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【人】 ヒトシ[そうして、また調理が再開すればその姿を眺めていた。 ただ見ているだけでも、全然飽きない。] ………… [滑らかな手際。それはリズミカルですらある。 もしも、先に彼女を見ていたなら、自分はバーテンダーではなく料理人に憧れていたかもしれない。] やっぱ……いいっすね。 料理してる時が一番。 [小さく呟く。] (129) 2021/12/21(Tue) 13:32:39 |
【人】 ヒトシ[並べられ料理。 付け合わせも、スープもどれも美味しそうで。 もちろん、メインのハンバーグは本当にここで調理したのかと思うほど。 料理人ってのは場所を選ばないものなのだろうか。] …………すげぇ。 [だから言葉を失いかけた。] これ……食べていいんすか? [お昼を奢ったぐらいの対価にしては、オーバースペック過ぎるのではないかと思うほどに、美味しそうな料理がそこにはあった。] (130) 2021/12/21(Tue) 13:33:04 |
【人】 ヒトシいただきます……。 [手を合わせて、それからナイフとフォークを繰る。 柔らかだけど弾力のあるそれを切り開けば、なかに詰まっていた肉汁がじゅわっと溢れ出す。] ……ん……、…あっつっっっ! [熱かった。 でも、それ以上に美味しかった。 お店の厨房ではなく、家でこんなのが作れるなんて、今まさに食べながらも信じられなかった。]* (131) 2021/12/21(Tue) 13:34:18 |
【人】 ウイエ[どことなく拗ねたような態度を微笑ましく思いつつ 覗き込んだ先で目が合う。 切れ長の目。夜職なのもあって、 最初は柄が悪い人かなあと思ったけれど 実際に接してみるとそうでもなく。 今日一日で客の時とはまた違う顔を知った。] (132) 2021/12/21(Tue) 17:46:54 |
【秘】 ウイエ → ヒトシん?ふふふ。なーに。 あたしの特別になってくれる気があるの? [目は逸らさず、笑みのまま首を傾げる。 特別もなにも、知人に毛が生えたような関係だ。 それはお互い承知で、彼もこの場でどうこうしようという気はないだろう。 だからこんなやり取りもただの戯れ。] (-17) 2021/12/21(Tue) 17:48:18 |
【秘】 ウイエ → ヒトシ…なんて。 付き合ってもない男を家にあげて ご馳走してる時点で特別っちゃ特別だけど。 調子に乗るのは早いかな。 まだね。 [つん、と軽く頬をつついて顔を離した。] (-18) 2021/12/21(Tue) 17:49:00 |
【人】 ウイエ[料理を作っている間暇を持て余していないか やや気掛かりではあったものの 自分の料理している姿にすっかり見入っているようだった。 本当にカッコイイと思ってくれてるんだなあ、と 何だかくすぐったいような気恥ずかしいような。 彼の分のトレイを置くと感嘆の声が聞こえてきた。 続く台詞には思わず吹き出しそうになりながら] あははっ。勿論。 きみのために作ったんだから むしろ食べてくれなきゃ泣いちゃう。 [そこまで喜んでくれると冥利に尽きる。 自分も一緒に食べるつもりで トレイを持ちテーブルに戻ってくると 少し空けて彼の隣に座り手を合わせた。] (133) 2021/12/21(Tue) 17:51:17 |
【人】 ウイエいただきまーす。 ってちょっと、大丈夫!? [熱いから気をつけてね、 って言おうとした時には既に遅かった。 舌を火傷してやしないかと、 慌てて冷えたお茶を差し出して。**] (134) 2021/12/21(Tue) 17:52:19 |
【人】 ヒトシ……あいほうふ…… ……これ、美味いっすね、ほんと。 [口の中を軽く火傷したけど、それほど酷くはなかった。 それよりも口の中に広がったハンバーグが、美味しくしかたない。] ほんと、美味いっす。 [人間、美味しいご飯に在り付くと語彙が消えるらしい。 羽衣恵が持ってきてくれたお茶を口に含んむ。そうして口の中を冷やすと、またハンバーグの塊を口の中に放り込む。 肉汁が広がって、火傷した部分に小さく痛みがあるけど、そんなもの気にならないぐらい、口には美味さが広がった。] (135) 2021/12/21(Tue) 18:28:06 |
