているうちは 誰かのように輝きたい 。価値を持ちたい、変わりたい、このままの自分で死にたくない。 いつか止まるとするならば』 『ボク自身という存在を全て捧げて無くしてしまった時が良い』 キミが欲しいな、キミの物が欲しいな。 誰かが欲しがった価値のある物で染まりたいな。 この真っ白な髪も、肌も、傷も、身体の中まで。 全部自分じゃなくなって、誰かの綺麗で染まれたら。 全部貰って、全部 お返し が出来たら。この命に価値があったと思って、それはもう。 気持ちよく、止まることができるのだろうな。 (-197) 2022/07/13(Wed) 12:32:07 |
【人】 チャラ男 ウラミチ男は再びあの教室へ来ていた。 立ち直れたわけではない。 呼吸が引き攣り、頬も濡れたままだ。 けれど再びここに来たのは、ミナイの言葉を聞いたから。 恐怖に早まっていく鼓動を抑えるように胸に手を当て、逡巡しながら一歩、一歩と誰もいない……否“二人しかいない”教室の奥へと歩を進めた。 牧夫の姿を見、眉間に皺を寄せた。 そしてカナイの傍へ。 「………」 遠目から見れば一見、ただ寝ているようにすら見えるカナイをじっと見降ろして、唇をかみしめた。 (34) 2022/07/13(Wed) 13:39:27 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカふたりきりの教室に、微かな吐息と濡れた音。 そっと舌を重ねて、優しくその輪郭をなぞって、深く深く。 薄い粘膜同士で触れ合って、誰よりもずっと近くで君を感じられる。 どうしようもない多幸感でじわじわと満たされていく。 それでももっと欲しくなる。 「………あは、」 そうしている内に、とん、と胸を叩かれて。 名残を惜しむようにゆっくりと唇を離して、息を吐く。 いつになっても君の息継ぎは少し辿々しくて、 だからいつも音を上げるのは君が先だったな。 「俺、夏彦と同じ事しただけじゃん」 先に不意打ちしたのはそっち。 なんてのは、子どもの言う屁理屈みたいなもの。 君の様子は想定内で、手を引かれながら、目を細めて笑った。 繋いだ手は、今度はきっと、恋人同士のかたち。 今度こそ──同じ夢を見て、その先へ。 (-198) 2022/07/13(Wed) 14:01:54 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカ「ここ出て右の方の突き当たり、」 廊下の隅、目立たない階段。 普段使われる事の少ない場所だろうし、それはそうだよな。 一度見に行って、そんな事を思ったのを覚えている。 「から、屋根裏に上がれて。 屋根に穴が開いてるみたいだから、 適当に何か積めば屋根の上に出られると思うんだけど」 屋根裏に無造作に積み上がった箱や瓦礫は、 猫にとっては階段のようなものだっただろうけど。 人間が登ろうとしたら、少し頑張らないといけないだろうな。 「連れていってくれる?」 とぼけたふりして先導はせず、 さいごのデートは君に手を引いてもらおう。 だってほら、君達に甘えるのは俺の特権だからさ。 (-199) 2022/07/13(Wed) 14:02:22 |
ユメカワは、君に連れていってほしい。 (a73) 2022/07/13(Wed) 14:04:19 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 不知 ミナイ『俺はさ やっぱり今の明日香ちゃんが好きだよ』 『今の皆が好き』 『きっと皆だって、本当はそう思ってる』 『それでも変わらないものは無いって、諦めてる』 『俺は諦めたくはないよ』 『今を今のままにする為に、今の皆が欲しい』 (-200) 2022/07/13(Wed) 15:17:17 |
ユメカワは、自分勝手だ。 (a74) 2022/07/13(Wed) 15:17:24 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 不知 ミナイ『ねえ、明日香ちゃん』 『生きていたって、今以上の価値を持てるかなんて』 『今より良い方向に変われるなんて保証は無いんだ』 『どんなに綺麗なものも、時間が経てば徐々に色褪せていく』 『時が動く限り、自分以外の誰かの価値観の変動は止められない』 『君が見た誰かの輝きは、 明日には見向きもされなくなっているかもしれない』 (-201) 2022/07/13(Wed) 15:24:28 |
ユメカワは、未来をあんまり信じていない。 (a75) 2022/07/13(Wed) 15:25:06 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 不知 ミナイ『要らない自分なら、俺にくれてもいいでしょ』 夢川は君の願望を肯定している。 「──なりたいようになれるのが一番素敵だよ。」 『先生だって、自分の為の生徒を探してる』 それは君が"君"でなくなったとしても続く価値だ。 「──でも生徒がいなくちゃ、先生はできないだろう?」 『おいでよ、明日香ちゃん』 選ぶも、選ばないも、それは君達の自由。 けれど選ばなかった君達にとっては、きっと失うものは多い。 『俺達はどんな君でも 君に居てほしいんだ』 誰かが欲しがったものを欲しがる、そんな君を欲しがったなら そうしたら君はどうするんだろうな。 君が"君"のままであっても、君が"君"でなくなったとしても 夢川達にとっての価値は、何れにしたって不変のものだ。 (-202) 2022/07/13(Wed) 15:26:33 |
ユメカワは、何一つとして失くしたくはない、ひどく欲張りな子どもだった。 (a76) 2022/07/13(Wed) 15:30:47 |
【秘】 友達 ネコジマ → 不知 ミナイ「んー」 「…たまたま運が悪かったっていうのも嫌すし、 こうなることがどこかで決まっていたっつーのも嫌ですね」 「でも」 「どっちかなら、決まっていたことだった方がマシです」 「だから猫島も明日香ネエと一緒で、 起こるべくして起こったって思いたい方なんじゃねぇすかね」 花火のぱちぱち火花は赤みの橙colorから緑colorになった。 「これ何色の花火、って猫島たちがわからなくても、 こういう色になる花火だって決まってるじゃないですか」 「そういうのなんじゃねぇかなぁ。 …そういうのか? どうでしょうね。違うかも」 猫島は、なんだかちょっとふわふわしている。 達観しているようで、そんなことって全然ないからね。 (-203) 2022/07/13(Wed) 15:46:15 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 夏の雪 ユメカワ『難しいことを考えているのですね。 拙より深雪のほうが、ずっと大人です』 少女はただ、避けようのない事実から目を逸らして駄々をこねていただけ。 逃れられないと知っていながら、それでも何もせず意識しないよう遊び呆けていただけ。 「……」 入力中。 それは、貴方が故人であると知ってから。 暫く、入力中の三文字が貴方の視界に映るかもしれない。 『死んだ人と会話をしたと、とある子から聞いていましたが』 『深雪がそうなのですね』 『まず、拙達に会いにきてくれたことに、お礼を言いたいです。 ありがとうございます、深雪』 ▽ (-204) 2022/07/13(Wed) 15:51:04 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 夏の雪 ユメカワ『そうですね。突然でした』 『突然、拙の"いつも通り"が崩れました。 完全に元に戻ることはありません。 どれほど拙が大丈夫なように振る舞っても、周りが意識するのです。壊れた時の傷跡は、必ず何処かに残っている』 それは不可逆の変化。 知ってしまったら、知らない頃に戻ることなど出来やしない。 『あの日、崩れた時から』 『拙はずっと考えていました。子供のままいられたら、と。大人になるにつれ皆と離れ離れになることが嫌で、叶うならばずっとずっと皆と何も難しいことを考えることなく遊んで楽しく過ごしていたい』 『まさに深雪の考えと同じです』 『けれど生きている以上、歩むことを放棄し時を止めることが出来ない以上、叶えることは無理難題と同義で』 『それこそ死ななければ、深雪のいる場所に行かなければ掴めないことです』 ▽ (-205) 2022/07/13(Wed) 15:51:28 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 夏の雪 ユメカワ『でも』 『見て見ぬ振りは長続きしないと言ってくれたように』 『ずっと続く"今"に浸り続けても決して満足しないだろうと言ってくれた人もいます』 『拙にとっては、深雪もその人も大事な友達です。無視できない言葉です』 液晶をなぞる指の動きは緩慢で、けれど着実に。 『拙は考えることを沢山やめてきました』 『辛いのが嫌だからと、痛みを感じたくないからと、何も考えないようにしていました』 『けれど、今ここで何も考えずに答えを出してしまったら。今まで通り、流されるまま流されていたら』 『真摯に拙に言葉をくれた深雪にもその人にも、同じだけ返せたとは言えません。誠実ではありません』 『深雪はきっと、自分側に来てくれるだけで構わないと思うかもしれませんが……拙が納得できないのです。 話をちゃんと聞いて自分で考えて出した答えでなければ、拙はきっと死んでも死にきれない。昔通りの楽しい気持ちで深雪と一緒にいられない』 『それこそ、"楽しかったあの頃そのもの"になれない』 思考は錆びついている。動かすことは容易ではない。けれど、同じものを同じだけ返せないまま流されることも許容できなかった。 『ですからどうか、皆ともう少しだけ待っていてください。 答えを出して、改めて話に来ます』 (-206) 2022/07/13(Wed) 15:53:21 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 甚六 カナイ少女は何かを感じ取ることが出来た。 素直に受け取って、染まりやすく、流されやすかった。 その音を、その声を拾えたのはそれが理由だろうか。或いは、感じぬふりをしながらも貴方をずっと想い続けていたからだろうか。 「っ」 ぎぃ、と。床が鳴る音。何かが確かに存在する証。 それを拾い上げて、思わず其方へ勢いよく視線を向ければ。 「かな、い」 「鹿乃!」 今までと何一つ変わらないように。 名前を呼んで、駆け出して。 今までと何一つ変わらないように。 すっかり馴染みとなった転ぶ貴方に、当たり前のように手を貸そうとする。 嗚呼、それでも。不可逆の変化は確かに訪れた。 差し伸べても、今まで通り貴方に触れられるだろうか? (-207) 2022/07/13(Wed) 15:59:31 |
