人狼物語 三日月国


320 【身内】月に叢雲、宵の夢 RSS
(08:00更新)

情報 プロローグ / 最新


極夜の季。異形の刃が朱に染まれば、月の女神が蒼ざめる。
地上の民は怯え、惑い、鋭き刃に蹂躙される。
女神はただただ無力を嘆き、涙を零すのみ。

――三日月国の伝承

【人】   鴉

 


 [ 巡り廻る、流転の夢のお話です ]


 
(0) 2026/03/31(Tue) 18:11:19
魔術師長 コヒが参加しました。

【人】 魔術師長 コヒ




  [  月の満ちる頃に花は咲い、
     月の欠ける頃に夢は憂う。

     幾度でも、幾重にも、幾夜へも。
     これは決して抜けぬ楔の噺。
     星の運河にも魂を流すことなく、
     ただ一所で世を見つめる魂の夢。  ]


 
(1) 2026/03/31(Tue) 18:16:19

【人】 魔術師長 コヒ

 

[ どんな契りよりも確かな不変の理。
  日が昇っては沈むのと同じように、
  魔術師長も器を変えて現れる。

  例え不慮の事故で死のうとも、
  或いは肉の器に定まった天寿を全うしようとも、
  本人の意思で代替わりを決めようとも、
  この世界には必ず″ 長 ″がいる。


  長の魂とは座標だ。
  どれ程に虐げられ、住処を追われる魔術師がいても、
  魔術師という生き物が決して途絶えないのと同じように
  長という生命も、数多の道を辿って息づく。 ]

 
(2) 2026/03/31(Tue) 18:22:42

【人】 魔術師長 コヒ

 



     [  胡蝶の夢のような目覚めだった。**  ]


 
(3) 2026/03/31(Tue) 18:24:15
魔術師長 コヒがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(魔術師長 コヒは村を出ました)

はじまりの魔術師 コヒが参加しました。

【人】 はじまりの魔術師 コヒ

[魔術師といういきものに父と母がいたのか、
それとも自然発生的にうまれたいのちだったのか

気づけば「それ」は森に居て、
ごく当たり前のように生きる手段として魔術を駆使していた。

方法や効能を誰かに習った記憶もなく
仕草や技能を誰かに倣った憶えもない。

ただ随分長く生きて、自分以外のいのちのはじまりと終わりを
何度も見届けてきた。
森の外には姿かたちがよく似たいきものが小さな群れを
形成しているようだったが、彼らから見た「魔術師」は
一見彼らと区別がつかない一方、魔術師から彼らはちがう
いきものであることは明白で、どうにも群れに溶けこもうとは
思えなかった。
彼らは「人間」という種族らしい。
認識した当初は40年弱で寿命を迎える者が多かったが
何十年か観察する内、環境整備と種の進化により
少しずつ寿命も伸びているようだ。

中には突然変異のように魔術の素養がある個体も見られたが
「人間」は異端に対して厳しく、そういった個体はすぐに
殺されてしまった。]
(4) 2026/03/31(Tue) 21:30:21

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 ――かなしいね。

 つぎに見つけたら……殺されない内に、
 わたしが攫ってしまおう。


[魔術師は元々思考に言語を必要としなかったが
長い間人間を観察する内に、人間の言葉を覚えた。
誰かと暮らした記憶はないが、誰かを大切にしたいという
漠然とした思いは備わっていた。

だからきっとうまくやれるだろうという根拠のない自信を
抱きながら、魔術師は人間や他のいきものの中から
魔術師がうまれてくるのを待っていた。]
(5) 2026/03/31(Tue) 21:36:05
植物学者 ジョバンニが参加しました。

【人】 植物学者 ジョバンニ

[地元の人間が獣を警戒して入らない深い森。
見たことない新種の動植物があるんじゃないかって期待して
反対を押し切って入ったはいいけど、見事に迷った。]


 いや食うモンは結構生えてるけど、参ったな……。


[知識はある。学者だから。
けど、学者だからサバイバルに適した身体能力なんてない。
これは死んだな。
オレが発見した花をオレじゃない誰かが発見者として
後に名乗るのかと思うと、死ぬよりそっちのが悔しい。

はあ、と溜息を吐いた。]
(6) 2026/03/31(Tue) 21:52:51

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 迷子?


[魔術師はひょろりと背の高い男の背後に現れて問う。
男は人間であり、魔術師が魔術師の気配を辿って来たと
いう訳ではなく、別の目的で森に来たと思われた。
恐らく背負ったリュックに詰め込まれた花が目当てだろう。

だが途方に暮れているところを見ると、迷っているらしい。]


 出口まで一緒に行こうか。
 ここで死にたいなら別だけど。


[魔術師は邪気のない笑みを迷い人に向けた。]
(7) 2026/03/31(Tue) 22:01:05

【人】 植物学者 ジョバンニ


 えっ


[突然背後から声が掛けられて、思わず腰を抜かした。
だって、こんなとこにオレ以外の人間がいると思わないだろ。
人間……だよな?
幻術を使う魔獣とかでなく?]


