【人】 法の下に イレネオ>>136 ダヴィード 「まあ、充分じゃないか。栄養食品ばかりとっているわけじゃないなら。」 言いつつ、大雑把な性格の先輩のことを考えた。あの人は今日も出勤だっただろうか。きちんと食事を取っていればいい。それか、誰かが取らせていてくれれば。 続く言葉には愉快そうに鼻を鳴らすだろう。思考は移ろい、初めて会った時の貴方に思いを馳せる。あの時も喧嘩帰りのような風体だった。こちらの問いに対し、貴方は絡まれたと答えたのだったか、突っぱねたのだったか。 「は、言うな。」 勇ましいような、少し背伸びしたような、頼もしいような言葉には感心したようにそう返して。 そうして再び、視線の動きと共に、脳内の主要素は切り替わる。 「なるほど。いいな、肉は好きだよ。」 「お前はどうする? 二つとも食うか?」 25歳はまだ若者だろう。がっつり食べることもまだ出来る年頃だ。 貴方にはもう少し歳を食って見えているかもしれないが。 #商店街 (138) 2023/09/10(Sun) 18:19:05 |