マユミは、何かを囁いた。 (a77) 2022/07/13(Wed) 16:10:39 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 陽葉 シロマ「……動機が恨みではなく、他のものだとしたら」 「そしてそれが、拙達でなければならないものだとしたら」 貴方の耳朶を、少女の声がかすかに擽る。 「……拙も、疑いたくないですけれど」 「 拙達の誰かが既に死んでいて 、寂しさ等怨み以外の理由で常世に連れていこうとした 」「要は、梢が先に話した通り『自分たちの中に犯人がいる』ことになりますが」 「そう考えると、少しはしっくりきませんか」 「…………本当に、疑いたくありませんが」 「…………明日香も、話していましたもの。 "死んだ者と話をした"、と。 けれど、害を与えられている様子はなかった」 「幽霊は、害意以外で動いていると思うのです」 ▽ (-208) 2022/07/13(Wed) 16:12:07 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 奔放 クリス「逆に問いますが、何故貴方はそんなにも機嫌が良さそうなのですか」 機嫌良さそうな姿を見て、眉間に皺を刻み苦い顔をした。 文句を言うでもなく、教えを授ける者が立つべき教壇に落ち着いた貴方を捉える。 「どうも、栗栖」 自分と貴方、ふたりきり。口煩い教師も賑やかなクラスメイトもどこかに行ってしまって、学校が終わった後特有の漠然とした開放感と静けさが入り混じる空気。 日常の延長線に、確かに自分達は立っていて。 けれど。 「こんなところだからこそ、いつもみたいじゃないですか?」 終わりを告げるのも、不変を壊すのも。 延長線の端を見出すのも。 「栗栖」 「話をしましょう。いつもみたいに」 「いつもと違うお話を」 ──他ならない自分達だ。 「先程伝えたように。貴方の話を聞いて、少しだけ理解したことを話しますね」 (-209) 2022/07/13(Wed) 16:33:20 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 不知 ミナイ「……たいへん俗っぽい言い方になりますが。 そーゆー、性癖という奴なのでしょうか」 こんな野暮な言い方をしては認めるものも認められないのではと思いはしたが、生憎少女の引き出しに気の利いた言葉は無かった。 抱きつかれれば、腕の動きに注意しつつも好きなようにさせる。なんなら髪も優しく梳き始めた。 「死ぬなら全てがどうでもいい、なんてことは無いのですよ。死ぬ理由があったから死ぬだけで」 見上げる貴方を、どこまでも深い黒色がじぃっと射抜いている。 「拙は頭の出来がよくありません。 ですから、明日香の綺麗な言い回しの意図もきちんと把握できないのです。 "元気"とは、どんな状態を言いますか?心身共に万全な状態なのですか?」 ▽ (-210) 2022/07/13(Wed) 16:48:04 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 不知 ミナイ「そうですね。とても我儘です」 怒るわけでも嫌悪するわけでもなく、静かに答えた。自分でも分かりきっていたことだから。 「明日香にしてほしいのは意見です。肯定ではありません。 ……拙は今、どうすべきか迷っています。今まで流されて生きていたから、自分で考えて答えを出すということが非常に難しいのです。 ですから、自分で自分が納得できる答えを出す為に。判断材料として一つでも多くの意見が欲しい」 両腕をずらし抱き寄せる。腕の中の温もりを大切に囲いながら、はっきりとした口調で言い切った。 「現在の自分にとって友達と過ごす"今"が何より大切で、 どうしてもどうしても寂しくて仕方がなかったとしても。それでも、人生を辞めない方がいいのでしょうか」 「生き続けて、環境が変わり酷い寂しさに襲われて。そうしてもなお生き続けて何になるというのです?」 責めるつもりは無いし、怒っているわけでも無いのは柔らかな声音から読み取れるだろうか。 ただ純粋な疑問を、貴方にぶつける。 (-211) 2022/07/13(Wed) 16:48:16 |
【秘】 奔放 クリス → 傷弓之鳥 マユミ「きみのはらわたが見えたからかな」 だから、ただそれだけでは。つまらないと思ってしまうから。 それが、相馬栗栖だ。悪魔ではない。悪魔は、道を示すのだ。 相馬栗栖は、 「うん、どうぞ聞かせてくれ」 「きみの諦めを、きみの否定を」 「きみの、迷いをね!」 フフフ、と。笑いにもならない笑いを。 だからまだ足りない。 どうぞ、悪魔にその願いを囁くように。 猿の手が、その指を手折る様に。 禄でもない結末を、そっと。ただ、ちょっとだけマシな結末に辿り着けるように。 (-212) 2022/07/13(Wed) 17:02:58 |
シロマは、内緒話を始めた。 (a78) 2022/07/13(Wed) 17:29:27 |
【秘】 陽葉 シロマ → 傷弓之鳥 マユミ「──だったら、マユちゃんはどうする?」 しん、と風の音が止んだ。 潜めた声は、確かに貴方の鼓膜を揺らす。 「私は、皆の意思を尊重したい。 犯人を明かして、罰を与えようと。 たとえ犯人を突き止めない選択をしようともだ」 まるで、その口振りは犯人を知っているかのようだった。 しかし今は言えない、と。 まだ庇うという姿勢にも捉えることができる。 「……その幽霊についていく意思を見せようとも、ね」 (-214) 2022/07/13(Wed) 17:31:51 |
【秘】 陽葉 シロマ → 奔放 クリス帽子を見つけ、幾つか見回った後。 少女の姿は、屋根の上にあった。 遠くにある夜明けの気配を見つめ、ふう、と息を吐く。 数え切れない程の夜明けを見た。 しかし、これ程充実した夜は無かっただろう。 「…………どうだい、栗栖。 探し物は見つかったかな」 何処へともなく、語りかける。 (-215) 2022/07/13(Wed) 18:02:46 |
【秘】 奔放 クリス → 陽葉 シロマ「そっちこそ、終われそうかい」 相馬栗栖に未練などない。 聞こえる声に現実性はない。 しかし、絶対でもない。 その言葉に、都合よく言葉が聞こえるから、何を疑ってもいい。 だが、確かに。消え去る前と同じ姿と、声で。 その声は答えた。 「犯人はわかってるのに、やり方も、動機もわかりゃしないよ。満たされないことぐらいはわかるけどね」 声は、響いた。 (-216) 2022/07/13(Wed) 18:16:57 |
【秘】 陽炎 シロマ → 奔放 クリス「終わりなんて無いさ。 寧ろこれから始まるんだ」 響く声に、何ら疑うことなく答える。 自身が死者として在るが故に、驚くべきことというものは数少ない。 「満たされたら、成仏?するのかなぁ……」 口振りはどこか他人事のようだった。 僅かに明るくなり始めた夜空のお陰で、少女の表情は良く見える。 しかし、その足元に影は伸びない。 「でも予想は幾つかあるんじゃない? それとも、死者の気持ちは想像も付かないかな」 東の空へ、血潮の無い手を透かした。 (-217) 2022/07/13(Wed) 18:45:45 |
【秘】 奔放 クリス → 陽葉 シロマ「あのねえ、見えていない物を断定するのは、それはただの妄想だろう?」 なんて、呆れたようにこぼす。 だけれど、相馬栗栖は探偵には向いていない。 だから、それを出来る。まるで見てきたかのように。 この場じゃなければならなかった。 「だから僕は、世界の在り方すら疑える」 では、言ってあげよう。予想とやらを。 きみの目的は見えない。だが、手段は見える。 そしてそれが、決して 最良 なんかではないことを。「きみは、きみの目的の為に」 「 ほかに手段など、残されていなかった 」きみは、亡者になったらしい。未来などないらしい。 だから、それだけしか道がなかった。前提など、まるですべて無視して! 相馬栗栖は、自分の記憶すら、世界の在り方すら。疑って見せて。 きみの在り方すら、疑って見せた。 (-218) 2022/07/13(Wed) 19:25:00 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマ「それじゃあ、センセイは」 「生徒になったボクを殺すの?」 遠回りしたね、でも、ちゃんと見つけたよ。 “そこらの名探偵”より精度は高いんだよ。 一緒に遊んでるんだ、楽しませてもらってるんだ。 だからこの問いは、真実を見つけるための一歩だ。 なにもわからないままで閉じるはつまらないからね。 「キミの思うセンセイも、無抵抗のボクを連れていくかい?」 「はは。格好つけてるセンセイも、“悪いコト”するんだ」 「ねぇ、梢くん。 君のなりたかったセンセイってどんな人だった? 教えておくれよ。寂しいじゃないか、こんな嘘まみれで終わるのは」 (-219) 2022/07/13(Wed) 19:50:46 |
