人狼物語 三日月国


77 【ペアRP】花嫁サクリファイス 弐【R18/R18G】

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シーナ11票
1票
冥桜1票

処刑対象:シーナ、結果:成功

[犠牲者リスト]
該当者なし

決着:龍人族の勝利

村の更新日が延長されました。

村の更新日が延長されました。




   黒き焔が流れる清流に消えゆく。
   言葉少なに、しかし届く安寧は
   確かに僅かずつ蛇を癒す。

   人より多く思案すること。
   ただそれだけのことがどれ程の美徳か。
   ただそれだけのことでどれ程の者が報われるか。
   それはまた時間をかけてソフィアに教えよう。

    
叡智

   Sophiaとは知の豊かさに在らず
   心の豊かさに在るのだと。







      「いや。少し違うな。

       『Rasalhague』は星の名であるが
       本来は蛇を従える者という意味を持つ。

       私のこの名は我が主が授けたものだが
       あの星の起源は、賢者アスクレピオス。


               ───我が主の遺影だ。」








   ソフィアの笑いに場の空気が柔らかに変わり
   蛇は再び白煙と共に元の青年の姿へと戻るだろう。

   この洞窟からは星が見えぬが
   ラサルハグは天井を見上げ小さく笑い。

   ソフィアが黒き焔を洗い落とせば
   ラサルハグが纏う空気は温和なものとなり
   彼女の方へと振り向けば水面はその姿を捉える。








   彼女の気持ちは定まらぬ。
   それを半端と形容するならば

   村とラサルハグの契りそのものが
   半端で歪な存在である。

   ソフィアに向き合うためには
   はっきりとさせなくてはならない。*




[
駄目、と言ったのに――――!!

ほれ、なんて気安くその場所を刺激してくるヒトの悪い天狗さま、それでも“悪いようにはしない”のを知っているので、助けを求めるように手を伸ばす
伸ばした指先が天狗さまの着物に触れ、捕まえて、爪を立てて]

 
ぁあ……
ッんッ!!


[追い上げられて、高みへと押し上げられて、導かれて、
白濁を放つ]

 
ぁふ……ッぁ、あ


[びく、びく、と不随意に跳ねる身体をいなしつつ、頭を撫でてくれる手に頭を押し付けるようにして、強請る
ほろほろと零れる涙を止める術はなくて、はふはふと熱い息を継ぐが、中々収まるものでもない
そして促されるまま、しがみつこうと手を伸ばして、わずか背が浮いたところで、ぐ、と引き寄せられて]

 
〜〜〜〜ッ!!!!


[深く貫かれたような衝撃に、声もなくまた絶頂を繰り返す。
だらだらと溢れた白濁には勢いはなく、縋ることを赦された背に爪を立て、その首筋に顔御埋めて震える身体を抑えようと、きつく身を寄せる
奥を押し上げるようにして揺さぶられるものだから、あっあっと押し出される声も抑えられず、呼吸もままならない]

 
ぁ…ぁ……、


[待ってくれているのだろう、動きこそないが、深く埋め込まれたまま、体表を撫でられて、きゅんと締まった後孔は、またありありと胎内の形を伝えてくるものだから、どうしたって足腰に力なんて入らなくて、ずず、とより深くを、より奥をゆっくりと突かれるようで、頭の内側がチカチカと瞬くようで]

 
ぁう……ぅ…
 ふか…深ぃぃぃ……


[ぐぅと胎の奥が押し上げられる気配に慄いて、挿入っちゃいけないところまで挿入っちゃいそうで、ますます天狗さまにしがみつくのだけれど、うまく力の入らない指先では支え切ることなんかできなくて、
力の入らなくなった身体はどこまでも天狗さまのイチモツを受け入れようと、開こうとして、ず、と少しずつ、少しずつ、腰が落ち込んでいくものだから]

 ぁ、ぁう、う……
 
だめ、ぇぇ………


[ぶるぶると震える身体の芯を押さえ込まんと、目の前の肩口にかぷりと噛み付いた。**]

 は、腹を!?


[それは一大事。
ヤオディは元々魔物。だから滅多なことで不調なことは起きない。
なるとしたら毒などを持った物を食べたりした時だけだ。
だから、かんぅの命の精を上からでも下からでもいくら食しても平気なのだけれど、それを二人は幸いかあいにくか、知らない。

そして、かんぅの
事が済んだ後は、妻にこうして触れてもらわないといけないなんて。夫婦は自分が知っていたより色々と大変なのだな、と納得する]


 んぅうっ


[先ほどの交わりとは違い、このようにじんわりと蕾をほぐされるのもなかなか恥ずかしく。
彼の太い指が入っていくのに合わせて息を吐くのは、先ほど覚えさせられたからできること。
甘く熱い吐息を漏らし、目の前の嫁が自分の体に触れるのにまかせる]


 水……?


[この周りにある湯ではダメなのか、と思ったが確かに閉じてしまいそうになる華の奥まで届かないだろう。
異世界だったなら、ビデという発想があったかもしれないが、そんな便利グッズは知らなくて。
かんぅの意思を察してこういうことだろうか、と細くした水をひゅるっと集め、自分を目掛けて放つ]



 あぁっ♡



[細くした水は水圧が強く中にとどまっていた白濁を外に洗い流していく。
しかしそれだけでなく、先ほどまで容赦なく、ごりごりと押しつぶされていた感じる場所を、ピンポイントで触れて。
これでは一人で気持ち良くなってしまう。なのに、物足りない。
水を細く糸のように操り、適度な刺激として肌を纏わせる。
熱いのもいいけれど、冷たいのも悪くなくて。
抱き寄せられていたかんぅの首に腕を回し、肌の上を遊ぶ水流に感じ、無意識に大事な箇所をかんぅに擦り付けていた*]

 

  昔昔に習った星の意味
  教えて貰ったのは少し簡略化されたものだったらしい。


   「 賢者アスクレピオス!
     医学の神様だったわよね?

     ……え、じゃあ、ラサルハグが
     あの星の名前の元ってことなの? 」
   

  賢者が彼の主で、賢者が彼に名前を授けて、
  そして空に浮かぶ星は賢者が起源。

  それらを合わせれば導かれる答えに
  驚いたように目を丸くした。
 


  私は彼らに起こったことをわたしは知らない
  悲しみも、辛さも、なにもかもを。

  彼がどうして私にだけ名前を教えてくれたのか。
  どうして私が特別なのか。

  いつか知ることが出来たらいい。
  私は、彼のことをもっと知りたい。

 

 

  再び煙に包まれ青年の姿となった彼。
  上を見上げたのが空を見ようとしたからなんて
  私は気づくことが出来なかったけれど

  こちらに向ける水面のような色は
  先程とはまた違う、穏やかな空気をしていて。
  やっと止まった震えに安堵の息を吐き
  彼と目線を絡ませる。
 



  そこから先を言っていいのか、迷いが生じる。
  大勢の生活を奪う責任
  弱い私は、両手を胸の前で握って、
  少しの間、考えるように押し黙る。
 



  それは期待、とも言えるのかもしれない。
  どんな言葉を投げかけられたとしても
  根底で、人のことを信じたいと思っている。

  それに、私に選択肢があるように
  彼にだって選択肢がある。
  加護するか、しないか、……それとも。

  選ぶのは貴方自身だ。**
 

[気に入ったものに意地悪をしたくなるのはヒトも物の怪も同じ
いや、これはただの天狗の気質ではあるのだがそれはそれ

追い上げれば追い上げるほど好い反応が返るものだから
ゆっくりじっくりなどしていられなくて]

 しがみついてええぞ

[爪を立て耐える様子にそれだけ言って、落ち着ける位置を探して一息つく
身じろぎをすれば自然、打ち込まれた熱杭は奥深くへと向かい
容赦なく不慣れな茅を追い上げていくだろう

息も絶え絶えの茅をもう一度撫でる
先ほどまでまぐわうことの意味すら知らなかった体が
苦しみながらも受け入れ、感じてくれていることが嬉しくて仕方がない]

 そうじゃ、茅の奥深いところにワシが居る
                    
ちから

 この、いっちばん深いところにな、ワシの精をたっぷり注いじゃる

[そう言って軽く揺らせば、力の入らない腰が落ちて
ずぷりと全てを飲み込もうとしていくのが天狗にもわかる

噛まれる肩の痛みさえ愛しく、心地よく
天狗にとってはほんに些細な痛みではあるけれど
こうも確かに望まれたことなど初めてなものだから
緩く、緩く茅を抱き返し、支えて]

 そうやって噛んで、しがみついちょれ
 もうすぐじゃ……それでワシらは本当に
「繋がれる」


[言い終えると同時、腰を揺らし突き上げ残り僅かを飲み込ませ
届いたその最奥を抉るように捏ね回すようにしながら
己が妖力を逸物へと集中させる
中で、それが大きさを増す、思いを成就させんと、跳ねる]

[
翻弄する
、愛しきものを、踊る体を、強く締め付け求めるそのその中を
翻弄される
、愛しきものの声に、艶めかしく踊る体に、茅自身に
体の間で揺れる茅の子天狗を捕らえ、ともに果てんと擦り上げ]

 茅……茅、受け取れぃ
 ワシの妖力……お前が眷属となった証の力じゃ……!!

[残る腕で腰を抱き、ず、と引き寄せ届く限りの最奥を突く
そうして、妖力の塊となった精を余すところなく注ぎ込むと
茅の体を支えるように抱きしめて

互いの身が落ち着くまで、暫し虚ろ気に余韻に漂う**]

  ぶっ、ふんぁぁっ!


[手桶の湯が顔に襲い掛かり斜め下からの攻め手は見事に鼻の中に侵略してきた。
鼻が痛い。じんじんとする。
腹に力を込め肺から押し出した空気を口ではなく鼻へと通じさせ鼻水を放出した]


  あぁ、まだ奥がじんじんするぞ。
  お主本当に悪戯っこだな。
  感心してしまう程だ。


[そのままで良いと先程思うたばかりなのに最早既に少しお淑やかにならぬかなと思うたが、男は己を鑑みそれは無理そうだと結論付けた]

  やはり糠派であったか。
  流石五色家よな。
  これだな。


[示された糠袋を手に取ると、男はほくそ笑む。

脱がすときは擽ってはならぬと言われたからしなかったが、洗う今となってはその言葉は機能していない。
男は片手をリンの腰へと伸ばし逃れられぬようにすると糠袋で務めて優しく――擽るように脇腹を洗い始めた]


  どうだ、痒いところはないか。
  一人では背中も手は届かぬかったろう。
  今日は予がしっかりと磨いてやるからな。


[遠慮するでないと小刻みに震える身体を別の意味で小刻みに震わせにかかるのだった*]



      「そうだ。
       私からすれば皮肉にしか聞こえんがな。」


   主を裁き、ラサルハグは引き剥がされ。
   しかしながらその栄光への勲章として
   賢者アスクレピオスは空に彩られる。

   主が裁かれるきっかけとなった怪物の名を
   宛てがうなど。

   人間で言うところのW当てつけWに思えてならない。






   それは果たして蛇の色メガネか。
   蛇は人の心が持つ温もりを知らぬ。
   いや、知らなかったと言うべきか。

   レンズに覆われた盲目の蛇には
   ソフィアの暖かな目は心地良い。

   それは彼女の震えが止まるのに並び
   その安堵に呼応するように。


         ───蛇の目に光が灯る。







   ラサルハグは言葉を飲み込む。
   彼女は、己の意思でここに来たのだ。

   犠牲という運命を受け入れるのではなく。
   他者への献身への躊躇いを持たない。

   その勇猛な姿を、蛇は過去にも見た事があった。








   ラサルハグは決断する。
   村への庇護を打ち消し、犠牲の要求を止める。
   しかし村が窮地に陥った時には彼らを救おうと。

   それはかつて眼に焼き付けた主の享受か。
   ソフィアという強き人間への敬意か。








   選ぶのを自身だと言うのならば
   その道行を共にするかどうかは

   彼女に決めてもらうことになるだろう。*





[婿殿のお腹は強かった。
しかし、生憎愛しい婿殿の体調を気遣う妻は、それを知らぬ。婿殿自身もしらぬのだから、之からも婿殿の腹は大切に扱われるだろう。というか婿殿また騙されている。が

このかんぅ実はだましている感覚はない。
特性:傲慢。かんぅの言葉こそがかんぅの中で真実であり、かんぅは絶対なのである。どういうこっちゃ。婿殿の中をこうして甲斐甲斐しく洗うのも、妻として。

嫁としての行為だと真剣だった]

[問題は婿殿がとても破廉恥(えっち)だった事だろう。
このあたりの湯でも指でも届かぬ奥。
かんぅの青龍偃月刀が大きすぎたせいで奥まで入り込んだ精を掻きだすための提案は、彼の力によって果たされた。指での掃除でも甘く熱い吐息を漏らしていた彼が、自ら細くした水で感じるさまは、酷く扇情的だった。思わず目を見開いてしまう。かんぅ(あい)がすっごい事になる。

自ら気持ちよくなっていく様が
腕の中にあるのだ]


 ……婿殿


[首に腕を回し
肌の上を水流を走らせ感じる彼を抱き。
その臀部をぐわしっと勢いで掴んだ。その上で左右に引っ張れば水は更に勢いを増して彼の中に入るだろう。婿殿はよくわかっている。気持ちいい処、感じる処を。それゆえに自ら、水を当てているのだろう。そう思えば、肌に纏う水を擦り]



 綺麗にしているのではないのか?