 死にたかぁねーな。
 オレはここに生えてる新種の花を発見したって発表して
 有名になる予定だから。


[腕に自信はないが、一応ナイフは持ってる。
後ろ手でリュックを探りつつ、男か女かもわからない
異国人……だって肌の色が違うから多分……をじっと見た。]
(8) 2026/03/31(Tue) 22:06:40

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 うーん……
 ここにその「新種」があるって知られたら、
 沢山人が来るでしょ。
 それはちょっと困るんだ。

 ナイショにしてくれないかな。
 そしたら他にも珍しいものを見せてあげるよ。
 好きに持って帰ってもいい。

 わたしはここで静かに暮らしたいんだ。
 だから、おねがい。


[魔術師は背の高い男を見上げて懇願する。
目を合わせた。
勿論、魔術を発動させる為に。]
(9) 2026/03/31(Tue) 22:12:59

【人】 植物学者 ジョバンニ

[ああやっぱり人間じゃなかったんだな、と思った。
目が合った瞬間、脳みそを弄られる感覚があったから。
ああくそ、悔しいな、有名になりたかった……*]
(10) 2026/03/31(Tue) 22:16:59

【人】 植物学者 ジョバンニ


 約束する!するから!
 誰にも言わないから、生態を観察するのだけ許してくれ!!


[あらんかぎりの声を張り上げて頼み込む。
有名にゃなりたいが、その前にオレは学者だ。
研究だけでもさせてくれ!と、脳を弄られる不快感に
涙と涎を流しながら懇願した。]
(11) 2026/03/31(Tue) 22:20:49

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 ふふ。おもしろいね。
 いいよ。
 またおいで。

 約束を守れるなら、次はうちでお茶でも飲もう。


[そうして魔術師は男を森の出口に案内した。
可哀想だが花はすべて枯れさせた。
森の外へは何も持ち出せないが、記憶だけは奪わないでいて
やったら、男は森が気に入ったようで何度も訪れた。

彼は魔術師にとってはじめての友達となった。**]
(12) 2026/03/31(Tue) 22:26:50
謎の子ども   が参加しました。

【人】 謎の子ども   

 


  [  朝露の落ちる音がして、
     月雲の秘めた声がして、
     それからぱちっと目が開いた。  ]


 
(13) 2026/04/01(Wed) 19:24:29

【人】 謎の子ども   

 

[ 子どもは起きてまず前髪を払った。
  誰に教わったわけでもない、ぎこちのない仕草で
  視界を邪魔する髪をどかしては前を向く。

  ここがどこかも、自分が何者かもどうでもよかった。
  踏みしめた土の柔さに目を瞬かせ、
  頬に当たった草の青い匂いにすこし眉をしかめる。
  それから、まだ幼い指を空へ伸ばした。 ]


  う〜…っ


[ むむむ、と全身に力をこめては声をひり出す。
  何の打算も孕まず、危険性も顧みず、
  幼い好奇心だけで放たれた魔力は結局実を散らし
  形にはならずに空気へ溶けた。 ]

 
(14) 2026/04/01(Wed) 19:24:43

【人】 謎の子ども   

 

[ どうやら内側に燻るこの力は、
  今は未だ具現化する方法を知らないらしい。
  感覚と本能だけでそれを悟った子どもは、
  道を歩こうと一歩踏み出し、木に額をぶつけた。 ]


  ぁいたっ


[ ぺしょ、と尻もちをつく。
  やる気も勢いも初手で削がれてしまった子どもは、
  やや赤くなった額を撫で、頬を膨らませていた。** ]

 
(15) 2026/04/01(Wed) 19:27:04

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 ……おや?


[なにか、気配がする。>>14
魔術と呼ぶには体系が整っていないものの、
ひとの営みの範疇からは外れる力の気配。

友人のものではないだろう。
彼は完全なる人間だ。

では誰だ?
魔術師はその気配を辿り、空気に混じる。]
(16) 2026/04/01(Wed) 21:32:44

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 こども。
 「痛い」と咄嗟に口に出来るくらいには言語を解するのか。


[気配の元に跳ぶのは魔術師にとっては簡単なことだった。
周囲に保護者らしき生き物がいないのを見て、
「ふぅん」と呟く。]


 ねぇ、小さいさん。
 痛いの、自分で治してみる?


[地べたに尻をつく子どもを立たせ、同じ目の高さまで
しゃがみこんで小首を傾げる。
やってみて出来なければ治してやれば良い程度には
緊急性の低い打撲にこどもの小さな手を導いた。**]
(17) 2026/04/01(Wed) 21:47:08

【人】 謎の子ども   

 

[ その子どもは、大きな目を幾度か星のように瞬かせた。
  とはいえ星々の瞬きのように星が囀ることはなく、
  あくまで双眸の中にある水晶が煌めくだけだ。
  子どもを立たせようとする大人の導きに逆らわず、
  されるがままに立ち上がって、何故か背をピンと伸ばす。

  そんなふうに背を真っ直ぐにせずとも、
  大人は自らしゃがみこみ、子どもの目線に近づいた。
  まるで流星のような、星を掴めると思い違うような、
  馬鹿げた夢想の伴う距離感に子どもは首を傾ぐ。 ]


  ちいさい?


[ 今呼びかけられたのは、もしや己か。
  子どもは自分のつま先を見て、大人を見上げ、
  空いている手で自分の頭頂部に手を添えた。

  なるほど、小さいさん、とは自分のことだ。
  勝手に納得し、導かれるまま手を額に持っていく。 ]

 
(18) 2026/04/02(Thu) 20:33:24

【人】 謎の子ども   

 

  どうやって?