【秘】 陽炎 シロマ → 奔放 クリス「正解。 手段に関しては、模範解答だ」 手を翳しているというのに、少女の眼孔へ薄明かりが差し込む。 眩しそうに目を細めた。笑ったようにも、見える。 「私だって、生きて教師になりたかったさ。 勿論、平和な世界でね。 でも時代がそうはさせてくれなかった」 その言葉は、この亡者の生きた時代を示していた。 少女にとっての最良の結末は、時を巻き戻しても実現できない。 戦争という数え切れない程の因果を持つ歴史を変えることなど、不可能だ。 ───何かを憎むこともまた、難しい。 原因が多岐に渡る大きな歴史の渦を、渦中から観測するようなものである。 「……足りない調査は妄想で補おう。妄想で構わないのさ、筆者の気持ちなど。 他に尋ねたいことがあれば答えよう。 流石に答えを尋ねられたら誤魔化すけれどね」 (-222) 2022/07/13(Wed) 20:41:39 |
【秘】 奔放 クリス → 陽葉 シロマ「それしかない奴の言葉なんか、つまらないと言わなかったっけ」 全く。少し煽ってみたつもりが全くかすりもしない。 自覚症状ありきの、人形。 つまらない。 「全く。妥協案を選ばないのはきみのおもしろいところだと思ってたんだけどね」 さて、どうあっても動きはしないだろう。なれば、この声は、ただ確認するだけの言葉に成り下がる。最初からそうだったように。幻聴は幻聴に。幻覚は幻に。 いつしか、それに意味等無くなる様に。 だから、これが幻聴かどうか。それすら分からなくなる。 「──僕には、一つの憧れの形があった」 しってたかい。 質問には答えずとも。 問いかけられる言葉。 (-223) 2022/07/13(Wed) 20:59:27 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 陽葉 シロマ「拙は」 ぽつり、音が溢れる。 「未だ、迷っています。 幽霊についていけば、一緒にいられる。けれど、それで本当に己が満たされるのかと指摘されてから心がもやもやするのです」 「ですから肯定でも否定でもない複数人の話を聞いて、考えて、答えを出すつもりです。 既に明日香には話しました。そして今、貴方に。この後は、栗栖に」 「話を聞いて、自分がどうしたいのか見極めるつもりです」 ▽ (-224) 2022/07/13(Wed) 21:14:12 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 陽葉 シロマ「……ああ、でもひとつだけ。 幽霊がいたとして、その子について行くかどうかはさておき。 拙は、その子を罰するつもりはありませんよ」 「……梢」 「梢はどうなのですか?」 大きな瞳が、真っ直ぐ貴方を射抜く。 「梢は拙達の意思を尊重すると言いますが、 貴方の意思は、どこにあるのです?」 (-225) 2022/07/13(Wed) 21:14:24 |
【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ「……? まだ君は私の生徒じゃないと思うんだけど……なりたいなら、歓迎するよ」 握っていた手を離した。 どこからともなく、出席簿を取り出す。 そこには『鳥飼』『夢川』『司馬』、三名の生徒名が記入されている。 氏名が増えていないことを確認し、出席簿を閉じた。 「理想の先生は、こんなことしないさ。 でも、私はこうでもしないと約束を叶えられない。 夢の叶え方は誰しも同じじゃないだろう?」 折った細く短い枝を片手に持ち、ゆったりとした足取りで歩き始めた。 教師が教室を歩き回るように、静かな歩みで。 しかしその表情は、いつもより暗い。 ▽ (-226) 2022/07/13(Wed) 21:24:58 |
【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ「矢張り、……生者と死者が理解し合うのは難しいんだね」 枝の先端を貴方に向けて、下げる。 その梢には、開くことの叶わなかった新芽が付いていた。 「悲しいな、嘘だなんて。 そんなこと言わないでおくれよ」 悪い事であることは否定しない。 理解した上での行いだ。 しかし──事実とはいえ。 虚構として扱われれば、誰だって虚しくなるというものだ。 それは、死者でさえも同じこと。 (-227) 2022/07/13(Wed) 21:25:18 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 傷弓之鳥 マユミ『おかしな事言うね』 『結局俺は大人になれないまま終わっちゃったのにさ』 「────大人になったら、」 そんないつかの終わりが来る前に、全ては終わってしまった。 『俺がそうかはわからないけど』 『俺は会いに行こうと思って来たわけじゃないんだ』 『多分、呼ばれただけ』 『皆が居た事は俺がここに来た要因の一つだろうけど』 『誰かにとかじゃなくて』 『この場所そのものが呼んだようなものなのかも』 古くから異界の地、或いは神域とされる山のほど近く。 今や人の営みの痕跡だけが残り、打ち棄てられ寂れた廃校。 行き場のない幾多の想いが吹き溜まり、滞り、蟠る。 人ならざるものの時間である夜半の、そんな場所だから。 そんな場所に、鳥飼が皆を連れて来てしまったから。 だからきっと、こうして確かにここに居て。 死者の声が、死者の手が、君達に届いてしまう。 そこにあるから、諦めきれず手を伸ばしてしまう。 皆にまた会えた事は、あの日をやり直す機会を得られたのは。 確かに嬉しかったけれど、そうあるべきではなかったとも思ってはいた。 今となっては、何もかも全て、ほんとうに今更なのだけど。 (-228) 2022/07/13(Wed) 21:38:05 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 傷弓之鳥 マユミそうして、ゆっくりと流れていく文字を見る。 君達が自分から来てくれたら、それが一番だとは思っていて。 けれど、そう簡単に頷いてはくれないだろうな、とも思っていた。 自分が君達に向ける好きと、君達の好きが同じとも限らないから。 この時点では、ただそれだけ。 そこにどんな理由が、どんな想いがあろうとも。 人は生と死を天秤に掛ける時、そうすんなりとは決断できないのだと。 それを正しく理解するのは、もう少し後の事だった。 『どっちを選んでも きっと完全には納得できないよ』 『納得できなかったでしょ、今までも』 『俺達はそれを納得できるようにはできてないんだよ』 『どうやったって昔には戻れない 今は今のままだけど』 『それでも 一緒に来てくれたら、俺達は傍に居てあげられる』 『生きてる限り、ずっとは無いけど 俺達ならそれができる』 『今を手放した後に、麻弓ちゃんの傍に居てくれる人は居るの?』 今を引き延ばして繋ぎ留めて、そうして作った世界というものは いつかはきっと澱んで膿んでいく。永い時は死者をも狂わせる。 けれど、そうだとしても、それでも。 寂しがり屋はそんな停滞をどうしようもなく愛してしまったから。 『答えは次の時に聞ければいいからさ』 『待ってるよ』 (-229) 2022/07/13(Wed) 21:41:01 |
ユメカワは、約束をまたひとつ。いつかの事。 (a79) 2022/07/13(Wed) 21:42:19 |
【秘】 陽炎 シロマ → 奔放 クリス「悪いね、変化は生者の特権だ。 これ以上にもこれ以下にもなれないのさ」 死とは、停滞だ。 朽ちるのは生者の記憶であり、死者は歩き出すことなどできない。 だからこそ往々にして、彼らは生者と対立し、否定され除かれてきた。 「ふむ、なんだい。 君が何かに憧れるなんて、あまり想像もしていなかったけれど」 屋根の棟に上り、そこに腰を下ろす。 立てた両膝に肘を付き、顎に両手を添えて。 雑談でも聞くような姿勢になった。 「形があるということは。きっと理想や夢物語ではなく、実在していたのだろう」 (-230) 2022/07/13(Wed) 21:44:54 |
【置】 夏の雪 ユメカワそんないつかのどこかでの、ひとりごと。 「…悩める時間があるっていうのは、いいよな」 「そんなの、俺にはもう無いのに」 楽しい時間は、既に終わりを告げて。 自分達の立つ境のきざはしは今既に、半ば落ちつつある。 引き返す道などとうに無く、 進むも飛び降りるも、決断までの猶予はそう長くはない。 待ってる時間くらいは、あるんだけどさ。 (L4) 2022/07/13(Wed) 21:51:29 公開: 2022/07/13(Wed) 22:00:00 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマ「――センセイ。 よく、人に理想を押し付けるのはいけないっていうだろう」 「僕はそれを今言われたとは思っていないんだよ」 「センセイがそうしているように見えたんだ」 死者は止まってしまっている人だ。 願いが叶わなくなったものだ。 悲しまなくなったものではない、喜べなくなったものでもない。 「キミたちはどうして、一緒に僕たちと遊ぼうとしないの。 寂しさを消化するのに死を招くことを選んでしまったの? 生きることをやめることが解決にはならないことだってある。 それは、寂しいと思ってる君たちが一番わかっているだろう」 生きて欲しかった。 理由があったのなら話してほしかった。 綺麗事で片付かないことならば、なにか解決ができたのならこんな寂しい気持ちにさせることなんてなかっただろうに。 (-231) 2022/07/13(Wed) 21:58:38 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマ「どうして、なりたかった先生になろうとしなかったんだ。 寂しいとはじめから明かしてくれなかったんだ。 今こうして話せて熱も感じることができるのが、 刹那の会合だったとしても、偶然か必然が起きた。 ボクたちが、それにひとつも答えようとしない人間と思っていたのかい?」 おいていかせるのは、差があると見せつけるのは君達だろう。 隠すことなんてなかった、そんな寂しそうにするなよ。 もっと堂々と嫌なやつになってくれよ、そうじゃないと。 どうしようもならない一言も言いたくなってしまうだろう。 「説教だ、どうしようもない、わがまま。 間違いだというなら正してくれよセンセイ。 ボクはキミの生徒にはなれない、 だけどキミの先生をみてみたいと、願う一人の人間なんだよ」 (-232) 2022/07/13(Wed) 22:00:27 |