[問いかける唇は彼の耳朶にしゃぶりつき]


  腹の中を洗わねば、腹を壊すと言ったであろう
 それなのに、何故


[此処を擦り付けるのか。
と大事な処を此方の身体で押してとう
それぐりぐり、ぐーりぐり。触れる距離を縮めるほど、髭や胸毛が彼の肉体に当たり、纏う水に波紋を作り彼を刺激するか。小さく主張する胸粒を擦って擦って]



 もしや婿殿は……


[一呼吸]


 とてつもなくかんぅを愛しているのでは?


[突然の閃き。天啓。感激。
違う、そういう発想を求めていたんじゃない。というか、このままだと洗うという名目で再び快楽の園へ二名様ご招待されてしまう。婿殿それでもいいのか。かんぅはすでに婿殿の背を倒す体勢に入っている。水をもっと出すように促し、彼が出してくれるのならその水を寝間(クッション)に

彼の入り口をつんつんしだすだろう
あれで、かんぅの青龍偃月刀で]

[というか、あれだけして
もうかんぅのかんぅ元気すぎない]


 婿殿、主は素晴らしい夫だ。


[水が入り洗われ続ける其処へ。
逸物をそのまま挿入しようとしている。が、待てをかんぅは覚えているのだ。えらい。えらいが、婿殿の婿殿(お尻)があぶない。一晩では終わらぬかんぅの欲望、性欲。婿殿の体力が尽きるのが先か、かんぅが腹上死するのが先か。

かんぅは死なない。
そう考えると前者の方がきっと早い。
水に揺蕩う中で、欲しいと望む声があれば
赦しが出たのなら一気につらぬこう*]


  感心されても嬉しくないぞ
     だいたい、あれは不可抗力だ
        お前の背が高いのがいかん


[ 感心などと云われても
 褒められていないことはわかる

 そも、あれは悪戯の類などではなく
 顔面に直撃したのは単なる事故
 そう狙ってできるわけもない

 鼻水はこちらに飛ばすなと
 湯をかけられつつ視線に込めた
 牽制の意は嫁へと伝わったかどうか

 ともかく、糠袋へと興味が移る頃には
 鼻の水もすっかりとれていたようで ]


  ……? 五色の家と糠袋と
    なにかしら関係でもあるのか?

   
[ むしろ己としては他を知らない
 とはいえ、嫁がほくそ笑むのをみれば
 その機嫌が良さそうなことに一人、満足し 

 洗ってくれるなら洗われよう
 逃げることもなく、そのまま腕に囚われ
 そこまではよかったのだが── ]


  ひ、ぅ
    ふぇ……くっ、にゃっは

   かゆ、くは……にゃっ
       ない、がっ。ぁ
         

[ 痒くはないがくすぐったい
 むしろ優しく触れられすぎて
 掻かれていても逆にくすぐったい

 身動きもままならない状態のまま
 一頻りあるかなしかの抵抗を試みたあと ]

[ 腰をひねり、両手を使い
 くすぐる手を腕ごと胸の前で抱く

 手だけで足りなければ
 両の太腿も使い挟むようにして ]


  ふ、んっ
    これで、くすぐれぬだろ?


[ 手が離せない代わり
 舌だけだし、あっかんべー。と* ]

 ひぁああああっ♡

[広げられた尻たぶに、反射的に尻に力を込めて開かせないようにしたとしても、かんぅの力には敵わなくて。
ただでさえ、綺麗にしているのか、気持ちよくしているのかわからないのに。今まで自分の力をこんな風に使ったことなんてなかった。
いや、気持ちいいことを知らなかったから。
水の力を自在に操り、彼の前で一人遊びを行う]


 綺麗に、してる、からあぁっ

 ぃやん♡

[かんぅの唇が耳を這う。熱い唇に熱い呼気。冷たい水と対照的でぶるっと体が震えた。
責められるような言葉と共に、かんぅの体がそして彼の体毛が自分の肌を擦れて、痺れて、気持ちいい。
胸粒までをじょりじょりと擦れるのが大好きで]


 ……ふぇ?


[とてつもなく、かんぅを愛してる?
わからない言葉を言われ、目をぱちくりさせる]


 そう、なのか?

[もう体はへろへろで、知らない感覚を教えこまされて、感情もぐちゃぐちゃで。かんぅに一晩中抱きつぶされてほとんど寝ていない(気絶はしていたが)
そのような状況でまともな思考力など残っていなくて、それならば、そうなのかと納得してしまった。人はそれを洗脳という]


 そうか……余は、かんぅ殿を愛しているのだな。
 それも含めて。


[そう言って、かんぅの青龍偃月刀を足先でつん、と突く]


 余は、体の中からちゃぁん、と綺麗にしたぞ。
 今度はかんぅ殿も綺麗にせねばなるまいな。


[丸く、つぶれた水風船のように大きく水を出すと、即席のウォーターベッドが湯殿にできて。
そこの表面は不思議と人を中に沈めない。
その上に体を投げ出し、そして、蕾を悪戯しだす青龍刀を、ダメ、と両足の裏でこねこねとしだす。足の指の間でつまみ、土踏まずのあたりで擦り。そして出してなお、子種をさらに清算中な下の袋の辺りも足の指で突き]


 余はかんぅ殿のここを、特に好んでおるぞ。
 とても素直で、いい子だからの 


[そう言って、今度は手でシャボンを泡立てたものを足に、胸に垂らし。
太腿から膝でかんぅの青龍偃月刀を挟むと上下に動かしていく。
他のところも洗わねば、と躰についたシャボンでかんぅに抱き着いて、滑りがよくなったじょりじょりで、体を撫でられる感覚にぞくぞくと躰を震わせる。
様々な刺激でむくりと起き上がった箇所の先端を、恥ずかしそうにかんぅの剣先にくっつけた*]

  ほう、お主そう止めるのか。


[糠袋を持った手を身体ごと絡め取られると一度動きを止めた。
くすぐれぬかと言えば出来ないことはないが何事も無理やりというのは品がない]


  予の背が高いわけではないが。
  凡そ普通くらいの背丈であるぞ。
  鼻水は不可抗力だ。


[ただし次からは気をつけてやろうと少しばかり逡巡する振りをする]


  五色の家は糠袋派なのだ。
  国の外より石鹸なるものが持ち込まれたこともあり。
  塩が身体に良いと塩で磨く文化も伝来したことがあるが。
  変わらずであった。


[緋扇や蘇芳よりももっと前よりそのままである]

  しかしだ。
  その前、更に古くは人は肌と肌を擦り合わせていた。
  そうして身体を洗っていたらしい。
  丁度このようにな。


[手から糠袋を手放すと掌をつるぺたーんとまっ平な胸に触れる。
そのまま手首を動かし肌を擦ってやれば薄い胸も綺麗にしていけるだろう]


  言っただろう。
  隅から隅まで磨いてやると。
  ほれ、太腿も、股も磨いてやろう。
  耳裏もしっかりな。


[糠袋を使わなければ両手を使えるのだ。
腰を押さえていた手でお尻や背筋を擦りながらやれ抱き着かれている形がいつのまにか男が抱き着く形となっていた*]

[一人遊びはいよいよ激しく。
淫らに啼く婿殿に更なる快感をとかんぅは彼に触れた。身体で唇で、声で。そうすれば婿殿は愛おしい程に喘いでくれる。打てば響くとはこのことで、愛を気づけば口にしていた。

其れは洗脳なのかもしれない。
だが、確かに愛はある。
愛し合っているのだと今までのやり取りを思い返し。
彼の中に入りたがる雄は、足先で留められて]


 む……。


[これは厄介。
いや惚れた弱みか。
思わず、眉をぴくっとさせたのは意外だったかもしれぬ。即席の寝具の上に彼は体を投げ出し、両足で熱をこねくりだした。それは初めてとは思えぬほどに達者で。かんぅはされるがまま、いや感じる吐息を零してしまった。


足の指が摘まむ其処は固く。
擦られて肉棒を滾らせ
――突かれては、ぶるんっと揺れて]



 婿殿…


[泡立て、足に胸にと垂らし
此方を洗いだす彼をじっと見つめ。
それから、一度息を大きく吸い込めば]



 ならば…かんぅは、婿殿の全てを好んでおる
 その愛らしい顔も、美しい髪も
 いじらしい目も

 ……雌穴も、此処も 。


[太腿から膝で挟まれたものに合わせ
息が上がる。そんな中でも愛おしさを伝えたいと手は頬を目指し、その白い肌を撫でた。陶器のようで壊れそうだと幾度思っただろう。他の処もと抱き着く彼に擦られ、体は火照る。

震える躰を受け止めて
頬に髪に、臀部に、と手を寄せ
愛おしさ恋しさを伝え

重なる屹立も愛おしいと告げて]



 体も そして …心も
  優しく美しく、少し流されやすい


 ころころと変わる主の反応 も


[全てが愛おしい。
そう告げて、滾る熱情のままに彼のものと自らのものを手で包み、彼の手を引き寄せれば二人つつみ。共同作業といこうか。ぐちゅぐちゅと音をたて二つの熱が絡み合う。まるで競うかのごくと、熱は動き。それでいて、ぴたり添うかのように、夫婦竿となり。

かんぅは唇を奪い。何度と舌を絡め
素直でいい子は恋心を全く隠さず
恋を口付けて

愛を撒こうと強く扱いた*]

[しがみついても、啼いても、それでも胎内に深く埋め込まれた熱を受け入れるのは、茅自身がそれを欲するからであって
決して被虐趣味の為した業ではない
]

 ぁ、あう……ッ、ぅ


[揺らされて、胎の奥をこつりと小突かれて、びりびりとした刺激に一瞬だけ身体が強張るのだが、跳ねた分だけまたつながりが深くならんと、大地に引き寄せられるように、胎の内側は既に奥まで達しているはずの天狗さまをもっと引き込む様に、天狗さまを舐めしゃぶる
あぐと齧った肩口も、痛みが無いわけでもないだろうに、赦されるから、甘えた心持ちのまま、あぐあぐと噛んで、
気持ちよいのだと、耐えがたいくらいに善いのだと、言葉にならない分、身をもって伝えたくて
それを受け入れるかのように優しく抱きしめられれば、嗚呼、胸の内を占めるのは
多幸感
]

 
ぁーーーー…


[『繋がれる』と、言葉と同時、最奥を、文字通り
『貫かれる』

その衝撃に刹那、頭の中が真っ白になって、がく、と頭が後ろに落ちかけて、一拍遅れて快感の奔流に無理やり意識を引き戻される]

 
あーーーー
ッア
……ッ


[何度達したか知れないのにまだ天を衝いて震える中心まで刺激されてしまえば、もう、耐えようもなく
最奥と思っていた場所に食い込んだ槍先から、熱い精を注ぎ込まれ、胎の内側から焼かれる様な錯覚に、びくびくと内腿を震わせて、けれど注がれるものを一滴でも逃すモノかといわんばかりに喰い締めて、締め付けて]

 
ひゅ……ッ


[細い息が喉を通り抜ける音だけを残し、息を止めた
ぼやける脳内に、けれどしっかりと抱きしめられた温もりだけがはっきりとしていて、
一度強張った身体から、ゆっくりと、ゆっくりと、力が抜けて、
暫くの間をおいて、ただその体温に身を任せ、茅の唇から深い息が吐きだされ、
漸くくったりと弛緩した**]


  止めぬと思ったか?
     ふふん、諦めても良いぞ


[ ほうら。と絡めとる力を一層と強くする

 と言っても体格の差もあり
 相手が本気で振り解いたならば
 容易く抑え込まれてしまうだろうが ]


  普通ぐらいでも充分高いぞ
   なにせ緋扇はお前より小さかった
      蘇芳の背丈は覚えておらぬが


[ 他を知らぬのだから、あくまで己基準
 己と緋扇より高ければそれは高いとなる

 そして他を知らぬのは
 体を洗う手段もまた同じであり ]


  セッケン?
     雪隠なら知っておるが
        それだと厠のことだが……
     
   訳の分からないセッケンはともかく
      塩だけはダメだ、あれは傷にしみる


[ 走り回ってこけることも多い分
 塩で洗えば痛いのは目に見えている
 気まぐれを起こされてなるものかと首を振り ]


  肌と肌を擦り合わせる、か?
    なにやらそれは、おしくら饅頭のような

   あぁ、でもその方法ならば
     洗う方、洗われる方ともに綺麗になる
       手間がなくて良い……か。ぁっ、ひゃん


[ 最後に述べられた方法には成る程と
 確かにその方法ならば
 どこででも体を洗うことができる

 古くからあるだけあって合理的なものだと
 妙なところで感心していたため
 嫁が糠袋を手放していたことに気づくのが遅れ ]


  ふ、ぇ……
    そんなこと言ってお前
      また、くすぐるつもりだろう?