[ きょとん、と惚けながら聞き返す声音も顔も随分間抜けだ。
  何も知らない無垢な子どもといえば聞こえはいいが、
  何も識らないのは魔術師の器としては欠陥品である。

  魔術師の長という揺るがぬ座標に惹かれるように、
  子どもは難しい顔で、むむ、と手のひらに力を込めた。 ]


  なおす……なおれー……


[ 本能なのか、或いは器か。
  曖昧模糊とした、何とも気の抜けるやり方ではあったが、
  子どもの手のひらから溢れた光はきらきらと零れ落ち
  額の赤みを少しずつ薄めていく。 ]

  
(19) 2026/04/02(Thu) 20:33:29

【人】 謎の子ども   

 

  なおった!
  いたいの、ばいばい、なった!


[ 治った所をふふん、と見せびらかした直後
  子どもはピタッと動きを止めて、
  それからまじまじと魔術師長を見上げた。
  貴方だぁれ?とは声には出さなかったものの、
  幼さゆえに、疑問は全て表情や目色に出ている。** ]

  
(20) 2026/04/02(Thu) 20:36:30

【人】 はじまりの魔術師 コヒ

[子どもは顔が小さく、瞳の割合が大きい。
瞬くと宝石が煌めいているかのように光彩が光る。>>18]


 自分が小さいさんという自覚はない?
 周りにはもっと小さいさんがいるのかな。


[言語でコミュニケーションを取れるのだから、
この子どもより小さないきもの達しかいない環境で
ここまで育った訳ではないだろうが。

ああ、そう呼ばれるのが初めてなのか。
群れにいるものは、個体を区別する為に「名前」があるの
だった。
友人に「ジョバンニ」という個体名があるように。]
(21) 2026/04/02(Thu) 21:34:07

【人】 はじまりの魔術師 コヒ

[だがそれを聞くのは後回しだ。
子どもは一見荒唐無稽な大人の提案に「できない」と
言うのではなく「どうやって」とやり方を問うた。>>19

経験はないが、自分にそれができるのだと
無自覚にでも識っているのだろう。

魔力の流れの操作は慣れない内は言葉を道標にと
教えるまでもなく、小さな口が「ねがい」を音にする。
添えた手はその発露が分散しないように薄く膜を
張っただけで、特に抑える必要はなかった。
光は道筋に沿って流れ、患部に届く。

魔術師は目を細めた。]
(22) 2026/04/02(Thu) 21:34:32

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 できたね。上手。


[魔術師は小さく拍手をした。
音と共に小さな光が弾ける。
これだけで、子どもにはこの大人が「同じ」力を使える
のだと知らせるには十分だろうが。]


 わたしはここに住んでるんだ。
 目を凝らしたら君にはおうちが見えると思うよ。


[そこに「ある」と思わなければ現れない魔術師の住処は
人間の住居を参考に形成したので、相手にもそれが
家だと思ってもらえるだろう。
屋根があり、壁があり、ドアがあり、窓がある。]
(23) 2026/04/02(Thu) 21:34:52

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 小さいさんのおうちはどこ?
 どこかに行くところだったのか、帰ろうとしてたのか。
 だれかと一緒ではなかった?


[魔術師はしゃがんだまま問いかける。
子どもの身なりはみすぼらしくはない。
口減らしに棄てられたという訳ではなさそうだが……*]
(24) 2026/04/02(Thu) 21:35:06

【人】 謎の子ども   

 

[ 周りには、という言葉に子どもは首を傾げた。>>21
  自分が小さい自覚がないのは、
  単に比較対象の知識や見聞が無かったせいだ。
  が、それを言える程に言語中枢は発達しておらず、
  子どもは「んむ」と曖昧な返事をこぼす。 ]


  じょーず。


[ 鸚鵡返しをして胸を張った。
  小さな拍手がまるで自分の舞台装置であるかのように
  自信たっぷりな顔で、腰にちいさな手を当てる。
  誰に教わったわけでもなく、
  単なる児戯めいた仕草だった。 ]

 
(25) 2026/04/02(Thu) 22:09:41

【人】 謎の子ども   

 

[ 乾いた音と一緒に光が弾ける。
  目の前の大人は自分と同じ存在という証左だったが、
  子どもはそれを理由に警戒を解く仕草はなかった。
  解くだけの警戒心がなかっただけである。 ]


  すんでるの?
  にんげんみたい、おうち。


[ 目を凝らしたら、と教わったとおり
  星間のような凪いだ双眸には魔術師の家が見えた。
  人間の家みたいだと言い放った子どもの顔は、
  自分の目で見てきたものを思い返すというよりも
  器に宿った知識を掘り返しただけのようだ。 ]

 
(26) 2026/04/02(Thu) 22:09:50

【人】 謎の子ども   

 

[ 問われ、子どもは首を傾げる。
  「うーん」と大人ぶって暫し沈黙の音を沈め、
  遅れて口を開いた。 ]


  おうち、あそこ。


[ 指差したのは前でも後でも左右でもなく、
  魔術師ですら遠い、空に横たわる星雲だった。
  空に鎮座し燦然と煌めく星々は、
  その身を燃やす焔を光のように地上へ届けている。

  星、或いは輪廻する魂の通り道。
  天に座する光を「家」と称する子どもの顔は、
  少なくとも、嘘でも適当でもない。 ]

 
(27) 2026/04/02(Thu) 22:09:57

【人】 謎の子ども   

 

  いっしょ、わかんない。
  でも、ゆめ、みてた。

  なんだっけぇ……


[ ぐぬぬと雲隠れした記憶を手繰るうちに、
  ふと、子どもは魔術師を見て瞬きをした。

  長い髪、綺麗な瞳、甘そうな色の肌。
  高くもなく低くも聞こえない声。
  じろじろと不躾に、無遠慮に眺め、眉を寄せる。 ]


  おっきいひと、どっち?


