98 【身内】狂花監獄BarreNwort【R18G】
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これは遺体が運び出されたあたりでトレーニングルームを後にした囚人。
連れてきた雑用ロボは元いた場所に返しておいた。
清掃用の機械が忙しそうに動き回っているのを見るに、あちらの戦闘も落ち着いたのだろう。
「……望みを持って生きるって、大変なんやなぁ」
自分も、清掃ぐらい手伝おうか。人間用の道具が置いてあるかは分からないけど。
結局、自分は見ているだけで何もできなかったから。
| (a69) 2021/10/13(Wed) 12:43:44 |
| ――何度目かの生に立ち返る。 男の瞳が今生で初めて映したのは、男の記憶にある最期の光景である何処までも突き抜けるような青空ではなく、腕を伸ばすまでもなく届いてしまう曲線――カプセルタイプの蘇生装置の曲面だと男も理解はしている――に遮られた男からすればそれも遠い場所であることは間違いのない天井だ。
男は暫し、ただぼうとそれを映すだけだった。 遅れて思考がダビーへと、己を殺し自らもまた死んだであろう看守のことへと移る。彼をどうしようもなく傷付けたことに、白々しくも痛みを覚える自分がいて、痛みを忘れようと目を閉じた。 痛みなど問題なく耐えられる。慣れているから大丈夫、
▼ (195) 2021/10/13(Wed) 12:44:34 |
| ――『貴様の『苦境に耐えられる、慣れているから』が通るのなら、そのものへ与える苦痛も当然のものでなくてはならない』―― 自らが傷付けた彼の先輩にあたる 天才に投げかけられた言葉を思い出す。 ――大丈夫、 じゃない。 私は知性を脅かし、思想を、知性を殺したのだ。 知性を殺し、感情を殺し、意志を殺す苦痛は――当然ではない! そう、その思考に至ってしまってからは早かった。 愚考すら失っていた脳の内側に思考の濁流が、罪悪の汚泥が流れ込む。 忠告を与えてくれるほどに気にかけてくれる人がいて、 思考の答えを求めて自分を対話相手に選んでくれた人がいて、 自分に存在する懸念を全て踏まえて友人と言ってくれた人がいて、 自分の過ちで苦しんだのにそれを赦して友人と思ってくれた人がいて。 ――それでも誰のことも見ていない。誰のことも見えていない。 そんな傲慢な人間は、誰だ? 私だ 。 ▼ (196) 2021/10/13(Wed) 12:45:06 |
| 「――――……ゔ、ああ、あ゙、」 こんなどうしようもない己に気付いていたのはきっと、一人じゃないのだろう。 見ていない、視界に収めていないという言葉も尤もだと言えるのだろう。 ――それならば。君を君として…… として、私は欲しよう―― 己があの日告げた言葉が、人々に対して当然あるべき姿だったのかもしれない、と思考が巡り。 己に初めてそれをさせてくれた、初めてそう思わせてくれたあの柘榴色が脳裏に過る。 彼はどうなったのだろう。 死んでいるのなら、早く癒えるばかりを願うのみだ。 生きているのなら、退屈で死なせないように早く戻らねば。 いずれにしても――今、こんなにも、会いたい。 「 」 (197) 2021/10/13(Wed) 12:45:38 |
| アマノは、蘇生装置の中、泣いている。わざと暴れてロックをかけた。 (a70) 2021/10/13(Wed) 12:46:27 |
| アマノは、片腕で目元を覆い、暫く。それから二度目の眠りに落ちる。 (a71) 2021/10/13(Wed) 13:39:11 |
そのままカウンセリング室へ。その顔に感情の色が宿ることなど無い。
其処で考えるように過ごしてから、砂が敷き詰められた箱庭に手を伸ばす。
箱庭の中にある男性の人形を手に取って暫くぼんやりしていたが……
人形を砂の中に深く埋めて、カウンセリング室を後にした。
