75 【身内】星仰ぎのギムナジウム【R18G】
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二人の顔を、交互に見る。
「だから。
俺の願いは、おれさまの願いは。
ずっと、この歪な狂人のまま、
果てを知るまでここで苦しみ続けたい。
偽物の生活を偽物で行うことが辛く、
そして楽しくて仕方ない。
お友達を地獄に連れ去ることが辛く、
そして嬉しくて仕方ない。
この歪なルヴァを、一日でも長く、永く。
地獄のような毎日を続けさせてもらえることが。
俺の、おれさまの、願いであり、野望なんだ。
……壊れてるだろ。
シェルタンを、そしてこれからカストルを送り込むことが、
俺でなくてよかったと安堵して、
おれさまの友達を奪われることが辛くてしょうがない。
大人に立ち向かえるほど強くなく、
泣き崩れて手を汚すこともできないほど弱くもない。
壊れた人間なんだよ、俺は。
与えられる願いなんて、幸せなんて。
やっぱり、一日考えても思いつかなかったよ、セキレイ」
/*
だいじょぶです赤ずきんさん
お気遣いありがとうございます。
基本的にダイスに従った方が、
残酷性あっていいかなと思いますので
大丈夫ですです。
/*
OK〜 このままたらこスパが襲撃してきま〜〜〜す♡
「なんだ。やっ
ぱり
考えていたので
大
体間違ってい
なさそ
う」
さして驚いたふうもなく、そう言った。
「裏切り者
さんは
、置いてき
ちゃった子
どもの自分に
や
さしくな
いだけだろ?
子どもの
君も、自分にやさしくない。
でもそうする
ことが望
みなんでしょ〜?」
「望みが叶う
ことはうれしい
ねぇ。苦しい
道を選ぶ
ことが、
どうして幸福
じゃないって
言える?
そりゃあ
、余所様から見たら不幸
だって
言われるものかもしれないけ さぁ
」
んん……
、咳払い。
「天国こそ至上って思う人と、地獄こそ自分の天国って
思う人がいて、後者の方が少ないだけですよ〜」
「君の言ってることは、結構スッと入って来た
なぁ
。
雨に打たれるっていう事実は
欲し
いけど、
濡れると切り傷が痛むだから
いやだな
ぁ、
でも
雨に打た
れたいの方が優先されるから雨に打
たれ
よう!
っていうのの、
内
容が変わった
だ
けじゃない?」
ね? 首を傾けて裏切り者を見やる。
「自
罰的なこと
の何がいけないんだ?
君はそれ
を行使し
た結果、自他ともに
どんな影
響を
及ぼすかを知っている。
マイナスが発
生することを
わかっていてやっているし、それ
を求めているんで ょ?
」
「
んん……
これからもその幸福は続きますね。
僕もうんとお手伝いしてあげますよぉ」
「とりあえずは大人たちから
君が連れて
こ
いの指定が来ないといいな?
きっとそれも、
くるし
いしうれしいことになる
から
、
それはそれでい
いん
だろうけどね〜」
、ちょっと困った声の、
特に返答を求めていない呟きが零れた。
中庭
「…あら…ごきげんよう、ブラキウム。」
誰もが見ないふりをする。
けれど何処にも居ないなんて訳はない。
イクリールは、確かにそこに居る。
確かにそこに居て、いつものように
にこやかに、道行く『みんな』に挨拶をしている。
自室を抜け出してからずっと。
確かにそこに居て、生きている。
それは他の『いない子』も同じ事。
それがどちらの側だって、声を上げれば、届かない筈はない。
イクリールは、そう信じている。
魔術師は聞こえているだろうか
やっぱり、赤ずきんは親切≠セと思う
ボク達は、不満のある世界を享受した上でどちらにとっても
ごまかしていけるほどのいい子でいられなかったんだ
「具体的なものにならないのならぁ、シカタナイね。
裏切者がそれで幸せならそれでいい。
これからもギムナジウムにいるあなたたちが
幸せに過ごせるのならそれがいいさ」
……幸せ
きっとボクも、これ以上知って考えようとしてはいけない
知らなかったあのときまでが何よりも幸せだったなんて
ブラキウム
「ええ、そうね。ブラキウムさえいいのなら
ちょうど、お部屋でいい子にしているのにも
少し退屈していたところだわ」
そう言って、イクリールはいたずらっぽく笑って見せた。
何も恐れる事など無いように。
それから、そっとブラキウムに手招きをした。
寂しい中庭の片隅へ。
「そうか……」
この狂いも、壊れも、ここでは受け入れられる。
皆それくらいひび割れて、朽ちているのだとしたら、
自分にとっての本当の楽園は、
この部屋なのかもしれない。
「出来ることがあれば、
いくらでも言ってくれ。
俺にも……もちろん、おれさまにも」
自嘲ぎみに笑った。
裏切者の幸せを違うと叱ることができるとするのなら
それは真の意味での治療≠ノなるのかもしれない
その手段と思想と、方法をこの手は持っていない
それができるのは大人≠セけだ。
壊れきったいい子のシトゥラは、祈ることしかできない
――――もし
もし本当に、大人に連れて行かれることが幸せだったとしたら
ボク達は知らないだけなのではないのか?