   ぁ……っ い、いや。
     くすぐられてはいないかも……だが
          その……なにか変な感じが
         

[ 背筋を擦られれば
 くすぐったさに体が弓形となる

 背中とお尻、双方をする動きから逃げるよう
 自然ともう片方の腕へより深く体を寄せていく*] 

[肩口を何度も噛む仕草も、感じ入っているからと思えば止める気もなく
苦し気な中にも悦ぶかの色を見つけ、この嫁を永劫自分のものにできるという悦びに酔う

ヒトであれば早々届かぬ奥の奥、本来なら触れることのない場所を貫く
つい先刻拓かれたばかりの茅の体には強すぎる悦を与え
互いの全てを繋ぐための一撃を放って]

 っ、く……

[声にならぬほどに喘ぐ体を支え、搾り取られるまま全てを飲み込ませ
きゅうと食い締めるその場所に、形を覚えさせるかに震わせて

息を、
止める

息が、
止まる


一瞬の静寂は、互いが確かに繋がったことを示すが
強張ったままの姿にふと不安になる
壊れることはないというのに]

[ようやく呼吸を取り戻し、くてりと弛緩する背をあやす]

 よう頑張ったの、茅……これでワシらはずっと一緒じゃぁ

[その天狗の声も、今までにないほどに満たされていたかもしれない
初めての事ゆえに比べるものはないのだが
生まれて初めてヒトを愛しいと思った、その茅がヒトではない天狗を受け入れた
それが嬉しくて、嬉しくて]

 あ、
いかん
……

[嬉しい、と同時にまた欲が湧きかけて顔をあげる
いくら死ぬことはないとはいえ、休むことは必要だろう
何しろ、一度目からほぼ間をおかずに致してしまったので]

 ちぃと我慢せいよ

[声を掛けて抱いた腕を緩め、すっかりぐちゃぐちゃの「白無垢だったもの」へと寝かせ
ゆっくり、ゆっくりと引き抜くと、元白無垢で体を(主に下半身を)包み]

 ここじゃ休めんじゃろ、ワシの住処まで戻るとしようか
 そんで、一休みしたら村に「挨拶をしに」行くんじゃ

[洞穴の入り口は隠されているから、今が昼か夜か定かではないが
まだ茅がここにきて半日も経っていない、はずだ
そんなにも早く「喰われたはず」の者が現れたとなれば、さぞ見ものだろうと笑い
茅を抱き上げようと手を伸ばす
腕の中に納まれば、大事に、大事に抱きかかえ洞穴から出て
翼を広げ住処へと]

【人】   天狗

[さて、天狗の住処は山の頂近くにある
先代の天狗を追い出し住み着いたその場所は簡素な作りの小屋なのだが

中には人に必要な家財道具が一通りそろい、厠も竈も備えてある
何なら風呂まであるのだが、それを使ったかそのまま休んだか
さすがに今日は無理は出来ぬと一応は自重して


いずれにせよ、一心地つけば、村へと向かおうとするのだろうが**]
(0) 2021/06/29(Tue) 0:46:33

【人】 龍之介

 
[戸を開くとすぐ、そのお姿があった。>>14
 きっと成果を期待して
 出てきて下さったのだろう、と
 そう思うのに、この体たらく。



   (どうか、どうか…見放さないで下さいっ、)



 必死の思いで
 額を床に擦り付ければ、
 常になく焦った様子で声が掛けられ
 華奢な体が潜り込んでくる。>>15
 
(1) 2021/06/29(Tue) 11:00:04

【人】 龍之介

 
[申し訳なさに塗りつぶされていたから
 何が起きているのか分からぬまま、
 それでも、できるだけ体重を掛けてしまわぬように
 片足で体を支え
 付いていったのだけれども、]
 
(2) 2021/06/29(Tue) 11:00:14

【人】 龍之介

 


   
────っ、!!!?




[部屋の灯りに照らされた
 赤く腫れぼったい目元に息が止まる。>>3:14


   (誰が、何が、
     ミクマリ様にこんなお顔を…!)


 森で獣と対峙した時と同じかそれ以上に
 総毛立たせているうちに
 座らされ、籠が取り払われて、
 胸を掻き毟られるような叫びが鼓膜を叩く。>>3:16
 
(3) 2021/06/29(Tue) 11:00:34

【人】 龍之介

 

[ぎゅっと腕が回り、>>3:16
 俺のことを捕まえてくれて、それで、

 それで漸く────



   (あぁ、こんなにも、
         心配してくださって…)

 

 頑なな脳にも理解が及んだ。]
 
 
(4) 2021/06/29(Tue) 11:00:47

【人】 龍之介

 
[あたたかな波に
 とぷんと
 飲み込まれたみたいな心地良さに包まれながら>>3:16
 吐露してくださる御心を聞く。>>3:17

 逝くなと必死に
 引き止めてくださるから
 要らぬと追い返されてしまう未来が霧散して

 心を傷めさせてしまっているというのに
 どうしようもない嬉しさが
 込み上げてきてしまう。

 こんなに泣かせてしまっているというのに
 喜んでしまう自分への憤りと
 申し訳なさもが綯い交ぜになって、
 胸中を吹き荒れた。]
 
(5) 2021/06/29(Tue) 11:01:07

【人】 龍之介

 

[どうしたら、伝わるだろう。
 どうしたら、伝えられるだろう。


 平気なのだと、
 命に別状は無いのだと。

 それから、それから、それから────…、]
 
 
(6) 2021/06/29(Tue) 11:01:26

【人】 龍之介

 
[痛みの引いている片腕を持ち上げて
 優しい恵みの雨を
 降らせてくれる頬に触れながら>>3:17

 吐息だけでも伝われ、と
 音にならないことを承知で懸命に呼気を送り
 唇を動かしてみれば、]



   
だ… ぃ じょ、 ぶ




[掠れ声が微かに響いて、目を見開く。]
 
(7) 2021/06/29(Tue) 11:01:42

【人】 龍之介

  
[驚きながらも
 もう一度試してみれば、
 今度は、もう少しはっきりと音になった。]



   
… だいじょうぶ、ですよ


   
     だから、 泣かないで…




[自分が知っている昔の声よりも
 低く、胸に喉に響く。]
  
(8) 2021/06/29(Tue) 11:01:56

【人】 龍之介

 
[もし、
 腕の力が緩んでいるようなら振り向いて
 お顔を見つめながら、
 強く抱えてくださったままなら、そのままに。

 久しぶりだから
 ぎこちなさはあるけれど
 伝えられる喜びを噛みしめるように
 ゆっくりと語りかけていく。]



   みくまり様 は、 少しも わるくないです

   むしろ…  これの、おかげで たすかったんですよ

   目に 一突き してやりました



[お借りした懐刀を
 袂から大切そうに取り出して差し出すと
 ありがとうございます、と柔らかく笑んでお返しして。]
 
(9) 2021/06/29(Tue) 11:03:33

【人】 龍之介

 
[そうして更に、付け加える。]




   それに、 みくまり様が
   なおしてくださったんですよね?

   足も 腕も もう、まったく痛くなくなり… 



               ‥‥ぇ、っ ?



[傷口を確認しようと
 破れた袖を覗き込んだところで目を瞠る。]
 
(10) 2021/06/29(Tue) 11:03:56
 


   龍、…だ



[今にも動き出しそうなほど
 躍動感たっぷりに描き出されているのは
 己の名にもなっている、伝説の生き物。

 枯れた土地に生まれた俺に
 豊かな水に恵まれて過ごすことができますように、と
 両親が残してくれた
 唯ひとつの形見と同じ。]
 

 
[そして、這々の体で村に辿り着いた俺たち兄弟を
 弟だけでなく
 声の出なくなった俺も一緒に
 引き取ってもらえた理由だとも聞いている。]
 

【人】 龍之介

 


   俺の、なまえも 龍之介、って いうんです


            でも‥‥  どうして?



[今しがた、ミクマリ様も
 まだご存じないと仰っておられたのに>>3:17
 浮かび上がっているのが、とてもとても不思議で。]
 
(11) 2021/06/29(Tue) 11:05:24
 

  「皮肉にしか聞こえない」と、彼は言う
  事情を知らない私は、何を伝えるか迷って。


   「 ……そうなのね。 」


  相槌を打ちながら、そっと彼に近づけばその手を取り
  両手で包み込むように持つ。
  
  否定するのは簡単だ。
  でも、自分の考えを押し付けたいわけでも
  彼に想いを改めて貰いたい訳でもない。

  だから、静かに寄り添うことにした。
  過去の彼と、今の彼に。
 



  そうして話すのはこれからのこと
  私の言葉で決まってしまう先行きに
  本当にこれでいいのだろうか、という
  見えない怖さはある。

  自分だけのことではない、
  村の人達にも関係する問題。

  けれど、いつまでも留まっていては
  前に進むことなど出来ないのだから。
 

 

  伝えなければ、彼が意見を変えることは
  なかっただろう。
  村は生贄を差し出し、安寧を得たままで
  そうして季節は巡っていくはずで。

  それを変えたのは私という存在。
  ならば、責任は果たさなければならない。

  逃げることだって出来たのだろう
  でも私は、この道を選ぶ。*
 





   主は蛇が屠る人々の魂を甦らせた。
   その人智を超えし偉業は神達への冒涜とみなされ
   自然原理への干渉は罪であると裁かれる。

   しかしその勇姿は英雄でもあるとし
   空に主の虚像を作り讃えられた

   それは罪でありながら功績でもあると。

   人間というものは愚かだが
   その始祖なる神というものもまた大概だ。











      「お前のような者がいれば
       我が主も報われよう。 」









   己の手を包む姿は聖母のごとく。

   信念をぶつけるのではなく、受容。
   それは己を知りたいという願いとは
   相反するものかもしれないが

   恐らくこれは正しい姿だ。
   それは人間が広く言うW理解Wの外側にある境地。




            ありのままを受け止め、
            どう在るべきかではなく
            どう在りたいかを考える。




   そこに至る為に人間はその一生を賭けるもので
   同じ穴の狢であるラサルハグも随分遠回りした。

   







   どう在りたいか。
   ソフィアが導き出す答えを前にして
   ラサルハグはただ微笑んでみせる。

   もしソフィアが責任を感じていたとしても
   それを背負う義務などこの世のどこにもない。


   それでも彼女は、選ぶ。


   その姿は神に裁かれることを受け入れ
   己に最後まで言い聞かせ続けた
   主の本懐を遂げるかのごとく。



   




   全てを受けいれたラサルハグは目を開き。
   慈しみを持ってソフィアの頬をまた撫でる。

   あの日から未来に至るまで
   彼女にこの言葉を何度捧げることになるのだろうか。
   それは神ですら知らぬことだ。


   






── ▷ 『ラサルハグ』と『ソフィア』 ──


[かんぅの手が、壊れそうなものを守るかのように、大事に、大事に触れていく。
そこまで丁寧にしなくても壊れないと伝えたいけれど、でも宝物のように扱われるのも嬉しく。そんな彼が激しく求める時の乱暴さのギャップも嬉しくて。
ああ、どちらのかんぅ殿も結局好きなのだ、と思う。
彼の大きな手の中で、二人分の熱を包まれ、そうされながら唇をも合わせて、舌でお互いを味わい、唾液を交換して……]


 あ、だめ……。



[強くしごいて達かせさせられそうになって、とっさにかんぅの手を留めさせてしまう。
きっとかんぅ殿は自分のためを思って、こうしようとしてくれてたのだと思う。また、はしたないと叱られるかもしれない。しかし]


 かんぅ殿の命の精は、全部、余の中にほしいのだが……


[それは、余の我儘かの?と。
首をこてん、と傾けるが別にあざと可愛さを狙ったわけではなく、ヤオディの癖である。

せっかく綺麗に中を洗ってもらったのに、また汚してほしいというなんて叱られるかもしれない。
自分の水術で中を綺麗に洗えるが、でもかんぅ殿の手で蜜壺を割り広げてもらわなければ奥の奥まで届かないし。

それならば、こちらの口でも構わない、と、かんぅのかんぅを自分の、と言わんばかりにぎゅうと抱きしめ。
彼が達ってしまわないように根本をぐ、と両手で押さえる。
鈴口をぺろりと舐めて、大きな青龍偃月刀の切っ先をあむあむと口に含も、
こちらの口でなら、もらってもいいのか?とそう問いかけながら、ぺたん、と水の布団の上に座ってじっと見つめた*]

[此方の腕は優しいぞ。彼方の手はいやらしいぞ。

普段三味線を持つ腕へと寄せてきた体を優しく抱きとめながら男は自身の身体と腕でリンを囲い逃げられないようにしてしまう。
宛ら三味線代わりに抱く身体に撥の代わりに指先で背筋やぺったんを擦っていった]


  雪隠はそのまま厠であろうが。
  石鹸は何やら泡が沢山出てな。
  流すと肌がきゅっ、きゅっと鳴るのよ。


[その様にリンの身体に触れながら話は続けていた。
緋扇のことや蘇芳のことを話すときは饒舌であるしそれ以外でも負けん気が強い。
さぞや手を焼いていたことであろうが不思議と憎めぬのだろう]

  大きくなれば変な感じもまた変わるだろう。
  多分な。
  擽るのは最初だけよ。
  構えるのに疲れてくれば自然力は抜けるからな。


[男の指先はぺったんから脇腹へと伸び、再び優しくそこを指の腹で擦りゆく。
擽ったいのも慣れていけば少しはマシになるだろうか]


  しかしこれでは予の指先だけが綺麗になってしまうな。
  お主も予の身体を擦って良いのだぞ。
  おしくらまんじゅうのようにな。

  嗚呼――ちなみに予は擽ったいことなどない。


[そう脇をちらつかせてやろう*]

[あ、腹上死するかも。
しかしそれも本望。宝物のような愛おしい婿殿は性豪であった。二人分の熱を包み、舌で唾液を交換しそうして達するはずだった手を止められ、求められては声もでない。首をこてんと傾げて、その上、口での奉仕をはじめようとするのだから。

まてぃとその頬を撫で]


 …婿殿は疲れておらぬか?