自室に戻って来た。何一つ変わらない……否、とある人物と話をするために用意したものがいくつか減った机を見た。此処だけはかつての名残がある。手錠や治療ユニットがそれに該当するのだが……よく探せば、サイドボードに置かれていた。清掃用ロボットが片付けたのだろうか。
机の上に並べたものを全て片付け終えると、代わりに刀と銃を並べてメンテナンスの準備に取り掛かる。その前に、端末に何か連絡が来ていないかも確認を始めた。
「……ああ」
そういえば、自分はこの後処刑されるのだったか。
どうせ死んでまた蘇生を受けるのであれば、武器に装填する血液を抜いてもいい気がする。先の騒動で予備のカートリッジをかなり消費してしまったから。
頭はひたすら淡々と今後の計画を組み立てていく。
胸の内側も、表情も。
何もかもがいつも通りだ。
| アマノは、蘇生装置の中で、再度目を覚ます。ロックはもうかかっていない。 (a76) 2021/10/13(Wed) 15:40:59 |
| (a79) 2021/10/13(Wed) 15:59:29 |
童謡を歌っていたけれど途中からやけにリズムのいい歌に変わったかも。ダダンダッダダンダッカンカンカン。
| >>202ナフ 「ナフ……ッ、」 男は急いで、しかし蘇生装置に再度ロックを掛けられないようにゆっくりと、蘇生装置のカプセルを開ける。 蘇生してから一度もついたことのない手は、足は、あまり自由には動かないけれど、多少強引にでも動かして。 「君は、 ……君は…… 」 (203) 2021/10/13(Wed) 16:00:41 |
| >>204ナフ あなたの想像通りであるが故に、それはあなたの自惚れにはなり得ない。 知っての通りだとは思うが。 飛び込んできたあなたを避けることなどありえない。辛うじて支えられたのは蘇生装置を壊してはまずいだろうという配慮故だ。もし勢いが殺しきれなくてもいいように、あなたを両腕で抱き締めはしている。 それから、あなたがずっと探していたその答えを。 自分がずっと持ち続けていた、待ち続けていたその言葉を聞いて。 色々思っていることや痛みもこの一瞬ばかりは押しのけられてしまう。 「――……私も、」 震えるほどに歓喜する。これをあなたから向けられることに、あなたもまた同じものを感じてくれている確信があるから、尚の事。 「私も君が好きだ。愛している。……すまない、私の死をあげられなくて」 囁くように言って頬を摺り寄せる。まだ赤い目元に残ったほんの少しの雫があなたの頬や髪に触れるかもしれないが、それを気にすることもなく。 (205) 2021/10/13(Wed) 16:34:28 |
禁じられていた能力の使用についての取調を受けなければならない。
| >>208ナフ あなたの胸中がそうであることを男は知らず、手足に感覚が戻ってきたのか少し強めくらいの力加減になるよう腕に力を込める。 「チャンドラ様とダビー様を同時に相手するのは少々きつかったな。……今度は君にあげよう。いつにしようか」 そう冗談を紡げる程度には回復した安定をもとに、抱き締める腕が縋るものに近いことを認識もせずに、こちらもくすくす笑って。 あなたの諦念に近いその言葉を聞いても、男は手の力を緩めることも、そうして拒絶することもなかった。とん、とん、と優しく背を叩く。 「そうか。それで、何か問題でも?」 (209) 2021/10/13(Wed) 17:48:41 |
| >>210ナフ 当然、この力加減を覚えている。 何度抱き締めたと思っている。 あなたの期待に足る器なのかは分からないが、少なくともそれをあなたから明かされない限りは男は知る由もないだろう。 「なら近日中に……今はまだ立ち直り切れていないのでね。やはりアンタレス様はそちらで引き受けてくれていたのか、ありがとう。いい子だ」 冗談か否かに関わらず、あなたが望むのならば男は全てを捧げる心積もりである。こちらも全てを欲しているのはあなたも知っての通り。ぐぬ……になっているあなたに首を傾げつつ言葉を続ける。 「ないとも。言っただろう、君をナフとして私は欲すると」 ――君が悪魔で、ともに在ることが苦痛だとしても。 君と離れてしまうほうが苦痛であるはずだ―― そう答えたあの時から意思に変わりはない。抱き締め直されれば少しほっとしたように息をついた。 「……もっと色々話したいことはあるが、カウンセリングを終わらせないといけないし……他の蘇生者も出てきにくいだろうからな……一旦移動しようか、ナフ」 (211) 2021/10/13(Wed) 18:39:19 |