【人】 ヒトシやっぱ、 美味しいものは美味しいうちがいいんで。 [そう言うと、あとは料理に夢中になった。 肉汁たっぷりのハンバーグ、それによく合うデミグラス。 口にソースと油と肉が溢れる中に、ご飯をかき込む。 付け合わせも、うまく口の中を変えてくれる。] …………。 [言葉もなく、ひたすらに、口に、喉に、胃に、料理を通していく。 でも、そんな至福の時間はすぐに終わりを告げる というか、あっという間に今日のディナーは全て胃袋に収まってしまった。] (136) 2021/12/21(Tue) 18:28:37 |
【人】 ヒトシ……ご馳走様でした。 [平らげて空になった皿を前に、手を合わせた。] 最高っすね、 もっと食べたていたいぐらい。 [十分満足したけど、まだまだ食べ足りないような。お腹はいっぱいだけど。]* (137) 2021/12/21(Tue) 18:28:54 |
【人】 ウイエ[自分が作ったものを相手が口にする、 この瞬間が一等好きだ。 期待にぱっと顔が輝くのを見るのが。 幸福そうに頬張るのを見るのが。 おいしい、と口から零れるのを聞くのが。] ふふふふ。ありがと。 どうぞさめないうちに召し上がれ。 [美味い美味いと繰り返したあとは もくもくと料理を口に運び始める。 その間もつい反応が気になって 自分も食事を口に運びながら ちらちらと様子を窺ってしまう。 夢中になって味わう彼を見つめながら 暫く忘れていた充足感が じんわりと胸に広がるのを感じていた。] (138) 2021/12/21(Tue) 19:46:37 |
【人】 ウイエ……はい、お粗末様でした。 [あっというまに空になった皿の前で手を合わせる彼に、 酷く嬉しそうに目を細める。] ご満足いただけて何よりです。 仁志くん、良い食べっぷりだなあ。 見てるだけで嬉しくなっちゃうよ。ほんとに。 [しみじみと本心を告げる。 ここまで美味しそうに食べてくれるのなら やっぱり今日彼を招いて良かったなって思う。 天が引き合わせてくれたのかもなあ、なんて。] (139) 2021/12/21(Tue) 19:49:04 |
【人】 ウイエ結構ボリュームあったでしょ。 流石にお腹いっぱいじゃない? 簡単なデザートくらいなら作れるけど。 [足りないという言葉には笑い混じりに返しながら 自分も肉の欠片を口に頬張る。 彼から少し遅れて完食し、ごちそうさまをしようか。**] (140) 2021/12/21(Tue) 19:52:22 |
【人】 ヒトシ俺、あんまり食に拘りないんすよ。 それほど多くも食べないし。 [いつもはそこいらの牛丼やらファーストフード。 そんなもので十分だし、別に一食二食抜いても平気。 腹が減った時に食べるみたいな食生活だ。] でも、美味しいものは別っすね。 [お腹が減ったから食べたいのではなく、美味しいから食べたい。それは食欲ではなくて、美食欲とでも言うのがいいのだろうか。] (141) 2021/12/21(Tue) 20:23:25 |
【人】 ヒトシまじっすか? 食べます、デザート、食べたいっす。 [美味しいご飯に、美味しいデザート。 偶々再会したレストランの元店員にランチを奢ったにしては、随分と大きなリターンだなって思う。明日事故にでも遭うのではないだろうか。] 別腹っすよ。 羽衣恵さんの作るものなら。 [そんなことを言って、何故かドヤった笑顔を向けたのだ。] (142) 2021/12/21(Tue) 20:23:45 |
【人】 ヒトシ[羽衣恵がデザート作りに入ったのなら静かに待っていよう。 そう思っていたのに、食欲が満たされたからか、ずっと口にしなっかた言葉が気付けば口をついていた。] 羽衣恵さんは、 ……どうして店辞めちゃったんすか? [人には踏み込んでほしくないこともある。 バーテンダーをやっていれば、客が話したいこと、触れられたくないことを察知するのは必須スキルだ。 でも、それは完全に自分が聞きたいこと≠セった。] (143) 2021/12/21(Tue) 20:24:11 |
【人】 ヒトシ……勿体ないっすよ。 [羽衣恵の料理は、もっとたくさんの人に食べられるべきだ。 きっとそれは羽衣恵自身だって望んでいることなのに。]* (144) 2021/12/21(Tue) 20:24:37 |