[ 男か女かを聞いているのだが、
  子ども特有の端折り方や不足する語彙力では
  謎の質問にしかなっていないかもしれない。* ]

 
(28) 2026/04/02(Thu) 22:10:06

【人】 はじまりの魔術師 コヒ

[仕草は幼児のそれであるが、精神はずっと大人びている
ように見える。
魔術師は長命だから、幼く見えて実際はそれほど
「小さいさん」ではないのかもしれない。

現に、姿を捉えた住処を称して「にんげんみたい」と
魔術師が人間ではないことを既に理解していなければ
出ない表現をしている。>>26]


 人間の真似をしてつくったからね。
 魔獣の住処を真似たこともあるけど、この器は
 濡れた地面に直接寝るには向いていない構造だったから。


[にんげんみたい、と言えるのは人間の住処の形状を
知っていないと言えない。
やはり人間の中で育てられたのだろうかと思っていれば]
(29) 2026/04/02(Thu) 22:36:14

【人】 はじまりの魔術師 コヒ



 あそこ……ああ、


[魔術師は瞬いた。

ああそうか。

自分も、かつていた場所だという確信がある。
どんな場所か、他に誰かいたのかすら思い出せないけれど。

物理的に、異なる星の土地を指しているのではなく、
現世においては目を凝らしても上手く見られない場所。

あそこから零れてきた、、、、、のか。]
(30) 2026/04/02(Thu) 22:36:31

【人】 はじまりの魔術師 コヒ

[艶のある髪、星が棲む瞳、甘そうな色の肌。
子ども特有の高めの声と少し舌足らずの発音。
忙しなく動く瞳に身体がスキャニングされているのを
感じた。
その上で「どっち」と言うのなら、所謂「性別」のことだろう。

ふ、と笑う。]


 どっちもだよ。
 おとうさんにもおかあさんにもなれるの。


[生殖器官は後付けした記憶がある。
元々は無性だったのかもしれないが、人間を観察する内に
性器に興味が湧いてつけることにした。
慾は感じたことがないが、恐らく機能としてはどちらも
問題なく使用できる筈。]
(31) 2026/04/02(Thu) 22:36:51

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 思い出せない夢なら思い出さなくて良いよ。
 おっこちて来たなら、もうあそこには暫く還れない
 だろうしね。

 とりあえず、「こっち」では、小さいさんが一人だと
 色々面倒なことが起きそうだから、わたしの子になる
 のはどうだろう?


[魔術師はしゃがんだまま両手を広げた。
観察で学んだ人間の親子が愛情を確かめる為にする
動作を真似たのだが、子どもには通じるだろうか?**]
(32) 2026/04/02(Thu) 22:37:15

【人】 謎の子ども   

 

[ 魔獣の住処は肉の器には向かないらしい。
  子どもは新たに仕入れた知識へ、したり顔で頷いた。
  あの種族は住処や巣穴の作り方も多岐に渡る生き物だが、
  人間なら程度の差はあれ大枠は同じだ。
  濡れた地面に寝てみたいという欲は湧いたが、
  それについては口を噤むことにして。 ]


  おほしさま、きらきら。
  おはなし、いっぱいしてたの。


[ どんな話をしていたかなどは憶えていないが、
  夢想めいた言葉を、幼子はそれでも懸命に紡いだ。
  子ども特有の突拍子のない妄想癖だと言われないのなら
  やっぱりこの人は、己にとっての安全地帯に見える。 ]

 
(33) 2026/04/03(Fri) 14:13:02

【人】 謎の子ども   

 

  どっちも?


[ 質問の意図は正確に汲み取られたらしい。
  が、どちらでもあってどちらでもないと言うことは、
  子どもの知識欲は然程は埋まらなかったようだった。 ]


  じゃあ、あなた、どうよぶの?
  おなまえ、ある?
  おめめきれいだから、きらきらさん?


[ 恐らく​──というより確実にそんな名前ではない。
  目に映った喩えやすいものを口にしただけだ。
  好奇心のままに指先で相手の両目をついてしまいそうな、
  そんな幼さが子どもにはあった。

  が、さすがに幾ら綺麗でも人体の目は取り外し出来ない。
  少なくとも、普通に触れるだけでは。
  本能的な理解のまま、子どもは指だけ彷徨わせる。 ]

  
(34) 2026/04/03(Fri) 14:13:10

【人】 謎の子ども   

 

  ……かえれないの?