【秘】 奔放 クリス → 陽葉 シロマ「いいや、なれるさ」 「僕の常識を覆したのはきみだろう?」 死とは、停滞だ。 朽ちるのは生者の記憶であり、死者は歩き出すことなどできない。 だからこそ。そもそもとして。死者は、存在すら許されない。 供養され、埋葬され、思い出にされる。 屁理屈さ。 きみは、まだ。死ねてすらいない、と。 「そうだな。最初は、存在していた」 原典がそこにあった。だからこそ挫かれた。 憧れなど。自身の中で築き上げるものだ。 どこにいるのか。 どこにもいないのか。 それはきっと、この憧れと似ている。 「僕が目指すべきものはすでに失われた」 「だから、僕が続けている」 「それがどこまでも稚拙なのだと理解しながら」 「既に、僕の人格に成り下がっている」 それはきっと、悪魔とでも呼んで見せよう。 人の中にある、人が成りえる、人が理解しえない、お話の中にあるような。物語は挫けていく。 (-233) 2022/07/13(Wed) 22:12:53 |
【秘】 奔放 クリス → 陽葉 シロマきみのことを、似ているな、と思ったあの記憶は。 欺瞞に満ちたものであったとして。 それはきっと、そこまで間違いのない記憶だったのだろう。 (-234) 2022/07/13(Wed) 22:13:07 |
【秘】 陽葉 シロマ → 傷弓之鳥 マユミ「どこにも無いさ。私の意思は、もうどこにも」 ぽつり、音が溢れる。 「でも、感情はある。 だから罰するつもりが無いと聞いて安心したよ」 鍵盤へ手を伸ばす。ゆっくりと、主旋律だけを奏でる。 それ先程演奏されていた、失われた校歌だった。 「できれば深雪にも聞いてくれるかい、その話。もう聞いていたらすまないね」 軍歌のような拍子で音色を刻んでいく。 その旋律を聞く横顔は、どこか虚しさを孕んでいた。 時折音が欠けるのは予定調和で、ご愛嬌。 ……弾き終えれば、だらんと腕を下げる。 「強いて言うなら、それが私の意思だ」 ▽ (-235) 2022/07/13(Wed) 22:19:15 |
【秘】 陽葉 シロマ → 傷弓之鳥 マユミ「将来の夢はあるかい」 少女は教師を志していた。 今となっては、諦めた夢だ。 「叶えたい願いはあるかい」 さて、願いなどという崇高なものは抱いていただろうか。 少なくとも、今は、見当たらない。 「それはこの少年時代を捨ててでも、掴みたいものかい」 モラトリアム。青年期にだけ与えられる、停滞の時間。 尤もそれは、誰に対しても与えられるものではない。 否応なく大人にならざるを得ない子供もまた、存在する。 「正直な所、君は生き辛そうに見えるから。 君が彼についていくのなら、私は止めないよ」 (-236) 2022/07/13(Wed) 22:19:49 |
【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ「おや。そういえば 最近の 先生は違うのだっけ。……うん、まずは前提が違う。そこを正そう」 すう、と息を吸った。 ように、見えた。 『何のこれしき、戦地を思え』 『足らぬ足らぬは、工夫が足りぬ』 『 ────欲しがりません、勝つまでは! 』凛とした声が貴方の耳に届く。 それはかつて、戦時中に広められたスローガンだった。 時が変わり、今は教科書でしか見られないけれど。 「……さて。きっと聞いたことがあると思う。 私はそんな世の中で生きた人間だ。 君たちとはね、今日が初対面だよ」 ぱき。持っていた枝を折り、捨てる。 その瞬間、思い出せるかもしれない。 ──白間家に、子供などいないことを。 子宝に恵まれず捨てられた一人の女が、ギャンブルに溺れていったという世間話を。 「私にとって、教師とは理想を押し付けるものだ。……自分に対してもね」 ▽ (-238) 2022/07/13(Wed) 22:50:59 |
【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ一緒に遊んだって、夜が明けたら帰ってしまうだろう。 大人になったら、遊んでくれなくなってしまうだろう。 永い時の中で、そんな子供は何人かいた。 その度に、生者を留める難しさを知って。 結局、この手段しか無いと考え至った。 「自分の意思を殺して、日の本を支える子供を育てる。 個より全。己のことは後回し。 先生って、そういう存在だった」 始めから明かすことはできなかった。 最初から、死んでいたのだから。 「寂しい?そんなこと先生が思うものか」 生きた時代が違えば、精神構造というものも変わってくる。 勿論、現代的な思想を持つ人間もいただろうが──白間コズヱは違った。 彼女が寂しさを感じていなかったかと言えば、やや違う。 どちらかといえば、虚しさの方が強かった。 日々朽ちる校舎。教室を吹き抜ける隙間風。 生徒で賑わっていたあの光景は、もう二度と訪れない。 「でもね、そう思ってくれたことはすごく嬉しい。 これは本当だよ。 その気持ちは今のものだと、思うから」 (-239) 2022/07/13(Wed) 22:52:58 |
シロマは、負けたから、欲しがることにした。 (a80) 2022/07/13(Wed) 22:54:58 |
【秘】 陽炎 シロマ → 奔放 クリス「無茶を言うなあ。君らしくはあるけど」 冗談めかして溜息を吐き、呆れて見せた。 生者からすれば、彼女の放課後はまだ続いていると言えるだろう。それを想像できないわけではない。 「私と君、ひょっとして在り方は近いのかもしれないね。 私が目指すべきものは、もう時代によって失われてしまった。 愚かだとは思っているが、それでも私はこうするしかなくて──手段だって、ひとつしか無かった。 でもね、君」 朝日が滲みだした、東の空。目の前に、貴方がいるかのような気軽さで。 手を伸ばし、頬の輪郭をなぞる。 そんな、仕草だけをした。 「成り下がっている、なんて言い方はよしてくれ。 民主主義じゃ人間は平等なんだろう? その標がどれだけ高嶺に在ったかは知らないが、現人神よりは近かったに違いない」 彼女なりに冗句を含みながらも、言外に。 卑下するな≠ニ、そう告げる。 命が紙屑のような時代でも、人の個が否定され、戦車の歯車として生きることを強いられた時代でも。 人々は、理想の影で泣き続けた。……それは、少女も同じ。 「人が変わったらさ、変わる前のその人はどこに行くんだろう。 私は、消えてしまうと思う。 私が変わらないのは、そういうことだ」 変化してしまえば、『教師を志す白間コズヱ』は消えてしまう。 それは成仏でも何でもなく、不可逆な変化として。 幻になる、ということだ。少なくとも少女は、そう考えている。 (-240) 2022/07/13(Wed) 23:22:08 |
【秘】 夢の先 ライカ → 夏の雪 ユメカワ同じではない気がする。いつだって君の方が一枚上手だ。 ……なんて言ったところで、水掛論。 「………もう。」 仕方ないな、と独りごちれば 五指を絡めた手を引いて、君の言葉の通りに空き教室を後にする。 「連れて行くよ。 離さないからさ、安心して。」 ここを出て、右の突き当たり。 廊下の隅の目立たない階段。 屋根裏に上がる──前に、音楽室からパイプ椅子を拝借してやった。 足りなければ、瓦礫でも何でもかき集めてやればいい。 「さっきセンパイと来た時、 階段なんて見逃してたな……。」 情けないけれど 君以外見えていない、証左。 さて。 パイプ椅子を引き摺って屋根裏へと登れば、確かに上へと続く穴がある。 ぎし、とパイプの鉄錆を鳴らして踏み付けて、屋根の上──いちばん高い場所へと辿り着くだろう。 君を先導して、手を引いて。 存分に甘やかすのは、僕の特権。 ▽ (-241) 2022/07/14(Thu) 1:15:18 |
ライカは、君を連れて行く。 (a81) 2022/07/14(Thu) 1:15:42 |
ライカは、「足元、気を付けて。」 (a82) 2022/07/14(Thu) 1:16:53 |
【秘】 奔放 クリス → 陽葉 シロマ「成り下がった、であってるだろう」 「その標を制定したのは自分自身だ。だったら、誰が何を言おうとも」 「その自分が麓にいる事を自覚しているのは、自分だろう?」 今まさにきみが言った通りだ。 平等を制定したのは民主主義なのだろう? 民主主義とは民意だ。民意に身を置いているというのならば、この場すら存在しない。 未だそれが道半ばであると、そしてそれを止められないのは。 どこの誰だと、そう笑う。 相馬栗栖は探偵に向いていない。事実は振りかぶるわけではなく。 真実をそこに置く。 「それを平等だというのなら」 「変わったところで」 「大した変化なんてないだろ、白間」 世界にとって。僕たちは。 大した存在ではないのだと認めると、そう言って見せろ。 「幻かどうかを決めるのは、 僕たち じゃない」 (-242) 2022/07/14(Thu) 1:17:04 |
【秘】 夢の先 ライカ → 夏の雪 ユメカワ───屋根上。 星空にいちばん近い場所。 落ちてしまわないように、確と足腰へ力を込めて ゆるりと屋根へ腰を下ろす。勿論、君を隣へ誘って。 「……カメラじゃ、 上手く撮れないんだよね、星って。」 電気の灯りが少ない町では 夜空に星々が力一杯煌めいていて、 そうして、大きな月が、僕たちをいっとう優しく照らす。 まるで二人の選んだ夢を、 見守ってくれるみたいだ。 「……綺麗。」 星空、それから君が。 僅かに残る死への恐怖を、全部飲み込んでしまいそう。 「夜景は、見に行った事無かったよね。 夜は……いつも、家で……、だったし…………。」 ……もう少し。 もう少しだけ、デートを楽しませて欲しい。 これから踏み出す一歩は、あまりにも大き過ぎるから。 (-243) 2022/07/14(Thu) 1:17:23 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカ仕方ないな。 隣から聞こえた言葉は期待していた通りで、嬉しくて。 また一つ笑みを零して廊下を行く。一緒だから、大丈夫。 途中踏み台代わりに椅子を拝借して、そうして── 一歩、そして一歩、そしてまた一歩。 ふたり階段を上るたび、少しずつ最後の一瞬へと近付いていく。 屋根裏に辿り着けば、軋んだ音を立てて、また一つ上る。 椅子を踏んで、君が引く手に行き先を委ねて、屋根の上へ。 終わりの先へ辿り着く為に。 (-244) 2022/07/14(Thu) 3:45:30 |