[まず心配するのは
彼の体調である。昨晩の交わりで気を失った身を知るからこそ
鈴口を舐める口端に親指で触れ、熱の籠った息を一度噛み殺せば、大きな体を一度震わせて。]



 …疲れてないのならよい。
 婿殿は、かんぅが思うよりも

ずっと手練れなのだな。


[そう、微笑めば
根本を抑える手を取って繋いで肉体を引き揚げよう。
抱き締めたかったのは個人的な我が儘。彼の華奢な肉体を抱いては唇についた液体を指腹で拭い。腹を撫でよう。すっかりきれいになったそこ、そこに婿殿はほしいという。なんていけない夫だろうか。
夫の性欲を勇めるのも妻の勤め、されど]



婿殿、足を開きなされ


[ひとしきり抱き締めれば
その細い足を持ち上げて彼の肉体を水の寝具にと横たえよう。白い肌は液体に濡れて光、髪は艶を帯びていた。その様子を眺めては腰を浮かせて開くように両足を持てば、婬花が眼下に晒されるか。愛されて赤く腫れた縁を見ては傷がないかを見て]


よき、よき花だ。
赤く腫れておるが、傷はない


[全部欲しいと告げた彼の花に上から
ぴたりと雄を寄せて、全部だな。と確認をすれば、足を引きあげ、何度か彼の熱を此方の熱で押したのち、一気貫いた。全部を与えようとする勢いは、激しく求めるときの乱暴さ。

宝物を大事にする気持ちが

ふっ ん と切羽詰まった声を溢れさせた*]

[
『これでワシらはずっと一緒じゃぁ』

そう、呟いたあんたの声が、
まぁるくて、
やわこくて、
ふんわりしてて、


なんだ、なんだろう、
なんだが、とても、

 ………―――――
嗚呼、
]

[抱きついた腕に僅か力を込めて、
首を伸ばすようにして、
天狗さまの口の端っこに口付けた

ただ、慈しむだけの、口付けを]

 ぁ、

[されるまま、身を預け
天狗さまが胎から出ていくときに、ほんのわずか、淡い声を漏らすも、くったりと、身を預け
抱かれ、ゆらゆらと揺れるのが心地よくて、とろとろと微睡む
まだ“変わった”ばかりの身体は馴染み切ってはおらず、きっと時を重ねれば、体力も追いついてくるのだろうが、
今は優しい夢を見る

誰にも侵されない、俺だけの居場所を手に入れた……
]

【人】 子天狗 茅

[茅は元来、取り立てて特別なこともない、どこにでもいるような、ありきたりの存在だ
どこにいたって目立ちもしないが忌避もされないような
けれど寂しがり屋で、誰かと共にありたいと言うのは意識していなくても根源的な願望として持っている
だから、情をかければ、大切にすれば、同じだけの、いやそれ以上の情を返したものだろう
利用せずとも茅は、きっとお嬢さんの身代わりを買って出たし、天狗さまの抱えた寂しさに気づけば共にあることを選んだかもしれない

けれど、全てはたらればだ。
実際は、そうはならなかった。

だから、状況次第では守護神たり得た素質があっても、茅の行き着く末は………]
(12) 2021/06/29(Tue) 21:49:25

【人】 子天狗 茅

 ぅ、

[気づけば身を清められていた。
その気になれば子天狗は、その妖力で自身を清めることくらい、造作もない
けれどこの子天狗、天狗さまに甘やかされ、世話されることにすっかり味を占めてしまいそうだった。
今度はきっと、俺が天狗さまの身を清めてあげよう。
目覚めて早々、両腕を差し伸ばし、天狗さまに口付けを強請る。
愛されている、愛しまれている、なんて、実感を得るためだけの、些細な我儘だ。

撫でる掌が好きだって、伝えたら、また撫でてくれるかな。
ぐいぐいと額を押し付けるようにして、甘える。
顔を上げれば視線が出会って、茅はふわと笑った。]
(13) 2021/06/29(Tue) 21:49:45

【人】 子天狗 茅

[子天狗になって、ヒトの営みのほとんどは不要であることを、誰に教えられずとも知った
きっと、天狗さまだって、必要ない
けれど茅はまだ、その意味に気づかない

きっと、この天狗さまの住処のあらゆる設備は究極、“嗜好品”だ
食事にしろ、入浴にしろ、それらが“娯楽”たり得るのであれば
きっと、天狗さまは元々……
けれどまだ、茅はそのことに気づかない
気づけない
だからこそ……
]

 天狗さま、
 ………いこう?

[無邪気に、何の憂いもなく、
かつてヒトを捨てたであろうひとの過去に思い馳せることもなく、
ただただ純粋に、
“共に何かを為す”ことに楽しみを見出して、
強請るように、誘うのだ**]
(14) 2021/06/29(Tue) 21:50:32
 疲れてないといえば、嘘になる。
 ただ、かんぅ殿が欲しいだけで……。

 手練れ?


[なにを言っているのだろう?と不思議そうにすれば、かんぅの手によって体が持ちあげられる。そして、子供のように抱きしめられ、唇の淫液を拭われてしまう。

正真正銘の童貞であり処女だったのは、かんぅの知るところなのに、それが手練れとはおかしな話。

そう思っていれば即席の水布団の上に寝かされて。
水は乱反射し、そしてその肌をヤオディが照らしてますます白い肌が綺麗に映える。
かんぅに命じられて、もじもじと、緩やかに足が開いていく。
彼の鋭い目が疵1つでも見逃さないとばかりに花を調べていく。
彼の息遣いですら感じてしまうのに、そんな風に見つめられてはもうダメだ]



 ああっ……かんぅ殿ぉ♡


[貫かれる度に、痛みが消え失せ、二人が1つになっていくのがわかる。
中をいじられ交わる快感は、かんぅしか与えられない。
正面から抱かれれば、かんぅの男らしい姿が見えて、なぜだろう、最初はただの変質者だとしか思えなかった彼が、とても男らしくたくましく、格好良くしか見えない。
とっくに絆されて、そして、離れたくなくて――。

ほたほた、と歓喜の涙があふれる。
ぎゅうっとかんぅを抱きしめ、動かせないようにして、熱い息の元で囁いた]

 そち亡き後、また800年もそちが生まれ変わるのを余は待てない。
 そちがいなくなったら、余は浮気する。絶対他の嫁をとってやる。
 それでもよいのか?


[よい、と言われたら困る、というような顔を見せ。
いや、それくらいならここで殺してやる、と唐突に殺意を見せようか。
情緒不安定な白竜は、手の中に取り出した透明な玉をかんぅの胸に沈みこませていく]


 だから、そちにこの如意宝珠を貸してやる。
 これは、生まれた時に余が抱いてきたもの。
 それを持っていれば、そちの命は余のもの。余が死ぬまでそちも死なぬ。


 ふふ、命の無駄遣いはせぬようにな


[かんぅが何か命数を削るようなことがあれば、ヤオディの命が削られていく仕組みのもの。
かんぅが例え嫌がったとしても、それを許すつもりはなかった。]


 すまぬの。余は我儘での。


[そしてそれを誤魔化すように、かんぅの脇腹を自分の太腿で挟み、もっとひどく抱いてほしい、と囁いた*]



  頬を撫ぜる手はひんやりと蛇のように冷たい
  けれど、私に視線を送る彼の瞳は柔らかく
  反するように温かい気持ちにさせるものだ。

  いつかに聞いた言葉
  あの時は聞けなかった言葉

  波紋を作るように音が心に響けば
  裏葉柳は弧を描く。
  

 

       子供の頃、空に浮かぶ星を
       掴もうとしたことがあった。

       でも、手を伸ばしても飛び跳ねても
       あの光を掴むことは出来なかった。




  大人になった今でも、
  空に浮かぶ星を掴むことは出来ていない。

  でも、手のひらの中にある水が
  きらきらと輝きを映し出すから。
 

【人】 ソフィア



  運命の輪は回り、人は明日を描き続け>>2:=14
  限られた生の中、道を定め生きてゆく>>2:=15

  運命が、最も相応しい場所へ
  その者を連れていくというのなら

  私たちの道が重なったことは
  定められたことだったのか。
  それとも ───。
 
(15) 2021/06/29(Tue) 22:43:11
  

   「 ラサルハグ、どう? ……美味しい? 」


  人は食べねば生きていけない。
  彼は良くとも、私には必要不可欠なもの。

  得た食材で、今日は簡単なサンドイッチを。
  あの日よりも経験を積んだ腕だ
  なかなかの出来になったのではないだろうか。*
 

[ ここに楽器はない
 そのはずなのに
 漏れる笑いは楽器の音のよう

 冥桜の手が肌をくすぐり動く度
 高さを調子を変え、笑い声は響き ]


  泡が出るのか……
   というと蟹のようなものか?
        あれもよく、泡を吐くが
  
   あぁ、でも蟹ならば
      キュとは鳴らぬな
         鳴るのはえごの実だな


[ それでも、喋るのをやめないのは
 知らぬものを思い描くのがたのしいから

 いくら広い屋敷で暮らし
 何不自由なく囲われていたとして
 外に出ることのない身では飽きが来る ]

[ それは、この嫁に触れられても同じこと

 刺激に、変化に飢えた身には
 擽られることもまた、面白いと感じるから ]


  大きくなれば……か?
    んー、よくわからぬが

   疲れるまでくすぐるつもりか?
      それは少し、勘弁して欲しいぞ
    

[ 嫁の指が脇腹に触れ、体がぴくりとなる

 ただそれだけ
 いつのまにかこそばゆさが
 心地よさへと変わり始めていき ]


  ──ほう
    擽ったいことなどない。か
 

[ 挑発に、にやり
 パッと表情が明るくなり
 口の端に悪い笑みが浮かんでいく

 擽れと言うよう脇を見せつけられたなら
 胸も腹も、その下も擦り付けるほどに身を寄せ
 男の脇の下へとめいっぱい手を伸ばし── ]


  ふふん
    これでも、か!!

   ええい。この下のが邪魔だな
     冥桜、これ縮められぬのか?
     

[ 手をわしゃりと
 そうすれば必然的に体に当たるのは
 先に邪魔ではないかと尋ねたあの箇所であり

 いかにも邪魔だというように
 手の甲で軽くぺしりと払ってみたり* ]




[ 様子の変わった千
 鬼は漸く、真に語るべきは何だったのか気づく。

 しかし花嫁は賢い人の子であり、思い至るものがあったらしい。 ]

すまない、
私にとっては当たり前のことで、伝えるのを忘れていた

[ 故に口にするのは謝罪のみ。
 そうして己が受肉した悪霊に等しい存在だと肯定する。

 驚きはすれど怯えることはない千に、今更安堵などしない。
 初めて顔を合わせた時からそうだったのだから。

 恐れを知らず、相手の姿素性も気にしない
 ただひたすらに求められることを求めていた。

 ────誰かに認めてほしがっていた。 ]



そうなのかもしれない
記憶がある者たちは、皆それぞれ恨みがあるようだからな

私にもきっと、あったのだろう
喜ばしい思い出も大切なものも、塗り潰してしまうような何かが

[ 何処か常より稚気な口調で繰り返される呟き、
 自分自身に言い聞かせ、理解しようとしているようだった

 預けられた細やかな重みを支える鬼の表情は穏やかだ。 ]

だが、不思議とな
お前と共に知るのならば、恐ろしくないような気がするのだ

[ 今の千は認められるだけではなく、相手を認めようとしている。

 その姿に愛おしさを覚えぬことなどあろうか?
 心強さを感じずにいるだろうか?

 心とは身体のように簡単に支えられるものではない。
 人間の夫婦でも、きっと。 ]

【人】 鬼 紅鉄坊



[ 今は他人のようにしか思えない自分を見つけたとして、
 何を思うのは鬼には未だ分からない。
 それでも、千の想いが喜ばしかった。
 この子がいれば何かが悪いように傾くとは、思えなかった。

 ──だが。
 眉を寄せ、少し遠くを見るように考え込んで。
 再び口を開けば、重くなった声で語る。 ]

とはいえ、今更その手段など……

[ ありはしないだろうがな、と。 ]*
(16) 2021/06/29(Tue) 22:55:22
  いやいや、あれよりも余程繊細な泡よ。
  ぶくぶくではなくふわふわという感じのやつだ。
  こればかりは実際に見てみねばわかるまいな。


[供物の中に入れるものだろうか。
行商の者が運良く持っていれば手に入る程度のものであろうが――]


  その蟹はあれか、緋扇を摘まんだやつか?


[しかしながら無いものは仕方あるまい。
それに糠袋はこれはこれで良いものなのだ]


  それも悪くはないが流石に予も疲れてしまう。
  疲れすぎては眠り難くもなろうというものだ。
  明日からもすることは山積みであるからな?