シュレディンガーの猫のような気分だ。
連れて行かれないことはボク達の褒美になり、
連れて行かれたものはそれぞれ褒美をもらっている。
……うまくまわりすぎている、のかな。
カストルの行ったとおり夢を見すぎているのか
まだ、わからない。わかりたくない。
知ってしまったら押しつぶされてしまいそうになるから
>>中庭の片隅
横目で、二人を見ている。
『いなくなった』ものと、まだいるもの。
何が違うのだろう、と見ている。
見てわかるところに差がある訳がなくて。
『いなくなった』ものは確かに変わったが、
そうでなくとも変わりはするから。
声は出ない。考える時間が欲しかった。
だから、今は、考えてるだけ。
「出来ること〜? んー。
明
日
、君の分の朝食の何
かを
、
カスト
ルにプレゼントしてあげな
よ
」
回収した封筒の中身を眺めながら、ただの思い付きを言う。
「ま〜〜君とカスト
ル
、
ふたりとも
が朝食の時に食堂にいた
らね。
いな
かった
ら、それはそ
れで
持って行ってやりな」
「これ
は
出来る
ことで
しょ?」
平坦な声から、意図は読み切れない。
泣き言を言いながら、誰かに助けを求めようとして、それはやめた。
彼は、揶揄する子らを睨む。そこにあるのはお節介などではなく、“決意”だ。
ただそこに居る。揶揄いも抗拒も、今は重要ではない。
スピカを見ている。一人で全てを背負う、なんて、絵空事だと知っているから。
スピカのことを真に見てはいなかったのかもしれない。
また、バイオリンの弦を弾いた。
皆が心に自分たちを置いてくれることを信じて。
彼に、手が届くことを信じて。
まだ、遠いな。
スピカの力になりたかった。イクリールは一人ではないから、だからそんな事が言えるだけかもしれない。
| >>a47 敬愛なるルヴァ団長!! 『準備……』 真面目に試験内容について考えこっそり考えて対策になりそうな本(正義や平和)に目星をつけていたが、無意味でした。この悲しみ。 「 ルヴ ァ= ルー ヴァ だんちょ〜!」 『ルヴァ団長、すこし助力していただきたいことがあります』 それは実 益とボクらのオレらの団長 を 余計なことを考えないようにするための タダ働きさせるために 園芸部の説明、紹介を改めてさせて欲しいといった。 「後あっちのほうで、 スピカいた、生存確認。草食ってるって 」 『なんか、元気なかったかな』 あぁ、そういえば彼らは年下で、精神性はもっと幼くて 『「それと』なぁ、『 探偵ルヴァ団長 」』 急に番外編に入った小説のようなことを言い出した二人。 団長の方に任務が追加されたようです。 (47) 2021/05/29(Sat) 19:19:28 |
| 「 じゃあ、オレは スピカに余りをもってっから さ」 『そのあとで の様子みてきますよ!』 ニッコニコでお部屋訪問に行くらしい。 『えへへ「ははは」ふふふ ♪ 』 ちょっと、いや大分、きもちわるい!! が、しかたない。まだマシである。 (48) 2021/05/29(Sat) 19:45:33 |
| カストルは、その後スピカの目につかないところで、多めのスープを堂々とだれかにわたしました。 (a52) 2021/05/29(Sat) 19:55:23 |
| パンと本、植物の記録、自分たちで書いてみた小話をもって ルヘナ に会いに行きます。 エンジョイ勢。 (49) 2021/05/29(Sat) 19:59:47 |
| (a53) 2021/05/29(Sat) 20:03:10 |
| カストルは、菜園部の様子を。ポルクスは適当に探索しました。 (a54) 2021/05/29(Sat) 20:04:43 |
カストル・ポルクス
本の上を滑る視線は常のものとは異なりどこか気だるげで。
聞き慣れた足音が二人分聞こえたのならば顔を上げ、
二人にとって自分が『見えて』いるのかを伺う。
――……話しかけられるまでは、何も言えない。
彼らにとっても『いない』存在になってしまうのか、
その一点を気にかけている。
自分だって、スピカの力になれるなら、と思った。任せっきりにしてしまっていたのは自分でもあるから。
彼が石を投げられても、それでもまだシェルタンの傍に居る。
「………皆が皆、
ギムナジウムの悪い風習に囚われてるわけじゃない」
投石でこさえた、軽い擦り傷を撫でて。
見てみぬ振りをしてしまった彼女のことを想う。
謝らないと。心から、心の底から。
無視することに心を痛める生徒の姿を想う。
変えていける筈だ。自分だけじゃない何かを。
大人たちを、頭に思い浮かべる。
……本当に皆が皆。“悪い”ものなのか?