手帳を確認する。幾つかのページを破いて、更に千切って捨てた。
最も捨てなければならないページを破いて、捨てようとして、一旦止めた。
破いたそれを小さく折り畳んで、懐にしまった。迷いなく殺せる証拠になるかもしれなかったから。
| >>213ナフ あなたが色々とぐぬ……になっている理由をこの男はよく分かっていないので、何か思うことがあるのだろう、後で聞こう、くらいの着地点になっている。 「ふふ……それではナフ、移動しながらでもいいから君から見た問題を教えてくれないか。ひとつひとつ考え、答えていこう」 傷ついても苦しんでも思考は止められないし、答えはきっと同じになるのだろうと思いつつ。あなたの考えることが言語として出力できるものであることを祈ろう。 時間はそこまでないはずだから。 「構わないとも。寧ろ私の方から頼みたい、一緒に来てくれ」 差し出された手を取り指をするりと絡めて、男は床に足をつく。最初の数歩は若干のよろめきもあったが、以降はスムーズな動作で歩き出す。叶うのならばこのままあなたと歩き、速やかにカウンセリングをクリアしてしまおうという心積もりだ。 (215) 2021/10/13(Wed) 20:56:59 |
| アマノは、他蘇生者に対して、すまない……の顔をした。与太時空の話。 (a83) 2021/10/13(Wed) 20:57:39 |
| アマノは、自分も食材入りしたな、とちょっと思ったりもしている。これも与太時空。 (a84) 2021/10/13(Wed) 20:59:30 |
| アマノは、与太時空じゃないイクリールにとっても食材か……となった。ありがとう、自信を持とう……? (a86) 2021/10/13(Wed) 21:10:37 |
与太時空でいきなり踊れとのフリップを押し付けられた。叩き割った。
| アマノは、処刑には色んな種類があるんだな……と思った。社会的に死ぬ看守か。なるほど。与太時空。 (a87) 2021/10/13(Wed) 21:15:47 |
叩き割ったフリップを丁寧にミズガネとアマノに渡した。仲良く半分こだ。与太時空です。
| アマノは、与太時空で れのフリップを受け取ったかも。 (a88) 2021/10/13(Wed) 21:18:16 |
与太時空で踊のフリップを受け取った。どうしろっていうんだ。
俺軍人だから他のことできなくても仕方ないんだ……という顔をしている。
| アマノは、ダンスバトルで決闘するか……?になった。冗談です。与太時空です。なお 73くらい。 (a90) 2021/10/13(Wed) 21:23:50 |
| アマノは、メサが粉にしたフリップに静かに黙祷を捧げた。 (a91) 2021/10/13(Wed) 21:24:22 |
俺負けるからタンバリン叩く……の顔をしている。しゃん……しゃん……
| アマノは、カウンセリングを行い、すぐに出てきたことだろう。一秒たりとも無駄にできない。 (a92) 2021/10/13(Wed) 21:25:40 |
貴様らダンス上手いんだな……って顔で与太時空でタンバリン叩いている。しゃん……ぺしょ……
お揃いのニアからタンバリンを受け取った。しゃんしゃん…
よく見たらお揃いはイクリールだった。タンバリン係である事は変わらない。しゃんしゃん。
「時間だ」
男は自室を出る。
役割を果たす為に。
処刑室へ向かう男の様子は、"いつも通り"だ。
無機質、無表情、無感情。
機械人形めいた様子で、足を運ぶ。
| 男は恐らく、愛しい者と連れ立って処刑室へと向かったことだろう。表情は戦闘終了間際よりは辛うじてまともといったところ。