ユメカワは、君に手を引かれるままに。 (a83) 2022/07/14(Thu) 3:45:42 |
ユメカワは、ぎ、と踏み台を踏んだ。 (a84) 2022/07/14(Thu) 3:45:48 |
【置】 夏の雪 ユメカワ夢川が空き教室から姿を消した後、 グループメッセージの既読の数はまたひとつ減った。 ──三階の、階段を上がってすぐの教室。 置き去りにされたスマートフォンが、時折虚しく通知音を鳴らす。 その液晶は罅割れて、ところどころが血で汚れていた。 持ち主の手の中にある間は、確かに綺麗だったはずなのに。 (L5) 2022/07/14(Thu) 3:47:33 公開: 2022/07/14(Thu) 4:00:00 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカそうして校舎の外へと出てしまえば、 静かな夏の夜の空気は先ほどまでよりずっと澄んだものに感じて 月明かりだって差し込むだけのものよりもっと明るくて。 屋根の上に居る特別感も合わさって、違う世界に来たみたいだ。 「ん……撮るのも忘れちゃいそうなくらい、」 傾きつつある月は、手を伸ばせば届きそうなくらい近くに見えて。 その後ろでは大小さまざまの星がまだ暗い空を飾っていて、 高層建築も少ない土地だから、そんな空が遠くまでよく見える。 君の隣で見るこの景色が、この時間が、ずっと続けばいいのにね。 「きれいだね」 それだけを言って、隣に座る君にそっと肩を寄せた。 ずっとは続かない。この先に行かない限り、それは叶わない。 けれど、けれど、せめて。 記憶の中に切り取る今が、少しでも多くなればいい。 「………あは、いちゃいちゃするのに忙しかったね? 俺は夏彦の事を構う方が好きだし、何より二人きりの時は 普段よりもっと可愛いから。別にいいんだけどね…」 声を潜めて囁くように、ちょっと意地の悪い言い方をする。 レンズ越しじゃない君の月白色の瞳が、 自分だけを見ているのは、事実とっても気分が良かった。 これからもそうなるのだと思えば、 やっぱり諦められそうにはない。まだ少し、時間はあるけれど。 (-245) 2022/07/14(Thu) 3:49:29 |
夏の雪 ユメカワ(匿名)は、メモを貼った。 2022/07/14(Thu) 4:29:25 |
【置】 夏の雪 ユメカワ皆と居る日々が好きだった。なんでもない日々がよかった。 それさえあればよかったんだ。 夏彦が隣に居て、ふと目が合って、なんだか嬉しくなって。 栗栖が面白そうな事を持ってきて、稔がひょっこり顔出して 麻弓ちゃんが元気にやって来て、牧夫兄が苦笑しながらそこに加わって。 明日香ちゃんが怪我したらおいでって声掛けて、 不意に鹿乃姉がぴゃって声上げて、つられて裏道がびっくりして。 そんな二人を梢ちゃんが上手く宥めて、皆を纏めてくれて。 そんな日々が、 (L6) 2022/07/14(Thu) 4:50:45 公開: 2022/07/14(Thu) 5:00:00 |
【置】 夏の雪 ユメカワもう戻らないなら、どうしたらいい? 全部全部がいっぺんに叶う方法なんて、もうこれしかないじゃん。 他にどうしたらいいんだ、教えてくれよ。わかんないよ。 俺は楽しければそれでいいからって、今まで全然頑張ってこなかった。 甘えてばっかのやらなきゃできないだめな子なんだよ。 吁、だからか。 (L7) 2022/07/14(Thu) 4:51:17 公開: 2022/07/14(Thu) 5:00:00 |
ユメカワは、鏡の前で呟いた。「俺が悪いの?」 (a85) 2022/07/14(Thu) 4:51:30 |
ユメカワは、鏡の中で笑っていた。ただただくらく笑っていた。 (a86) 2022/07/14(Thu) 4:52:35 |
ユメカワは、そんな、いつかのどこかでのお話。 (a87) 2022/07/14(Thu) 4:52:42 |
【独】 傷弓之鳥 マユミ>否応なく大人にならざるを得ない子供もまた、存在する。 シロマも幽霊枠か!?!みんな幽霊に見えるな!?と思ってたけど これ読んでたらなんか 幽霊っていうよりも 何? 和崎節全開の恐ろしい人間の醜さで固められた生々しい背景ありそうだな 梢の意思なく孕まされたとか、売られたとか、政略結婚的な奴とか、そういうのかな (-246) 2022/07/14(Thu) 6:18:08 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 陽葉 シロマ「例えば直接傷つけたとか、そうでなくても唆したとか。他の人を脅かすというのは怒られる行為です。 けれど、もし犯人が恨み以外……例えば、寂しかったからとか。そういったものであれば。少なからず理解はできますから。拙からきちんと怒ることは、出来ないでしょうね」 もし自分が幽霊だとしたら。きっと、自分と同じ立場になってほしいと願ってやまなかっただろうから。 どうして、その者たちを責められよう。 「深雪ですか?分かりました。忘れず、きちんと聞いておきます」 少女はしっかりと言葉を覚えていたのだが、それよりも早く件の夢色の彼自らが少女に連絡を入れたのは……もう少し先の話。 ▽ (-247) 2022/07/14(Thu) 6:26:29 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 陽葉 シロマ「梢」 多くを取り落としてしまったような虚ろを見る。 「どうしてそんなに、自分が蚊帳の外にいるような口ぶりなんですか」 意思がないとはっきり言われた。 夢も、願いも問われた。なんだかそれも、自分にはもう無いと言っているように聞こえた。 「まるでもう、少年時代から踏み外してしまったか、或いはもう抜け出してしまったかのよう」 犯人を断定したわけでも無いのに「彼」と呼ぶことについて気になったが、それよりも貴方が静かに紡ぐ内容のほうが気にかかった。 「拙は、拙はただ…… …………皆と、ずっと一緒に楽しい時間を過ごしていたい。 ………………ただ、それだけです」 (-248) 2022/07/14(Thu) 6:27:00 |
【秘】 不知 ミナイ → 傷弓之鳥 マユミ誰かは死ぬ理由がある、なんてこと。 わかってる。 「……心は疲れてるかも。 でも身体はとても動かせるようになった。元気にさせられている」 手術によっててにいれた心は返せない、 否、何度絶とうとしたか思い出せない。 「ボクは健康で皆の成果を示す状態になることを望まれてる、 笑顔になって、健康にならないと……。 ボクのために何人もの努力や想い、たくさんのお金も動いてる。 返さないと、返したいんだよ」 それは、自分のわがままだけど。 勿論さ、君たちのことも入ってるんだよ。 一緒に遊びたかったんだからさ。 「じゃあ意見かぁ、なら、まず、ひとつ」 すうと、息を吸って。 自分にいいきかせるようにその言葉を。 「今、生きていても死んだとしても。 君の思う寂しくならないなんてことは、ないよ。 何故なら、今死んでも満たされる感情を理解していないからだ」 死んでも、生きても良いなんて、寂しいね。すごく、寂しいね。 (-249) 2022/07/14(Thu) 7:13:19 |
【秘】 不知 ミナイ → 傷弓之鳥 マユミ「一番環境が変わるのは、時間が止まることだよ。 楽しい時間が続く奇跡なんてずっとは、ないんだ」 「遺された先が辛くないなんて思わないさ。 でも死んだ彼らは楽しそうだったかな、 生きたこの先に楽しいことがひとつもないなんてことはないけれど、死んだ先には、保証は誰もしてくれないよ」 「ひとつも、ほしいものはない? 本当に、後悔も、やりたいこともない? 全部がなくなった、こんな疑問もなくなった時は ボクも麻弓くんをみんなに会わせてみせるさ。 だから、選ぶことが出来たらその時は報せてくれると嬉しいな」 「だって、なにも言わずにいなくなるのは寂しいからさ」 (-250) 2022/07/14(Thu) 7:31:06 |
【秘】 陽葉 シロマ → 傷弓之鳥 マユミ蚊帳の外。 これは正しい指摘だと、少女は思う。 「生きたまま、ずっと楽しい時間が過ごせれば最高だ。 だけど現実はままならない。 もしかすると、常世も似たようなものかもしれないよ」 少年時代から抜け出してしまったかは、わからない。客観的に見れば、きっと自分は未熟な小娘のままだ。 貴方の問いに答えることなく、光の失せた瞳を向ける。 何故『彼』と呼んだのか、その説明もしないまま。 「ただ…… 常世は、これ以上悪くはならない 」現実は、これから更に良くなる可能性がある。 しかし同じくらい、悪化する可能性もある。 卒業、就職、結婚。 人生には、数多くの分岐点が控えている。 「きっと世間はさ、何があっても生きていくことを美談とするのだろうけれど……私は、そうは思わない」 病気、事件、 事故 。加えて──数多くの予定外が、そこら中で息を潜めて狙いを定めている。 困難を乗り越えられるかは運次第。 私達は努力が報われないことくらい、もう知っている年頃だろう? 「君の未来に、何か希望があるのなら。 生きるべきだね」 「無いのなら、死んでしまっても構わないだろうよ。それを咎める資格は、誰にも無いのだから」 (-251) 2022/07/14(Thu) 10:46:02 |