知るべきだ。この場所のことを。
オレは、余りにも、自分だけを見過ぎていた。
自分が変わったのなら。
自分以外を変えられない道理はない。
昨日に今日、変わらなければ、
明日変えたらいい。それを何度も続けるだけだ。
ぱん、と頬を叩く。
傍らでただ寄り添う少女に笑いかけ、
そこらを歩き回る少年に緩く手を振り。
────観てくれるアンタ(
)に、
恥じないようにするためにも。
「思ってなかったよ。だから、“思わせる”んだ。
オレ達は被害者なんかじゃない、てね。
暗い顔してるから下に見られる。哀れまれる。
でも、少なくともオレは……
昔よりずっと、良いものになれた
から。
それは、胸に張りたいんだ」
「さて、集まってるならここかしら」
何のあても、
解決の手立ても、
そして一緒に歩んでくれそうな相手も
思い浮かばなかったが、
ただ、彼の行動パターンを考えればここかな、と。
そう思い、中庭にやってきた。
中庭
「────あら。ごきげんよう、スピカ。」
正しいやり方はわからなくたって
声を上げる事は、何か行動を起こす事は
たとえ誰に届かずとも、決して無駄な事ではない。
少なくとも、イクリールはそう信じている。
これまで通りだ。何も変わらない。
だって、これまでもずっと、そうして来たのだから。
寂しい中庭も、少しだけ賑やかになって来た。
>>中庭の片隅
「ようスピカ。
アンタくらいなら、オレが食堂に居なかった時点で気付──いや、スピカも行かなかったんだよな、すまん」
揃踏みだな、と皮肉げに笑う。
「これ以上、『いなくなる』子たちが増えるんだったら。
そうでない子との比率が縮まるなら。
きっと、段々と、無視できなくなっていくはず……
そう。声は聞こえる。姿は見える。
何も幽霊になったワケじゃないからな?
だから───」
すぅ、と息を吸う。吐いて、もう一度吸って。
「───“いつも通り以上”の
オレ達
で。
時間は……短くても一年。長けりゃ数倍。
出来ない話じゃないって、信じてる」
>>中庭の片隅
「心無い言葉だって。石だって。
それは、“オレ達を認識する”って前提がある。
オレたちは、ここにいる。生きている。
───爪弾き者にされる理由なんて、ないじゃないか」
そう、言い放った。
>>中庭……?
ある程度時間を置いたのだ、もう流石に誰もいないだろう。
……と思っていた思考が浅はかだったことを知る。
一応は持っておこうと先程食堂から拝借してきた食料と
温かい飲み物を抱えたままで、
中庭から聞こえる会話に耳を澄ませる。
「……そんな方法、」
それ以上は続けられない。
盗み聞きになってしまっていることは分かっていても、
なかなかその場から離れられない。
>>中庭
「ああ、揃い踏みね……
で、言おうとしたことも全部言われちゃった。
考えてることは同じよね」
「そう。みんなで集まればいい。
簡単な話よ」
「ルヘナが教えてくれたわ」
>>中庭
「……そう。
よかったわ。みんながわたしと同じ考えで。
それに、わたしたちなら『こうなってしまった』子にだって、
堂々と会いにいけるものね。」
イクリールは、そう言っていたずらっぽく笑って見せた。
いつものように。
これからも、誰に対してだって、同じように。
「わたしもそれに、賛成よ。
シェルタンやスピカが卒業したって続けるわ。
でも今は、わたしたちだけではきっと手が足りないの
だから、手伝ってくれるとうれしいのだけど。」
──ねえ、ルヘナ。
イクリールは、遠くこちらを窺う視線の事だって、知っている。
中庭
「──……っ、」
自分の名前が出されていたこと、
そうしてその後に名を呼ばれたこと、
そのどちらにも驚いて渋々といった様子で皆のもとに歩く。
「気付かれていたのか。悪い、途中から盗み聞きした。
食事と飲み物だけ置いて行くつもりだったんだが」
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