[ 子どもはそこでようやく泣きそうな顔をして、
  顔を上げ、空を見た。
  いくら待とうが星々の囁きは聞こえては来ないし、
  月雲の秘めやかな声だって鼓膜を揺らしはしない。

  途端に心細いような気持ちになり、
  胸元をぐしゃりと握りしめ、子どもは俯いた。
  さっきまで意気揚々と道を進んで冒険する気があったのに
  今は潰えた夢のような淡さでしか、
  好奇心が残っていない。

  が、子どもがその不安のまま泣き出すよりも先に、
  魔術師が両手を広げたのが視界の端に映って
  子どもはもにょもにょと唇を動かし、それから頷いた。 ]

  
(35) 2026/04/03(Fri) 14:17:48

【人】 謎の子ども   

 

  おせわ、なる。
  あなた、きっと、いいひと。


[ それは魔術師長に対する魔術師の本能なのか、
  或いは器の導きなのかは、子どもにも分からなかった。

  広げられた腕の意図を確かめるように見つめ、
  なぁに?とばかりに首を傾ぐ。
  子どもは相手の準えたものなどなにも知らないまま、
  懸命に両手を広げ返し、相手と自分の手のひら同士を
  ぱちん!と重ね合わせようとした。

  が、当然大人と子どもでは広げる範囲に違いがある。
  勢いのまま前に蹴躓き、「ぁわ」と間抜けな声が出た。** ]

  
(36) 2026/04/03(Fri) 14:21:47

【人】 はじまりの魔術師 コヒ

[子どもと自分は同じ場所由来だという確信はあるものの、
子どもの言う「おほしさま」「おはなし」については
何も思い出せない。
人間にも胎内記憶がある者とない者とがいるらしいので
憶えていないのは個性だと片付けることにした。

勿論、子どもの話がつくり話だと疑う気持ちは微塵もない。
うんうん、と子どもの話に相槌を打つ。

元いた場所は子どもにとってとても居心地の良い場所
だったのだろう。
空の彼方について話す子どもの瞳は夜空の星をそのまま
埋め込んだようにきらきらしていた。]
(37) 2026/04/03(Fri) 21:30:11

【人】 はじまりの魔術師 コヒ

[星の仔は人間の子と同じように好奇心旺盛であるらしいが
星に知識を置いてきたのか、それとも単にまだ身にある
情報量が少ないのか、両性具有についてはピンと
きていない様子だった。]


 わたしに名前はないよ。
 そういえば、友達にも聞かれたんだっけ。
 群れにいるなら区別する為の名称はあった方が
 便利だろうけど、ひとりでいるからね。


[友人のジョバンニには結局「おい」とか「おまえ」と
呼ばれて振り向けるので名前を持っていなくても
不自由はしていない。
だが、子どもと家族になるなら、区別する為に
いるのだろうか。]
(38) 2026/04/03(Fri) 21:30:23

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 おめめがきれいなのは君の方だよ、小さいさん。
 君には名前がある?
 きらきらさん?


[星そのもののような瞳の子どもに瞳を褒められるとは
思わなくて思わず笑み零れた。
自分の顔を見たことはあるのだろうか。
空間に光を反射させる魔術を行使して、子どもの眼前に
簡易の鏡を作る。

伸ばした指はちょうど自身の瞳の位置を撫でるだろう。
因みに勿論この方法でも瞳を取り出すことは叶わない。]
(39) 2026/04/03(Fri) 21:30:44

【人】 はじまりの魔術師 コヒ

[大抵のことは出来る魔術師にも出来ないことはある。
この世界に実体を伴ってしまった以上、
「あちら」に渡るには肉の器を棄てる必要がある。
どうしてもと言うのなら、命を奪うことで肉の器を
剥がすことはできるだろうが、寿命を待たずに離れた
魂は「あちら」で同じ形を保てるかどうか保証できないし
何より魔術師には同族の子どもを殺すことに抵抗があった。]


 いいひとかはわからないけど、
 わるいやつから護ってあげるよ。


[子どもにはハグの経験はないのか。
掌を合わせようとしてぐらついた身体を抱き締める。
ふたりの命の音が重なった。]
(40) 2026/04/03(Fri) 21:31:08

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 そうだ、わたしの子になるのだから、
 呼んでもらわないと。
 「おとうさん」「おかあさん」
 どっちでも良いよ。
 どっちでも「なあに?」って振り向いて
 こうしてぎゅってしてあげる。


[魔術師はそのまま子どもを抱き上げて立ち上がった。
空に瞬く星は多くが白んできた光に呑まれ遠くなる。
明けの明星だけが、仔の行く末を見守りたいとばかり
懸命に光を送っていた。*]
(41) 2026/04/03(Fri) 21:31:33

【人】 謎の子ども   

 

[ ともだち?と、子どもは思わず首を傾げた。
  その言葉を聞いて考えるところは幾つかあったが、
  何でもかんでも口にするのは良くないことだ。
  子どもは自己完結し、それから口を開いた。 ]


  ともだち、いるの?
  いなさそうなのに。


[ 盛大な無礼を放った子どもは、平然と首を傾いでいる。
  目の前の大人はなんだかきらきら綺麗に見えて、
  空に座する星のように映っていた。
  星は星であり、友達を持つような存在ではない。
  だから友達がいなさそうと言ったわけだが、
  その意図を汲めるほどの語彙力が無かった。 ]

  
(42) 2026/04/03(Fri) 23:57:31

【人】 謎の子ども   

 

  なまえ、ない。
  きらきらさん、すき。


[ 満足気に頷き、子どもはふふんと機嫌よく笑った。
  星を掴もうと無謀にも伸ばした指は、
  突然現れた鏡へピタッと触れて行き先を封じられる。

  鏡には、ぽかんと間抜け顔の子どもが映っていた。
  確かに鏡の中の子どもの目はきらきらとしているが、
  やはり、目の前の大人ほど綺麗には思えない。
  警戒するように、子どもは眉をきゅっと寄せた。 ]


  これ、だれ。
  まねしないで……


[ 鏡に映った姿は見知らぬ他人だと思っているらしい。
  あっちいけ、とべしべし鏡を叩いたところで、
  他人が自分と全く同じ動きをしていることに気が付いて
  怖々と叩くのをやめることにした。 ]