【秘】 甚六 カナイ → 傷弓之鳥 マユミ「んぁ、 ……んふ。 まぁ、だ」きみの耳朶を打つのは、ぽそぽそと内気な、 親愛をぎゅっと詰め込んだ声。 その声も、 転んで膝をつく、短パンからひょろりと伸びた脚も、 「ねーちゃんまた、転んじょった…」 前髪とフード越しにへにゃりと笑う顔も、下がる眉も、 「す、すまね」 おずおずときみの手に触れて重なる、長袖から覗く指も。 いつも通りに、いつかと同じで。 齎された不可逆を示すのは、その体温。 熱をどこかにうっかり、置いてきたみたい。 (-252) 2022/07/14(Thu) 12:13:41 |
【秘】 陽炎 シロマ → 奔放 クリス「言うじゃないか。 ああ、幻かどうかを決めるのは私達じゃない。世間様さ」 頬をなぞる仕草をした後。 貴方の顎を軽く持ち上げるように、人差し指を動かした。 少女は静かに喉を鳴らし、笑う。 「いてもいなくても同じ。背景にさえならない滲みのひとつ。 そんなものだろうよ。私も、君達も」 鴉がどこかで鳴いた。 鳥が目を覚まし、陽の下を飛ぶのはあと数刻後。 どこかの家では誰かが起きて、どこかの家では誰かが眠る。 「さて、栗栖。 君の話を聞くに、君は私に変わってほしいのだと捉えたわけだが」 世界は今日も、いつも通り回っている。 「生徒ではない君の願いは叶えられない」 「大事な生徒を置いて消え失せることなど、もっての外」 「しかし。 聞いて、知り、検討することはできるよ」 (-253) 2022/07/14(Thu) 12:36:12 |
【秘】 奔放 クリス → 陽葉 シロマ「つまらないからね、ただ結末が決まっているものを見やるのも」 行きつく先が決まっている。それは未知ではない。 ただ、そのままに、流れに身を任せるだけ。 何度だって言っている。そんなものは、つまらない。 「似てるからこそそう思うのかな? それとも僕が僕であるからか、フ、フフ」 幻かどうかさえ分からない男は、笑う。 頬を撫でられたかさえ分からない男は、笑う。 「僕にできることなど、もうきっとないんだからさ」 きっと、この先ちょっとだけマシな結末などないんだろうけど。 きみの知ってる通り、その男は、だからといって動くことをやめないのだ。 幻に成り下がったとしても。 「ただ、解決しに来ただけさ、僕は」 きみの妄執を。 「きみの期待に応えに来た」 静かな対話は、きっと行き着く先などありはしない。 幻は幻のままに。それにはきっと意味は付随されず。 願いなど他者に預けない。それが彼と彼女だった。だから。 世界に疵をつけるのだ。それがどんな前提を持っていようとも。 相馬栗栖にとって、彼女は。 白間コズヱではない。ただの、 (-254) 2022/07/14(Thu) 13:46:02 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 甚六 カナイ「はい。拙ですよ」 いつも通り、にしては何処か少し、噛み締めるような低い声音。 ぽそぽそと内気な、親愛をぎゅっと詰め込んだ声。 転んで膝をつく、短パンからひょろりと伸びた脚も、 前髪とフード越しにへにゃりと笑う顔も、下がる眉も、 おずおずと自分の手に触れて重なる、長袖から覗く指も。 いつも通りに、いつかと同じで。 ……嗚呼、けれど。 触れる体は、もういつも通りじゃない。 「ふふ、相変わらずですね。転んでもいいですよ、拙が何度だって手を貸しますから」 それでもいい。貴方が貴方であるのなら、自分は。 ▽ (-256) 2022/07/14(Thu) 14:30:25 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 甚六 カナイ「その代わり」 少女はさらさらと流れる黒髪を揺らしてそっと両腕を広げた。 そのまま小柄な貴方を囲うように、腕を回して閉じ込めて。 「…………今だけ、こうさせてください」 縋るように、或いは何かから隠れるように。 貴方の肩口に、力なく顔を埋めた。 熱はない。いのちの欠片が何処にもない。いつも通りと一緒に、何処かに置き去りにしてしまったのだろう。 けれど、貴方が貴方である証はいくらでもある。 声を、華奢な体を、詰め込まれた親愛を。 残っているいつも通りをよすがにして、少女は貴方に体を寄せる。 「……」 「…………」 「ねーちゃん……」 ぽつり。 それは、いつも通りじゃない声は、貴方の服に吸い込まれた。 今まで一度も、そんな呼び方をしたことがない。けれど、いつも通りじゃない今だからこそ、少女はその呼び方を音にした。 少女は一度も、貴方を「だめだめなねーちゃん」だと思ったことなどなかった。 気弱でも優しくて、一緒に過ごしてくれた大切なお友達。 寄り掛かりたいと思う、素敵なねーちゃん。 (-257) 2022/07/14(Thu) 14:30:52 |
【秘】 甚六 カナイ → 奔放 クリス見上げるきみに笑いかけた。 口をもにもにさせて、笑い声はその中に含んで。 「じゃ、そぉま は…… んぇ 」それも、束の間。 ちかちか瞬き、息を継ぎ。 「 ……ん。」んん、 「す、すいり。……が、がんばれ よ 、しゅ い、す …すひ 、ぁう。」「 すいぎむ 「ぁと、…あと!」 「 こ ずちゃん のこと、おねが い、な」 ▽ (-259) 2022/07/14(Thu) 14:44:07 |
【秘】 甚六 カナイ → 奔放 クリス慌ただしく、言葉を重ねて。 さいごにぎゅっと、きみの手を握ってから。 「元気でな、そぉま」 廊下の奥に駆けていった。 (-260) 2022/07/14(Thu) 14:45:36 |
【秘】 不知 ミナイ → 友達 ネコジマ「そっか、よかった少しぐらい同じように思ってくれる子が居て」 同じように手持ち花火を手に取って。 赤紫colorから紫colorに変わる火を見届けながら目を閉じる。 「なるほどね、誰かが――この色になるように。 この花火を持ってきてくれたのかもしれないね」 そうして再び目を開ければ燃え尽きた煤が目に入る。 あゝそうだね、どんな光にも終わりは存在するんだよね。 「――キミ、すごく大変だっただろう。 なにか帰ってからも頼み事があればボクも頼るんだよ。 そう、友達が居なくなって寂しい。とかね」 「人捜し、得意なんだ。どこぞの名探偵よりもね」 (-261) 2022/07/14(Thu) 15:01:56 |
【秘】 陽炎 シロマ → 奔放 クリス「予定調和だって尊いものさ。 予想外の事は正直、もう勘弁してもらいたいものだけど」 警報が解除された直後に空襲に見舞われ、優勢と聞かされていた戦争は負け、校舎から生徒は消えた。 社会の荒波は常に少女に厳しく、また虚しさを与え続ける。それはいつの時代にも存在する、『よくある話』だ。 「しかし期待に応えてくれると言うなら、もう少し話を聞いてみよう。 私の欲しいものが、その先にあるかもしれない」 実のところ、その答えが何であっても構わない。 こうして、自分について考えさせることが目的であったから。 勿論、期待に応えられれば嬉しいけれど──高望みはしない。 そう告げて、亡霊は貴方の言葉を待った。 (-262) 2022/07/14(Thu) 15:48:31 |
【墓】 電灯 カナイ暗い暗い夜のすきま、 どこかの、何かの、誰かのあわい。 ぱたぱたきぃきぃ足音と木の軋む音を響かせながら、 彼を背にして廊下を走って、角を曲がって、 「 あ えぁ」なにかに蹴躓いたらしきいつもの声が。 暗い廊下に小さく響いて、 ▽ (+17) 2022/07/14(Thu) 15:48:46 |
【秘】 明滅 カナイ → 奔放 クリス「そぉま」 「ぼくもさ」 「きみくらい賢かったら、 呆れた顔とかさせなかったんかな」 「がっかりもさせなかったかな」 「ねーちゃんのくせに、 悲しませたり、しなかったよな」 「あの子のことも、わかってやれたんだろな」 (-263) 2022/07/14(Thu) 15:52:45 |
カナイは、ちかちか、 (c13) 2022/07/14(Thu) 15:52:58 |
【秘】 明滅 カナイ → 奔放 クリスけどな、 きみと話してると、ぼくは いつのまにか、 ぼくが馬鹿でどうしようもないやつだったことを いつもちょっとだけ、忘れてて、 それって なんだか、 なんだか とても (-264) 2022/07/14(Thu) 15:54:46 |
カナイは、ちか、 (c14) 2022/07/14(Thu) 15:55:03 |
カナイは、 (c15) 2022/07/14(Thu) 15:57:50 |
カナイは、電池の切れたマグライト一つだけが、転がっていた。 (c16) 2022/07/14(Thu) 16:01:03 |
【秘】 友達 ネコジマ → 不知 ミナイ「雑なこと言いますね」 「まあ」 「たぶん、大変でした」 具体的にどうとは言わないし、先もまだ大変だけど。 そんな思考が、途切れ途切れの言葉に現れていた。 「だから、はい。 そすね、何かあったら明日香ネエに頼ります」 「どこぞの名探偵には、違うことを頼んだんでね」 そんなことを言って、いたずらっぽくわらっていた。 花火が消えたら次を点けてを何度か繰り返して、 後片付けもきちんとすればまたそれぞれ、 肝試しを続けることになっただろう。 線香花火は少なくとも猫島はしませんでした。 さいごのさいご、終わりにやるやつだと思っているからね。 (-268) 2022/07/14(Thu) 16:29:21 |
【人】 友達 ネコジマ【音楽室】 「 」 「 」 「 」 「 」 鍵盤を叩くのに合わせて、一番だけを何度か繰り返し歌って。 「 」 締めのところの音符を猫島は覚えていなかったから、 そうやって口に出して締めくくられた。 (40) 2022/07/14(Thu) 17:03:09 |
【人】 友達 ネコジマ【音楽室】>>40 「──……」 「べつに、なんとも…? 特に好きでもないですね。 嫌いとも言わねぇすけど。猫島楽譜も読めませんし」 「猫が昔から好きだっただけです」 「昔は、これ弾いてたら 猫が寄ってくるんだと思っていました。 タイトルに猫ってついてるから」 「──……」 「昔はあんまり考えなかったけど、この歌猫踏んでいますし。 それで傷付いたのって、たぶん忘れないじゃないですか」 「おんなじようにのんびりしているところに、 おんなじ人が近寄って来たら、」 「おんなじにならないように、逃げるなりなんなりするでしょ?」 (41) 2022/07/14(Thu) 17:12:36 |