[戯れ程度だと暗に告げると男は柔と尻に触れ――その気配に確かに童子特有の悪さを感じた]

  ううむ、擽ったいことはない。
  もっと掻いてくれて良いのだぞ。
  だがな、そこはいかん。
  繊細な場所だからな、扱うときは丁寧にだ。


[わしゃわしゃされてもくすぐったさもなくそうした仕草を見せることもなし。
男は余裕の笑みを浮かべていたが軽く払われたその衝撃で腰が引けた]


  今のは少し痛かったな。
  触るなら指先で優しくしてくれると良いが。
  身体もそこそこ洗ったことだし冷める前に湯につかろうか。


[リンがそのまま擽りを継続するかはわからぬが男は脇の下に手を入れると抱き上げてそのまま湯舟へと向かった。
湯舟の傍で足先で温度を確認するとまずが脹脛まで入り腰を下ろした]


  良い湯だな。
  身に滲み入るとはこのことだ――。
  うむ、先程叩かれたところが少し痺れるが。


[湯に浸かるとぴりぴりとする感覚に苛まれたので眉が少し顰めてしまうものである。
ただそれを差し引いても湯につかることは身体を落ち着かせてくれるものでリンを抱き枕にしながら呆けたような

吐息を漏らしていた*]

[口の端に触れるだけの唇に言いようのないほど満たされる
嬉しい、嬉しいとそればかりを思う

天狗はまだ
「しあわせ」
というものを知らないから]

【人】   天狗

[住処について、とりあえず身を清めてさっぱりした方がよかろうと風呂に行き
まだ動くのもおぼつかない茅の体をきれいに流す。
何しろ
動けなくしたのは天狗だから
して、甘えているのがわかれば尚のこと
慣れてきて体力が追い付くころには尻に敷かれているかもしれないがそれはそれ


そうして、暫しの眠りののちに目を開ければ確かにまだそこに茅がいて>>13
強請られるままに唇を重ね、慈しむように背を撫でる
じゃれつく様子は無邪気なままで、それもまた天狗を嬉しくさせるのだ]

 普通にいろいろあって驚いたか?
 今までの嫁には必要なもんじゃった、ワシには真似事でしかないがの

[人の営みそのまま持ち込んだ住処の理由をそう告げる
だがしかし、眷属となり同じく必要なくなった茅とあっても、きっと「真似事」を娯楽と楽しむのだ

天狗は知らない、本当の己が望み、何故「ヒトの営みを真似るのか」
得られなかった「ヒト」としての……
だが、それは知る必要もないことだ
天狗は、ヒトではないのだから
]
(17) 2021/06/29(Tue) 23:56:24

【人】   天狗

 ああ、そうじゃな、行くとするか

[無邪気に、これからすることが楽しみであるかのように茅が誘う>>14
かつて、天狗が生まれた村を潰したように
そうしてヒトを捨てたように

茅もまた、育った村を捨てるのだが、天狗がそれを憂うことはない
きっと茅は、それでも純粋なままでいるだろう
無垢で無邪気なものほど、実は恐ろしいのだが]

 きっと驚くぞ、茅
 ほれ、飛んでいくからしっかり掴まっとけ

[手を差し出せば、きっと茅は腕の中に納まるだろう
何しろ茅の翼は飛ぶには小さい
育つ可能性は、あるかもしれんが

そうして、愉しげに翼を広げ麓の村まで飛んでいく

村では今何が行われているか知らぬが、その村の集落の中心に降り立って]
(18) 2021/06/29(Tue) 23:59:09

【人】   天狗

 此度の件で天狗が礼を言いに来たぞ
 ほんに、此度の嫁はいい嫁じゃった

 のう、


[腕の中の「嫁」にそう声を掛ける
礼といいながら気配が穏やかではないのを村人はどう思うか]

 お前からも礼を言うとええ

[言いながらそっと茅をおろし、囁くのだ]
(19) 2021/06/30(Wed) 0:00:22
 好きにせぇ、お前ならできるはずじゃ

[と**]

【人】 鬼の花嫁 千



  ─ それから ─


[今までより少し担うものが増えた暮らしの中、合間を見つけては寺の中のあちこちを探る。

しかし可能性は目に見えて低く、成果は生まれない。
見つかる殆どが千の輿入れが決まってから、或いは暮らし始めた後に運び込まれた真新しい品ばかりだったからだ。

抱えられ、初めて連れて来られた時
人ならざる者らしい場所だと、鬼に人間らしい塒など必要もないのだと感じたものだが
改めて見ると何とも空虚なことだろうか。
かつては眠る為、喰らう為にだけ使われる場所だった。そう思えてならない。]
(20) 2021/06/30(Wed) 1:37:11

【人】 鬼の花嫁 千



[心亡い鬼子を迎えた、心在る鬼。
知恵を授け生き方を教えたのが山の主の如き妖怪ならば、では誰が心を育てたというのだろう。

怨嗟を抱き血肉を欲する同胞の犇めく山で、己が選んだ道とはいえ、贄を送る責務を長年独りで務め。
何処で鬼子とその母親に優しく接し、思い遣るだけの心が生じたというのだろう。

塗り潰された喜ばしい思い出、大切なものの残香がそうしたのなら
──それが千にとっての紅鉄坊との出会いと等しいならば

断片だけでも見つけてやりたいと、千は諦めることなく手足と頭を毎日動かし続けた。]
(21) 2021/06/30(Wed) 1:37:28

【人】 鬼の花嫁 千



[しかし、やはり実りは生まれない。
寂れ朽ちた敷地にも何かの手掛かりなどありはしなかった。
まさか自分を襲った者達を山の暗がりから見つけ出すわけにもいかず、知っていたとして嫌う同胞の為に語るとも思えず。

やはり鬼の語った道理、知る手段はありはしないというのか。

過る思考が現実的と考えても、見つけられずとも変わらず二人で暮らしていけると知っていても、諦められなかった。]
(22) 2021/06/30(Wed) 1:38:08
[不屈は意地にも似て、やがて気を立たせてしまう。

その日は一人で山に出た。
夏の過ちの時、自分の世話の為に狩猟に出られなく干し肉だけでは飢えてしまっていた鬼の為、その腹を充分に満たせる新鮮な肉が欲しかった。

山には獣が減っているというが、いつか教わり作れるようになっていた数日前に仕掛けた罠に獲物が掛かっていた。
だが、その小さな命は生きる為に抵抗し千の指を噛む。
その行為につい苛立って、枝草払いの為の鉈を振り上げ────]


 ……くそ

[────そして下ろした。

意味無く命を摘み取ってはならないと論する鬼は、苛立ちから必要以上に獲物を傷つける行為に悲しみを抱くだろう。

今や鬼子にとって、他者の心を想うのは誰かを抉る為ではなく夫を思い遣る為の思考だった。]



[そのような出来事も挟み、鬼の負傷から時は経っていく。

廃寺の敷地にある樹木の実の色が、青から変わりゆく頃
読み進めていた書物に、この村に関する記述が点在すると千は気づいた。

鬼が結んだ約束の年月、物の怪としての齢
そこから照らし合わせ、近しい年月のものにひたすら目を通す。

普段ならとうに眠る刻、闇の中でも行灯を頼りに字を追い掛けた。

──その人生の全て、人間であった男が負わされた苦しみを知ることなど、書物からは決して出来ないが
ついに、千は見つけた。密やかに記録された、陰の歴史の断片を。]




[口元を覆う掌、指の合間から漏れる言葉を成さない嘆きのような音。

「こいつは人間としてあの村に関わらず済んで幸せだ。」

向けられる哀れみと善意に反抗し、相手を瞿曇と称して抱いたいつかの思考。
なんと残酷で愚かしいことを考えたのだろう。

紅鉄坊は確かに人間として村に関わり、不幸の中に死んでいた。
身体の跡と年月から推測するのなら、村に訪れる前にも悲痛を味わっている。
どちらも、重なる災害が齎した土地の荒廃から始まった人の業の被害者といえよう。

恐らくはこの書物を記した者も、後の世の為その業を敢えて忘れ去られぬようにおきたかったのだ。]

【人】 鬼の花嫁 千



  ─ →紅鉄坊の部屋 ─


[翌朝、話があると早々に鬼の元へと訪れた。

言葉少なく、相手の足の間に座るような形で共に文机に向かう。
二人が共に置かれた書物を読むには、多分それが一番楽だ。]

 紅鉄様は、これをさとが忘れて行ったと言ったな
 俺は……違うと思う

 きっとわざと置いて行ったんだ
 あんたが望むのなら、知ることが出来るように

[常の饒舌もついに見つけた誇らしさもそこには無い。
緊張が、目的の記述を探す手を鈍らせた。]
(23) 2021/06/30(Wed) 1:39:35

【人】 鬼の花嫁 千




 この名前に、覚えがあるんじゃないか

[見せたのはその全てではなく、火傷の跡がある流れ者の男が山の僧侶に拾われ、共に贄に選ばれてしまったという記述。

余所者であり村から離れて暮らした男についてはあまり書かれていない、ただ長年寺で過ごしていたらしい僧の名前がそこにはあった。

許可を貰いこの部屋を調べた時、見つけた石版から読み書きが出来ることは知っている。
それでももし難しい様子なら、声に出して読み聞かせるが。**]
(24) 2021/06/30(Wed) 1:40:12

  その例えからするに綿のような
    だが、綿は泡のようには消えぬし
      そうするとやはり綿とは違うか……

   緋扇の鼻を摘んだ蟹もだが
     他のやつも見たことはあるぞ
       雨の後、縁側に居たこともある


[ 石鹸に関しては気にはなる
 とはいえ、寄越せなどと言うつもりもない
 
 恵をもたらすなどができれば
 我が儘を言うこともできるだろうが
 生憎、己はただ居るだけの存在
 何かをどうこう出来るわけでもない

 洗う道具が糠袋であっても過不足はない
 ましてや、じゃれあうだけならば尚更に

 遊びの邪魔になるものをぺしり
 軽く、糸くずでも払うようにすると ]


  ん、ん
   繊細な場所……なのか
     ならばなぜ、そのように揺れる?
 
    収納されておる方が
      よほど、安全だろうに


[ 不発だった擽りの代わり
 予想もしていなかったものが効いたらしい

 余裕の笑みを見せる嫁
 その腰が引けるのを己が見逃すはずもなく ]


  擽りは効かなかったが
     弱点を見つけられたようだ
       ふふん、満足。上手くいった


[ 謝るつもりなど毛頭ない
 抱き上げられるままに運ばれ
 そのまま大人しく湯船へと浸けられ ]


  んー、痺れるものなのか?
    軽く払っただけだが、それほどか


[ 呑気に吐息を漏らす相手に興味津々
 抱き枕にされた姿勢のまま、手を伸ばし ]


  これ、撫でたならどうなる
      泡でも吹いて転げるか?


[ 上目遣いで嫁の様子を探りつつ
 返事を待つ前に、やわりと撫でてみたりして* ]

【人】 鬼 紅鉄坊



── それからの日々 ──


千、またこんなにも埃に塗れて
私に言ってくれれば、共に掃除も出来たというのに

[ 身体が小さいと何処にでも入り込めるものだと、
 肩を払ってやりながら、鬼は心の内で思う。

 あれから、千はひたすらに記憶の縁を探そうとしている。
 だが、この寺に鬼の管理下に無い古い品など無いだろう
 成果など出ないまま、時間ばかり経っていった。>>20>>22
 それでも、もういいとは言えなかった。

 この人の子を駆り立てているのは、
 自分に対する思い遣りなのだと、理解していたからだ。>>21 ]
(25) 2021/06/30(Wed) 19:19:43


[ 別離を選んだ時胸にあった不安は、
 こうして共に暮らし続けても現実にはならなかった。

 千が喰らえと求めなくなったからでもあり、
 自分自身の生活も見るようになった為でもある。
 定期的に獣の血肉を取り入れることを忘れずに過ごした。

 怪我により暫く、それは難しくなってしまった。
 相手にとっても知れたこととはいえ、
 己の手で獣を獲ってきた日は本当に驚いた。 ]


これを千が……本当に?
……私の為に?

