113 【身内】頽廃のヨルムガンド【R18G】
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死霊術師 ペトルーシャ 注目
| 深淵《アビス》──底無しの大穴と言い伝えられられる秘境。
今から数年前、今ほどヨルムガンドも腐っていなかったころのこと。
若き天才と謳われし死霊術師が、腕利きの冒険者と共に赴いた大冒険。 そこから帰還したものは、彼女を除いて誰一人は存在しなかった。
亡骸のひとつすらも存在しない。 彼女が持ち帰ってきたのは化け蜘蛛の織る糸、ただそれだけ。
死霊術師は黙して語らず、何があったかを知るものは彼女の他にいない。
……全ては大穴の奥底に。 2021/12/16(Thu) 1:18:37
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錆鉄御納戸 ミズチ 注目
| 二百年以上前に東に栄えた小国・イヤサカは、元々は職人と商人の寄り集まった小さな集落だった。 商人が素材を仕入れ、職人は技巧を凝らした品を作り、また商人がそれを他所へ卸す。そうした適材適所のサイクルで成り立っていた、そんな場所。 職人と商人の立場は対等なものだった。それが村になり町になり、国へと至る内に、商人側の立場が上となっていったのだ。
そうして単純に職人と商人だけで分けることが出来ない程に人が増えて行き、様々な思想の入り乱れた結果──他国に戦争を仕掛ける為に作られた兵器を国内で向け合い、イヤサカは滅びた。
2021/12/16(Thu) 17:36:19
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錆鉄御納戸 ミズチ 注目
| >>c28 さて晩年、イヤサカが鎖国状態になる直前──とある吟遊詩人が訪れた頃には、ミズチは少年だった。 職人の家に生まれ、幼い内に両親を亡くすという不幸に見舞われながらも、唯一の肉親であった祖父に大変愛されて育った、人間の子どもだ。ミズチも祖父を慕い、その技術を受け継ぎゆくはずだった。 今とそう変わらぬ外見の頃、ミズチの生命活動は一度停止した。なんてことはない、当時にはもうよく見られるようになっていた、人々の争いに巻き込まれただけだった。 ミズチに施されたものは、蘇生術よりは医療技術に寄った分野になる。機能を損なった器官の、代わりになる装置で命を繋いでいる形だ。 生きた器官は下腹部と心臓。それだけだった。それ以外の全てが、技術で補われた。 脳に変わる部分もそうだった。滅びるだろう国のしがらみの外にあってほしい、一人残された悲しみを感じないでほしいという願いから、記憶領域はほとんど空っぽ。何も覚えていないのも当然である。 目覚めたミズチは、それでもミズチのままだったと言えよう。魂は、ミズチをミズチたらしめるものは、今日もここに存在する。 2021/12/16(Thu) 17:37:02
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残氷 の エアハート 注目
| 《以下、精神操作・魅了・記憶改変などに造詣がある場合、一定条件下なら知覚できる情報》
【特定条件】 <主に「革命軍」として動いている場合> ・精神干渉を受けている形跡がある。 ・更にもう一つ別の形跡があるが、こちらは一切読み取れない。 ・区分としては洗脳に近い。元の気質の負の面を増幅させた上で干渉・認識改変を行っている。時期はおおよそ半年前前後から。本人の自己認識としては認 (以下、破り捨てられている) 2021/12/17(Fri) 0:19:19
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残影の フランドル 注目
| ◆名前:フランドル・スキアー ◆年齢:24歳 ◆性別/身長:男/176cm(ヒール抜き) ◆職業: 放浪役者 外征騎士 フランドルは、役者ではない。 フランドルは、或る騎士団に属している。 フランドルは、或る離反者追行の任を受けてこの街に来た。 フランドルは、エアハートと古い付き合いなのだそうだ。 フランドルは、路地裏で育った捨て子だったのだそうだ。 フランドルは、その姓は路地裏の孤児が名乗る仮の姓だ。 フランドルは、貴族と下賤の民の間に儲けられた不義の子だ。 フランドルは、自らの血筋を忌むべきものと嫌悪し、ひた隠しにしていた。 フランドルは、 その血筋は、吸血鬼を遠い祖に持つのだそうだ。 2021/12/18(Sat) 19:55:37
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迷彩掃除屋 ノアベルト (匿名) 注目
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情勢はすでに動いていた。 とある男は政府の顧客から密告制度の資産運用の書類を盗んでいる。 それを一定の富裕層と、冒険者たちが集う宿にばらいた。 首輪の代金、そして謝礼金、これを何処から彼らは抽出していたのか。 少なくとも、勝手に徴収され理不尽に巻き上げられたものも混ざっていただろう。
同時期に、反乱軍ではない治安の悪いごろつきの集団が政府に突き出される。 政府の注意を向けるための別の悪漢にすぎないが、誰にとっても悪い話では無いだろう。
市民からの不満、執行の不備。 どちらの解決案も現状の密告制度の取りやめに結びつくように、彼らは動いていた。
2021/12/18(Sat) 20:45:10
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迷彩掃除屋 ノアベルト 注目
| 男は、手に入れた名簿から彼らの名前を調べ上げた。 男は、お偉いさんと閨を共にすれば財政だって聞き取れて。 男は、民衆の心を動かす程の後ろ暗い噂だって流せた。
すぐにたどり着いた金脈の主を高質化させた袋でたたき壊せば、赤いズタ袋のできあがり。
妖精の羽を望んだ者を、私利私欲で富を得た者を。 密告制度を始めた者を、その手で殺め、なじみ深い感覚に懐かしさを感じた。
まったく、楽しくない。 私が本当に殺したいのは彼らでは無いのに。 私が本当に殺したいのは主人という存在なのに。
闇に、木々に、ヨルムガンドの空に溶けて、血を滴らせ。 【主人殺し】は、刃を引いた。 返り血は、帽子をかぶるまでは誰の目にもとまらない。 そこに男はいなかった、監視の目をくぐり抜ける道ぐらい灰色の鼠は知っている。
ほんの一石を投じただけ、反乱なんかと同じにされては困る。 男は、そうして掃除を終えた。 2021/12/18(Sat) 20:59:51
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