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【赤】 被虐 メイジ「あと他に嘘ついたことあったかな?」 「……癖になってんだよね。嘘つくの」 「──、──……」 ぶつぶつ、つらつら、独り言を言っている。 (*4) DT81 2021/07/08(Thu) 19:58:44 |
【秘】 被虐 メイジ → 焦爛 フジノ「何って、──人殺し。……君以外の、誰かに 犠牲になってもらわないと、"足りない"だろうし」 メイジはぽつり、と呟いた。 「……さすがに、止められるかなって思って。 でも、もう隠したり、ウソつくの嫌だなって。 だから言ったんだ。やっぱ、オレのこと怖い?」 「オレは、生きようと思ってるよ。そうじゃなきゃ、さ、 ……今までしてきたことが無駄になる。 ううん……オレね、人一倍、死ぬのが怖いだけだ。 こんな話するのも怖いよ……今泣きそうだったもん」 あはは、と乾いた笑いを零して、向き直る。 メイジはおもむろに、その辺りに膝を抱えて、座り込んだ。 「でも、そっか。フジノも悪いこと、してきたんだ それって、どんなことか、聞いてもいい?」 あなたに言われた通り、お互いの事を知らないな、と感じた。 だから、少しでも話をしたいと思った。 (-65) DT81 2021/07/08(Thu) 22:34:31 |
【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ入口付近で立ち止まったまま、押し黙っていた。 はっきりと告げられる言葉に、苦笑いをひとつ。 別に最後までズルくてもよかったのに。 「……セナさんには、いろんなこと教わったね。 オレがこんなとこで遭難しなかったら 知りもしなかったこと……」 ぼんやりと、俯く。 「でもそっか、最期なんだ」 「……じゃあ知りたくないなあ」 ふてくされた子供のように床を蹴る メイジは、ゆっくりとあなたの目の前まで歩んできた。 「ウソ」 「上手にできたら褒めてくれる?」 メイジは、笑った。 (-70) DT81 2021/07/08(Thu) 23:56:54 |
【独】 被虐 メイジフジノちゃんへの前のレス、めちゃくちゃオレが 自分犠牲にしそうな感じに見えるのは…… 昨日の時点で生き残らせるつもりの連れ星と 二人きりになりそうフラグ立ってたから さすがにふたりになったらオレを食え!!!(自決) ってやるでしょ やらんか? (-75) DT81 2021/07/09(Fri) 0:56:16 |
【秘】 被虐 メイジ → 焦爛 フジノメイジは、驚いたように片目を瞬かせた。 それはあなたが"人殺し"だったからではない。 「怖くないよ。ううん、悲しい……っていうのかな。 ……誰かを、殺すのは、いつだって、そうだよ」 メイジは、眉を下げて笑う。それはもう、嫌なほど知った。 「だって、オレも 同じ だからさ。……オレも、ここにくる前、親父のこと殺したんだ」 もしかして、メイジがあなたを気になっていたのは "似た者同士"だったからなのかもしれない。 「それに、ここにきてからも──」 ……顔を伏せる。 「……フジノ。フジノって、強いんだね オレなんて、怖くてそうしたんだから」 メイジは、なんだか、おかしくなって、肩を揺らした。 笑うところではないのはわかっているが。 「やっぱり、少しは怖いかも」 「食べ物、足りるって言ってたね。 ……なら、オレ、もうやらなくていいのかな」 メイジは、遠くを見ていた。 (-80) DT81 2021/07/09(Fri) 5:27:29 |
【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ「……それなら、」 あなたの前にすとん、と膝をついた。その表情は硬い。 人を殺したくないのは、そうだ。 増してや、信頼していた人ならなおさら。 「やったこと、あるよ」 両手を伸ばす。恐る恐るといった風に あなたの首に温い指が、手のひらが、触れる。 あとは力を込めればいいだけなのに、指はまだ動かない。 「…………」 それはあなたの言葉を待っているようにも 躊躇っているようにも見えた。 (-91) DT81 2021/07/09(Fri) 16:06:29 |