[ 信じられなかった、呆気に取られた。

 若者の罠作りの腕でも、少なくなった獣を捕らえられたことでもなく。
 山を下り人と生きる、別離の先の未来を想い教えた知恵で、
 鬼の為にその糧を得て来てくれたことが。

 一人で不安では無かっただろうか、
 その噛み跡は痛かったのではないか。
 それらよりもずっと、自分への想いが強かったのか。

 胸を満たすものは、その出来事だけでも数多にあったというのに。 ]

【人】 鬼 紅鉄坊

── 或る秋の日の朝 ──



[ 迎え入れた千の手にはいつか渡した書物があった。>>23
 言葉少なくともその様子と姿から察するものがあり、
 自ら文机に向かって足の合間に座らせたのだった。 ]

そうか、この書物の中に──思いもしなかった
彼女に悪いことを……否、違うな

お前と共に、今日この日に開く定めだったのだろう

[ 鬼が知る日まで伝えることを選ばなかったさと、
 手掛かりの無い過去を伝える為に努力した千。

 母子の行動がこの時に結ばれたのなら、今こそあるべき瞬間。 ]
(26) 2021/06/30(Wed) 19:21:54

【人】 鬼 紅鉄坊



……これは、

[ やがて、示された文字の連なりは凄惨な過去を綴る>>24
 大きな流れの中に点在した、小さな村の陰の歴史。
 ある僧侶と流れ者が辿った末路。

 理解出来る筈の言葉が、思うように頭に入らない。
 やがて千が声とした名を、子供のように追い掛け繰り返し。
 ある一瞬で、隻眼を見開き身体を強張らせる。 ]

ああ、そうだ。そうだった……

私は、この僧に命を助けられた……そして、共に殺された

[ 夢を見ているような朧な声が、取り戻したものを告げた。

 意識の外で震え、小さくなっていく。
 それでも抱えた花嫁の耳には、全てが届くだろう。 ]
(27) 2021/06/30(Wed) 19:22:26

【人】 追憶 紅鉄坊



とても寛大で慈しみ深い方だった

いつ死んだって構わない、そう思う程絶望していた私を
老いた身で懸命に看病し、励ましてくれた

山の鬼のことを、恐れるのではなく憂い
危険な場所から離れず、彼らが救われることを祈り続けていた

数多の恩を受けたというのに
守れなかった……私はいつでも、無力だった


[ 取り戻さなかった──千が見せることを選ばなかった記述の中
 そこにいる親代わりのような誰かのことも
 僧に宿っていた面影が、曖昧に輪郭を形作る。

 湧き上がるのは温かさと、それを奪われた喪失感。 ]
(28) 2021/06/30(Wed) 19:22:49


[ 「紅鉄坊様、今のあなたは自由?」

 あれこれと鬼について聞いてきたあの懐いた子供のような女は、
 その裏で真実に気づき、案じてくれていた。
 思うよりもずっと、聡い娘だった。

 答えられなかった問いの理由も今は分かる気がする。

 そして──今からでも、その気持ちに応えたいと思う。
 今度こそ、守らねばならない。 ]

【人】 鬼 紅鉄坊



よく見つけてくれた、礼を言う
これで充分だ……充分過ぎる程、取り戻せたよ

千のお陰で思い出し、受け止めることが出来た

[ 悲しみも憎悪も、その声には宿らない。

 鬼がかつての生の全てを思い出すことは無かった。
 それでも、喪ってしまった大切なものの記憶は蘇った。

 心を落ち着ける時間を、千の体温を感じたままに暫く得てから
 再び口を開き、切り出そう。 ]
(29) 2021/06/30(Wed) 19:23:32

【人】 鬼 紅鉄坊



千、お前に伝えたいことがある

だが、それはとても大きな話で
私たちだけではなく、山にも村にも影響が出てしまう

長い間変わらなかった二つの関係が、大きく揺らぐのだ

だから、待っていてほしい
私の心が決まるまで、重い選択をする覚悟が出来るまで

[ 触れた手をそのままにしてくれていたのなら、
 そっと握り込んでから離し、言葉を続けるだろう。 ]
(30) 2021/06/30(Wed) 19:23:55

【人】 鬼 紅鉄坊




冬が明けたら、きっと告げよう

         あの花が──梔子が咲く前に



…………必ず全て、話すから

[ 背中から抱く腕の力は、人間の身には少し痛い程に。
 今だけは緩めることが出来そうにない。 ]*
(31) 2021/06/30(Wed) 19:24:11
[新たに蟹は複数存在するという情報を得たもののどうも種々の生物が居るようであることが窺い知れる。
ただそれよりも刺激されたものの衝撃が強く、興味を抱くならばと逡巡し首を傾げた]


  何故揺れるかと問われ改めて考えると何故だろうな?


[俯き、リンの更に下にある棒状のナニかを見つめ――]


  確かにこの状態で走ると、痛いな。


[撥のようにべちんべちん体に当たって痛い思いをした記憶があり眉を顰めるに至る。
自然内股になってしまうのは無理もない]


  だから普段は褌で収納しているのだ。
  揺れるのは自然の摂理だろう。
  五色の男連中は皆揺れていたからな。


[ナニはともあれそれは揺れるものなのだ]

  それほどなんだ。
  褌に収納するくらいだからな。
  胸の大きな女子が揺れると痛いと言っていたから。
  やはりこうした突起物は揺れると痛いのだろ――うおっ!?


[ナニに手で触れられ声が裏返りかける。
何やらこちらを見つめながら問うてくるが一体誰なんだこの幼気なリンにそんなことを教えたのはと男は自分で教えるものだろうと思っていたことをされて困惑していた]



  お主、そこはな。
  大層過敏な場所なのだ。
  言わばその行為は眠れる熊を起こすようなもので――。


[むくりむくりとリンの手の中でナニは大きくなっていく。
元からヒートアップしていたそれは手に収まりきるのだろうか]


  撫でてもナニもでんぞ。
  ああ、ナニもでんとも。
  大きくなったら教えてやろうと思うから。
  あまり触れてくれるな。


[そう、ナニもでないということにしておこう。
そうしたい。
男は引き分けを狙うためリンの背筋に指を這わせていった*]




   終わりなき運命から選ばれし二途は
   ラサルハグとソフィアの決断の象徴。

   たとえその決断が偶然であれ必然であれ
   その言葉もまた決断であると。

   ラサルハグはただ静かに
   その決断を受けいれ、讃えるのみ。





 ***


   幾許かの月日が流れた時
   高く聳え立つ木の上に立ち村の様子を眺める蛇は
   今日もまた人間の変遷を見る。

   『神』の庇護をなくしたことに気づくか否か。
   本当に見物であるのはその事実に気づいた時だ。








   ラサルハグに食事は不要だ。
   しかしそれは生命活動の話であり
   その娯楽を知った以上はその香気に
   意識を引っ張られる他になく。


   木から飛び降り洞窟の側へと脚を生やした先で
   ソフィアの作る食事を給わることになる。








      「味は分からぬが
       食べていて幸福は感じる。」


   今でこそソフィアには話せるだろう。
   本当は味など全く分からぬラサルハグは
   幸福を感じるかどうかで測っていると。
   幼き頃に一度受けた恩が幸福であるが故に
   「美味」であると。



         時間が経ってからでなければ
         伝えられぬ事もあるのだ。*




[もじもじとだが緩やかに足を開く彼が
紡ぐ言葉は甘い。優しく扱いたくなるほどに主が愛おしいのだ、と言外に含めて、彼の中に押し入った。昨晩明けるまで味わった其処は求めれば求めるほど、離れたくないと添ってくれた。何度と味わい、貫いているうち、彼の瞳から涙が溢れるのを目の辺りにして。

ぎょっとした。]


 …婿殿…


[何があったのだ。
嫌な事があったか、とその涙を拭おうとして抱きしめられて動きは止まった。何をという驚きは彼の力の強さゆえ、此方を離さぬとばかりの力に息を飲み。それから熱い息で囁かれた言葉に、声を飲んだ。]


 ……。


[生まれ変わるのを待てない。
――浮気する。

其れは、愛おしい婿殿の不器用な愛だった。良いと言われたら困るのに、そんな事を言い。それだけでなく殺意まで見せる彼は、かんぅを思っているのだ。と分かる。

婿殿はかんぅをとても愛しているのだ。
その事実に何か答えようとして]

[胸にと透明な玉が吸い込まれるのを感じた。
笑う彼の言葉の数々、

最後に謝る声
そして誤魔化すかのような囁き]


 ………婿殿。


[全てを聞いてかんぅは彼を抱きしめた。
触れる肌は暖かく、息をすれば、彼の心臓が近く感じられた。胸の中にある如意宝珠が音をたて鼓動しているかのようだ。生まれた瞬間から彼の傍にあったものが今胸の中にある]


 つまり
  生まれたときから死ぬまで
   婿殿とかんぅはともにあるのだな。


[一家に一台かんぅ。
いや、貴方の傍にかんぅか。感激が肩を震わせ、彼を抱く力が強まった。そして肥大する熱の強さ。そうそれは、如意宝珠の力かもしれない。びっくでびっくになって体内をうっかり圧迫してしまう。ぎゅっと抱きしめたまま、軽く腰を揺らし]



 …まいった。
 かんぅは、死しても
 すぐ生まれ変わるつもりではあったが。


[かんぅはそもそも死ぬのかどうか]


 ……婿殿は
 それ以上にかんぅのことを
     思うてくれていたのだな。


[ふっと笑い。
それからこつんと額と額を合わせれば、ちゅっと触れるだけの接吻をして彼の肩口に少しばかり甘えるように傾けよう。彼の方が一枚も二枚も上手であった。また惚れてしまう、いや、惚れ続けているのが、更に増すばかりか。

腰を緩やかに動かして
彼の中を開き]



 ……酷く抱いてと言ったな
 すまぬ、ヤオディ。


[優しく丹寧に腹を熱がいく。
傷をつけないようにというより、刻みこむようにという方が正しく。彼の中を押す熱は媚肉を引っ張り此方の形へと馴染ませていくように彼を抱いていくのだ。何度も何度も擦りつけ]


 …かんぅは、今を刻みつけたい。


[浮気などさせぬ。
命の無駄づかいなどせぬ。
そんな思いをひとつひとつ込めて、重く長く彼の中を貫こう。一度は時間をかけてじっくりと、二度もまた時間をかけて。続けて打つのは長く彼の中をじくじくに蕩けさせ。

腹部で彼の熱を擦り。
胸部を合わせることで鼓動を聞いた*]

【人】 将軍 かんぅ

―祝言―


[どんどこどーん
はあえいさ、えいさあ。よよいのよーい。いや何処の祭りだ。かんぅの心は今燃えに燃えていた。滝の中なので実際に燃える事はできないが、心は今有頂天。そのうち、叫び声をあげて山に飛び出しかねない。なぜそんな事になっているかというと、今日が祝言だからである。

すでに婚姻はすませた身
(かんぅ視点)]
(32) 2021/06/30(Wed) 22:05:04

【人】 将軍 かんぅ

[だが、式はまだだった。
つまりかんぅと婿殿はあれほど愛し愛されあっていたのに事実婚の間柄だったのである。(かんぅ視点)というわけで、結婚式はじめました。纏うは白い花嫁衣裳。

背負うは青龍偃月刀。祝いの席の周りにお集まりの皆様は婿殿使用人たちであり、用意されたお酒を前に
正座する姿は服装が服装じゃなきゃ
様になっただろうに
隣に座るはずの婿殿の魂は抜けてないだろうか。
昨日もかんぅったら頑張り(はっする)すぎちゃったから


――ちなみ、下は履いていない*]
(33) 2021/06/30(Wed) 22:05:57

  なるほど
    走ると痛いものなのか……

   それは少し、いいやだいぶ
      不便なものなのではないか?
      

[ 褌に収納などと言われても
 そも、褌は布であり人体の一部ではない
 なぜ不便のないようにできていないのか
 己からしたら不思議にしか思えないわけであり ]


  胸のことわからんが
    突起物というならば
       耳も鼻もでておるものよ?

   だが、走って揺れとして
     どちらも痛くなどならん
       鼻はぶつけると痛いがそれだ──ん?


[ やんわりと撫でながら
 不思議なことを夢中になって考えていた

 そうしていれば何やら嫁が奇声を上げ
 焦ったような様子を見せたものだから ]

  おぉ!大きくなった
    なぁ冥桜、育ったぞ!!

   なるほど
     これは触ると育つのか
      

[ 新しい発見に夢中の身には
 もはや静止の声など右から左

 さらに撫でればさらに育つものかと
 大きさを増したそれを両の掌で包み
 撫でていれば、背筋への悪戯の邪魔が入り ]


  ふ、ぁ……っ
    こ、これっ!邪魔をするな
       我は今、忙しいのだっ!


[ 背筋を這う手に
 ピリリと痺れに似た何かが走る 

 なんとも形容し難い感覚
 それ自体は決して不快などではなく
 むしろ心地よいというのが正しいもの

 とはいえ、いまはこちらの研究が先。と
 それの上の方、段差の辺りを撫でるようにして *]

[ああよかった。人の理(ことわり)を持つかんぅに、白竜の長寿を押し付けた。
人の身である本人の許可なく強引に、魔物の理を押し付けた。
長寿を喜び、それを求める者もいるが、かんぅがそうだとは限らない。
だからこそ相手の考えも聞かずに強引に事を行った。

共に、同じ時を生きたい。

それだけでは足りず、死が二人を分かつのが寂しくて、彼を縛り付けた。
元は人であるかんぅが死ぬ運命だった時から、自分の命を分けてかんぅと生きるから、竜としての寿命はあり得ないほど少なくなるだろう。
でも、それでもきっと自分は後悔しない。

彼が嫌がらない素振りをしてくれたのが嬉しかった]


 そうだ。
 そちは余と、生まれた時はともかく、死ぬ時は一緒に、だな。 


[そう笑えば、かんぅのびっくなものが自分の中でびっくびくになってしまっているのを感じ、あぁっと体を揺らす。
それだけでなく、かんぅが抱きしめて腰を揺らすものだから、いやいやと首をふり、それと同時に目の端から先ほどの涙が零れ落ちる]

 
 生まれ変わったからって、すぐに出会えるとは思わなんだ
 そちが人間に生まれ変われるかもわからぬぞ?
 どこにいるかわからぬそちを、余はどうやって見つけるのだ

[ぷいっと楽観すぎるかんぅに拗ねたようにすれば、かんぅが額と額を合わせてから軽い接吻をして、そして肩に顔を摺り寄せる。普段は自分の方がすることの多いポーズだが、今日は甘えたい気分なのだろうか。

なぜかお礼を言われて、うむ、とほほ笑んだ―――が]

 ああ、んっ!!