ネコジマは、 鍵盤を軽く押した。 (a88) 2022/07/14(Thu) 17:17:44 |
ウラミチは、もう冷たくなった蚊取り線香のケースを抱えている (a89) 2022/07/14(Thu) 17:29:51 |
ネコジマは、鍵盤の蓋をとじて。音楽室を後にした。 (a90) 2022/07/14(Thu) 18:04:14 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 陽葉 シロマ「常世はこれ以上悪くはならない、ですか」 ……果たして、本当だろうか。 自分たちが思考できる存在である以上、精神という不確かな機能を持つ以上、意識があるうちは永い時が毒となり得ることもあるかもしれない。 少女はそう、考え始めている。 「希望とはなんでしょうね。 今まできちんと考えてこなかった拙には、むつかしい話です」 ほんの少しだけ瞼を下ろした。豊かな睫毛に縁取られた瞳は影を帯び、仄暗い色を湛えて手元の白と黒の世界を見つめる。 卒業よりも、引っ越しよりも、大人になるよりも。それらよりも遥かに深い溝によって、既に道は違えてしまった。 未来を歩む為の星が、見えないままだ。 「……今のままでは、あまりに欠けすぎています。もうだいぶ休みましたし、そろそろ人と話をしてきます」 鍵盤の欠けたピアノをひと撫でしてから少女は立ち上がる。呼び止めなければ、そのまま音楽室を後にするだろう。 ▽ (-270) 2022/07/14(Thu) 18:30:13 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 陽葉 シロマ「梢」 扉をくぐる直前。少女は貴方を見向きせずに音をこぼした。 「拙の質問に答えなかったのは、意図的ですか」 答えないことが、もう答えのような気がした。 意思がなく、常世について語り、がらんどうのまま生者たる自分に忠告を与えてくれる。 「梢」 「……意思も何も無いのなら。 せめて、貴方の辛さ苦しさを聞いて、抱えたかったです」 貴方ではなく歩む先を見つめたまま、紡ぎ続ける。 「話してどうにもならないことだから話さなかったのでしょうか。 他人に余計なものを持たせたくなかったから話さなかったのでしょうか。 ……それでも、拙は。 貴方の一部になったもの、なってしまったものを持っていたかったです」 そう呟いた後、「いってきます」とだけ告げて進み始めたのだった。 控えめな足音が、少しずつ遠ざかっていく……。 (-271) 2022/07/14(Thu) 18:30:59 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマびりっとした空気感に瞬きをして、時代遅れの兵士を幻視した。 初対面……? なんで。 一瞬で回る世界。 この記憶によぎった憧れは、偽物? 黒髪に憧れて、短髪に憧れて、格好良い声に憧れて、 言葉に、全て誰であったかなどは大事でなくて。 あゝなんだったか、先生のあり方か。 「っ……なんだ、そんなに、一緒にいなかったんだ」 心の探偵よ、かのあの少年にも今の彼女の姿を見せてやりたい。 これでも偶然というのだろうか。この会合を。 「なんだ、はは。どうしよう、ここまでとは。 気付かなかった、なあ。もっと鍛えないと」 知らないふりをしていた、目をそらしていた物とようやく向き合って。 「――梢くん。 もし、容赦もなく人殺しをしないのなら。 一つボクとも遊んでいってくれよ。 ボクはキミ達に いつか 成仏をして欲しいんだ」 (-272) 2022/07/14(Thu) 18:39:32 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマ「今日この夏の出会いで解き明かすには謎が多すぎた。 そして、皆が自由すぎた」 この奇跡には時間に限りもある、 きっと直ぐに殺せるなら皆殺しにしていた。 キミは選んでくれていたか、人を見ていたはずだ 「 ボク達 の負けだ。それでも次こそは―― 梢くん達が望んだ学校と、生徒達皆で遊ぶのはどうだい」 「ボクは生きて一緒に帰りたい人がいる。 探したい人間がいる、キミ達には連れて行かせない、だけど」 「ただキミ達を置いていくことだけもしたくはない。 都合が、いいだろうか。それとも、もう会えなくなるだろうか。 もしあるのなら、次の出会いを偶然じゃなく必然にしできないかな」 (-273) 2022/07/14(Thu) 18:43:21 |
【秘】 不知 ミナイ → 夏の雪 ユメカワ『保証はないね』 自己満足だ。 『言うとおりだ、誰かの視線なんてすぐにかわって』 健康になったと思ったら、すぐに。 『いつになっても置いていかれる』 躓いて、皆の差が縮まらない。 だから、人のものが、 (-274) 2022/07/14(Thu) 18:56:21 |
【秘】 不知 ミナイ → 夏の雪 ユメカワ『欲張りさんめ』 失う物が何もない、皮肉すぎるよそんなもの。 『それならキミをくれないと』 キミはこうして誘ってくれたね、 でも、彼は二人っきりがよかったのかもよ? 『ボクだってキミ達が欲しかったんだから』 それでももう少し押せばその間に挟まれたのかなとか。 でもあいにく、それはボクの性癖に沿ってないんだ。 『なんで』 なんで死んでしまったんだよ もっと、共に話しておきたかった、 仲良しな姿を見ていたかったよ ちょっと拗ねた姿も見たかった (-275) 2022/07/14(Thu) 18:58:35 |
ミナイは、手荷物が増えて、重い。 (a91) 2022/07/14(Thu) 18:58:45 |
【秘】 不知 ミナイ → 夏の雪 ユメカワ『ボクはキミ達に生きて欲しかったよ』 『生きて居るキミ達が良かったよ』 『この事だけは 嘘を吐けない』 『死んでいても良かったなんて』 『言わないんだって』 『だから お別れ』 『止めないから 惜しまないから』 『ずっと手に入らないキミ達を欲しがり続ける』 喪って悼んで、いつか。追いつくから。 『ばいばいだ』 (-276) 2022/07/14(Thu) 19:00:30 |
【秘】 奔放 クリス → 友達 ネコジマ「ああ、知ってるよ」 「だからこそ、」 「いや」 「それでも、僕は」 都合の良い幻聴か。 それとも、聞きたくもない言葉か。 どちらにせよ、それは、 (-277) 2022/07/14(Thu) 19:24:34 |
【秘】 夢の先 ライカ → 夏の雪 ユメカワ君と当たり前みたいに隣り合って、 綺麗なものを綺麗だと、好きなものを好きだと言って まるで普段と変わらないW日常Wを、味わって。 レンズを通さずに見上げた空は、いつもよりも綺麗に見えた。 嗚呼、これから死ぬんだ、なんて。実感は未だ湧かない。 「か、わいいって……僕が………?」 そうして、君のストレートな言葉には、むっと眉を顰める。 可愛がられるのも嬉しいけれど、 他の誰でもない君には、もっと─── 「格好良いとか、頼り甲斐があるとか そういう方が嬉しいんだけど……?」 ……そっとその横顔に、頬に唇を触れさせて 意地悪には、不意打ちで仕返してやった。 ▽ (-278) 2022/07/14(Thu) 20:04:32 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 不知 ミナイ『そんなの、知ってたでしょ』 俺が欲張りで、自分本位で、寂しがり屋な事なんて。 それでもしょうがないなって許してくれる君達に甘えてた。 『言ってくれなきゃわかんないよ』 寂しいからって、甘えたふりをして。 図々しく君達の傍に、心に踏み込むのは、確かに俺の特権だったよ。 それでもそれは、それを許してくれる君達の優しさに ただ甘えていただけなんだから。 『なんでだろうね』 理由なんて無い。意味も無い。 俺だって、あの時、あんな形で死にたくなんかなかったよ。 いつも通りの、けれどかけがえのない日々の中で。 皆ともっとずっと一緒に居たかった。もっと話していたかった。 離れ離れになったって、連絡が取れなくなるわけじゃない。 だからきっと、あの先にもまだ道はあったはずなのに。 (-279) 2022/07/14(Thu) 20:04:32 |
【秘】 残雪 ユメカワ → 不知 ミナイ「………あは、」 画面越しに告げられた別れに、いつも通り笑った。 もう手に入らないものを欲しがり続ける。 好きだけど、好きだから、諦めきれないし、譲れない。 我儘はお互い様。なら、しょうがないな。 『残念』 『君が止めないなら、俺も止めないよ でも』 『生きてる俺も 俺のこれからも もうあげられないけど』 『これまでの俺と、今の俺はあげられる だから』 『夢川深雪を君の中に連れていって』 『髪を切って、染めて、寂しがって』 『君の中で価値が無くなるまで。』 『君の時が止まるまで、俺の代わりに生き続けて』 ばいばいも、さようならも、君には言わない。 いっぱいいっぱいの君の手の中に、重さをもうひとつ。 この程度の重みを耐え難く思うなら、今、全部下ろしてしまいなよ。 きっとこれから先、もっとたくさんのものを抱えていくんだから。 (-280) 2022/07/14(Thu) 20:05:33 |
ユメカワは、いつも通り笑って。 (a92) 2022/07/14(Thu) 20:05:57 |
ユメカワは、君にお別れをしない。 (a93) 2022/07/14(Thu) 20:06:04 |