心地は穏やかなわけがない。最悪と言っても過言ではない。 しかし、これも自分が望んだことなのだから、止める理由もなく。
「……一応聞いておいた方がいいか? 死亡条件は」 (218) 2021/10/13(Wed) 21:40:29 |
処刑室。
男は淡々と銃や刀を下げていたベルトを外しながら淡々と答える。
「特別な死亡条件は何もない。ただこの期間中は看守長からの強化の恩恵を受けているから、特に強化を得ていない者が傷をつけるのは少し骨が折れるだろう。
……従って、力のない者の為に許可が降りるならこの処刑の間だけ強化を解除できないか看守長に申請しよう」
時間を見る。ああ、もう、こんな……
漂う身体は移動を始める。映像だけでは全ては見通せない。
だから、"事実"を見据えるために……処刑室まで。
「…………、」
本当は嫌だなあ、なんて言葉にしても何も変わらないから。静かに漂い辿り着く――――
今回は唐突な乱入ではなく、最初から処刑室に訪れている。
行くかどうか迷いはしたものの、結局行くことに決めたらしい。
自分で思っていた以上に、妙に落ち着かない。
けれど、その方があの男にとってはいい気がする。
だからこそ足を運んだ。
「看守長。貴方様の寛大な御心に感謝を」
一礼をして、上等な革の手袋をするりと抜き取る。褐色の指を彩っていた指輪に唇を寄せて、強化装置の電源を落とした。これでもう、男は何の特徴も持たない一般人でしかない。
>>チャンドラ
「……チャンドラ様。俺が処刑を終えて蘇生が完了するまでの間、刀と銃を預かっていただくことは可能でしょうか?
俺の命の価値などこの宴で消費される程度には安いもの。一度壊れたら腕の良い技師がいる国まで行かなければならないこの武器達のほうが、俺よりよほど価値がある」
先輩の姿を見つけたならば、男はそのまま武器を預かってもらえないか進み出るだろう。
| 「……どうしてもやりたいという人間がいないのならば、最後は私に殺らせてほしい」
明確な意思表示だ。それから、自分がそう認識している以外にも美食家がいる可能性も踏まえて言葉を付け足す。
「ああ、あと……見繕う者がいるなら先に見繕って宣言しておきたまえ、言われないと残せない」 (222) 2021/10/13(Wed) 21:54:28 |
「加えて言うが、ゲームに脱落している者も処刑に参加したければするといい。俺のことを憎んでいる者だっているだろうから。
全て、貴様らに任せる。俺はその全てを拒まない。
…………もっとも、苦痛に顔を歪める以外にたいして面白い反応などは出来ないと思うがな」
淡々と、無機質に。その翡翠に何も宿さないまま男は静かに説明を行った。
アマノ
ちら、と。そもそも"こうなった"原因の一つでもあるのであろう青年があなたの方を見る。
「……。構わねえけど、」
気になるのは、それ以上に成した後のあなたの心情だ。
キンウは、どこかぼんやりとした月光を気にかけながら処刑室へと来ていた。
処刑へ参加する事はないけれど、見届けようと思った。
……この処刑の後、中断されたカウンセリングの続きが行われる。
ダビーの言葉の通りに来ている。だが憎んでいるのかは、自分でもよく分からなくなってしまった。
チャンドラ
「ありがとうございます、チャンドラ様」
一礼をする。乱れのない動作は、思考せずとも体に染み付いているものだ。
「……それと、申し訳ございませんでした。俺は貴方と、貴方と主従関係を結ぶ者たちを傷付けた。もう俺から彼らに何かすることはしないと誓いますが……罰なら、いくらでも受けます」
それだけを告げて、男は処刑室の真ん中へ戻っていった。
| >>+96ミズガネ 男はあなたが来ていることに気付いて一瞬僅かに驚きを示したが、その程度だ。 あなたから処刑対象へ視線を戻すように、 そうして己の瞳の色を気取らせないように 、一度目を伏せあなたから視線を逸らした。 「……そうか。やるならやるときにでも言ってくれ」 (226) 2021/10/13(Wed) 22:09:58 |