 ……名前……っ


[押し倒されて、ゆっくりと灼熱が中を焦がしていく。丁寧に、じっくりと刻み付けてほしかったから、ひどく抱いて欲しいと言ったのだけれど、かんぅはこういう形の刻み方を選んだのか。

名前を呼ばれて、思わず顔が赤くなる。
なぜだろう、ものすごい照れてしまった。
しかし、それに暇も与えず、ずん、と重く響くような律動でかんぅが動き出す。
かんぅの大きなものが躰を刺し、貫き、引き裂いていく。
痛くはない。痛くはないのだけれど、一突きが重たすぎて、体をひくひくと震わせて受け止めるしかできない。

体を重ねるように彼が乗り上げてくるので、押しつぶされるような気がする。
欲しい場所、触れたい場所に全部かんぅを感じる。
やはり、この抱かれ方が好きだ]

 あ、あああぁっ♡


[きっとこの吐く息や肌の熱気だけでも自分は感じてる。
かんぅの腹部や胸部の厚さや圧迫感だけで、何度も擦られる前だというのに、先に達してしまった。
ぷぴゅっ と頼りない、透明に近いものがヤオディの雄の先端から出て、体を震わせて、感じた*]

  不便かどうかは考えたこともなかったな。
  産まれてからずっとあるものだ。
  これが無いというのもよくわからん感覚になりそうだ。


[ナニやら競うように背筋を撫でながら男は余裕など一切ないことを隠しもしてはいなかった]


  それはお主、鼻も耳もあまり揺れぬだろう。
  こやつはなぶるんぶるん揺れるのだ。
  揺れが大きいと痛いものだぞ。


[ナニしろうっかりと弱点を曝け出した瞬間に水を得た魚のようにはしゃぎまわるのだ。
イカ様にしてこれを止めろというのか甚だ分からぬし、蘇芳と緋扇は苦労したのだろうかと少しばかり会ったこともない二人を思っておくがそれも一瞬のことである]

  邪魔ではないぞ。
  これは予がお主を知ろうとしている行動なのだ。
  なかなかに忙しくてな。
  止めてやることも出来ぬやもしれぬな。


[然しながらリンは此方の弱点を責めているのに対し、此方は背筋を撫でたり項を擽ったりとしか出来ぬ状態だ。
よもや育ち切っておらぬ体に対し春画的な悪戯ができようだろうか、いやできぬ]


  ぐっ、ぐぐ――……お主、そこは、いかんぞ。


[段差を撫でられると腰が退ける。
退けた分だけリンの身が湯舟に沈むが元より溺れることもない深さであろう]


  こうなれば奥の手だ。
  こうしてやろう。


[ほれとリンの身体を横抱きにする形で膝の上に乗せるようにすると男は指先を背筋から離して足へと向けた。
足の裏、そして指先とその間を擽っていくのである*]

[寂しがり屋の白竜は一つ隠し事をした。
其れを番となった者が察する事はあるかは後次第。今はただともにある未来を大事に抱きしめて、生まれたときは違えども。と笑う彼が死ぬときは一緒というてくれるのなら、其れに応えよう。別れ離れる事がないように。
一人、戦場で死なぬように。

――いやいやと
涙を零す彼の雫を掬い]


 ははっ、確かに。
 だがこのかんぅ、婿殿への思いは
 山をも砕く所存。たとえ蟻となろうと

  馳せる気であったが。


[拗ねる彼に対して笑う声は冗談に聞こえない。
かんぅならやりかねない。そんな実績があったが、あまりの楽観に彼が拗ねるのも道理であろう。普段とは異なり自分の方から彼に甘え、気持ちを伝えていざというところで。

彼の様子がまた変わった]



 …婿殿?ああ。


[顔を赤くする彼に
ふと気づけば、抱き寄せて引き寄せ肉体の奥を熱で突いた。確かに強くされど乱暴には、酷くならぬように優しく抱いて。それから、唇を耳元に寄せれば息を吹きかけ]


 …愛しておるぞ、ヤオディ。


[再び彼を呼んだ。
照れる理由を何となく察すれば、とっておきで彼を呼ぼうと甘い声を寄せ。それから、押しつぶすように彼を抱いた。全身でヤオディを味わっている。其の感覚が堪らなく好きだった。全身で味わう彼は、自分を求め啼いている。

溜まらず掻き抱いて距離を縮め]



 ……むっ!!!!


[くっ、と呻き声を漏らせば
彼の熱から透明に近いものが出、、それと同時に中が締まるのを感じ、気づけば、熱を吐き出していた。其れが元気なのは彼より与えられし熱のせいか。みなぎる力はまだまだ老いをしらず、死から彼を遠ざけるもの。はぁはぁと肩で息をしながら彼を掻き抱いて、頬にかかる髪を避け]


 ……また汚してしまったな。


[折角洗ったのに。と笑い
それから、汚してしまったのだから。と達したばかりの彼を抱きしめたまま、また腰を揺らした。出たばかり、自分の熱もまだ力を出し切らぬ分、彼の中を突く角度は異なり更なる感度を導くか。手はそのまま透明に近い液を出した熱に向かい。

その先端をぐりぐりと押して。
気持ちいいを確かめ

扱きだせば、彼の悲鳴ににた嬌声は聞こえるだろうか*]

【人】 鬼の花嫁 千


[己の過去の断片を前に、変わらず強く静かに振る舞い
惑う手に温度と言葉をくれた鬼が、声を詰まらせる。

その様子を見ても、躊躇い無くその名前を声で教えた。

“何も恐れることなど無い“のだから。>>-111]


 ああ、旦那様
 俺はあんたを見つけてやれたんだな

[既に確信に近かった真実だ、改めて告げられても千に揺らぎはない。

稚気で頼りない反応や朧な声に、振り返り触れてやりたい想いが過るが
それはきっと今するべきことでは無かったから、ただ一言返し震えた声の唯一の傍聴者となった。]
(34) 2021/06/30(Wed) 23:40:20

【人】 鬼の花嫁 千



 …………まるで紅鉄様みたいな人だな

[全てを漏らすことなく聞き遂げて、小さく息を吐いて口を開く。

死を望む者を立ち直らせる真っ直ぐな心、
己を犠牲にするかのように誰かの為に独り生きる様。
やはり鬼の心はかつて大切だった者達が創り上げたもの。

変えられない過去を嘆いたり、人間であった頃の鬼の無力さを否定するよりも
きっと大切だったのだろうその記憶を分かち合うことを、千は選んだ。]

 俺は少しばかり埃塗れになっただけだぜ
 頑張ったのはあんただ、そうだろう
 ──なあ、よく戻ってきてくれたな

[余所者の妖怪との戦いで怪我をしたあの日に似た台詞。
鬼の身体は今はずっと傍にあった。だが、心は過去を視た。

その上で常のように呼び掛けてくれる鬼のままで在るのが、とても喜ばしかったのだ。]
(35) 2021/06/30(Wed) 23:40:35

【人】 鬼の花嫁 千



 ……なんだい、随分先の話だなァ
 そんなことを先に言われると、気になっちまうよ

 どうせ俺があんたの言うことを拒むわけがないんだから、
 そこは安心して、他の問題について考えな

[暫くの沈黙の後に、握り、離れてゆく手。切り出された話。
取り戻した記憶が鬼に何かを決意させたのだと千にも分かった。

少しの間を空け首だけが軽く見上げるようにして振り返り、態と茶化すように軽く応え口角を上げる。

本当はその重みを分けてくれと、出来ることは無いのかと言いたかった。
それでも、たかが二十年と少しを生きた人間には背負えぬものだと察して、想いは押し留める。

きっと互いに受け取れない荷と受け取れる荷があるのだ。鬼には握り飯を作るのが難儀だったように。
ならば只、巡る季節の先で来る時を待つだけだろう。]
(36) 2021/06/30(Wed) 23:40:50

【人】 鬼の花嫁 千



なあ旦那様。今日も朝から寒いなァ
だからまだ……このままでいようぜ

[痛い程の力は、しかし抱えた人の子を潰すものではない。
かつて人であり今は鬼である男の、不安や決意、自分への想いが込められた強さ。

だから千は咎める代わりに、もう少し紅鉄坊の時間を奪うことを選んだのだ。*]
(37) 2021/06/30(Wed) 23:41:04

【人】 子天狗 茅

[差し出された手>>18に収まらんと、寄せられた茅の身体をまた、するすると黒い糸が這い、宵闇に似た色の着物がその身を包み込む。
その意匠はまるで、山伏のようなそれで、ついでとばかりに額を滑った黒が、頭襟を形作った。
足元には、高下駄。
背中には、小さいながらも明らかな、漆黒の翼を可視化させ。
そうして子天狗は、天狗さまの腕の中に収まって笑う。

子天狗には、村の様子が聞こえていた。
だから当然知っていた。
今、村は『村長さんの娘夫婦』の『披露宴』の真っ最中。
だからきっと、『天狗の嫁』の『披露』にも、丁度良い。]

 ふふ。
 とっても驚くと思うよ。

[おめでたい話じゃあないか!
なんて。

子天狗は腕を伸ばして、天狗さまの首元に抱き着く。]
(38) 2021/07/01(Thu) 0:06:53

【人】 子天狗 茅

[そうして村に現れた二人に、はじめ村の人たちは唖然とした。>>19
天狗が礼を言いに来た、なんて。
そんな言葉を信じるものなど、この村にはいない。

それから騒然と。
茅がまさか、生きているなど思っていなかったものだから。
そうして何故か、まるで天狗のような恰好をしているものだから。

そうして最終的に彼らが抱いたのは、畏れではない。

                      
敵意
だった。]
(39) 2021/07/01(Thu) 0:06:56
 ありがとぉ、

[茅が笑う。

天狗さまが、好きにしろと言うから。

天狗さまの腕から降りた子天狗の、
高下駄の歯が触れた大地に、
波紋が広がった。]

【人】 子天狗 茅

[次の瞬間、“お嬢さん”が、新郎を匕首で刺した。
さっきまで無かったはずのその刃物は、茅が一度天狗さまに向けたものと、そっくり同じ形をしていた。
新郎はただの人間だから、不意打ちに成すすべもない。
そして刃が刺されば、ヒトは傷つく。
傷の場所が悪ければ、ヒトは死ぬ。
“花嫁”の刃は、“花婿”の喉を、正確に切り裂いた。

紅い血潮が夜空に舞う。

しん、と辺りが静まり返る。
どさ、と“新郎だった骸”が大地に倒れた。]
(40) 2021/07/01(Thu) 0:07:03

【人】 子天狗 茅

 
    あーぁ。
      
しちゃった。

 
(41) 2021/07/01(Thu) 0:07:05

【人】 子天狗 茅

[子天狗が呟くと、ざわ、とヒトに波が立った。
驚く声、叫ぶ声、問いただす声。
あぁ、ぐちゃぐちゃだ。
ぐちゃぐちゃ。

『だってこの人、私のこと馬鹿にしたんだもの』


うつろな表情で、“花嫁”が言う。
同時に別の所で、誰かが誰かを殴り倒す音がした。
それを機に、あちらこちらでヒトとヒトの争う声がし始める。]
(42) 2021/07/01(Thu) 0:07:08

【人】 子天狗 茅

 
 あーぁ。
 いつだって、ヒトを
ぼすのは、ヒトだよねぇ。
 
(43) 2021/07/01(Thu) 0:07:10

【人】 子天狗 茅

[子天狗はただ、そのきっかけを与えただけだ。
子天狗の妖力では、ヒトに特別な力を分け与えることはできないししないけれど、代わりに幻聴を聞かせることはできた。
ただ、ほんの些細な悪口を、隣の誰かが囁いたように、聞かせただけ。
それからちょっと試しに、“花嫁”の手に、刃を握らせただけ。

聞こえた声に何を思ったかは勿論、どんな行動に出たかなんて、そんなのは子天狗の預かり知るところではない。
ヒトとヒトが争うのを眺めつつ、と、と、と天狗さまに近寄って、寄り添う。]
(44) 2021/07/01(Thu) 0:07:13
 
      あは。

            こわぁい。
 

【人】 子天狗 茅

[気づけば紅く濡れて倒れている身体は一つや二つではない。
村長の家の屋根に、火が付いた。

悪意の声が聞こえた所で、普段の行いが良かったならば、それが幻聴であることになど容易に気づけたことだろう。
何せ、長く共に暮らした隣人だ。
けれど、悪意の声を疑いなく信じてしまった時点で……彼らは元々、そういった疑いを互いに抱いていたということだ。
何て哀しいことだろう!]

 案外、幻聴でもなかったのかなぁ。

[くすくすと、子天狗が笑う。
笑う。

……嗤う。]
(45) 2021/07/01(Thu) 0:07:18

【人】 子天狗 茅

[どれだけの時間が経ったろう。
決して小さな村というわけでもなかったと思うが、その割に終わりは割合あっさりしていたかもしれない。

子天狗が、と、と、と大地に波紋を残す。
じゃり、と砂を踏むような音がして、幻覚が霧散した。

後に残ったのは、死屍累々。
そしてその真ん中に座り込む、『お嬢さん』の姿。
真っ白だったはずの着物に、誰かの赤を浴びて、がたがたと震えていた。
その眼前に子天狗がしゃがみ込む。]

 どうしたの?
 “お嬢さん”?