【赤】 被虐 メイジ刺し殺そうと思った。 ──最初は、身を守ろうと刃物を取った。 本当は、話がしたかっただけだった。 けれど、暴力に屈するばかりだった無力な少年に 確実に、急所を狙う力なんてなかった。 逃げるのに十分な傷だったことなんて、気付ける頭脳もない。 父親 ああ、脅威がまだ動いている、息をしている。 また"狼"が牙を剥いて来る。 ──次は殺されるかもしれない! ぼろぼろの壁際に寄り掛かる男 刻まれたふたりの子の名と数字。 かつては、幸福の記憶が染みついていたであろうボロ家 恐怖の感情に支配された少年は、牙を剥いた。 ……動かなくなるまで、恐怖が、消えるまで。 この手で、首を絞めて、息の根をとめてやった。 もう誰もいない空っぽの空間。 この嵐と共に沈んでいくことを、願った。 (*7) DT81 2021/07/09(Fri) 16:55:34 |
【秘】 被虐 メイジ → 発熱 ニエカワ「……殺したくないけどね、それ以上に死にたくないんだ」 あなたの言葉に応えているようだったが その実、独り言だった。 「生きてたら、オレにもさ、いつか、…… 幸せな未来あるかもって夢見てしまうんだ」 誰も聞いていないとわかっていながら ただの独り言をつらつらと。 (-92) DT81 2021/07/09(Fri) 16:57:44 |
【秘】 被虐 メイジ → 発熱 ニエカワ「リョウが生きてたら、なんて言ったかな」 病室のベッドに寝転がって二人で話をしたことを思い出す。 この嵐がなければ、きっとああやって語り合う相手なんて いなかっただろう。 ほんのわずかな時だったけれど、嬉しかった。 あれが、今でなければよかったのに、と思ったこともある。 「ウソなんて、つかなくてもよかったのかな。 わかんないや……もう死んじゃったんだから」 ああしていれば、こうしていれば、一人でいるとそんな ことばかりが脳裏に駆け巡っていく。 「勝手に食料にしたからには、ちゃんと食べるからね」 なにもない空間に語り掛けながら、悲し気に、薄く笑った。 (-97) DT81 2021/07/09(Fri) 18:20:42 |
【独】 被虐 メイジ (-98) DT81 2021/07/09(Fri) 18:28:19 |
【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ教えてもらいたくなんてない。 あなたに死んでほしくだってない 殺す勇気のほうが、死ぬ勇気よりもあるなんて嫌だった。 「……こわい……?」 (……嫌だよ) ゆれる、大きな瞳があなたを見つめている。 問うたところで何になるというのか 脈打つ鼓動が、体温が、手のひらに伝わってくる。 嗚呼、これをまた、自分が生きる為に 止めなければならないのか。 「大丈夫だよ、オレちゃんとやるからさ」 (──本当に嫌だ) メイジは笑う。道化みたいに。 震える手に、指に、じわりと力を込め── 「……じゃないと、ただ苦しいだけでしょ」 (でもね、勝手に死なれるよりは、いいかなって) 腕をぐ、と強く押し込んだ。 メイジが出せる限りの力を出した。 ──でもきっと、前にやったようには、強くできなかった。 (-102) DT81 2021/07/09(Fri) 20:09:27 |
【赤】 被虐 メイジ「…………」 だれかが、傍にいたような気がした。 以前感じた悪寒はない。根拠もない。 ただ彼のことを思い出していたから そう思い込んだだけかもしれない。 メイジは、ふいに立ち上がって 干されていた"肉"をかき集めて、その場を後にした。 (*9) DT81 2021/07/09(Fri) 20:44:06 |