  
(43) 2026/04/03(Fri) 23:57:45

【人】 謎の子ども   

 

[ 子どもを抱きとめた大人の体は温かく、
  星雲のように寒々しくはなかった。
  抱き上げられればその分だけ視線は高くなり、
  夢が散るように白む空がよく見える。 ]


  おとうさん? おかあさん?
  どっちでもいい、こまる……


[ 子どもは一生懸命考えるために顔を顰め、
  幾度も魔術師の瞳を覗いて、顔を眺めた。
  呼び方を決めろと言われると悩んでしまうけれども、
  ぎゅっとしてもらえるなら条件としては悪くない。

  悪くない、というより「嬉しい」と呼ぶのがピッタリだが
  子どもは少しばかり、見栄を張っていたい生き物だった ]

  
(44) 2026/04/03(Fri) 23:57:54

【人】 謎の子ども   

 

  なまえ、つけて。
  わたしのも、あなたのも。

  それ、よびたい。
  おほしさまも、おたがいのこと、よんでた。
  だからわたし、それがいい。


[ 名案!とばかりに何度もこくこくと頷いて、
  子どもは明けてゆく空を見る。

  星は光に紛れて、夜までの間姿を消そうとしていた。
  そこにいるはずなのに、見当たらなくなる。
  見えなければ誰も星があることを証明できない。
  迷子になったような気持ちを誤魔化すように、
  魔術師の服を握りしめた。** ]

  
(45) 2026/04/04(Sat) 0:00:42

【人】 はじまりの魔術師 コヒ

[あはは、と魔術師は笑った。
こんな小さな子にも魔術師の本質が宿っている。
純粋で、「違い」に敏感ないきもの。
互いを尊重すると言えば聞こえは良いが
違うものと共生することを本能的に忌避する
「群れない」性質を持ったもの。]


 いるんだ。
 しょっちゅう遊びに来るから、紹介するよ。


[人間だけど、人間よりも植物が好きな変わり者。
此方から外には何も持って出られないのに、
外から色んなものを持ち込んでくれるお人好し。]
(46) 2026/04/04(Sat) 11:13:00

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 そう。君にも名前がないんだ。
 同じだね。


[子どもに名前がないことは自然と理解できた。
それをずっと不自由だとも寂しいとも感じてこなかったのも同じ。
自己を見つめたことはないだろうと見せた鏡は
やはり子どもにとっては未知の体験のようだった。]


 これは君だよ、小さいさん。
 ほら、大きなおめめにちゃんと星がある。
 綺麗でしょう?


[警戒心のまま攻撃していた子どもの手が止まる。
それを握って鏡像に触れさせれば、鏡には魔術師の
細く長い指も映った。

顔も傾けてみると、二つ並んだ菓子色の肌を
二人ともが視認できる。
こうしてみると、血縁関係はないのに、ふたりはとても
よく似ているように思えた。
魔術師が子どもの頃、鏡という概念を持っていなかった
から、覚えはないけれど、きっとこんな見た目だっただろう。]
(47) 2026/04/04(Sat) 11:13:52

【人】 はじまりの魔術師 コヒ

[抱き上げた子どもには体温があり、それでいて
人間ではないことの証左のように何の匂いもしなかった。
これから先、摂取したものや経験によって、
子ども自身の匂いも獲得していくことになるのだろう。

その環境を整えるのが「親」であるという知識はあれど、
両性具有故に自己を父親とも母親とも断定できず、
どっちでも振り向こうとした強欲を子どもに咎められる。]


 困るかぁ……そうだね。
 友達に「おかあさん」とか「おとうさん」と
 呼ばせるのも、本当のご両親の立場を盗むみたいで
 良くないし、わたしも名前を持つべきなのかも
 しれないな。


[抱き上げたまま、夜が明けきる前に家へと歩き出す。
星が遠くなるのを子どもから隠すように。]
(48) 2026/04/04(Sat) 11:15:05

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 「きらきらさん」はもう星ではないから、
 地上のきらきらの名前をもらおうかな。
 「コーヒ・ヌール」、一番大きくてきらきらした
 石の名前だよ。
 長くて呼びにくければ「コヒ」って縮めてもいい。


[前に立つとノブを回さずとも扉が開く。
森の外の人間たちは靴のまま住居で過ごすが、
魔術師はその暮らしが気に入らないのでドアの前で
靴を脱いだ。
子どもの小さな靴も脱がせれば、自分の靴と並べて
置いて、部屋に入った。]
(49) 2026/04/04(Sat) 11:15:54

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 今は小さな靴も、いずれは大きくなるだろうから
 「小さいさん」って呼び方も駄目だね。

 ディア愛し子と呼ぼうかな。


[dearと綴れば親が子を呼ぶ時、恋人同士が互いを呼ぶ
時の一般的な呼称でもあるが、
diaと綴り「ダイア」と発音すれば、自分の個体名に
選んだ宝石の区分を指すものになる。

気に入らなければ他の候補を考えよう。
ふたりの生活はまだ始まったばかりだ。]
(50) 2026/04/04(Sat) 11:16:20

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


 何か飲む?
 それともベッドを用意しようか。
 もう朝だけど。


[窓から差し込む光には、星の気配はもうない。]


 おはよう、ディア。


[魔術師は愛し子を呼んで、頬と頬をぴたりとつけた。
親にそうされた記憶もないのに、長く観察してきた
人間の親を模倣して。**]
(51) 2026/04/04(Sat) 11:17:07

