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![]() | 【見】 天狼の子 夜長>>43【海の洞窟】鬼走 「変……? ……、俺は分からないな。 雅也さんが分からないのに、俺が分かる道理もない」 夜長は、人の違和感がよく分からない。 和臣は、鬼走の話からだけでも、この村での彼らに思うことはあっただろう。 随分とはしゃいでいるなとは思ったが… 雪子さんから聞いている通りと言えば、そうであるし」 夜長は、この時に聞いた、顎で使われる人物が特定個人だとすぐには思わなかった。>>1:152 和臣は、村出身の鬼走の部下の話をよく聞いている。 夜凪さんと一緒でないと寂しそうなのは、初めてでないと思う」 夜長は、雪子から男女の成長の差についてよく聞かされている。 和臣は、年下を男女問わず"くん付け"で呼ぶ。 とても良くしてもらえたなと思う」 夜長は、連れられた店で雪子たちの会話に参加したことがない。 和臣は、御山洗の前で軽い痴話喧嘩のようなものをしたことがある。 初めて見た時は、少し驚きはしたが…… …あんなふうに、まぶしくてきれいなあの人は、 そんなに普段と違う様子なんですか?」 夜長は、今回接した村の面々で、百千鳥の印象が一番強い。 和臣は、少し言われた程度で簡単に人を呼び捨てしない。 夜長は、世界の違和感を飲み込んだ。 和臣は、雪子を"母さん"と呼んだことはない。 (@11) 66111 2021/08/13(Fri) 21:22:24 |
天狼の子 夜長は、メモを貼った。 ![]() (t15) 66111 2021/08/13(Fri) 22:10:39 |
夜長は、鬼走にどうしてそんなことを聞かれるのか、わからなかった。 (t16) 66111 2021/08/14(Sat) 1:16:04 |
![]() | 【見】 天狼の子 夜長>>81>>t16【海の洞窟】鬼走 向けられた光に目を細める。彼にこんな責められるような物言いをされたことははじめてで、疑問符が頭を埋めつくすのがしばらく続いた。 「 臣ですよ、雅也さん、……?」 やっぱり、なんでだか音が出なかった。言えているはずなのに。 「喉や耳がおかしくなったとは思う」 こくり、頷く。事実を改めて認識しただけの、淡々としたもの。 「……それと俺は、散々、と頭につけられるほど特別多く、 雅也さんから瑠夏さんと久さんの話を聞いた覚えはないです」 夜長のその認識はそれほど間違っていないし、鬼走の和臣に対してしたことの認識も間違っていない。本当に、どちらも間違っていない。 「一緒に働いているのは知っているが……翔さんの話よりも、 そんなに多かったですか? 村の話はいつも雪子さんから 始まるから、俺はそう思ったことはなかったな」 あんまりに御伽噺のようなことだから、すぐには浮かばなかったのかもしれないが。"彼のこの姿が幻かもしれない"ということを考えれば、ただの和臣の偽者である以外の可能性も、あなたは思い付くのではないだろうか。 雪子のことをさん付けで呼んだり、母さんと呼んだりする人物の心当たりは、きっと一つだけ。そんな立場の人物が、他にいるわけもない。 (@12) 66111 2021/08/14(Sat) 2:07:47 |
夜長は、鬼走がよく知っているはずのことを言った。「俺は一人っ子だ」 (t17) 66111 2021/08/14(Sat) 4:16:10 |
![]() | 【見】 天狼の子 夜長>>105【海の洞窟】鬼走 「──ああ、聞こえた」 空白でない、自分の名前がきちんと聞こえた。耳が治ったのか、それ以外かは分からないが。 「……大人になったことと、 時計を持っていることとは、あまり関係ないと思う。 持っていたら、迷子にならないで来られると思った」 淡々と並べられた内容の一部はけっこうとんでも発言だった。彼はどうやら大人になったつもりでいたらしい。世界の違和感は最初から持っていた。でも、それを疑っていない。 「似すぎ……大人になりたかった、から? 一番身近な、同性の大人だからと」 夜長はそう言うが、鬼走は晴臣が早く大人になりたい等と言っていた覚えはない。思い出に憧れている点は違うが、基本的には和臣やあなたと同じで地に足をつけている。 (@14) 66111 2021/08/14(Sat) 7:07:31 |
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