[はじかれたように顔を上げ、『お嬢さん』は怯えたように、後ずさった。
子天狗は、まるで心外だとでも言いたげな顔をする。
ついと近寄って、その冷たくなった両手を握ってにっこり笑ってあげた。]
(46) 2021/07/01(Thu) 0:07:20

【人】 子天狗 茅

 泣かないで?
 綺麗なお顔が、台無しだよ?

[にっこりと、優し気に。
なのに“どういうわけか”、『お嬢さん』は震えたまま、涙を流し続けている。
可哀想だなぁ、と思った。]

 しょうがないなぁ。
 じゃぁ、
『夢』
を見せてあげようか!

[きゅ、と冷たい指先を握りしめると同時、『お嬢さん』が眼を見開いた。
いやぁぁ!と叫んで、白眼を剥いてしまう。

おかしいな。どうしたのかな。
“家族”や“旦那様”との、
甘い夢
を見せてあげてるはずなのにな。

子天狗は首をかしげる。
そっと手を放すと、
自らの手で死んだはずの彼らに追い回され続ける夢に堕ちた
『お嬢さん』は、ぱったりとその場に倒れてしまった。

なるほどきっと、“歓喜の”叫びなんだろう。
俺にはわからないけれど。]

 よかったねぇ。
 “皆”にまた
えて。

[一度だけ、『お嬢さん』の頭を撫でて、子天狗は立ち上がった。
振り返った先、天狗さまの姿を見つければ、また嬉しそうに笑う。
そうして子天狗は、天狗さまの元へと駆け寄った。**]
(47) 2021/07/01(Thu) 0:07:23

【人】 鬼 紅鉄坊

── 来たる冬 ──


では、行ってくる

見つければ村近くまで届けねばならないのでな、
遅くなるだろうが、心配しなくていい

[ 戸口に立った千を見下ろし、頬を撫でる。
 人よりずっと強く逞しくある鬼の身体とはいえ、
 凍える空気の中その命の温かさが愛おしい。

 少しばかりの名残惜しさを覚えながら、背を向け山の奥へ歩き出す。

 その日、独り寺を出たのは陽が昇りきった刻
 薬屋の店主が訪ねて来た後だった。 ]
(48) 2021/07/01(Thu) 1:56:16

【人】 鬼 紅鉄坊


[ 奪い合った時間、抱いていた温かさはもう名残も無い。>>37
 その分過ぎた日々で、幾度も触れてきた。

 すっかり梔子の実が橙に染まり、収穫を終えたのは数日前のこと。

 辺りは白に包まれ、すっかり姿を変えている。
 この百数十年山で過ごし、数える程しか見たことのない雪。
 やはりこのところの気象が影響しているのだろう。

 店主曰く、その中で一人の子供が朝から山に遊びに行ってしまい
 昼を過ぎても帰ってこず、村人が立ち入れる範囲では見つからない。

 先日実を引き渡した際、寺を気にしている様は気に掛かったが
 村の者など皆、どうせ千を嫌っている。早く喰われろと思っている。
 引き合わせたわけでもないなら、そこまで気にすることもない。

 千について口に出して何かを言うでもなかった男の願い、
 小さな子供の命が掛かっているとあれば、引き受けぬ理由は無い。 ]
(49) 2021/07/01(Thu) 1:56:32

【人】 鬼 紅鉄坊



[ 独特の感触を踏みしめ、音を吸い込む世界を征く。

 吐いた息が白く煙のように立ち上り、消える。
 ──どんなに寒い思いをしているだろうか、可哀想に。

 鬼が探しに来ても、きっと迷子は怖がるだろう。
 共に帰るどころか逃げてしまうかもしれない。

 それでも、鬼の歩みは途絶えない。
 恐ろしがるからこそ、在るべき場所に戻さなければならないから。
 誰かに見つけてもらうのは>>34
 とても救われることだと、知っているから。 ]
(50) 2021/07/01(Thu) 1:56:54

【人】 鬼 紅鉄坊

[ だが─── ]
(51) 2021/07/01(Thu) 1:57:06

【人】 鬼 紅鉄坊



……一体、何処に行ったんだ

[ 山は何処までも静まり返っている。
 どれ程歩いても、痕跡は見つけられなかった。

 同胞が騒いでいないのなら、つまり襲ってはいない。
 雪はとうに降り止んでいる、
 途中からでも隠されていない足跡がある筈だ。

 陽の傾き始めた空を木々の合間から確認し、ふと気づく。
 ああ、
そういえば性別も名前も聞いていなかった。
 ]*
(52) 2021/07/01(Thu) 1:57:19

【人】 鬼の花嫁 千


  ─ 必然の冬 ─


 寺の中を暖めながら待ってるさ
 精々あんたに怯えた迷子の捕まえ方でも考えとけよ、ひひ

[口角を歪めた笑みで可愛げのない事を言い、千は鬼を見送った。
自分など気にせず、子供を見つけることに集中出来るように。

その目立つ姿が白に消えるまで、中に戻ることなく見つめていた。

こんな寒い日に迷惑な子供だと思う。だが、雪が物珍しい気持ちは、分からなくもない。
村人が門前まで訪ねて来るまでは、千と鬼も外の景色を寄り添って眺めていた。]
(53) 2021/07/01(Thu) 1:57:45

【人】 鬼の花嫁 千



[朽ちた穴を板で塞いでいるような廃寺の中はとても寒い。
座敷牢は、陽が入らないがしっかりとした家の中だった。

それでも、千にとってはこの場所のほうが好ましい。

いつも共に食事を摂る、かつて像が置かれ経を唱える為に使われていた広い部屋の中。
長らくしまいこんでいたあの白い着物を纏った上に、更に外套を羽織り
燃えた石炭を、灰が入った火鉢の中へと火箸で移していく。

鉄瓶で湯を沸かすのは、鬼が帰ってきてからだ。
時折灰をならし新しく炭を運びながら、火鉢の前で手を擦りその時を待っていた。]
(54) 2021/07/01(Thu) 1:57:59

【人】 鬼の花嫁 千



[──待てども待てども、その時は来ない。
陽は既に暮れようとしていた。

まさか自分のように子供が襲われてしまったのだろうか。
見つかっていないなんてことは、まさか無いだろう。

いくら送って行くとしても、怯えられたとしても遅すぎる。
鬼にとっては庭に等しい筈の山、理由の分からない不安。

今更飛び出すことも出来ず、もどかしさが胸に渦巻くばかり。]
(55) 2021/07/01(Thu) 1:58:12

【人】 鬼の花嫁 千



[そんな時に戸口が開く音がすれば、何の思考もなく喜んでしまう。

立ち上がり、直ぐに迎えに行ってしまう。


最初から迷子などいなかったなど、鬼すら知る由もないことだ。]
(56) 2021/07/01(Thu) 1:58:23

【人】 鬼の花嫁 千



 紅鉄様……!随分遅く……

[その時の千は、鬼子であった男は

まるでらしくなく、ただの人間みたいに笑みを浮かべていたのだろう。]
(57) 2021/07/01(Thu) 1:58:36
「何故だ……何故、生きている?」






    ッ……

[だが、立っていたのは待ちわびた鬼ではなく
大鉈を携えた中年の男、招かれざる客。

男が薬屋の店主であるともその娘達に起きた悲劇も、鬼に引き合わされず語られもしなかった千は知らないが
開いた瞳孔や発した言葉、生き物としての本能の警報が危険をありありと伝えてくる。

戸口は相手に塞がれている。後退るしか出来ない。
台所にある戸から外に出られる、逃げる隙を見つけなければ──]




「何故、お前だけが!」



    あ゛……
       
あ゛あ゛、あ゛ぁぁっ!!


[振るわれるのは想像したまま。
避けようと身を逸らせた時、起きたことは想定外。

嫌な音を立てて失われた視界の半分。
叫びに近い悲鳴を上げながら蹲り、たまらず熱と激痛を発する部位を手で抑える。

千はただの人間だった。良い家に生まれ、閉じ込められてもその中にいた。

こちらに殺意を持った相手との戦いの術など、持っていない。
伯父に振るわれる暴力は拳か足で、気絶すらしない程度のものだった。]




「鬼の子がのうのうと生き延びて、
 何故うちの娘達が死ななければならなかった!」


[その腕を男が掴み剥がし、床へと引き倒す。

最早千に出来るのは、呻き叫びながら罠に掛かった獣より惨めに無意味に身を捩り続けることしかない。

そこからはされるがままに、激情を吐き出され引き裂かれてゆくばかりだった。]



[やがて声すら潰えてゆく。
陸に上げられた魚のように振り下ろされる大鉈の動きに重なり身体を跳ねるばかりの、獲物。

獲ってきた獣を見て喜んでくれた記憶が過ぎったのは、走馬灯なのだろうか。
紅鉄坊との日々は、やはり鬼の子なぞには過ぎた幸せだったのだろうか。
こんなことになるなら、やはり喰らわれたら良かったのだろうか。

男の憎悪の叫びも与えられる痛みも、今は遠い。]

[鬼子の残る左目から流れた涙は、すぐに紅に混ざって分からなくなった。]



[がらりと色彩を変えた空間、動く者は何処にもあらず

誰もいなくなった部屋で虚しく音を立てる火鉢の熱は、開かれたままの戸から吹き込む風で意味を成していない。

横たわり、その寒さに晒されている男の上下する胸の動きは眠りの最中よりずっと微かなもの。
老人のような白髪は身体や部屋と同じく斑に紅で汚れ、乾き始めている。

命がかき消えるまで、残る時間はもう僅かだろう。*]

【人】 鬼 紅鉄坊

「帰れ、今すぐに!」
(58) 2021/07/01(Thu) 2:02:10

【人】 鬼 紅鉄坊



[ 人の善意を信じる鬼は、何の情報もなく未だ彷徨い続けようとしていた

 何処からか怒号のように響き渡る、
 育ての父たる男の声がその歩みを漸く止める。

 直ぐに同胞が狼狽え囁き合うような気配を、あちこちから感じた。 ]

まさか……

[ 鬼は漸く気づく。
 山に棲まう妖らにとっても想定外の、非常事態が起きている。

 迷子など、何処にもいない。 ]
(59) 2021/07/01(Thu) 2:02:28

【人】 鬼 紅鉄坊



[ 輿入れの季から時は過ぎ、
 鬼の知る彼らしい振る舞いをしていた薬屋の店主。

 その傷は決して癒えないものだとしても、
 裏で何を考えていたのか、思いもしなかった。

 体躯に似合わぬ速さの走りが、鬼の焦りをありありと表す。
 己を傷付けることなど無い枝や草など押し退け、
 道無き道を駆け、最悪の想像を払う為に寺を目指す。 ]
(60) 2021/07/01(Thu) 2:02:43



なんだ、この匂いは……

[ 酷く食欲を唆る。濃すぎる血の芳香だ。
 門に到達する前から、強く鬼の鼻腔へと届いた。

 ほんの一時、指から流れる一筋を舐めただけの
 千の血を思い出すことは、流石に無い。

 だがこの状況で嗅ぐそれは、不穏を煽るに充分なもの。 ]

千!!


[ 開かれたままの戸が、淡い希望を握り潰す。
 それでも、それでも、どうか応えてくれと名を叫ぶ。
 何も、返ってはこない。

 駆け上がった石段の先で、見えたもの
 ───季節外れの梔子が、紅い世界に散っていた。 ]



千……ああ、千!

何故、どうしてお前が……

[ 衝撃でぐらついた視界、なんとかよろめきを堪えて戸を潜った。

 込み上げる本能への嫌悪で、胃酸がせり上がる。

 抱き上げよく見れば、片目から顔に掛けて傷つけられている。
 外套の前を開けば、白い着物が無残に色を変えている。
 まるで自分と対照にされたような傷の他にも、
 酷く虐げられた跡が身体中に存在していた。

 刃物を使ったのだろう。同胞の所業ではない。
 これはやはり──薬屋の店主からの、村人からの報復だ。 ]



お前は何も悪くないのに
全て、これからの筈だったのに……

[ かつて同じであった人の子を喰らい続ける同胞と、
 彼らを見捨てられず約束を取り付けた自分に罪はあろう。

 それでも千は無関係だ。
 村で千が何をしていても、鬼子と呼ばれるに相応しい悪人でも
 花嫁たちは彼のせいで死んだわけではない。

 報いを受けるべきは自分だ。
 村人を飼い殺すような契を押し付け、長きに渡り花嫁を送り
 今更全て捨てて千と外の世界へ向かおうとしていた鬼だ。 ]



千、死ぬな……
私を置いて行かないでくれ……


[ 微かに息があることに気づいても、鬼の声は絶望に震えている。

 血が足りない。傷が多すぎる。

 収穫した実は全て薬屋に渡した。
 対価は後日、寺まで届けられる筈であった。

 約束の傷薬も、“これからの為”求めた止血の生薬
 ──梔子の薬も此処にはない。

 血に塗れた愛しい唯一に、何も出来ない。

 命が、消えてゆく。このままでは、千は死ぬ。 ]**

【人】 水分神

 
[妾はずぅっと嫌だったのじゃ。

 人の子を気に入ってしもうた

 その先に

 必ずきたる別れのことが。

 最初から近づかなければ良い。
 そう自らに思い聞かせてきたと言うに。]
 
(61) 2021/07/01(Thu) 2:32:25
 




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