【人】 被虐 メイジ雨風が弱まろうとも、助けがすぐ来る保証もない。 メイジは調理室でなにかを焼いている。 以前、それをやっていたセナハラの代わりをするように。 調理台に並ぶは、一夜干しの肉だった。 「……あ。焦げたかも……」 前に食べた時と同じにおいが漂う。 見様見真似。火加減はよくわからなかった。 (5) DT81 2021/07/09(Fri) 20:53:42 |
【秘】 被虐 メイジ → 焦爛 フジノ「…………そ、っか……」 ぽつり。まだ実感が持てないような言葉がこぼれる。 「オレ……ずっと誰かにそう言われるの、待ってたのかも」 結局、誰かの言いなりにしかなれなかった自分。 死にたくなくて無様に縋りついていただけの自分。 あなたの言葉で、すこしだけ肩の力が抜けた。 「……フジノ……ちょっと、ごめん」 ぽすり、首を傾けて、控えめにあなたに寄り掛かった。 肩が触れるくらい、少し体温が感じれるくらいの距離。 メイジは、ちっとも強くなかった。 ……だから、誰かに寄り掛かりたかった。 ずっと、助けてほしかった。 「こうしてて、いい?」 その目はまだ、ぼんやりと遠くを見ていた。 (-112) DT81 2021/07/10(Sat) 1:37:01 |
【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ──頬にあなたの手が触れた。 あの時、やさしく頭を撫でてくれた大きな手だ。 緑が、瞬く。一瞬だけ緩まる指。離れゆくあなたの手。 視界が歪み、雫が頬をつたう。静かに服を濡らす。 ぽた、ぽた、ぽた、ぽた、ほろ、ほろ、ほろ。 メイジは、いつのまにか泣いていた。 「……ねえ、セナさん……オレわかるよ…… ホントはさ、自分が死にたいだけなんでしょ」 「ずるいね」 もう届くかわからない言葉だった。 その感情を、なけなしの殺意を腕に込める。 今考えていいのは、目の前の男を殺すことだけだ。 早く死んでしまえ。早く、早く── (-113) DT81 2021/07/10(Sat) 3:31:14 |
【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ「オレがもしやめても、勝手に死ぬんだろ」 「……なら……、オレが……」 首を、絞めて、絞めて、絞め続ける。その鼓動が止まるまで。 ……いつまでやればいいんだ。いつまでつづくんだ。 「……や、だよ……」 じっとりと冷や汗が噴き出る。呼吸が浅くなっていく。 震える声を、絞り出す。 「嫌だ、嫌だ、嫌に決まってるだろ……っ! もう、こんなの、たくさんだよ…… なんで、……どうして……」 「助けてよ、誰か、──」 この人を、みんなを、自分を── だけど、ついぞその手を止めることはない。 メイジは、あなたに抗うことはできなかった。 (-114) DT81 2021/07/10(Sat) 3:33:18 |
【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラメイジは、腕の力が出せなくなるまで あなたの鼓動が止まったことに気がつかなかった。 首にかけられた手は、やがて力なく滑り落ちる。 倒れそうになった体をそのまま抱きしめるように支えた。 あなたの胸に耳を当ててみても、鼓動は聞こえない。 「死んじゃった」 ぽつり。胸に頭を預けたまま呟く。まだ、温かかった。 おもむろにあなたの腕を持ち上げて 人形遊びでもするみたいに自分の頭に手を乗せた。 「よく頑張りました」 薄く笑う。手を離すと、あなたの手は ずるりと虚しく床に落ちていった。 (-124) DT81 2021/07/10(Sat) 12:36:40 |
【秘】 被虐 メイジ → 焦爛 フジノ「ありがとう」 メイジは、あなたに寄りかかって 静かに泣いていた。 涙は出なかったが、泣いていた。 「オレも、フジノがここにいてくれてよかった」 似た者同士は、あなたがさっき言ってくれたことを 確かめるように、同じように、返した。 (-132) DT81 2021/07/10(Sat) 13:45:22 |
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