【人】 ウイエそーなんだ。 [元々食べることにあまり興味がないのか。 食生活を聞けば納得でもあり。 でも、そんな人が自分の料理を食べて 満足そうな顔を見せてくれる。 食事の楽しさを知ってくれるなら それはなんだか、とても得難いことだなと思った。] オッケー。 ホント簡単なものだけど。 [食いぎみに言われたので食器を片付け 再び厨房へと向かう。] ぷ。あははは。 [どや顔に思わず噴き出して。 どこかくすぐったい気持ちに、 自然と頬が緩むのを感じていた。] (145) 2021/12/21(Tue) 21:38:54 |
【人】 ウイエ[作るのは簡単フォンダンショコラ。 買い置きの板チョコとバターを溶かして 砂糖と薄力粉と卵、ココアパウダーを なめらかになるまで混ぜる。 あとは器に入れて余熱したオーブンで 暫く焼けば出来上がり。 外はサクサク、中はとろとろだ。 平行して洗い物をしながら 出来上がるまで数十分。 しばらくは穏やかな時間が流れていたけれど。] (146) 2021/12/21(Tue) 21:51:13 |
【人】 ウイエーーー............ [一瞬、ボウルを洗う手が止まる。 反射的に彼の方に視線を遣って ああきっとずっと気になってたんだろうな、となんとなく思った。] んー......と、 [ちゃんとした理由を人に話したことはない。 辞める時も、謝罪と感謝は手紙に書いたけど、 何で辞めるのかには触れなかった。 わざわざ言うことでもないとも思ったし 上手く言える気がしなかったのもある。 ううん、ただカッコ悪い姿を見せたくなかっただけかも。] (147) 2021/12/21(Tue) 21:54:07 |
【人】 ウイエ[ぽつ、と口を開く。] .....あたし、料理人になるのが夢だったけど、 もうひとつ夢があってさ。 ......いつか、 好きな人と美味しいものを食べて 笑いあうような家庭を築きたい、って言う...... [それは、自分に料理の楽しさを教えてくれた両親のように。 料理人になりたいと自覚したよりも前に抱いた夢かもしれない。 努力してプロになれたように それもいつか叶うと無邪気に信じていたけれど。] (148) 2021/12/21(Tue) 21:56:32 |
【人】 ウイエでも、うまくいかなくってねー。 元カレには結婚したいなら 仕事辞めろって言われちゃった。 婚活しても上手く行かなかったりして でも周りはどんどん幸せになっていってさ。 あたしをあたしのままで 受け入れてくれる人なんて いないのかなあ、って、思って...... [過去の日々が、どこか遠く感じる。 ぼんやりと洗剤の泡を眺めながら 黙々と手を動かしていた。] (149) 2021/12/21(Tue) 21:58:33 |
【人】 ウイエなんか、そーゆーことずっと考えててさ。 ある日ぷつっと辞めちゃった。 ごめんねー、 料理楽しみに通ってくれてたのに。 [調子を変えるようにわざと明るく言う。 眉を下げて苦笑し、蛇口の水を止めた。**] (150) 2021/12/21(Tue) 22:01:02 |
【人】 ヒトシ[意外と言えば意外だった。 失恋、なのだろう。婚活してたのも意外だけど、それが上手くいっていないのはもっと意外だった。] ……偶々っすよ。 [今日、彼女が思わせぶりな、どこか挑発めいた態度を見せていたのはそのせいなのだろうか。或いは、こうして知り合ったばかりの自分を部屋に上げたのも。 料理をふるまう羽衣恵は楽しそうだったし、それだけではないのだろうけど。きっと、寂しさとか、埋まらない何かを抱えているのかもしれない。] 羽衣恵さんみたいに、料理もできて可愛い人、 中々いるもんじゃないっすから。 [だからきっと、それは縁とか運とか、巡りあわせだ。] (151) 2021/12/21(Tue) 22:39:53 |
【人】 ヒトシあの… 今日、俺を招待してくれたのって。 [気づけば洗い物をする羽衣恵の後ろにたっていた。] 寂しかったから……ですか? [どうしてだろう。ずっと思ってた。 ランチのお返しにしたって、知り合ったばかりの男を部屋にあげるなんて不用心にも程がある。] (152) 2021/12/21(Tue) 22:40:05 |
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