【人】 謎の子ども   

 

[ 名前とは個体名を識別する必要がある時に付与されるもの。
  星々が囁き合うだけなら名前など個々には不要であり、
  魔術師にも子どもにも名が無いのは必然であった。

  鏡の中を見知らぬ他人だと思い込み、
  攻撃していた小さい手がスっと引っ込んでいく。
  怯えて逃げたり大人に救いを求めるのではなく、
  自分で追い払おうとジタバタするあたり
  幼子は存外気が強いようだった。 ]


  ともだち、よぶの? おとうさん、おかあさんって?
  へん。
  おなまえ、ひつよう。


[ まるで仕方の無い子どもを言い含めるような調子で、
  大真面目な顔でこくりと子どもは頷いた。
  どうやらアドバイスしたつもりらしい。
  見目は不思議なほどに共通点の多い二人でも、
  幼さゆえか、性格面は違いが見えた。 ]

  
(52) 2026/04/04(Sat) 18:59:50

【人】 謎の子ども   

  

  こーひー?


[ それは人間が好む飲料だ。
  どうやら違うらしい、と目をぱちぱち瞬かせてから、
  むうと子どもは唇を突き出して、あい、と首肯した。 ]


  コヒ。
  こっち、よびやすい。すき。


[ 幼子の菓子より甘い滑舌でも言いやすく、
  大人の耳にもきちんとした形で聞き取れることだろう。
  靴を脱がされる時はされるがまま、
  終わった時、子どもはぷらぷらと足を揺らしていた。

  二人の分が並ぶと、自分の靴の小ささが際立つ。
  幼子は大人ぶってコヒのものを履き直そうとしたが、
  それより先に、名付けの気配に頭を上げた。 ]

  
(53) 2026/04/04(Sat) 18:59:56

【人】 謎の子ども   

 

  でぃあ?


[ こちらは少し舌がもたついた。
  舌を噛みそうになり、むむ、とどうにか言い直してから
  何度も口の中で音をころころと転がしていく。

  幼子には、まだその名前に込められた意味は分からず
  けれど何も察せないほどに鈍くはない。
  ふにゃっと頬をゆるめ、ココア色の頬を赤くして
  ようやく己の名前を飲み込んだ。 ]


  ありあと、コヒ。
  わたしのおなまえ、でぃあ。
  よばれたら、なあに、する。


[ 覚えたよ、とアピールするように胸を張って
  さっきのコヒの発言をなぞらえるように返事をする。
  拙い子どもの、大人ぶった真似事だった。 ]

  
(54) 2026/04/04(Sat) 19:00:01

【人】 ディア   

  

  のむ。こーひー。


[ 飲めるわけがないのだが、幼子はしたり顔で答えた。
  頬と頬がぴたりとくっつくと、
  なんだかくすぐったいような、こそばゆいような、
  訳もなく笑いだしたくなるような
  色んな感情が、星の瞬きよりも色付いて重なった。 ]


  おあよ、コヒ。


[ おはよう、の言い方はすっかり溶けきっていたが
  子どもは気付かないまま、嬉しそうに笑った。** ]

  
(55) 2026/04/04(Sat) 19:03:28

【人】 はじまりの魔術師 コヒ

[鏡像を自己だと認識出来ないのに、
友達におとうさんやおかあさんと呼ばれるのが変だという
常識が備わっているのが面白い。

ふふ、と魔術師は笑った。]


 そうだね、友達に変だって思われる前に
 教えてもらって良かったよ。


[彼もきっと「変」だと衒いなく言って来る性質の人間で
率直なところは子どもと似ているかもしれなかった。

指を鳴らせば鏡は消えて、辺りは元の森に戻る。]
(56) 2026/04/04(Sat) 20:05:49

【人】 はじまりの魔術師 コヒ



 飲んだことあるの?コーヒー。
 あれを「コーヒー」と呼ぶのとは別のことばを持った
 人たちが名付けたんだけどね、「コーヒ・ヌール」。


[ヒはイに近く、「コ・イ・ヌール」とも呼ばれるが
そういった蘊蓄は披露する機会もなく、子どもの口からは
縮めた「コヒ」という言葉がまろびでた。

この瞬間、由来からは離れ、魔術師は「コヒ」という
個体名を手に入れたのだった。]


 ありがとう。
 これで、友達にも自己紹介出来る。
 「わたしの名前はコヒだよ」って。


[親と認識できる呼称も捨てがたかったが、
呼ばれてみればこれが特別なのだとしっくりくる。
子どもが成長して発音が上手くなっても、自分は
「コヒ」のままでいる。]
(57) 2026/04/04(Sat) 20:06:08

【人】 はじまりの魔術師 コヒ

[響きに乗せたコヒの想いを感じとったのか、
子どもの舌では少々上手く言えない「ディア」を
拒否する言葉は出なかった。

たくさん呼ぼう。
親愛を込めて。
いつか大きくなって子どもにとってのdearが現れても
別の愛称を選んでほしい。
dearは、このなんでもないありふれた夜を特別にして
くれた「小さいさん」だけの大切な名前だから。]


 ほんとうに?