【秘】 夢の先 ライカ → 夏の雪 ユメカワそんなふうに君と笑い合って、戯れて。 どれだけの時間が経っただろう。 軽口から、意地悪、愛の言葉まで。 伝え合って、何となく互いに言葉が止まる頃。 「………、」 そろそろかな、なんて 誘うように両腕を広げて、君をまっすぐに見据える。 「好きだよ、深雪。 ずっと……一緒に居よう。」 太陽が目を覚ます前に。 行かなくちゃ。僕たちの夢の先へ。 君をこの腕に抱いて、その後はどうしよう。 何もかもに逆らって、空でも飛んでやろうか。 (-281) 2022/07/14(Thu) 20:06:12 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 不知 ミナイ「え、と……。明日香は、その。元々体が弱くて、色んな人から色々提供してもらって回復した……ということでしょうか」 断片的に話される貴方の事情に、俄かに驚いたように口が半分開いていた。 「返したいのなら、それが明日香の意思ならば、拙は……止めません」 理不尽でままならない世の中だからこそ、最も尊重されるべきは自分自身の意思だと、少女は考えている。 ▽ (-282) 2022/07/14(Thu) 20:41:42 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 不知 ミナイ「死んでから満たされる感情を知ることだって……、 ………………」 意見を聞いて、真っ先にそんな言葉が出たけれど。すぐに口を噤んだ。 不変を望んで死のうとしていたのに、死後の世界に不変を望んでいたのに、変化を求めているなど都合が良すぎる。 「結局、何処に行こうと、誰も何も保証してくれない。 未来だって誰かがきっちりレールを敷いてくれるわけでもなくて、死後の世界を明確に照らしてくれる人もいない」 くしゃりと、顔が歪む。貴方を強く掻き抱いた。 『面白いことというのは起こる、じゃなくて見出す、だよ 』 誰かの言葉が頭の中で響くのを聞きながら、 「明日香。この世界は、 目がみえない人にとって、とてもいきにくいですね」 ぽつり、呟いた。 ▽ (-283) 2022/07/14(Thu) 20:42:14 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 不知 ミナイ「……今の拙は何も見出せません。 何処に行っても、まっくらです」 暫くしてから、腕の力を緩めて貴方から離れようとする。 「欲しいものが本当に無いのか、後悔も、やりたい事もないのか。 もう少し動き回って、色々見渡して、探してみようと思います」 「その時にまた、お話をしますね」 (-284) 2022/07/14(Thu) 20:42:34 |
【置】 夏の雪 ユメカワひらひら はらはら 夏の雪が降る ぱらぱら、ぱらぱら、降るのはちいさな写真。 まっくらでなにも写っていない、さみしい写真が10枚ほど。 インスタントカメラが写したはずの、写せなかった光景。 楽しくなかったから撮れなかったのかな。 そうじゃなくても、どのみちもう撮れなかったのかな。 今となってはわからないけど、もういいんだ。 もう 大切な今は、写真に切り取らなくたっていいから。 記憶の中に切り取って、そのままのかたちで、ずっとこの手の中に。 だからこのさみしい一瞬は、すべてここに置いていこう。 壊れたものだって大切だから、壊れたまま共に在ろう。 終わりの先で、永遠を共にしよう。 ひらひら はらはら 夏の雪が降る (L9) 2022/07/14(Thu) 20:51:55 公開: 2022/07/14(Thu) 20:55:00 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカふたりきりの世界で、今は他愛無い戯れを。 肩を寄せ合って、言葉を交わして、愛を謳って。 かけがえのない時間の中、広がる沈黙は心地良い。 そうして、ふと。 まっくらな、なにも写っていない写真を取り出して。 屋根の端の向こうへ少し腕を伸ばして手放せば、 ひらひら はらはら 風に舞って屋根の下へと落ちていく。 それを暫し眺めた後に、君がゆっくりと腕を広げて。 まっすぐな君の眼を見て、一歩。 「うん。…大好きだよ、夏彦。」 ああ、幸せだ。そっと笑って、誘われるまま君の腕の中へ。 片手を繋いで、そっと身体を寄せて、 「これからも一緒に居よう、ずっと、ずっと……」 「──そのリボンで小指と小指繋いでみたらどうだろう、」 小指、だけじゃ、嫌だな。 そう思って、胸元のリボンを解いて、繋いだ手に結んで。 そうしたらあとの片手は君の背に回して、 「ずっと、離さないから」 ぎゅっと抱き合って、宙を舞う写真達の後を追う。 そのまま、同じ夢の底へ落ちていく。 (-285) 2022/07/14(Thu) 20:53:45 |
ユメカワは、校舎の屋根の上。 (a94) 2022/07/14(Thu) 20:54:53 |
ユメカワは、君と手を繋いで、君と抱き合ったまま、 (a95) 2022/07/14(Thu) 20:54:58 |
ユメカワは、屋根の端、その向こうへ、身を投げだした。 (a96) 2022/07/14(Thu) 20:55:09 |
ユメカワは、君と同じ夢の底へ落ちていく。 (a97) 2022/07/14(Thu) 20:55:14 |
ユメカワは、そして──現実から覚めて、夢に起きる。 (a98) 2022/07/14(Thu) 20:55:18 |
ネコジマは、都合の良い幻聴を聞いていました。 (a99) 2022/07/14(Thu) 20:55:54 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 奔放 クリス「悪趣味」 言い切って捨てた。余計に機嫌が斜めに曲がる。こちらはそちらの腹の下なぞ、めくりあげることができた試しがないのに。 とはいえ、へそも口も曲げていては話が進まないので適当なところで仕切り直しとばかりに咳払いをひとつ。 「まず、少し前に栗栖が出した宿題は『分かっている自分を話してくれ』でしたね。 拙はずっと、『何も難しいことを考えずに無邪気に楽しい時間だけ過ごせる、子供のまま皆とずっと一緒にいたい』と思っていました。 学校を卒業してしまったら、大人になってしまったら、皆バラバラの道を歩むでしょう?今生の別れにならない者だっているでしょうが、大人になれば今よりずっと不自由で窮屈な時間を過ごすことになる。 拙はそれが嫌だったんです。何も余計なことなど考えず、好きな人と好きなことだけをしていたい」 あまりに稚拙であまりに我儘で、あまりに困難を極めた願い。 子供の時間を、子供のように無邪気なフリをして現実から逃げて夢見ていた。 ▽ (-286) 2022/07/14(Thu) 20:58:06 |
【秘】 奔放 クリス → 甚六 カナイ「僕は賢くなんてない」 「ただ、知りたいことを」 「ただわかりたいことを」 「ただ、そうあろうと……」 「きみだって、出来たはずなんだ」 「きみだからこそ、出来たことはいくらでもあったはずだ」 「勝手に諦めて、押し付けていくな、馬鹿が」 (-287) 2022/07/14(Thu) 20:58:20 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 奔放 クリス「でも流石に拙も本物の馬鹿にはなれなくて。抱える願いは叶えるのが難しいと分かっていました。 でも、だからといってどうすることも出来なくて。夢を見続けたまま遊び呆けて現実に目もくれず、後ろ向きのまま前進し続けていたのですよ」 きっと、逃れられない別れの時が来てしまったならば。虚しさと寂しさを抱えたまま流されるだけ流されるつもりだっただろう。 「……それなのに」 かたん、と。少女の座っていた椅子が軽い音を立てて後ろに下がった。 「栗栖。貴方は拙が願いを叶えたとしても満足出来ないだろうと言ってのけた」 かすかな衣擦れの音を連れながら、少女は大股で教卓へ。 「そして。拙もまた、その可能性は否定しきれないと思ってしまった。貴方のついさっき放ったばかりの言葉で、長い間抱えた願いがぐずぐずに崩れようとしているのですよ」 「長い間思い続けてきた願いが、そんなあっさりと砕けることってあります? 結局それは、その程度だったということなのでしょう」 教卓を挟んで、その向こう側。 相馬栗栖ただ一人を、黒黒とした双眸が真っ直ぐ射抜いている。 ▽ (-288) 2022/07/14(Thu) 20:58:38 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 奔放 クリス「だから、本当は自分が何を求めているのか考えました。色んな人の話も聞いたんですよ。 生きても死んでも、今の拙では変わりなく寂しいままだから、本当にやりたいことがないか考えろと教えてくれた子がいました。 無理して生きることが必ずしも美談ではないし、死を選んでも誰にもその人を咎める資格は無いと言ってくれた子がいました。 本当に皆とずっと一緒にいる事を望む子から、死んで不変を手にしようとも誘われました」 「皆が皆、それぞれ道を歩もうとするなら背中を押してくれるのです」 はぁ、と。 ため息ひとつ。同時に視線が机へと落ちた。 「でも、今の拙は。 何がしたいか、自分ですら分かりません」 「考える必要のなかった過去ばかり見つめ続けて。 未来にも死後にも、 ──何も見出せていません」 「拙はきっと、歩く理由が欲しかった。 がらんどうを埋めるものが欲しかった。 ……きっと、そうだと思います」 話し終えて、顔を持ち上げる。これで満足したかとばかりに、くりりと大きな瞳に貴方を映した。 (-289) 2022/07/14(Thu) 20:58:58 |
【秘】 奔放 クリス → 甚六 カナイ「僕は、」 「僕だって、何かを出来ればいいと思っているんだ」 その声は、幻だったのか。 いいや、きっと違う。 きっと違うと信じて見せれば、違うのだ。 だから、 (-290) 2022/07/14(Thu) 20:59:38 |
クリスは、そのライトを、 (c17) 2022/07/14(Thu) 21:00:01 |
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