| (a101) 2021/10/13(Wed) 22:10:38 |
「悪と呼ばれる少数は、善でありたい多数の為に生かされていると知った。
善であると主張する誰しもが抱える悪性を満たすための、消費され貪られるための贄として」
それならば、俺と言う悪も生きていても許されると思っていたのだが。人を怯えさせ、傷つける時点でそれは害なんだ。
死んで、頭が冷えて、考えて、着地した考えだった。
「
この場は真っ当な贖罪の場じゃないと知った。
外の人間が俺たちを貪り、飢えを満たす為だと。そしてここで生かされる悪の餌の為なのだと。
同じように貪ることが出来るなら、それでいい。俺と言う欠落者もまた、間違いであると知りながら貪らずにはいられない。
けれどそうでないのなら、それぞれ此処にいる理由を見出してくれ。
囚人たちを管理すべき看守として……俺はそれを望む。
──では、始めよう 。
」
男は、処刑台に上がる。
| (a102) 2021/10/13(Wed) 22:15:32 |
メサ
「S-586。処刑が決まった以上、俺は処刑対象者として死ななければならない。
故に、死にたいか死にたくないかで言えば役割を全うする為に死にたいと答えよう」
男はメサの言葉に反応した。淡々と答える。
「だから最終的な判断は貴様に委ねる。この場は貴様らの為に存在するものだから」
トラヴィス
「トラヴィス様。はい、伺いました。でも、必要だったからそうしたんでしょう?俺が人の歪みを貪るのも、俺が俺として生きる為に必要だからです。看守として良くないことをしたという事実は変わりませんが」
「……そうですね、残念ながら貴方の苦しむ顔が好きです。愛したくてたまらない。
ですからどうぞ、俺のためだと言うならば。苦しんでください。俺はそんな貴方を、愛しましょう」
男の言葉は本心だ。
けれど声色から表情に至るまで何もかもが冷え切っている。
例外の一人を除いて、他人に歪みを見せてはならないと判断してしまったから。
ナフ
無機質な翡翠色が、柘榴色を捉えた。
殺意や害意には一瞬唇が震えたが……すぐに眉間に皺を刻んだ。一度戦った時となんだか、違和感があるような……。
思考が働くも、それは容易く一蹴される。
「……ッが、ぅぐ…………ッ!」
脇腹に強烈な左脚が突き刺さる。きっと悪魔を気取った男の脚には、肉の下にある骨が折れる感触が伝わったことだろう。
吹き飛んだり転がったりこそしないものの、いくつもたたらを踏んで体を折り曲げた。
咳き込み、呼吸を数回繰り返して──
「……次」
──男は、感情を削ぎ落とす。
トラヴィス
「ぃ」
機械めいていた男の顔が痛みに歪む。
右腕が瞬く間に赤色に染まっていく。
「……っ、ぎ、ぁ、あ」
解体されている途中から、男は冷や汗が止まらなくなるだろう。呼吸が浅くなる。
それでも男は翡翠を先輩たる看守に向けた。無機質が少しだけ揺らぐ。手が震えている。いつもの笑みじゃない。
──ああ、可哀想。
──ああ、可愛らしい。
「……、ぅ、どう、ぞ。お好きな、よう、に」
それでも男は唇を引き結んだ。自分のこれは、外に出してはいけないのだ。
トラヴィス
「ッい゛、ぁ、ぐ、……ぎ、トラ、……ぃ、さ、ま……い、ぁ、あ゛、あ゛」
言葉が溢れる。心がどれほど歪んでいても、体は苦痛を受け入れられるようには出来ていない。
貴方の話を聞こうにも、自分の叫びが邪魔をする。貴方の顔を見ようにも、自分の涙が邪魔をする。
耐え難い叫びを上げながら、歪んだ視界で自分の腕が自分の知らない姿になっていくのを目に焼き付ける。
乱れる呼吸を繰り返しながら、貴方が崩れ落ちるまでを見届ける。
「…………、…………」
はく、と唇が震えた。言葉にならない。笑みの形にもならない。けれど、その瞳はほんのかすかに細められていた。
メサ
「…………?」
最早無機質さを纏えなくなった表情で模範囚を見上げる。頭に手を添えられれば、看護生の最期が脳裏をよぎった。
……が。
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