[苦いのを好むのかどうかは知らなかったが、
飲めないならば自分が飲めば良い。
それが親だとコヒは思った。

魔道具を使って湯を沸かし、粉に注いで抽出するのは
人間と同じように自らの手で。

飲みやすくする為のミルクも傍に置いて、
毛布を魔術で固く組み上げた簡易のチャイルドチェアに
ディアを座らせる。
向かい合って飲んだコーヒーは苦い筈なのに、
星をはちみつにして溶かしたように甘かった。*]
(58) 2026/04/04(Sat) 20:06:25

【人】 はじまりの魔術師 コヒ


――それから――

[友人が訪れたのは数日後のこと。
彼はもう迷わないように彼自身に誘導魔術の刻印を
こっそり施しているので迎えに行く必要はなく、
今まで通りノックとほぼ同時に扉が開かれた。]
(59) 2026/04/04(Sat) 20:06:37

【人】 植物学者 ジョバンニ



 え、は?!
 いつの間に産んだ?!
 いや、妊娠してたらさすがにわかる、
 てことはよそでこさえた子か?!


[友人は人間じゃあないってことはとっくに察してたが、
こないだまでは確かに独り暮らしだった筈だ。
赤子って言うにはデカい、友人そっくりの子ども。]


 坊ちゃん?嬢ちゃん??


[そんなところまで、こいつにそっくりだ。]
(60) 2026/04/04(Sat) 20:07:40

【人】 はじまりの魔術師 コヒ



 産んでないし、わたしの胤でもないよ。
 でも、わたしの子だ。
 ご挨拶、できるね?

 この男がわたしの友達、ジョバンニ。


[ディアをちらりと見る。
前に話したことがあったろう?と。]


 そうそう、わたしにも名前ができたから名乗らなくては。

 「コヒ」って、これからは呼んでくれるかな。


[此方は友人に向かって。]
(61) 2026/04/04(Sat) 20:09:07

【人】 植物学者 ジョバンニ


[花が綻ぶように咲うのを見てつられて笑う。]


 俺が言った時はいらないっつってたのにな、名前。
 コヒ。
 呼びやすくて良い名前じゃねーか。


[ちょうど土産にコーヒーを持ってきたところだ。
淹れてもらおう。
子どもは飲めるか知らんが、飲めなきゃ何かはあるだろ。
ここにコヒの子どもとして暮らしているなら。**]
(62) 2026/04/04(Sat) 20:09:22

【人】 ディア   

 

[ コーヒーの由来たる薀蓄手前の発言は、
  幸か不幸か、生憎と幼子の耳には右から左だった。
  一応は「ふーん」と返事をしているものの
  明らかに海馬に刻まれている様子はない。

  ありがとう、と礼を言われれば
  幼子はきょとんとしてから、にこっと笑った。
  何故礼を言われているのかはあまり分からなくても、
  良いことをした、とは思っているらしい。 ]


  のめるもん。
  でぃあ、おとなだから。


[ 何の根拠も無いまま無駄に胸だけを張り、
  幼子はコヒが飲み物をいれてくれるのを大人しく待った。
  暴れず、ぐずらず、ちんまり座ったまま
  出されたコーヒーカップをきらきらと見つめる。 ]

  
(63) 2026/04/04(Sat) 21:51:42

【人】 ディア   

 

[ 大人と言い張った割にチャイルドチェアはピッタリで、
  世話されるのも当然のような顔で受け入れた。
  くんくんとコーヒーの匂いを嗅ぎ、
  苦そうな気配を察知してはミルクに手を伸ばす。 ]


  おとなはね、みるく、いれる。
  いっぱい。


[ だばだばと有り得ない勢いでミルクを注ぎ、
  もはやミルク味のコーヒーまで進化を遂げたところで
  幼子は満足気に薄茶を飲み干し、おいしいと笑った。

  向かい合ったコヒの方が自分よりミルクが少なければ、
  負けたと思ったのか、勝手にミルクを入れ始める。
  そして明らかに自分よりも甘そうな見目になったところで
  「小さいねぇ」と勝ち誇ったように唇を持ち上げた。* ]

  
(64) 2026/04/04(Sat) 21:51:47

【人】 ディア   

 

[ 数日後、幼子はなんだか騒がしい男を見て眉を寄せた。
  坊ちゃんか嬢ちゃんかと自分を見てくる視線に、
  自然と小さな体はコヒの後ろへ隠れていく。

  これがコヒの言っていたともだち、と理解をしても
  ちらりと自分を見やるコヒに気づいても
  幼子はぷいっと顔を背けた。 ]


  ごあいさつ?


[ やらないといけないの?と言いたげな声色だったが、
  渋っていても諦められるものではないと
  幼子ながらに理解と察知はしたらしい。
  じとっと男を眺め、コヒの服を皺になるほど握りしめ、
  ぽて、と1歩足を踏み出した。 ]

  
(65) 2026/04/04(Sat) 21:55:38

【人】 ディア   

 

  …………でぃあ。
  ばいばい。


[ 早く帰れと言わんばかりの不貞腐れた態度だった。
  同族ではないと本能で察しているのだろう。
  そんな子どもらしいといえばらしい無礼さも、
  男が土産を出す気配を察せば、少しばかり薄まった。 ]


  こーひー?


[ 欲しい、と身を乗り出し、男を見上げた。
  それから可愛らしく整えられた衣服の裾から手を出して
  「ください」と言わんばかりに手のひらを広げる。 ]


  ありあと。


[ コヒに数日で可愛がられたこの幼子は、
  男の土産を自分のものだと思い込んでいる節があった。** ]

  
(66) 2026/04/04(Sat) 21:59:58

演じたいキャラクターを選び、発言してください。
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